JP2019057120A - 空間プラン提案システム、空間プラン提案方法、空間プラン提案方法を実行させるプログラム及び空間プラン提案システムに用いられる表示端末 - Google Patents

空間プラン提案システム、空間プラン提案方法、空間プラン提案方法を実行させるプログラム及び空間プラン提案システムに用いられる表示端末 Download PDF

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Abstract

【課題】言葉での表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案できる空間プラン提案システム、空間プラン提案方法及びその実行プログラム、空間プラン提案システムに用いられる表示端末を提供する。【解決手段】空間プラン提案システム1は、入力部21と、出力部22と、感性語抽出部31と、空間プラン抽出部32と、物理情報抽出部33とを備える。入力部21には、空間イメージが言語情報により入力される。感性語抽出部31は、入力部21に入力された言語情報に関連する感性語を抽出する。空間プラン抽出部32は、感性語抽出部31によって抽出された感性語に基づいて空間プラン画像7を抽出する。物理情報抽出部33は、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7に対応した物理情報を抽出する。出力部22は、空間プラン抽出部32によって抽出された空間プラン画像7と、物理情報抽出部33が抽出した物理情報とを出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、空間プラン提案システム、空間プラン提案方法、空間プラン提案方法を実行させるプログラム及び空間プラン提案システムに用いられる表示端末に関する。
従来、ユーザ(顧客)の要望に合ったインテリアを構築するために、専門のアドバイザーが居住空間のインテリアの提案を行っている。また、インテリアの提案を支援するために、特許文献1に記載されたインテリアコーディネート支援装置などが知られている。
特許文献1記載のインテリアコーディネート支援装置においては、6程度に分類したインテリア指向の中からユーザの指向に合う分類を選ばせることで、ユーザの要望を抽出するものである。
特開2001−142924号公報
しかしながら、特許文献1記載のインテリアコーディネート支援装置を用いても、当該支援装置の分類が適したものでない場合、空間プランの適切な提案ができない。また、当該支援装置では、分類に応じた複数の代表的な空間の画像が表示されるが、ユーザの理想の空間イメージが曖昧な場合や表示される画像に理想の空間イメージに近いものがない場合等は、1つの画像を選択することが難しい。
また、ユーザの理想の空間イメージは多くの場合曖昧であり、仮にユーザが明瞭な空間イメージを持っている場合でも、それらを言葉で適切に表現するのは難しく、単語の選択等は人により大きく異なる。そのため、言葉による説明から、ユーザ所望の空間を提案できるか否かは専門のアドバイザーの力量に大きく左右されることとなる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものである。その目的は、理想の空間についての言葉での表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することのできる空間プラン提案システム、空間プラン提案方法及びその実行プログラムを提供することである。また、その空間プラン提案システムに用いられる表示端末を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る空間プラン提案システムは、空間イメージが言語情報により入力される入力部と、前記入力部に入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出する感性語抽出部と、前記感性語抽出部によって抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出部と、前記空間プラン抽出部が抽出した前記空間プラン画像に対応した物理情報を抽出する物理情報抽出部と、前記空間プラン抽出部によって抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出部が抽出した前記物理情報と、を出力する出力部と、を備える。
また、本発明に係る空間プラン提案方法は、空間イメージが言語情報により入力される入力ステップと、前記入力ステップに入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出す
る感性語抽出ステップと、前記感性語抽出ステップにおいて抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出ステップと、前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プランに対応する物理情報を抽出する物理情報抽出ステップと、前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出ステップにおいて抽出された前記物理情報と、を出力する出力ステップと、を含む。
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータに、空間イメージが言語情報により入力される入力ステップと、前記入力ステップに入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出する感性語抽出ステップと、前記感性語抽出ステップにおいて抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出ステップと、前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プランに対応する物理情報を抽出する物理情報抽出ステップと、前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出ステップにおいて抽出された前記物理情報と、を出力する出力ステップと、を含む空間プラン提案方法を実行させる。
また、本発明に係る表示端末は、空間イメージが言語情報により入力される入力部と、前記入力部に入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出する感性語抽出部と、前記感性語抽出部によって抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出部と、前記空間プラン抽出部が抽出した前記空間プラン画像に対応した物理情報を抽出する物理情報抽出部と、前記空間プラン抽出部によって抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出部が抽出した前記物理情報と、を出力する出力部と、を備える空間プラン提案システムの前記出力部から出力された前記空間プラン画像又は/及び出力された前記物理情報を表示する。
本発明に係る空間プラン提案システムによれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを提案することができる。
同様に、本発明に係る空間プラン提案方法、その実行プログラム又は空間プラン提案システムに用いられる表示端末を用いれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを提案することができる。
実施の形態1に係る空間プラン提案システムを示すブロック図 出力部の出力表示の一例を示す図 入力情報から感性語を抽出する過程の一例を示す図 類似語データベースの一例を示す図 物理情報データベースの一例を示す図 空間プラン画像抽出のための感性構造の一例を示す図 実施の形態1に係る空間プラン提案システムの動作を示すフローチャート 実施の形態2に係る空間プラン提案システムを示すブロック図 実施の形態2に係る空間プラン提案システムの動作を示すフローチャート
以下では、本発明の実施の形態に係る空間プラン提案システム、空間プラン提案方法、その実行プログラム及び空間プラン提案システムに用いられる表示端末について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものであって、数値、構成要素、ステップの順序等についても一例に過ぎず、本発明を限定する趣旨のものではない。
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
以下、図1〜7を用いて、本発明に係る空間プラン提案システムの実施の形態1について説明する。
ここで、図1は、実施の形態1に係る空間プラン提案システムを示すブロック図である。図2は、出力部の出力表示の一例を示す図である。図3は、入力情報から感性語を抽出する過程の一例を示す図である。図4は、類似語データベースの一例を示す図である。図5は、物理情報データベースの一例を示す図である。図6は、空間プラン画像抽出のための感性構造の一例を示す図である。そして、図7は、実施の形態1に係る空間プラン提案システムの動作を示すフローチャートである。
[構成]
空間プラン提案システム1は、ユーザ(顧客)51が理想の空間について入力した言語情報から、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを提案するシステムである。空間プラン提案システム1は、端末2と、サーバ装置3とを備える。端末2は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレットといった携帯端末や、パーソナルコンピュータ(PC)等である。また、サーバ装置3は、例えば、コンピュータ機器等である。
ここで、空間プラン提案システム1によって提案できる空間には、例えば、浴室、リビング、キッチン、寝室等、あらゆる部屋や建物が含まれ、これらの空間についてユーザの嗜好に合った空間プランの提案ができる。
端末2は、ユーザ(顧客)51やユーザ(設計者)52が操作等する端末である。端末2は、入力部21と、出力部22とを備える。入力部21は、ユーザ(顧客)51の理想の空間について言語での入力を受け付ける。また、出力部22は、図2に示すように、空間プラン提案システム1によって抽出された空間プラン画像7及び物理情報を出力する。
サーバ装置3は、入力部21に入力された言語情報を処理し、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを抽出する。サーバ装置3は、感性語抽出部31と、空間プラン抽出部32と、物理情報抽出部33と、記憶部4とを備える。
感性語抽出部31は、入力部21に入力された言語情報に基づき、後述する類似語データベース41を参照して、感性語を抽出する。空間プラン抽出部32は、感性語抽出部31が抽出した感性語を用いて、空間プランデータベース42を参照し、空間プラン画像7を抽出する。また、物理情報抽出部33は、物理情報データベース43を参照し、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7に対応する物理情報を抽出する。
ここで、感性語とは、空間プラン抽出部32において空間プランを抽出するために用いられる、あらかじめ類似語データベース41に記録されている言葉のことであり、例えば、「明るい」や「開放的な」といった言葉である。なお、感性語として用いる言葉については、空間プラン提案システム1の使用者等によって、適宜に設定可能である。
また、空間プラン画像7とは、空間プランの提案に用いられるあらかじめ空間プランデータベース42に記録されている画像であり、図2に示す、画像1又は画像2のように出力部22に出力させる。空間プラン画像7は、例えばリビングの空間プランを提案する場
合には、床や天井や壁や家具や照明等が表示されているリビングの写真やCG画像等の画像である。
また、物理情報とは、空間プラン画像7の示す空間を設計するための情報であり、例えば、空間プラン画像7が上述のリビングに関する画像であれば、空間プラン画像7に表示されている床や天井等の色や、照明の照度等である。具体的には、床色、天井色、壁色、照明色、照明照度、床部材等であるが、物理情報の内容としては、提案や設計を行う空間等に応じて適宜に設定可能である。
記憶部4は、類似語データベース41と、空間プランデータベース42と、物理情報データベース43とを備える。類似語データベース41には、複数の感性語と、それぞれの感性語に対応した複数の類似語とが記録されている。空間プランデータベース42には、感性語抽出部31に記録されている感性語と対応づいたかたちで複数の空間プラン画像7が記録されている。また、物理情報データベース43には、空間プランデータベース42に記録されている空間プラン画像7のそれぞれに対応する物理情報が記録されている。
図示しないが、端末2及びサーバ装置3のそれぞれは、互いに通信を行う通信部を有する。実施の形態1においては、通信部は無線によって通信を行う。なお、通信の方式は、無線に限られず、有線による通信方式を採用してもよい。
以下では、空間プラン提案システム1が備える各構成要素について詳細に説明する。
[入力部]
入力部21には、ユーザ(顧客)51或いはユーザ(設計者)52によって、ユーザ(顧客)51が表現する、ユーザ(顧客)51の理想とする空間についての言語情報が入力される。
ここで、入力部21に入力される言語情報は、単語を列挙した言語情報でもよく、文書による言語情報でもよく、どちらの場合でもユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランの提案を行うことができる。単語を列挙した言語情報の場合は、後述する感性語抽出部31で言語情報を文節する工程を省略することができる。
入力部21で受け入れる言語情報については、単語を列挙した言語情報に限定してもよく、また、文章による言語情報に限定してもよいが、実施の形態1においては、単語を列挙した言語情報と文書による言語情報のどちらの形式でも入力可能である。
入力部21は、例えば、タッチパネルディスプレイであってもよいし、キーボード等の物理的なボタン等であってもよい。また、入力部21としてマイクロフォンを用いることによって、音声で言語情報を入力するような構成とすることもできる。
[出力部]
出力部22は、空間プラン抽出部32によって抽出された空間プラン画像7を出力する。出力部22は、出力する空間プラン画像7に対応した物理情報として物理情報抽出部33が抽出した物理情報を、その空間プラン画像7とともに出力する。出力部22は、例えば、液晶装置や有機EL(Electro Luminescence)表示装置のようなディスプレイ装置等を用いることができる。
なお、出力部22が物理情報抽出部33の機能も兼ねることで、出力部22が出力する物理情報は、出力部22自らが物理情報データベース43を参照して、物理情報を抽出するような構成を採用してもよい。
出力部22は、図2に示すような出力表示よって、空間プランと物理情報とを出力する。図2は、空間プラン抽出部32が2つの空間プラン画像7を抽出した場合における出力表示の一例である。なお、出力部22に出力される空間プラン画像7の数は2つに限られず、空間プラン抽出部32が抽出したすべての空間プラン画像7を出力する。
実施の形態1においては、出力部22には、出力された空間プラン画像7の選択機能があり、出力部22において選択された画像についての物理情報のみが表示される。図2に示す出力表示の例では、出力部22において選択されている画像1が、選択されていない画像2と比べて大きく表示されている。この構成によって、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プラン画像7の物理情報のみが出力されるため、出力部22の出力表示がすっきりと見やすくなる。
なお、出力表示において、出力部22において選択されている画像の表示方法は、他の画像に比べて大きく表示される表示方法に限られない。出力部22において選択されている画像が、他の画像よりも強調されていればよい。例えば、出力部22において選択されている画像のみが赤枠で囲まれてもよいし、或いは、選択されていない画像の色彩が薄く表示されていてもよい。
また、出力部22に出力される物理情報は、出力部22において選択されている画像に対応する物理情報のみでなくてもよい。例えば、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7のすべての物理情報を同時に表示するような構成とすることもできる。
出力部22での画像の選択方法としては、キーボードやマウス等を用いて選択することができる。なお、出力部22がタッチパネルディスプレイである場合は、出力表示上の空間プラン画像7をタップすることで、画像の選択をするような構成とすることもできる。
ここで、出力部22が、出力する空間プラン画像7において用いられている床材や壁材等の商品番号や商品情報を同時に出力するような構成としてもよい。かかる構成にすれば、空間プランと同時にそれに用いる商品についても提案することができるため、より効率的な提案が可能になる。
また、ユーザ(顧客)51用の出力部22aとユーザ(設計者)52用の出力部22bの2つの出力部22を有する構成とし、ユーザ(顧客)51用の出力部22aには空間プラン画像7を、ユーザ(設計者)52用の出力部22bには物理情報を出力するようにしてもよい。
また、これら2つの出力部22a及び22bは、異なる端末に設置されている構成とすることもできる。これら2つの出力部22a及び22bが異なる端末2に設置されていれば、ユーザ(顧客)51とユーザ(設計者)52とが、離れた場所にいる場合でも空間プラン提案システム1を活用することができる。この場合、それぞれの端末には、メールやチャットや電話等の相互にやりとりができる通信手段が備わっていることが好ましい。
[感性語抽出部]
感性語抽出部31は、入力部21に入力された言語情報から感性語を抽出する。上述の通り、入力部21には、単語を列挙した言語情報と文書による言語情報のどちらか一方の形式で言語情報が入力される。
以下においては、入力部21に入力された言語情報から感性語を抽出する過程を図3及び図4を用いて説明する。
図3において、入力例1は、単語を列挙するかたちで入力された言語情報の一例である。また、入力例2及び3は、文章で入力された言語情報の一例である。ここで、図3中のAとBとCとはそれぞれ異なる感性語を示している。また、B′は感性語Bの類似語を、C″は感性語Cの類似語を示している。
ここで、類似語とは、類似語データベース41に1つの感性語に対し複数ずつ関連付けられて記録されている単語であり、関連付けられている感性語と類似した意味を有する単語である。また、類似語データベース41に記録されている感性語及び類似語は、名詞・形容詞・形容動詞・動詞等である。
感性語と類似語の一例については、図4に示されている。例えば、「楽しい」という感性語に対しては、「楽しさ」や「にぎやか」等の類似語が関連付けられており、「明るい」という感性語に対しては、「眩しい」や「明るさ」等の類似語が関連付けられて、類似語データベース41に記憶されている。
入力された言語情報が、図3の入力例1のような単語を列挙した形式である場合、感性語抽出部31は、類似語データベース41を参照して、入力されたこれらの単語が感性語として登録されているか否かを判断する。Aのように感性語として登録されている場合は、そのまま感性語としてAを抽出する。
一方、入力された単語が、B′やC″のような感性語ではない単語である場合、感性語抽出部31は、類似語データベース41を参照し、類似語として登録されているか否かを判断する。B′やC″のように類似語として登録されている場合は、対応して登録されている感性語を抽出する。感性語としても類似語としても登録されていない場合は、その入力された単語からは、感性語は抽出されない。入力例1の場合は、A、B、Cの3つを感性語として抽出する。
図3の入力例2又は3の場合のように、文章の形式で言語情報が入力された場合、感性語抽出部31は、入力された言語情報を品詞単位で分離する。続いて、助詞や助動詞等の不要な品詞と、形容詞や形容動詞等の必要な品詞とに、分ける。以上の作業によって、入力例2及び3においては、必要な品詞として分類された単語A、B′、C″が導き出される。
そして、感性語抽出部31は、類似語データベース41を参照して、導出されたこれらの単語が感性語として登録されているか否かを判断する。Aのように感性語がそのまま入力されている場合は、そのまま感性語としてAを抽出する。
一方、導出された単語がB′やC″のような感性語ではない言語である場合、感性語抽出部31は、類似語データベース41を参照し、類似語として登録されているか否かを判断する。B′やC″のように類似語として登録されている場合は、対応して登録されている感性語を抽出する。感性語としても類似語としても登録されていない場合は、その導出された単語からは、感性語は抽出されない。この作業により、入力例2及び3の場合は、A、B、Cの3つを感性語として抽出する。
実施の形態1においては、日本語の形容詞や形容動詞のように活用形が存在する場合は、品詞単位で分離する際に、原型で抽出される。ここで、品詞単位で分離する際に、活用形を入力されたままの形で抽出する構成を採用した場合は、類似語として活用形の全てが類似語データベース41に登録されていることが好ましい。感性語や類似語として登録されているものと同じ単語であるにも関わらず、活用形が異なるために、適切な感性語を抽
出できなくなることを防止できるためである。
また、感性語の抽出にあたって、入力された言語情報から抽出した単語の活用形を類似語データベース41に登録されている感性語や類似語の活用形に変換した後に、類似語データベース41を参照して感性語の抽出を行う構成とすることもできる。この構成を採用した場合でも、感性語や類似語として登録されているものと同じ単語であるにも関わらず、活用形が異なるために、適切な感性語を抽出できなくなることを防止できるためである。
また、この場合、類似語データベース41に登録するのは、1つの活用形(例えば、終止形等)のみに統一することが好ましい。入力された言語情報を様々な活用形に変換する必要がなくなり、よりスムーズに感性語を抽出することができる。
さらに、この場合、名詞とセットで入力されやすい感性語の性質に鑑みて、連体形で類似語データベース41に登録しておけば、登録されている活用形への変換を経ずに感性語を抽出できる場合が多くなるため、よりスムーズに感性語を抽出することができる。
[空間プラン抽出部]
空間プラン抽出部32は、感性語抽出部31が抽出した感性語を用いて、空間プランデータベースを参照し、空間プラン画像7を抽出する。実施の形態1において、感性語抽出部31が抽出した感性語から空間プラン画像7を抽出するために、空間プラン抽出部32は、図6に示すような感性構造を用いる。
感性構造は、共分散構造分析によって導出される。なお、共分散構造分析を用いなくても、重回帰分析と数量化1類の2つの分析手法を組み合わせる等すれば、同様の分析が可能であるが、実施の形態1においては、共分散構造分析を採用している。
図6に示した感性構造中のそれぞれの感性語は、感性語Aを除き、類似語データベース41に感性語として登録されている単語である。また、感性語Aは、価値判断を示すものであり、例えば、「理想的な」や「好きな」等の単語である。
以下、感性構造の作成法について、簡単に説明する。まず、複数(例えば20人や50人等)のアンケート受験者に、複数の空間プラン画像7についてアンケートを実施する。このアンケートにおいて提示する複数の空間プラン画像7とは、空間プランデータベース42に登録されている空間プラン画像7である。
アンケート項目については、それぞれの空間プラン画像7を見て、アンケート受験者が感じる所定の感性語の価値判断の度合いについて、例えば10段階で、たずねるものである。アンケート項目でたずねる感性語については、類似語データベース41に登録されている感性語である。
例えば、アンケート項目の感性語が「明るい」である場合、空間プラン画像7を見て、感性語「明るい」に対して感じる評価の度合いが6であれば、アンケート受験者はそのアンケート項目に6と回答する。
なお、アンケート対象の人数や価値判断の度合いは上記のものに限定されない。例えば、100人にアンケートをとり、価値判断を5段階で評価してもよい。
次に、それぞれの感性語で、影響があると思われる感性語間に推定のパスを引き、上記アンケート結果を用いて、各パスのそれぞれにおける影響度を算出する。そして、所定の
指標によって、そのパスの適合度を検証する。所定の指標とは、例えば、GFI(Goodness of Fit Index)、AGFI(Adjusted GFI)、CFI(Comparative Fit Index)、RMSEA(Root mean Qqure Error Apporoximation)等がある。
これらの指標が、所定の基準値を満たしていれば、そのパスは適合度が高く、そのパスは有意なパスであると評価できる。所定の基準値としては、GFI、AGFI及びCFIの各々ついては、0.9以上の数値であれば適合度が高いと評価できる。また、RMSEAについては、0.1未満の数値であれば適合度が高いと評価できる。
適合度の検証の結果、有意でないパスが含まれる場合は、推定パスを引きなおし、影響度の算出及び適合度の検証を行う、という作業を有意なパスのみが存在する状態になるまで繰り返す。このようにして得られた有意なパスのみを有する構造を、感性構造として採用する。
上述の手順で得られた感性構造は、分析に用いた空間プラン画像7によってそのパスやパスの影響度が異なる。この感性構造を用いて、空間プラン抽出部32は、空間プラン画像7を抽出する。以下では、空間プラン画像7を抽出する過程について説明する。
上述の手順で得られた感性構造は、その分析に用いた空間プラン画像7と対応付けられた状態で、空間プランデータベース42に登録されている。感性構造のパスの中で、特に影響度の大きなパスを複数選び、選ばれた複数のパスとそのパスに直接繋がる複数の感性語とから成る全体を、その感性構造の導出のために分析した空間プラン画像7の感性構造パスとして採用する。この感性構造パスによって共分散分析構造と空間プラン画像7とが対応付けられて、空間プランデータベース42に登録されている。
なお、特に影響度の大きなパスの選び方としては、例えば、影響度の大きい順に所定数(例えば3つや5つ等)のパスを選んでもよい。或いは、影響度が所定値以上であるパスの全てを選んでもよい。
空間プラン抽出部32は、空間プランデータベース42を参照することで、感性語抽出部31によって抽出された感性語の全てを有する感性構造パスを探し出し、その感性構造に対応する空間プラン画像7を抽出する。
例えば、感性語抽出部31が感性語A、B1、C1、C2及びD1を抽出した場合であって、空間プランデータベース42に図6中に太線で示した感性構造パスが登録されている場合は、空間プラン抽出部32は、この感性構造パスに対応した空間プラン画像7を抽出する。
感性語抽出部31によって抽出された感性語の全てを有する感性構造パスが複数ある場合は、その全ての感性構造パスに対応する全ての空間プラン画像7を、空間プラン抽出部32は抽出する。
なお、空間プラン抽出部32が抽出する空間プラン画像7は、感性語抽出部31によって抽出された感性語の全てを有する感性構造パスに対応するものだけでなくてもよい。例えば、感性語抽出部31によって抽出された感性語のうち所定割合(例えば、8割や9割等)以上の感性語を有する感性構造パスに対応する空間プラン画像7を、空間プラン抽出部32が抽出するようにしてもよい。また、感性語抽出部31によって抽出された感性語をより多く有する順に、上位5つの感性構造パスに対応する空間プラン画像7を、空間プラン抽出部32が抽出するようにしてもよい。
[物理情報抽出部]
物理情報抽出部33は、物理情報データベース43を参照することで、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7に対応する物理情報を抽出する。物理情報とは、例えば、壁色や、床色や、照明の色温度等である、物理情報は、図5に示すように、各空間プラン画像7のそれぞれに対応づけられて、物理情報データベース43に登録されている。
物理情報抽出部33が抽出した物理情報は、出力部22から、ユーザ(顧客)51及びユーザ(設計者)52に対して出力され、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間設計のために使用される。なお、物理情報に関しては、端末2には表示せず、ユーザ(設計者)52にメール等で送信し、或いは、端末2のユーザ(設計者)52にのみ見える部分に表示する等して、ユーザ(設計者)52にのみ出力するような構成としてもよい。
[類似語データベース]
類似語データベース41には、図4に示すように、複数の感性語と、その感性語に対応付けられた複数の類似語と、が登録されている。類似語は、対応付けられて登録されている感性語に、感性的に近い意味を有する単語である。また、感性語は、感性構造に使われている感性語と同一である。
感性語抽出部31は、類似語データベース41を参照して、入力部21に入力された言語情報から導出した単語を用い、空間プラン画像7を抽出するために用いられる感性語を抽出する。
[空間プランデータベース]
空間プランデータベース42には、感性構造と、その感性構造に対応した空間プラン画像7と、が登録されている。感性構造のパスの中で、特に影響度の大きなパスを複数選び、選ばれた複数のパスとそのパスに直接繋がる複数の感性語とから成る全体である感性構造パスによって、感性構造と空間プラン画像7とが対応付けられている。
空間プラン抽出部32は、空間プランデータベース42を参照して、感性語抽出部31が抽出した感性語の全てを含む感性構造パスを探索し、その感性構造パスに対応する空間プラン画像7を抽出する。
[物理情報データベース]
物理情報データベース43には、図5に示すように、物理情報が、各空間プラン画像7のそれぞれに対応付けられて、登録されている。物理情報データベース43に登録されている物理情報は、壁色や床色や照明の色温度等であるが、物理情報データベース43に登録されている物理情報はこれらに限定されない。例えば、家具の配置や窓の位置・大きさ等の物理情報を追加してもよい。物理情報データベース43に登録されている物理情報については、提案する部屋や建物等の空間に応じて、適宜に設定可能である。
物理情報抽出部33は、物理情報データベース43を参照して、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7に対応した物理情報を抽出する。物理情報抽出部33が抽出した物理情報は、出力部22によってユーザ(顧客)51及びユーザ(設計者)52に対して出力される。
[動作]
以下においては、図7のフローチャートを用いて、空間プラン提案システム1の動作について説明する。
まず、ユーザ(顧客)51の理想の空間について言語情報が、入力部21に入力される(ステップS10)。入力部21には、単語を列挙した言語情報と文書による言語情報のどちらの形式でも言語情報を入力可能である。
続いて、感性語抽出部31が、類似語データベース41を参照して、ステップS10で入力された言語情報から、感性語を抽出する(ステップS20)。感性語抽出部31は、入力部に入力された言語情報を、品詞ごとに分離し、形容詞等の必要な品詞のみを用いて、類似語データベース41を参照することで、感性語を抽出する。
次に、空間プラン抽出部32が、空間プランデータベース42を参照して、ステップS20で抽出された感性語に基づき、空間プラン画像7を抽出する(ステップS30)。空間プラン抽出部32は、感性語抽出部31が抽出した感性語を全て含む感性構造パスを、空間プランデータベース42を参照して探索し、その感性構造パスに対応する空間プラン画像7を抽出する。
次に、物理情報抽出部33が、物理情報データベース43を参照して、ステップS30で抽出された空間プラン画像7に対応した物理情報を抽出する(ステップS40)。そして、ステップS30で抽出された空間プラン画像7と、ステップS40で抽出された物理情報と、が出力部22からユーザ(顧客)51及びユーザ(設計者)52に対して出力される(ステップS50)。
上述の動作をする空間プラン提案システム1によれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
(実施の形態2)
以下では、図8及び図9を用いて、本発明の実施の形態2について説明する。図8は、実施の形態2に係る空間プラン提案システムを示すブロック図である。また、図9は、実施の形態2に係る空間プラン提案システムの動作を示すフローチャートである。
実施の形態2は、照明情報抽出部34を有する点で、実施の形態1と異なる。以下の説明では、実施の形態1での説明との重複部分については、説明を省略或いは簡略化する。また、実施の形態1と同様の構成については、同じ符号を付して説明する。
[構成]
実施の形態2に係る空間プラン提案システム1は、実施の形態1と同様に、ユーザ(顧客)51が理想の空間について入力した言語情報から、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを提案するシステムである。空間プラン提案システム1は、端末2と、サーバ装置3とを備える。端末2は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレットといった携帯端末や、パーソナルコンピュータ(PC)等である。また、サーバ装置3は、例えば、コンピュータ機器等である。
端末2は、ユーザ(顧客)51やユーザ(設計者)52が操作等する端末である。端末2は、入力部21と、出力部22と、を備える。入力部21と出力部22とは、実施の形態1のものとほぼ同様の構成である。
サーバ装置3は、入力部21に入力された言語情報を処理し、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを抽出する。サーバ装置3は、感性語抽出部31と、空間プラン抽出部32と、物理情報抽出部33と、照明情報抽出部34と、記憶部4とを備える。感性語抽出部31と、空間プラン抽出部32と、物理情報抽出部33とは、実施の形態1のものと同様の構成である。
照明情報抽出部34は、物理情報抽出部33が抽出した物理情報から、照明装置6を制御するための照明制御情報を抽出する。照明情報抽出部34が抽出した照明制御情報は、照明装置6の照明制御部61や、出力部22に出力される。照明制御部61に照明制御情報が出力された場合は、その照明制御情報に基づいて、照明制御部61が照明装置6を制御する。
照明装置6とは、提案する空間に用いられる照明のことである。照明装置6の種類としては、例えば、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)や、蛍光灯や、白熱灯等である。実施の形態2において、照明制御情報は、提案する空間に既に設置されている照明装置6の制御情報である。しかし、照明制御情報は、これに限定されず、例えば、照明装置6として用いるべき照明の種類と、その種類の照明装置6を制御するための情報とを含んだ情報であってもよい。
記憶部4は、類似語データベース41と、空間プランデータベース42と、物理情報データベース43とを備える。類似語データベース41と、空間プランデータベース42と、物理情報データベース43とは、実施の形態1のものと同様の構成である。
[照明情報抽出部]
照明情報抽出部34は、物理情報抽出部33が抽出した物理情報から、照明装置6を制御するための照明制御情報を抽出する。照明情報抽出部34が抽出した照明制御情報は、照明装置6の照明制御部61や、出力部22に出力され、照明装置6の制御に用いられる。照明制御部61に照明制御情報が出力された場合は、その照明制御情報に基づいて、照明制御部61が照明装置6を制御する。
照明情報抽出部34が抽出する照明制御情報は、あらかじめ物理情報として物理情報データベース43に記録されている。しかし、照明制御情報は、照明情報抽出部34が、物理情報抽出部33が抽出した物理情報から算出するような構成を採用してもよい。
照明制御情報が出力部22から出力されることで、ユーザ(設計者)52が空間の照明を設計する手間なく、スムーズに且つ適切に、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを提案できる。
また、照明制御情報が照明制御部61に出力されることで、ユーザ(設計者)52が空間の照明を設計や照明の調整を行うことなく、スムーズに且つ適切に、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを提案できる。
[動作]
以下においては、図9のフローチャートを用いて、実施の形態2に係る空間プラン提案システム1の動作について説明する。
まず、ユーザ(顧客)51の理想の空間について言語情報が、入力部21に入力される(ステップS10)。入力部21には、単語を列挙した言語情報と文書による言語情報のどちらの形式でも言語情報を入力可能である。
続いて、感性語抽出部31が、類似語データベース41を参照して、ステップS10で入力された言語情報から、感性語を抽出する(ステップS20)。感性語抽出部31は、入力部に入力された言語情報を、品詞ごとに分離し、形容詞等の必要な品詞のみを用いて、類似語データベース41を参照することで、感性語を抽出する。
次に、空間プラン抽出部32が、空間プランデータベース42を参照して、ステップS20で抽出された感性語に基づき、空間プラン画像7を抽出する(ステップS30)。空間プラン抽出部32は、感性語抽出部31が抽出した感性語を全て含む感性構造パスを、空間プランデータベース42を参照して探索し、その感性構造パスに対応する空間プラン画像7を抽出する。
次に、物理情報抽出部33が、物理情報データベース43を参照して、ステップS30で抽出された空間プラン画像7に対応した物理情報を抽出する(ステップS40)。そして、照明情報抽出部34が、ステップ40で抽出された物理情報に対応する照明制御情報を抽出する(ステップS45)。
ステップS30で抽出された空間プラン画像7と、ステップS40で抽出された物理情報と、ステップS45で抽出された照明制御情報と、が出力部22からユーザ(顧客)51及びユーザ(設計者)52に対して出力される(ステップS50)。また、ステップS45で抽出された照明制御情報が、照明制御部61に出力される(ステップS60)。
上述の動作をする空間プラン提案システム1によれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。さらに、空間の照明の調整を特段に行うことなく、スムーズに且つ適切に、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランの提案や照明の制御方法の提供をすることができる。
(実施の形態3)
本発明は、空間プラン提案方法としても有用である。以下では、実施の形態3に係る空間プラン提案方法について説明する。以下の説明では、実施の形態1及び2での説明との重複部分については、説明を省略或いは簡略化する。また、実施の形態1及び2と同様の構成については、同じ符号を付して説明する。
実施の形態3に係る空間プラン提案方法は、ユーザ(顧客)51が理想の空間について入力した言語情報から、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを提案する方法である。空間プラン提案方法には、入力ステップと、感性語抽出ステップと、空間プラン抽出ステップと、物理情報抽出ステップと、出力ステップと、が含まれる。
入力ステップにおいては、ユーザ(顧客)51の理想の空間について、言語情報で入力が行われる。入力ステップにおいては、単語を列挙した言語情報と文書による言語情報のどちらの形式でも言語情報を入力可能である。
続いて、感性語抽出ステップにおいて、類似語データベース41を参照して、入力ステップで入力された言語情報から感性語が抽出される。感性語抽出ステップにおいては、入力ステップで入力された言語情報を、品詞ごとに分離し、形容詞等の必要な品詞のみを用いて、類似語データベース41を参照することで、感性語を抽出する。
次に、空間プラン抽出ステップにおいて、空間プランデータベース42を参照して、感性語抽出ステップで抽出された感性語に基づき、空間プラン画像7が抽出される。空間プラン抽出ステップにおいては、感性語抽出ステップが抽出した感性語を全て含む感性構造パスを、空間プランデータベース42を参照して探索し、その感性構造パスに対応する空間プラン画像7を抽出する。
次に、物理情報抽出ステップにおいて、物理情報データベース43を参照して、空間プラン抽出ステップで抽出された空間プラン画像7に対応した物理情報が抽出される。そして、出力ステップにおいて、空間プラン抽出ステップで抽出された空間プラン画像7と、
物理情報抽出ステップで抽出された物理情報と、が出力部22からユーザ(顧客)51及びユーザ(設計者)52に対して出力される。
空間プラン提案方法によれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
また、空間プラン提案方法においては、空間プラン抽出ステップで抽出した空間プラン画像7をユーザ(顧客)51とユーザ(設計者)52に提示し、ユーザ(顧客)51の嗜好に合う空間プラン画像7を選択させる、提示ステップを含んでいてもよい。この場合、物理情報抽出ステップにおいて、提示ステップによって選択された空間プラン画像7に対応する物理情報のみが抽出される。
さらに、空間プラン提案方法においては、物理情報抽出ステップで抽出された物理情報に対応する照明制御情報を抽出する、照明情報抽出ステップを含んでいてもよい。
(実施の形態4)
本発明は、空間プラン提案方法を実行させるプログラムとしても有用である。以下では、実施の形態4に係る空間プラン提案方法を実行させるプログラムについて説明する。以下の説明では、実施の形態1〜3での説明との重複部分については、説明を省略或いは簡略化する。また、実施の形態1〜3と同様の構成については、同じ符号を付して説明する。
実施の形態4に係る空間プラン提案方法を実行させるプログラムは、ユーザ(顧客)51が理想の空間について入力した言語情報から、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを提案するために用いられるプログラムである。空間プランを提案するために用いられるプログラムは、コンピュータに、入力ステップと、感性語抽出ステップと、空間プラン抽出ステップと、物理情報抽出ステップと、出力ステップとを含む空間プラン提案方法を実行させる。
なお、入力ステップと、感性語抽出ステップと、空間プラン抽出ステップと、物理情報抽出ステップと、出力ステップとは、実施の形態3で説明したものと同様のものである。
空間プラン提案方法を実行させるプログラムを用いれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
プログラムが実行させる空間プラン提案方法には、空間プラン抽出ステップで抽出した空間プラン画像7をユーザ(顧客)51とユーザ(設計者)52に提示し、ユーザ(顧客)51の嗜好に合う空間プラン画像7を選択させる、提示ステップを含んでいてもよい。この場合、物理情報抽出ステップにおいて、提示ステップによって選択された空間プラン画像7に対応する物理情報のみが抽出される。
また、プログラムが実行させる空間プラン提案方法には、物理情報抽出ステップで抽出された物理情報に対応する照明制御情報を抽出する、照明情報抽出ステップを含んでいてもよい。
(実施の形態5)
本発明は、表示端末としても有用である。以下では、実施の形態5に係る表示端末について説明する。以下の説明では、実施の形態1〜4での説明との重複部分については、説明を省略或いは簡略化する。また、実施の形態1〜4と同様の構成については、同じ符号を付して説明する。
実施の形態5に係る表示端末は、ユーザ(顧客)51が理想の空間について入力した言語情報から、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プラン提案システムにおいて出力された空間プラン画像7や物理情報を表示するために用いられる表示端末である。実施の形態5に係る表示端末は、実施の形態1や実施の形態2の空間プラン提案システム1において、端末2として用いることができる。
実施の形態5に係る表示端末は、空間プラン提案システム1の入力部21と、出力部22とを有する。そして、入力部21に入力された言語情報と、出力部22から出力される空間プラン画像7及び物理情報と、を表示する。
実施の形態5に係る表示端末を用いれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
また、表示端末は、物理情報抽出部33が抽出した物理情報に対応した照明制御情報を表示してもよい。
(実施の形態に係る空間プラン提案システム、空間プラン提案方法、空間プラン提案方法を実行するためのプログラム及び表示端末の効果等)
ここで、上述した空間プラン提案システム1、空間プラン提案方法、空間プラン提案方法を実行するためのプログラム及び表示端末の要点について、あらためて説明する。
空間プラン提案システム1は、入力部21と、出力部22と、感性語抽出部31と、空間プラン抽出部32と、物理情報抽出部33と、を備える。入力部21には、空間イメージが言語情報により入力される。感性語抽出部31は、入力部21に入力された言語情報に関連する感性語を抽出する。空間プラン抽出部32は、感性語抽出部31によって抽出された感性語に基づいて空間プラン画像7を抽出する。物理情報抽出部33は、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7に対応した物理情報を抽出する。そして、出力部22は、空間プラン抽出部32によって抽出された空間プラン画像7と、物理情報抽出部33が抽出した物理情報と、を出力する。
上記構成を有する空間プラン提案システムを用いれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
また、出力部22は、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7のうち、出力部22において選択された空間プラン画像7に対応する物理情報を出力することが好ましい。
上記構成によって、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プラン画像7の物理情報のみを出力することが可能になり、出力部22の出力表示がすっきりと見やすくなる。
また、出力部22は、さらに、出力した物理情報に基づく照明制御情報を出力することが好ましい。
上記構成によって、ユーザ(設計者)52が空間の照明を設計する手間なく、スムーズに且つ適切に、ユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間プランを提案できる。
また、類似語データベース41と、空間プランデータベース42と、物理情報データベース43とを備えていることが好ましい。また、感性語抽出部31は、入力部21に入力された言語情報を用い、類似語データベース41を参照することで、感性語を抽出するこ
とが好ましい。空間プラン抽出部32は、空間プランデータベース42を参照することで、空間プラン画像7を抽出することが好ましい。物理情報抽出部33は、物理情報データベース43を参照して、物理情報を出力することが好ましい。なお、類似語データベース41には、感性語が、その類語表現と対応付けられて記録されている。また、空間プランデータベース42には、複数の感性語と複数の空間プラン画像7とが対応付けられて記録されている。また、物理情報データベース43には、空間プラン画像7に対応する物理情報が記憶されている。
また、空間プラン抽出部32は、感性構造に基づいて、感性語抽出部31から抽出された感性語を有する1又は2以上の感性構造パスを抽出し、抽出された感性構造パスに対応する空間プラン画像7を抽出することが好ましい。
空間プラン提案方法は、入力ステップと、感性語抽出ステップと、空間プラン抽出ステップと、物理情報抽出ステップと、出力ステップと、を含む。入力ステップでは、空間イメージが言語情報により入力される。感性語抽出ステップでは、入力ステップに入力された言語情報に関連する感性語が抽出される。空間プラン抽出ステップでは、感性語抽出ステップにおいて抽出された感性語に基づいて空間プラン画像7が抽出される。物理情報抽出ステップでは、空間プラン抽出ステップにおいて抽出された空間プランに対応する物理情報が抽出される。出力ステップでは、空間プラン抽出ステップにおいて抽出された空間プラン画像7と、物理情報抽出ステップにおいて抽出された物理情報と、が出力される。
上記構成を有する空間プラン提案方法を用いれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
空間プラン提案方法を実行させるプログラムは、コンピュータに、入力ステップと、感性語抽出ステップと、空間プラン抽出ステップと、物理情報抽出ステップと、出力ステップと、を含む空間プラン提案方法を実行させる。入力ステップでは、空間イメージが言語情報により入力される。感性語抽出ステップでは、入力ステップに入力された言語情報に関連する感性語が抽出される。空間プラン抽出ステップでは、感性語抽出ステップにおいて抽出された感性語に基づいて空間プラン画像7が抽出される。物理情報抽出ステップでは、空間プラン抽出ステップにおいて抽出された空間プランに対応する物理情報が抽出される。出力ステップでは、空間プラン抽出ステップにおいて抽出された空間プラン画像7と、物理情報抽出ステップにおいて抽出された物理情報と、が出力される。
上記構成を有する空間プラン提案方法を実行させるプログラムを用いれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
表示端末は、入力部21と、出力部22と、感性語抽出部31と、空間プラン抽出部32と、物理情報抽出部33と、を備える空間プラン提案システム1の出力部22から出力される空間プラン画像7又は/及び物理情報を表示する。入力部21には、空間イメージが言語情報により入力される。感性語抽出部31は、入力部21に入力された言語情報に関連する感性語を抽出する。空間プラン抽出部32は、感性語抽出部31によって抽出された感性語に基づいて空間プラン画像7を抽出する。物理情報抽出部33は、空間プラン抽出部32が抽出した空間プラン画像7に対応した物理情報を抽出する。そして、出力部22は、空間プラン抽出部32によって抽出された空間プラン画像7と、物理情報抽出部33が抽出した物理情報と、を出力する。
上記構成を有する表示端末を用いれば、ユーザの言葉による表現から、ユーザの嗜好にあった空間プランを適切に提案することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態1〜5を用いて、本発明に係る空間プラン提案システム1、空間プラン提案方法、空間プラン提案方法を実行させるプログラム及び表示端末について説明してきた。しかしながら、空間プラン提案システム1、空間プラン提案方法、空間プラン提案方法を実行させるプログラム及び表示端末の実施態様は、実施の形態1〜5に限定されるものではない。
例えば、出力部22は、ディスプレイ等の画面に表示することを想定しているが、出力部22の出力方法は画面表示に限定されるものではない。出力部22は、VR(Virtual Reality)映像等を用いて、空間プラン画像7をユーザ(顧客)51やユーザ(設計者)52が3次元的に認識できる方式で出力するようにしてもよい。VR映像を用いた場合、ユーザ(顧客)51やユーザ(設計者)52が、より感覚的に提案される空間について理解することができるため、よりユーザ(顧客)51の嗜好に合った空間の提案を行うことができる。
また、ユーザ(顧客)51がスマートフォンやタブレット等の個人端末にソフトウェアをインストールして、個人端末に入力した言語情報から、自動で空間プランを提案するようなサービスとして、空間プラン提案システム1を活用することもできる。この場合、特定のユーザ(設計者)52がいる必要はないが、空間プラン提案システム1が出力した情報が、メール等の手段によって1又は複数の設計業者や建設業者等に送信されることが好ましい。
なお、上述の実施の形態1〜5については、本発明の実施態様の例示に過ぎず、数値や形状等についても好ましいものの例示に過ぎず、本発明はこれらの実施の形態にのみ限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることは可能である。
1 空間プラン提案システム
2 端末
21 入力部
22 出力部
3 サーバ装置
31 感性語抽出部
32 空間プラン抽出部
33 物理情報抽出部
34 照明情報抽出部
4 記憶部
41 類似語データベース
42 空間プランデータベース
43 物理情報データベース
51 ユーザ(顧客)
52 ユーザ(設計者)
6 照明装置
61 照明制御部
7 空間プラン画像

Claims (8)

  1. 空間イメージが言語情報により入力される入力部と、
    前記入力部に入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出する感性語抽出部と、
    前記感性語抽出部によって抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出部と、
    前記空間プラン抽出部が抽出した前記空間プラン画像に対応した物理情報を抽出する物理情報抽出部と、
    前記空間プラン抽出部によって抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出部が抽出した前記物理情報と、を出力する出力部と、を備える空間プラン提案システム。
  2. 前記出力部は、前記空間プラン抽出部が抽出した空間プラン画像のうち、前記出力部において選択された空間プラン画像に対応する物理情報を出力する請求項1記載の空間プラン提案システム。
  3. 前記出力部は、さらに、出力した前記物理情報に基づく照明制御情報を出力する請求項1又は2記載の空間プラン提案システム。
  4. 前記感性語が、その類語表現と対応付けられて記録されている類似語データベースと、
    複数の前記感性語と複数の前記空間プラン画像とが対応付けられて記録されている空間プランデータベースと、
    前記空間プラン画像に対応する物理情報が記憶されている物理情報データベースと、を備え、
    前記感性語抽出部は、前記入力部に入力された言語情報を用い、前記類似語データベースを参照することで、前記感性語を抽出し、
    前記空間プラン抽出部は、前記空間プランデータベースを参照することで、前記空間プラン画像を抽出し、
    前記物理情報抽出部は、前記物理情報データベースを参照して、前記物理情報を出力する請求項1〜3のいずれか一項記載の空間プラン提案システム。
  5. 前記空間プラン抽出部は、前記感性語抽出部から抽出された前記感性語を用い、感性構造に基づいて、前記感性語を有する1又は2以上の感性構造パスを抽出し、
    抽出された前記感性構造パスに対応する前記空間プラン画像を抽出する請求項1〜4のいずれか一項記載の空間プラン提案システム。
  6. 空間イメージが言語情報により入力される入力ステップと、
    前記入力ステップに入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出する感性語抽出ステップと、
    前記感性語抽出ステップにおいて抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出ステップと、
    前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プランに対応する物理情報を抽出する物理情報抽出ステップと、
    前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出ステップにおいて抽出された前記物理情報と、を出力する出力ステップと、を含む空間プラン提案方法。
  7. コンピュータに、
    空間イメージが言語情報により入力される入力ステップと、
    前記入力ステップに入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出する感性語抽出ステップと、
    前記感性語抽出ステップにおいて抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出ステップと、
    前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プランに対応する物理情報を抽出する物理情報抽出ステップと、
    前記空間プラン抽出ステップにおいて抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出ステップにおいて抽出された前記物理情報と、を出力する出力ステップと、を含む空間プラン提案方法を実行させるプログラム。
  8. 空間イメージが言語情報により入力される入力部と、
    前記入力部に入力された前記言語情報に関連する感性語を抽出する感性語抽出部と、
    前記感性語抽出部によって抽出された前記感性語に基づいて空間プラン画像を抽出する空間プラン抽出部と、
    前記空間プラン抽出部が抽出した前記空間プラン画像に対応した物理情報を抽出する物理情報抽出部と、
    前記空間プラン抽出部によって抽出された前記空間プラン画像と、前記物理情報抽出部が抽出した前記物理情報と、を出力する出力部と、を備える空間プラン提案システムの前記出力部から出力された前記空間プラン画像又は/及び出力された前記物理情報を表示する表示端末。
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