JP2019061156A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019061156A JP2019061156A JP2017186908A JP2017186908A JP2019061156A JP 2019061156 A JP2019061156 A JP 2019061156A JP 2017186908 A JP2017186908 A JP 2017186908A JP 2017186908 A JP2017186908 A JP 2017186908A JP 2019061156 A JP2019061156 A JP 2019061156A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- photosensitive member
- layer
- electrophotographic photosensitive
- image forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Electrophotography Configuration And Component (AREA)
Abstract
Description
電子写真感光体としては、アルミニウム等の導電性を有する支持体上に、基材への電荷注入をブロッキングする下引き層、及び、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層とを積層する機能分離型の積層型感光層を有する電子写真感光体、また、支持体上に、下引き層、及び、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を同一の層が果たす単層型感光層を有する電子写真感光体が知られている。
しかし、繰り返し画像を記録媒体に出力した後、電子写真感光体に対する記録媒体の通過幅よりも大きい記録媒体に画像を出力すると、記録媒体の端部(記録媒体の搬送方向と交差する方向の端部)に、トナーが付着して色点となる現象(以下、「端部かぶり」とも称する。)が生じることがある。
請求項1に係る発明は、
導電性基体と、前記導電性基体上に設けられた下引層と、前記下引層上に設けられた感光層と、を有し、軸方向の一端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の一端部Aの静電容量をCA(F)、軸方向の他端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の他端部Bの静電容量をCB(F)、前記感光体の中心から両端部に向かって各々50mmまでの領域における感光体の中央部Cの静電容量をCC(F)としたとき、下記式(1)及び下記式(2)を満たす電子写真感光体である。
・式(1):2.0×10−11F≦CC−CA≦4.0×10−10F
・式(2):2.0×10−11F≦CC−CB≦4.0×10−10F
前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを有する積層型感光層である請求項1に記載の電子写真感光体である。
前記電荷輸送層が、フッ素含有樹脂粒子を含む請求項2に記載の電子写真感光体である。
前記フッ素含有樹脂粒子が、ポリテトラフルオロエチレン粒子である請求項3に記載の電子写真感光体である。
前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記下引層の膜厚が、前記感光体の中央部Cにおける前記下引層の膜厚よりも大きい請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電子写真感光体である。
前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記下引層の膜厚と、前記感光体の中央部Cにおける前記下引層の膜厚と、の差が3μm以上5μm以下である請求項5に記載の電子写真感光体である。
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備え、画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジである。
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体の表面を露光し、静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を直接記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える画像形成装置である。
前記静電潜像形成手段による露光から前記トナーを前記感光体表面に乗せる現像までの時間が、80msec以下である請求項8に記載の画像形成装置である。
前記静電潜像形成手段による露光から前記トナーを前記感光体表面に乗せる現像までの時間が、60msec以下である請求項9に記載の画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、直接転写方式の画像形成装置において、複層型感光層を有し、端部かぶりをより抑制する電子写真感光体が提供される。
請求項3に係る発明によれば、前記電荷輸送層が、電荷輸送材料及び結着樹脂のみからなる場合に比べ、直接転写方式の画像形成装置において、端部かぶりをより抑制する電子写真感光体が提供される。
請求項4に係る発明によれば、前記フッ素含有樹脂粒子が、フッ化ビニリデン樹脂粒子である場合に比べ、直接転写方式の画像形成装置において、端部かぶりをより抑制する電子写真感光体が提供される。
請求項5に係る発明によれば、前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記下引層の膜厚が、前記感光体の中央部Cにおける前記下引層の膜厚以下である場合に比べ、直接転写方式の画像形成装置において、端部かぶりをより抑制する電子写真感光体が提供される。
請求項6に係る発明によれば、前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記下引層の膜厚と、前記感光体の中央部Cにおける前記下引層の膜厚と、の差が3μm未満であるか、又は、5μmを超える場合に比べ、直接転写方式の画像形成装置において、端部かぶりをより抑制する電子写真感光体が提供される。
請求項8に係る発明によれば、軸方向の一端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の一端部Aの静電容量CA(F)、軸方向の他端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の他端部Bの静電容量CB(F)、及び、軸方向の中心から両端部に向かって各々50mmまでの領域における感光体の中央部Cの静電容量CC(F)の関係が、2.0×10−11F>CC−CA、又は、2.0×10−11F>CC−CBを満たす電子写真感光体を用いる場合に比べ、端部かぶりを抑制する直接転写方式の画像形成装置が提供される。
請求項9に係る発明によれば、前記静電潜像形成手段による露光から前記トナーを前記感光体表面に乗せる現像までの時間が、80msecを超える場合に比べ、高速印刷性に優れる画像形成装置が提供される。
請求項10に係る発明によれば、前記静電潜像形成手段による露光から前記トナーを前記感光体表面に乗せる現像までの時間が、60msecを超える場合に比べ、高速印刷性に優れる画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも称する。)は、導電性基体と、前記導電性基体上に設けられた下引層と、前記下引層上に設けられた感光層と、を有し、軸方向の一端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の一端部Aの静電容量をCA(F(ファラデー))、軸方向の他端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の他端部Bの静電容量をCB(F)、前記感光体の中心から両端部に向かって各々50mmまでの領域における感光体の中央部Cの静電容量をCC(F)としたとき、下記式(1)及び下記式(2)を満たす。
・式(1):2.0×10−11F≦CC−CA≦4.0×10−10F
・式(2):2.0×10−11F≦CC−CB≦4.0×10−10F
本実施形態に係る電子写真感光体は、直接転写方式の画像形成装置に好適に用いられる。
特に、以下の印刷態様であると、端部において特にかぶりが発生する。具体的には、大きさが大きい記録媒体(例えば、A3ノビ用紙)印刷前に、大きさが小さい記録媒体(例えば、A3用紙)の転写履歴が残っていた場合には、大きさが小さい記録媒体の非印刷部(非通紙部)において、電子写真感光体への転写電圧による負荷がかかってしまうために、非印刷部に該当する電子写真感光体表面の帯電電位が低下していき、ある一定の履歴が残った場合、大きさが大きい記録媒体の印刷時に端部のみでかぶりが発生してしまうことがある。
印刷時に非印刷部となる場合が多い前記端部においては、前記中央部よりも電荷が蓄積されやすく、印刷時においてトナーの量が増加し、かぶりが発生しやすいものと推定される。
なお、感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とを有する機能分離型の感光層(以下「機能分離型感光層」ともいう)であってもよいし、単層型の感光層(以下「単層型感光層」ともいう)であってもよい。感光層が機能分離型感光層である場合、電荷発生層に電荷発生材料を含み、電荷輸送層に電荷輸送材料を含む。
本実施形態において、電子写真感光体の端部A、端部B、及び、中央部Cにおける静電容量の測定方法は、(株)東陽テクニカ製の自動キャパシタンスブリッジ2500Aを用いて、温度23℃、湿度55%、周波数1kHzの条件で、電子写真感光体の端部A、端部B、及び、中央部Cの各部において、軸方向をずらして3点以上それぞれ測定し、平均値をとることにより算出する。
また、CC−CBの値を規定する前記式(2)は、端部かぶりを抑制する観点から、5.0×10−11F≦CC−CA≦4.0×10−10Fであることが好ましく、8.0×10−11F≦CC−CA≦4.0×10−10Fであることがより好ましく、1.0×10−10F≦CC−CA≦4.0×10−10Fであることが特に好ましい。
・式(3):CC≦4.0×10−10F
CCの値を規定する前記式(3)は、得られる画像における点欠陥の発生の抑制、及び、端部かぶりを抑制する観点から、5.0×10−11F≦CC≦4.0×10−10Fであることがより好ましく、8.0×10−11F≦CC≦4.0×10−10Fであることが更に好ましく、1.0×10−10F≦CC≦3.5×10−10Fであることが特に好ましい。
また、CBの値は、端部かぶりを抑制する観点から、1.0×10−11F以上2.0×10−10F以下であることが好ましく、5.0×10−11F以上1.5×10−10F以下であることがより好ましく、7.0×10−11F以上1.3×10−10F以下であることが特に好ましい。
更に、CAの値とCBの値とは、同じであっても異なっていてもよいが、CA−CBの値の絶対値が、画質の均一性の観点から、0F以上5.0×10−11F以下であることが好ましく、0F以上2.0×10−11F以下であることがより好ましく、0F以上1.0×10−11F以下であることが特に好ましい。
また、主として用いる記録媒体の印刷幅以外の部分における端部Aと中央部Cとの間、及び、他端部Bと中央部Cとの間の静電容量は、CA若しくはCBと同じ値か、又は、CA若しくはCBとの差が0Fを超え1.0×10−11F以下であることが好ましい。
図1は、電子写真感光体7の層構成の一例として示した電子写真感光体7Aの模式断面図である。図1に示す電子写真感光体7Aは、導電性基体1上に、下引層3、電荷発生層4、及び電荷輸送層5がこの順序で積層された構造を有する。そして、電荷発生層4及び電荷輸送層5が機能分離型感光層6を構成している。
なお、電子写真感光体7Aは、必要に応じてその他の層を設けてもよい。必要に応じて設けられるその他の層としては、例えば、電荷輸送層5上に更に設けられる保護層等が挙げられる。
なお、電子写真感光体7Bは、必要に応じてその他の層を設けてもよい。必要に応じて設けられる層としては、例えば、単層型感光層2上に更に設けられる保護層等が挙げられる。
導電性基体としては、例えば、金属(アルミニウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等)又は合金(ステンレス鋼等)を含む金属板、金属ドラム、及び金属ベルト等が挙げられる。また、導電性基体としては、例えば、導電性化合物(例えば導電性ポリマー、酸化インジウム等)、金属(例えばアルミニウム、パラジウム、金等)又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、樹脂フィルム、ベルト等も挙げられる。ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1×1013Ωcm未満であることをいう。
酸性処理液による処理は、例えば、以下のようにして実施される。先ず、リン酸、クロム酸及びフッ酸を含む酸性処理液を調製する。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、例えば、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲がよい。処理温度は例えば42℃以上48℃以下が好ましい。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。
下引層は、導電性基体と感光層との間に設けられる。下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層である。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2,000nm以下が好ましく、60nm以上1,000nm以下がより好ましい。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/(4n)(nは上層の屈折率)から1/2までに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
感光体の静電容量を容易に調整する観点から、下引層形成において、前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記乾燥時の温度が、前記感光体の中央部Cの温度よりも高いことが好ましく、10℃以上20℃以下高いことがより好ましく、15℃以上20℃以下高いことが特に好ましい。また、前記乾燥温度であると、感光層の端部及び他端部における下引層の厚さが厚くなり、前記式(1)及び前記式(2)が容易に満たされる。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
また、前述したように、前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記下引層の膜厚が、前記感光体の中央部Cにおける前記下引層の膜厚よりも大きいことが好ましい。
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層を更に設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
本実施形態に係る電子写真感光体における感光層は、端部かぶりを抑制する観点から、電荷発生層と電荷輸送層とを有する積層型感光層であることが好ましい。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro−Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
なお、n−型の判定は、通常使用されるタイムオブフライト法を用い、流れる光電流の極性によって判定され、正孔よりも電子をキャリアとして流しやすいものをn−型とする。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
なお、この分散の際、電荷発生層形成用塗布液中の電荷発生材料の平均粒径を好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
cm及びcnは、各々独立に、0、1又は2を表す。
直鎖状のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基等が挙げられる。
分岐状のアルキル基として具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基、イソウンデシル基、sec−ウンデシル基、tert−ウンデシル基、ネオウンデシル基、イソドデシル基、sec−ドデシル基、tert−ドデシル基、ネオドデシル基、イソトリデシル基、sec−トリデシル基、tert−トリデシル基、ネオトリデシル基、イソテトラデシル基、sec−テトラデシル基、tert−テトラデシル基、ネオテトラデシル基、1−イソブチル−4−エチルオクチル基、イソペンタデシル基、sec−ペンタデシル基、tert−ペンタデシル基、ネオペンタデシル基、イソヘキサデシル基、sec−ヘキサデシル基、tert−ヘキサデシル基、ネオヘキサデシル基、1−メチルペンタデシル基、イソヘプタデシル基、sec−ヘプタデシル基、tert−ヘプタデシル基、ネオヘプタデシル基、イソオクタデシル基、sec−オクタデシル基、tert−オクタデシル基、ネオオクタデシル基、イソノナデシル基、sec−ノナデシル基、tert−ノナデシル基、ネオノナデシル基、1−メチルオクチル基、イソイコシル基、sec−イコシル基、tert−イコシル基、ネオイコシル基等が挙げられる。
これらの中でも、アルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基等の低級アルキル基が好ましい。
直鎖状のアルコキシ基として具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−イコシルオキシ基等が挙げられる。
分岐状のアルコキシ基として具体的には、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec−ヘキシルオキシ基、tert−ヘキシルオキシ基、イソヘプチルオキシ基、sec−ヘプチルオキシ基、tert−ヘプチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、sec−オクチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基、イソノニルオキシ基、sec−ノニルオキシ基、tert−ノニルオキシ基、イソデシルオキシ基、sec−デシルオキシ基、tert−デシルオキシ基、イソウンデシルオキシ基、sec−ウンデシルオキシ基、tert−ウンデシルオキシ基、ネオウンデシルオキシ基、イソドデシルオキシ基、sec−ドデシルオキシ基、tert−ドデシルオキシ基、ネオドデシルオキシ基、イソトリデシルオキシ基、sec−トリデシルオキシ基、tert−トリデシルオキシ基、ネオトリデシルオキシ基、イソテトラデシルオキシ基、sec−テトラデシルオキシ基、tert−テトラデシルオキシ基、ネオテトラデシルオキシ基、1−イソブチル−4−エチルオクチルオキシ基、イソペンタデシルオキシ基、sec−ペンタデシルオキシ基、tert−ペンタデシルオキシ基、ネオペンタデシルオキシ基、イソヘキサデシルオキシ基、sec−ヘキサデシルオキシ基、tert−ヘキサデシルオキシ基、ネオヘキサデシルオキシ基、1−メチルペンタデシルオキシ基、イソヘプタデシルオキシ基、sec−ヘプタデシルオキシ基、tert−ヘプタデシルオキシ基、ネオヘプタデシルオキシ基、イソオクタデシルオキシ基、sec−オクタデシルオキシ基、tert−オクタデシルオキシ基、ネオオクタデシルオキシ基、イソノナデシルオキシ基、sec−ノナデシルオキシ基、tert−ノナデシルオキシ基、ネオノナデシルオキシ基、1−メチルオクチルオキシ基、イソイコシルオキシ基、sec−イコシルオキシ基、tert−イコシルオキシ基、ネオイコシルオキシ基等が挙げられる。
これらの中でも、アルコキシ基としては、メトキシ基が好ましい。
アリール基として具体的には、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、ビフェニリル基などが挙げられる。
これらの中でも、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
ここで、炭化水素環構造として具体的には、例えば、シクロアルカン環構造、シクロアルケン環構造、シクロアルカンポリエン環構造等が挙げられる。
つまり、ブタジエン系電荷輸送材料(CT1)は、下記構造式(CT1A)で示される電荷輸送材料(例示化合物(CT1−3))であることがより好ましい。
・−CH3:メチル基
・−OCH3:メトキシ基
直鎖状のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
分岐状のアルキル基として具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基等が挙げられる。
これらの中でも、アルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基等の低級アルキル基が好ましい。
直鎖状のアルコキシ基として具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等が挙げられる。
分岐状のアルコキシ基として具体的には、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec−ヘキシルオキシ基、tert−ヘキシルオキシ基、イソヘプチルオキシ基、sec−ヘプチルオキシ基、tert−ヘプチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、sec−オクチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基、イソノニルオキシ基、sec−ノニルオキシ基、tert−ノニルオキシ基、イソデシルオキシ基、sec−デシルオキシ基、tert−デシルオキシ基等が挙げられる。
これらの中でも、アルコキシ基としては、メトキシ基が好ましい。
アリール基として具体的には、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
これらの中でも、アリール基としては、フェニル基が好ましい。
具体的には、ベンジジン系電荷輸送材料(CT2)は、下記構造式(CT2A)で示される電荷輸送材料(例示化合物(CT2−2))であることが特に好ましい。
・−CH3:メチル基
・−C2H5:エチル基
・−OCH3:メトキシ基
・−OC2H5:エトキシ基
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
中でも、端部かぶりを抑制する観点から、電荷輸送層は、フッ素含有樹脂粒子を含むことが好ましく、ポリテトラフルオロエチレン粒子を含むことが特に好ましい。
フッ素含有樹脂粒子としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化エチレン樹脂)、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体の粒子の中から1種又は2種以上を選択するのが望ましい。これらの中でも、フッ素含有樹脂粒子としては、ポリテトラフルオロエチレン粒子、又は、フッ化ビニリデン樹脂粒子が好ましく、ポリテトラフルオロエチレン粒子が特に好ましい。
なお、この個数平均一次粒径は、感光層(電荷輸送層)から試料片を得て、これをSEM(走査型電子顕微鏡)により例えば倍率5,000倍以上で観察し、一次粒子状態のフッ素樹脂粒子の最大径を測定し、これを50個の粒子について行った平均値とする。なお、SEMとして日本電子(株)製JSM−6700Fを使用し、加速電圧5kVの二次電子画像を観察する。
フッ素含有分散剤は、例えば、電荷輸送層形成用塗布液中における上記フッ素含有樹脂粒子の分散安定剤として用いる。
フッ素含有分散剤としては、例えば、フッ化アルキル基を有する重合性化合物を単独重合又は共重合した重合体(以下「フッ化アルキル基含有重合体」とも称する)が挙げられる。
フッ化アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アククリレートが挙げられる。
フッ素原子を有さないモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルo−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテル(メタ)アクリレートが挙げられる。
フッ素含有分散剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される値である。GPCによる分子量測定は、例えば、測定装置として東ソー(株)製GPC・HLC−8120を用い、東ソー(株)製カラム・TSKgel GMHHR−M+TSKgel GMHHR−M(7.8mmI.D.30cm)を使用し、クロロホルム溶媒で行い、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して算出する。
なお、フッ化アルキル基含有共重合体は、1種を単独で又は2種以上を併用してもよい。
酸化防止剤として、その代表的なものは、例えば、電子写真感光体の内部又は表面に存在する酸化性物質に対して、光、熱、放電などの条件下で酸素の作用を防止又は抑制する性質を有する物質が挙げられる。
酸化防止剤としては、ラジカル重合禁止剤、過酸化物分解剤等が挙げられる。ラジカル重合禁止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ジアリルアミン系酸化防止剤、ジアリルジアミン系酸化防止剤、ハイドロキノン系酸化防止剤等の公知の酸化防止剤が挙げられる。過酸化物分解剤としては、有機硫黄系(例えばチオエーテル系)酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤等の公知の酸化防止剤が挙げられる。
これらの中でも、酸化防止剤としては、ラジカル重合禁止剤が好ましく、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、及び、ヒンダードアミン系酸化防止剤よりなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化防止剤がより好ましい。酸化防止剤としては、一分子中に、酸化防止作用を持つ異なる骨格を2つ以上有する酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール骨格とヒンダードアミン骨格とを有する酸化防止剤等)であってもよい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、ヒンダードフェノール環を有する化合物である。
1)ヒンダードフェノール環を1つ有する酸化防止剤、
2)ヒンダードフェノール環を2つ以上4つ以下有し、且つ直鎖又は分岐状の2価以上4価以下の脂肪族炭化水素基からなる連結基、又は2価以上4価以下の脂肪族炭化水素基の炭素−炭素の結合間に、エステル結合(−C(=O)O−)及びエーテル結合(−O−)の少なくとも一方が介在した連結基で、2つ以上4つ以下のヒンダードフェノール環が連結された酸化防止剤、
3)2つ以上4つ以下のヒンダードフェノール環と、一つのベンゼン環(未置換、又はアルキル基等で置換された置換ベンゼン環)又はイソシアヌレート環とを有し、2つ以上4つ以下のヒンダードフェノール環が、各々、ベンゼン環又はイソシアヌレート環とアルキレン基を介して連結された酸化防止剤、
等が挙げられる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤は、ヒンダードアミン骨格を有する酸化防止剤である。 ヒンダードアミン骨格としては、例えば、アルキル基で置換されたピペリジル骨格が挙げられる。具体的には、ヒンダードアミン骨格としては、窒素原子に対してオルト位置の炭素原子と結合する2つ水素原子が各々アルキル基で置換されたテトラアルキルピペリジル骨格が挙げられる。なお、このテトラアルキルピペリジル骨格は、窒素原子と結合する水素原子が、アルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい。
チオエーテル系酸化防止剤の市販品としては、例えば、スミライザーTPS、スミライザーTP−D(以上、住友化学(株)製)が挙げられる。フォスファイト系酸化防止剤として、マーク2112、マークPEP−8、マークPEP−24G、マークPEP−36、マーク329K、マークHP−10(以上、(株)アデカ製)等が挙げられる。
有機硫黄系及びリン酸系酸化防止剤は、2次酸化防止剤と言われ、フェノール系又はアミン系等の1次酸化防止剤と併用することにより相乗効果が得られる。
本実施形態に係る電子写真感光体における感光層は、単層型感光層であってもよい。
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層であることが好ましい。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様であり、好ましい態様も同様である。
単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、単層型感光層の全質量に対して、10質量%以上85質量%以下が好ましく、20質量%以上50質量%以下がより好ましい。
また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、単層型感光層の全質量に対して、5質量%以上50質量%以下が好ましい。
単層型感光層の形成方法は、特に制限はなく、例えば、前述した電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下が好ましく、10μm以上40μm以下がより好ましい。
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度を更に改善する目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜(架橋膜)で構成された層を適用することが好ましい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)
なお、保護層形成用塗布液は、無溶剤の塗布液であってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、本実施形態に係る電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体の表面を露光し、静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を直接記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。
また、本実施形態に係る画像形成装置において、前記静電潜像形成手段による露光からトナーを感光体表面に乗せる現像は、高速印刷性の観点から、80msec(ミリ秒)以下であることが好ましく、60msec以下であることがより好ましい。
更に、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る電子写真感光体を備え、画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジである。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図3に示すように、例えば、矢印Aで示すように、時計回り方向に回転する電子写真感光体10と、電子写真感光体10の上方に、電子写真感光体10に相対して設けられ、電子写真感光体10の表面を帯電させる帯電装置20(帯電手段の一例)と、帯電装置20により帯電した電子写真感光体10の表面に露光して、静電潜像を形成する露光装置30(静電潜像形成手段の一例)と、露光装置30により形成された静電潜像に現像剤に含まれるトナーを付着させて電子写真感光体10の表面にトナー像を形成する現像装置40(現像手段の一例)と、記録紙P(記録媒体の一例)をトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて記録紙Pに電子写真感光体10上のトナー像を転写させる転写装置50と、電子写真感光体10の表面をクリーニングするクリーニング装置70(クリーニング手段の一例)と、を備える。そして、本実施形態に係る画像形成装置101は、トナー像が形成された記録紙Pを搬送しつつ、トナー像を定着させる定着装置60を備える。
帯電装置20としては、例えば、導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が挙げられる。また、帯電装置20としては、例えば、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も挙げられる。帯電装置20としては、接触型帯電器が好ましい。
露光装置30としては、例えば、電子写真感光体10表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体10の分光感度領域にあるものが好ましい。半導体レーザの波長としては、例えば、780nm前後に発振波長を有する近赤外線が好ましい。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、露光装置30としては、例えばカラー画像形成のためにはマルチビーム出力するタイプの面発光型のレーザ光源も有効である。
現像装置40は、例えば、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤を収容する容器内に、現像領域で電子写真感光体10に対向して配置された現像ロール41が備えられた構成が挙げられる。現像装置40としては、2成分現像剤により現像する装置であれば、特に制限はなく、周知の構成が採用される。
転写装置50としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
クリーニング装置70は、例えば、筐体71と、クリーニングブレード72と、クリーニングブレード72の電子写真感光体10回転方向下流側に配置されるクリーニングブラシ73と、を含んで構成されている。また、クリーニングブラシ73には、例えば、固形状の潤滑剤74が接触して配置されている。
その後、クリーニング装置70により電子写真感光体10の表面をクリーニングされる。そして、再び、帯電装置20によって、帯電がなされて、次のサイクル(画像プロセス)が行われる。
プロセスカートリッジ101Aの構成は、これに限られず、例えば、少なくとも、電子写真感光体10、及び光除電装置(不図示)を備えていてもよく、その他、例えば、帯電装置20、露光装置30、現像装置40、転写装置50、及びクリーニング装置70から選択される少なくとも一つを備えていてもよい。
<感光体の作製>
[感光体1]
酸化亜鉛(平均粒子径:70nm、テイカ(株)製、比表面積値:15m2/g)100質量部をメタノール500質量部と撹拌混合し、シランカップリング剤として、KBM603(信越化学工業(株)製)1.25質量部を添加し、2時間攪拌した。その後、メタノールを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛粒子44.6質量部と、反応性アクセプター物質としてヒドロキシアントラキノンを0.45質量部と、硬化剤としてブロック化イソシアネート(スミジュール3173、住友バイエルウレタン(株)製)10.2質量部と、ブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学工業(株)製)3.5質量部と、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部と、メチルエチルケトン41.3質量部とを混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間の分散を行い、分散液を得た。得られた分散液に、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)3.6質量部を添加し、下引層形成用塗布液を得た。下引層形成用塗布液の塗布温度24℃における粘度は235mPa・sであった。
この塗布液を、浸漬塗布法にて塗布速度220mm/minで直径84mmのアルミニウム基材上に塗布し、表1に記載の乾燥温度で、24分の乾燥硬化を行い、中央部Cの厚さが19μm、端部A及びBの厚さが24μmの下引層を形成した。
次に、混合溶解液Bに4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液Aを加えて撹拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興業(株)製)を用いて、500kgf/cm2まで昇圧しての分散処理を6回繰り返した液に、エーテル変性シリコーンオイル(商品名:KP340:信越化学工業(株)製)を5ppm添加し、撹拌して電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に34μmの厚さで塗布して115℃で40分間乾燥して電荷輸送層を形成した。
表1に従って、下引層の厚さ、下引層形成時の乾燥温度を変更した以外は、感光体1と同様にして、感光体2乃至4、及び、感光体C1乃至C4をそれぞれ作製した。
得られた感光体をそれぞれ、電子写真方式の画像形成装置(富士ゼロックス(株)製:複写機D136 Printer)に搭載した。これら装置を、実施例1乃至4、又は、比較例1乃至4の画像形成装置とした。
なお、電子写真方式の画像形成装置(富士ゼロックス(株)製:複写機D136 Printer)は、ストロコロン方式の帯電装置、及びストロコロン方式の補助帯電装置を有する装置である。そして、この装置は、補助帯電装置により感光体の表面を帯電電位−400Vで帯電した後、帯電装置により感光体の表面を−800Vで帯電するように設定されている。
実施例1乃至4、及び、比較例1乃至4で作製した電子写真感光体を、直接転写方式を採用したモノクロ画像形成装置のプロセスカートリッジに搭載し、各サイクル数ごとのA3ノビ画質(端部かぶり)によって、下記基準にて評価を行った。ただし、静電潜像形成手段による露光からトナーを感光体表面に乗せる現像までの時間を100msecとした条件(表1中「低速」と表記)、50msecとした条件(表1中「高速」と表記)で、各々、次の評価を実施した。
判定基準:
−各サイクル数における画質評価−
A:かぶり無し
B:かぶりが発生しているが、許容範囲であった
C:明らかなかぶりが発生した
実施例1乃至4、及び、比較例1乃至4で作製した電子写真感光体を、直接転写方式を採用したモノクロ画像形成装置のプロセスカートリッジに搭載し、カーボンファイバーを5質量%添加したトナーを用いて、20℃50%RHの雰囲気下で、A3用紙にA3用紙に画像密度10%乃至90%の範囲で10%刻みの画像を50枚出力した。そして、10枚目に出力した画像を目視により観察し、次の基準で評価した。
判定基準:
−画質評価−
A:点欠陥無し
B:点欠陥が1個以上5個以下
C:点欠陥が5個以上
Claims (10)
- 導電性基体と、
前記導電性基体上に設けられた下引層と、
前記下引層上に設けられた感光層と、
を有し、
軸方向の一端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の一端部Aの静電容量をCA(F)、軸方向の他端から中央部に向かって30mmまでの領域における感光体の他端部Bの静電容量をCB(F)、前記感光体の中心から両端部に向かって各々50mmまでの領域における感光体の中央部Cの静電容量をCC(F)としたとき、下記式(1)及び下記式(2)を満たす
電子写真感光体。
・式(1):2.0×10−11F≦CC−CA≦4.0×10−10F
・式(2):2.0×10−11F≦CC−CB≦4.0×10−10F - 前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを有する積層型感光層である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層が、フッ素含有樹脂粒子を含む請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記フッ素含有樹脂粒子が、ポリテトラフルオロエチレン粒子である請求項3に記載の電子写真感光体。
- 前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記下引層の膜厚が、前記感光体の中央部Cにおける前記下引層の膜厚よりも大きい請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記感光体の一端部A及び前記感光体の他端部Bにおける前記下引層の膜厚と、前記感光体の中央部Cにおける前記下引層の膜厚と、の差が3μm以上5μm以下である請求項5に記載の電子写真感光体。
- 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面を露光し、静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を直接記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。 - 前記静電潜像形成手段による露光から前記トナーを前記感光体表面に乗せる現像までの時間が、80msec以下である請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記静電潜像形成手段による露光から前記トナーを前記感光体表面に乗せる現像までの時間が、60msec以下である請求項9に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017186908A JP2019061156A (ja) | 2017-09-27 | 2017-09-27 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017186908A JP2019061156A (ja) | 2017-09-27 | 2017-09-27 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019061156A true JP2019061156A (ja) | 2019-04-18 |
Family
ID=66178452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017186908A Pending JP2019061156A (ja) | 2017-09-27 | 2017-09-27 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019061156A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011191462A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及びこれを備えた画像形成装置 |
-
2017
- 2017-09-27 JP JP2017186908A patent/JP2019061156A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011191462A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及びこれを備えた画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6447178B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置 | |
JP6357823B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
JP2013088714A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
US11099492B2 (en) | Electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP2016066062A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP6794665B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP6503667B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
US20200117105A1 (en) | Image forming apparatus and process cartridge | |
JP6824731B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP6464863B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置 | |
JP2019061156A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
US11209740B2 (en) | Electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP7279440B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP7225747B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置 | |
JP2015169825A (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
JP2020052212A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2019061146A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 | |
JP7275788B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP6172006B2 (ja) | 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
EP4414788A1 (en) | Electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP2017067825A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
US10303070B2 (en) | Electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP6481454B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 | |
US20200257210A1 (en) | Fluorine-containing resin particle, composition, layer-shaped article, electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP2019061150A (ja) | 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200831 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210831 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211028 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220104 |