JP2019062899A - 肝臓病変を評価する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、その全体が参照により本明細書に援用される2009年9月11日付で提出された米国特許第61/241,709号に基づく優先権を主張する。
本発明において、「肝疾患」という用語は、患者の正常な肝機能を変化させ、患者の寿命中の任意の時間に渡って症状を表す、任意のイベント又は状態を指す。肝疾患のいくつかの例としては、肝癌、肝硬変、肝線維症、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎、肝臓への毒による若しくは機械的な損傷、ウイルス性若しくは細菌性の感染症、例えば種々の種類の肝炎(例えば、A型、B型、又はC型の肝炎)、ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、アルファ1−抗トリプシン欠乏症、又は糖原病が含まれる。場合によっては、肝細胞癌は、本願で診断される肝疾患から除外され得る。肝疾患は、多くの場合、病的状態の期間に応じて急性又は慢性に細分類される。一般的に、3ヶ月を超えて存続する状態は慢性肝疾患に分類され、3ヶ月未満しか続かない状態は急性肝疾患に分類される。急性肝疾患、例えばウイルスによって引き起こされる急性肝炎又は肝臓への虚血傷害は、通常、突然現れるが、正常な肝機能が完全に回復されることが多い。一方、慢性肝疾患は、通常、潜行性でゆっくりと進行するが、完全に正常な肝機能を回復することはほとんどない。
I.イントロダクション
血漿中の循環核酸を分析することで、種々の生理学的及び病理学的状態を非侵襲的にモニタリングすることができる(Lo et al., Ann N Y Acad Sci 2004;1022:135-139;Chan et al. Ann Clin Biochem 2003;40:122-30)。悪性腫瘍(Anker et al., Int J Cancer 2003; 103: 149-52)、妊娠に関連する状態(Lo et al., Nat Rev Genet 2007;8:71-7)、臓器移植(Lo et al., Lancet 1998;351:1329-30)、外傷(Lo et al., Clin Chem 2000;46:319-23; Chiu et al., Acta Neurochir Suppl 2005;95:471-4)を管理するための応用等、ヒト血漿中を循環している無細胞核酸の検出に基づく多くの応用が報告されている。これらの応用の基本原理は、疾患臓器に由来する細胞外核酸分子の血漿検出に関連する。循環DNA分析から利用することができる疾患特異的な遺伝的サインには、疾患関連病原体(Chan et al., Clin Chem 2005;51:2192-5)、疾患特異的変異、胎児と母親又は移植ドナーとレシピエントの性別及び多型の差の検出が含まれる。
本発明の実施では、分子生物学分野の通常の技術を利用する。本発明に有用な一般的方法を開示している基本的な教科書としては、Sambrook and Russell, Molecular Cloning, A Laboratory Manual (3rd ed. 2001);Kriegler, Gene Transfer and Expression: A Laboratory Manual (1990);及びCurrent Protocols in Molecular Biology (Ausubel et al., eds., 1994))が含まれる。
本発明は、肝疾患又は肝障害の存在の検出及び/又は進行のモニタリングのための非侵襲的手段としての、人の血液中、特に無細胞血液サンプル中に見られるアルブミンmRNAの量の分析に関する。したがって、本発明の実施における第1の工程は、検査対象から血液サンプルを得ること及びサンプルからmRNAを抽出することである。
本発明の方法を用いて肝臓の状態又は障害について検査又はモニタリングされる人から血液サンプルを得る。個体からの血液の採取は、病院又は診療所が一般的に従う標準的プロトコールに従って行われる。適切な量、例えば典型的には5〜50mlの末梢血液を採取し、これはその後の調製の前に標準的手法で保存されてよい。
本発明に係る患者血液サンプル中に見られるアルブミンmRNAの分析は、例えば全血を用いて、あるいはより多くの場合、血清、血漿等の無細胞サンプルを用いて行われ得る。元の血液(maternal blood)から血清又は血漿を調製する方法は当業者に周知である。例えば、対象の血液を、血液凝固を防ぐためのEDTAを含む管又はバキュテイナSST(ニュージャージー州フランクリンレイクスのベクトン・ディッキンソン社製)等の特化した市販製品に入れ、その後、遠心分離により全血から血漿を得ることができる。一方、血清は、血液凝固後に遠心分離を行うか又は遠心分離を行ずに得ることができる。遠心分離を用いる場合、遠心分離は典型的には、限定するものではないが、適切な速度、例えば1,500〜3,000×gで行われる。血漿又は血清をRNA抽出用の新たな管に移す前に更なる遠心分離工程に供してもよい。全血から無細胞サンプルを調製するその他の任意の方法も、方法により実質的に細胞を含まない無細胞血液サンプル、例えば全血中に本来存在する全細胞の少なくとも90%、95%、98%、又は99%以上が除かれた無細胞血液サンプルが得られる限り、本発明の目的に適切である。
生体試料からmRNAを抽出する多くの方法がある。mRNA調製の一般的な方法(例えばSambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual 3d ed., 2001に記載されている)を行ってもよく、種々の市販の試薬又はキット、例えばTrizol試薬(カリフォルニア州カールズバッドのインビトロジェン社製)、Oligotex Direct mRNA Kit(カリフォルニア州バレンシアのキアゲン社製)、RNeasy Mini Kit(ドイツ、ヒルデンのキアゲン社製)、及びPolyATtract(登録商標) Series 9600(商標)(ウィスコンシン州マディソンのプロメガ社製)を用いて女性検査対象の生体試料からmRNAを得てもよい。これらの方法を2つ以上組み合わせて用いてもよい。
サンプルからmRNAを抽出した後、アルブミンmRNAの量が定量され得る。mRNAレベルを決定する好ましい方法は、増幅に基づく方法、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である。
アルブミンmRNAは当業者に周知の他の標準的技術を用いても検出することができる。検出工程の前に通常は増幅工程があるが、本発明の方法では増幅は必要ではない。例えば、mRNAは、増幅工程が先にあってもなくても、サイズ分画(例えばゲル電気泳動)によって同定することができる。周知の技術(例えば上記のSambrook and Russell参照)に従ってサンプルをアガロース又はポリアクリルアミドゲルに流して臭化エチジウムで標識した後、比較標準と同じサイズのバンドが存在すれば標的mRNAの存在が示され、その後、その量を、バンドの強度に基づいて対照と比較することができる。あるいは、アルブミンmRNAに特異的なオリゴヌクレオチドプローブを用いてそのようなmRNA種の存在を検出し、プローブのシグナル強度に基づいて、比較標準と比べたmRNAの量を示すことができる。
本発明の方法を実施するための標準対照を確立するために、従来の定義による肝疾患を有していない健康な人のグループを最初に選択した。これらの個体は、適用可能な場合、本発明を用いた肝硬変、肝線維症、肝炎等の肝臓の障害又は疾患のスクリーニング及び/又はモニタリングに適切なパラメーター範囲内である。必要に応じて、個体は、同じ性別、同様の年齢、又は同様の民族的背景のものである。
本発明は、患者、特に肝臓の傷害、障害、又は疾患の徴候を有していない患者における肝疾患の存在の検出又は診断及び肝疾患の進行のモニタリング等の種々の目的に用いることが可能な、対象の肝臓の生理又は病変の状態を評価するための本明細書に記載されている方法を実施するための組成物及びキットを提供する。
I.材料及び方法
参加者
2006年6月から2008年4月の間に、香港のプリンス・オブ・ウェールズ病院で参加者を募集した。これには、(i)内科、診療科、及び臨床腫瘍科に通院している種々の肝臓合併症患者;(ii)以前に外科で肝移植(LT)を受けた患者及びペアになる生きているドナー;(iii)小児科で骨髄移植(BMT)を受けた患者;及び(iv)健康な個体が含まれる。施設内審査委員会から倫理的承認を得、全ての参加者又は責任のある保護者からインフォームド・コンセントを得た。
採血後すぐにサンプルを4℃に維持し、4時間以内に処理した。血液サンプルを穏やかに混合した後、全血0.3mLを0.9mLのTRIzol LS試薬(カリフォルニア州カールズバッドのインビトロジェン社製)と混合した。二重遠心分離(double−centrifugation)プロトコール(Chiu et al., Clin Chem 2001;47:1607-13)によって血漿を回収した。最初の遠心分離工程の後、バフィーコートを単離し、230g、4℃で5分間再遠心分離して残留血漿を除いた。全てのサンプルをこのセクションに記載する核酸抽出まで保存した。
ALBのコード領域内のSNPであるrs962004を標的にした。10人の無関係な個体のDNAシークエンシングにより、このSNPのアレル頻度が0.37と小さいことが判明した。遺伝子型同定は、homogenous MassEXTEND(hME)(カリフォルニア州サンディエゴのシーケノム社(Sequenom)製)アッセイを用いたプライマー伸張反応により行った。各SNPアレルの伸張産物は、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型質量分析法で分離可能である明確に異なる質量を示す(図5参照)。SNP分析の詳細を表3に示す。
1段階逆転写−定量的リアルタイムPCR(RT−qPCR)を用いて血漿ALBmRNAの濃度を測定した。5’領域(GenBankアクセッション番号NM_000477.3)のエキソン1及びエキソン2にまたがる78bpのALBアンプリコンが増幅されるように、ALBmRNA定量化のためのintron−spanningアッセイをデザインした。配列を表4にまとめる。標的ALBアンプリコンを特定するHPLC精製した一本鎖合成DNAオリゴヌクレオチド(シンガポールのシグマ−プロリゴ社(Sigma−Proligo)製)の濃度が反応1ウェル当たり3〜3×106コピーの段階希釈物を用いて、ALBmRNAの絶対量を定量化するための較正曲線を作製した(Wong et al., Clin Chem 2005;51:1786-95)。ABI Prism 7900 Sequence Detector(カリフォルニア州フォスターシティーのアプライドバイオシステムズ社製)及びSequence Detection Softwareバージョン2.2(アプライドバイオシステムズ社製)により、ALBmRNAの増幅をモニタリングした。PCR効率の中央値は88.3%(SD:6%、範囲:81.1〜98.8%)であり、これは、傾きの中央値が−3.64(SD:0.18、範囲:3.35〜3.88)、y切片の中央値が40.8(SD:1.86、範囲:38.1〜43.5)、相関係数の中央値が0.9958(SD:0.0026、範囲:0.9905〜0.9986)の較正曲線から計算された。血漿中のALBmRNAの絶対濃度はコピー/mLで表した。
香港のプリンス・オブ・ウェールズ病院の化学病理学研究室で、DPE Modular Analytics system(ロシュ・ダイアグノスティックス社製)を用いて、アルブミン、総ビリルビン、アルカリホスファターゼ、アラニントランスアミナーゼ(ALT)、及びアルファフェトプロテインの血漿分析を行った。以前に記載されているように(Chan et al., J Med Virol 2002;68:182-7;Loeb et al., Hepatology 2000;32:626-629)、慢性B型肝炎(CHB)感染患者の血清中のB型肝炎ウイルス(HBV)DNAを定量化した。濃度>10,000コピー/mLを活性なウイルス複製の証拠と見なした(Chan et al., B. J Clin Microbiol 2003;41:4693-5)。
SPSSバージョン15.0ソフトウェア(イリノイ州シカゴのSPSS Inc.社製)を用いて統計解析を行った。クラスカル・ワリスのH検定及びDunn検定(dunn’s test)を適宜用いて、患者グループと対照グループの間で血漿ALBmRNA濃度を比較した。スピアマンの順位相関により、血漿ALB mRNA濃度と他のパラメーターの相関を決定した。0.05未満のp値を統計的差と見なし、全ての確率は両側検定とした。サンプルの血漿ALBmRNA濃度が、対応するグループの平均から3標準偏差分より大きい場合に、外れ値を同定した。ROC曲線を作製して曲線下面積(AUC)を決定した。肝臓合併症患者と健康個体を識別するのに最適な血漿ALBmRNA濃度カットオフ点で感度及び特異度を計算した。
血漿を回収するために、各血液サンプルを最初に1600g、4℃で10分間遠心分離した(ドイツ、エッペンドルフ社製のCentrifuge 5810R)。上清を単純なポリプロピレン管に注意深く移し、16000g、4℃で10分間再度遠心分離した(エッペンドルフ社製、Centrifuge 5417R)(Chiu et al., Clin Chem 2001 ;47:1607-13)。次いで、底のペレットを乱さずに血漿を新しいポリプロピレン管に移した。次いで、血漿それぞれ1.6mLを4.8mLのTrizol LS試薬(インビトロジェン社製)と混合し、抽出まで−80℃で保存した(Heung et al., Prenat Diagn 2009;29:277-9)。
各血漿−TRIzol LS混合物を解凍し、1.28mLのクロロホルムと混合した。12000g、4℃で15分間遠心分離することにより、RNAライセートを異なる相に分離した。次いで、水層を新しいポリプロピレン管に注意深く移した。RNA沈殿には、1体積の水層に700mL/Lのエタノールを1体積添加した。混合物をRNeasy Mini Kit(カリフォルニア州バレンシアのキアゲン社製)のスピンカラムに入れ、メーカーのプロトコールに従って処理した。全RNAを、RNaseを含まない水50μlに溶出した。全てのRNAサンプルを、Amplification Grade Deoxyribonuclease I(インビトロジェン社製)をメーカーの取扱説明書に従って用いて前処理した後、使用時まで−80℃で保存した。
バフィーコート、口腔細胞、毛包細胞、及びパラフィン処理した肝生検組織のDNA抽出を、QIAamp Blood Mini Kit(キアゲン社製)又はQIAamp DNA Mini Kit(キアゲン社製)を適宜メーカーに推奨されているように用いて行った。全てのDNAサンプルを、再蒸留水50μlに溶出し、使用時まで−20℃で保存した。
逆転写
耐熱性トリ逆転写酵素(ThermoScript(商標) Recverse Transcriptase、インビトロジェン社製)と遺伝子特異的プライマー(インテグレイテッドDNAテクノロジーズ社製;表3参照)を終濃度0.5μMで用いて、55℃で1時間、RNAサンプルを逆転写した。
逆転写されたcDNAを増幅するための各反応液は、0.6×HotStar Taq PCRバッファー及び0.9mMのMgCl2(キアゲン社製)、それぞれ25μMのdATP、dGTP、及びdCTP、並びに50μΜのdUTP(アプライドバイオシステムズ社製)を含む。DNA増幅のための各反応液は、1×HotStar Taq PCRバッファー及び1.5mMのMgCl2(キアゲン社製)、更に1mMのMgCl2(キアゲン社製)、それぞれ50μMのdATP、dGTP、及びdCTP、並びに100μMのdUTP(アプライドバイオシステムズ社製)を含む。全PCRについて、フォワードプライマー及びリバースプライマー(アイオワ州コーラルビルのインテグレイテッドDNAテクノロジーズ社製;表4参照)は200nMであり、HotStar Taq Polymerase(キアゲン社製)は終濃度0.5Uであった。PCRは95℃15分間で開始し、その後、95℃20秒間の変性、56℃30秒間のアニーリング、72℃1分間の伸張を45サイクル行い、最後に72℃で3分間インキュベートした。
PCR産物を、0.6Uのエビアルカリホスファターゼ(シーケノム社製)、0.34μMのMassARRAY(商標) Homogenous MassEXTEND(商標)(hME)バッファー(シーケノム社製)、及び3.06μLの水を用いたエビアルカリホスファターゼ(SAP)処理に供した。混合物を37℃で40分間、次いで85℃で5分間インキュベートし、余分なdNTPを除去した。hMEアッセイ(シーケノム社製)を用いて遺伝子型同定を行った。RNAのSNP遺伝子型同定では、1.2μMの伸張プライマー(インテグレイテッドDNAテクノロジーズ社製;表3参照)、1.15UのThermosequenase(シーケノム社製)、並びにそれぞれ64μMのddATP、ddCTP、及びdGTP(シーケノム社製)を含む9μLの塩基伸張反応カクテルを、SAP処理されたPCR産物5μlに添加した。DNAのSNP遺伝子型同定では、0.771μΜの伸張プライマー(インテグレイテッドDNAテクノロジーズ社製;表I参照)、1.15UのThermosequenase(シーケノム社製)、並びにそれぞれ64μMのddATP、ddCTP、及びdGTP(シーケノム社製)を含む4μLの塩基伸張反応カクテルを、SAP処理されたPCR産物10μlに添加した。反応条件は、RNA−SNPの遺伝子型同定では、94℃2分間、次いで、94℃5秒間、52℃5秒間、及び72℃5秒間を85サイクルとした。DNA−SNPの遺伝子型同定では、プライマー伸張反応に同じ熱プロファイルで75サイクルを用いた。
最終塩基伸張産物を、12mgのClean Resin(シーケノム社製)及び24μLの水を添加することで浄化した。混合物をローテータ−中で20分間混合した。361gで5分間遠心分離した後、10nLの反応溶液を、MassARRAY Nanodispenser S(シーケノム社製)によりSpectroCHIP(シーケノム社製)に分注した。SpectroCHIPからのデータ取得にはMassARRAY Analyzer Compact Mass Spectrometer(ウィスコンシン州マディソンのブルカー社製)を用いた。質量分析データは自動的にMassARRAY Typer(シーケノム社製)データベースにインポートされて分析された。
Primer Express v2.0(アプライドバイオシステムズ社製)を用いてALBmRNA定量化のアッセイをデザインした。フォワードプライマー及びリバースプライマーはそれぞれエキソン1及びエキソン2に位置し、インテグレイテッドDNAテクノロジーズ社により合成された。蛍光プローブ(カリフォルニア州フォスターシティーのアプライドバイオシステムズ社製)はエキソン1と2の間の連結部にまたがり、混入ゲノムDNAの増幅を防止する(表4参照)。In silicoでの特異性スクリーニング及び配列アラインメントを行い、アンプリコンがALB上の標的位置に特異的であり、スプライスバリアントを有していないことを確認した。
定量的リアルタイムPCR反応を反応体積25μlでメーカーの取扱説明書に従い手動で設定した(TaqMan EZ RT−PCR Core Reagents;カタログ番号N8080236;アプライドバイオシステムズ社製)。反応液当たりの各成分の終濃度は以下の通りであった:EZバッファーl×、酢酸マンガン溶液3mM、dNTP300μM、AmpErase UracilN−Glycosylase0.25ユニット、フォワードプライマー400μM、リバースプライマー400μM、プローブ200μM、rTth DNAポリメラーゼ2.5ユニット、添加物は使用しなかった。増幅には、3μLの抽出血漿RNAを96ウェル反応プレートの各ウェルに添加した(MicroAmp Optical 96−Well Reaction Plate;カタログ番号N8010560;アプライドバイオシステムズ社製)。ALBmRNA分析に用いた熱プロファイルは以下の通りである:50℃2分間で反応を開始させて含まれているウラシルN−グリコシラーゼを作用させ、その後、60℃で30分間逆転写した。95℃で5分間の変性後、94℃20秒間の変性及び58℃1分間のアニーリング/伸張のPCRを45サイクル行った。各サンプルは2複製分(in duplicate)分析し、対応する較正曲線の分も各分析と並行して行った。
循環中のALB mRNAの起源
血漿及び全血中のALBmRNAが肝臓由来であるかどうかを突き止めるために、LTレシピエント及びBMTレシピエントの循環中に見られるALBmRNA分子の遺伝子型を同定するためのRNA−SNPアッセイを開発した。分析は、対応するレシピエントと調査対象のALB SNPの遺伝子型が異なるドナーとして定義された情報価値のあるドナー・レシピエントのペアに焦点を当てた。肝移植後、ALBmRNAが本当に肝臓由来である場合、レシピエントの循環中に見られるALB mRNA分子について、ドナーのものに対応する遺伝子型が観察されるはずである。あるいは、循環ALB mRNAのプールに他の組織源が寄与する場合、レシピエントのALB遺伝子型が検出されるはずである。造血細胞が循環ALB mRNAの混入源であり得ることを実証するために、同様なRNA−SNP分析をBMTのレシピエントに対して行った。同様に、造血細胞が循環にALBmRNAを提供する場合、循環ALB mRNA分子は骨髄ドナーの遺伝子型を示す。
血漿ALB mRNAが肝臓特異的であることを確認した後、本発明者らは、種々の肝臓合併症患者107名及び健康個体207名から得た血漿中のALBmRNA濃度を評価した。患者のうち、35名はHCCが確認されており、25名は生検により肝硬変が示されており、24名はCHBであり且つ血清中のHBVのDNA濃度が10,000コピー/mL超、すなわちウイルス複製が活性であり、23名はCHBであり且つ血清中のHBVのDNA濃度が10,000コピー/mL未満、すなわちウイルス複製が不活性であった。全健康個体は、検査の結果、HBsAg陰性であり、肝機能検査のパラメーターは、標準的な血漿生化学検査による基準範囲内であった。
全研究参加者(患者及び対照)のデータを考慮した結果、血漿ALBmRNA濃度は以下と弱く相関していた:血漿総ビリルビン(r=0.133、P=0.018、スピアマンの相関)、アルカリホスファターゼ(r=0.126、P=0.0255)、及びALT(r=0.207、P=0.0002;図3)。
肝疾患の患者では血漿ALBmRNAが上昇していたが、血漿ALT又はAFPレベルは正常であったことは注目に値する。ALTは、肝細胞損傷を示すために習慣的に使用されている生化学マーカーである。これらのデータは、肝疾患の検出においてALBmRNAが血漿ALTよりも感度が良いことを示している。これらの知見を考慮して、血漿ALTが正常な対象だけを含めてデータを再度分析した。この研究に関わる検査室により提供された正常な血漿ALTの基準範囲は<58U/Lであった。
上記の遺伝子型同定研究に参加したLTレシピエント29名を更に調査した。遺伝子型同定に加えて、前述したようにリアルタイム定量PCRによって血漿ALBmRNA濃度を測定した。同時に血漿ALTレベルも評価した。Cheung et al., Transplantation 2008;85:81-7に記載されている対象と異なり、全患者について、研究募集時点で、LT後のHCCの発症は知られてなかった。医学的注意又は入院が必要な全ての有害事象について125週間まで参加者をモニタリングした。5名の参加者は香港のプリンス・オブ・ウェールズ病院での追跡に戻って来なかったので、研究のこの部分から除外した。残りの24名の参加者のうち、表6に示すように、その後のデータで9名がHCC以外の有害事象を発症した。これら9名のうち6名で医学的合併症の発症に先立って血漿ALBmRNA濃度が上昇(>835コピー/mL)していた。これらの対象のうち、採血の時点で血漿ALTレベルが上昇していたのは3名だけであった。これらのデータは、LT後レシピエントの肝臓関連合併症について血漿ALBmRNA濃度の上昇が血漿ALTよりも優れた早期予測因子であることを示している。これらのデータは、HCC以外の肝臓関連合併症もALBmRNAレベルの上昇によって予測できることを示している。肝臓関連合併症を発症しなかった参加者15名のうち、血漿ALBmRNAレベルが835コピー/mLを超えていたのは1名だけであった(表6の症例14)。肝臓関連合併症を発症した対象及び発症しなかった対象の間で、血漿ALBmRNAが上昇していた対象の割合は統計的に有意に異なっていた(P<0.001、フィッシャーの直接検定)。これらのデータは、ALBmRNAレベルの上昇が肝疾患の比較的特異的な早期の徴候及び予測因子であることを示している。血漿ALBmRNAの程度は、肝臓合併症の重症度、すなわち予後値を示し得る。
肝臓合併症後の正常レベルへのALBmRNAの回復は、正常な肝機能の回復を示す。全LTレシピエントは、肝機能の重度な損傷を招いた状態のため、LTが必要になった。そこで、レシピエントは、LT処置され、疾患を有する元々の肝臓が健康な肝臓と交換された。その後のLT後の期間に肝臓関連合併症を発症しなかったレシピエント(表6)では、血漿ALBmRNA濃度が図1及び6に示す健康対照に匹敵し、統計的に有意な差がない(P=0.686、マン・ホィットニー検定)ことは興味深い(図8)。これらのデータは、以前に肝臓の傷害があっても、血漿ALTが正常であり且つ関連する徴候及び症状がないことにより示される正常な肝機能の肝臓を受けた後、血漿ALBmRNA濃度が正常なレベルに戻ることを示している。同様に、肝機能検査が正常であること並びに関連する徴候及び症状がないことにより示されるように肝臓傷害から回復したが、処置としてLTを受けなかった個体で、血漿ALBmRNA濃度は正常化すると予想される。したがって、回復後の段階で血漿ALB mRNA濃度が上昇した場合、これは再発又は別の肝疾患の発生を示している。
循環する核酸の分析を介して疾患を診断及び管理するための血液に基づくツールの開発の可能性は大きな関心を集めている(Chan et al. Ann Clin Biochem 2003;40:122-30;Anker et al., Int J Cancer 2003;103:149-52;Lo et al., Nat Rev Genet 2007;8:71-7;Lo et al., Lancet 1998;351:1329-30;Lo et al., Clin Chem 2000;46:319-23)。循環RNAの検出は、DNAの検出に対する確かな利点がある(Lambrechts et al., Ann Oncol 1998;9:1269-76)。細胞型間及び疾患間で発現プロファイルが異なるため、組織特異的又は疾患特異的な転写産物を、疾患評価のマーカーとして活用することができる。特定の臓器に固有のRNA転写産物を選択した場合、RNAによるアプローチは、より広範にその臓器の疾患に応用可能であり、特異的DNAサインを有する一部の症例だけに限定されない。更に、血漿RNA及びDNAの両方が同じ細胞集団に由来する場合、放出されるRNAは、DNAよりも量的に豊富であると考えられる。これは、その発現レベルに応じてRNA転写産物は各細胞中に複数コピー存在し得るが、各細胞は1個の二倍体ゲノムに相当するDNAしか含まないためである。実際、一部の癌研究者は、癌の症例の大部分が、調査した血漿DNAマーカーよりも血漿RNAマーカーに陽性であることを報告している(Anker et al., Int J Cancer 2003;103:149-52)。
本研究で、本発明者らは、血漿ALBmRNA濃度の有意な上昇が慢性肝炎、肝硬変、及び肝細胞癌(HCC)に関連することを示した。これらのデータから、肝臓病変の検出において血漿ALBmRNAは血漿アラニントランスアミナーゼ(ALT)活性よりも感度が良いことが明らかとなった。肝機能の長期モニタリング及び肝臓傷害の早期発見は、肝移植後レシピエントを含む種々の肝臓病変患者の連続的ケアに重要な側面である。したがって、本研究は、肝移植レシピエントを例として用い、過去に肝臓病変を有したことが分かっている患者のケアに血漿ALBmRNA測定値が何らかの価値を付与するかどうか調査することを目標とした。
参加者
2006年6月から2009年7月にかけて、過去に香港のプリンス・オブ・ウェールズ病院の外科で肝移植を受けた24名の患者を募集した。肝移植後レシピエントは通常、3〜6ヶ月毎に又は臨床的に必要であればそれより多く、肝移植クリニックに来院した。各来診中、身体的、生化学的、及び血清学的検査を行った。本研究での血漿ALBmRNAの連続分析は、3年以内の期間中に前腕静脈から採った末梢血液6mLを最大7つ用いた。施設内審査委員会から倫理的承認を得、各レシピエントからインフォームド・コンセントを得た。
サンプル採取及び処理の方法は以前に記載されている通りである(Chan et al., Clin. Chem. 2010; 56:82-9)。簡潔に述べると、血液試料を、EDTAを含む管に採り、すぐに4℃に維持し、4時間以内に処理した。血漿は二重遠心分離プロトコール(Chiu et al., Clin. Chem. 2001; 47:1607-13)により回収した。血漿RNAは、RNeasy Mini Kit(カリフォルニア州バレンシアのキアゲン社製)をTRIzol LS試薬(カリフォルニア州カールズバッドのインビトロジェン社製)と用いるプロトコールにより抽出した(Heung et al., Prenat. Diagn. 2009; 29:277-9)。全RNAを、RNaseを含まない水50μLに溶出し、Amplification Grade Deoxyribonuclease I(インビトロジェン社製)をメーカーの取扱説明書に従って用いて処理した後、使用時まで−80℃で保存した。
1段階逆転写定量リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT−qPCR)を用いて血漿ALBmRNA濃度を測定した。簡潔には、5’領域のエキソン1及びエキソン2にまたがる78bpのALBアンプリコンが増幅されるように、ALBmRNA定量化のためのintron−spanningアッセイをデザインした。反応は、EZ rTthRNA PCR試薬セット(カリフォルニア州フォスターシティーのアプライドバイオシステムズ社製)を用いて反応体積25μLで設定した。標的ALBアンプリコンを特定する高速液体クロマトグラフィー精製した一本鎖合成DNAオリゴヌクレオチド(シンガポールのシグマ−プロリゴ社製)の段階希釈物を用いて、ALBmRNAの絶対量定量化のための較正曲線を作製した。このアッセイの検出下限は反応液当たり1コピーであり、線形性は反応液当たり106コピーまでである。各サンプルは2複製分(in duplicate)分析し、対応する較正曲線の分も各分析と平行して行った。ABI Prism 7900 Sequence Detector(アプライドバイオシステムズ社製)及びSequence Detection Softwareバージョン2.2(アプライドバイオシステムズ社製)により、ALBmRNAの増幅をモニタリングした。血漿中のALB mRNAの絶対濃度はコピー/mLで表した。
PWHの化学病理学研究室で、DPE Modular Analytics system(スイス、バーゼルのロシュ・ダイアグノスティックス社製)を用いて、アルブミン、総ビリルビン、アルカリホスファターゼ(ALP)、アラニントランスアミナーゼ(ALT)、及びアルファフェトプロテインの血漿分析を行った。
統計解析は、Windows版SigmaStat Version 3.5 ソフトウェア(イリノイ州シカゴのシスタット・ソフトウェア社(Systat Software inc.)製)を用いて行った。連続変数を中央値及び範囲で表した。クラスカル・ワリスのH検定及びマン・ホィットニーのU検定を適宜用いて、血漿ALBmRNA濃度及びその他のパラメーターをグループ間で比較した。血漿ALB mRNA濃度と他のパラメーターの間の相関をスピアマンの順位相関によって求めた。0.05未満のp値を統計的に有意と見なし、全ての確率は両側検定とした。
研究期間中に血漿ALBmRNA測定のために少なくとも3回採血した男性20名、女性4名の計24名の肝臓レシピエントを研究した。肝移植は1991年〜2004年の間にPWHで行われた。9名は生きたドナーからの肝移植であり、15名は亡くなったドナーからの肝移植であった。肝移植の適応には、HCC(12例)、肝硬変(7例)、肝不全(3例)、B型劇症肝炎(1例)、及びアルコール性肝硬変(1例)が含まれていた。
登録時、レシピエント24名の年齢中央値は56.2歳(範囲は17〜69)であり、安定グループと不安定グループの間で年齢の中央値に統計的に有意な差はなかった(マン・ホィットニーのU検定、P=0.254)。
レシピエント24名の臨床経過を110週間(中央値)追跡した。安定グループの全体的研究期間112週間(87〜160)は不安定グループの全体的研究期間107週間(69〜159)と比較可能であり、統計的に有意な差はなかった(P=0.412)。研究期間中、血漿ALBmRNA分析用に105個の血液検体(安定グループから56、不安定グループから49)を集め、それらは全て検出可能な血漿ALBmRNAを有していた。
安定グループのレシピエント14名のうち12名(86%)は、研究期間を通して臨床経過が順調であった。研究中に取った全測定値についての安定グループのアルブミン、ビリルビン、ALP、ALTの血漿濃度の中央値はそれぞれ44g/L(35〜49)、15μmol/L(5〜38)、85U/L(59〜290)、及び28U/L(10〜158)であった。登録時に採った最初の血液サンプルと一致して、安定グループの血漿ALBmRNA濃度の中央値は418コピー/mL(52〜15,320)であった。図10Aは、安定グループから取った全血漿ALBmRNA測定値のプロットである。血漿ALB mRNA測定値の25%(14/56)だけが835コピー/mLを超えていた。安定グループの全血漿ALB mRNA測定値をグループ化すると、5パーセンタイル及び95パーセンタイルの値はそれぞれ90コピー/mL及び2,400コピー/mLであった。これらのレシピエント12名の全ての場合において、生化学的肝機能検査プロファイルに顕著な変化はなかった。
不安定グループのレシピエント10名は、研究期間中に肝臓関連合併症の発症が少なくとも1回あった。表7に、研究中に不安定グループのレシピエントで発症した肝臓関連合併症を記載する。研究期間中に取られた全測定値をグループ化した結果、不安定グループのレシピエントの血漿アルブミン、ビリルビン、ALP、及びALT濃度の中央値はそれぞれ40g/L(16〜46)、23μmol/L(5〜250)、150U/L(46〜601)、及び50U/L(20〜413)であった。不安定グループの血漿ALBmRNAレベルの中央値は2,721コピー/mL(203〜61、694)であり、これは安定グループ(418コピー/mL)より6.5倍高い。安定レシピエントでは一貫して血漿ALBmRNA濃度が低かったのに対し、図10Bに示されるように、不安定レシピエントでは、血漿ALBmRNA濃度の大きな変動性又は一様な連続的上昇を観察することができた。不安定グループの血漿ALBmRNA測定値の78%(38/49)が835コピー/mLを超えていた。安定グループ及び不安定グループで血漿ALBmRNA濃度が上昇していた測定値の割合は統計的に有意に異なっていた(カイ二乗、P<0.0001)。
肝臓関連合併症の各発症の診断時間を図11及び12のプロット中に記載した。急性肝臓関連合併症が報告されたレシピエント6名のうち、4例で、合併症が診断された時点よりも先に血漿ALBmRNA濃度が(カットオフ値835コピー/mLを超えて)上昇していた(図11)。合計で、U01〜U06の症例で9件の合併症が報告された。診断が行われた時点で、合併症の全発症例で血漿ALBmRNA濃度が上昇していた。一方、血漿ALT活性が上昇していた(>58U/L)のは9件のうち4件だけであった。
不安定グループのレシピエント4名は、その性質が慢性である肝臓関連合併症を合計5回発症した。症例U10が肝膿瘍を有することが見つかった場合を除いて、診断時に血漿ALBmRNA濃度が上昇していた(図12)。これらの発症のうち3件で、診断時に血漿ALT活性が上昇していた。
本研究で、本発明者らは、血漿ALBmRNAが肝臓病変の高感度マーカーであるという、自身の以前のデータを更に確認した。本研究では、肝移植後レシピエントを例として用いた。募集したレシピエント24名中23名が、登録時に、臨床的に安定であり、生化学的肝機能検査プロファイルが正常であり、内科的又は外科的な合併症がないと臨床的に判断された。連続モニタリング中、種々の合併症の臨床的診断がなされた時点で血漿ALBmRNA濃度が上昇していたことが見出された。不安定グループ中、報告された合併症の発生14件のうち13件でALBmRNA濃度が上昇していた。実際、血漿ALB mRNA濃度は大部分の発症の診断がなされた時点より前に上昇していた。これらのデータから、血漿ALB mRNAが肝臓病変の早期診断に有用な高感度マーカーであることが更に確認された。ほとんどの急性合併症発症で、血漿ALT活性−濃度は上昇していなかった。この観察結果は、肝臓病変について血漿ALBmRNAがALTよりも高感度のマーカーであることを示している。
非アルコール性脂肪性肝疾患等の脂肪性肝疾患は豊かな国で最も一般的な慢性肝疾患である(Farrell et al., J Gastroenterol Hepatol 2007;22:775-7)。これは肝硬変及び肝癌に進行し得る。非アルコール性脂肪性肝疾患はメタボリックシンドローム及び中心性肥満と密接に関連する(Wong et al., Clin Gastroenterol Hepatol 2006;4:1154-61)。
外見上健康な志願者に対してMRSを行った。IHTG含量を測定した。IHTG含量が5%未満の対象を健康な肝臓を有すると見なし、IHTG含量が5%を超える対象を脂肪性肝疾患と診断した。更に、肝生検の組織学的検査で脂肪性肝疾患を有すると診断された個体も本研究に含めた。募集した全対象からEDTA血液管中に末梢血液を採った。血液サンプルを上記実施例に記載した二重遠心分離プロトコールで処理して血漿を得た。次いで、上記実施例に記載のRT−qPCRアッセイを用いて血漿ALBmRNA濃度を測定した。
志願者136名がMRSでIHTG含量が5%未満であったので、正常対照として集められた。47名はMRSでIHTG含量が5%を超えていたので、脂肪性肝疾患を有すると診断された。35名が肝生検の組織学的検査によって脂肪性肝疾患と診断された。
脂肪性肝疾患は、肝線維症、肝硬変、更にはHCCに進行し得る肝臓病変の初期段階と見なされている。対照と比べた脂肪性肝疾患患者における血漿ALBmRNAの上昇は、血漿ALB mRNAが実際に脂肪性肝疾患等の初期段階の肝臓病変を検出するのに十分な感度のマーカーであることを示している。
Claims (22)
- (a)肝疾患の徴候がない対象から採取された無細胞血液サンプル中のアルブミンmRNAの濃度を決定する工程、及び
(b)前記工程(a)で得られた前記アルブミンmRNA濃度を標準対照と比較する工程であって、ここで前記標準対照と比較しての前記工程(a)で得られた前記濃度の上昇は、前記対象における肝疾患の存在を示す工程、
を含む、肝疾患を検出する方法。 - 前記対象のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)検査の結果が正常である、請求項1に記載の方法。
- 前記肝疾患が、脂肪性肝疾患、肝硬変、肝線維症、又は肝炎である、請求項1に記載の方法。
- 前記肝炎がB型肝炎である、請求項3に記載の方法。
- 前記肝疾患が、ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、アルファ1−抗トリプシン欠乏症、又は糖原病である、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(a)で得られた前記アルブミンmRNA濃度が、前記標準対照と実質的に同じであり、前記対象が肝疾患を有していないことを示す、請求項1に記載の方法。
- 前記血液サンプルが血漿である、請求項1に記載の方法。
- 前記血液サンプルが血清である、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(a)が、前記アルブミンmRNA配列の増幅を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記増幅が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による、請求項9に記載の方法。
- 前記PCRが逆転写酵素(RT)−PCRである、請求項10に記載の方法。
- 前記PCRがデジタルPCRである、請求項10に記載の方法。
- 前記PCRがリアルタイム定量PCRである、請求項10に記載の方法。
- 前記工程(a)が、質量分析法又はマイクロアレイ、蛍光プローブ、若しくは分子指標へのハイブリダイゼーションを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(a)を後の時点で前記対象に由来する同じ種類の無細胞血液サンプルを用いて繰り返すことを更に含み、ここで初回の前記工程(a)と比較しての前記後の時点におけるアルブミンmRNAの濃度の上昇は肝疾患の悪化を示し、低下は肝疾患の改善を示す、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(a)を後の時点で前記対象に由来する同じ種類の無細胞血液サンプルを用いて繰り返すことを更に含み、ここで初回の前記工程(a)と比較しての前記後の時点におけるアルブミンmRNAの濃度の上昇は肝疾患の発生を示し、実質的に変化がないことは肝疾患のない生理学的状態を示す、請求項6に記載の方法。
- 前記標準対照からの前記上昇又は低下が少なくとも1標準偏差分である、請求項1又は15に記載の方法。
- 前記標準対照からの前記上昇又は低下が少なくとも2標準偏差分である、請求項1又は15に記載の方法。
- 前記標準対照からの前記上昇又は低下が少なくとも3標準偏差分である、請求項1又は15に記載の方法。
- (1)健康個体の血液サンプル中におけるアルブミンmRNAの平均量を与える標準対照と、(2)アルブミンmRNAの少なくとも一部を特異的に増幅させるための2種類のオリゴヌクレオチドプライマーと、を含む、肝疾患の徴候がない対象において肝疾患を診断するためのキット。
- 取扱説明書を更に含む、請求項20に記載のキット。
- アルブミンコード配列との特異的ハイブリダイゼーションのためのポリヌクレオチドプローブを更に含む、請求項20に記載のキット。
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