JP2019062749A - 乗用型草刈機 - Google Patents
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Abstract
Description
この構造では、ジャッキ装置の揺動作動範囲を前輪の操向操作範囲との干渉を避けるために、ジャッキ装置を前輪の操向操作範囲から外れた機体中央側へ寄せて配設する必要がある。このため、格納時における最収縮長さの比較的短い構造のジャッキ装置が採用され、その結果、ジャッキ装置としては伸縮作動量の大きい構造のものが必要である点で改善の余地がある。
また、ジャッキ装置は、格納姿勢で機体フレームの前部におけるガードフレームと平面視で重複する箇所に配置されているので、走行機体の前端部に位置することで、機体前方側からの操作を行い易いものでありながら、ガイドフレームによって他物との接触を保護される。そして、走行機体の前端部に位置し、最収縮時の長さが比較的長くて重量も大きいものであることにより、バランスウェイトとしての役割をも果たす利点もある。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用した乗用型草刈機の作業走行時における前進側の進行方向(図1における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図1における矢印B参照)が「後」、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向(図2における矢印R参照)が「右」、同様に左側に相当する方向(図2における矢印L参照)が「左」である。
図1には乗用型草刈機の全体側面が、図2には乗用型草刈機の全体平面が示されている。この乗用型草刈機は、走行機体1における機体フレーム10の前側に左右一対の操向操作自在な前輪11,11を備え、後側に左右一対の駆動自在な後輪12,12を備えて自走するよう構成されている。
機体フレーム10の下方で、前後方向における前輪11と後輪12の間に、リヤディスチャージ型式のモアー装置4が昇降操作可能に吊り下げ装着されている。その走行機体1の後方側に、モアー装置4で刈り取られた刈草を収容する集草装置5が設けられている。
原動部2では、エンジン20が、エンジンボンネット21に内装された状態で機体フレーム10に搭載されている。エンジン20の後方側から取り出された動力が主伝動軸22を介して後方位置のミッションケース23に入力され、ミッションケース23内で変速された動力が後輪12の駆動系等へ出力される。
動力取り出し機構25は、前記入力プーリ25aと、その入力プーリ25aと一体回動するPTO軸25bとを備えている。これにより、エンジン20の回転動力が伝動ベルト26を介して入力プーリ25aに伝えられ、PTO軸25bを経てモアー装置4に回転動力を伝えることができる。前記伝動ベルト26は、テンションプーリ27にも巻回されていて、テンションプーリ27の位置調節によって、ベルト張力を適宜に変更可能に構成されている。
ハウジング40内には、左右一対の回転ブレード41,41が配設されている。各回転ブレード41は、上下軸心回りに回転し、その回転軌跡の一部が互いに重複した状態で、等速回転駆動されることにより、草類の刈り取りを行うとともに、その回転運動で生起される搬送風によって、ハウジング40の後部に形成された排出口から刈草を後方へ向けて排出するように構成されている。
集草容器50は、モアー装置4側から搬送ダクト42を介して供給される刈草を受け入れる受入口(図示せず)を前端側に備え、後端側に排出用の排出口50aと、その排出口50aを覆う開閉蓋50bとを備えている。
昇降リンク52は、左右一対のアッパーリンク52aと、左右一対のロアーリンク52bとを備え、各アッパーリンク52aとロアーリンク52bの前端側がロプス34の上部に着脱可能に連結され、後部側が集草容器50の後端側近くの下部に連結されている。そして、油圧シリンダで構成されているリフトシリンダ53の上端部はロアーリンク52bに対して連結され、リフトシリンダ53の伸縮作動によって、昇降リンク52が揺動し、集草容器50の昇降作動が行われる。
このガードフレーム10Aには、複数個のバランスウェイト6を装着可能な、バランスウェイト取付部14と、ジャッキ装置7とが、設けられている。
前記バランスウェイト取付部14には、図2及び図5に示すように、左右方向幅が、各バランスウェイト6の長尺な左右方向幅よりも少し狭い差し込み開口15が、エンジンボンネット21よりも前方に位置する状態で形成されていて、この差し込み開口15に、前後方向幅が狭く左右方向幅が広い多数のバランスウェイト6を上方から差し込み状態に装着してある。
ジャッキ装置7は、前記バランスウェイト取付部14よりも機体前方側に装着されている。
ジャッキ装置7について説明する。
ジャッキ装置7は、図1乃至図5に示されるように、機体フレーム10の前部で前輪11よりも前方側箇所に設けられ、機体フレーム10の前端側を持ち上げ操作可能に構成されたものである。
ガードフレーム10Aのうち、バランスウェイト取付部14の差し込み開口15よりも左右方向長さの長い矩形の装着用開口16が設けられ、この装着用開口16にジャッキ装置7が設けられている。つまり、ジャッキ装置7は、平面視で、ガードフレーム10Aが存在する範囲と重複する箇所に設けられ、ガードフレーム10Aによって前後左右を保護されている。
そして、前後方向の横軸心p1周りで揺動することで、ガードフレーム10Aの左右方向に沿ったほぼ水平の格納姿勢と、横軸心p1を通る鉛直線に沿うように起立した作用姿勢とに姿勢切り換え可能に構成されている。したがって、格納姿勢に切り換えた状態ではジャッキ装置7の全体がガードフレーム10A内に格納され、作用姿勢に切り換えた状態では伸縮操作が可能となる。
係止ピン77は、コイルバネ78によって係入側へ付勢されるとともに、操作アーム79によって、コイルバネ78の付勢に抗した係入解除方向への操作が可能となる。更に、その中間部に装着したバネ受けピン77aを、揺動支点部材75に形成した凹部75aに係入することで、係入解除方向への移動が阻止されるようになっている。
そして、送り軸85の貫通突出端に、端部接続部材86が設けられている。この端部接続部材86は、支軸70及び揺動支点部材75からの抜けを阻止する抜止部86aと、U字状に屈曲形成された嵌合部86bと、を一体に備えている。これにより、支軸70及び揺動支点部材75に、送り軸85が、自身の軸心周りで相対回動可能に支持され、その送り軸85を、端部接続部材86を介して後述する操作部74と連係させることにより、回動操作することができる。
尚、揺動脚71の揺動支点部材75と駆動部73の送り軸85との間にはスラスト軸受89が介装されている。
そして、その操作部74を駆動部73の軸心周りに回動操作して、駆動部73のネジ送り作動で摺動脚72を下方に向けて摺動させるようにすれば、ジャッキ装置7が伸長して走行機体1の前部側を後輪12の車軸12aを支点にして持ち上げるようになる。これに伴って、モアー装置4がその内部を前方に向けて開放する前上がり姿勢になることから、モアー装置4の内部に対するメンテナンスを、モアー装置4を走行機体1から取り外す手間を要することなく容易に行えるようになる。
その持ち上げ解除後に、操作部74を駆動部73から取り外し、係止ピン77をガードフレーム10Aの第二係止孔10Abから抜き出して、ジャッキ装置7を作用姿勢から格納姿勢に切り換えるとともに、係止ピン77をガードフレーム10Aの第一係止孔10Aaに係入して格納姿勢に位置決めする。
したがって、角度計による検出角度を、タイヤの空気圧の所定以上の低下による機体傾斜の発生を検出し得るように設定しておくことで、刈高さ性能の低下や、作業中のパンク発生のリスクを低減することができる。
尚、上記の角度計による検出は、on/off切換可能であり、ジャッキ装置7を用いてのメンテナンス作業の際には、検出をoffにして、無用な警告発生を回避することができる。
実施の形態では、ジャッキ装置7として、揺動脚71に対する摺動脚72の伸縮作動を、雄ネジ部84が形成された送り軸85を手動操作して長さ調節を行うネジ式のものを示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、揺動脚71に対する摺動脚72の伸縮作動を油圧シリンダを用いた油圧装置によって構成したり、電動シリンダを用いて伸縮させる構造のものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
実施の形態では、ジャッキ装置7を、バランスウェイト取付部14の前部に設けた構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、バランスウェイト取付部14の後部に設けたり、バランスウェイト取付部14を備えていないガードフレーム10A部分に設けるなど、機体フレーム10の前部における適所に設けることができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
実施の形態では、ジャッキ装置7を、機体フレーム10の左右方向での右横一側部寄り箇所に設けた構造のものを例示したが、この構造に限られるものではなく、例えば、左右方向での左横一側部寄り箇所に設けたり、左右方向での中央部付近に設けたりした構造のものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
2 原動部
3 搭乗運転部
4 モアー装置
7 ジャッキ装置
10 機体フレーム
10A ガードフレーム
11 前輪
12 後輪
14 バランスウェイト取付部
p1 横軸心
Claims (3)
- 機体フレームの前部に原動部が備えられ、その原動部の後方側に搭乗運転部が備えられ、
前記機体フレームの下方で、かつ前輪と後輪との前後方向での間隔幅内に、草刈り用のモアー装置を前記機体フレームに対して昇降可能に支持させた乗用型草刈機であって、
前記機体フレームの前部で前記前輪よりも前方側箇所に、前記機体フレームの前端側を持ち上げ操作可能なジャッキ装置が備えられ、
前記ジャッキ装置は、前記機体フレーム側と地表面との間で突っ張り姿勢となる作用姿勢と、前記機体フレームに沿う格納姿勢とに姿勢変更可能に構成され、かつ前記格納姿勢において、前記機体フレームの前部におけるガードフレームと平面視で重複する箇所に配置されている乗用型草刈機。 - 前記ジャッキ装置は、バランスウェイト取付部の前部に設けられている請求項1記載の乗用型草刈機。
- 前記ジャッキ装置は、前記機体フレームの左右方向での横一側部寄り箇所の、前後方向に沿う横軸心回りで揺動可能に支持されている請求項1又は2記載の乗用型草刈機。
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