JP2019056295A - 採光具、ロールスクリーンおよびブラインド - Google Patents

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Abstract

【課題】採光性と通気性を兼ね備えた採光具、ロールスクリーンおよびブラインドを提供する。【解決手段】採光具1は、光入射面に沿って配置される採光部2および通気部3を備え、採光部は、光入射面に入射された光を偏向させる光偏向部を有し、通気部は、光入射面からその反対側の光出射面まで貫通する通気孔を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、採光機能を有する採光具、ロールスクリーン、窓、扉およびブラインドに関する。
採光機能を持たせたロールアップスクリーン(以下、ロールスクリーンと呼ぶ)が知られている(特許文献1および2参照)。特許文献1および2に記載のロールスクリーンは、光透過部と光拡散部を有する光拡散層を備えており、光透過部と光拡散部との界面で光を反射させて、入射光を室内の上方に跳ね上げるようにしている。
特開2013−155569号公報 特開2013−157273号公報
採光機能を持たせた従来のロールスクリーンは、樹脂などの通気性のない材料で形成されており、特に夏場においては、外からの心地よい風を遮断することになり、室内の温度が上昇しやすくなる上に、室内の換気ができないという問題がある。
また、室内のインテリア・デザインの観点からは、樹脂以外の部材(例えば、布など)で形成した方が望ましい場合もありうる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、採光性と通気性を兼ね備えた採光具、ロールスクリーンおよびブラインドを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様によれば、光入射面に沿って配置される採光部および通気部を備え、
前記採光部は、前記光入射面に入射された光を偏向させる光偏向部を有し、
前記通気部は、前記光入射面からその反対側の光出射面まで貫通する通気孔を有する採光具が提供される。
前記通気部は、前記採光部の一部に形成される開口部を含んでいてもよい。
前記開口部は、当該採光具の光入射面を天地方向に配置したときに、天側、地面側、または天地の中央側の少なくとも一つに配置されてもよい。
前記通気部は、通気孔を有する繊維シートを有していてもよい。
前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の前記採光部が設けられてもよく、
前記繊維シートは、前記複数の採光部の光出射面側で前記複数の採光部に接合されてもよい。
前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の前記採光部が設けられてもよく、
前記繊維シートは、前記光入射面に沿って離隔して配置される前記複数の前記採光部の合間に配置されてもよい。
前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の前記採光部が設けられてもよく、
前記繊維シートは、
前記複数の採光部の光出射面側で、対応する採光具に接合される複数の繊維シート部と、
前記複数の繊維シート部のうち、隣接する繊維シート部同士を接合する繊維接合部と、を有してもよい。
前記繊維接合部の通気孔は、前記複数の繊維シートの通気孔よりも大きくてもよい。
前記繊維シートは、織布、不織布、編み物、レース、またはフェルトであってもよい。
前記光偏向部は、前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の溝を有するベース部と、前記ベース部とは異なる屈折率を持ち前記複数の溝内に配置される複数のルーバー部と、を有していてもよい。
上述した採光具をロール状に巻回するとともに、巻回した前記採光具を面状に展開する機構を備えたロールスクリーンが提供されてもよい。
上述した採光具をそれぞれ有する複数のスラットと、
前記複数のスラットの傾斜角度を可変させる機構と、を備えたブラインドが提供されてもよい。
本発明によれば、採光性と通気性を兼ね備えた採光具、ロールスクリーンおよびブラインドを提供できる。
本発明の第1の実施形態による採光具1の平面図。 天側のみに通気部3を形成した例を示す図。 地面側のみに通気部3を形成した例を示す図。 天地の中央側のみに通気部3を形成した例を示す図。 開口部の形状を示す図。 採光具1を採光シート20に適用した場合の断面構造を示す図。 本発明の第2の実施形態による採光具1の平面図および断面図。 図7の第1変形例による採光具1の平面図および断面図。 図7の第2変形例による採光具1の平面図および断面図。 本発明の第3の実施形態による採光具1の平面図および断面図。 図10の第1変形例による採光具1の平面図および断面図。 図10の第2変形例による採光具1の平面図および断面図。 一実施形態によるロールスクリーンの斜視図。 一実施形態によるブラインドの斜視図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物から変更し誇張してある。
なお、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
さらに、本明細書において、「シート面(フィルム面、板面、パネル面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。以下に説明する実施形態においては、後述する採光部と通気部はいずれも平行であるか、若干傾斜して配置される場合もあるが、本明細書では各層を総称してシート面と呼ぶこともある。また、本明細書において、シート状(フィルム状、板状、パネル状)の部材に対して用いる「法線方向」とは、当該部材のシート面への法線方向のことを指す。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態による採光具1の平面図である。図1の採光具1は、例えば採光シート20に適用可能である。通常の採光シートは、樹脂で形成されており、通気性を持たない。これに対して、本実施形態による採光具1は、採光部2と通気部3とを有する。図1の通気部3は、採光具1上に形成された開口部であり、採光部2は、採光具1上の開口部以外の領域である。
開口部すなわち通気部3は、採光具1の光入射面からその反対側の光出射面まで貫通する孔である。通気部3は、通気を行うためのものであり、通気部3を構成する開口部の径や数には特に制限はないが、開口部の径が大きいほど、あるいは採光具1の面積に占める開口部の総面積の割合が大きいほど、採光に利用できる面が狭まるため、採光性能が低下するが、その一方で通気性は向上する。また、開口部の径を大きくすると、開口部を介して採光具1を突き抜ける光量が多くなり、防眩性が低下するとともに、開口部を介して外側から内側の様子が見えやすくなりプライバシ性も低下するが、その一方で、開口部を通して内側から外側の様子を視認しやすくなり、眺望性は向上する。よって、採光性能、通気性、防眩性、プライバシ性および眺望性を考慮に入れて、開口部の形成箇所、開口部の径および開口部の数を決定するのが望ましい。
図1は採光具1の光入射面の全体にわたって均一に開口部を形成する例を示しているが、後述するように光入射面の一部のみに開口部を形成してもよいし、単位面積当たりの開口部の割合を場所によって不均一にしてもよい。また、図1では、矩形状の採光具1の対向する2辺に平行に複数の開口部を配列しているが、複数の開口部の配列方向は任意である。
上述したように、採光具1上の開口部は、採光性能にとってプラスにならないため、採光性能にできるだけ影響を与えない場所に設けるのが望ましい。例えば、採光具1を天地方向に配置される窓に適用する場合、窓の設置場所や設置方向、季節、時間帯により、窓への光の入射方向および入射角度が変化する。よって、窓への光の入射方向や入射角度を考慮に入れて、開口部の位置を決定してもよい。窓の設置場所ごとに、個別に開口部の位置を設定するのは現実的ではないため、開口部の形成箇所が異なる複数種類の採光具1を予め用意しておき、その中から最適なものを選択するようにすればよい。
図2〜図4は図1とは相違する場所に通気部3を設けた採光具1の平面図である。図2は天側のみに通気部3を形成した例を示し、図3は地面側のみに通気部3を形成した例を示し、図4は天地の中央側のみに通気部3を形成した例を示している。
図1〜図4のいずれも、通気部3を構成する複数の開口部が形成されていない領域を設けており、この領域が採光部2であり、積極的に採光を行うために用いられる。なお、隣接する開口部の間の領域も採光に利用できるため、開口部が形成された領域でも採光を行いたい場合は、開口部の間隔を広げたり、開口部の径サイズを小さくすればよい。
図1〜図4では、開口部を円形としているが、開口部の形状は特に問わない。例えば、図5に示すように、三角、四角、星形、楕円、あるいは他の形状のいずれでもよいし、複数の形状が混在していてもよい。また、面積が異なる複数の開口部を混在させてもよい。
図1〜図4に示した採光具1は、採光具1自体を貫通する通気部3を有する。従って、図1〜図4の採光具1を厚さが薄い採光シート20に適用して、この採光シート20を他の基材に接合する場合には、他の基材も通気性を持っている必要がある。他の基材が通気性を持たない場合には、せっかく採光シート20に通気部3があっても、他の基材にて通気部3が塞がれてしまうためである。他の基材の具体例については、後述する実施形態で説明する。
図1の採光具1を採光シート20に適用した場合の断面構造は例えば図6のようなものになる。図6の採光具1は、基材層6の上に配置される光制御層7と、光制御層7の上に配置される耐光性及び耐傷性を持たせるための保護層8と、基材層6の上に接着層9を介して配置されるデザイン性を向上させるための意匠層13を有する採光シート20を備えている。本実施形態による採光具1は、図6の採光シート20単体であってもよいし、上述したように採光シート20を他の基材に接合した構造体であってもよい。
図6の光制御層7は、光入射面7aに沿って離隔して配置される複数の溝10を有するベース部11と、ベース部11とは異なる屈折率を持ち複数の溝10内に配置される複数のルーバー部12とを有する。ルーバー部12の内部は空洞でもよいし、ベース部11とは異なる屈折率の充填材料を充填してもよい。
ルーバー部12は、光入射面に交差する方向に伸びる第1面12aおよび第2面12bを有する。ルーバー部12は、少なくともベース部11との界面のうち第1面12aにおいて、ベース部11とルーバー部12との屈折率差に基いて光の進行方向を変化させる。図6では、図示されたすべてのルーバー部12が形状の異なる第1面12aおよび第2面12bを有する非対称構造の例を示しているが、一部のルーバー部12については、光入射面7aに連なる2つの面の形状が等しい対称構造であってもよい。
なお、採光具1を構成する採光シート20の断面構造は、必ずしも図6のようなベース部11とルーバー部12で構成されている必要はなく、例えば、光入射面に沿って複数の光学プリズム体を配置して、入射光を斜め上方に跳ね上げてもよい。
(採光シート20の製法)
次に、図6の採光シート20の構成材料および製造工程について説明する。ベース部11の材料としては、例えば、光硬化性プレポリマーと、反応性希釈モノマーと、金型離型剤と、光重合開始剤とを混合して均一化したものが用いられる。ベース部11の材料は、紫外線硬化性樹脂を用いる代わりに、熱硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を用いてもよい。
ベース部11に、図6に示すような溝10を形成するには、例えば金型ロールが用いられる。金型ロールの表面は、溝10の形状に合わせてバイトにより切削されて、各溝10の形状に対応する複数の凸部が形成される。
凸部が形成された金型ロールとニップロールの間にベース部11の組成物を充填して両ロールにて加圧し、例えば高圧水銀灯により紫外線を照射してベース部11の組成物を硬化させて、ベース部11が形成される。その後、剥離ローラにより、金型ローラからベース部11を離型し、ベース部11を含む中間部材を作製する。
基材層6の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリカーボネート(PC)等の透明のフィルムが用いられる。基材層6の厚みは5〜200μm、好ましくは10〜150μm、より好ましくは50〜100μmである。基材層6の厚みが5μmより薄いと、生産時にしわがよったりして生産性が悪く、逆に、基材層6の厚みが200μmよりも厚いとコストが高くなり、例えばベース部11を硬化させるときに基材層6越しに電離放射線を照射した場合に電離放射線のロスを生じるといった不具合が発生するおそれがある。
ベース部11の溝10に充填される充填物として、例えば、光硬化性プレポリマー等の紫外線硬化性樹脂と、反応性希釈モノマーと、光重合開始剤とを混合して均一化したものが用いられる。紫外線硬化性樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂を用いてもよい。
上述したように、本実施形態では、ベース部11とルーバー部12とで屈折率に違いを持たせている。ルーバー部12に充填材料を充填する場合、ベース部11もルーバー部12も、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を材料として形成されるが、硬化性樹脂の材料や、それに含有される添加剤の種類等を変えることで、ベース部11とルーバー部12に屈折率差を持たせることができる。なお、上記では、ルーバー部12にベース部11とは異なる屈折率の充填材料を充填する例について説明したが、これに限らず、ルーバー部12の内部は空洞として形成してベース部11とルーバー部12とで屈折率に違いを持たせてもよい。
接着層9の組成物は、例えば、熱可塑性樹脂であるポリビニルアセタール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレンアクリル共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリビニルアルコール樹脂等から一種若しくは複数を、可塑剤、酸化防止剤及び紫外線遮蔽剤といった添加剤と共に混合し用いたり、アクリル系樹脂の粘着材と、架橋剤と、希釈剤とを混合して形成されたりする。この接着層9の組成物を、シート若しくはフィルム状にして採光シート20と透明基材との間に配置し、圧をかけて空気を押し出した後、加熱することで採光シート20と一体化させたり、液状であれば離型フィルムに塗布して乾燥させた後、採光シート20に貼付させたりする。
保護層8の組成物としては、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂などの硬化性樹脂が挙げられ、例えばウレタン系樹脂やアクリル系樹脂が挙げられる。樹脂に添加剤として、耐傷性を向上するために硬質フィラーを添加したり、耐光性を向上するために、紫外線遮蔽材といった材料等を混合した上で形成されたりする。
意匠層13の材料は、例えば、化学繊維、天然繊維を素材とした織布でもよいし、各種繊維を織らずに絡み合わせた不織布でもよく、また透明フィルムへ印刷にてデザインが施されたものであってもよい。好ましくは一般的なロールスクリーンで用いられるような生地が挙げられる。意匠層13のデザインについては、採光性能を阻害する場合もあり得るため、意匠性と採光性の兼ね合いを鑑みて、適宜決めればよい。
上述した工程により採光シート20が製造されると、打ち抜き機にて、採光シート20上に開口部を形成する。形成した開口部が通気部3となる。
なお、開口部を形成しない状態の採光シート20を、同じく開口部のない透明基材等の母材に貼り合わせた後に、採光シート20と母材を貫通する開口部を形成して採光具1を完成させてもよい。
このように、第1の実施形態では、採光具1に通気部3を設けるため、採光性能だけでなく、通気性も持たせることができる。
(第2の実施形態)
以下に説明する第2の実施形態では、シート状の採光部2と繊維シートを組み合わせて採光具1を作製するものである。
図7は本発明の第2の実施形態による採光具1の平面図および断面図である。図7の採光具1は、例えばロールスクリーンに適用可能なものであり、柔軟性のある素材を用いて、厚みも薄く形成している。
図7の採光具1は、光入射面に沿って離隔して配置される複数の採光シート20と、隣接する採光部2同士を繋ぐ1つまたは複数の繊維シート21とを有する。採光シート20は、図6と同様の構造を有する。
例えば、図7の採光具1の光入射面を天地方向に配置する場合、複数の採光シート20は天地方向に離隔して配置されている。このため、採光シート20と繊維シート21は、天地方向に交互に配置される。
採光シート20と繊維シート21との接合は、例えば、採光シート20と繊維シート21の端辺に沿って糊しろ部分を設けて、この糊しろ部分に接着材を付着して採光シート20と接合すればよい。
図7の採光シート20は、採光部2のみを有し、通気部3は持たない。繊維シート21は、絹糸、綿糸、毛糸、化学繊維などの各種繊維を織った織布でもよいし、各種繊維を織らずに絡み合わせた不織布でもよいし、各種繊維を編んだ編み物でもよいし、各種繊維を用いたレースでもよいし、各種繊維を薄く板状に圧縮したフェルトでもよい。ただし、本実施形態の繊維シート21は、通気のための通気孔を有するものである。
図7の採光シート20は通気性を持たないが、繊維シート21が通気性を持つため、採光シート20間で繊維シート21が露出されている領域で通気を行うことができる。
また、繊維シート21は通気孔を有するため、この通気孔を通してある程度入射光を通すこともできるが、入射光を斜め上方に跳ね上げる効果は期待できない。一方、採光シート20は、例えば図6のようなルーバー部12とベース部11を備えているため、入射光を斜め上方に跳ね上げることができる。
このように、図7の採光具1は、その光入射面を天地方向に配置したときに、天地方向に採光シート20と繊維シート21を交互に配置するため、採光シート20にて採光を行い、繊維シート21にて通気を行うことができ、採光と通気の両方を行うことができる。
図8は図7の第1変形例による採光具1の平面図および断面図、図9は図7の第2変形例による採光具1の平面図および断面図である。図8と図9は採光具1の光出射面側から見た平面図を示している。
図8の採光具1は、個々の採光シート20の光出射面に、各採光シート20と同サイズの繊維シート21を接合している。隣接する繊維シート21同士は、繊維接合部22で繋がっている。繊維接合部22は、繊維シート21内の一部の繊維糸を長く伸ばしたものである。このように、繊維シート21と繊維接合部22には、共通の繊維糸が掛け渡されており、繊維シート21と繊維接合部22の接合強度を高めることができる。
繊維接合部22内の繊維糸の数は、繊維シート21内の繊維糸の数よりも大幅に少なくしており、繊維接合部22の開口割合は、繊維シート21の開口割合よりも多くなる。よって、繊維接合部22の通気量をより増大でき、図7よりもさらに通気性を向上できる。
図8の場合、採光シート20の光出射面側に繊維シート21が配置されているため、採光シート20から出射された光の一部が繊維シート21で吸収されたり、拡散されたりし、採光性能が低下することが予想される。採光性能の低下を抑制するには、採光シート20に接合される繊維シート21の通気孔の割合をできるだけ大きくするのが望ましい。
図8の場合、隣接する繊維シート21同士は、一方向に伸びる繊維糸からなる繊維接合部22にて繋がっており、必ずしも強度的に十分とは言えない。そこで、図9に示すように、繊維接合部22を、一方向に伸びる繊維糸だけでなく、交差する二方向に伸びる繊維糸で構成してもよい。これにより、繊維接合部22は、縦糸と横糸が絡み合うような構造になり、隣接する繊維シート21同士をより強固に接合できる。また、繊維接合部22は、その両側の繊維シート21よりも、単位面積当たりの通気孔の割合が多ければよいため、繊維シート21と同様に、織布、不織布、編み物、レースまたはフェルトで構成しつつ、通気孔の割合を繊維シート21よりも多くすればよい。なお、繊維接合部22は、繊維シート21よりも、単位面積当たりの繊維糸の数が少なければよいため、図8や図9のように、縦糸や横糸のみで構成する必要はなく、繊維糸を不規則に配置して形成してもよい。
このように、第2の実施形態では、離隔して配置される複数の採光シート20の間に繊維シート21または繊維接合部22を配置するため、採光シート20自体が通気性を持たなくても、隣接する採光シート20の間から通気させることができる。
また、部分的にとはいえ、繊維シート21を用いることで、採光シート20が露出されるよりも、意匠性に優れた採光具1を作製できる。繊維シート21は、採光シート20よりも、色々な素材があり、色のバリエーションも多いため、設置場所のインテリアに見合った繊維シート21を選択することで、採光性、通気性および意匠性の向上を図ることができる。
(第3の実施形態)
上述した第2の実施形態では、複数枚の繊維シート21を設ける例を説明したが、以下に説明する第3の実施形態は、一枚の繊維シート21を設けることを特徴とする。
図10は本発明の第3の実施形態による採光具1の平面図および断面図である。第3の実施形態による採光具1も、薄い素材からなる採光シート20と繊維シート21で構成されるため、例えばロールスクリーンとして適用可能である。
図10は採光具1を光出射面側から見た平面図を示している。図10の採光具1は、開口部が形成された採光シート20と、採光シート20の光出射面に接合される繊維シート21とを備えている。図10では、繊維シート21が採光シート20の光出射面の一部に接合されるように図示されているが、採光シート20の光出射面の全面に繊維シート21を接合してもよい。
採光シート20は、第1の実施形態と同様に、開口部を有するため、開口部の形成された領域が通気部3となり、それ以外の領域が採光部2となる。
本実施形態では、採光シート20の開口部の少なくとも一部を繊維シート21で覆うが、第2の実施形態で説明したように、繊維シート21は通気孔を有するため、通気性は確保される。
また、第2の実施形態のように、繊維シート21が分割構造ではなく、一続きに繋がっているため、繊維接合部22を設ける必要もなく、構造が簡易になり、製造が容易になるとともに耐久性が向上する。
図11は図10の第1変形例による採光具1の平面図および断面図、図12は図10の第2変形例による採光具1の平面図および断面図である。図11および図12も、採光具1の光出射面側から見た平面図を示している。また、図11と図12では、採光シート20の光出射面の一部のみに繊維シート21が接合されているように図示されているが、採光シート20の光出射面の全体に繊維シート21を接合してもよい。
図11の採光具1は、図7と同様に、複数の採光シート20を離隔して配置している。これら複数の採光シート20は、光出射面にて1枚の繊維シート21に接合されている。よって、隣接する2枚の採光シート20の間には、繊維シート21だけが配置されることになり、この繊維シート21を通して通気を行うことができる。
また、複数の採光シート20を1枚の繊維シート21で固定できるため、構造が簡易になり、製造も容易になる。
図11の採光具1では、採光シート20の光出射面に繊維シート21が接合されているため、採光シート20から出射された光の一部が繊維シート21で吸収や拡散され、採光性能が落ちるおそれがある。そこで、繊維シート21内の通気孔の割合をできるだけ多くして、採光性と通気性の両方を向上させるのが望ましい。
図12の採光具1は、採光シート20内に通気部3を形成した点が図11との相違点である。採光シート20に開口部を設ければ、採光シート20と繊維シート21が重なっている領域でも通気性を持たせることができる。
このように、第3の実施形態では、1枚以上の採光シート20の光出射面に1枚の繊維シート21を接合するため、第2の実施形態よりも構造が簡略化し、製造組立が容易になる。第3の実施形態の場合、採光シート20と繊維シート21とが少なくとも部分的に重なり合う構造になるが、繊維シート21の通気孔の割合を大きくすることで、採光性と通気性の両立を図ることができる。
上述した第1〜第3の実施形態による採光具1は、窓等に貼り付ける採光シート20、図13に示すようなロールスクリーン23や図14に示すようなブラインド24などに適用可能である。
図13のロールスクリーン23は、例えば窓に近接して設置され、窓の上端付近に設けたロール軸に巻回自在とされている。ロールスクリーン23は展開した状態では、窓の全体を覆うように配置されるが、窓を通してロールスクリーン23の光入射面に入射した光は、採光部2で斜め上方に跳ね上げられ、天井方向に進行する。また、仮に窓を開けていた場合、ロールスクリーン23内の通気部3を介して空気の出し入れが行われる。
図14のブラインド24は、例えば窓に近接して配置され、傾斜角度を調整可能な複数のスラット25を有する。各スラット25は、上述した第1〜第3の実施形態による採光具1と同様の構造を有する。窓を通してスラット25の光入射面に入射した光は、採光部2で斜め上方に跳ね上げられ、天井方向に進行する。また、仮に窓を開けていた場合、スラット25内の通気部3を介して空気の出し入れが行われる。
図13および図14では、通気部3を概念的に説明するために大きめに図示してあるが、採光性能、防眩性、眺望性およびプライバシ性を総合的に考慮に入れて、通気部3の配置場所、数、径サイズを調整するのが望ましい。
この他、第1〜第3の実施形態による採光具1は、ドアや網戸などにも幅広く適用可能である。例えば、第1〜第3の実施形態による採光具1をドアに組み込んだ場合、ドアに入射された光を斜め上方に跳ね上げることができるとともに、通気性も有する。よって、ドアを開けずに換気を行うことができ、防犯も図ることができる。
また、第1〜第3の実施形態による採光具1を網戸に組み込んだ場合、採光シート20や繊維シート21の開口部のサイズは、蚊や蠅のような虫の侵入を防止できる程度の大きさを有する。従来の網戸は、採光を配慮していないが、第2または第3の実施形態による採光具1を用いた網戸であれば、本来の網戸の機能に加えて、採光性も持たせることができる。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 採光具、2 採光部、3 通気部、6 基材層、7 光制御層、8 保護層、9 接着層、10 溝、11 ベース部、12 ルーバー部、13 意匠層、20 採光シート、21 繊維シート、22 繊維接合部、23 ロールスクリーン、24 ブラインド、25 スラット

Claims (1)

  1. 光入射面に沿って配置される採光部および通気部を備え、
    前記採光部は、前記光入射面に入射された光を偏向させる光偏向部を有し、
    前記通気部は、前記光入射面からその反対側の光出射面まで貫通する通気孔を有する採光具。

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