JP2019063243A - 眼科撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】倍率色収差が良好に補正された被検眼の画像を得られる眼科撮影装置を提供する。【解決手段】SLO1は、波長が互いに異なる第1照明光と第2照明光とを、対物光学系17を介して同一の光路で被検眼Eにそれぞれ照射すると共に、第1照明光の被検眼からの戻り光と、第2照明光の被検眼からの戻り光と、をそれぞれ受光素子25,27,29によって受光する撮影光学系10,20を有する。また、第1照明光による眼底画像と、第2照明光による眼底画像と、を受光素子25,27,29からの信号に基づいてそれぞれ取得し、各々の被検眼の画像が同じ倍率となるように、各々における倍率色収差を補正する、制御部を更に有する。【選択図】図1

Description

本開示は、複数の波長の光を用いて被検眼を撮影する眼科撮影装置に関する。
従来より、波長が互いに異なる2色以上の照明光を被検眼へ照射することで、被検眼の画像を波長成分毎に別個に撮影可能な眼科撮影装置が知られている。
例えば、特許文献1には、眼科撮影装置の一種である走査型レーザー検眼鏡として、波長が互いに異なる複数のレーザー光を同一の光路で被検眼へ照射する照明系と、複数の受光素子を持つ受光系と、が設けられると共に、受光素子毎に異なる波長域の光を受光させるための分光手段が、受光系に配置されたものが開示されている。この装置において、各々の受光素子からの信号に基づいて生成される被検眼の画像は、互いに異なる波長成分を示している。
また、眼底撮影装置に分野では、1回の撮影で、広画角な画像を得る装置が、近年注目されている。特許文献2には、レンズによる対物光学系を用いて、大きな画角を実現することが開示されている。
特開2016−059399号公報 特開2013−123467号公報
照明系にレンズ等の屈折要素が含まれている場合、被検眼における撮影範囲が、倍率色収差によって波長毎にズレてしまうことが考えられる。これに対し、色収差を光学的に補正することも考えられるが、例えば、他の光学性能がトレードオフとなったり、光学系の複雑化・長大化を招いたり、することが考えられる。
更に、本願発明者は、対物光学系をレンズ系で実現しようとした場合に、倍率色収差の問題が顕著化することを見出した。
本開示は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、倍率色収差が良好に補正された被検眼の画像を得ることを技術課題とする。
本開示の第1態様に係る眼科撮影装置は、レンズを含む対物光学系を持ち、波長が互いに異なる第1照明光と第2照明光とを、前記対物光学系を介して同一の光路で被検眼にそれぞれ照射すると共に、前記第1照明光の被検眼からの戻り光と、前記第2照明光の被検眼からの戻り光と、をそれぞれ受光素子によって受光する撮影光学系と、
前記第1照明光による被検眼の画像と、前記第2照明光による被検眼の画像と、を前記受光素子からの信号に基づいてそれぞれ取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得される各々の被検眼の画像が同じ倍率となるように、各々における倍率色収差を補正する補正処理を実行する補正手段と、を備える。
本開示によれば、倍率色収差が良好に補正された被検眼の画像を取得できる。
実施例に係るSLOの光学系を示す図である。 レンズアタッチメント装着時の光学系を示す図である。 実施例に係るSLOの制御系を示す図である。 (a)は、各モードにおける照明光の波長を示したテーブルであり、(b)は、各モードにおける倍率の補正量を示したテーブルである。 変形例を説明するための表示例である。
「概要」
以下、本開示を、実施形態に基づいて説明する。実施形態に係る眼科撮影装置は、撮影光学系と、画像取得部と、補正部と、を少なくとも有する。
<撮影光学系>
撮影光学系は、波長が互いに異なる第1照明光および第2照明光を、同一の光路を介して被検眼へ照射し、各照明光の被検眼からの戻り光を受光素子によって受光する。撮影光学系の撮影部位は、例えば、被検眼の眼底であってもよいし、前眼部であってもよい。戻り光は、例えば、被検眼からの反射光であってもよいし、被検眼に存在する蛍光物質が照明光によって励起されることで、蛍光物質から発せられる蛍光であってもよい。第1照明光の戻り光と、第2照明光の戻り光とは、時分割で(換言すれば、互いに異なるタイミングで)受光素子に受光されてもよい。また、受光素子は、撮影光学系に複数個設けられていてもよく、この場合、第1照明光の戻り光と、第2照明光の戻り光とが、同時に受光されてもよい。例えば、複数の受光素子のうち1つに第1照明光の戻り光が受光され、同時に、複数の受光素子のうち他の1つに第2照明光の戻り光が受光されてもよい。
<画像取得部>
画像取得部は、第1照明光による被検眼の画像と、第2照明光による被検眼の画像と、を受光素子からの信号に基づいてそれぞれ取得する。つまり、眼科撮影装置は、被検眼の画像を波長成分毎に別個に撮影可能である。画像取得部は、第1照明光による被検眼の画像と、第2照明光による被検眼の画像と、を略同一の撮影範囲が撮影された画像として取得してもよい。この場合、第1照明光と、第2照明光と、を照射するときの光軸の位置が互いに一致するように、眼の動きに撮影光学系を追従させつつ、撮影が行われてもよいし、第1照明光と、第2照明光と、を略同時に照射し、撮影が行われてもよい。
本実施形態の撮影光学系には、照明光を被検眼へ照射する光路上に、レンズを含む対物光学系が配置されている。このため、対物光学系を含む光路上の光学素子によって倍率色収差が生じることにより、各色の照明光による被検眼の画像の間には、倍率の違いが生じうる。
<補正部>
これに対し、補正部は、画像取得部によって取得される各々の被検眼の画像が同じ倍率となるように、各々における倍率色収差を補正する補正処理を実行する。補正処理は、例えば、画像処理であってもよいし、信号処理であってもよいし、その他の処理であってもよい。補正処理によって倍率色収差が補正された各々の画像は、眼科撮影装置の撮影画像として、メモリに格納されてもよい。
倍率色収差が補正された結果、各色の照明光による被検眼の画像における倍率の違いが軽減される。その結果、各々の照明光による被検眼の画像を、画素レベルで良好に対応付けることができる。
補正処理では、第1照明光による被検眼の画像と、第2照明光による被検眼の画像と、のうち、少なくとも一方の倍率が調整される。補正処理に際し、第1照明光による被検眼の画像と、第2照明光による被検眼の画像と、のうち倍率色収差がより小さな一方の周縁部を、他方の撮影範囲に合せてトリミングしてもよい。トリミングの結果、各画像に含まれる被検眼の範囲を一致させることができる。
画像取得部および補正部は、別体の処理装置であってもよいし、一体化された処理装置であってもよい。各々は、眼科撮影装置における装置全体の動作を司る制御部とも一体であってもよいし、別体であってもよい。
<制御部>
眼科撮影装置は、制御部を更に有してもよい。制御部は、眼科撮影装置における撮影制御を行う。例えば、撮影光学系を制御し、被検眼へ照射される照明光の波長を、第1照明光と、第2照明光と、の間で切換えてもよい。また、撮影光学系を制御し、受光素子によって受光される戻り光の波長を切換えてもよい。
このような切換動作により、撮影光学系の状態が、反射撮影モードと、蛍光撮影モードとの間で切換えられてもよい。蛍光撮影モードは、受光素子おいて被検眼からの蛍光が受光され、蛍光画像が被検眼の画像として少なくとも撮影されるモードである。反射撮影モードは、受光素子おいて被検眼からの反射光が受光され、反射画像が被検眼の画像として撮影されるモードである。但し、蛍光画像と反射画像とが実質的に同時に撮影される場合については、上記2つのモードのうち、蛍光撮影モードに属するものとして、以下説明を行う。
<画角切換に伴う補正処理>
撮影光学系は、画角を変更する画角切換部を有してもよい。画角切換部は、第1照明光および第2照明光の屈折状態を変更することで画角を切換る。詳細には、画角切換部は、光路に対して光学素子を挿脱することで屈折状態が変更される挿脱機構であってもよい。光学素子は、レンズ、および、プリズム等を用いることができる。光学素子の挿脱は、アタッチメント光学系の着脱であってもよい。また、画角切換部は、2つ以上のレンズの位置関係が光路に沿って変化することで、屈折状態が変更されるズーム機構であってもよい。また、液晶レンズ等の屈折力可変レンズを画角切換部として有していてもよい。
このとき、各色の照明光において倍率色収差は、画角切換部によって設定される画角毎に異なり得る。そこで、補正部は、画角毎に異なる補正量を用いて倍率色収差の補正処理を実行してもよい。
なお、画角が比較的小さい場合、倍率色収差は、色消しレンズ等を用いて、許容できる程度まで、光学的に補正することが考えられる。しかし、発明者の検討の結果、75°程度を超えると、光学的な補正だけでは、十分な補正が困難となることが見いだされた。
そこで、第1の画角と、それよりも大きな第2の画角との間で画角が切換る場合、第2の画角の場合に取得された画像に対しては、補正部による補正処理が実行されるようにしてもよい。この場合、第1の画角は、75°未満であり、第2の画角は75°以上であってもよい。
なお、第2の画角の場合に取得された画像に対してのみ補正を行う場合も、画角毎に異なる補正量を用いた補正処理の一態様である。
<受光素子と対応する補正量を、撮影条件に応じて切換える>
眼科撮影装置は、照明光の波長が時分割で切換ることで、被検眼から受光素子までの受光経路における分光部の分光特性が切換ることで、または、その両方によって、受光素子と対応する照明光の波長が変更される。この場合、ある受光素子からの信号に基づく被検眼の画像における倍率色収差が、上記の切換によって変化することが考えられる。そこで、補正部による倍率の補正量(倍率色収差を考慮した倍率の補正量)を、受光素子毎に固有の固定値とはせず、撮影条件に応じて切換えてもよい。
<照明光の波長切換>
例えば、撮影光学系は、第1照明光の被検眼からの戻り光と、第2照明光の被検眼からの戻り光と、を1つの受光素子へ導くものであってもよい。このとき、制御部は、撮影光学系によって第1照明光と、第2照明光とを時分割で照射させることで、画像取得部において、第1照明光による被検眼の画像と、第2照明光による被検眼の画像と、を上記の1つの受光素子からの信号に基づいて時系列に生成させてもよい。
この場合、1つの受光素子からの信号に基づいて生成される複数の画像の間で、照明光が異なるものが存在する。そこで、補正部は、1つの受光素子から出力される信号に基づく被検眼の画像に対する補正量を、被検眼の画像が生成された時間に応じて切換え(換言すれば、照明光の波長切換と同期して切換え)、第1照明光による被検眼の画像と、第2照明光による被検眼の画像と、に対する補正処理を実行してもよい。これにより、倍率色収差が適正に補正される。
<分光部の切換>
撮影光学系が複数の受光素子を備える場合、更に、分光部を有してもよい。分光部は、それぞれの受光素子に互いに異なる波長域の光を受光させる。分光部は、戻り光の波長を分離させ、更に、光路を分岐させる。波長を分離させる光学素子として、分光部は、フィルタ、ダイクロイックミラー等を有していてもよい。また、光路を分岐させる光学素子として、分光部は、各種のビームスプリッターを有していてもよい。具体的には、ダイクロイックミラー、ハーフミラー、穴開きミラー、および、ファイバカップラ等のいずれかをビームスプリッターとして用いてもよい。これらの光学素子を適宜組み合わせることで、分光部が実現されてもよい。
制御部は、分光部における分光特性を切換ることで、撮影光学系を、反射撮影モードと蛍光撮影モードとに切換えてもよい。制御部は、分光部における波長を分離させる光学素子を駆動制御し、光学部における分光特性を切換える。制御部は、眼科撮影装置の動作制御を司るプロセッサを含んでいてもよい。
複数の受光素子のうちいずれか1つ(便宜上、特定受光素子という)では、反射撮影モードでは、第1照明光と第2照明光とのうち一方による被検眼からの反射光が受光され、蛍光撮影モードは、第1照明光と第2照明光とのうち上記一方に対する他方による被検眼からの蛍光が受光される場合があり得る。この場合、モード切替の前後で、特定受光素子と対応する照明光の波長帯が切換えられる。結果、特定受光素子から出力される信号に基づく被検眼の画像に含まれ得る倍率色収差は、モード切替に基づいて変更される。
そこで、補正部は、特定受光素子からの受光信号に基づいて生成される被検眼の画像に対する倍率の補正量を、反射撮影モードと蛍光撮影モードとの切換に基づいて変更してもよい。これにより、光学系を切換えて、反射画像と、蛍光画像と、を撮影する場合のそれぞれで、倍率色収差が適正に補正される。
<被検眼の画像の出力態様>
眼科撮影装置は、以下のような画像処理部および/または表示制御部を有してもよい。画像処理部は、例えば、補正部によって各々の間の倍率色収差補正がされた、第1照明光による被検眼の画像と第2照明光による被検眼の画像とを合成し、合成画像を生成してもよい。合成画像は、眼科撮影装置のメモリに格納されてもよい。また、表示制御部によって、モニタへ表示されてもよい。
また、補正部によって各々の間の倍率色収差補正がされた、第1照明光による被検眼の画像と第2照明光による被検眼の画像とは、表示制御部によって、モニタに並べて表示されてもよい。
「実施例」
以下、図1〜図4を参照し、眼科撮影装置の一つの実施例である走査型レーザー検眼鏡(以下、「SLO」と記す)1について説明する。SLO1は、眼底の正面画像を撮影する装置である。SLO1は、レーザー光を眼底上で走査し、眼底からのレーザー光の戻り光を受光することによって眼底の正面画像(「被検眼の画像」の一例)を取得する。SLO1は、光干渉断層計(OCT:Optical Coherence Tomography)、視野計などの他の眼科装置と一体化された装置であってもよい。
なお、以下の説明において、SLO1は、観察面上でスポット上に集光されるレーザー光を、走査部(光スキャナ)の動作に基づき,2次元的に走査することで眼底画像を得るものとする。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、SLO1は、いわゆるラインスキャンタイプの装置であってもよい。この場合、観察面上で、ライン上の光束が走査される。
<光学構成>
図1を参照して、SLO1に設けられた光学系を説明する。図1に示すように、SLO1は、照射光学系10と、受光光学系20と、を有する(まとめて、「撮影光学系」と称す)。SLO1は、これらの光学系10,20を用いて眼底画像を撮影する。
本実施例のSLO1は、対物光学系におけるレンズ構成を切換えることで、画角が切換わる。詳細には、レンズアタッチメントの着脱によって、予め定められた2つの画角に切換えられる。ここでは、より狭い方の画角を「第1画角」、より広い画角を「第2画角」と称す。例えば、第1画角は、対角にて45°〜60°程度であって、第2画角は全角にて90°〜150°程度であってもよい。
初めに、第1画角であるときの光学系を説明する。本実施例では、レンズアタッチメントが未装着の場合に、第1画角に設定される。
照射光学系10は、少なくとも走査部16と、対物レンズ系17と、を含む。また、図1に示すように、照射光学系10は、更に、レーザー光源11、コリメーティングレンズ12、穴開きミラー13、レンズ14(本実施例において、視度調節部40の一部)、および、レンズ15を有してもよい。
レーザー光源11は、照射光学系10の光源である。本実施例では、レーザー光源11からのレーザー光が、照明光として利用される。レーザー光源11は、複数色の光を、同時に、又は選択的に出射可能である。一例として、本実施例では、レーザー光源11は、青,緑,赤の可視域の3色と、赤外域の1色と、の計4色の光が出射される。各色の光は、任意の組合せで同時に出射可能である。ここでいう同時は、厳密に同時である必要はなく、それぞれの波長の光の出射タイミングにタイムラグがあってもよい。タイムラグは、例えば、それぞれの波長の光に基づいて形成される眼底画像において、眼球運動による画像間のずれが許容される範囲であってもよい。このような、レーザー光源11は、例えば、レーザーダイオード(LD)、および、スーパールミネッセントダイオード(SLD)等を含んで形成されてもよい。
レーザー光源11から出射される各色の光は、眼底反射光による反射画像、および、眼底に存在する蛍光物質からの蛍光による蛍光画像、の撮影、に利用される。
反射画像として、赤外画像、カラー画像、レッドフリー画像、および、単色可視画像等のいずれか、または全てが撮影されてもよい。また、蛍光画像として、造影蛍光画像、および、自発蛍光画像のいずれかまたは全てが撮影されてもよい。造影蛍光画像は、眼底に静注された造影剤の蛍光発光による画像であればよく、例えば、FA画像(フルオレセイン造影撮影画像)であってもよいし、ICG画像(インドシアニングリーン造影撮影画像)であってもよい。また、自発蛍光画像は、眼底に蓄積された蛍光物質の蛍光発光による画像であればよく、例えば、リポフスチンの蛍光発光による画像であってもよい。各々の画像の撮影方法の詳細については、図4を参照して後述する。
本実施例において、レーザー光は、図1に示した光線の経路にて眼底Erに導かれる。つまり、レーザー光源11からのレーザー光は、コリメーティングレンズ12を経て穴開きミラー13に形成された開口部を通り、レンズ14およびレンズ15を介した後、走査部16に向かう。走査部16によって反射されたレーザー光は、対物レンズ系17を通過した後、被検眼Eの眼底Erに照射される。その結果、レーザー光は、眼底Erで反射・散乱される、或いは、眼底に存在する蛍光物質を励起させ、眼底からの蛍光を生じさせる。これらの光(つまり、反射・散乱光および蛍光等)が、戻り光として、瞳孔から出射される。
走査部16(「光スキャナ」ともいう)は、光源(レーザー光源11)から発せられたレーザー光を、眼底上で走査するためのユニットである。以下の説明では、特に断りが無い限り、走査部16は、レーザー光の走査方向が互いに異なる2つの光スキャナを含むものとする。即ち、主走査用(例えば、X方向への走査用)の光スキャナ16aと、副走査用(例えば、Y方向への走査用)の光スキャナ16bと、を含む。以下では、主走査用の光スキャナ16aはレゾナントスキャナであり、副走査用の光スキャナ16bはガルバノミラーであるものとして説明する。但し、各光スキャナ16a,16bには、他の光スキャナが適用されてもよい。例えば、各光スキャナ16a,16bに対し、他の反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラー、レゾナントスキャナ、および、MEMS等)の他、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が適用されてもよい。
対物レンズ系17は、SLO1の対物光学系である。対物レンズ系17は、走査部16によって走査されるレーザー光を、眼底Erに導くために利用される。そのために、対物レンズ系17は、走査部16を経たレーザー光が旋回される旋回点Pを形成する。旋回点Pは、照射光学系10の光軸L1上であって、対物レンズ系17に関して走査部16と光学的に共役な位置に形成される。なお、本開示において「共役」とは、必ずしも完全な共役関係に限定されるものではなく、「略共役」を含むものとする。即ち、眼底画像の利用目的(例えば、観察、解析等)との関係で許容される範囲で、完全な共役位置からズレて配置される場合も、本開示における「共役」に含まれる。本実施例では、SLO1の対物光学系がレンズだけで実現されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、レンズとミラーの組合せによって実現されてもよい。
走査部16を経たレーザー光は、対物レンズ系17を通過することによって、旋回点Pを経て、眼底Erに照射される。このため、対物レンズ系17を通過したレーザー光は、走査部16の動作に伴って旋回点Pを中心に旋回される。その結果として、本実施例では、眼底Er上でレーザー光が2次元的に走査される。眼底Erに照射されたレーザー光は、集光位置(例えば、網膜表面)にて反射される。また、レーザー光は、集光位置の前後の組織にて散乱される。反射光および散乱光は、平行光としてそれぞれ瞳孔から出射する。
次に、受光光学系20について説明する。受光光学系20は、1つ又は複数の受光素子を持つ。例えば、図1に示すように、複数の受光素子25,27,29を有してもよい。この場合、照射光学系10によって照射されたレーザー光による眼底Erからの光は、受光素子25,27,29によって受光される。
図1に示すように、本実施例における受光光学系20は、対物レンズ系17から穴開きミラー13までに配置された各部材を、照射光学系10と共用してもよい。この場合、眼底からの光は、照射光学系10の光路を遡って、穴開きミラー13まで導かれる。穴開きミラー13は、被検眼の角膜,および,装置内部の光学系(例えば対物レンズ系のレンズ面等)での反射によるノイズ光の少なくとも一部を取り除きつつ、眼底Erからの光を、受光光学系20の独立光路へ導く。
なお、照射光学系10と受光光学系20とを分岐させる光路分岐部材は、穴開きミラー13に限られるものではなく、その他のビームスプリッターが利用されてもよい。
本実施例の受光光学系20は、穴開きミラー13の反射光路に、レンズ21、ピンホール板23、および、光分離部(光分離ユニット)30を有する。また、光分離部30と各受光素子25,27,29との間に、レンズ24,26,28が設けられている。また、本実施例には、分光特性を切換えるために、フィルタ挿脱部45を有している。光分離部30、および、フィルタ挿脱部45が、本実施形態における分光手段に含まれる。
ピンホール板23は、眼底共役面に配置されており、SLO1における共焦点絞りとして機能する。すなわち、視度調節部40によって視度が適正に補正される場合において、レンズ21を通過した眼底Erからの光は、ピンホール板23の開口において焦点を結ぶ。ピンホール板23によって、眼底Erの集光点(あるいは、焦点面)以外の位置からの光が取り除かれ、残り(集光点からの光)が主に受光素子25,27,29へ導かれる。
光分離部30は、眼底Erからの光を分離させる。本実施例では、光分離部30によって、眼底Erからの光が波長選択的に光分離される。また、光分離部30は、受光光学系20の光路を分岐させる光分岐部を兼用していてもよい。例えば、図1に示すように、光分離部30は、光分離特性(波長分離特性)が互いに異なる2つのダイクロイックミラー(ダイクロイックフィルター)31,32を含んでいてもよい。受光光学系20の光路は、2つのダイクロイックミラー31,32によって、3つに分岐される。また、それぞれの分岐光路の先には、受光素子25,27,29の1つがそれぞれ配置される。
例えば、光分離部30は、眼底Erからの光の波長を分離させ、3つの受光素子25,27,29に、互いに異なる波長域の光を受光させる。例えば、青,緑,赤の3色の光を、受光素子25,27,29に1色ずつ受光させてもよい。この場合、各受光素子25,27,29の受光結果から、カラー画像を取得してもよい。
また、光分離部30は、蛍光撮影において造影剤が発する蛍光と、赤外撮影における赤外域の眼底反射光とを、互いに異なる受光素子に受光させてもよい。これにより、蛍光画像と同時に、赤外画像を撮影可能であってもよい。
ここで、図2を参照し、本実施例における光分離部30の分光特性を説明する。
ダイクロイックミラー31は、赤色の光と第1赤外域の光とを少なくとも反射し、それ以外の波長域の光を透過する。つまり、ダイクロイックミラー31の反射光路に置かれた受光素子25は、赤色の光と、第1赤外域の光と、が受光される。
赤色の照明光に対する眼底反射光が、受光素子25によって受光される。
受光素子25によって受光される赤外光の波長体(第1赤外域)は、レーザー光源11から発せられる赤外光(第2赤外域)よりも、長波長である。本実施例では、インドシアニングリーンに対して、赤外光(第2赤外域の光)を照射することで発せられる蛍光が、第1赤外域の光として、受光素子25に受光される。
緑色の照明光に対する眼底反射光が、受光素子27によって受光される。また、本実施例では、フルオレセインに対して青色の光を照射することで発せられる緑色の蛍光が、受光素子27に受光される。
ダイクロイックミラー32の透過光路に置かれた受光素子29には、青色の光と、第2赤外域の光と、が受光される。
青 色の照明光に対する眼底反射光が、受光素子29によって受光される。また、レーザー光源11から発せられる赤外光(第2赤外域)に対する眼底反射光が、受光素子29によって受光される。また、本実施例において、第2赤外域は、リポフスチンによる自発蛍光の波長帯にも対応する。本実施例では、レーザー光源11から照射される青色の光が、自発蛍光の励起光として利用される。
フィルタ挿脱部45は、蛍光撮影おけるバリアフィルタを光路中から挿脱する機構である。バリアフィルタは、励起光の眼底反射光を除去する。例えば、本実施例のフィルタ挿脱部45は、フィルタ46と、アクチュエータ47とを有する。一例として、フィルタ46は、FAF撮影が行われる場合に光路中に挿入される。この場合において、フィルタ46は、励起光の眼底反射光である青色の波長域の光を遮光する。また、本実施形態のフィルタ46は、遮光する波長域以外の光を透過する。よって、眼底のリポフスチンから発生する蛍光の他、赤外域の眼底反射光もフィルタ46を透過する。また、FAF撮影を行わない場合には、フィルタ46は光路中から退避されてもよい。少なくとも、カラー撮影が行われる場合には、フィルタ46は退避される。本実施形態のアクチュエータ47は、受光光学系20の光軸と交差する方向にフィルタ46を移動させることによって、フィルタ46の挿脱を行う。但し、挿脱の手法は、必ずしもこれに限定されるものではない。
<広角レンズアタッチメント>
次に、図2を参照して、より広画角な「第2画角」であるときの光学構成を示す。本実施例では、レンズアタッチメント3が画角切換部である。本実施例では、対物レンズ17と、被検眼Eとの間に、レンズアタッチメント3が装着されることで、「第2画角」に設定される。
本実施例のレンズアタッチメント3は、少なくとも第2対物レンズ系50を持ち、第1対物レンズ系17と、第2対物レンズ系50との両方によって、所期する第2画角が実現される。レンズアタッチメント3が装着されることで、対物光学系で発生する色収差が変化される。
<制御系の構成>
次に、図3を参照して、SLO1の制御系を説明する。SLO1は、制御部70によっての各部の制御が行われる。制御部70は、SLO1の各部の制御処理と、演算処理とを行う電子回路を有する処理装置(プロセッサ)である。制御部70は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリ等で実現される。制御部70は、記憶部71と、バス等を介して電気的に接続されている。また、制御部70は、レーザー光源11、受光素子25,27,29、、走査部16、入力インターフェイス75、およびモニタ80等の各部とも電気的に接続されている。
記憶部71には、各種の制御プログラムおよび固定データ等が格納される。また、記憶部71には、一時データ等が記憶されてもよい。SLO1で得られた画像は、記憶部71に記憶されていてもよい。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、外部の記憶装置(例えば、LANおよびWANで制御部70に接続される記憶装置)へSLO1で得られた画像が記憶されてもよい。
本実施例では、制御部70が画像処理部(画像形成部)、モード切替部、補正部を兼用する。
画像処理部として、制御部70は、例えば、受光素子25,27,29から出力される受光信号を基に眼底画像を形成する。より詳細には、制御部70は、走査部16による光走査と同期して眼底画像を形成する。例えば、制御部70は、副走査用の光スキャナ16bがn回(nは、1以上の整数)往復する度に、少なくとも1フレーム(換言すれば、1枚)の眼底画像を、(受光素子毎に)形成する。なお、以下では、特段の断りが無い限り、便宜上、副走査用の光スキャナ16bの1往復につき、その1往復に基づく1フレームの眼底画像が形成されるものとする。本実施例では、3つの受光素子25,27,29が設けられているので、制御部70は、それぞれの受光素子25,27,29からの信号に基づく最大3種類の画像を、副走査用の光スキャナ16bが1往復する度に生成する。
制御部70は、上記のような装置の動作に基づいて逐次形成される複数フレームの眼底画像を、観察画像として時系列にモニタ80へ表示させてもよい。観察画像は、略リアルタイムに取得された眼底画像からなる動画像である。また、制御部70は、逐次形成される複数の眼底画像のうち一部を、撮影画像(キャプチャ画像)として取り込む(キャプチャする)。その際、撮影画像は記憶媒体に記憶される。撮影画像が記憶される記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体(例えば、ハードディスク,フラッシュメモリ等)であってもよい。本実施例では、例えば、トリガ信号(例えば、レリーズ操作信号等)の出力後、所定のタイミング(又は,期間)に形成される眼底画像がキャプチャされる。
モード切替部として、制御部70は、分光手段における分光特性と、被検眼Eへ照射される光の波長と、を制御する。例えば、本実施例では、モード切換によって、反射撮影モードと、蛍光撮影モードとが設定可能である。反射撮影モードとして、例えば、カラー撮影モードが設定可能である。また、蛍光撮影モードとして、例えば、IAモード、FAモード、および、FAF撮影モードが設定可能である。
設定した撮影モードに応じて、レーザー光源11から出射される光の波長が選択される(図4(a)参照)。
補正部として、制御部70は、各々の受光素子25,27,29からの信号に基づいて生成される眼底画像の倍率を調整し、倍率色収差を補正する。上記のモード、および、画角(ここでは、レンズアタッチメント3の着脱の状態)毎に、異なる補正量を用いて倍率色収差の補正処理が実行される。
この場合において、倍率の補正量は、ルックアップテーブル等に予め記憶されていてもよい(図4(b)参照)。ルックアップテーブルには、それぞれの受光素子と、補正量とが対応付られてもよい。本実施例において、補正量は、各受光素子25,27,29が受光する光に対応する照明光の波長と、対応している。照明光は、4種類の波長の光を発するので、波長毎に、少なくとも4種類の補正量がルックアップテーブルに記憶されている。例えば、倍率色収差の値が最小となる照明光による画像の補正量(倍率)を、「1.0倍」とし、その他3色の補正量を、それぞれ定めてもよい。また、画角によっても補正量は異なるので、画角毎に(本実施例では、第1画角と第2画角とのそれぞれにつき)、4種類ずつ、補正量が記憶されていてもよい。
但し、倍率は、歪曲収差等の高次の収差の影響を受ける。高次の収差によって、画像中の位置毎に倍率が異なり得る。その場合、画像中の全ての領域を単一の補正値では、補正できない。そこで、次のような補正式や、領域毎の補正量等が、各波長と対応する補正量として、ルックアップテーブルに格納されていてもよい。
一例として、青色の照明光に対応する倍率補正は次の式(1)で表される。
R‘ = Xb・R +Xb・R +Xb・R + ... (1)
ここで、Rはある画素の補正前の画像中心からの距離、R‘は補正後の距離である。ルックアップテーブル(図4(b))には Xbに加えて Xb,Xb .., も保持していてもよい。
また、本実施形態のように、回転非対称な光学系では(1)はRではなくX,Y(X,Y座標)での展開式とすればより好適である。
高次収差の影響は、画角が大きいほど増大する。このため、75°以上の画角において、領域毎に異なる倍率で補正することはより有意義である。
また、ルックアップテーブルにおける補正量は、更に、上記のモードと、対応付られていてもよい。制御部70は、モード毎に対応するテーブルの値を補正量として読み出し、その値を用いて補正処理を実行してもよい。
入力インターフェイス75は、検者の操作を受け付ける操作部である。例えば、タッチパネル、マウス、および、キーボード等が、入力インターフェイス75として利用されてもよい。このような入力インターフェイス75は、SLO1とは別体のデバイスであってもよい。制御部70は、入力インターフェイス75(操作部)から出力される操作信号に基づいて、上記の各部材を制御する。入力インターフェイス75には、例えば、撮影モードを選択するための操作、レリーズのための操作等のいずれかが入力されてもよい。
<動作説明>
次に、図4を参照し、SLO1の撮影動作を説明する。
まず、レンズアタッチメント3を着脱させ、SLO1の画角を設定する。着脱状態は、検者が手動で装置に入力してもよい。また、レンズアタッチメント3の着脱状態を検出するセンサを設け、センサからの検出信号として、装置に入力されてもよい。このとき装置に入力される着脱状態に応じて、倍率の補正量は選択される。
本実施例の制御部70は、SLO1の撮影モードを、カラー撮影モード,IA撮影モード,FAモード,および,FAF撮影モードの4つの中から選択して、設定可能である。蛍光撮影モードの各モードにおいて、蛍光画像と、反射画像とが、同時に撮影が可能とされる。これにより、例えば、蛍光画像における撮影範囲を、反射画像を用いて特定できる。
撮影モードは、検者の操作に基づいて設定されてもよい。また、例えば、制御部70は、予め定められた順序で、各撮影モードでの撮影後に、撮影モードを自動的に切換えてもよい。
<カラー撮影モード>
カラー撮影モードは、眼底反射光によるカラーの眼底画像が撮影される撮影モードである。カラー撮影モードにおいて、制御部70は、レーザー光源11から、赤,緑,青の波長域の光を、同時に出射させる。また、フィルタ46を受光光学系20の光路外へ退避させる。その結果、図4に示すように、各色の眼底反射光のうち、赤色成分が受光素子25で受光され、緑色成分が受光素子27で受光され、青色成分が受光素子29で受光される。制御部70は、それぞれの受光素子25,27,29からの信号を処理して、カラーによる眼底画像を形成する。
その際、制御部70は、受光素子25からの受光信号に基づく眼底画像に対しては赤色の照明光に対応する補正量である「Xr」を、受光素子27からのに基づく眼底画像に対しては緑色の照明光に対応する補正量である「Xg」を、受光素子29からのに基づく眼底画像に対しては青色の照明光に対応する補正量である「Xb」を、それぞれ適用し、画像の倍率を補正する。
そして、赤,緑,青の各成分に対応する3種類の眼底画像を形成したうえで、それらを1枚に合成してカラー眼底画像を形成してもよい。
<IAモード>
IAモードは、造影剤の一種であるICG(インドシアニングリーン)からの蛍光による蛍光画像(以下、ICG画像と称す場合がある)が撮影される撮影モードである。
IAモードにおいて、制御部70は、レーザー光源11から、赤外域(第2赤外域)の光を出射させる。その結果、赤外域の光は、予め眼底血管に注入されている蛍光物質(ICG)を励起させ、その結果として蛍光(ICG蛍光)を生じさせる。この蛍光は、ダイクロイックミラー31によって、赤外域の光による眼底反射光と分離される。例えば、ICG蛍光は、励起光に対し、長波長側に生じる赤外域の光であり、受光素子25で受光される。また、赤外域の眼底反射光は、受光素子29で受光される。
その際、制御部70は、受光素子25、および、受光素子29のそれぞれに基づく眼底画像に対して、赤外の照明光に対応する補正量である「Xir」を適用し、画像の倍率を補正する。
<FAモード>
FAモードは、造影剤の一種であるフルオレセインからの蛍光による蛍光画像(以下、FA画像と称す場合がある)が撮影される撮影モードである。
FAモードにおいて、制御部70は、レーザー光源11から、青色の光と、赤外域(第2赤外域)の光を出射させる。その結果、青色の光は、予め眼底血管に注入されている蛍光物質(フルオレセイン)を励起させ、その結果として蛍光(フルオレセイン蛍光)を生じさせる。この蛍光は、ダイクロイックミラー31,32によって、赤外域の光による眼底反射光と分離され、受光素子27によって受光される。また、赤外域の眼底反射光は、受光素子29で受光される。
その際、制御部70は、受光素子27からの受光信号に基づく眼底画像に対しては青色の照明光に対応する補正量である「Xb」を、受光素子29からのに基づく眼底画像に対しては赤外の照明光に対応する補正量である「Xir」を、それぞれ適用し、画像の倍率を補正する。
<FAF撮影モード>
FAF撮影モードは、眼底に存在する蛍光物質(例えば、リポフスチン)からの蛍光による蛍光画像(以下、FAF画像と称す場合がある)が撮影される撮影モードである。
FAF撮影モードにおいて、制御部70は、レーザー光源11から、青色の波長域の光と、赤外域の光とを、同時に出射させる。また、フィルタ46を受光光学系20の光路中へ挿入させる。その結果、青色の波長域の光により、眼底自発蛍光が生じる。この蛍光は、主に、緑色成分を含み、受光素子27で受光される。また、図4に示すように、赤外域の眼底反射光が、受光素子29で受光される。
その際、受光素子27からの受光信号に基づく眼底画像に対しては青色の照明光に対応する補正量である「Xb」を、受光素子29からのに基づく眼底画像に対しては赤外の照明光に対応する補正量である「Xir」を、それぞれ適用し、画像の倍率を補正する。
このような補正処理の結果、SLO1では、照明光の波長が異なる画像を、同じ倍率で取得できる。本実施例では、撮影方法毎の倍率が、ある照明光の波長域を基準として統一されているので、異なる撮影方法で撮影された画像間においても、同じ倍率の画像を得ることができる。
以上、実施形態に基づいて説明を行ったが、本開示を実施するうえで、実施形態の内容を適宜変更することができる。
<変形例>
例えば、上記実施形態では、倍率色収差を考慮して、画像の倍率を補正した。しかし、画像の倍率を補正せずに、異なる照明光によって取得された画像間を対応づけることは可能である。
例えば、図5に示すように、波長の異なる照明光で撮影された2種類の画像(図5では、FA画像301と、IA画像401)とを、倍率補正を行わずに、並べて表示すると共に、各々の画像301,401上の対応位置に、指標を表示させてもよい。図5では、各々の画像上にカーソル302,402が指標として表示される。
カーソル(指標)は、倍率色収差による各画像の倍率の違いを考慮して、それぞれの画像において眼底上の同一位置を示すように、各画像のカーソル302,402のうち、少なくとも一方の位置が調整されてもよい。例えば、図5の例では、カーソル302,402のうち一方(カーソル302)は、操作部75の操作に応じて移動される。カーソル302が、一方の画像上にあるとき、他方の画像上において、カーソル402が、カーソル301と実質的に同一位置を示すように、倍率色収差による画像の倍率の違いを考慮して、位置が調整される。
1 SLO
17,50 対物光学系
25,27,29 受光素子
10,20 撮影光学系
70 制御部

Claims (8)

  1. レンズを含む対物光学系を持ち、波長が互いに異なる第1照明光と第2照明光とを、前記対物光学系を介して同一の光路で被検眼にそれぞれ照射すると共に、前記第1照明光の被検眼からの戻り光と、前記第2照明光の被検眼からの戻り光と、をそれぞれ受光素子によって受光する撮影光学系と、
    前記第1照明光による被検眼の画像と、前記第2照明光による被検眼の画像と、を前記受光素子からの信号に基づいてそれぞれ取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段によって取得される各々の被検眼の画像が同じ倍率となるように、各々における倍率色収差を補正する補正処理を実行する補正手段と、を備える眼科撮影装置。
  2. 前記撮影光学系は、前記第1照明光および前記第2照明光の屈折状態を変更することで画角を切換る画角切換部を有し、
    前記補正手段は、前記画角毎に異なる補正量を用いて前記補正処理を実行する請求項1記載の眼科撮影装置。
  3. 前記画角切換部は、前記光路に対する光学素子の挿脱によって、又は、2つ以上のレンズの位置関係が前記光路に沿って変化することによって、前記画角を切換える請求項2記載の眼科撮影装置。
  4. 撮影制御を行う制御手段を更に有し、
    前記撮影光学系は、前記第1照明光の被検眼からの戻り光と、前記第2照明光の被検眼からの戻り光と、を1つの受光素子へ導き、
    前記制御手段は、前記撮影光学系によって前記第1照明光と第2照明光とを時分割で照射させることで、前記画像取得手段において、前記第1照明光による被検眼の画像と、前記第2照明光による被検眼の画像と、を前記受光素子からの信号に基づいて時系列に生成させ、
    前記補正手段は、前記1つの受光素子から出力される信号に基づく被検眼の画像に対する前記補正量を、前記被検眼の画像が生成された時間に応じて切換え、前記第1照明光による被検眼の画像と、前記第2照明光による被検眼の画像と、に対する前記補正処理を実行する請求項1〜3の何れかに記載の眼科撮影装置。
  5. 撮影制御を行う制御手段を更に有し、
    前記撮影光学系は、複数の前記受光素子と、それぞれの前記受光素子に互いに異なる波長域の光を受光させる分光手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記分光手段における分光特性を切換え、複数の前記受光素子のうち少なくとも何れか1つに対して、前記第1照明光と前記第2照明光とのうち一方による被検眼からの反射光を受光させる反射撮影モードと、前記一方に対する他方による被検眼からの蛍光を受光させる蛍光撮影モードと、に切換るモード切替手段と、を有し、
    前記補正手段は、前記特定の受光素子からの受光信号に基づいて生成される被検眼の画像に対する前記補正量を、前記反射撮影モードと前記蛍光撮影モードとの切換に基づいて変更する請求項1〜4のいずれかに記載の眼科撮影装置。
  6. 前記倍率色収差補正がされた、前記第1照明光による被検眼の画像と前記第2照明光による被検眼の画像とを合成して合成画像を生成する画像処理手段を有する請求項1〜5のいずれかに記載の眼科撮影装置。
  7. 前記倍率色収差補正がされた、前記第1照明光による被検眼の画像と前記第2照明光による被検眼の画像とを、モニターに並べて表示させる表示制御手段を有する請求項1から5のいずれかに記載の眼科撮影装置。
  8. 前記補正手段は、前記第1照明光による被検眼の画像と前記第2照明光による被検眼の画像とのうち、前記倍率色収差がより小さな一方の周縁部を、他方の撮影範囲に合せてトリミングする請求項1から7のいずれかに記載の眼科撮影装置。
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