JP2017091785A - 照明制御システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの好みに合った照明シーンを容易に形成することができる照明制御システムを提供する。
【解決手段】明るさ及び色の少なくとも一方を含む照明条件を調整可能な複数の照明器具3を制御する照明制御システム1は、複数の照明器具3が形成する照明シーンに対するユーザ4の要望を示す文章を取得する取得部10と、文章を1以上の語句に分解し、分解した語句の出現頻度又は共起性を分析することで、ユーザ4のあかりイメージを特定する分析部20と、複数のあかりイメージと複数の照明条件とが関連付けられたデータベース部30と、データベース部30を参照することで、分析部20によって特定されたあかりイメージに対応する照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を制御する制御部40とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】明るさ及び色の少なくとも一方を含む照明条件を調整可能な複数の照明器具3を制御する照明制御システム1は、複数の照明器具3が形成する照明シーンに対するユーザ4の要望を示す文章を取得する取得部10と、文章を1以上の語句に分解し、分解した語句の出現頻度又は共起性を分析することで、ユーザ4のあかりイメージを特定する分析部20と、複数のあかりイメージと複数の照明条件とが関連付けられたデータベース部30と、データベース部30を参照することで、分析部20によって特定されたあかりイメージに対応する照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を制御する制御部40とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の照明器具を制御する照明制御システム及びプログラムに関する。
従来、リモコンなどの携帯端末による制御に基づいて調光又は調色を行うことができる照明器具が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザ操作を受け付けて、照明装置の光源の色合い又は明るさを調整するリモコン装置が開示されている。
しかしながら、上記従来のリモコン装置では、照明装置がユーザの好みに合った照明シーンを形成するためには、照明装置の明るさ又は色をユーザが個々に設定しなければならい。また、複数の照明シーンを予め設定しておいたとしても、これらが必ずしもユーザの好みに合った照明シーンに一致するとは限らない。
このため、従来のリモコン装置では、好みに合った照明シーンを形成するために、ユーザにとって煩わしい作業が強いられており、ユーザ利便性が悪いという問題がある。特に、設定対象の照明装置が複数ある場合には、好みに合った照明シーンを作ることはユーザにとって難しい。
そこで、本発明は、ユーザの好みに合った照明シーンを容易に形成することができる照明制御システム及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る照明制御システムは、明るさ及び色の少なくとも一方を含む照明条件を調整可能な複数の照明器具を制御する照明制御システムであって、前記複数の照明器具が形成する照明シーンに対するユーザの要望を示す文章を取得する取得部と、前記文章を1以上の語句に分解し、分解した語句の出現頻度又は共起性を分析することで、前記ユーザのあかりイメージを特定する分析部と、複数のあかりイメージと複数の照明条件とが関連付けられたデータベース部と、前記データベース部を参照することで、前記分析部によって特定されたあかりイメージに対応する照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具を制御する制御部とを備える。
また、本発明の一態様は、コンピュータを上記照明制御システムとして機能させるためのプログラムとして実現することができる。あるいは、当該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することもできる。
本発明に係る照明制御システムによれば、ユーザの好みに合った照明シーンを容易に形成することができる。
以下では、本発明の実施の形態に係る照明制御システムについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態)
[照明制御システム]
まず、本実施の形態に係る照明制御システムの概要について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る照明制御システム1の構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態に係る照明制御システム1が適用される空間の一例を示す図である。
[照明制御システム]
まず、本実施の形態に係る照明制御システムの概要について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る照明制御システム1の構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態に係る照明制御システム1が適用される空間の一例を示す図である。
本実施の形態では、図1に示すように、照明制御システム1は、制御端末2と、複数の照明器具3と、データベース部30とを備える。照明制御システム1は、制御端末2が、図4に示すユーザ4からの要望を受け取り、要望に応じた照明シーンを形成するように、複数の照明器具3を制御する。
制御端末2は、複数の照明器具3を制御する端末装置である。制御端末2は、例えば、ユーザ4によって操作される。制御端末2は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、又は、専用のリモコン装置などである。
制御端末2は、無線又は有線を介して複数の照明器具3と通信する。例えば、制御端末2は、無線通信により複数の照明器具3の各々に照明制御信号を送信する。照明制御信号には、照明器具3の照明条件を示す情報が含まれる。
複数の照明器具3は、照明条件を調整可能な照明器具の一例である。照明条件は、明るさ及び色の少なくとも一方を含んでいる。本実施の形態では、照明器具3の明るさは、調光比で示され、照明器具3の色は、色温度で示される。
具体的には、調光比(明るさ)は、0%(消灯)〜100%(全点灯)の間で設定された値である。色温度は、例えば、2000K〜6500Kの間で設定された値である。これにより、照明器具3は、例えば、電球色、昼白色、昼光色などの光を、任意の明るさで出射することができる。
本実施の形態では、複数の照明器具3の各々が調光及び調色機能を有するが、これに限定されない。複数の照明器具3は、調光及び調色機能の一方のみを有してもよい。また、複数の照明器具3の少なくとも1つは、赤色光(R)、緑色光(G)及び青色光(B)などの有色光を出射してもよい。すなわち、照明器具3は、RGB調整機能を有してもよく、赤色光、緑色光及び青色光の各々について、独立して調光制御が可能でもよい。
本実施の形態では、照明制御システム1は、複数の照明器具3として、2つの照明器具3、具体的には、シーリングライト3a及びフロアライト3bを備える。なお、複数の照明器具3の個数及び種類などは、これに限定されない。例えば、複数の照明器具3は、ダウンライト、ペンダントライト、スポットライト、スタンドライト、ブラケットライト、ウォールライトなどでもよい。
図2に示すように、複数の照明器具3は、例えば、ユーザ4が存在する空間に設置されて、当該空間を照明する。当該空間は、例えば、ユーザ4の居住空間であり、具体的には、リビングルーム、ダイニングルーム、寝室などの部屋である。複数の照明器具3の各々が所定の色の光を所定の明るさで出射することで、当該空間に照明シーンを形成する。照明シーンは、複数の照明器具3が出射する光によって照らされた空間の雰囲気である。
以下では、照明制御システム1の各構成要素について詳細に説明する。
[制御端末]
図1に示すように、制御端末2は、取得部10と、分析部20と、制御部40と、シーン選択部50と、更新部60と、ユーザ選択部70とを備える。また、本実施の形態では、制御端末2は、外部のサーバ装置(図示せず)などに備えられたデータベース部30を参照する。
図1に示すように、制御端末2は、取得部10と、分析部20と、制御部40と、シーン選択部50と、更新部60と、ユーザ選択部70とを備える。また、本実施の形態では、制御端末2は、外部のサーバ装置(図示せず)などに備えられたデータベース部30を参照する。
なお、制御端末2は、図示しない通信部を備える。通信部は、複数の照明器具3及びデータベース部30(外部のサーバ装置)の各々と通信を行う。通信は、無線通信であるが、有線通信でもよい。無線通信は、例えば、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)などの無線通信規格に基づいた通信である。
取得部10は、照明シーンに対するユーザ4の要望を文章で取得する。本実施の形態では、図1に示すように、取得部10は、音声入力部11と、テキスト入力部12とを備える。
音声入力部11は、例えばマイクロフォンであり、ユーザ4が発する声(音声)を取得する。ユーザ4は、例えば、「フロアライトはもっとオレンジ色が良い」など、照明シーンに対する要望を発言する。音声入力部11は、ユーザ4が発した音声を取得することで、取得した音声を文章に変換することで、当該音声に含まれる要望を示す文章(テキスト)を取得する。
テキスト入力部12は、例えば、制御端末2が備える表示部(例えばタッチパネルディスプレイ)に表示されるテキストボックス及びソフトウェアキーボードなどのGUI(Graphical User Interface)によって実現される。テキスト入力部12は、照明シーンに対する要望をユーザ4に文章で入力させることで、要望を示す文章を取得する。
なお、取得部10がユーザ4の要望を文章で取得する方法は、音声又はテキスト入力に限らない。例えば、取得部10は、イメージセンサなどの撮像部を備え、撮像部が撮像した画像又は映像に基づいて、ユーザ4の要望を文章で取得してもよい。
例えば、ユーザ4が紙などに書いた要望を示す文章(テキスト)を撮像し、当該文章が写った画像から文章を抽出してもよい。画像から文章を抽出する方法は、文字認識などの所定の画像処理によって行われる。あるいは、ユーザ4のジェスチャ(身振り)を撮像し、ジェスチャを含む映像から文章を取得してもよい。例えば、互いに異なる複数のジェスチャには、「明るくする」、「暗くする」、「白色にする」などの要望が予め対応付けられており、取得部10は、撮像した映像に含まれるジェスチャが対応する要望を文章で取得してもよい。
分析部20は、取得部10が取得した文章を1以上の語句に分解し、分解した語句の出現頻度又は共起性を分析することで、ユーザ4のあかりイメージを特定する。具体的には、分析部20は、現在の照明シーンに対してユーザ4が変更を求める内容(すなわち、要望)を表すあかりイメージを特定する。
語句は、例えば、単語又は文節などの所定の分割単位である。本実施の形態では、分析部20は、取得部10が取得した文章を単語毎に分解する。あるいは、分析部20は、単語毎ではなく、文節(1以上の単語の組み合わせ)毎に分解してもよい。
出現頻度は、所定の期間に取得した文章中に一の単語が出現する回数で示される。出現頻度が多い単語は、ユーザ4の強い要望を示している。したがって、分析部20は、一の単語の出現頻度を分析することで、ユーザ4の要望の強さを把握することができる。これにより、ユーザ4の要望の強さに応じて、より適切なあかりイメージを特定することができる。
なお、出現頻度を示す頻度情報は、例えば、メモリ(図示せず)などに記憶されている。あるいは、当該頻度情報は、データベース部30に記憶されていてもよい。
共起性は、複数の単語間が有する関連度合いを示している。具体的には、共起性は、文章に含まれる一の単語と、共に含まれる別の単語との関連度合いを示している。なお、当該別の単語は、取得した文章に含まれる単語でもよく、あるいは、取得した文章に含まれない単語でもよい。つまり、共起性の分析は、文章中に含まれる一の単語に対して、当該単語と共に含まれる単語、又は、含まれる可能性が高い単語の関連度合いを分析することである。
本実施の形態では、分析部20は、文章中に共に含まれる複数の単語の関連度合いを分析する。関連度合いは、単語間の距離、及び、単語の意味などに基づいて決定される。例えば、一の単語と、当該一の単語の直前又は直後に含まれる単語との関連度合いは高く、当該一の単語から離れた単語程、関連度合いは低くなる。
あかりイメージは、照明シーンに対してユーザ4が抱く明るさ及び色のイメージである。本実施の形態では、あかりイメージは、要望に応じた語句で表現される。具体的には、あかりイメージは、色若しくは明るさ、又は、当該色又は明るさの程度を示す語句、又は、当該語句の組み合わせで示される。あかりイメージは、例えば「オレンジ色」、「もっと暗く」などの色又は明るさに対する要望に応じた語句で表現される。
なお、分析部20は、例えば、マイコン(マイクロコントローラ)で実現される。具体的には、分析部20は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。制御部40及び更新部60も同様である。
制御部40は、データベース部30を参照することで、分析部20によって特定されたあかりイメージに対応する照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を制御する。具体的には、制御部40は、複数の照明器具3の各々の明るさ及び色の少なくとも一方を制御する。
制御部40及び分析部20の具体的な動作については、後で具体例を挙げて説明する。
シーン選択部50は、ユーザ4からの指示(ユーザ指示)を受け付け、受け付けたユーザ指示に基づいて照明シーンを選択する。例えば、シーン選択部50は、制御端末2が備える表示部(例えばタッチパネルディスプレイ)に表示される選択ボタンなどのGUIによって実現される。あるいは、シーン選択部50は、制御端末2が備える物理的なボタンなどでもよい。
例えば、シーン選択部50は、表示部に複数の照明シーンを選択候補として表示し、ユーザ4に選択させる。シーン選択部50は、ユーザ4によって選択された照明シーンを示す情報をユーザ指示として受け付けて、制御部40に出力する。制御部40は、ユーザ指示が示す照明シーンの照明条件で複数の照明器具3を点灯させる。
更新部60は、制御部40によって決定された照明条件に基づいて、データベース部30を更新する。本実施の形態では、更新部60は、複数の照明器具3の消灯又は照明シーンの変更の操作を受け付けたときに、データベース部30を更新する。あるいは、更新部60は、制御部40によって照明条件が決定される度にデータベース部30を更新してもよい。
本実施の形態では、更新部60は、データベース部30が記憶しているシーンテーブル31を更新する。具体的には、更新部60は、シーン選択部50によって選択された照明シーンの照明条件が、消灯又は照明シーンの変更が受け付けられた時点における複数の照明器具3の照明条件になるように、シーンテーブル31を更新する。
ユーザ選択部70は、ユーザ4が複数存在する場合に、制御部40を動作させるユーザ4を選択する。制御部40は、ユーザ選択部70によって選択されたユーザ4からの要望を示す文章が取得部10によって取得された場合に動作する。
ユーザ選択部70は、例えば、シーン選択部50が照明シーンを選択したときに、ユーザ4を選択する。具体的には、ユーザ選択部70は、照明シーンを選択したユーザ4を、制御部40を動作させるユーザとして選択する。すなわち、照明シーンの選択とユーザ4の選択とを同時に行うことができる。
ユーザ選択部70は、例えば、制御端末2が備える表示部(例えばタッチパネルディスプレイ)に表示される選択ボタンなどのGUIによって実現される。あるいは、シーン選択部50は、制御端末2が備える物理的なボタンなどでもよい。
[データベース部]
次に、本実施の形態に係るデータベース部30について説明する。
次に、本実施の形態に係るデータベース部30について説明する。
データベース部30では、複数のあかりイメージと複数の照明条件とが関連付けられている。具体的には、データベース部30は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性メモリである。本実施の形態では、図1に示すように、データベース部30は、シーンテーブル31と、あかりイメージテーブル32とを記憶している。
図3は、本実施の形態に係るデータベース部30が記憶するシーンテーブル31を示す図である。
シーンテーブル31では、複数の照明シーンの各々に照明条件が対応付けられている。照明条件は、複数の照明器具3の各々の明るさ及び色の設定値を含んでいる。
例えば、制御部40は、「くつろぎ」の照明シーンがシーン選択部50によって選択された場合に、シーンテーブル31を参照することで、複数の照明器具3の各々の照明条件を取得し、取得した照明条件で複数の照明器具3を制御する。図3に示す例では、制御部40は、シーリングライト3aの明るさを「70%」に設定し、色を「電球色」(具体的には、色温度を「3000K」)に設定し、かつ、フロアライト3bの明るさを「60%」に設定し、色を「昼白色」(具体的には、色温度を「5000K」)に設定する。これにより、ユーザ4が存在する空間に「くつろぎ」の照明シーンが形成される。
シーンテーブル31で、複数の照明シーンの各々に対応する照明条件が予め設定されたプリセット情報である。例えば、照明制御システム1の製造者、管理者又は販売者などによって、シーンテーブル31が予め生成されてデータベース部30に記憶されている。
本実施の形態では、シーンテーブル31は、更新部60によって更新することができる。具体的には、更新部60は、ユーザ4の好みに応じて、一の照明シーンに対応する照明条件の設定値を変更することができる。
また、予め設定された照明シーンだけでなく、ユーザ4が新たに照明シーンを追加することができてもよい。例えば、図3に示すように、シーンテーブル31には、「ユーザ設定」用のレコード(行)が設けられていてもよい。
図4は、本実施の形態に係るデータベース部30が記憶するあかりイメージテーブル32を示す図である。
あかりイメージテーブル32では、複数のあかりイメージの各々に照明条件が対応付けられている。照明条件は、複数の照明器具3の各々の明るさ及び色の設定値を含んでいる。
本実施の形態では、複数のあかりイメージのうち、出射光の色には、当該色に相当する色温度の設定値(絶対的な値)が照明器具毎に対応付けられている。例えば、「オレンジ」には、シーリングライト及びフロアライトの各々に対して3000Kが対応付けられている。
また、複数のあかりイメージのうち、出射光の明るさ(調光比)には、当該明るさの変化量(増減を示す値)が照明器具毎に対応付けられている。例えば、「もっと明るく」には、シーリングライトに対して+20%(20%の増加)が対応付けられ、フロアライトに対して+10%(10%の増加)が対応付けられている。
なお、図4に示すあかりイメージテーブル32は一例に過ぎず、これに限定されない。例えば、「オレンジ」などの色に対して色温度の変化量が対応付けられていてもよい。「まぶしい」などの明るさに対して調光比の絶対的な値が対応付けられていてもよい。
例えば、制御部40は、「オレンジ」のあかりイメージが分析部20によって特定された場合に、あかりイメージテーブル32を参照することで、複数の照明器具3の各々の照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を制御する。照明条件の決定の詳細については、後で具体例を挙げて説明する。
あかりイメージテーブル32では、複数のあかりイメージの各々に対応する照明条件が予め設定されたプリセット情報である。例えば、照明制御システム1の製造者、管理者又は販売者などによって、あかりイメージテーブル32が予め生成されてデータベース部30に記憶されている。本実施の形態では、あかりイメージテーブル32は更新されない。
なお、本実施の形態では、制御端末2と通信可能な外部のサーバ装置がデータベース部30を備えている。これにより、サーバ装置は、照明制御システム1を利用する複数のユーザ4からの利用状況を収集することができる。つまり、複数のユーザ4の各々が各自の空間に各自の好みに合った照明シーンを形成する際の要望などを収集することで、要望又は照明シーンの傾向などを分析することができる。傾向には、地理的傾向、年齢的傾向などが含まれる。例えば、特定の地域のユーザ4には、特定の照明シーンを好む傾向があるなどの情報を分析結果として得ることができる。
これにより、データベース部30の最適化などを行うことができ、ユーザ4が好みに合った照明シーンを形成するのを支援することができる。例えば、分析した傾向に合わせて、初期設定の照明シーンをユーザ4の好みに近づけておくことで、より短期間でユーザ4の好みに合った照明シーンを形成することができる。
また、複数のユーザ4が存在する場合に、データベース部30は、ユーザ毎のシーンテーブル31を記憶していてもよい。この場合、例えば、制御部40は、複数のシーンテーブル31の中から、ユーザ選択部70が選択したユーザ4のシーンテーブル31を参照して照明器具3の制御を行う。
[動作]
続いて、本実施の形態に係る照明制御システム1の動作について、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態に係る照明制御システム1の動作を示すフローチャートである。
続いて、本実施の形態に係る照明制御システム1の動作について、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態に係る照明制御システム1の動作を示すフローチャートである。
まず、制御部40は、ユーザ指示に基づいて、複数の照明シーンの中から1つの照明シーンを選択する(S10)。具体的には、まず、シーン選択部50がユーザ指示を受け付ける。例えば、シーン選択部50は、シーンテーブル31に記憶されている複数の照明シーンを表示部に表示して、ユーザ4に1つの照明シーンを選択させる。シーン選択部50は、ユーザ4によって選択された照明シーンを示す情報をユーザ指示として受け付けて、制御部40に出力する。制御部40は、シーン選択部50から出力されたユーザ指示が示す照明シーンを選択する。
次に、制御部40は、選択された照明シーンに対応する照明条件で複数の照明器具3を点灯させる(S12)。これにより、複数の照明器具3の各々が、所定の明るさ及び色の光を出射することで、ユーザ4が存在する空間(例えば、図2に示すリビングルーム)に照明シーンを形成する。なお、制御部40は、複数の照明器具3の全てを点灯させなくてもよく、照明条件次第では、複数の照明器具3の1つのみを点灯させてもよい。
複数の照明器具3の点灯中に、ユーザ4から要望があった場合(S14でYes)、取得部10は、ユーザ4から要望を示す文章を取得する(S16)。例えば、音声入力部11は、ユーザ4が発した音声を取得することで、要望を示す文章を取得する。
次に、分析部20は、文章を単語に分解し、単語の出現頻度又は共起性を分析することで、ユーザのあかりイメージを特定する(S18)。次に、制御部40は、データベース部30を参照して、特定したあかりイメージの照明条件で複数の照明器具3を点灯させる(S20)。分析部20及び制御部40の具体的な処理については、図7A及び図7Bを用いて後で説明する。
このようにして、ユーザ4の要望に基づいて特定されたあかりイメージに合った照明シーンが空間内に形成される。照明シーンを継続する場合(S22でYes)、ステップS14に戻り、ユーザ4からの要望があった場合には、ステップS16〜S20の処理が繰り返される。
これにより、一度の要望ではユーザ4の好みに合った照明シーンが形成されない場合であっても、要望を繰り返すことにより、徐々にユーザ4の好みに合った照明シーンに近づけていくことができる。例えば、数日又は一週間程度、照明制御システム1を利用することで、ユーザ4の好みに合った照明シーンが形成される。
ユーザ4から要望がない場合(S14でNo)、すなわち、取得部10が要望を示す文章を取得しない場合において、照明シーンを継続するとき(S22でYes)は、ステップS14に戻る。
照明シーンを継続しないとき(S22でNo)、更新部60が照明シーンを更新する(S24)。照明シーンを継続しないときとは、具体的には、シーン選択部50がユーザ4から消灯又は照明シーンの変更の操作を受け付けた場合である。この場合、更新部60は、制御部40がステップS20で決定した照明条件に基づいて、データベース部30を更新する。具体的には、更新部60は、消灯又は照明シーンの変更が受け付けられた時点における複数の照明器具3の照明条件になるように、シーンテーブル31を更新する。
図6は、本実施の形態に係るデータベース部30が記憶する更新後のシーンテーブル31を示す図である。
ここでは、一例として、消灯の時点において、「くつろぎ」の照明シーンが設定されており、フロアライト3bの明るさが50%であり、色が4000Kである場合を想定する。このとき、更新部60は、図6に示すように、「くつろぎ」の照明シーンに対応付けられたフロアライトの明るさ及び色(ドットの網掛け部分)を、消灯時のフロアライト3bの明るさ(50%)及び色(4000K)に変更して記録する。
これにより、次に「くつろぎ」の照明シーンが選択されたときには、フロアライト3bは更新後の照明条件で点灯される。すなわち、ユーザ4の要望が反映された状態でフロアライト3bが点灯されるので、照明シーンを選択した時点から、ユーザ4の好みに近い照明シーンを形成することができる。
[具体例1:色の調整]
以下では、照明制御システム1の上述した動作を、具体例を挙げてより詳細に説明する。まず、一の照明器具3の色を調整する例について、図7Aを用いて説明する。
以下では、照明制御システム1の上述した動作を、具体例を挙げてより詳細に説明する。まず、一の照明器具3の色を調整する例について、図7Aを用いて説明する。
図7Aは、本実施の形態に係る照明制御システム1において、一の照明器具3の色を調整する処理の一例である。なお、図7Aに示す例では、ユーザ4は、所定の照明シーンを選択済みであり、複数の照明器具3によって当該照明シーンが形成された空間に存在する場合を示している。
ユーザ4は、例えば、現状の照明シーンが自身の好みのシーンではない場合に、現状の照明シーンに対する要望を発言する。例えば、図7Aに示すように、ユーザ4は、要望として、「フロアライトはもっとオレンジ色が良い」と発言する。音声入力部11は、ユーザ4が発した音声を取得することで、「フロアライトはもっとオレンジ色が良い」という文章を取得する(図5のステップS16)。
次に、分析部20は、音声入力部11が取得した文章を単語に分解する。ここでは、「フロアライトはもっとオレンジ色が良い」が、「フロアライト」「は」「もっと」「オレンジ色」「が」「良い」の6つの単語に分解される。
本実施の形態では、分析部20は、単語間の共起性を分析する。例えば、分析部20は、複数の単語の中から、照明器具に関連する単語、及び、あかりイメージに関連する単語の相互の関連度合いを分析する(図5のステップS18)。
例えば、照明器具に関連する単語は、ユーザ4が照明条件の変更を求める照明器具を特定するための単語であり、図7Aに示す例では「フロアライト」である。これにより、分析部20は、制御対象の照明器具が「フロアライト」であることを特定する。
また、あかりイメージに関連する単語は、例えば、明るさ及び色、並びに、これらの程度を特定するための単語である。図7Aに示す例では、「もっと」、「オレンジ色」及び「良い」である。
ここで、「オレンジ色」という単語に対して、「もっと」が直前の単語であり、「良い」が直後の単語(助詞を除く)である。分析部20は、これらの3つの単語の関連度合いが高いと判断する。また、「フロアライト」は「もっと」の直前の単語であるので、分析部20は、この2つの単語の関連度合いも高いと判断する。このようにして、分析部20は、単語間の関連度合い(共起性)を分析することで、「フロアライトの色」を「オレンジ色」に近づけるというあかりイメージを特定する。
図7Aに示す例では、さらに、分析部20は、照明器具3の明るさ又は色の変化量(制御量)を、明るさ又は色に関連する単語の出現頻度に基づいて決定する。図7Aに示す例では、分析部20は、「オレンジ色」に「近づける」程度を、色に関連する単語の出現頻度に基づいて決定する。
具体的には、図7Aに示すように、「オレンジ色」が2回出現しており、「白色」が1回出現している。すなわち、色に関連する単語のうち「オレンジ色」及び「白色」が出現する割合はそれぞれ、67%(=2/3)及び33%(=1/3)となる。これにより、分析部20は、「オレンジ色」が67%、「白色」が「33%」となる色を、あかりイメージとして特定する。
制御部40は、分析部20によって特定されたあかりイメージ及び制御対象の器具に基づいて、データベース部30を参照する。具体的には、制御部40は、あかりイメージテーブル32を参照することで、照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を点灯させる(図5のステップS20)。
例えば、制御部40は、図4に示すあかりイメージテーブル32を参照することで、フロアライト3bの色を「オレンジ色」に近づけるような照明条件を決定する。具体的には、制御部40は、フロアライト3bの色を「オレンジ色」と「白色」との重み付け加算した色にする。重み付け加算の重みが各色の出現頻度である。したがって、図4及び図7Aに示す例では、制御部40は、フロアライト3bの色の設定値として、4000K(=3000K×2/3+6000K×1/3)を決定する。制御部40は、決定した設定値を含む制御信号をフロアライト3bに送信する。これにより、制御信号を受信したフロアライト3bは、色を5000K(現在の値)から4000K(新たな設定値)に変更する。
[具体例2:明るさの変更]
次に、一の照明器具3の明るさを調整する例について、図7Bを用いて説明する。なお、色と明るさとを同時に調整する場合は、図7Aで説明した処理を合わせて行えばよい。
次に、一の照明器具3の明るさを調整する例について、図7Bを用いて説明する。なお、色と明るさとを同時に調整する場合は、図7Aで説明した処理を合わせて行えばよい。
図7Bは、本実施の形態に係る照明制御システム1において、一の照明器具3の明るさを調整する処理の一例である。なお、図7Bに示す例では、ユーザ4は、所定の照明シーンを選択済みであり、複数の照明器具3によって当該照明シーンが形成された空間に存在する場合を示している。
図7Bに示す例では、ユーザ4は、要望として、「フロアライトはもっと暗いのが良い」と発言する。音声入力部11は、ユーザ4が発した音声を取得することで、「フロアライトはもっと暗いのが良い」という文章を取得する(図5のステップS16)。
次に、分析部20は、音声入力部11が取得した文章を単語に分解する。ここでは、「フロアライトはもっと暗いのが良い」が、「フロアライト」「は」「もっと」「暗い」「の」「が」「良い」の7つの単語に分解される。
図7Aと同様に、照明器具に関連する単語は、ユーザ4が照明条件の変更を求める照明器具を特定するための単語であり、図7Bに示す例では「フロアライト」である。これにより、分析部20は、制御対象の照明器具が「フロアライト」であることを特定する。
また、あかりイメージに関連する単語は、図7Bに示す例では、「もっと」、「暗い」及び「良い」である。
ここで、「暗い」という単語に対して、「もっと」が直前の単語であり、「良い」が直後の単語であるので、分析部20は、これらの3つの単語の関連度合いが高いと判断する。また、「フロアライト」は「もっと」の直前の単語であるので、分析部20は、この2つの単語の関連度合いも高いと判断する。このようにして、分析部20は、単語間の関連度合い(共起性)を分析することで、「フロアライトの明るさ」を「もっと暗く」するというあかりイメージを特定する。
本実施の形態では、分析部20は、出現頻度を分析することなく、明るさのあかりイメージを特定する。これは、図4に示すように、あかりイメージテーブル32では、明るさの程度に応じて照明条件が対応付けられているためである。なお、図7Aで説明した「色」の場合と同様に、「明るさ」についても出現頻度を分析してもよい。
制御部40は、分析部20によって特定されたあかりイメージ及び制御対象の器具に基づいて、データベース部30を参照する。具体的には、制御部40は、あかりイメージテーブル32を参照することで、照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を点灯させる(図5のステップS20)。
例えば、制御部40は、図4に示すあかりイメージテーブル32を参照することで、フロアライト3bの明るさを「もっと暗く」するような照明条件を決定する。具体的には、制御部40は、フロアライト3bの明るさの設定値として、−10%を決定する。制御部40は、決定した設定値を含む制御信号をフロアライト3bに送信する。これにより、制御信号を受信したフロアライト3bは、明るさ(調光比)を60%(現在の値)から50%(新たな設定値)に変更する。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明制御システム1は、明るさ及び色の少なくとも一方を含む照明条件を調整可能な複数の照明器具3を制御する照明制御システム1であって、複数の照明器具3が形成する照明シーンに対するユーザ4の要望を示す文章を取得する取得部10と、文章を1以上の語句に分解し、分解した語句の出現頻度又は共起性を分析することで、ユーザ4のあかりイメージを特定する分析部20と、複数のあかりイメージと複数の照明条件とが関連付けられたデータベース部30と、データベース部30を参照することで、分析部20によって特定されたあかりイメージに対応する照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を制御する制御部40とを備える。
以上のように、本実施の形態に係る照明制御システム1は、明るさ及び色の少なくとも一方を含む照明条件を調整可能な複数の照明器具3を制御する照明制御システム1であって、複数の照明器具3が形成する照明シーンに対するユーザ4の要望を示す文章を取得する取得部10と、文章を1以上の語句に分解し、分解した語句の出現頻度又は共起性を分析することで、ユーザ4のあかりイメージを特定する分析部20と、複数のあかりイメージと複数の照明条件とが関連付けられたデータベース部30と、データベース部30を参照することで、分析部20によって特定されたあかりイメージに対応する照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具3を制御する制御部40とを備える。
このように、語句の出現頻度又は共起性を分析することで、ユーザ4のあかりイメージを特定するので、特定したあかりイメージには、ユーザ4の過去の要望を示す情報(例えば、「オレンジ色」を要望した回数など)が累積的に含まれる。したがって、ユーザ4の要望に基づいて、あかりイメージの特定を繰り返すことで、特定されるユーザ4のあかりイメージは、ユーザ4が最も好む照明シーンのあかりイメージに徐々に近づいていく。これにより、ユーザ4の好みに合った照明シーンを形成することができる。
また、照明制御システム1は、ユーザ4の要望を文章で取得する取得部10を備えるので、ユーザ4は、調光比又は色温度などの具体的な設定値を入力する必要がない。したがって、ユーザ4には面倒な設定などが要求されずに、ユーザ4の好みに合った照明シーンを容易に形成することができる。
また、予め厳密な照明条件を準備する必要がなく、製造(開発)コスト及び期間などを短くすることができる。例えば、地域又は年齢毎に照明シーンの好みの傾向は異なるが、照明制御システム1によれば、ユーザ4からの要望に基づいて好みに合った照明シーンを容易に形成することができるので、地域又は年齢毎に異なる照明シーンの照明条件を予め準備する必要はない。
また、例えば、照明制御システム1は、さらに、ユーザ4が複数存在する場合に、制御部40を動作させるユーザを選択するユーザ選択部70を備える。
これにより、複数のユーザ4が存在する場合でも、選択されたユーザ4の好みに合った照明シーンを形成することができる。したがって、例えば、複数のユーザ4の各々の好みに合った複数の照明シーンを形成することができる。
また、例えば、さらに、制御部40によって決定された照明条件に基づいて、データベース部30を更新する更新部60を備える。
このように、制御部40によって決定された照明条件に基づいてデータベース部30を更新するので、データベース部30には、ユーザ4の要望を反映させた照明条件が記録される。このため、次にデータベース部30を参照して照明条件を決定する際には、以前の要望が反映された照明条件を利用することができる。したがって、例えば、データベース部30の更新を繰り返すことにより、複数の照明器具3が形成する照明シーンは、ユーザ4が最も好む照明シーンにより近いものにすることができる。
なお、本実施の形態における技術は、照明制御システムとして実現できるだけでなく、コンピュータを、上述した照明制御システムとして機能させるためのプログラムとして実現することもできる。あるいは、当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なDVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体として実現することもできる。
つまり、上述した包括的又は具体的な態様は、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能な記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
(変形例1)
続いて、上記の実施の形態の変形例1について、図8を用いて説明する。図8は、本変形例に係る照明制御システム100の構成を示すブロック図である。
続いて、上記の実施の形態の変形例1について、図8を用いて説明する。図8は、本変形例に係る照明制御システム100の構成を示すブロック図である。
本変形例に係る照明制御システム100は、実施の形態に係る図1に示す照明制御システム1と比較して、データベース部30の代わりにデータベース部130を備える点が異なっている。以下では、上記の実施の形態と異なる点を中心に説明し、同じ点は説明を省略又は簡略化する。
本変形例に係るデータベース部130は、複数の言語に対応している。複数の言語は、例えば、英語、日本語及び中国語などである。具体的には、図8に示すように、データベース部130は、日本語用のシーンテーブル131jと、英語用のシーンテーブル131eと、中国語用のシーンテーブル131cと、日本語用のあかりイメージテーブル132jと、英語用のあかりイメージテーブル132eと、中国語用のあかりイメージテーブル132cとを記憶している。
日本語用のシーンテーブル131jと、英語用のシーンテーブル131eと、中国語用のシーンテーブル131cとは、例えば、図3に示すシーンテーブル31を各々の言語に翻訳したものである。このとき、日本語用のシーンテーブル131jと、英語用のシーンテーブル131eと、中国語用のシーンテーブル131cとでは、各シーンに対応付けられた照明条件の設定値が互いに同じでもよく、異なっていてもよい。
日本語用のあかりイメージテーブル132jと、英語用のあかりイメージテーブル132eと、中国語用のあかりイメージテーブル132cとは、例えば、図4に示すあかりイメージテーブル32を各々の言語に翻訳したものである。このとき、日本語用のあかりイメージテーブル132jと、英語用のあかりイメージテーブル132eと、中国語用のあかりイメージテーブル132cとでは、各あかりイメージに対応付けられた照明条件の設定値が互いに同じでもよく、異なっていてもよい。
なお、複数のシーンテーブル及びあかりイメージテーブルのいずれを利用するかは、例えば、シーン選択部50がユーザ4から照明シーンを受け付けたときに制御部40が決定する。
以上のように、本変形例に係る照明制御システム100は、複数の言語に対応したデータベース部130を備える。これにより、照明制御システム100は、特定の言語(例えば日本語)が話せないユーザ4にも使いやすくなり、ユーザ利便性が高い。したがって、本変形例に係る照明制御システム100は、多くのユーザ4が利用することができ、ユーザ4の各々が、自身の好みに合った照明シーンを容易に形成することができる。
なお、例えば、各シーンテーブル131j、131e及び131cは、日本人、アメリカ人及び中国人の各々が統計的に好むシーンの照明条件の設定値が記録されていてもよい。各あかりイメージテーブル132j、132e及び132cについても同様である。
このように、各々の国民性などに応じて適切な設定値を予め設定しておくことで、ユーザ4の好みの照明シーンをより短期間で簡単に形成することができる。このとき、国毎に厳密な設定値までは定める必要がなく、製造(開発)コスト及び期間を低減(短縮)することができる。
なお、データベース部130は、各々の言語に対応したテーブルを記憶していなくてもよく、例えば、分析部20又は制御部40などが、翻訳機能を有していてもよい。つまり、分析部20又は制御部40などは、取得部10によって取得された語句を、データベース部130が記憶しているテーブルの言語に翻訳してもよい。あるいは、当該翻訳は、インターネットなどの通信を介して、外部のサーバ装置を利用して行ってもよい。
(変形例2)
続いて、上記の実施の形態の変形例2について、図9を用いて説明する。図9は、本変形例に係る照明制御システム200の構成を示すブロック図である。
続いて、上記の実施の形態の変形例2について、図9を用いて説明する。図9は、本変形例に係る照明制御システム200の構成を示すブロック図である。
本変形例に係る照明制御システム200は、実施の形態に係る図1に示す照明制御システム1と比較して、図9に示すように、制御端末2を備えずに、各々が制御端末2の機能を有する複数の照明器具203を備える。以下では、上記の実施の形態と異なる点を中心に説明し、同じ点は説明を省略又は簡略化する。
照明器具203は、図9に示すように、制御端末2が備える構成要素を備える。具体的には、照明器具203は、取得部10と、分析部20と、制御部40と、シーン選択部50と、更新部60と、ユーザ選択部70とを備える。さらに、照明器具203は、データベース部30と、光源部80とを備える。
本変形例に係る照明制御システム200は、図9に示すように、複数の照明器具203として、シーリングライト203aと、フロアライト203bとを備える。図9には示していないが、フロアライト203bは、機能的にはシーリングライト203aと同じ構成要素を備える。
光源部80は、照明器具203の光源であり、可視光(照明光)を出射する。光源部80は、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子を有するLEDモジュールである。なお、光源部80は、LEDモジュールに限らず、有機EL(Electro−Luminescence)素子又は蛍光灯でもよい。
光源部80は、調光及び調色機能の少なくとも一方を有する。具体的には、光源部80は、制御部40によって設定された照明条件に基づいて光を出射する。例えば、光源部80は、2000K〜6500Kの間で設定された色温度の光を、0%〜100%の間で設定された調光比(明るさ)で出射する。
本変形例に係る照明制御システム200は、複数の照明器具203の各々が備える取得部10によって、ユーザ4からの要望を示す文章を取得する。また、制御部40は、光源部80を制御すればよく、他の照明器具203を制御しなくてもよい。このため、シーンテーブル31及びあかりイメージテーブル32は、各々に対応する照明器具の照明条件のみが記録されていてもよい。例えば、シーリングライト203aのデータベース部30に記憶されたシーンテーブル31には、シーリングライト203aの照明条件のみが記録されており、フロアライト203bの照明条件は記録されていなくてもよい。
以上のように、本変形例に係る照明制御システム200は、複数の照明器具203の各々が取得部10、分析部20、データベース部30及び制御部40などを備えるので、実施の形態と同様に、ユーザ4の好みに合った照明シーンを容易に形成することができる。このとき、照明器具203間又は照明器具203と制御端末との間での通信などを行わなくてよいので、通信に係る消費電力を削減することができる。
(その他)
以上、本発明に係る照明制御システムについて、上記の実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
以上、本発明に係る照明制御システムについて、上記の実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、照明制御システム1がシーン選択部50を備える例について示したが、これに限らない。具体的には、照明制御システム1は、ユーザ4からの照明シーンの選択を受け付けなくてもよい。言い換えると、照明制御システム1における照明シーンは1つのみでもよく、当該1つのみの照明シーンに対してユーザ4の要望を反映することで、ユーザ4の好みに合った照明シーンをすることもできる。
また、例えば、上記の実施の形態では、照明制御システム1がユーザ選択部70を備える例について示したが、これに限らない。例えば、照明制御システム1は、複数のユーザ4が存在する場合においても、複数のユーザ4を区別することなく、全てのユーザ4からの要望に基づいて照明シーンを形成することもできる。
例えば、N人(Nは2以上の自然数)のユーザ4が存在する場合に、制御部40は、N人のユーザ4からの要望(あかりイメージ)を平均することで、N人のユーザ4のあかりイメージを特定してもよい。一例として、2人のユーザ4が存在する場合に、取得部10は、第1ユーザから「明るくして欲しい」という要望(10%の調光比の増加に相当)を3回受け付け、第2ユーザから「暗くして欲しい」という要望(10%の調光比の減少に相当)を1回受け付けたと想定する。
このとき、第1ユーザのあかりイメージは、30%の調光比の増加に相当し、第2ユーザのあかりイメージは、10%の調光比の減少に相当する。制御部40は、2人のあかりイメージを平均することで、10%(={30%+(−10%)}÷2)の調光比の増加に相当するイメージを、2人のユーザ4のあかりイメージとして特定する。このように、複数のユーザ4の各々の要望を最大公約数的に実現することもできる。
また、例えば、上記の実施の形態では、データベース部30が外部のサーバ装置に備えられている例について示したが、これに限らない。例えば、制御端末2がデータベース部30を備えてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、照明制御システム1が更新部60を備える例について示したが、これに限らない。シーンテーブル31を更新しなくても、例えば、頻度情報などをメモリなどに記憶しておくことで、ユーザ4のあかりイメージを累積的に記憶することができる。
また、例えば、共起性の分析結果(具体的には、単語間の関連度合い)をデータベース化してもよい。分析部20は、データベースを参照することで、文章中に含まれる一の単語から、関連度合いの高い別の単語を推定することもできる。
これにより、例えば、ユーザ4の要望が「明るくして欲しい」などのように、明るさの程度に関する語句が含まれない場合であっても、「明るい」と「もっと」との間の関連度合いが高い場合には、分析部20は、「明るくして欲しい」という要望から「もっと明るく」というあかりイメージを特定することができる。
このようにして、あかりイメージの特定を補助することができ、ユーザ4の好みに合ったあかりイメージをより短期間で形成することができる。
また、上記の実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されてもよく、あるいは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
なお、本発明は、照明制御システムとして実現できるだけでなく、照明制御システムの各構成要素が行う処理をステップとして含むプログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なDVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体として実現することもできる。
つまり、上述した包括的又は具体的な態様は、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能な記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、100、200 照明制御システム
2 制御端末
3、203 照明器具
4 ユーザ
10 取得部
20 分析部
30、130 データベース部
40 制御部
60 更新部
70 ユーザ選択部(選択部)
2 制御端末
3、203 照明器具
4 ユーザ
10 取得部
20 分析部
30、130 データベース部
40 制御部
60 更新部
70 ユーザ選択部(選択部)
Claims (5)
- 明るさ及び色の少なくとも一方を含む照明条件を調整可能な複数の照明器具を制御する照明制御システムであって、
前記複数の照明器具が形成する照明シーンに対するユーザの要望を示す文章を取得する取得部と、
前記文章を1以上の語句に分解し、分解した語句の出現頻度又は共起性を分析することで、前記ユーザのあかりイメージを特定する分析部と、
複数のあかりイメージと複数の照明条件とが関連付けられたデータベース部と、
前記データベース部を参照することで、前記分析部によって特定されたあかりイメージに対応する照明条件を決定し、決定した照明条件で複数の照明器具を制御する制御部とを備える
照明制御システム。 - さらに、
前記ユーザが複数存在する場合に、前記制御部を動作させるユーザを選択する選択部を備える
請求項1に記載の照明制御システム。 - さらに、
前記制御部によって決定された照明条件に基づいて、前記データベース部を更新する更新部を備える
請求項1又は2に記載の照明制御システム。 - 前記データベース部は、複数の言語に対応している
請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明制御システム。 - コンピュータを、請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明制御システムとして機能させるためのプログラム。
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