JP2019059847A - 半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた導電性を有し、且つ電力ケーブルの導体を被覆する絶縁層に対して優れた剥離性を有する半導電層を形成できる半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブルを提供すること。【解決手段】エチレン酢酸ビニル共重合体のみからなるベース樹脂と、カーボンと、架橋剤と、架橋助剤とを含む半導電性樹脂組成物であって、カーボンがベース樹脂100質量部に対して55〜65質量部の割合で配合され、架橋助剤がベース樹脂100質量部に対して0.5〜3質量部の割合で配合され、架橋助剤が分子内にアリル基を有する、半導電性樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブルに関する。
高電圧の電力ケーブルは、導体の表面を絶縁層で被覆することで外部と電気的に絶縁しており、さらにこの絶縁層については表面に半導電層を設けて表面電位を滑らかにし、放電を防止するようにしている。この外部半導電層は一般に、エチレンプロピレンゴムや架橋ポリエチレン等の樹脂を含む絶縁層に対して良好な付着性を有している。
しかし、このような電力ケーブルの中には、ケーブル間の接続時に行う端末処理作業を容易且つ良好に行うため、絶縁層から半導電層を剥ぎ取りやすくする必要のある電力ケーブルも存在する。そのため、このような電力ケーブルにおいては、半導電層を形成するための半導電性樹脂組成物中のベース樹脂に様々な化合物を配合して、絶縁層に対する半導電層の剥取り性を向上させることが提案されている。例えば下記特許文献1には、ベース樹脂であるエチレン酢酸ビニル共重合体に、水素添加したアクリロニトリル−ブタジエン共重合体(例えば水添ニトリルブタジエンゴム)を配合することが提案されている。
しかし、上記特許文献1に記載の半導電性樹脂組成物は以下に示す課題を有していた。
すなわち、上記特許文献1に記載の半導電性樹脂組成物は、十分な導電性を有する半導電層を形成することが可能であるものの、架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレートを含む場合には、電力ケーブルにおいて導体を被覆する絶縁層に対して優れた剥離性を有する半導電層の形成の点で改善の余地を有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な導電性を有し且つ電力ケーブルにおいて導体を被覆する絶縁層に対して優れた剥離性を有する半導電層を形成できる半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブルを提供することを目的とする。
本発明者は上記特許文献1において上記課題が生じる原因について検討した。その結果、上記課題が生じる原因について以下のように考えた。すなわち、半導電性樹脂組成物が架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレートなどのアリル基を含む化合物を用いる場合には、ベース樹脂中に水素添加したアクリロニトリル−ブタジエン共重合体を配合すると、ベース樹脂の架橋が不十分となり、その結果、絶縁層と半導電層との界面での架橋が促進され、絶縁層に対する半導電層の剥離性が低下するのではないかと本発明者は考えた。そこで、本発明者はさらに鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち本発明は、エチレン酢酸ビニル共重合体のみからなるベース樹脂と、カーボンと、架橋剤と、架橋助剤とを含む半導電性樹脂組成物であって、前記カーボンが前記ベース樹脂100質量部に対して55〜65質量部の割合で配合され、前記架橋助剤が前記ベース樹脂100質量部に対して0.5〜3質量部の割合で配合され、前記架橋助剤が、分子内にアリル基を有する、半導電性樹脂組成物である。
本発明の半導電性樹脂組成物は、十分な導電性を有し且つ電力ケーブルの導体を被覆する絶縁層に対して優れた剥離性を有する半導電層を形成することが可能となる。
なお、上記効果が得られる理由について、本発明者は以下のように推察している。
すなわち、半導電性樹脂組成物が架橋助剤として分子内にアリル基を含むものを含む場合には、ベース樹脂をエチレン酢酸ビニル共重合体のみで構成することで、半導電層内での架橋が促進され、その分、半導電層と絶縁層との界面における架橋点が減少する。その結果、絶縁層に対する半導電層の剥離性が低下するのではないかと本発明者は推察している。
また、半導電性樹脂組成物において、ベース樹脂100質量部に対するカーボン及び架橋助剤の配合割合が特定の範囲にある状態で、半導電性樹脂組成物が架橋剤と、分子内にアリル基を有する架橋助剤とを含むことで、半導電層内での架橋が促進され、これによりカーボンを連鎖させやすくなり、その結果、半導電層が低抵抗化される。そのため、半導電層が十分な導電性を有することが可能になるのではないかと本発明者は推察している。
上記半導電性樹脂組成物は老化防止剤を更に含み、前記老化防止剤が前記ベース樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部の割合で配合されることが好ましい。
この場合、半導電性樹脂組成物は、ベース樹脂100質量部に対する老化防止剤の配合割合が5質量部を超える場合と比べて、半導電層の架橋度を向上させることができ、半導電層に対してより十分な導電性を付与することが可能となる。また、半導電性樹脂組成物は、ベース樹脂100質量部に対する老化防止剤の配合割合が0.1質量部未満である場合と比べて、老化防止作用がより大きくなり、半導電層の耐熱老化性をより向上させることができる。
上記半導電性樹脂組成物においては、前記カーボンがファーネスブラックで構成されることが好ましい。
この場合、上記半導電性樹脂組成物は、電力ケーブルの導体を被覆する絶縁層に対してより優れた剥離性を有する半導電層を形成することが可能となる。
また本発明は、導体と、前記導体を包囲するように設けられる絶縁層と、前記絶縁層を包囲するように設けられる半導電層とを有し、前記半導電層が上記半導電性樹脂組成物の架橋体で構成される電力ケーブルである。
この電力ケーブルによれば、半導電層が、優れた導電性を有し且つ電力ケーブルにおいて導体を被覆する絶縁層に対して優れた剥離性を有する半導電層を形成することが可能な半導電性樹脂組成物の架橋体で構成されるため、半導電層が優れた導電性を有するとともに絶縁層から容易に剥離できる。このため、電力ケーブルの表面の電位が均一化され、電力ケーブルの放電を抑制することが可能になるとともに、電力ケーブルの端末処理作業を容易且つ良好に行うことが可能となる。
本発明によれば、十分な優れた導電性を有し且つ電力ケーブルにおいて導体を被覆する絶縁層に対して優れた剥離性を有する半導電層を形成することができる半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブルが提供される。
以下、本発明の実施形態について図1及び図2を用いて詳細に説明する。
[電力ケーブル]
図1は、本発明に係る電力ケーブルの一実施形態を示す部分側面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図1及び図2に示すように、電力ケーブル10は、導体1と、導体1を包囲するように設けられる絶縁層2と、絶縁層2を包囲するように設けられる半導電層3とを備えている。
図1は、本発明に係る電力ケーブルの一実施形態を示す部分側面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図1及び図2に示すように、電力ケーブル10は、導体1と、導体1を包囲するように設けられる絶縁層2と、絶縁層2を包囲するように設けられる半導電層3とを備えている。
ここで、半導電層3は半導電性樹脂組成物の架橋体で構成されており、この半導電性樹脂組成物は、エチレン酢酸ビニル共重合体のみからなるベース樹脂と、カーボンと、架橋剤と、架橋助剤とを含む。半導電性樹脂組成物においては、カーボンがベース樹脂100質量部に対して55〜65質量部の割合で配合され、架橋助剤がベース樹脂100質量部に対して0.5〜3質量部の割合で配合され、架橋助剤が分子内にアリル基を有する。
電力ケーブル10によれば、半導電層3が、優れた導電性を有するとともに電力ケーブル10において導体1を被覆する絶縁層2に対して優れた剥離性を有する半導電層3を形成することが可能な半導電性樹脂組成物の架橋体で構成されるため、半導電層3が優れた導電性を有するとともに絶縁層2から容易に剥離できる。このため、電力ケーブル10の表面の電位が均一化され、電力ケーブル10の放電を抑制することが可能になるとともに、電力ケーブル10の端末処理作業を容易且つ良好に行うことが可能となる。
以下、導体1、絶縁層2および半導電層3を構成する半導電性樹脂組成物について詳細に説明する。
<導体>
導体1は、1本の素線のみで構成されてもよく、複数本の素線を束ねて構成されたものであってもよい。また、導体1は、導体径や導体の材質などについて特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜定めることができる。
導体1は、1本の素線のみで構成されてもよく、複数本の素線を束ねて構成されたものであってもよい。また、導体1は、導体径や導体の材質などについて特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜定めることができる。
<絶縁層>
絶縁層2を構成する絶縁体は特に限定されるものではないが、このような絶縁体はポリオレフィン系樹脂等の樹脂を含む。ポリオレフィン樹脂としては、例えばエチレンプロピレンゴム及び架橋ポリエチレンなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
絶縁層2を構成する絶縁体は特に限定されるものではないが、このような絶縁体はポリオレフィン系樹脂等の樹脂を含む。ポリオレフィン樹脂としては、例えばエチレンプロピレンゴム及び架橋ポリエチレンなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
<半導電層>
(ベース樹脂)
ベース樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体(以下、単に「EVA」と呼ぶ)のみからなる。ベース樹脂をEVAのみで構成するのは、ベース樹脂がEVA及びEVA以外の樹脂(例えば水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合体など)の混合樹脂で構成される場合に比べて、絶縁層2に対する半導電層3の剥離性をより向上させることができるためである。
(ベース樹脂)
ベース樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体(以下、単に「EVA」と呼ぶ)のみからなる。ベース樹脂をEVAのみで構成するのは、ベース樹脂がEVA及びEVA以外の樹脂(例えば水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合体など)の混合樹脂で構成される場合に比べて、絶縁層2に対する半導電層3の剥離性をより向上させることができるためである。
EVAは、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体である。EVAにおける酢酸ビニル含量は特に限定されるものではないが、20〜46質量%であることが好ましい。この場合、酢酸ビニル含量が20質量%未満である場合に比べて、カーボンとEVAとが混合しやすくなるとともに、電力ケーブル10において絶縁層2から半導電層3を容易に剥がすことができるため、電力ケーブル10を容易に解体することが可能となる。また、酢酸ビニル含量が20〜46質量%である場合、酢酸ビニル含量が46質量%を超える場合と比べると、EVAのみからなる原料樹脂とカーボンとを含む原料の混練物をペレット化した際に、互いがブロッキング(集塊化)しにくくなる。そのため、電力ケーブル10の半導電層3を押出成形する工程においてペレットが取り扱いやすくなる。
(カーボン)
カーボンは、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、カーボンとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック及びケッチェンブラックなどが挙げられる。中でも、カーボンとしては、ファーネスブラックが好ましい。この場合、電力ケーブル10の半導電層3においてカーボンがファーネスブラック以外のカーボンで構成される場合と比べて、半導電層3が、電力ケーブル10の導体1を被覆する絶縁層2に対してより優れた剥離性を有することが可能となり、電力ケーブル10の端末処理作業を容易に且つ良好に行うことが可能となる。
カーボンは、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、カーボンとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック及びケッチェンブラックなどが挙げられる。中でも、カーボンとしては、ファーネスブラックが好ましい。この場合、電力ケーブル10の半導電層3においてカーボンがファーネスブラック以外のカーボンで構成される場合と比べて、半導電層3が、電力ケーブル10の導体1を被覆する絶縁層2に対してより優れた剥離性を有することが可能となり、電力ケーブル10の端末処理作業を容易に且つ良好に行うことが可能となる。
カーボンは、上述したようにベース樹脂100質量部に対して55〜65質量部の割合で配合される。この場合、ベース樹脂100質量部に対するカーボンの配合割合が55質量部未満である場合と比べて、半導電層3がより十分な導電性を有することが可能となる。また、ベース樹脂100質量部に対するカーボンの配合割合が65質量部を超える場合に比べて、半導電層3が、電力ケーブル10の導体1を被覆する絶縁層2に対してより優れた剥離性を有することが可能となり、電力ケーブル10の端末処理作業を容易に且つ良好に行うことが可能となる。
ベース樹脂100質量部に対するカーボンの配合割合は58〜62質量部であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対するカーボンの配合割合が58質量部未満である場合に比べて、半導電層3がより優れた導電性を有することが可能となる。また、ベース樹脂100質量部に対するカーボンの配合割合が62質量部を超える場合に比べて、半導電性樹脂組成物がより優れた押出加工性を有することが可能となる。
カーボンの平均粒径は特に限定されるものではないが、1〜30nmであることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対して、平均粒径が上記範囲を外れるカーボンを同質量部配合した場合に比べて、半導電層3がより十分な導電性を有することが可能となる。
<架橋剤>
架橋剤は、EVA同士を架橋させることができるものであればよく、特に制限されるものではないが、架橋剤としては、例えばジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が用いられる。
架橋剤は、EVA同士を架橋させることができるものであればよく、特に制限されるものではないが、架橋剤としては、例えばジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が用いられる。
ベース樹脂100質量部に対する架橋剤の配合割合は特に制限されるものではないが、5質量部以下であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する架橋剤の配合割合が5質量部を超える場合と比べて、半導電性樹脂組成物がその成形時にスコーチを発生させにくくなり良好な加工性を維持できる。但し、ベース樹脂100質量部に対する架橋剤の配合割合は1質量部以上であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する架橋剤の配合割合が1質量部未満である場合と比べて、架橋不足により熱サイクル等が半導電樹脂組成物の導電性を変化させることをより十分に防止することができる。また、半導電性樹脂組成物の熱によるクリープ変形をより十分に防止することができる。
<架橋助剤>
架橋助剤は、分子内にアリル基(CH2=CHCH2−)を有するものであれば特に制限されるものではないが、架橋助剤は、窒素を含有する含窒素複素環をさらに含むことが好ましい。この場合、架橋助剤が含窒素複素環を含まない場合に比べて、半導電層3がより優れた耐熱性を有することが可能となる。含窒素複素環としては、例えばイミダゾール環、トリアゾール環、トリアジン環及びトリアジナン環が挙げられる。
架橋助剤は、分子内にアリル基(CH2=CHCH2−)を有するものであれば特に制限されるものではないが、架橋助剤は、窒素を含有する含窒素複素環をさらに含むことが好ましい。この場合、架橋助剤が含窒素複素環を含まない場合に比べて、半導電層3がより優れた耐熱性を有することが可能となる。含窒素複素環としては、例えばイミダゾール環、トリアゾール環、トリアジン環及びトリアジナン環が挙げられる。
含窒素複素環に対しては、直接又は酸素原子などを介して間接的にアリル基が結合していることが好ましい。
架橋助剤の具体例としては、例えばトリアリルイソシアヌレート及びトリアリルシアヌレートなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
ベース樹脂100質量部に対する架橋助剤の配合割合は0.5〜3質量部であれば特に制限されるものではないが、1.5〜3質量部であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する架橋助剤の配合割合が1.5質量部未満である場合に比べて、半導電性樹脂組成物がより高い架橋効率を示すことが可能となる。また、ベース樹脂100質量部に対する架橋助剤の配合割合が3質量部を超える場合に比べて、半導電層3がより高い機械特性を有することが可能となるとともに、絶縁層2に対する半導電層3の剥離性をより向上させることができる。
<老化防止剤>
上記半導電性樹脂組成物は老化防止剤を更に含んでもよい。
上記半導電性樹脂組成物は老化防止剤を更に含んでもよい。
ベース樹脂100質量部に対する老化防止剤の配合割合は特に制限されるものではないが、0.1〜5質量部であることが好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する老化防止剤の配合割合が5質量部を超える場合と比べて、半導電層3の架橋度を向上させることができ、半導電層3がより十分な導電性を有することが可能となる。また、ベース樹脂100質量部に対する老化防止剤の配合割合が0.1質量部未満である場合と比べて、老化防止作用がより大きくなり、半導電層3の耐熱老化性がより向上する。
ベース樹脂100質量部に対する老化防止剤の配合割合は、1〜3質量部であることがより好ましい。この場合、ベース樹脂100質量部に対する老化防止剤の配合割合が上記範囲を外れる場合に比べて、架橋効率と熱老化特性とのバランスが良好となる。
老化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系老化防止剤、レスヒンダードフェノール系老化防止剤およびセミヒンダードフェノール系老化防止剤等が挙げられる。
ヒンダードフェノール系老化防止剤としては、例えばペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、及び、2,2'−チオジエチルビス[3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]などが挙げられる。
レスヒンダードフェノール系老化防止剤としては、例えば4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、及び、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノンなどが挙げられる。
セミヒンダードフェノール系老化防止剤としては、例えば2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)などが挙げられる。
中でも、老化防止剤がレスヒンダードフェノール系老化防止剤で構成されることが好ましい。この場合、老化防止剤がレスヒンダードフェノール系老化防止剤以外の老化防止剤で構成される場合に比べて、半導電層3がより十分な導電性を有しつつより優れた柔軟性を有することが可能となる。
上記半導電性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、無機充填剤、加工助剤、難燃剤、紫外線吸収剤、軟化剤、可塑剤等の添加剤を必要に応じてさらに含んでもよい。
[電力ケーブルの製造方法]
次に、上述した電力ケーブル10の製造方法について説明する。
次に、上述した電力ケーブル10の製造方法について説明する。
<導体>
まず導体1を準備する。
まず導体1を準備する。
<絶縁層>
次に、導体1を包囲するように絶縁層2を形成する。絶縁層2は、例えばポリオレフィン系樹脂を含む絶縁性樹脂組成物等を用いて形成することができる。
次に、導体1を包囲するように絶縁層2を形成する。絶縁層2は、例えばポリオレフィン系樹脂を含む絶縁性樹脂組成物等を用いて形成することができる。
<半導電層>
次に、絶縁層2を包囲するように半導電層3を形成する。半導電層3は、例えばEVAのみからなるベース樹脂と、カーボンと、架橋剤と、架橋助剤と、必要に応じて添加剤とを含む半導電性樹脂組成物を混錬した後、この半導電性樹脂組成物をチューブ状に押し出し、この半導電性樹脂組成物で絶縁層2を連続的に被覆した後、半導電性樹脂組成物を加熱してベース樹脂を架橋させることによって得ることができる。あるいは、テープ状に成形した半導電層を絶縁層2に巻きつけることで半導電層3を形成することもできる。
次に、絶縁層2を包囲するように半導電層3を形成する。半導電層3は、例えばEVAのみからなるベース樹脂と、カーボンと、架橋剤と、架橋助剤と、必要に応じて添加剤とを含む半導電性樹脂組成物を混錬した後、この半導電性樹脂組成物をチューブ状に押し出し、この半導電性樹脂組成物で絶縁層2を連続的に被覆した後、半導電性樹脂組成物を加熱してベース樹脂を架橋させることによって得ることができる。あるいは、テープ状に成形した半導電層を絶縁層2に巻きつけることで半導電層3を形成することもできる。
混練は、例えばバンバリーミキサー、タンブラ、加圧ニーダ、混練押出機、二軸押出機、ミキシングロール等の混練機で行うことができる。
以上のようにして電力ケーブル10が得られる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜7及び比較例1〜7)
100℃に加熱したオイルロール(製品名「オイルロール152Φ×390L」、大竹機械工業社製)でベース樹脂を溶融させ、ベース樹脂100質量部に対してカーボン、無機充填剤、加工助剤、架橋助剤及び老化防止剤を、表1〜4に示す配合量(単位は質量部)で配合し、十分に混練した後、温度を90℃程度まで低下させ、架橋剤を表1〜4に示す配合量(単位は質量部)で配合して原料を得た。そして、この原料をさらに混練して半導電性樹脂組成物を得た。
100℃に加熱したオイルロール(製品名「オイルロール152Φ×390L」、大竹機械工業社製)でベース樹脂を溶融させ、ベース樹脂100質量部に対してカーボン、無機充填剤、加工助剤、架橋助剤及び老化防止剤を、表1〜4に示す配合量(単位は質量部)で配合し、十分に混練した後、温度を90℃程度まで低下させ、架橋剤を表1〜4に示す配合量(単位は質量部)で配合して原料を得た。そして、この原料をさらに混練して半導電性樹脂組成物を得た。
続いて、上記の半導電性樹脂組成物を、電熱プレス(製品名「VS−216」、江東工業所社製)を用いて、160℃で40分加圧しながら加熱することでベース樹脂を架橋させ、厚さ1mmのシート状成形体を得た。
上記ベース樹脂、カーボン、無機充填剤、加工助剤、架橋助剤、老化防止剤及び架橋剤としては具体的には下記のものを用いた。
(1)ベース樹脂
EVA1:三井デュポンポリケミカル社製、商品名「エバフレックスEV150」、酢酸ビニル含量:33質量%
EVA2:三井デュポンポリケミカル社製、商品名「エバフレックスV523」、酢酸ビニル含量:33質量%
ニトリルブタジエンゴム(NBR):日本ゼオン社製、商品名「Nipol DN219」、アクリロニトリル値:33%
水素添加ニトリルブタジエンゴム:日本ゼオン社製、商品名「Zetpol 2000L」、アクリロニトリル値:36.2質量%
EVA1:三井デュポンポリケミカル社製、商品名「エバフレックスEV150」、酢酸ビニル含量:33質量%
EVA2:三井デュポンポリケミカル社製、商品名「エバフレックスV523」、酢酸ビニル含量:33質量%
ニトリルブタジエンゴム(NBR):日本ゼオン社製、商品名「Nipol DN219」、アクリロニトリル値:33%
水素添加ニトリルブタジエンゴム:日本ゼオン社製、商品名「Zetpol 2000L」、アクリロニトリル値:36.2質量%
(2)カーボン
ファーネスブラック:東海カーボン社製、商品名「トーカブラック#5500」、平均粒径:25nm
ファーネスブラック:東海カーボン社製、商品名「トーカブラック#5500」、平均粒径:25nm
(3)無機充填剤
炭酸カルシウム:白石カルシウム社製、商品名「ホワイトンSB赤」
炭酸カルシウム:白石カルシウム社製、商品名「ホワイトンSB赤」
(4)加工助剤
ステアリン酸亜鉛:堺化学社製、商品名「SZ−2000」
ステアリン酸亜鉛:堺化学社製、商品名「SZ−2000」
(5)架橋助剤
TAIC(トリアリルイソシアヌレート)、商品名「タイク」、日本化成社製
TAIC(トリアリルイソシアヌレート)、商品名「タイク」、日本化成社製
(6)老化防止剤
ヒンダードフェノール系老化防止剤:BASF社製、商品名「イルガノックス1010」
ヒンダードフェノール系老化防止剤:BASF社製、商品名「イルガノックス1010」
(7)架橋剤
DCP(ジクミルパーオキサイド):化薬アクゾ社製、商品名「パーカドックスBC−FF」
DCP(ジクミルパーオキサイド):化薬アクゾ社製、商品名「パーカドックスBC−FF」
[特性評価]
上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体について、以下のようにして導電性、剥離性及び耐熱性の評価を行った。
上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体について、以下のようにして導電性、剥離性及び耐熱性の評価を行った。
<導電性>
導電性の評価は体積抵抗率に基づいて行った。体積抵抗率は以下のようにして測定した。すなわち、上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体を20mm×80mmの寸法に切断して試験シートを作製し、この試験シートの両端に幅5mmずつ導電塗料で電極を形成し、90℃に設定した恒温槽において、携帯用ホイートストンブリッジ(製品名:「275597」、横河電機製作所製)を用いて体積抵抗率の測定を行った。また、30℃における体積抵抗率の測定についても上記と同様にして行った。結果を表1〜4に示す。なお、導電性の合格基準は下記の通りとした。
(合格基準)90℃における体積抵抗率が100Ω・cm以下であること
導電性の評価は体積抵抗率に基づいて行った。体積抵抗率は以下のようにして測定した。すなわち、上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体を20mm×80mmの寸法に切断して試験シートを作製し、この試験シートの両端に幅5mmずつ導電塗料で電極を形成し、90℃に設定した恒温槽において、携帯用ホイートストンブリッジ(製品名:「275597」、横河電機製作所製)を用いて体積抵抗率の測定を行った。また、30℃における体積抵抗率の測定についても上記と同様にして行った。結果を表1〜4に示す。なお、導電性の合格基準は下記の通りとした。
(合格基準)90℃における体積抵抗率が100Ω・cm以下であること
<剥離性>
剥離性の評価は以下のようにして行った。すなわち、上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体を100mm×100mmの寸法に切断して試験シートを作製し、この試験シートを、100mm×100mm×3mmのEPゴムからなる絶縁シートに重ねて加圧しながら160℃×40分で加熱して貼り付けることにより積層体を形成した。この積層体の端部において、試験シートと絶縁シートとを20mm程度剥離させ、それぞれをチャックで掴み、互いに180°の方向に引き剥がすようにして剥離試験を行い、試験シートと絶縁シートとが剥離したときの剥離力を測定した。結果を表1〜4に示す。なお、剥離性の合格基準は下記の通りとした。
(合格基準)剥離力が45N/12.7mm以下であること
剥離性の評価は以下のようにして行った。すなわち、上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体を100mm×100mmの寸法に切断して試験シートを作製し、この試験シートを、100mm×100mm×3mmのEPゴムからなる絶縁シートに重ねて加圧しながら160℃×40分で加熱して貼り付けることにより積層体を形成した。この積層体の端部において、試験シートと絶縁シートとを20mm程度剥離させ、それぞれをチャックで掴み、互いに180°の方向に引き剥がすようにして剥離試験を行い、試験シートと絶縁シートとが剥離したときの剥離力を測定した。結果を表1〜4に示す。なお、剥離性の合格基準は下記の通りとした。
(合格基準)剥離力が45N/12.7mm以下であること
<耐熱性>
耐熱性の評価は熱老化後の伸び残率に基づいて行った。熱老化後の伸び残率は以下のようにして測定した。すなわち、上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体をJIS3号スーパーダンベル(ダンベル社製)で打ち抜き、JIS3号ダンベル試験片を作製した。このダンベル試験片について、引張試験機(製品名「STOROGRAPH−R1」、東洋精機製作所製)を用いて引張試験を行い、熱老化前の伸び率を測定した。また、このダンベル試験片を140℃に設定したオーブン(製品名「GEEROVEN」、TOYOSEIKI社製)に7日間保管したものについても、引張試験機(製品名「STOROGRAPH−R1」、東洋精機製作所製)を用いて引張試験を行い、熱老化後の伸び率を測定した。熱老化前の伸び率及び熱老化後の伸び率から下記式に基づいて伸び残率を算出した。
伸び残率(%)=100×熱老化後の伸び率/熱老化前の伸び率
結果を表1〜4に示す。なお、引張試験において、引張速度は200mm/minとした。
耐熱性の評価は熱老化後の伸び残率に基づいて行った。熱老化後の伸び残率は以下のようにして測定した。すなわち、上記のようにして得られた実施例1〜7及び比較例1〜7のシート状成形体をJIS3号スーパーダンベル(ダンベル社製)で打ち抜き、JIS3号ダンベル試験片を作製した。このダンベル試験片について、引張試験機(製品名「STOROGRAPH−R1」、東洋精機製作所製)を用いて引張試験を行い、熱老化前の伸び率を測定した。また、このダンベル試験片を140℃に設定したオーブン(製品名「GEEROVEN」、TOYOSEIKI社製)に7日間保管したものについても、引張試験機(製品名「STOROGRAPH−R1」、東洋精機製作所製)を用いて引張試験を行い、熱老化後の伸び率を測定した。熱老化前の伸び率及び熱老化後の伸び率から下記式に基づいて伸び残率を算出した。
伸び残率(%)=100×熱老化後の伸び率/熱老化前の伸び率
結果を表1〜4に示す。なお、引張試験において、引張速度は200mm/minとした。
表1〜4に示す結果より、実施例1〜7の試験シートは、導電性及び剥離性について合格基準に達していた。これに対し、比較例1〜7の試験シートは、導電性又は剥離性の点で合格基準に達していなかった。
このことから、本発明の半導電性樹脂組成物が、優れた導電性を有し、且つ電力ケーブルの導体を被覆する絶縁層に対して優れた剥離性を有する半導電層を形成し得ることが確認された。
1…導体
2…絶縁層
3…半導電層
10…電力ケーブル
2…絶縁層
3…半導電層
10…電力ケーブル
Claims (4)
- エチレン酢酸ビニル共重合体のみからなるベース樹脂と、
カーボンと、
架橋剤と、
架橋助剤とを含む半導電性樹脂組成物であって、
前記カーボンが前記ベース樹脂100質量部に対して55〜65質量部の割合で配合され、
前記架橋助剤が前記ベース樹脂100質量部に対して0.5〜3質量部の割合で配合され、
前記架橋助剤が分子内にアリル基を有する、半導電性樹脂組成物。 - 前記半導電性樹脂組成物が老化防止剤を更に含み、
前記老化防止剤が前記ベース樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部の割合で配合される、請求項1に記載の半導電性樹脂組成物。 - 前記カーボンがファーネスブラックで構成される、請求項1又は2に記載の半導電性樹脂組成物。
- 導体と、
前記導体を包囲するように設けられる絶縁層と、
前記絶縁層を包囲するように設けられる半導電層とを有し、
前記半導電層が請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導電性樹脂組成物の架橋体で構成される電力ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017185510A JP2019059847A (ja) | 2017-09-26 | 2017-09-26 | 半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017185510A JP2019059847A (ja) | 2017-09-26 | 2017-09-26 | 半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019059847A true JP2019059847A (ja) | 2019-04-18 |
Family
ID=66178009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017185510A Pending JP2019059847A (ja) | 2017-09-26 | 2017-09-26 | 半導電性樹脂組成物及びこれを用いた電力ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019059847A (ja) |
-
2017
- 2017-09-26 JP JP2017185510A patent/JP2019059847A/ja active Pending
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