JP2019060074A - シャッターケース摩耗防止装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図6の(a)(b)に示すように、従来のシャッター巻取繰出装置101は、シャッター開閉体102の巻き取りおよび繰り出しのいずれかを行う際に、シャッター開閉体102を巻取・繰出する中心軸であるシャフト103に嵌着されて、シャフト103に対して回転自在に設けられた少なくとも2つのプーリ104と、少なくとも2つのプーリ104の回転を互いに追随および同期させるように、少なくとも2つのプーリ104間に掛け渡された少なくとも1本のリンク棒105と、プーリ104がシャフト103の軸方向へ摺動するのを阻止するようにシャフト103に固定されたストッパー106と、ストッパー106とプーリ104との間のシャフト103の表面に設けられたプーリ摺動領域103aとを備えている。リンク棒105は、互いに摺動可能な内筒と外筒を備えた筒状になっており、長手方向へ伸縮可能に形成されたリンク棒であり、内筒と外筒とが互いに摺動するスライド機構を備えている。
また、ストッパー106は、シャフト103に嵌着されたストッパーであり、このストッパー106と同軸で設けられてシャフト方向の荷重を支持するスラスト耐荷重機構を備え、スラスト耐荷重機構は、スラストベアリングを備えている。
プーリ103の中心に設けられた中心軸孔とシャフト周縁とを覆ったグリスカップ114と、グリスカップ内に充填されたグリスとを備え、プーリ104とシャフト103との摩擦を軽減するように設けられたグリスカップ構造を備えている。
このように、ストッパーとプーリとの間にプーリ摺動領域を設けることによって、従来、シャフトの一か所に集中していた摩耗を分散させて、破断を防止することができる。また、グリスが摺動領域に万遍なく刷り込まれるために摩耗をさらに低減することができる(特許文献1参照)。
本願発明は、前記課題を解決するために創案されたものであり、シャッターの巻き取り・繰り出し時にスラットのずれによって生じるシャッターケースの摩耗を防止するシャッターケース摩耗防止装置に関し、特に、シャッター開閉体とシャッターケースブラケットとの接触によって発生するシャッターケースの摩耗を防止するシャッターケース摩耗防止装置を提供することを目的としている。
前記シャッターケース摩耗防止装置1は、中心に第1の軸孔1aaを有する第1の板状部材1aと、前記中心と同様に中心に第2の軸孔1baを有する第2の板状部材1bと、前記第1の板状部材1aに設けられた少なくとも3個の球状ベアリング1abと、を備え、前記第1の軸孔1aaと前記第2の軸孔1baは前記シャッター軸3に挿通されており、前記第1の板状部材1aと前記第2の板状部材1bとは、前記球状ベアリング1abを介して互いに転動することを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係るシャッターケース摩耗防止装置の概略図であり、(a)は正面図、(b)は(a)に示すA―A´線に沿った断面図、(c)は(a)に示すB部の拡大図である。
図2は、本発明の実施形態に係るシャッターケース摩耗防止装置の概略を示し、(a)は図1の(b)に示す断面図の部分詳細図、(b)は(a)に示すスラストベアリングの正面図である。
図3は、本発明の実施形態に係るシャッターケース摩耗防止装置の周辺部を示し、(a)はシャッター装置の全体断面図、(b)は(a)に示すC部の拡大断面図である。
図1の(a)(b)(c)、図2の(a)(b)、および図3の(a)(b)に示すように、シャッターケース摩耗防止装置1は、シャッター開閉体2の巻取・繰出時に横ずれするスラット2aと、このスラット2aを巻き取るシャッター軸3と、シャッター軸3の荷重を支持するシャッターケースブラケット10とを備え、スラット2aとシャッターケースブラケット10との間に介在させて、シャッターケースブラケット10の摩耗を防止する。
なお、球状ベアリング1abは5個備えるとさらにバランスが良い。
また、第1の板状部材1aと第2の板状部材1bとの間には、シャッター軸3に挿通され、第1の板状部材1aに負荷される第2の板状部材1bからの押圧力を回転自在に支持するスラストベアリング1cを備えている。
また、第1の板状部材1aおよび第2の板状部材1bはそれぞれ円状部材であり、それぞれ2分割されており、2分割された第1の板状部材1aおよび2分割された第2の板状部材1bは半円状部材1ac、1ad、1bc、1bdから構成されている。そして半円状部材から構成される円状部材のそれぞれ少なくとも一方が開閉可能に構成された留め具1aca、1acb、1bca、1bcbにより一体的に形成される。固定部材1dは、第1の板状部材1aの表面にねじ止めでも構わないが溶接などの手段で固定されている。この固定部材1dをシャッターケースブラケット10にねじ止めでも構わないが溶接などの手段で固定する。
また、球状ベアリング1abは玉1bbをホルダー1abaで保持し第1の板状部材1aにねじ穴1abcを用いてねじ止めしている。溶接でも構わない。
さらに、第1の板状部材と第2の板状部材との間には、シャッター軸に挿通され、第1の板状部材に負荷される第2の板状部材からの押圧力を回転自在に支持するスラストベアリングを備えることによって、スラットのズレを第2の板状部材で安定的に支えることが可能となり、シャッター開閉体自体がシャッターケースブラケットに当接することがなく、シャッターケースを保護することができる。
また、第1の板状部材および第2の板状部材は、例えば、円盤状の第1の板状部材および第2の板状部材をそれぞれ2分割することによって、既存のシャッター装置を分解および組立することなくシャッターケース摩耗防止装置をシャッター装置に取り付けることができる。
なお、第1の板状部材と第2の板状部材との間には、シャッター軸に挿通され、第1の板状部材に負荷される第2の板状部材からの押圧力を回転自在に支持するスラストベアリングは、第1の板状部材および第2の板状部材とは溶接などによって一体的に形成され、取り扱い容易なシャッターケース摩耗防止装置とすることができる。
図4は、本発明の実施形態に係るシャッターケース摩耗防止装置の動作を示し、(a)は初期状態を示す説明図、(b)はシャッターズレした状態でのシャッター摩耗防止装置の作用を示す説明図である。
図5は、従来の実施形態に係るシャッター装置の動作を示し、(a)はシャッター装置の初期状態を示す説明図、(b)はシャッターズレした状態でのシャッター装置を示す説明図である。
図4の(a)に示すように、シャッター開閉体2がプーリ4に支持されると共にシャッター軸3に巻き取り・繰り出し可能に構成されている。シャッター軸3はシャッター軸支持部材10bによって支持されている。
また、図4の(b)に示すように、シャッター開閉体2は係止板13上を横すべりして横方向にズレが発生することがある。しかし、シャッター開閉体2はシャッターケース摩耗防止装置の第2の板状部材1bによって横方向の移動を阻止されると共に、第1の板状部材1aに設けられた球状ベアリング1abを介してシャッター開閉体2と共に回転する。これによって、シャッターケースブラケット10が摩耗することなく、シャッター開閉体2の巻き取り・繰り出しがスムーズに行われる。
また、図5の(b)に示すように、シャッター開閉体102は係止板113上を横すべりして横方向にズレが発生することがある。このとき、シャッター開閉体102はシャッターケースブラケット110に接触して、シャッターケースブラケット110に損傷が生じて、次第に摩耗が進み、やがてはシャッター開閉体102がシャッター軸103ごと落下してしまう可能性があった。
これは、先ず、シャッターは上から吊ったものである。そして、施工時における水平出し、シャッターケースを固定する吊ボルトの止め位置や吊り自体の寄り、および左右スプリングのへたりなどが原因である。
また、開閉時に風によるスラットの片寄りが生じ、特に、手動式ではシャッターの下板孔にフック棒を引っ掛けて下げて閉めるが、殆どの人が真下ではなく、斜め下から引き下げている。また、シャッターがゴミや障害物に乗り上げたり、左右サイドレール自体の変形によって、スラットが傾くことがある。また、スラットとスラットをつなぐ渦巻き状のフックであるインターロックの微妙な変形や、スラットの爪の精度の甘さもありそれによって最終的にシャッターに傾き癖が付いてしまうことになる。
さらに、手動式や電動式などでも同じように、スラットのずれの調整や、隙間を多くとるなどスラットの爪自体の問題など、これらに起因する問題も多く、根本的な問題を解決しなければ、シャッター本体であるシャッター開閉体を構成するスラットがどうしても左右のいずれかにずれてしまっている。
また、これを放置していると、地震などでシャッター全体または枠など一部が変形すると、シャッターの開閉ができなくなり、いざというときに脱出できないなど、命に関わることにもなり兼ねない。
また、第1の板状部材と第2の板状部材を接合させるために用いたスラストベアリングは玉を用いたものでも、ローラを用いたものでもその他のスラストベアリングでも構わない。
1a 第1の板状部材、固定板
1aa 第1の軸孔
1ab 球状ベアリング
1b 第2の板状部材、回転板
1ba 第2の軸孔
1c スラストベアリング
1d 支持部材、固定部材
2 シャッター開閉体
2a スラット
3 シャッター軸
4 プーリ
5 リンク棒
6 ストッパ
7 スプリング
7a バネ端末固定具
9 ストッパーピン
10 シャッターケースブラケット
10b シャッター軸支持部材
12シャッターケース
13 係止板
14 グリスカップ
15 マグサ
50 シャッター装置
Claims (4)
- シャッター開閉体(2)の巻取・繰出時に横ずれするスラット(2a)と、前記スラット(2a)を巻き取るシャッター軸(3)と、前記シャッター軸(3)の荷重を支持するシャッターケースブラケット(10)と、を備え、
前記スラット(2a)と前記シャッターケースブラケット(10)との間に介在させて、前記シャッターケースブラケット(10)の摩耗を防止するシャッターケース摩耗防止装置(1)であって、
前記シャッターケース摩耗防止装置(1)は、
中心に第1の軸孔(1aa)を有する第1の板状部材(1a)と、前記中心と同様に中心に第2の軸孔(1ba)を有する第2の板状部材(1b)と、
前記第1の板状部材(1a)に設けられた少なくとも3個の球状ベアリング(1ab)と、
を備え、
前記第1の軸孔(1aa)と前記第2の軸孔(1ba)は前記シャッター軸(3)に挿通されており、
前記第1の板状部材(1a)と前記第2の板状部材(1b)とは、前記球状ベアリング(1ab)を介して互いに転動することを特徴とするシャッターケース摩耗防止装置(1)。 - 前記第1の板状部材(1a)と前記第2の板状部材(1b)との間には、前記シャッター軸(3)に挿通され、前記第1の板状部材(1a)に負荷される前記第2の板状部材(1b)からの押圧力を回転自在に支持するスラストベアリング(1c)を備えることを特徴とする請求項1に記載のシャッターケース摩耗防止装置(1)。
- 前記第1の板状部材(1a)および前記第2の板状部材(1b)はそれぞれ2分割されており、前記2分割された第1の板状部材(1a)および前記2分割された第2の板状部材(1b)はそれぞれ少なくとも一方が開閉可能に構成された留め具(1ada、1adb、1bda、1bdb)により一体的に形成されることを特徴とする請求項1に記載のシャッターケース摩耗防止装置(1)。
- 前記第1の板状部材(1a)は前記シャッターケースブラケット(10)に固定され、前記第2の板状部材(1b)は前記第1の板状部材(1a)に対して転動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシャッターケース摩耗防止装置(1)。
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