JP2019057134A - 情報処理装置、画像形成装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
請求項2に記載の発明は、前記第2の権限は、誤った変更の受け付けが前記機器の動作の不具合につながる情報については設定されない、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記機器の動作の不具合につながる情報は、前記可動機構の設定に関する知識を必要とする情報である、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、情報のうち、誤った変更の受け付けが前記機器の動作の不具合につながる情報についての前記第1の権限は、特定の作業者に限り与えられ、当該特定の作業者についても前記第2の権限は与えられない、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記予め特定された一部の情報は、初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報である、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報は、当該機器の処理品質に関する情報である、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報は、当該機器の処理機能に関する情報である、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報は、当該機器の処理性能の程度に関する情報である、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記予め特定された一部の情報は、消耗部品に関する情報である、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記消耗部品に関する情報は、消耗部品の交換に必要な物理的な制約を解除する情報である、請求項9に記載の情報処理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記予め特定された一部の情報は、情報の安全性に関する情報である、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、前記安全性に関する情報は、オートクリアタイマーの時間である、請求項11に記載の情報処理装置である。
請求項13に記載の発明は、前記安全性に関する情報は、前記機器について蓄積されている個人情報である、請求項11に記載の情報処理装置である。
請求項14に記載の発明は、前記予め特定された一部の情報は、前記機器に用意されている機能のうち初期状態では使用できない機能に関する情報である、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項15に記載の発明は、前記記憶手段は、情報のうち予め特定された他の一部の情報について前記他の作業者に対して前記第2の権限を付加するための第3の権限の有無を前記作業者に対応付けて記憶しており、前記受付手段は、認証された前記作業者が前記第3の権限を有する場合、当該作業者による、前記予め特定された他の一部の情報に対する前記他の作業者への前記第2の権限の付加を受け付ける、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項16に記載の発明は、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段の保守に使用される情報毎に各情報を利用するための第1の権限の有無と、情報のうち予め特定された一部の情報について他の作業者に対して当該第1の権限を付加するための第2の権限の有無とを作業者に対応付けて記憶する記憶手段と、前記作業者を認証する認証手段と、認証された前記作業者が前記第2の権限を有する場合、当該作業者による、前記予め特定された一部の情報に対する前記他の作業者への前記第1の権限の付加を受け付ける受付手段とを有する画像形成装置である。
請求項17に記載の発明は、コンピュータに、可動機構を有する機器の保守に使用される情報毎に各情報を利用するための第1の権限の有無と、情報のうち予め特定された一部の情報について他の作業者に対して当該第1の権限を付加するための第2の権限の有無とを前記作業者に対応付けて記憶させる処理と、前記作業者を認証する処理と、認証された前記作業者が前記第2の権限を有する場合、当該作業者による、前記予め特定された一部の情報に対する前記他の作業者への前記第1の権限の付加を受け付ける処理とを実行させるためのプログラムである。
請求項2の発明によれば、保守に関する情報の調整を一部の利用者に開放する場合でも機器としての正常な動作を保証できる。
請求項3の発明によれば、保守に関する情報の調整を一部の利用者に開放する場合でも機器としての正常な動作を保証できる。
請求項4の発明によれば、保守に関する情報のうち特定の情報の調整については特定の作業者に限定されるので機器としての正常な動作を保証できる。
請求項5の発明によれば、初期状態を超える性能の上限値までの調整を一部の利用者に開放することができる。
請求項6の発明によれば、初期状態を超える処理品質まで一部の利用者が調整できるようになる。
請求項7の発明によれば、初期状態を超える処理機能まで一部の利用者が調整できるようになる。
請求項8の発明によれば、初期状態を超える処理性能の程度まで一部の利用者が調整できるようになる。
請求項9の発明によれば、一部の利用者には消耗部品について調整できるようになる。
請求項10の発明によれば、一部の利用者による消耗部品の交換が可能になる。
請求項11の発明によれば、安全性に関する情報を扱う作業者の追加を管理できる。
請求項12の発明によれば、作業中の安全性の度合いを調整することができる。
請求項13の発明によれば、個人情報を扱う作業者を管理できる。
請求項14の発明によれば、初期状態では使えなかった機能を一部の利用者に開放できるようになる。
請求項15の発明によれば、現場に応じて保守サービスを柔軟に運用できる。
請求項16の発明によれば、保守に関する情報については例外なく特定の作業者以外の利用を制限する場合に比して、画像形成装置の保守を容易にできる。
請求項17の発明によれば、保守に関する情報については例外なく特定の作業者以外の利用を制限する場合に比して、可動機構を有する機器の保守を容易にできる。
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1に係る保守システム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示す保守システム1は、クライアント側で使用される2台の画像形成装置10とこれらを集中管理する端末装置20と、保守サービスを提供するメーカ側のサーバ30とで構成される。ここでの端末装置20及びサーバ30は、いずれも情報処理装置の一例である。また、後述するように、画像形成装置10の制御部も情報処理装置の一例である。
図1では、端末装置20によって2台の画像形成装置10のライセンスや利用状況を集中管理しているが、3台以上の画像形成装置10を集中管理してもよい。
もっとも、端末装置20を用いないシステム構成も可能である。その場合、サーバ30は個々の画像形成装置10との直接通信を通じて画像形成装置10のライセンスなどを集中管理する。
まず、保守システム1を構成する画像形成装置10の装置構成について説明する。
画像形成装置10は、可動機構を有する機器の一例である。
図2は、実施の形態1に係る画像形成装置10の外観構造の例を説明する図である。図3は、実施の形態1に係る画像形成装置10の内部構造の例を説明する図である。
画像形成装置10は、原稿に形成されている画像を読み取る画像読取装置110と、画像データに基づいて用紙P(記録材)に画像を形成する画像記録装置120とを有している。
画像読取装置110の手前側には、ユーザによる操作の受付やユーザに対する各種情報の表示に使用されるユーザインターフェース(UI)130が配置されている。
画像形成装置10の筐体内部には、装置全体の動作を制御する制御装置140が設けられている。
以下では、画像読取装置110、画像記録装置120、ユーザインターフェース130及び制御装置140の詳細構成を説明する。
原稿搬送部112は、原稿を収容する原稿収容部113と、原稿が排出される原稿排出部114とを有し、不図示の搬送機構を使用して原稿収容部113から原稿排出部114へ原稿を搬送する。原稿搬送部112は、原稿自動送り装置(ADF:Auto Document Feeder)とも呼ばれる。
個々の画像形成ユニットは、感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電する帯電器と、帯電後の感光体ドラムにレーザ光を照射して画像を描画する露光部と、描画された画像をトナー像として現像する現像器と、トナー像を用紙Pに転写する転写部と、転写後のトナー像を用紙Pに定着する定着器とを備えている。
なお、トナーは、トナーカートリッジY、M、C、Kから対応する画像形成ユニット121Y、121M、121C、121Kに供給される。
ユーザインターフェース130は、画像形成装置10に対するユーザの操作の受け付け、ユーザに対する情報の提示等に使用される。ユーザインターフェース130は、例えばタッチパネルで構成される。
図4は、制御装置140における機能構成の一例を説明するブロック図である。
制御装置140は、CPU(Central Processing Unit)141と、ファームウェアやBIOS(Basic Input/Output System)等が記憶されたROM(Read Only Memory)142と、CPU141のワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)143とを有しており、これらは一般的なコンピュータを構成する。
制御装置140は、通信インターフェース(通信I/F)144も有している。通信インターフェース144は外部との通信に使用される。例えば通信インターフェース144は、前述した端末装置20及びサーバ30(図1参照)との通信に使用される。
制御装置140は、操作部インターフェース(操作部I/F)147も有している。操作部インターフェース147は、入力装置としての操作部148との通信に使用される。操作部148には、操作ボタン、操作キー、タッチパネル等が使用される。
なお、CPU141と各部は、バス154を通じて接続されている。
端末装置20とサーバ30は、いずれも共通の構成を有しているので、以下では、サーバ30の装置構成について説明する。
サーバ30は、CPU301と、OS(Operating System)やBIOS(Basic Input/Output System)等が記憶されたROM302と、CPU301のワークエリアとして用いられるRAM303とを有している。
サーバ30には、外部との通信に使用される通信インターフェース(通信I/F)304と、表示部306にユーザインターフェース画面を表示する表示部インターフェース(表示部I/F)305と、操作部308に対する作業者の操作を受け付ける操作部インターフェース(操作部I/F)307と、保守権限データベース400(図7参照)やアプリケーションプログラム等の保存に用いられるHDD309とが設けられている。ここでのHDD309は記憶手段の一例である。
なお、CPU301と各部は、バス310を通じて接続されている。
この機能構成は、CPU301によるアプリケーションプログラムの実行を通じて実現される保守に関する権限の管理機能に対応する。この管理機能に対応するアプリケーションプログラムは、HDD309に格納されている。
本実施の形態において、保守に関する情報には、個々の機能やサービスを特定する情報、個々の機能やサービスの利用を制限する情報、性能の程度(レベル)に関する情報、個々のハードウェアやソフトウェアに関する設定情報(調整のための情報を含む)などが含まれる。
なお、保守に関する情報は、画像形成装置10の動作を正常に保つために必要な情報だけでなく、画像形成装置10が提供する機能やサービスの範囲を拡大又は制限するための情報、操作の履歴、個人に関する情報等としても表現できる。
本実施の形態における区分は、メーカ側の保守技術者(CE)、クライアント側の管理者(Admin)、ゲストユーザ(Guest)、一時作業者(Casual Operator)の4種類である。従って、認証部311は、認証の結果として、4種類の区分のうちのいずれかを出力する。認証に必要な情報は、例えば識別情報を記憶したメモリを内蔵する社員証から読み出される。
なお、区分は一例であり、区分は5種類以上でも、3種類以下でも構わない。また、区分の名称は一例である。
ここでの認証部311は、認証に特化した不図示のサーバの機能を流用してもよい。
本実施の形態における権限管理部312は、保守権限データベースを検索して保守に関する情報別に作業者に割り当てられている権限を確認する権限確認部313と、作業者による保守権限データベースの変更を受け付ける変更受付部314とを有している。変更受付部314は受付手段の一例である。
ここで、保守権限データベースは、不揮発性の記憶装置であるHDD309に保存されている。
保守権限データベース400は、行を規定する保守に関する情報と、列を規定する作業者別の権限とで構成される。
図7の場合、作業者別の権限として、利用権限411と、他の作業者に対して利用権限411を付加する権限412との2種類が用意されている。
一方、保守に関する情報として、コピー機能(Copy Application)401、FAX機能(Fax Application)402、速度設定機能(Speed Select)403、診断機能(Diagnostics Application)404、全項目の診断機能(All DIAG)405、DC126の診断機能(特定のデバイスの診断)406が用意されている。
本実施の形態では、「機能」を性質や役割のように数値化できない情報の意味で使用し、「性能」を具体的な指標として数値化できる情報の意味として使用する。
図7では、複数の診断機能が保守に関する情報として例示されているが、それぞれ診断対象とする項目の範囲に違いがある。例えば診断機能404は標準的な診断用であり、全項目の診断機能405はより高度な診断用である。このため、診断機能404の診断対象とする項目は、全項目の診断機能405の診断対象に含まれる。なお、DC126の診断機能は、前述した診断機能とは異なり、特定のデバイスを特定した診断機能である。
例えばスキャン機能、プリント機能、宛先表管理機能(宛先情報を管理する機能)、デバイス管理機能、認証機能、親展ボックス機能、プレビュー機能、ダウンロード機能、保守機能なども保守に関する情報の一例である。
一方、利用権限を付加する権限412があるとは、他の作業者に対して対応する機能や情報などの利用を許可する権限を備えることをいい、利用権限を付加する権限412がないとは、他の作業者に対して対応する機能や情報などの利用を許可する権限を備えないことをいう。
図7では、権限があることを丸印で示し、利用権限がないことをバツ印で示す。
ここでの利用権限411は第1の権限の一例であり、利用権限を付加する権限412は第2の権限の一例である。
また、保守技術者(CE)は、速度設定機能403と、診断機能404と、DC126の診断機能406について、他の作業者に対して利用権限411を付加する権限412を有している。これら3つの機能は、予め特定された一部の情報の一例である。
なお、クライアント側の作業者である、管理者(Admin)、ゲストユーザ(Guest)、一時作業者(Casual Operator)の三者は、コピー機能401とFAX機能402の利用権限を有している。
このため、保守技術者(CE)には、コピー機能401とFAX機能402について、利用権限411を付加する権限412が与えられていない。図7の場合、事後的に権限を付加するまでもなく、全ての作業者が利用権限411を有しているからである。
一方、クライアント側の管理者(Admin)には、コピー機能401とFAX機能402について、利用権限411を付加する権限412が与えられている。クライアント側の判断で利用権限411を与えても特別の不都合は生じないためである。
前述したように、利用権限411が設定される情報には、初期状態で利用権限411が設定されている情報、事後的に利用権限411の付加が許される情報、初期状態でも事後的でも利用権限411の付加が許されない情報がある。
従って、事後的に利用権限411の付加が許されない情報とは、専門知識を有するメーカ側の作業者以外が操作すると画像形成装置10に致命的な不具合が発生する可能性がある情報である。
ここで、致命的な不具合が発生した状態とは、全ての機能が使えなくなる状態はもちろん、一部の機能が使えなくなる状態をいう。換言すると、画像形成装置10のいずれかの機能が正常に動作しなくなった状態をいう。この状態はメーカ側の専門的な修理を必要とする。なお、致命的な不具合は、ハードウェア的な破壊、ソフトウェア的な破壊(データの破壊を含む)、電気的な破壊によって生じる。
なお、レジストローラが摩耗を検知された場合や摩耗が想定される場合には、メッセージを表示して、利用権限411を付加する権限412を有する作業者に通知するように促す仕組みを用意してもよい。
同様に、管理者(Admin)はコピー機能401とFAX機能402に対する利用権限411を他の作業者(保守技術者、ゲストユーザ、一時作業者)に対して利用権限411を付加することができる。
なお、利用権限411が与えられることと、利用権限を付加する権限412が与えられることは独立である。従って、利用権限を付加する権限412が与えられることは、利用権限411を有することを前提としない。従って、ある作業者が利用権限411を有していない保守に関する情報に対しても利用権限を付加する権限412が与えられることも可能である。
<動作例1>
ここでは、図8〜図10を使用して、他の作業者に利用権限411を付加する権限412を用いて、保守技術者(CE)が、クライアント側の管理者(Admin)に対して診断機能(Diagnostics Application)404とDC126の診断機能406の利用権限411を付加する動作について説明する。
図8は、動作例1における保守権限データベース400(図7参照)の内容の変化の例を説明する図である。(a)は初期状態を示し、(b)は変更後の状態を示し、(c)は変更から予め定めた時間が経過した後の状態を示す。
図10は、管理者としての認証後に表示される操作画面600〜620の例を示す図である。(a)は利用権限の変更前の操作画面600の例を示し、(b)は利用権限の変更後の操作画面610の例を示し、(c)は診断機能のボタンが選択された場合の操作画面620の例を示す。
クライアント側の管理者(Admin)は、図8(a)に示すように、コピー機能401とFAX機能402について利用権限411を有しているが、診断機能404やDC126の診断機能406については利用権限411を有していない。
このため、管理者(Admin)が画像形成装置10を使用する場合、表示部146(図4参照)に表示される操作画面600(図10参照)には、コピー機能用のボタン611、E−mail用のボタン612、スキャン機能用のボタン613、連絡帳機能用のボタン614、ジョブ確認用のボタン615、デバイス設定用のボタン616、USB(Universal Serial Bus)メモリ用のボタン617の7つが配置されているが、診断機能用のボタンは配置されていない。
ここでは、保守技術者(CE)が、画像形成装置10(図1参照)を操作して利用権限の設定画面500(図9参照)を表示部146(図4参照)に表示させた場合について説明する。
この場合、設定画面500には、診断機能(Diagnostics Application)404の診断機能のボタン501が表示されている。
この画面で診断機能のボタン501がクリックされると選択画面510(図9参照)が表示される。本実施の形態の場合、保守技術者(CE)は、診断機能(Diagnostics Application)404とDC126の診断機能406の利用権限を付加する権限412を有しているので、保守技術者の権限付加用の選択画面510(図9参照)には、これら2つの項目511及び512が表示されている。
ここで、確定用のボタン514が操作された場合、診断機能404に対する利用権限411を付加する作業者を指定するため指定画面520(図9参照)が表示される。この例ではクライアント側の管理者(Admin)が選択された状態を表している。この選択は確定用のボタン522が操作されることで確定する。一方、キャンセル用のボタン521が操作されると、1つ前の画面に戻る。なお、キャンセル用のボタン513や閉じるボタン502が操作された場合にも1つ前の画面に戻る。
このように、保守権限データベース400が変更された後に、管理者(Admin)が画像形成装置10を使用する場合、表示部146(図4参照)には操作画面610(図10参照)が表示される。操作画面610には、利用権限411が付加される前の操作画面600には存在しなかった診断機能用のボタン618が追加されている。
ここで、診断機能用のボタン618が操作されると、表示部には操作画面620(図10参照)が表示される。この例では、DC126のシステム登録情報を調整するためのボタン621が表示されている。
このボタン621をクリックすると、クライアント側の管理者(Admin)は、初期状態では調整できなかったDC126のシステムの登録情報を調整することができる。
本実施の形態の場合、利用権限が変更されてから予め定めた時間が経過すると、保守権限データベース400の設定内容は、図8(c)に示すように初期状態に戻る。
ここでは、図11〜図13を使用して、他の作業者に利用権限411を付加する権限412を用いて、保守技術者(CE)が、クライアント側の管理者(Admin)に対して速度設定機能(Speed Select)403の利用権限411を付加する動作について説明する。
速度設定機能403は、単位時間当たりの印刷枚数を指定する機能であり、この機能は画像形成装置10の処理性能に関する情報の一例である。
図13は、管理者としての認証後に表示される操作画面630〜650の例を示す図である。(a)は管理者の操作画面630の例を示し、(b)はデバイス設定ボタンが操作された場合の操作画面640の例を示し、(c)は速度設定用の操作画面650の例を示す。
クライアント側の管理者(Admin)は、図11(a)に示すように、コピー機能401とFax機能402について利用権限411を有しているが、速度設定機能403については利用権限411を有していない。
このため、管理者(Admin)が画像形成装置10を使用する場合、表示部146(図4参照)に表示される操作用の画面(図13参照)には、コピー機能用のボタン631、E−mail用のボタン632、スキャン機能用のボタン633、連絡帳機能用のボタン634、ジョブ確認用のボタン635、デバイス設定用のボタン636、USBボタン637の7つが配置されている。なお、速度設定機能403に対応する調整ボタンは、デバイス設定用の下位項目に割り当てられている。
この場合、設定画面530には、速度設定機能(Speed Select)403のボタン531が表示されている。
この選択は確定用のボタン552が操作されることで確定する。一方、キャンセル用のボタン551が操作されると、1つ前の画面に戻る。なお、キャンセル用のボタン542や閉じるボタン532が操作された場合にも1つ前の画面に戻る。
この例の場合、操作画面640には、用紙トレイ(Paper Trays)の設定用のボタン641、消耗品(Supplies)の設定用のボタン642、課金(Billing/Usage)の設定用のボタン643、速度設定(Speed Select)用のボタン644等が配置されている。
なお、速度設定(Speed Select)用のボタン644は初期状態では表示されないボタンである。
ここで、通常速度とは、初期状態で設定されている単位時間当たりの印刷枚数であり、高速が選択された場合の印刷枚数は通常速度よりも大きい値が設定されている。
この動作は、例えば初期状態では利用できない速度による印刷を希望する特定のクライアントが運用する画像形成装置10で実行される。
なお、契約条件が満了すると(例えば契約期間の満了、契約で定めた枚数の超過など)、保守権限データベース400の内容は、図11(c)に示すように初期状態に戻る。
例えば1分間に50枚の印刷が可能な印刷エンジンを内蔵する画像形成装置10でも、様々な理由により、1分間当たりに印刷可能な枚数が30枚に制限されている場合がある。例えば印刷の品質と速度のバランスの観点から30枚に制限されているような場合である。ここでの50枚は、印刷エンジンが備える印刷能力の全部(換言すると、性能上許される範囲)を全て利用した場合に出力可能な枚数であり、30枚は、印刷能力の範囲に制限を加えた場合の枚数の一例である。
また、1分間に50枚の印刷が可能な印刷エンジンを内蔵している場合でも、商品構成に応じて、1分間に印刷可能な枚数が30枚に制限される商品もあれば、40枚に制限される商品もあれば、50枚の印刷が可能な商品もある。ここでの30枚、40枚、50枚の違いは、商品に応じた制限の度合いの違いである。
この意味で、1分間当たりに印刷可能な枚数は、性能上許される範囲の一部に制限されている情報の一例であり、処理性能の程度に関する情報や処理品質に関する情報の一例でもある。
この動作例は、ビジネス上の要望への解決手段を提供するものであり、画像形成装置10の正常動作が可能な範囲内で印刷速度を一時的に変更する利用権限411をクライアント側の管理者(Admin)に対して与えている。
また、利用権限411の付加は無期限としてもよい。この場合、クライアント側の管理者(Admin)は、必要に応じて印刷速度を変更することができる。
この動作例の場合、選択可能な印刷速度は高速と通常速度の2種類であるが、3種類以上の中から選択できるようにしてもよいし、印刷エンジンの性能を超えない範囲で任意の数値を設定できるようにしてもよい。
また、この動作例の場合には、管理者(Admin)に対して速度選択機能403の利用権限411を付加しているが、特定の作業者を指定して利用権限411を付加してもよい。前者の場合には、速度選択の効果は、画像形成装置10を操作する全ての作業者に及ぶが、後者の場合には、特定の作業者に対してのみ速度選択の効果が及ぶことになる。
この場合、例えばUSBメモリに記憶されている保守権限データベース400(図7参照)が、画像形成装置10に保持されている保守権限データベース400に優先する設定とする。
ここでは、図14−1及び図14−2を使用して、他の作業者に利用権限411を付加する権限412を、他の作業者に付加する権限(顕現を付加する権限)413を有する場合について説明する。
図14−1は、メーカが、保守技術者(CE)に対して他の作業者に対して利用権限411を付加する権限412(図7参照)を付加する場合の保守権限データベース400(図7参照)の内容の変化を説明する図である。(a)は初期状態を示し、(b)は保守技術者(CE)に利用権限を付加する権限412が付加された状態を示す。
図14−2は、メーカが、保守技術者に対して他の作業者に対して利用権限411を付加する権限412を付加する場合の保守権限データベース400の内容の変化の続きを説明する図である。(a)は保守技術者を通じて管理者に利用権限が付加された状態を示し、(b)は初期状態に戻った状態を示す。
なお、他の作業者については、前述した動作例と同じく、利用権限411と他の作業者に利用権限を付加する権限412の設定が可能である。
ここでの権限413は第3の権限の一例である。
この設定が完了することで、クライアント側の管理者(Admin)は、例えば画像形成装置10が単位時間に印刷できる枚数を変更する設定が可能になる。
この場合も、契約条件の満了などを条件として、保守権限データベース400の設定内容が初期状態に戻る(図14−2参照)。
なお、図14−1及び図14−2の例の例では、メーカに対して利用権限411と権限を付加する権限413の2つの権限を与えているが、他の作業者と同様に、利用権限412を付加する権限を加えて3つの権限を有していてもよい。
利用権限411を付加する権限412の設定が可能な保守に関する情報の他の例には、画質パラメータ(例えば濃度)がある。
画質パラメータの値も、性能上は初期状態で定められた調整範囲を超えて調整可能な場合があるためである。
この場合には、画質パラメータの調整機能について他の作業者に利用権限411を付加する権限412を一部の作業者(例えば保守技術者)に与えておけば、初期状態では扱うことができない範囲のパラメータ値を利用した調整をクライアント側の作業者に開放することができる。
ここでの利用権限を付加する権限412は、画質パラメータを構成する全ての項目に対して与えてもよいし、一部の項目について個別に与えてもよい。
この意味で、画質パラメータは、性能上許される範囲の一部に制限されている情報の一例であり、処理機能に関する情報、処理性能の程度に関する情報、処理品質に関する情報の一例でもある。
利用権限411を付加する権限412の設定が可能な保守に関する情報の他の例には、オートクリアタイマーの設定機能も含めることができる。
ここで、オートクリアタイマーは、ログイン画面や操作画面を画面上に表示する時間を管理するタイマーであり、表示する時間が短いほどセキュリティの強度を高めることができる。例えば初期状態では、60秒〜90秒の範囲で値を調整できる一方で、保守技術者(CE)は10秒から90秒の範囲内の任意の値を調整できる場合に、画面がクリアされる秒数の調整を初期状態よりも広い範囲で調整可能な権限をクライアント側の作業者に開放することができる。
ここでの利用権限を付加する権限412は、タイマー値が設定される他の全ての項目に対して与えてもよいし、一部の項目について個別に与えてもよい。
この意味で、タイマーの設定機能は、情報の安全性に関する情報の一例である。
クライアントでも交換作業が可能な消耗品や部品(総称して「消耗部品」という)の中には、画像形成装置10の正常な動作を保証できないものがある。このため、初期状態では、基本的にメーカ側が提供する又は指定する消耗部品との交換が推奨され、消耗部品の交換機能(例えば消耗部品に対応するロック機構の解除機能)の利用権限411は、例えば保守技術者(CE)だけに与えられている。
一方で、これらの高い品質や性能が要求される消耗部品であっても、検証作業を通じて性能や品質が確かめられている代替品については、クライアントによる交換を認めてもよい場合がある。また、保守契約を利用しないクライアントについては、クライアントによる消耗部品の交換を可能とする仕組みが必要とされる。さらに、消耗部品の使用について国や地域の制限がある場合には、クライアントが現地で購入した消耗部品に交換できるようにする仕組みが必要になる。
これらの場合には、初期状態では保守技術者(CE)に限定されている消耗部品の交換の権限(利用権限411)をクライアントに付加できることが望ましい。ここでの初期状態では保守技術者(CE)に限定されている消耗部品の交換機能は、他の作業者に対して利用権限411を付加する権限412の対象である情報の一例である。
ここでの消耗品等の交換機能は、消耗部品に関する情報の一例であるとともに、消耗品の交換に必要な物理的な制約を解除する情報の一例でもある。
前述したように、本実施の形態に係る仕組みの採用により、保守に関する情報については例外なく特定の作業者以外の利用を制限する場合に比して、可動機構を有する機器の保守を容易にできる。
また、本実施の形態に係る仕組みの採用により、作業者に依存していた保守に関する作業を、権限に依存させることが可能になり、安全に関する作業の一部をユーザーに委ねることができる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
この場合、クライアントの意図しない個人情報の利用を制限することができ、画像形成装置10に蓄積されている情報の秘匿性を高めることができる。
前述した他の動作例2〜6についても同様である。
また、可動機構を有する機器の保守に使用される情報を扱う情報処理装置は、端末装置20やサーバ30の形態に限らない。ここで、保守に使用される情報には、機器の動作を正常な状態に保つ範囲内で機器の価値を高める情報も含まれる。
Claims (17)
- 可動機構を有する機器の保守に使用される情報毎に各情報を利用するための第1の権限の有無と、情報のうち予め特定された一部の情報について他の作業者に対して当該第1の権限を付加するための第2の権限の有無とを当該作業者に対応付けて記憶する記憶手段と、
作業者を認証する認証手段と、
認証された前記作業者が前記第2の権限を有する場合、当該作業者による、前記予め特定された一部の情報に対する他の作業者への前記第1の権限の付加を受け付ける受付手段と
を有する情報処理装置。 - 前記第2の権限は、誤った変更の受け付けが前記機器の動作の不具合につながる情報については設定されない、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記機器の動作の不具合につながる情報は、前記可動機構の設定に関する知識を必要とする情報である、請求項2に記載の情報処理装置。
- 情報のうち、誤った変更の受け付けが前記機器の動作の不具合につながる情報についての前記第1の権限は、特定の作業者に限り与えられ、当該特定の作業者についても前記第2の権限は与えられない、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記予め特定された一部の情報は、初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報は、当該機器の処理品質に関する情報である、請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報は、当該機器の処理機能に関する情報である、請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記初期状態が前記機器の性能上許される範囲の一部に制限されている情報は、当該機器の処理性能の程度に関する情報である、請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記予め特定された一部の情報は、消耗部品に関する情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記消耗部品に関する情報は、消耗部品の交換に必要な物理的な制約を解除する情報である、請求項9に記載の情報処理装置。
- 前記予め特定された一部の情報は、情報の安全性に関する情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記安全性に関する情報は、オートクリアタイマーの時間である、請求項11に記載の情報処理装置。
- 前記安全性に関する情報は、前記機器について蓄積されている個人情報である、請求項11に記載の情報処理装置。
- 前記予め特定された一部の情報は、前記機器に用意されている機能のうち初期状態では使用できない機能に関する情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記記憶手段は、情報のうち予め特定された他の一部の情報について前記他の作業者に対して前記第2の権限を付加するための第3の権限の有無を前記作業者に対応付けて記憶しており、
前記受付手段は、認証された前記作業者が前記第3の権限を有する場合、当該作業者による、前記予め特定された他の一部の情報に対する前記他の作業者への前記第2の権限の付加を受け付ける、請求項1に記載の情報処理装置。 - 記録材に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段の保守に使用される情報毎に各情報を利用するための第1の権限の有無と、情報のうち予め特定された一部の情報について他の作業者に対して当該第1の権限を付加するための第2の権限の有無とを作業者に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記作業者を認証する認証手段と、
認証された前記作業者が前記第2の権限を有する場合、当該作業者による、前記予め特定された一部の情報に対する前記他の作業者への前記第1の権限の付加を受け付ける受付手段と
を有する画像形成装置。 - コンピュータに、
可動機構を有する機器の保守に使用される情報毎に各情報を利用するための第1の権限の有無と、情報のうち予め特定された一部の情報について他の作業者に対して当該第1の権限を付加するための第2の権限の有無とを前記作業者に対応付けて記憶させる処理と、
前記作業者を認証する処理と、
認証された前記作業者が前記第2の権限を有する場合、当該作業者による、前記予め特定された一部の情報に対する前記他の作業者への前記第1の権限の付加を受け付ける処理と
を実行させるためのプログラム。
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