JP2010071411A - ボールねじ装置および電気式動力舵取装置 - Google Patents

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    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
    • F16H25/2214Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with elements for guiding the circulating balls

Abstract

【課題】潤滑油をボール転動路内に円滑に供給可能なボールねじ装置および電気式動力舵取装置を提供する。
【解決手段】ボールねじナット52には、ラック軸24のボールねじ溝24bとボールねじ溝52aとが対向して形成されるボール転動路53の一端部と他端部とを連通して各ボール51を無限循環させるための循環路54が設けられている。この循環路54は、ボールねじナット52を軸方向に貫通して形成される貫通孔55の中央部55aと、貫通孔55の注入側部55bおよびボール転動路53の一端部を連通するための注入側こま部材56の連通路56aと、貫通孔55の反注入側部55cおよびボール転動路53の他端部を連通するための反注入側こま部材57の連通路57aと、から構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝とにより形成されるボール転動路内に複数のボールが転動可能に介装されるボールねじ装置および電気式動力舵取装置に関するものである。
従来より、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝とにより形成されるボール転動路内に複数のボールが転動可能に介装されるボールねじ装置として下記特許文献1に開示されるボールねじが知られている。このボールねじでは、ねじ軸の外周面に形成されるボール転動溝とナットの内周面に形成されるボール転動溝とによりボール転動路が形成され、このボール転動路には、ねじ軸又はナットの回転運動に伴って転動するボールが多数配設されている。
ナット内部には、ボール転動路の各ボールを掬い上げて再びボール転動路に戻すためのボール戻し路が形成されている。このボール戻し路の両端部には、ボール転動路に向かう連結路がそれぞれ形成されており、両連結路およびボール戻し路でボールの循環路が形成される。両連結路の一方を構成する循環部品は、ナットに対して軸線方向に沿って差し込むようにして当該ナットに取付けられ、他方を構成する循環部品は、ナットに対して径方向に沿って差し込むようにして当該ナットに取付けられている。
特開2007−303590号公報
ところで、ナットをねじ軸に対して円滑に相対回転させるためには、ボール転動路と各ボールとの間に潤滑油を供給することが必要である。そのため、例えば、ナットにボール転動路に連通する径方向の注入孔を設けて、この注入孔を介して潤滑油をボール転動路内に注入することとなる。
しかしながら、複数のボールが転動しているボール転動路に対して径方向から潤滑油を注入するため、転動している各ボールが障害となり、潤滑油をボール転動路内に円滑に注入できないという問題がある。また、潤滑油を供給するための注入孔を別途形成する必要があり、製造コスト低減の障害となってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、潤滑油をボール転動路内に円滑に供給可能なボールねじ装置および電気式動力舵取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1のボールねじ装置では、螺旋状のねじ溝(24b)が外周に形成されたねじ軸(24)と、前記ねじ軸の外周に同軸的であって相対回転可能に組み付けられて前記ねじ溝と対向して螺旋状のボール転動路(53)を形成するねじ溝(52a)が内周に形成されたナット(52)と、前記ボール転動路内に転動可能に介装される複数のボール(51)と、前記ボール転動路の一端部と他端部とを連通して前記複数のボールを無限循環させるために前記ナットに設けられる循環路(54)と、を備えるボールねじ装置(50)において、前記循環路は、前記ナットを軸方向に貫通して形成される貫通孔(55)と、前記ナットに外周側から係合されて前記貫通孔の一側部(55b)および前記ボール転動路の一端部を連通するための第1のこま部材(56)と、前記ナットに外周側から係合されて前記貫通孔の他側部(55c)および前記ボール転動路の他端部を連通するための第2のこま部材(57)と、から構成され、前記貫通孔の一側部には、前記第1のこま部材に形成される係合穴(56b)に円筒状係合突起(58a)にて係合する円筒状抜止部材(58)が嵌合され、前記貫通孔の他側部には、前記第2のこま部材に形成される係合穴(57b)に円柱状係合突起(59a)にて係合する円柱状抜止部材(59)が嵌合されることを技術的特徴とする。
請求項1のボールねじ装置では、ナットには、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝とが対向して形成されるボール転動路の一端部と他端部とを連通してボールを無限循環させるための循環路が設けられている。この循環路は、ナットを軸方向に貫通して形成される貫通孔と、貫通孔の一側部およびボール転動路の一端部を連通するための第1のこま部材と、貫通孔の他側部およびボール転動路の他端部を連通するための第2のこま部材と、から構成されている。そして、貫通孔の一側部には、第1のこま部材に形成される係合穴に円筒状係合突起にて係合する円筒状抜止部材が嵌合され、貫通孔の他側部には、第2のこま部材に形成される係合穴に円柱状係合突起にて係合する円柱状抜止部材が嵌合されている。
このため、潤滑油を貫通孔の一側部から注入することにより、当該潤滑油が円筒状抜止部材の内部を通過して第1のこま部材および貫通孔に供給される。このように供給された潤滑油は、各ボールの転動に応じてボール転動路内に円滑に供給されることとなる。このとき、貫通孔の他側端は円筒状抜止部材が嵌合されることで閉塞されているので、貫通孔の他側端から潤滑油が漏れることもない。
したがって、潤滑油をボール転動路内に円滑に供給することができる。
また、潤滑油は、循環路を構成するための第1のこま部材および貫通孔を介してボール転動路内に供給されるので、潤滑油をボール転動路に供給するための注入孔を別途設ける必要がないため製造コストの低減を図ることができる。また、第1のこま部材の係合穴には円筒状抜止部材の円筒状係合突起が係合し、第2のこま部材の係合穴には円柱状抜止部材の円柱状係合突起が係合することにより、両こま部材がナットに固定されることとなる。このため、両こま部材をナットに固定するためのねじ止め作業やカシメ作業等の固定作業が不要となり、さらに製造コストの低減を図ることができる。
請求項2のボールねじ装置では、貫通孔の一側部のうち円筒状抜止部材が嵌合される部位よりも外方の部位は、外方に向けて拡径するように形成される。これにより、貫通孔の一側部からの潤滑油の注入が容易になり、ボール転動路内への潤滑油の供給をさらに円滑にすることができる。
請求項3の電気式動力舵取装置では、操舵に伴うステアリング軸の回転に応じて軸方向に移動することにより操舵輪を転舵するラック軸と、操舵をアシストするモータの駆動により回転するモータ軸とが設けられており、モータ軸の回転トルクを請求項1または2に記載のボールねじ装置を介することによりラック軸の軸方向における往復動に変換する。
これにより、ボールねじ装置において潤滑油をボール転動路内に円滑に供給可能であって製造コストの低減を図り得る等の、請求項1または2の各発明による作用・効果を享受した電気式動力舵取装置を実現することができる。したがって、ボールねじ装置の潤滑が円滑になることから、モータ軸の回転トルクがラック軸の軸方向における往復動に円滑に変換され、操舵フィーリングを良好に維持することができる。また、製造コストを削減したボールねじ装置を採用するので、電気式動力舵取装置の低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態について図を参照して説明する。まず、本実施形態に係るボールねじ機構50を採用する電気式動力舵取装置20の構成を図1〜図5に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る電気式動力舵取装置20の構成を示す構成図である。図2は、図1に示す一点鎖線IIによる楕円内の拡大図である。図3は、図1に示す一点鎖線IIIによる楕円内の拡大図である。図4は、ボールねじ機構50の詳細断面図である。図5は、本実施形態の電気式動力舵取装置20を制御するECU60の電気的構成を示すブロック図である。
図1〜図5に示すように、本実施形態に係る電気式動力舵取装置20は、主に、ステアリングホイール21、ステアリング軸22、ピニオン軸23、ラック軸24、トルクセンサ30、モータ40、モータレゾルバ44、ボールねじ機構50、ECU60等から構成されており、ステアリングホイール21による操舵状態をトルクセンサ30により検出し、その操舵状態に応じたアシスト力をモータ40により発生させて運転者による操舵をアシストするものである。なお、ラック軸24の両側には、それぞれ図略のタイロッド等を介して操舵輪FR,FLが連結されている。
即ち、図1および図2に示すように、ステアリングホイール21には、ステアリング軸22の一端側が連結され、このステアリング軸22の他端側には、ピニオンハウジング25内に収容されたトルクセンサ30の入力軸23aおよびトーションバー31がピン32により連結されている。またこのトーションバー31の他端側31aには、ピニオン軸23の出力軸23bがスプライン結合によって連結されている。
このピニオン軸23の入力軸23aはベアリング33aにより、また出力軸23bもベアリング33bにより、それぞれピニオンハウジング25内を回動自在に支持されており、さらに入力軸23aとピニオンハウジング25との間には、第1レゾルバ35が、また出力軸23bとピニオンハウジング25との間には、第2レゾルバ37が、それぞれ設けられている。トルクセンサ30を構成する第1レゾルバ35および第2レゾルバ37は、ステアリングホイール21による回転角を検出し得るもので、正弦波相出力端子35s、余弦波相出力端子35c等および正弦波相出力端子37s、余弦波相出力端子37c等を介してECU60にそれぞれ電気的に接続されている(図5参照)。
ピニオン軸23の出力軸23bの端部には、ピニオンギヤ23cが形成されており、このピニオンギヤ23cにはラック軸24のラック溝24aが噛合可能に連結されている。これにより、ラックアンドピニオン式の操舵機構を構成している。
図1および図3に示すように、ラック軸24は、ラックハウジング26およびモータハウジング27内に収容されており、その中間部には、螺旋状にボールねじ溝24bが形成されている。このボールねじ溝24bの周囲には、当該ラック軸24が同軸的に挿通されるように中空のモータ軸43が設けられており、このモータ軸43は、軸受29を介してラックハウジング26に回転可能に支持されている。
このモータ軸43は、ステータ41や励磁コイル42等とともにモータ40を構成するもので、ステータ41に巻回された励磁コイル42により発生する界磁が、回転子に相当するモータ軸43の外周に設けられた永久磁石45に作用することより、モータ軸43が回転し得るように構成されている。
モータ軸43は、その内周にボールねじナット52が取り付けられており、このボールねじナット52にも、螺旋状にボールねじ溝52aが形成されている。このボールねじナット52のボールねじ溝52aとラック軸24のボールねじ溝24bとが対向してボール転動路53が形成される。このボール転動路53に複数のボール51を転動可能に介装させることによって、モータ軸43の回転に伴う各ボール51の転動によりラック軸24を軸方向に移動可能なボールねじ機構50を構成することができる。
図4に示すように、ボールねじナット52には、ボール転動路53の一端部と他端部とを連通して各ボール51を無限循環させるための循環路54が設けられている。この循環路54は、当該ボールねじナット52を軸方向に貫通して形成される貫通孔55の中央部55aと、ボールねじナット52に外周側から係合される注入側こま部材56の連通路56aおよび反注入側こま部材57の連通路57aとから構成される。
ボールねじナット52の外周には、注入側こま部材56を取り付け可能な注入側取付孔52bが貫通孔55の注入側部55bに連通するように形成されるとともに、反注入側こま部材57を取り付け可能な反注入側取付孔52cが貫通孔55の反注入側部55cに連通するように形成されている。
注入側こま部材56には、注入側取付孔52bに取り付けられるときに、ボール転動路53の一端部と貫通孔55の中央部55aとを連通する連通路56aと、貫通孔55に対して同軸的であって連通路56aに連通する係合穴56bとが形成されている。
注入側こま部材56が注入側取付孔52bに取り付けられた状態における貫通孔55の注入側部55bには、円筒状の抜止部材58が嵌合されており、この抜止部材58は、その円筒状係合突起58aが係合穴56bに係合することにより、注入側こま部材56に対する抜け止め機能を発揮する。
抜止部材58は円筒状に形成されているため、後述するように貫通孔55の注入側部55bから注入される潤滑油が当該抜止部材58の内部を通過して注入側こま部材56の連通路56aおよび貫通孔55の中央部55aに供給可能となる。また、この潤滑油の注入を容易にするため、注入側部55bのうち抜止部材58が嵌合されない部位55dは、外方に向けてテーパ状に拡径するように形成されている。
反注入側こま部材57には、反注入側取付孔52cに取り付けられるときに、ボール転動路53の他端部と貫通孔55の中央部55aとを連通する連通路57aと、貫通孔55に対して同軸的であって連通路57aに連通する係合穴57bとが形成されている。
反注入側こま部材57が反注入側取付孔52cに取り付けられた状態における貫通孔55の反注入側部55cには、円柱状の抜止部材59が嵌合されており、この抜止部材59は、その円柱状係合突起59aが係合穴57bに係合することにより、反注入側こま部材57に対する抜け止め機能を発揮する。
抜止部材59は円柱状に形成されているため、当該抜止部材59により反注入側部55cが閉塞されることとなり、貫通孔55の注入側部55bを介して中央部55aに供給される潤滑油が反注入側部55cから漏れないようになっている。
また、ボールねじ機構50近傍には、ボール転動路53内に潤滑油を供給するための潤滑油供給装置(図略)が設けられており、この潤滑油供給装置からの潤滑油は、ボールねじナット52の注入側部55bから注入される。
このように構成されるボールねじ機構50により、モータ軸43の正逆回転の回転トルクをラック軸24の軸線方向における往復動に変換することができる。これにより、この往復動は、ラック軸24とともにラックアンドピニオン式の操舵機構を構成するピニオン軸23を介してステアリングホイール21の操舵力を軽減するアシスト力となる。また、モータ軸43は、ボールねじ機構50および軸受29を介してラック軸24およびラックハウジング26、モータハウジング27の両ハウジングにより回転可能に支持されることとなる。
モータ40のモータ軸43とモータハウジング27との間には、モータ軸43の回転角(電気角)を検出し得るモータレゾルバ44が設けられており、このモータレゾルバ44は正弦波相出力端子44s、余弦波相出力端子44c等を介してECU60に電気的に接続されている(図5参照)。
図5に示すように、ECU60は、MPU61、バッファ62等から構成されている。ECU60は、出力ポート60a、60b、60cから第1レゾルバ35、第2レゾルバ37、モータレゾルバ44に正弦波状の励磁信号を与える。上述した第1レゾルバ35の正弦波相出力端子35sからの正弦波相出力信号と、余弦波相出力端子35cからの余弦波相出力信号、及び、第2レゾルバ37の正弦波相出力端子37sからの正弦波相出力信号と、余弦波相出力端子37cからの余弦波相出力信号が、ECU60に入力される。各出力信号の電圧には、ECU60のバッファ62を介してオフセット電圧が印加され、MPU61のA/D変換器側へ入力され、A/D変換される。MPU61は、A/D変換した各出力信号から第1レゾルバ35、第2レゾルバ37の回転角を検出して操舵トルクを演算し、この操舵トルクおよび後述するモータ40の回転角に応じて操舵力をアシストするためのアシスト指令をモータ駆動回路63側に出力する。この電流指令値に対応するモータ電圧をモータ駆動回路63によりモータ40に供給することで、モータ40により発生する操舵力によって運転者による操舵をアシストする。
モータ40の回転角は、モータレゾルバ44により検出され、正弦波相出力端子44sからの正弦波相出力信号と、余弦波相出力端子44cからの余弦波相出力信号がモータ駆動回路63へフィードバックされると共に、ECU60に入力される。各出力信号の電圧には、ECU60のバッファ62を介してオフセット電圧が印加され、MPU61のA/D変換器側へ入力され、A/D変換される。
次に、このように構成される本実施形態に係るボールねじ機構50の潤滑作用について、以下に説明する。
上述のように構成されるボールねじ機構50において、上記潤滑油供給装置からの潤滑油がボールねじナット52の注入側部55bから注入されると、この潤滑油は、円筒状の抜止部材58の内部を通過して循環路54内に直接供給される。この循環路54には各ボール51が転動しているので、循環路54内に供給された潤滑油は、転動する各ボール51とともに移動してボール転動路53に円滑に供給されることとなる。このとき、反注入側部55cは抜止部材59により閉塞されているので、注入側部55bを介して中央部55aに供給される潤滑油が反注入側部55cから漏れることもない。
また、注入側こま部材56の係合穴56bには抜止部材58の円筒状係合突起58aが係合し、反注入側こま部材57の係合穴57bには抜止部材59の円柱状係合突起59aが係合している。このため、各ボール51とともに潤滑油が循環路54を流れる場合であっても、注入側こま部材56および反注入側こま部材57が注入側取付孔52bおよび反注入側取付孔52cから抜けてしまうこともない。
以上説明したように、本実施形態に係るボールねじ機構50では、ボールねじナット52には、ラック軸24のボールねじ溝24bとボールねじ溝52aとが対向して形成されるボール転動路53の一端部と他端部とを連通して各ボール51を無限循環させるための循環路54が設けられている。この循環路54は、ボールねじナット52を軸方向に貫通して形成される貫通孔55の中央部55aと、貫通孔55の注入側部55bおよびボール転動路53の一端部を連通するための注入側こま部材56の連通路56aと、貫通孔55の反注入側部55cおよびボール転動路53の他端部を連通するための反注入側こま部材57の連通路57aと、から構成されている。そして、貫通孔55の注入側部55bには、注入側こま部材56に形成される係合穴56bに円筒状係合突起58aにて係合する円筒状の抜止部材58が嵌合され、貫通孔55の反注入側部55cには、反注入側こま部材57に形成される係合穴57bに円柱状係合突起59aにて係合する円柱状の抜止部材59が嵌合されている。
このため、潤滑油を貫通孔55の注入側部55bから注入することにより、当該潤滑油が抜止部材58の内部を通過して注入側こま部材56の連通路56aおよび貫通孔55の中央部55aに供給される。このように供給された潤滑油は、各ボール51の転動に応じてボール転動路53内に円滑に供給されることとなる。このとき、貫通孔55の反注入側部55cは円筒状の抜止部材59が嵌合されることで閉塞されているので、貫通孔55の反注入側部55cから潤滑油が漏れることもない。
したがって、潤滑油をボール転動路53内に円滑に供給することができる。
また、潤滑油は、循環路54を構成するための注入側こま部材56の連結路56aおよび貫通孔55の中央部55aを介してボール転動路53内に供給されるので、潤滑油をボール転動路53に供給するための注入孔を別途設ける必要がないため製造コストの低減を図ることができる。また、注入側こま部材56の係合穴56bには抜止部材58の円筒状係合突起58aが係合し、反注入側こま部材57の係合穴57bには抜止部材59の円柱状係合突起59aが係合することにより、両こま部材56,57がボールねじナット52に固定されることとなる。このため、両こま部材56,57をボールねじナット52に固定するためのねじ止め作業やカシメ作業等の固定作業が不要となり、さらに製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態に係るボールねじ機構50では、貫通孔55の注入側部55bのうち抜止部材58が嵌合されない部位55dは、外方に向けてテーパ状に拡径するように形成されている。これにより、貫通孔55の注入側部55bからの潤滑油の注入が容易になり、ボール転動路53内への潤滑油の供給をさらに円滑にすることができる。
また、本実施形態に係る電気式動力舵取装置20では、操舵に伴うステアリング軸22の回転に応じて軸方向に移動することにより操舵輪FR,FLを転舵するラック軸24と、操舵をアシストするモータ40の駆動により回転するモータ軸43とが設けられており、モータ軸43の回転トルクをボールねじ機構50を介することによりラック軸24の軸方向における往復動に変換する。
これにより、ボールねじ機構50において潤滑油をボール転動路53内に円滑に供給可能であって製造コストの低減を図り得る等の、各発明による作用・効果を享受した電気式動力舵取装置20を実現することができる。したがって、ボールねじ機構50の潤滑が円滑になることから、モータ軸43の回転トルクがラック軸24の軸方向における往復動に円滑に変換され、操舵フィーリングを良好に維持することができる。また、製造コストを削減したボールねじ機構50を採用するので、電気式動力舵取装置20の低コスト化を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)上記実施形態では、ボールねじ機構50を電気式動力舵取装置20に適用した例について説明したが、当該ボールねじ機構50は、ねじ軸(24)のねじ溝(24b)とナット(52)のねじ溝(52a)とにより形成されるボール転動路(53)内に複数のボール(51)が転動可能に介装されるボールねじ機構であって、回転運動を軸線方向の往復動に変換する、あるいは軸線方向の往復動を回転運動に変換する機構に適用されてもよい。
(2)貫通孔55の注入側部55bのうち抜止部材58が嵌合されない部位55dは、外方に向けてテーパ状に拡径するように形成されることに限らず、例えば、段差状に拡径して形成されてもよい。
本発明の実施形態に係る電気式動力舵取装置の構成を示す構成図である。 図1に示す一点鎖線IIによる楕円内の拡大図である。 図1に示す一点鎖線IIIによる楕円内の拡大図である。 ボールねじ機構の詳細断面図である。 本実施形態の電気式動力舵取装置を制御するECUの電気的構成を示すブロック図である。
符号の説明
20…電気式動力舵取装置
22…ステアリング軸
24…ラック軸(ねじ軸)
24b…ボールねじ溝(ねじ溝)
40…モータ
43…モータ軸
50…ボールねじ機構(ボールねじ装置)
51…ボール
52…ボールねじナット(ナット)
52a…ボールねじ溝(ねじ溝)
53…ボール転動路
54…循環路
55…貫通孔
55a…中央部
55b…注入側部(一側部)
55c…反注入側部(他側部)
56…注入側こま部材(第1のこま部材)
56b…係合穴
57…反注入側こま部材(第2のこま部材)
57b…係合穴
58…抜止部材(円筒状抜止部材)
58a…円筒状係合突起
59…抜止部材(円柱状抜止部材)
59a…円柱状係合突起

Claims (3)

  1. 螺旋状のねじ溝が外周に形成されたねじ軸と、
    前記ねじ軸の外周に同軸的であって相対回転可能に組み付けられて前記ねじ溝と対向して螺旋状のボール転動路を形成するねじ溝が内周に形成されたナットと、
    前記ボール転動路内に転動可能に介装される複数のボールと、
    前記ボール転動路の一端部と他端部とを連通して前記複数のボールを無限循環させるために前記ナットに設けられる循環路と、
    を備えるボールねじ装置において、
    前記循環路は、
    前記ナットを軸方向に貫通して形成される貫通孔と、
    前記ナットに外周側から係合されて前記貫通孔の一側部および前記ボール転動路の一端部を連通するための第1のこま部材と、
    前記ナットに外周側から係合されて前記貫通孔の他側部および前記ボール転動路の他端部を連通するための第2のこま部材と、から構成され、
    前記貫通孔の一側部には、前記第1のこま部材に形成される係合穴に円筒状係合突起にて係合する円筒状抜止部材が嵌合され、
    前記貫通孔の他側部には、前記第2のこま部材に形成される係合穴に円柱状係合突起にて係合する円柱状抜止部材が嵌合されることを特徴とするボールねじ装置。
  2. 前記貫通孔の一側部のうち前記円筒状抜止部材が嵌合される部位よりも外方の部位は、外方に向けて拡径するように形成されることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ装置。
  3. 操舵に伴うステアリング軸の回転に応じて軸方向に移動することにより操舵輪を転舵するラック軸と、操舵をアシストするモータの駆動により回転するモータ軸と、を備え、
    前記モータ軸の回転トルクを請求項1または2に記載のボールねじ装置を介することにより前記ラック軸の軸方向における往復動に変換することを特徴とする電気式動力舵取装置。
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