JP2019058036A - 電動アクチュエータの駆動装置 - Google Patents

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和幸 井口
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新 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】ボールねじを採用した電動アクチュエータのねじ軸が動作不能となるような重大欠陥が発生する可能性を効果的に低減できる駆動装置を提供する。【解決手段】駆動装置60は電動アクチュエータを駆動する。電動アクチュエータは、電動モータ13と、ねじ軸と、ねじ軸の外周に回転可能に支持され、電動モータ13の回転とともに回転するナットと、ねじ軸とナットとの間に介在する複数のボールと、ねじ軸の軸方向の一方側が開口し、軸方向の他方側に底部を有する筐体とを備える。駆動装置60は、電源70からの電力供給の停止の有無を監視する電源監視部65と、電源70からの電力供給が停止された場合、電動モータ13に対して短絡ブレーキ制御を行なう制御部64とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電動アクチュエータの駆動装置に関する。
近年、自動車や二輪車等の各種車両においては、その省力化や低燃費化のために電動化が進展し、例えば、自動変速機、ブレーキおよびステアリング等の操作を電動機(電動モータ)の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。このようなシステムに使用される電動アクチュエータとして、電動モータの回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構にねじ機構を採用したものがある。
たとえば、特開2015−175382号公報(特許文献1)には、電動モータの回転中心と同軸に配置されたねじ軸と、複数のボールを介してねじ軸の外周に回転可能に嵌合されたナットとを含むボールねじ装置を用いた電動アクチュエータが開示されている。当該構成によれば、モータの回転運動を受けてナットが回転し、電動アクチュエータの出力部材を構成するねじ軸が軸方向に直線運動する。
特開2015−175382号公報
電動アクチュエータにおいては、ねじ軸(出力部材)の軸方向の変位量を精度良く管理・制御するために、通常、出力部材の原点位置が設定される。特開2015−175382号公報の電動アクチュエータでは、ボールねじ装置は、全体として有底筒状をなす筐体に収容される。この場合、出力部材と筐体の底部とが軸方向で当接する位置を出力部材の原点に設定することができる。すなわち、有底筒状の筐体を用いる場合、筐体の底部を、出力部材の原点位置を決定付けるための原点位置決め部として活用できる。
しかしながら、筐体の底部を出力部材の原点位置決め部として活用した場合、出力部材が動作不能になるという重大欠陥が生じる可能性があることが判明した。その詳細を、図6および図7を参照しながら説明する。
図6は、従来の電動アクチュエータの部分拡大断面図である。この電動アクチュエータの運動変換機構は、図示外のモータの回転中心と同軸に配置され、外周面に螺旋状溝101aが設けられた中空状のねじ軸101と、ねじ軸101の外周に配置され、内周面に螺旋状溝102aが設けられたナット102と、螺旋状溝101a,102aの間に転動自在に介在する複数のボール103とを備えたボールねじ104で構成される。さらに、電動アクチュエータの出力部材100は、ねじ軸101およびその内周に固定され、操作対象を軸方向に操作可能な操作部を有する内方部材105で構成される。ボールねじ104や図示外のモータは、軸方向一方側(図中右側)の端部に開口部111が設けられ、軸方向他方側(図中左側)の端部に円盤状の底部112が設けられた有底筒状の筐体110に収容されている。
図7は、図6のZ部拡大図である。図7(a)には、電動アクチュエータの出力部材100に撓みがない場合の状態図が示され、図7(b)には、出力部材100に撓みがある場合の状態図が示される。電動アクチュエータの出力部材100に撓みがない場合、すなわち、出力部材100の軸線とモータの回転中心Xとが一致している場合には、図7(a)に示すように、ボール103の中心Obは、ねじ軸101の螺旋状溝101aとボール103との接触点101bと、ナット102の螺旋状溝102aとボール103との接触点102bとを結ぶ直線Y上に位置する。この場合、モータの出力を受けてナット102が回転すると、ボール103は図7(a)中に白抜き矢印で示す方向に滑らかに転動してトルクを伝達するため、ねじ軸101を含む出力部材100は軸方向に滑らかに直線運動する。
一方、たとえば、電動アクチュエータの電気系等に何らかの不具合が生じることにより、出力部材100の原点復帰に伴って出力部材100がオーバーランし、出力部材100と筐体110の底部112とが強く突き当たった場合、出力部材100には、その軸線X’がモータの回転中心Xに対して位置ズレするような撓みが生じる(図6および図7(b)参照)。この場合、ボール103は、所定の接触点101b以外の接触点101cでもねじ軸101の螺旋状溝101aと接触するため、ねじ軸101およびナット102とボール103との接触状態が三点接触となり(ボール103の中心Obが接触点101b,102bを結ぶ直線Yに対して位置ズレし)、ボール103が転動不能ないわゆるロック状態に陥る。そのため、モータの回転運動をねじ軸101に伝達することができず、出力部材100が動作不能となる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ボールねじを採用した電動アクチュエータのねじ軸が動作不能となるような重大欠陥が発生する可能性を効果的に低減できる駆動装置を提供することである。
本開示の駆動装置は、電源からの電力供給を受けて駆動するモータと、ねじ軸と、ねじ軸の外周に回転可能に支持され、モータの回転とともに回転するナットと、ねじ軸と前記ナットとの間に介在する複数のボールと、ねじ軸の軸方向の一方側に底部を有する筐体とを備えた電動アクチュエータを駆動する。駆動装置は、電源からの電力供給の停止の有無を監視する電源監視部と、電源からの電力供給が停止した場合、モータに対して短絡ブレーキ制御を行なう制御部とを備える。
好ましくは、駆動装置は、複数の上アームスイッチング素子および複数の下アームスイッチング素子を含み、複数の上アームスイッチング素子および複数の下アームスイッチング素子のスイッチングによりモータを駆動するインバータ回路をさらに備える。制御部は、複数の上アームスイッチング素子と複数の下アームスイッチング素子との一方をオン状態とし、かつ他方をオフ状態とすることにより短絡ブレーキ制御を行なう。
好ましくは、駆動装置は、電源からの電力を蓄える蓄電装置をさらに備える。電源監視部および制御部は、電源からの電力供給が停止した場合、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて動作する。
好ましくは、蓄電装置は、電源からの電圧を平滑化するための平滑コンデンサである。
本開示の駆動装置によれば、ボールねじを採用した電動アクチュエータのねじ軸が動作不能となるような重大欠陥が発生する可能性を効果的に低減できる。
本発明の実施の形態に係る駆動装置によって駆動される電動アクチュエータの縦断面図である。 駆動装置の構成を示す図である。 トランジスタTr1〜Tr3がオフ状態であり、トランジスタTr4〜Tr6がオン状態であるときの電流の流れを示す図である。 トランジスタTr1〜Tr3がオン状態であり、トランジスタTr4〜Tr6がオフ状態であるときの電流の流れを示す図である。 短絡ブレーキ制御に関する処理の流れを示すフローチャートである。 従来の電動アクチュエータの部分拡大断面図である。 図6のZ部拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。また、以下で説明する変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
(電動アクチュエータの構成)
本発明の実施の形態に係るシステムは、電動アクチュエータと電動アクチュエータを駆動するための駆動装置とを備える。図1は、本発明の実施の形態に係る駆動装置によって駆動される電動アクチュエータの縦断面図である。図1に示すように、電動アクチュエータ1は、駆動部A、運動変換機構部Bおよびターミナル部Dを備え、これらは、全体として有底筒状をなす筐体2に収容・保持されている。なお、図1には、電動アクチュエータ1の出力軸4が原点に位置した状態における縦断面図が示される。
筐体2は、軸方向一方側(図1においては紙面左側。以下同様。)および軸方向他方側(図1においては紙面右側。以下同様。)の端部が開口した筒状の第1ケーシング20と、第1ケーシング20の軸方向一方側および他方側にそれぞれ配置され、第1ケーシング20に対して着脱可能に連結された第2ケーシング22および第3ケーシング26とからなる。第2ケーシング22および第3ケーシング26は、組立用ボルトによって第1ケーシング20に対して連結されており、第1ケーシング20の軸方向一方側の端部開口は第2ケーシング22によって閉塞される。第2ケーシング22は、穴開き円盤状のベース部材23と、ベース部材23の中央穴に挿通された案内部材としての案内軸24とを備える。図示例の案内軸24は、中実のフランジ付軸からなり、取付用ボルトによってベース部材23に連結されている。
駆動部Aは、3相モータである電動モータ13を含む。電動モータ13は、第1ケーシング20の内周に固定されたステータ11と、径方向隙間を介してステータ11の内周に対向配置されたロータ12とを含むラジアルギャップ型のモータである。ステータ11は、ステータコア11aと、ステータコア11aに装着された絶縁用のボビン11bと、ボビン11bに巻き回された励磁コイル11cとを備える。なお、励磁コイル11cは、U相、V相およびW相の各々に対応する励磁コイルを含む。ステータ11は、第1ケーシング20に対して回り止め状態で固定されている。ロータ12は、ロータコア12aと、ロータコア12aの外周に取り付けられた永久磁石12bと、円筒状に形成され、ロータコア12aを外周に装着した円筒状のロータインナ12cとを備える。
ターミナル部Dは、第1ケーシング20と第3ケーシング26との間に形成された凹部に嵌合固定され、一部が筐体2の径方向外側に突出したコネクタ16と、電動モータ13のステータ11と第1ケーシング20との間に配置されたバスバー17とを有する。コネクタ16内には動力電源用の端子が設けられ、この端子はバスバー17の端子17aを介して励磁コイル11cと電気的に接続されている。
運動変換機構部Bは、電動モータ13のロータ12と同軸に配置され、電動アクチュエータ1の出力軸4を構成するねじ軸41と、ねじ軸41の外周に回転可能に嵌合されたナット42と、ねじ軸41とナット42との間に介在する複数のボール45と、ねじ軸41が軸方向に進退移動する際に、ねじ軸41の外周面に設けられた螺旋溝41cとナット42の内周面に設けられた螺旋溝43aとの間でボール45を無限循環させる循環部材としてのこま46とを備えたボールねじ(詳細には、こま式のボールねじ)40で構成される。こま46は、ナット42(のねじナット部43)の内周面および外周面に開口した貫通穴の内部に配置され、例えば加締めによってナット42に固定される。
ナット42は、内周面に螺旋溝43aが形成され、電動モータ13のロータ12(ロータインナ12c)とトルク伝達可能にロータインナ12cの内周に配置されたねじナット部43と、ねじナット部43の一端から第2ケーシング22に近接する位置まで軸方向に延びた筒状部44とを一体に有する。本実施形態では、ねじナット部43の外周にロータインナ12cが圧入されることにより、ロータインナ12cとナット42の間で直接的にトルクが伝達される。
詳細な図示は省略しているが、以上の構成を有するボールねじ40は、互いに対向するねじ軸41の外周面とナット42のねじナット部43の内周面との間の径方向隙間に潤滑剤としてのグリースを充填する一方、互いに対向するねじ軸41の外周面とナット42の筒状部44との間にグリースを充填しない状態で筐体2の内部に組み込まれている。
ナット42は、電動モータ13のロータ12の軸方向一方側および軸方向他方側にそれぞれ配置された転がり軸受18,19によって、筐体2に対して回転自在に支持されている。転がり軸受18は、第1ケーシング20の内周面とナット42の筒状部44との間に圧入嵌合され、第1ケーシング20とナット42とで挟持されることにより軸方向で位置決めされている。また、転がり軸受19は、第3ケーシング26の内周面に対して圧入嵌合される一方、ナット42のねじナット部43の外周面に対してすきまばめされ、第3ケーシング26とナット42とで挟持されることにより軸方向で位置決めされている。転がり軸受18,19は、シール付の玉軸受(深溝玉軸受)で構成される。
ねじ軸41は、中空軸からなる。ねじ軸41と第2ケーシング22を構成する案内軸24との間には、ねじ軸41および案内軸24に対して軸方向に相対スライド可能に中空軸状のインナシャフト47が配置されている。インナシャフト47は、連結ピン51によってねじ軸41と連結されている。連結ピン51の抜け止めを図るため、連結ピン51の内径端部にガイドローラ53を外嵌している。ガイドローラ53は、連結ピン51の内径端部に回転可能に外嵌され、案内軸24の外周部に設けられた軸方向の案内溝24aに嵌合されている。このような構成により、電動モータ13が駆動されてロータ12が回転し、これに伴ってナット42がねじ軸41の軸線回りに回転すると、ねじ軸41を含む出力軸4は回り止めされた状態で軸方向に進退移動する。
ここで、たとえば、電動アクチュエータ1の駆動中(出力軸4が軸方向他方側に前進移動し、図示外の操作対象を加圧している最中)に電動モータ13に対する電力供給が中断されることにより、ねじ軸41を含む出力軸4に対して出力軸4を軸方向一方側に加圧する逆入力荷重が負荷されると、出力軸4が軸方向一方側に向けて急速移動し、筐体2の底部(第2ケーシング22)に衝突する可能性がある。出力軸4が第2ケーシング22に衝突すると、出力軸4には、その軸線が電動モータ13のロータ12の回転中心に対して位置ズレするような撓みが生じる場合がある(図6、7参照)。このような撓みが生じると、ねじ軸41の螺旋溝41cおよびナット42の螺旋溝43aとボール45との接触状態が三点接触となり、ボール45が螺旋溝41c,43a上を転動不能なロック状態に陥る。本実施の形態に係る駆動装置は、電動アクチュエータ1がこのようなロック状態に陥ることを抑制する。
(駆動装置の構成)
図2は、実施の形態に係る駆動装置の構成を示す図である。駆動装置60は、ダイオード61と、平滑コンデンサ62と、インバータ回路63と、制御部64と、電源監視部65と、電源ライン67と、アースライン68とを備える。駆動装置60は、ターミナル部Dにより電動アクチュエータ1と接続する。
ダイオード61は、電源70に接続されたアノードと、電源ライン67に接続されたカソードとを有する。ダイオード61を設けることにより、電源70からの電力供給が停止したとき、電源ライン67から電源70に電荷が逆流することを防止できる。なお、ダイオード61の代わりに、電源70からの電力供給が停止したときに電源70と電源ライン67とを電気的に遮断する遮断回路を用いていもよい。
平滑コンデンサ62は、電源ライン67とアースとの間に接続され、電源ライン67の電圧を平滑化する。さらに、平滑コンデンサ62は、電源70からの電力供給が停止したときに電源監視部65および制御部64の動作を一定時間だけ継続させるための蓄電装置66を構成する。
インバータ回路63は、電源70から供給される直流電力を交流電力に変換して電動モータ13に供給する。インバータ回路63は、半導体スイッチング素子としての6個のトランジスタTr1〜Tr6により構成される3相フルブリッジ回路である。トランジスタTr1〜Tr3は、PNP型トランジスタ(Bipolar transistor)であり、トランジスタTr4〜Tr6は、NPN型トランジスタ(Bipolar transistor)である。
トランジスタTr1とトランジスタTr4とが直列に接続されたスイッチングレグが電源ライン67とアースライン68との間に接続される。トランジスタTr2とトランジスタTr5とが直列に接続されたスイッチングレグが電源ライン67とアースライン68との間に接続される。トランジスタTr3とトランジスタTr6とが直列に接続されたスイッチングレグが電源ライン67とアースライン68との間に接続される。
トランジスタTr1とトランジスタTr4との接続ノードに電動モータ13のU相の励磁コイルLuが接続される。上アームであるトランジスタTr1をオンにすることにより、電源ライン67から励磁コイルLuに電流を供給することができる。下アームであるトランジスタTr4をオンにすることにより、励磁コイルLuからアースライン68に電流を引き込むことができる。
トランジスタTr2とトランジスタTr5との接続ノードに電動モータ13のV相の励磁コイルLvが接続される。上アームであるトランジスタTr2をオンにすることにより、電源ライン67から励磁コイルLvに電流を供給することができる。下アームであるトランジスタTr5をオンにすることにより、励磁コイルLvからアースライン68に電流を引き込むことができる。
トランジスタTr3とトランジスタTr6との接続ノードに電動モータ13のW相の励磁コイルLwが接続される。上アームであるトランジスタTr3をオンにすることにより、電源ライン67から励磁コイルLwに電流を供給することができる。下アームであるトランジスタTr6をオンにすることにより、励磁コイルLwからアースライン68に電流を引き込むことができる。
制御部64は、電動モータ13が所望の回転速度で回転するように、PWM(Pulse Width Modulation)に従ってトランジスタTr1〜Tr6をオン状態またはオフ状態に制御する。
電源監視部65は、電源70から出力される電圧を監視し、電源70からの電力供給の停止の有無を判断する。具体的には、電源監視部65は、電源70から出力される電圧がしきい値未満になった場合に、電源70からの電力供給が停止したと判断する。しきい値は、電動モータ13が駆動できなくなる電圧値であり、電動モータ13の動作電圧範囲を参考に任意に決められる設計値である。電源監視部65は、電源70からの電力供給が停止したと判断すると、電源停止信号を制御部64に出力する。
(短絡ブレーキ制御)
制御部64は、電源停止信号を受けると、電動モータ13に対してブレーキ力を作用させる短絡ブレーキ制御を行なう。具体的には、制御部64は、上アームスイッチング素子であるトランジスタTr1〜Tr3を同時にオフにするとともに、下アームスイッチング素子であるトランジスタTr4〜Tr6を同時にオンにする。
図3は、トランジスタTr1〜Tr3がオフ状態であり、トランジスタTr4〜Tr6がオン状態であるときの電流の流れを示す図である。図3に示されるように、励磁コイルLu,Lv,LwがトランジスタTr4〜Tr6およびアースライン68を介して短絡される。これにより、電動モータ13に逆起電力による電流が流れ、電動モータ13にブレーキ力が加わる。
あるいは、制御部64は、トランジスタTr1〜Tr3を同時にオンにするとともに、トランジスタTr4〜Tr6を同時にオフにしてもよい。
図4は、トランジスタTr1〜Tr3がオン状態であり、トランジスタTr4〜Tr6がオフ状態であるときの電流の流れを示す図である。図4に示されるように、励磁コイルLu,Lv,LwがトランジスタTr1〜Tr3および電源ライン67を介して短絡される。これにより、電動モータ13に逆起電力による電流が流れ、電動モータ13にブレーキ力が加わる。
これにより、電動アクチュエータ1を駆動中に電源70からの電力供給が停止したとしても、電動モータ13に短絡ブレーキが加わるために、逆入力荷重が負荷された出力軸4の勢いを減衰することができる。勢いが減衰された出力軸4は、ゆっくりと筐体2の第2ケーシング22に当接し、停止する。つまり、出力軸4が急速移動し、筐体2の底部に衝突する現象を抑制することができる。その結果、ねじ軸41の撓みに起因して、電動アクチュエータ1がロック状態に陥ることを抑制することができる。
なお、電源70からの電力供給が停止しているため、制御部64は、蓄電装置66を構成する平滑コンデンサ62に蓄積された電力によって、短絡ブレーキ制御を行なう。
なお、電動モータ13が有する能力以上のトルクによるブレーキ力が発生しないため、電動モータ13の発熱については問題とならない。
図5は、駆動装置60における短絡ブレーキ制御に関する処理の流れを示すフローチャートである。まずステップS1において、電源監視部65は、電源70からの電力供給が停止したか否かを判断する。電力供給が停止していない場合(ステップS1でNO)、処理はステップS1に戻される。電力供給が停止した場合(電源失陥の場合)(ステップS1でYES)、ステップS2において、制御部64は、電動モータ13に対して短絡ブレーキ制御を行なう。
(平滑コンデンサの容量)
平滑コンデンサ62の容量は、電動モータ13に対して短絡ブレーキ制御を行なったときに、出力軸4の速度を減衰させるのに必要な時間が得られるように設計される。
たとえば、電源70から電力が供給されているときの電源ライン67の電圧を12Vとする場合、平滑コンデンサ62に蓄えられる電荷Q1は、
Q1=12C
となる。ここで、Cは、平滑コンデンサ62の容量(F)である。駆動装置60を動作させるために必要な最低限の電圧を6Vとした場合、平滑コンデンサ62に必要な最低限の電荷Q2は、
Q2=6C
となる。ここで、駆動装置60に流れる電流値をI(A)、駆動装置60の動作時間をt(s)とすると、t=Q/Iとなる。この式から、C=1800μF、I=5mAの場合、電源70からの電力供給が停止した際の駆動装置60を動作させることができる時間tは、
t=(Q1−Q2)/I
=(12C−6C)/I
=6×1800×10−6/(5×10−3
=2.16(s)
となる。すなわち、容量が1800μFの平滑コンデンサ62を用いることにより、電源70からの電力供給が停止してから2.16秒間だけ短絡ブレーキを電動モータ13にかけることができる。
(利点)
以上のように、本実施の形態に係る駆動装置60は、電動アクチュエータ1を駆動する。電動アクチュエータ1は、電源70からの電力供給を受けて駆動する電動モータ13と、ねじ軸41と、ねじ軸41の外周に回転可能に支持され、電動モータ13の回転とともに回転するナット42と、ねじ軸41とナット42との間に介在する複数のボール45と、ねじ軸41の軸方向の一方側に底部(第2ケーシング22)を有する筐体2とを備える。駆動装置60は、電源70からの電力供給の停止の有無を監視する電源監視部65と、電源70からの電力供給が停止された場合、電動モータ13に対して短絡ブレーキ制御を行なう制御部64とを備える。
これにより、電動アクチュエータ1を駆動中に電源70からの電力供給が停止したとしても、電動モータ13に短絡ブレーキが加わるために、ねじ軸41が急速移動し、筐体2の底部に衝突する現象を抑制することができる。その結果、ねじ軸41の撓みに起因して、電動アクチュエータ1がロック状態に陥ることを抑制することができる。また、機械的な機構を追加するものではないため、電動アクチュエータ1の設計変更を行なう必要がない。
駆動装置60は、複数の上アームスイッチング素子であるトランジスタTr1〜Tr3および複数の下アームスイッチング素子であるトランジスタTr4〜Tr6を含み、トランジスタTr1〜Tr6のスイッチングにより電動モータ13を駆動するインバータ回路63をさらに備える。制御部64は、トランジスタTr1〜Tr3とトランジスタTr4〜Tr6との一方をオン状態とし、かつ他方をオフ状態とすることにより短絡ブレーキ制御を行なう。これにより、容易に電動モータ13に対して短絡ブレーキをかけることができる。
駆動装置60は、電源70からの電力を蓄える蓄電装置66をさらに備える。電源監視部65および制御部64は、電源70からの電力供給が停止した場合、蓄電装置66に蓄えられた電力を用いて動作する。これにより、電源70からの電力供給が停止しても、電動モータ13に対して短絡ブレーキをかけることができる。
蓄電装置66は、電源70からの電圧を平滑化するための平滑コンデンサ62である。平滑コンデンサ62は、電動モータ13を駆動するために必要な部品である。当該平滑コンデンサ62を蓄電装置66として兼用するため、駆動装置60の回路設計を新たに行なう必要がない。なお、蓄電装置66は、平滑コンデンサ62とは別に設けられた蓄電池等により構成されてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電動アクチュエータ、2,110 筐体、4 出力軸、11 ステータ、11a ステータコア、11b ボビン、11c,Lu,Lv,Lw 励磁コイル、12 ロータ、12a ロータコア、12b 永久磁石、12c ロータインナ、13 電動モータ、16 コネクタ、17 バスバー、17a 端子、18,19 軸受、20 第1ケーシング、22 第2ケーシング、23 ベース部材、24 案内軸、24a 案内溝、26 第3ケーシング、40,104 ボールねじ、41,101 ねじ軸、41c,43a 螺旋溝、42,102 ナット、43 ねじナット部、44 筒状部、45,103 ボール、46 こま、47 インナシャフト、51 連結ピン、53 ガイドローラ、60 駆動装置、61 ダイオード、62 平滑コンデンサ、63 インバータ回路、64 制御部、65 電源監視部、66 蓄電装置、67 電源ライン、68 アースライン、70 電源、100 出力部材、101a,102a 螺旋状溝、101b,101c,102b 接触点、105 内方部材、111 開口部、112 底部、A 駆動部、B 運動変換機構部、D ターミナル部。

Claims (4)

  1. 電源からの電力供給を受けて駆動するモータと、ねじ軸と、前記ねじ軸の外周に回転可能に支持され、前記モータの回転とともに回転するナットと、前記ねじ軸と前記ナットとの間に介在する複数のボールと、前記ねじ軸の軸方向の一方側に底部を有する筐体とを備えた電動アクチュエータの駆動装置であって、
    前記電源からの電力供給の停止の有無を監視する電源監視部と、
    前記電源からの電力供給が停止した場合、前記モータに対して短絡ブレーキ制御を行なう制御部とを備える、駆動装置。
  2. 複数の上アームスイッチング素子および複数の下アームスイッチング素子を含み、前記複数の上アームスイッチング素子および前記複数の下アームスイッチング素子のスイッチングにより前記モータを駆動するインバータ回路をさらに備え、
    前記制御部は、前記複数の上アームスイッチング素子と前記複数の下アームスイッチング素子との一方をオン状態とし、かつ他方をオフ状態とすることにより前記短絡ブレーキ制御を行なう、請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記電源からの電力を蓄える蓄電装置をさらに備え、
    前記電源監視部および前記制御部は、前記電源からの電力供給が停止した場合、前記蓄電装置に蓄えられた電力を用いて動作する、請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記蓄電装置は、前記電源からの電圧を平滑化するための平滑コンデンサである、請求項3に記載の駆動装置。
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