JP2019057339A - 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019057339A
JP2019057339A JP2017179462A JP2017179462A JP2019057339A JP 2019057339 A JP2019057339 A JP 2019057339A JP 2017179462 A JP2017179462 A JP 2017179462A JP 2017179462 A JP2017179462 A JP 2017179462A JP 2019057339 A JP2019057339 A JP 2019057339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic region
region
layer
magnetization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017179462A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6745773B2 (ja
Inventor
浩文 首藤
Hirofumi Shuto
浩文 首藤
太郎 金尾
Taro Kanao
太郎 金尾
鶴美 永澤
Tsurumi Nagasawa
鶴美 永澤
佐藤 利江
Toshie Sato
利江 佐藤
水島 公一
Koichi Mizushima
公一 水島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2017179462A priority Critical patent/JP6745773B2/ja
Priority to US15/897,186 priority patent/US10210894B1/en
Publication of JP2019057339A publication Critical patent/JP2019057339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6745773B2 publication Critical patent/JP6745773B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/64Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent
    • G11B5/66Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers
    • G11B5/674Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers having differing macroscopic or microscopic structures, e.g. differing crystalline lattices, varying atomic structures or differing roughnesses
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/012Recording on, or reproducing or erasing from, magnetic disks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/716Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by two or more magnetic layers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/743Patterned record carriers, wherein the magnetic recording layer is patterned into magnetic isolated data islands, e.g. discrete tracks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/82Disk carriers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/1278Structure or manufacture of heads, e.g. inductive specially adapted for magnetisations perpendicular to the surface of the record carrier

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

【課題】記録密度を向上できる磁気録媒体及び磁気記録再生装置を提供する。【解決手段】磁気記録媒体は第1、第2層81,82を含む。第1層は第1磁性領域81aと第1方向において第1磁性領域と離れた第2磁性領域81bと第1、第2磁性領域の間に設けられた非磁性領域81nとを含む。第2層は第3〜第5磁性領域82c、82d、82eを含む。第5磁性領域の少なくとも一部は第3磁性領域と第4磁性領域との間に設けられる。第1方向と交差する第2方向において第3磁性領域は第1磁性領域と重なり、第4磁性領域は第2磁性領域と重なり、第5磁性領域は非磁性領域と重なる。第1〜第5磁性領域のそれぞれの磁化容易軸は第2方向に沿う。第3磁性領域の第3磁化82cMの向きは、第1磁性領域の第1磁化81aMの向きとは反対の成分を有する。第4磁性領域の第4磁化82dMの向きは第2磁性領域の第2磁化81bMの向きとは反対の成分を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、磁気録媒体及び磁気記録再生装置に関する。
磁気ディスクなどの磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置がある。磁気記録媒体において、記録密度の向上が望まれる。
特開2010−97681号公報
本発明の実施形態は、記録密度を向上できる磁気録媒体及び磁気記録再生装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、磁気記録媒体は、第1層及び第2層を含む。第1層は、第1磁性領域と、第1方向において前記第1磁性領域と離れた第2磁性領域と、前記第1磁性領域と前記第2磁性領域との間に設けられた非磁性領域と、を含む。前記第2層は、第3磁性領域と、第4磁性領域と、第5磁性領域と、を含む。前記第5磁性領域の少なくとも一部は、前記第3磁性領域と前記第4磁性領域との間に設けられる。前記第1方向と交差する第2方向において前記第3磁性領域は前記第1磁性領域と重なる。前記第2方向において前記第4磁性領域は前記第2磁性領域と重なる。前記第2方向において前記第5磁性領域は前記非磁性領域と重なる。前記第1〜前記第5磁性領域のそれぞれの磁化容易軸は、前記第2方向に沿う。前記第3磁性領域の第3磁化の向きは、前記第1磁性領域の第1磁化の向きとは反対の成分を有する。前記第4磁性領域の第4磁化の向きは、前記第2磁性領域の第2磁化の向きとは反対の成分を有する。前記第3磁性領域における磁気異方性エネルギーは、前記第1磁性領域における磁気異方性エネルギーよりも小さい。前記第4磁性領域における磁気異方性エネルギーは、前記第2磁性領域における磁気異方性エネルギーよりも小さい。
図1(a)〜1(c)は、第1実施形態に係る磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。 図2は、第1実施形態に係る磁気記録媒体の1つの状態を例示する模式的断面図である。 図3は、第1実施形態に係る磁気記録再生装置の動作を例示する模式的断面図である。 図4は、参考例の磁気記録再生装置の動作を例示する模式的断面図である。 図5は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。 図6は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。 図7は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。 図8(a)〜図8(c)は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。 図9は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。 図10は、第2実施形態に係る磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。 図11は、実施形態に係る磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。 図12は、実施形態に係る磁気記録再生装置を例示する模式的斜視図である。 図13(a)及び図13(b)は、実施形態に係る磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1(a)〜1(c)は、第1実施形態に係る磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。
図1(a)は、磁気記録再生装置の模式図である。図1(b)は、磁気記録媒体の模式図である。図1(c)は、磁気記録媒体の一部の模式図である。
図1(a)に示すように、磁気記録再生装置210は、磁気記録媒体80と、磁気ヘッド110と、を含む。磁気ヘッド110は、媒体対向面60a(例えば、ABSAir Bearing Surface)を有する。媒体対向面60aは、磁気記録媒体80と対向する。
磁気記録媒体80は、例えば、基体88及び記録層80Rを含む。基体88と、磁気ヘッド110との間に記録層80Rが位置する。
磁気記録媒体80の一部の領域84(例えば記録ビット)が、磁気ヘッド110と対向する。領域84の磁化84Mが磁気ヘッド110により制御される。
磁気ヘッド110は、磁極60(主磁極)と、交流磁界発生部SBと、を含む。磁極60の一部の周りにコイル60cが設けられる。コイル60cは、記録信号回路60pと電気的に接続される。例えば、記録信号回路60pから記録電流(記録信号)がコイル60cに供給され、磁極60から記録磁界H1が発生する。記録磁界H1は、磁気記録媒体80の一部の領域(領域84)に加わる。記録信号の極性に応じて、記録磁界H1の向きが変化する。記録磁界H1により、磁気記録媒体80の一部の領域(領域84)の磁化84Mの向きが変化する。
磁気記録媒体80は、例えば、垂直磁気記録媒体である。磁化84Mの向きは、例えば、「上向き」または「下向き」である。磁化84Mの向きが、記録する情報に対応する。
交流磁界発生部SBは、例えば、第1磁性層10、第2磁性層20及び非磁性層15を含む。この例では、第2磁性層20と、磁極60の一部と、の間に第1磁性層10が位置する。非磁性層15は、第1磁性層10と第2磁性層20との間に位置する。例えば、第1磁性層10の磁化10Mは、交流磁界発生部SBにおける積層方向(例えば第1磁性層10から第2磁性層20に向かう方向)と交差する。第1磁性層10は、例えば、面内磁化膜である。第2磁性層20の磁化20Mは、積層方向に沿う。第2磁性層20は、例えば、垂直磁化膜である。交流磁界発生部SBは、電流供給回路60qと電気的に接続される。この例では、電流供給回路60qから供給された電流は、磁極60を介して交流磁界発生部SBに供給される。交流磁界発生部SBに電流が流れつつ、交流磁界発生部SBに上記の記録磁界H1が加わる。これにより、交流磁界発生部SBから交流磁界H2(高周波磁界)が発生する。例えば、第1磁性層10は、発振層である。第2磁性層20は、スピン注入層である。交流磁界発生部SBは、例えばスピントルクオシレータである。実施形態において、交流磁界発生部SBの構成は任意である。交流磁界発生部SBとして、発振回路などを用いても良い。
磁気記録媒体80の1つの領域84に、上記の記録磁界H1と共に交流磁界H2が加わる。磁気記録媒体80のこの領域84において、交流磁界H2との強磁性共鳴が生じる。これにより、磁気記録媒体80のこの領域84の磁化84Mが発振(歳差運動)する。これにより、磁気記録媒体80のこの領域84において、磁化が変化し易くなる。この状態において、記録磁界H1が領域84に印加されることで、この領域84における磁化84Mが記録磁界H1に応じて制御し易くなる。記録動作が安定化する。マイクロ波アシスト記録が行われる。
磁気記録媒体80と磁気ヘッド110とは、相対的に移動する。移動に伴い、磁気ヘッド110に対する領域84の相対的な位置が移動する。移動に伴い、領域84において、交流磁界H2の印加が終了する。この領域84における磁化84Mの発振が終了し、この領域84における磁化は変化し難くなる。磁化(情報)が安定に保持される。
図1(b)に示すように、本実施形態に係る磁気記録媒体80は、第1層81及び第2層82を含む。第1層81及び第2層82は、記録層80Rに含まれる。この例では、基体88、下層88L及び上層88Uがさらに設けられている。この例では、基体88と第2層82との間に、第1層81が位置している。基体88と第1層81との間に、第1層82が位置しても良い。
この例では、基体88と上層88Uとの間に第1層81が位置する。第1層81と上層88Uとの間の第2層82が位置する。基体88と第1層81との間に下層88Lが位置する。
基体88は、例えば基板である。下層88Lは、例えば、下地層である。上層88Uは、例えば保護層である。基体88、下層88L及び上層88Uの例については、後述する。
第1層81は、複数の磁性領域81rと、非磁性領域81nと、を含む。複数の磁性領域81rは、例えば、結晶のグレインである。複数の磁性領域81rは、例えば、CoCr系合金などを含む。複数の磁性領域81rの材料の例については、後述する。
非磁性領域81nは、複数の磁性領域81rの間に位置する。非磁性領域81nは、例えば、酸化シリコンなどを含む。非磁性領域の材料の例については、後述する。非磁性領域81nは、例えば粒界部に対応する。第1層81は、例えば、グラニュラー構造を有する。例えば、1つのビット(領域84)に、1または2以上の磁性領域81rが含まれる。
複数の磁性領域81rの1つから複数の磁性領域81rの別の1つに向かう方向を第1方向とする。
第1方向をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直な1つの方向をZ軸方向とする。X軸方向とZ軸方向とに対して垂直な方向をY軸方向とする。
磁気記録媒体80は、例えば、X−Y平面に沿って広がる。磁気記録媒体80は、例えば、X−Y平面に対して実質的に平行である。例えば、第1層81は、第1面81fを有する。第1面81fは、X−Y平面に対して実質的に平行である。複数の磁性領域81rは、第1面81fに沿って2次元的に並んでいる。
第1層81から第2層82に向かう方向は、Z軸方向に沿う。図1(a)に例示したように、磁気ヘッド110は、Z軸方向に沿って磁気記録媒体80と対向する。
第2層82は、例えば、CoCr系合金、FePt系合金、CpPt系合金、Co/Pt積層膜、Co/Pt積層膜、及び、RE−TM合金(希土類−鉄族合金)からなる群から選択された少なくとも1つを含む。
図1(c)は、図1(b)の一部を拡大して例示している。第1層81は、第1磁性領域81a、第2磁性領域81b及び非磁性領域81nを含む。第1磁性領域81aは、複数の磁性領域81rの1つである。第2磁性領域81bは、複数の磁性領域81rの別の1つである。第2磁性領域81bは、第1方向において第1磁性領域81aと離れる。非磁性領域81nは、第1磁性領域81aと第2磁性領域81bとの間に位置する。
この例では、第1方向をX軸方向とする。
この例では、第2層82は、第3磁性領域82cと、第4磁性領域82dと、第5磁性領域82eと、を含む。第5磁性領域82eは、第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間に設けられる。後述するように、第5磁性領域82eの少なくとも一部が、第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間に設けられても良い。この例では、第5磁性領域82eは、第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間の中間領域82iに対応する。第5磁性領域82eは、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dの少なくともいずれかと連続していても良い。第5磁性領域82eと第3磁性領域82cとの間の境界、及び、第5磁性領域82eと第4磁性領域82dとの間の境界は、明確でも良く、または、不明確でも良い。
第1方向と交差する1つの方向を第2方向とする。第2方向は、例えば、Z軸方向である。
第2方向(Z軸方向)において、第3磁性領域82cは、第1磁性領域81aと重なる。第2方向において、第4磁性領域82dは、第2磁性領域81bと重なる。第2方向において、第5磁性領域82eは非磁性領域81nと重なる。第1磁性領域81aから、第3磁性領域82cに向かう方向は、第2方向に沿う。第2磁性領域81bから、第4磁性領域82dに向かう方向は、第2方向に沿う。非磁性領域81nから、第5磁性領域82eに向かう方向は、第2方向に沿う。
第1磁性領域81aの磁化容易軸(例えば、第1磁化81aMの方向)は、第2方向(Z軸方向)に沿う。第2磁性領域81bの磁化容易軸(例えば、第2磁化81bMの方向)は、第2方向に沿う。第3磁性領域82cの磁化容易軸(例えば、第3磁化82cMの方向)は、第2方向に沿う。第4磁性領域82dの磁化容易軸(例えば、第4磁化82dMの方向)は、第2方向に沿う。第5磁性領域82eの磁化容易軸(例えば、第5磁化82eMの方向)は、第2方向に沿う。
例えば、これらの磁化容易軸(磁化の方向)の1つと、Z軸方向と、の間の角度は、45度よりも小さい。後述するように、これらの磁性領域のそれぞれにおいて、磁化が発振している状態がある。例えば、既に説明したように、磁気ヘッド110から交流磁界H2が磁気記録媒体80の一部に加えられているときに、磁気記録媒体80の一部において磁化が発振する。この場合には、磁化の方向は、第2方向(Z軸方向)に沿っていなくても良い。例えば、上記の磁化容易軸に関する記述は、このような交流磁界H2が磁気記録媒体80に加えられていないときにおける磁化の方向に対応する。
このように、第1層81及び第2層82は、垂直磁化膜である。
実施形態において、第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きは、第1磁性領域81aの第1磁化81aMの向きとは反対の成分を有する。第4磁性領域82dの第4磁化82dMの向きは、第2磁性領域81bの第2磁化81bMの向きとは反対の成分を有する。例えば、第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きは、第1磁性領域81aの第1磁化81aMの向きに対して逆である。例えば、第4磁性領域82dの第4磁化82dMの向きは、第2磁性領域81bの第2磁化81bMの向きに対して逆である。
第3磁性領域82cにおける磁気異方性エネルギーは、第1磁性領域81aにおける磁気異方性エネルギーよりも小さい。第4磁性領域82dにおける磁気異方性エネルギーは、第2磁性領域81bにおける磁気異方性エネルギーよりも小さい。
例えば、第5磁性領域82eは、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dと磁気的に結合している。
実施形態において、第1層81の複数の磁性領域81rが、記録領域に対応する。例えば、第2層82は、第1層81の複数の磁性領域81rにおける磁化を安定化させる。
このような磁気記録媒体80において、第1層81における磁化を制御性良く制御することができる。例えば、安定した記録が可能になる。これにより、記録密度を向上できる。
以下、まず、磁気記録媒体80における磁化の状態の例について説明する。
第5磁性領域82eは、略垂直方向に磁気異方性を有する。第5磁性領域82eは、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dと磁気的に結合している。第5磁性領域82eは、第3磁性領域82cと接する部分(または近接する部分)を有している。この部分において、第5磁性領域82eの第5磁化82eMは、第3磁性領域82cの第3磁化82cMと磁気的に結合している。同様に、第5磁性領域82eは、第4磁性領域82dと接する部分(または近接する部分)を有している。この部分において、第5磁性領域82eの第5磁化82eMは、第4磁性領域82dの第4磁化82dMと磁気的に結合している。
図1(c)に示すように、1つの状態において、第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きは、第4磁性領域82dの第4磁化82dMの向きと同じである。この場合、第5磁性領域82eには磁壁が生じない。
図2は、第1実施形態に係る磁気記録媒体の1つの状態を例示する模式的断面図である。
図2は、磁気記録媒体80における別の1つの状態を例示している。図2に示すように、第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きは、第4磁性領域82dの第4磁化82dMの向きと反対である。この場合、第5磁性領域82eにおいて、磁壁が生じる。図2に例示した状態における第5磁性領域82eのエネルギーは、図1(c)に例示した状態における第5磁性領域82eのエネルギーよりも高い。このため、第5磁性領域82eにより、隣り合う2つの磁性領域(第3磁性領域82c及び第4磁性領域82d)において、磁化の向きが同じになろうとする。
1の領域84(記録ビット)において、複数のグレインの磁化方向が磁気ヘッド110によって、「上向き」または「下向き」になることによって、情報が記録される。この時、第5磁性領域82eの働きによって、隣接するビットの磁化が同じ方向になろうとする。これにより、1つの領域84(記録ビット)に含まれる同じ向きの複数のグレインのうち、1つのグレインにおける磁化が、熱による擾乱によって確率的に反転することが抑制される。これにより、例えば、記録した情報の熱安定性を向上させることができる。
次に、磁気記録媒体80における記録動作の例について説明する。以下の記録動作においては、マイクロ波アシスト記録が行われる。
図3は、第1実施形態に係る磁気記録再生装置の動作を例示する模式的断面図である。 図3に示すように、磁気ヘッド110の交流磁界発生部SBで発生した交流磁界H2が磁気記録媒体80に加わる。この交流磁界H2は、回転磁界である。磁気記録媒体80の磁化のうちで、交流磁界H2の回転方向に対応する向きの磁化がこの交流磁界H2の影響を受ける。
例えば、1つの回転方向を有する交流磁界H2が磁気記録媒体80に加わる。この交流磁界H2の回転方向がX−Y平面で「反時計回り」の方向であるとする。このとき、例えば、磁気記録媒体80における磁化が「上向き」であるとき、「上向き」の磁化は、交流磁界H2の影響を受け、振動し、歳差運動する。これに対して、磁気記録媒体80における磁化が「下向き」であるとき、「下向き」の磁化は、交流磁界H2の影響を実質的に受けず、振動しない。磁気記録媒体80における磁化の向きに応じて、交流磁界H2の影響を受けるか、または、受けないか、が決まる。
図3に示す例においては、第1磁性領域81aの第1磁化81aMが「上向き」である。第1磁化81aMは、交流磁界H2の影響を受け、第1磁化81aMは、振動し、歳差運動する。このとき、第1磁性領域81aと重なっている第3磁性領域82cの第3磁化82cMは、第1磁性領域81aとの反強磁性結合により、「下向き」である。このため、第3磁化82cMは、交流磁界H2の影響を実質的に受けず、第3磁化82cMは変化しない。この状態において、第1磁性領域81aに、「下向き」に対応する記録磁界H1が加わると、第1磁性領域81aの第1磁化81aMは、「下向き」に変化する。すなわち、情報が書き換えられる。このとき、「下向き」の第1磁化81aMに応じて、反強磁性結合により、第3磁化82cMが「上向き」に変化する。
このように、第1層81と第2層82とは互いに磁気的に結合しているにもかかわらず、第2層82においては、磁化振動が実質的に生じず、第1層81において磁化振動が生じる。これは、上記のように、磁化振動が、磁化の安定方向に対して上記の「反時計回り」の方向に回転する歳差運動であるためである。
実施形態においては、このような特殊な効果が利用される。実施形態においては、第1層81における磁化振動が、第2層82における磁化振動を実質的に励起されない。例えば、マイクロ波アシスト磁気記録においては、磁気記録媒体80のうちの、交流磁界H2及び記録磁界H1の両方が加わる部分で、磁化反転が起きる。磁化振動励起を局所的に生じさせることで、局所的に安定した記録が可能になる。記録パターンが微細化されても、安定した記録を行うことができる。これにより、記録密度を向上できる磁気録媒体及び磁気記録再生装置が提供できる。
図4は、参考例の磁気記録再生装置の動作を例示する模式的断面図である。
図4は、参考例の磁気記録媒体80Xを例示している。参考例においては、第2層82は、第1層81と強磁性的に結合している。第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きは、第1磁性領域81aの第1磁化81aMの向きと同じである。第4磁性領域82dの第4磁化82dMの向きは、第2磁性領域81bの第2磁化81bMの向きと同じである。参考例においても、第5磁性領域82eは、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dと強磁性的に結合している。
この参考例において、交流磁界H2により、第1磁性領域81aにおいて磁化振動が生じる。このとき、第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きが、第1磁性領域81aの第1磁化81aMの向きと同じため、第3磁性領域82cにおいても、交流磁界H2により磁化振動が生じる。これに伴い、第5磁性領域82e及び第4磁性領域82dにおいても磁化振動が生じる。その結果、交流磁界H2が加わっていない第2磁性領域81bにおいても、磁化振動が生じてしまう。すなわち、局所的に加えた交流磁界H2による磁化振動が、交流磁界H2が加わっていない領域に伝搬する。このように、参考例においては、第2層82を介して、第1層81の一部のグレイン(第1磁性領域81a)における磁化振動が、隣のグレイン(第2磁性領域81b)の磁化振動を引き起こす。磁化振動が伝搬し、広がってしまう。記録パターンの微細化が困難である。
この参考例においては、磁化振動が広がるため、第1磁性領域81bにおける磁化振動励起の効率が低い。例えば、マイクロ波アシストの効果が弱くなる。参考例においては、例えば、第2層82を介した強磁性結合の影響により、隣りのグレインの磁化方向に依存して、第1磁性領域81aの共鳴周波数が変化する場合がある。磁気記録媒体80において共鳴周波数が変化すると、共鳴周波数と、交流磁界H2の周波数と、の間において差が生じる。このため、マイクロ波アシストの効率が低下する。
これに対して、図3に関して説明したように、実施形態においては、第2層82は、第1層81と反強磁性的に結合している。これにより、第1層81の一部において生じた磁化振動が、第2層82を介して第1層81の別の部分に伝搬することが抑制できる。これにより、記録パターンの微細化が可能になる。磁化振動が集中して励起されるため、高効率のマイクロ波アシスト効果が得られる。例えば、第1層81における強磁性共鳴周波数は、第2層82(結合層)による影響を受けない。このため、マイクロ波アシストの条件が、隣りのグレインの磁化方向の影響を受けることが抑制される。これにより、安定したアシスト効果を得ることができる。これにより、記録密度を向上できる磁気録媒体及び磁気記録再生装置が提供できる。
実施形態において、第3磁性領域82cにおける磁気異方性エネルギーは、第1磁性領域81aにおける磁気異方性エネルギーよりも小さい。そして、第4磁性領域82dにおける磁気異方性エネルギーは、第2磁性領域81bにおける磁気異方性エネルギーよりも小さい。第1層81における磁化の方が、第2層82における磁化よりも安定である。これにより、マイクロ波アシストにより第1磁性領域81aの第1磁化81aMが反転された後で、この反転した第1磁化81aMに応じて第3磁化82cMが反転する。そして、マイクロ波アシストにより第2磁性領域81bの第2磁化81bMが反転された後で、この反転した第2磁化81bMに応じて第4磁化82dMが反転する。
磁気異方性エネルギーの大小関係が逆の場合は、例えば、マイクロ波アシストにより第1磁性領域81aの第1磁化81aMが反転された後、第3磁化82cMに応じて第1磁化81aMがさらに反転してしまう場合がある。結果として、第1磁化81aMは元に戻る。このため、所望の記録動作が得られない。
このように、実施形態に係る磁気記録再生装置210において、磁気ヘッド110は、磁極60と、交流磁界発生部SBと、を含む(図1(a)参照)。第1磁性領域81aに交流磁界発生部SBから生じた交流磁界H2が印加されたときに、第1磁性領域81aの第1磁化81aMは振動する。第1磁性領域81aへの交流磁界H2の印加が終了した後、第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きは、第1磁化81aMの向きと逆向きの成分を有する。これにより、マイクロ波アシスト記録が安定して実施できる。
実施形態において、交流磁界H2の入射方向に対して、第1層81及び第2層82の積層順は任意である。
例えば、交流磁界H2の方向が、第1層81から第2層82に向かう方向である場合は、強い交流磁界H2が第1層81に加わる。このため、記録動作(第1層81の磁化の反転)がより効率的に実施できる。
図1(c)に示すように、磁気記録媒体80においては、第5磁性領域82eの厚さは、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dのそれぞれの厚さと実質的に同じである。例えば、第5磁性領域82eの第2方向(Z軸方向)に沿った長さは、第3磁性領域82cの第2方向に沿った長さの0.9倍以上1.1倍以下である。例えば、第5磁性領域82eの材料は、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dの材料と同じである。このような構成においては、例えば、製造が容易になる。
図5は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。
図5に示すように、磁気記録媒体80Aは、上記の第1層81及び第2層82に加えて、中間層81Iをさらに含む。磁気記録媒体80Aにおけるこれ以外の構成は、磁気記録媒体80の構成と同様である。
中間層81Iは、非磁性である。中間層81Iの一部は、第2方向(Z軸方向)において、第1磁性領域81aと第3磁性領域82cとの間に位置する。中間層81Iの別の一部は、第2方向において、第2磁性領域81bと第4磁性領域82dとの間に位置する。この例では、第1層81の非磁性領域81nは、第1方向(例えば、X軸方向)において、中間層81Iの上記の一部と、中間層81Iの別の一部と、の間にある。
中間層81Iは、例えば、Ru膜を含む。中間層81Iにおいて、適切な材料及び適切な厚さを適用することで、第1磁性領域81a及び第3磁性領域82cにおいて、反強磁性的な結合を生じさせることができる。中間層81Iにより、第1層81と第2層82との間において、互いに逆の向きの磁化が安定して得られる。より安定した記録動作が得られ、記録密度をより向上できる。
図6は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。
図6に示すように、磁気記録媒体80Bにおいては、非磁性領域81nの一部は、第1方向(X軸方向)において、第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間に位置している。磁気記録媒体80Bにおけるこれ以外の構成は、磁気記録媒体80Aの構成と同様である。
磁気記録媒体80Bにおいては、第5磁性領域82eは、第1方向(X軸方向)において、第3磁性領域82cの一部と、第4磁性領域82dの一部と、の間にある。このような磁気記録媒体80Bにおいても、第5磁性領域82eは、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dと磁気的に結合できる。磁気記録媒体80Bにおいても、記録密度を向上できる。第5磁性領域82eと第3磁性領域82cとが接する部分の大きさ、及び/または、第5磁性領域82eと第4磁性領域82dとが接する部分の大きさを変えることにより磁気的結合を調整することができる。
図7は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。
図7に示すように、磁気記録媒体80Cにおいては、第5磁性領域82eにより、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dが覆われている。磁気記録媒体80Cにおけるこれ以外の構成は、磁気記録媒体80Bの構成と同様である。
磁気記録媒体80Cにおいては、第5磁性領域82eは、部分82f、部分82g及び部分82hを含む。第1方向(X軸方向)において、第5磁性領域82eの一部(部分82h)は、第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間に位置する。第2方向(Z軸方向)において、第5磁性領域82eの別の一部(部分82f)と、第1磁性領域81aと、の間に、第3磁性領域82cの少なくとも一部が位置する。第2方向(Z軸方向)において、第5磁性領域82eのさらに別の一部(部分82g)と、第2磁性領域81bと、の間に、第4磁性領域82dの少なくとも一部が位置する。例えば、部分82fと部分82gは互いに連続している。第5磁性領域82eのうちの第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間に位置する部分(部分82h)は、上記の部分82f及び82gと連続している。磁気記録媒体80Bにおいても、記録密度を向上できる。
磁気記録媒体80Bにおいては、第2方向(Z軸方向)において、第5磁性領域82eが第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dと重なるため、これらの領域において、より効率的な磁界的な結合が得られる。第2層82において、安定して磁化が得られる。記録密度をより向上できる。
図8(a)〜図8(c)は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。
図8(a)に示すように、磁気記録媒体80Dも、第1層81及び第2層82を含む。この例においても。第1層81は、第1磁性領域81aと、第1方向(X軸方向)において第1磁性領域81aと離れた第2磁性領域81bと、第1磁性領域81aと第2磁性領域81bとの間に設けられた非磁性領域81nと、を含む。
第2層82は、第3磁性領域82cと、第4磁性領域82dと、第5磁性領域82eと、を含む。第1方向と交差する第2方向(Z軸方向)において、第3磁性領域82cは、第1磁性領域81aと重なる。第2方向において、第4磁性領域82dは、第2磁性領域81bと重なる。第2方向において、第5磁性領域82eは、非磁性領域81nと重なる。この例では、第2方向において、第5磁性領域82eの1つの部分83jが、非磁性領域81nと重なっている。第2方向において、第1磁性領域81aと、第5磁性領域の一部(部分82f)と、の間に、第3磁性領域82cが位置している。第2方向において、第2磁性領域81bと、第5磁性領域82eの別の一部(部分82g)と、の間に、第4磁性領域82dが位置している。
このように、磁気記録媒体80Dにおいては、第5磁性領域82eの構成が、磁気記録媒体80Dにおけるその構成とは異なる。磁気記録媒体80Dにおけるこの他の構成は、例えば、磁気記録媒体80Dにおける構成と同様とすることができる。
すなわち、図8(b)に示すように、この例においても、第1磁性領域81aの磁化容易軸、第2磁性領域81bの磁化容易軸、第3磁性領域82cの磁化容易軸、第4磁性領域82dの磁化容易軸、及び、第5磁性領域82eの磁化容易軸は、第2方向(Z軸方向)に沿う。第3磁性領域82cの第3磁化82cMの向きは、第1磁性領域81aの第1磁化81aMの向きとは反対の成分を有する。第4磁性領域82dの第4磁化82dMの向きは、第2磁性領域81bの第2磁化81bMの向きとは反対の成分を有する。
この例においても、第3磁性領域82cにおける磁気異方性エネルギーは、第1磁性領域81aにおける磁気異方性エネルギーよりも小さい。第4磁性領域82dにおける磁気異方性エネルギーは、第2磁性領域81bにおける磁気異方性エネルギーよりも小さい。
磁気記録媒体80Dにおいても、例えば、マイクロ波アシスト記録において、第1層81の一部において生じた磁化振動が、第2層82を介して第1層81の別の部分に伝搬することが抑制できる。磁化振動が集中して励起されるため、高効率のマイクロ波アシスト効果が得られる。記録密度を向上できる磁気録媒体及び磁気記録再生装置が提供できる。 図8(c)に示すように、磁気記録媒体80Dにおいても、第5磁性領域82eの働きによって、隣接するビットの磁化が同じ方向になろうとする。これにより、1つの領域84(記録ビット)に含まれる同じ向きの複数のグレインのうち、1つのグレインにおける磁化が、熱による擾乱によって確率的に反転することが抑制される。これにより、例えば、記録した情報の熱安定性を向上させることができる。
図8(b)に示す例においては、非磁性領域81nは、第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間にもある。例えば、このような構成は、比較的容易に作製できる。
磁気記録媒体80Dにおいては、第5磁性領域82eにより、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dが覆われる。このような構成は、比較的容易に作製できる。
磁気記録媒体80Dにおいて、第5磁性領域82eは、比較的大きな面積で、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dに対向する。これにより、比較的強い磁気的な結合が得られる。
一方、図1(c)に例示した構成(磁気記録媒体80)においては、第5磁性領域82eは、第3磁性領域82cと第4磁性領域82dとの間に位置する。このため、第2層82が薄くできる。磁気記録媒体80において、例えば、第5磁性領域82eは、複数の磁性領域(第3磁性領域82c及び第4磁性領域82d)のそれぞれを囲む。これにより、第5磁性領域82eと、複数の磁性領域(第3磁性領域82c及び第4磁性領域82d)と、の間において、磁気的結合が効率的に得られる。
磁気記録媒体80、80A及び80Bにおいては、第2層82の厚さ(Z軸方向に沿う長さ)は、第3磁性領域82c及び第4磁性領域82dのそれぞれの厚さと実質的に同じである。このような構成においては、第2層82を薄くできる。例えば、記録層80Rの全体を薄くできる。これにより、例えば、第1層81における記録磁界H1及び交流磁界H2の強度が高く維持できる。これにより、安定した記録動作が実施できる。
一般に、複数のグレイン(例えば、磁性領域81r)の間には、漏れ磁界による相互作用が働く。この漏れ磁界がマイクロ波アシストに影響を与える場合がある。例えば、マイクロ波アシストにおける適切な条件が、隣接するグレインからの漏れ磁界からの影響を受けて変化する場合がある。
このとき、既に説明したように、実施形態においては、第1層81における磁化と、第2層82における磁化と、反強磁性的に結合している。このため、静的には、それぞれの漏れ磁界は、互いに打ち消す方向に働く。このため、例えば、マイクロ波アシストの条件が、隣接するグレインからの漏れ磁界によって変化することを抑制することができる。とり安定したマイクロ波アシスト効果が得られる。
例えば、単位面積当たりの第1層81の磁化の磁気ボリューム(飽和磁化と厚さとの積)が、単位面積当たりの第2層82(第5磁性領域82eを含む)の磁化の磁気ボリュームと同じ時に、漏れ磁界が低くなる。このときに、例えば、漏れ磁界が最小となる。
この観点で、単位面積あたりの第2層82の磁気ボリュームが、単位面積あたりの第1層81の磁気ボリュームの0.9倍以上1.1倍以下でも良い。この場合に、漏れ磁界が小さくできる。上記の単位面積は、第2方向(Z軸方向)と交差する平面(例えばX−Y平面)における単位面積である。
一方、磁気記録媒体に記録された情報を再生する場合に、磁気記録媒体からの漏れ磁界を検出する場合がある。この場合には、漏れ磁界が適切な大きさであることが好ましい。例えば、磁気記録媒体から出る漏れ磁界の大きさを、磁気ヘッド110の側で大きくしても良い。これにより、磁気ヘッド110に含まれる再生部(例えばMR素子)により、漏れ磁界が効率的に検出できる。
例えば、実施形態において、磁気記録媒体(例えば磁気記録媒体80)は、上記の第1層81及び第2層82に加えて、基体88(図1(b)参照)を含む。図1(a)に示す例においては、基体88と第1層81との間に、第2層82が位置する。第2層82が、第1層81に比べて磁気ヘッド110に近い。この場合は、単位面積(Z軸方向と交差する平面における単位面積)あたりの第1層81の磁気ボリュームは、単位面積あたりの第2層82の磁気ボリュームの1.1倍以上2倍以下であることが好ましい。適切な漏れ磁界が得られ、より安定した再生ができる。
逆に、基体88と第2層82との間に第1層81が位置しても良い。この場合、転位面積(Z軸方向と交差する平面における単位面積)あたりの第1層81の磁気ボリュームは、単位面積あたりの第2層82の磁気ボリュームの0.5倍以上0.9倍以下であることが好ましい。適切な漏れ磁界が得られ、より安定した再生ができる。
一方、記録層80Rの強磁性共鳴周波数を検出することにより磁化方向を検出する方式がある。この方式では、磁化方向の検出において、静的な漏れ磁界を用いない。この場合は、漏れ磁界が小さくなるようにしても良い。例えば、単位面積あたりの第2層82の磁気ボリュームが、単位面積あたりの第1層81の磁気ボリュームの0.9倍以上1.1倍以下でも良い。
図9は、第1実施形態に係る別の磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。
図9に示すように、磁気記録媒体80Eは、上記の第1層81及び第2層82に加えて、中間層81Iをさらに含む。磁気記録媒体80Eにおけるこれ以外の構成は、磁気記録媒体80Dの構成と同様である。
中間層81Iは、非磁性である。中間層81Iの一部は、第2方向(Z軸方向)において、第1磁性領域81aと第3磁性領域82cとの間に位置する。中間層81Iの別の一部は、第2方向において、第2磁性領域81bと第4磁性領域82dとの間に位置する。この例では、第1層81の非磁性領域81nは、第1方向(例えば、X軸方向)において、中間層81Iの上記の一部と、中間層81Iの別の一部と、の間にある。中間層81Iにより、第1層81と第2層82との間において、互いに逆の向きの磁化が安定して得られる。より安定した記録動作が得られ、記録密度をより向上できる。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係る磁気記録媒体を例示する模式的断面図である。
図10に示すように、第2実施形態に係る磁気記録媒体80Fは、複数の記録層80Rを含む。複数の記録層80Rは、第2方向(Z軸方向)において並ぶ。複数の記録層80Rのそれぞれは、第1層81及び第2層82を含む。この例では、磁気記録媒体80Fは、第3層80Jをさらに含む。第3層80Jは、複数の記録層80Rの間に設けられる。
第3層80Jは、例えば、複数の記録層80Rどうしの磁気的な結合を分断または弱める。第3層80Jは、例えば、分離層である。第3層80Jは、例えば、酸化シリコン、Taからなる群から選択された少なくとも1つを含む。第3層80Jは、Ru、MgO及びCuからなる群から選択された少なくとも1つを含んでも良い。これらの材料の膜は、例えば、配向制御層として機能する。良好な結晶性のグレインが得られる。
磁気記録媒体80Fにおいて、例えば、複数の記録層の1つに含まれる複数の磁性領域81rの強磁性共鳴周波数は、複数の記録層80Rの別の1つに含まれる複数の磁性領域81rの強磁性共鳴周波数とは異なっても良い。例えば、複数の記録層80Rの1つに含まれる第1磁性領域81aの強磁性共鳴周波数は、複数の記録層80Rの別の1つに含まれる第1磁性領域81aの強磁性共鳴周波数とは異なっても良い。例えば、複数の記録層80Rに記録を行うことにより、記録密度を高めることができる。例えば、複数の記録層80Rの1つに選択的に記録することができる。
例えば、1つの記録層80Rに含まれる第1層81において磁化振動を励起する周波数を有する交流磁界H2を印加した場合には、その1つの記録層80Rにおいて記録が行われ、別の記録層80Rには記録が行われない。層を選択した記録ができる。
図10に示した例においては、複数の記録層80Rの1つは、磁気記録媒体80Eの構成を有する。本実施形態において、複数の記録層80Rの1つは、第1実施形態に係る任意の構成及びその変形の構成を有しても良い。
以下、第1及び第2実施形態に係る磁気記録媒体に含まれる材料の例について説明する。
実施形態において、第1層81において、複数の磁性領域81r(例えば、第1磁性領域81a及び第2磁性領域81bなど)は、例えば、CoCr系合金、FePt系合金、CpPt系合金、Co/Pt積層膜、Co/Pt積層膜、及び、RE−TM合金(希土類−鉄族合金)からなる群から選択された少なくとも1つを含む。
非磁性層81nは、例えば、酸化シリコン及びカーボンからなる群から選択された少なくとも1つを含む。
第2層82は、例えば、CoCr系合金、FePt系合金、CpPt系合金、Co/Pt積層膜、Co/Pt積層膜、及び、RE−TM合金(希土類−鉄族合金)からなる群から選択された少なくとも1つを含む。
第2層82において、例えば、第3磁性領域82cの材料は、第4磁性領域82dの材料と同じである。第5磁性領域82eの材料は、例えば、第3磁性領域82cの材料と同じでも良く、または、異なっても良い。
第2層82の少なくとも一部の材料は、例えば、第1層81に含まれる複数の磁性領域81rの材料とは異なる。第2層82が、複数の磁性領域81rに含まれる元素群と同じ元素群を含む場合、第2層82の組成は、複数の磁性領域81rの組成とは異なる。
実施形態において、第1層81と第2層82との間の反強磁性結合の強さが適切に調整される。第1層81の複数の磁性領域81r(例えば第1磁性領域81aなど)の磁気異方性の強さ、及び、第2層82の磁性領域(例えば第3磁性領域82cなど)の強さが、適切に調整される。これらにより、例えば、記録動作において、第2層82の磁化(例えば、第3磁化82cM)の向きは、自発的に、第1層81の磁化(例えば、第1磁化81aM)の向きとは逆になり、かつ、第1層81の磁化(例えば、第1磁化81aM)が反強磁性結合の影響を受けて反転することが抑制される。
例えば、第2層82に働く結合等価磁界を、動作時の温度における第2層82の磁化(例えば、第3磁化82cM)の保磁力より大きくする。例えば、第1層81に働く結合等価磁界を、動作時の温度における第1層82の磁化(例えば、第1磁化81aM)の保磁力より小さくする。これににより、上記の条件が得られる。
記録動作時に磁気ヘッド110から磁気記録媒体80に加わる磁界の働きなどを考慮することにより、上記とは異なる条件においても、第2層82の磁化(例えば、第3磁化82cM)の向きを、自発的に、第1層81の磁化(例えば、第1磁化81aM)の向きとは逆にすることができる。実施形態において、そのような動作条件を適用しても良い。
実施形態において、基体88は、例えば、ガラスまたはアルミニウムを含む。
下層88Lは、軟磁性(軟磁性裏打ち層)を含む。軟磁性層は、例えば、FeAlSi、CoZrNb、CoZrTa、CoFeB及びCoNiからなる群から選択された少なくとも1つを含む。下層88Lは、複数の軟磁性層を含んでも良い。2つの軟磁性層の間に、挿入層(例えばRu膜など)が設けられても良い。これにより、2つの軟磁性層が反強磁性結合させることができる。この場合、軟磁性層からの漏れ磁界が抑制される。例えば、磁気記録媒体としての特性が向上する。下層88Lは、軟磁性層に加えて、他の層(例えば、Ru膜、MgO膜またはCr膜など)をさらに含んでも良い。他の層は、例えば、配向制御層として機能する。配向制御層により、例えば、磁性体層(例えば、複数の磁性領域81rなど)の結晶性を制御するとができる。配向制御層により、例えば、第1層81におけるグレインの形成を制御することができる。
上層88Uは、例えば、保護層として機能する。上層88Uは、例えば、記録層80Rを、機械的衝撃、及び、酸化などの化学的作用から保護する。上層88Uは、例えば、カーボンを含む。
以下、第1及び第2実施形態に係る磁気記録再生装置の例について説明する。
図11は、実施形態に係る磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図11は、ヘッドスライダを例示している。
磁気ヘッド110は、ヘッドスライダ159に設けられる。ヘッドスライダ159は、例えばAl/TiCなどを含む。ヘッドスライダ159は、磁気記録媒体の上を、浮上または接触しながら、磁気記録媒体に対して相対的に運動する。
ヘッドスライダ159は、例えば、空気流入側159A及び空気流出側159Bを有する。磁気ヘッド110は、ヘッドスライダ159の空気流出側159Bの側面などに配置される。これにより、磁気ヘッド110は、磁気記録媒体の上を浮上または接触しながら磁気記録媒体に対して相対的に運動する。
図12は、実施形態に係る磁気記録再生装置を例示する模式的斜視図である。
図13(a)及び図13(b)は、実施形態に係る磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図12に示すように、実施形態に係る磁気記録再生装置150においては、ロータリーアクチュエータが用いられる。記録用媒体ディスク180は、スピンドルモータ180Mに装着される。記録用媒体ディスク180は、スピンドルモータ180Mにより矢印ARの方向に回転する。スピンドルモータ180Mは、駆動装置制御部からの制御信号に応答する。本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、複数の記録用媒体ディスク180を備えても良い。磁気記録再生装置150は、記録媒体181を含んでも良い。記録媒体181は、例えば、SSD(Solid State Drive)である。記録媒体181には、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリが用いられる。例えば、磁気記録再生装置150は、ハイブリッドHDD(Hard Disk Drive)でも良い。
ヘッドスライダ159は、記録用媒体ディスク180に記録する情報の、記録及び再生を行う。ヘッドスライダ159は、薄膜状のサスペンション154の先端に設けられる。ヘッドスライダ159の先端付近に、実施形態に係る磁気ヘッドが設けられる。
記録用媒体ディスク180が回転すると、サスペンション154による押し付け圧力と、ヘッドスライダ159の媒体対向面(ABS)で発生する圧力と、がバランスする。ヘッドスライダ159の媒体対向面と、記録用媒体ディスク180の表面と、の間の距離が、所定の浮上量となる。実施形態において、ヘッドスライダ159は、記録用媒体ディスク180と接触しても良い。例えば、接触走行型が適用されても良い。
サスペンション154は、アーム155(例えばアクチュエータアーム)の一端に接続されている。アーム155は、例えば、ボビン部などを有する。ボビン部は、駆動コイルを保持する。アーム155の他端には、ボイスコイルモータ156が設けられる。ボイスコイルモータ156は、リニアモータの一種である。ボイスコイルモータ156は、例えば、駆動コイル及び磁気回路を含む。駆動コイルは、アーム155のボビン部に巻かれる。磁気回路は、永久磁石及び対向ヨークを含む。永久磁石と対向ヨークとの間に、駆動コイルが設けられる。サスペンション154は、一端と他端とを有する。磁気ヘッドは、サスペンション154の一端に設けられる。アーム155は、サスペンション154の他端に接続される。
アーム155は、ボールベアリングによって保持される。ボールベアリングは、軸受部157の上下の2箇所に設けられる。アーム155は、ボイスコイルモータ156により回転及びスライドが可能である。磁気ヘッドは、記録用媒体ディスク180の任意の位置に移動可能である。
図13(a)は、磁気記録再生装置の一部の構成を例示しており、ヘッドスタックアセンブリ160の拡大斜視図である。
また、図13(b)は、ヘッドスタックアセンブリ160の一部となる磁気ヘッドアセンブリ(ヘッドジンバルアセンブリ:HGA)158を例示する斜視図である。
図13(a)に示すように、ヘッドスタックアセンブリ160は、軸受部157と、ヘッドジンバルアセンブリ158と、支持フレーム161と、を含む。ヘッドジンバルアセンブリ158は、軸受部157から延びる。支持フレーム161は、軸受部157から延びる。支持フレーム161の延びる方向は、ヘッドジンバルアセンブリ158の延びる方向とは逆である。支持フレーム161は、ボイスコイルモータ156のコイル162を支持する。
図13(b)に示すように、ヘッドジンバルアセンブリ158は、軸受部157から延びたアーム155と、アーム155から延びたサスペンション154と、を有している。
サスペンション154の先端には、ヘッドスライダ159が設けられる。ヘッドスライダ159に、実施形態に係る磁気ヘッドが設けられる。
実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリ(ヘッドジンバルアセンブリ)158は、実施形態に係る磁気ヘッドと、磁気ヘッドが設けられたヘッドスライダ159と、サスペンション154と、アーム155と、を含む。ヘッドスライダ159は、サスペンション154の一端に設けられる。アーム155は、サスペンション154の他端と接続される。
サスペンション154は、例えば、信号の記録及び再生用のリード線(図示しない)を有する。サスペンション154は、例えば、浮上量調整のためのヒーター用のリード線(図示しない)を有しても良い。サスペンション154は、例えばスピントルク発振子用などのためのリード線(図示しない)を有しても良い。これらのリード線と、磁気ヘッドに設けられた複数の電極と、が電気的に接続される。
磁気記録再生装置150において、信号処理部190が設けられる。信号処理部190は、磁気ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の記録及び再生を行う。信号処理部190は、信号処理部190の入出力線は、例えば、ヘッドジンバルアセンブリ158の電極パッドに接続され、磁気ヘッドと電気的に接続される。
本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、磁気記録媒体と、実施形態に係る磁気ヘッドと、可動部と、位置制御部と、信号処理部と、を含む。可動部は、磁気記録媒体と磁気ヘッドとを離間させ、または、接触させた状態で相対的に移動可能とする。位置制御部は、磁気ヘッドを磁気記録媒体の所定記録位置に位置合わせする信号処理部は、磁気ヘッドを用いた磁気記録媒体への信号の記録及び再生を行う。
例えば、上記の磁気記録媒体として、記録用媒体ディスク180が用いられる。上記の可動部は、例えば、ヘッドスライダ159を含む。上記の位置制御部は、例えば、ヘッドジンバルアセンブリ158を含む。
本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、磁気記録媒体と、実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリと、磁気ヘッドアセンブリに設けられた磁気ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の記録及び再生を行う信号処理部と、を備える。
実施形態によれば、記録密度を向上できる磁気録媒体及び磁気記録再生装置が提供できる。
本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの例に限定されるものではない。例えば、磁気記録媒体または磁気記憶装置に含まれる層、磁性領域、中間層、磁気ヘッド、磁極及び交流磁界発生部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
各例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
本発明の実施の形態として上述した磁気録媒体及び磁気記録再生装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての磁気録媒体及び磁気記録再生装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…第1磁性層、 10M…磁化、 15…非磁性層、 20…第2磁性層、 20M…磁化、 60…磁極、 60a…媒体対向面、 60c…コイル、 60p…記録信号回路、 60q…電流供給回路、 80、80A〜80F、80X…磁気記録媒体、 80J…第3層、 80R…記録層、 81…第1層、 81I…中間層、 81a…第1磁性領域、 81aM…第1磁化、 81b…第2磁性領域、 81bM…第2磁化、 81f…第1面、 81n…非磁性領域、 81r…磁性領域、 82…第2層、 82c…第3磁性領域、 82cM…第3磁化、 82d…第4磁性領域、 82dM…第4磁化、 82e…第5磁性領域、 82eM…第5磁化、 82f、82g、82h、82j…部分、 82i…中間部分、 84…領域、 84M…磁化、 88…基体、 88L…下層、 88U…上層、 110…磁気ヘッド、 150…磁気記録再生装置、 154…サスペンション、 155…アーム、 156…ボイスコイルモータ、 157…軸受部、 158…ヘッドジンバルアセンブリ、 159…ヘッドスライダ、 159A…空気流入側、 159B…空気流出側、 160…ヘッドスタックアセンブリ、 161…支持フレーム、 162…コイル、 180…記録用媒体ディスク、 180M…スピンドルモータ、 181…記録媒体、 190…信号処理部、 210…磁気記録再生装置、 AR…矢印、 H1…記録磁界、 H2…交流磁界、 SB…交流磁界発生部

Claims (14)

  1. 第1磁性領域と、第1方向において前記第1磁性領域と離れた第2磁性領域と、前記第1磁性領域と前記第2磁性領域との間に設けられた非磁性領域と、を含む第1層と、
    第3磁性領域と、第4磁性領域と、第5磁性領域と、を含み、前記第5磁性領域の少なくとも一部は、前記第3磁性領域と前記第4磁性領域との間に設けられ、前記第1方向と交差する第2方向において前記第3磁性領域は前記第1磁性領域と重なり、前記第2方向において前記第4磁性領域は前記第2磁性領域と重なり、前記第2方向において前記第5磁性領域は前記非磁性領域と重なる、第2層と、
    を備え、
    前記第1〜前記第5磁性領域のそれぞれの磁化容易軸は、前記第2方向に沿い、
    前記第3磁性領域の第3磁化の向きは、前記第1磁性領域の第1磁化の向きとは反対の成分を有し、
    前記第4磁性領域の第4磁化の向きは、前記第2磁性領域の第2磁化の向きとは反対の成分を有し、
    前記第3磁性領域における磁気異方性エネルギーは、前記第1磁性領域における磁気異方性エネルギーよりも小さく、
    前記第4磁性領域における磁気異方性エネルギーは、前記第2磁性領域における磁気異方性エネルギーよりも小さい、磁気記録媒体。
  2. 前記第2方向において、前記第5磁性領域の別の一部と、前記第1磁性領域と、の間に前記第3磁性領域の少なくとも一部が位置し、
    前記第2方向において、前記第5磁性領域のさらに別の一部と、前記第2磁性領域と、の間に前記第4磁性領域の少なくとも一部が位置した、請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 前記非磁性領域の一部が、前記第1方向において、前記第3磁性領域と前記第4磁性領域との間に位置した、請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 第1磁性領域と、第1方向において前記第1磁性領域と離れた第2磁性領域と、前記第1磁性領域と前記第2磁性領域との間に設けられた非磁性領域と、を含む第1層と、
    第3磁性領域と、第4磁性領域と、第5磁性領域と、を含み、前記第1方向と交差する第2方向において前記第3磁性領域は前記第1磁性領域と重なり、前記第2方向において前記第4磁性領域は前記第2磁性領域と重なり、前記第2方向において前記第5磁性領域は前記非磁性領域と重なり、前記第2方向において前記第1磁性領域と前記第5磁性領域の一部との間に前記第3磁性領域が位置し、前記第2方向において前記第2磁性領域と前記第5磁性領域の別の一部との間に前記第4磁性領域が位置した、第2層と、
    を備え、
    前記第1〜前記第5磁性領域のそれぞれの磁化容易軸は、前記第2方向に沿い、
    前記第3磁性領域の第3磁化の向きは、前記第1磁性領域の第1磁化の向きとは反対の成分を有し、
    前記第4磁性領域の第4磁化の向きは、前記第2磁性領域の第2磁化の向きとは反対の成分を有し、
    前記第3磁性領域における磁気異方性エネルギーは、前記第1磁性領域における磁気異方性エネルギーよりも小さく、
    前記第4磁性領域における磁気異方性エネルギーは、前記第2磁性領域における磁気異方性エネルギーよりも小さい、磁気記録媒体。
  5. 前記第5磁性領域は、前記第3磁性領域及び前記第4磁性領域と磁気的に結合した、請求項1〜4のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  6. 非磁性の中間層をさらに備え、
    前記中間層の一部は、前記第2方向において前記第1磁性領域と前記第3磁性領域との間に位置し、
    前記中間層の別の一部は、前記第2方向において前記第2磁性領域と前記第4磁性領域との間に位置した、請求項1〜5のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  7. 前記第5磁性領域の前記第2方向に沿った長さは、前記第3磁性領域の前記第2方向に沿った長さの0.9倍以上1.1倍以下である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  8. 前記第2方向と交差する平面における単位面積あたりの前記第2層の磁気ボリュームは、前記単位面積あたりの前記第1層の磁気ボリュームの0.9倍以上1.1倍以下である、請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  9. 基体をさらに備え、
    前記基体と前記第2層との間に前記第1層が位置し、
    前記第2方向と交差する平面における単位面積あたりの前記第1層の磁気ボリュームは、前記単位面積あたりの前記第2層の磁気ボリュームの0.5倍以上0.9倍以下である、請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  10. 基体をさらに備え、
    前記基体と前記第1層との間に前記第2層が位置し、
    前記第2方向と交差する平面における単位面積あたりの前記第1層の磁気ボリュームは、前記単位面積あたりの前記第2層の磁気ボリュームの1.1倍以上2倍以下である、請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  11. 前記第2方向において並ぶ複数の記録層を含み、
    前記複数の記録層のそれぞれは、前記第1層及び前記第2層を含む、請求項1〜10のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  12. 前記複数の記録層の1つに含まれる前記第1磁性領域の強磁性共鳴周波数は、前記複数の記録層の別の1つに含まれる前記第1磁性領域の強磁性共鳴周波数とは異なる、請求項11記載の磁気記録媒体。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載の前記磁気記録媒体と、
    磁気ヘッドと、
    を備え、
    前記磁気ヘッドは、磁極と、交流磁界発生部と、を含み、
    前記第1磁性領域に前記交流磁界発生部から生じた交流磁界が印加されたときに、前記第1磁性領域の前記第1磁化は振動する、磁気記録再生装置。
  14. 前記第1磁性領域への前記交流磁界の印加が終了した後、前記第3磁性領域の第3磁化の向きは、前記第1磁化の向きと逆向きの成分を有した、請求項13記載の磁気記録再生装置。
JP2017179462A 2017-09-19 2017-09-19 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 Active JP6745773B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017179462A JP6745773B2 (ja) 2017-09-19 2017-09-19 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
US15/897,186 US10210894B1 (en) 2017-09-19 2018-02-15 Magnetic recording medium including multiple magnetic layers with multiple regions having aligned easy magnetization axes and magnetic recording and reproducing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017179462A JP6745773B2 (ja) 2017-09-19 2017-09-19 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019057339A true JP2019057339A (ja) 2019-04-11
JP6745773B2 JP6745773B2 (ja) 2020-08-26

Family

ID=65322881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017179462A Active JP6745773B2 (ja) 2017-09-19 2017-09-19 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10210894B1 (ja)
JP (1) JP6745773B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020196539A1 (ja) 2019-03-25 2020-10-01 住友建機株式会社 アスファルトフィニッシャ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10249332B1 (en) * 2018-06-20 2019-04-02 Seagate Technology Llc Microwave-assisted magnetic recording apparatus and method

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273057A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Fujitsu Ltd 垂直磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP2008084432A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Hoya Corp 磁気記録媒体、及び磁気記録媒体の製造方法
US7588841B2 (en) * 2007-04-17 2009-09-15 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular magnetic recording exchange-spring type medium with a lateral coupling layer for increasing intergranular exchange coupling in the lower magnetic layer
WO2009048045A1 (ja) 2007-10-07 2009-04-16 Hoya Corporation 垂直磁気記録媒体
JP2011034603A (ja) 2008-03-31 2011-02-17 Hoya Corp 垂直磁気記録媒体
JP5620071B2 (ja) 2008-09-16 2014-11-05 ダブリュディ・メディア・シンガポール・プライベートリミテッド 垂直磁気記録媒体
WO2010032767A1 (ja) 2008-09-16 2010-03-25 Hoya株式会社 垂直磁気記録媒体
US7911739B2 (en) * 2008-09-25 2011-03-22 International Business Machines Corporation Writing and reading multi-level patterned magnetic recording media
US8481181B2 (en) * 2011-03-31 2013-07-09 Seagate Technology Llc Exchange coupled magnetic elements
US9047906B2 (en) * 2012-09-28 2015-06-02 Seagate Technology, Llc Dual-layer magnetic recording structure
US9324353B2 (en) * 2013-11-19 2016-04-26 HGST Netherlands B.V. Dual segregant heat assisted magnetic recording (HAMR) media
US20160118071A1 (en) * 2014-10-23 2016-04-28 HGST Netherlands B.V. Perpendicular magnetic recording medium and magnetic storage apparatus using the same
US9558777B2 (en) * 2014-11-26 2017-01-31 HGST Netherlands B.V. Heat assisted magnetic recording (HAMR) media having a highly ordered crystalline structure
US9697857B1 (en) * 2015-05-29 2017-07-04 Seagate Technology Llc Three dimensional data storage media
JP6072172B1 (ja) * 2015-08-27 2017-02-01 株式会社東芝 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
US9990951B2 (en) * 2016-02-23 2018-06-05 Seagate Technology Llc Perpendicular magnetic recording with multiple antiferromagnetically coupled layers
JP6148750B1 (ja) * 2016-03-04 2017-06-14 株式会社東芝 磁気記録再生装置
US9601145B1 (en) * 2016-05-25 2017-03-21 HGST Netherlands B.V. Heat-assisted magnetic recording (HAMR) disk with multiple continuous magnetic recording layers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020196539A1 (ja) 2019-03-25 2020-10-01 住友建機株式会社 アスファルトフィニッシャ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6745773B2 (ja) 2020-08-26
US10210894B1 (en) 2019-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6092162B2 (ja) 磁気記録ヘッド及び磁気記録装置
JP5361259B2 (ja) スピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置
JP5740259B2 (ja) スピントルク発振素子再生ヘッド及び磁気記録再生装置
JP5320009B2 (ja) スピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置
JP5059924B2 (ja) スピントルク発振器、並びにそれを搭載した磁気記録ヘッド及び磁気記録装置
WO2010016296A1 (ja) 磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置
JP6486673B2 (ja) 高周波アシスト磁気記録ヘッドおよびこの磁気記録ヘッドを備えた磁気記録装置
JP5319746B2 (ja) 磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置
JP5039223B1 (ja) 磁気ヘッド、これを備えたヘッドジンバルアッセンブリ、およびディスク装置
JP2013251042A (ja) スピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置
GB2534453A (en) Spin torque oscillator with low magnetic moment and high perpendicular magnetic anisotropy material
JP2012226799A (ja) 磁気記録ヘッド、これを備えたヘッドジンバルアッセンブリ、およびディスク装置
KR20080108016A (ko) 자기 기록 헤드 및 자기 기록 장치
JP2010020857A (ja) 磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置
JP5892771B2 (ja) 高周波磁界発生素子、磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置
JP2008277586A (ja) 磁気素子、磁気記録ヘッド及び磁気記録装置
JPWO2011052021A1 (ja) 磁気記録装置
JP2013097828A (ja) 磁気ヘッド、磁気センサ、および磁気記録再生装置
JP5570745B2 (ja) 磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置
US9922674B2 (en) Magnetic recording and reproducing device and magnetic recording and reproducing method
JP6745773B2 (ja) 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
JP6072172B1 (ja) 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
US10127931B2 (en) Perpendicular magnetic recording and reproducing device
US9911438B2 (en) Magnetic recording and reproducing device comprising a magnetic head first reproducing unit including a magnetic field generator
JP2014149911A (ja) 磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190815

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200804

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6745773

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151