JP2016069992A - 採光具およびロールスクリーン - Google Patents

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田 大 塚
木 康 弘 大
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Abstract


【課題】採光性能を維持しつつ、意匠性にも優れた採光具およびロールスクリーンを提供する。
【解決手段】採光具1は、光入射面に入射された光を偏向させる光偏向部を有する採光シート2と、採光シートの光入射面とは反対側の光出射面上の少なくとも一部に配置され可視光透過孔を有する多孔シート3と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、採光機能を有する採光具およびロールスクリーンに関する。
採光機能を持たせたロールアップスクリーン(以下、ロールスクリーンと呼ぶ)が知られている(特許文献1および2参照)。特許文献1および2に記載のロールスクリーンは、光透過部と光拡散部を有する光拡散層を備えており、光透過部と光拡散部との界面で光を反射させて、入射光を室内の上方に跳ね上げるようにしている。
特開2013−155569号公報 特開2013−157273号公報
採光機能を持たせた従来のロールスクリーンは、樹脂で形成されることが多いが、室内のインテリア・デザインの観点からは、樹脂以外の部材(例えば、布など)で形成した方が望ましい場合もありうる。
また、大型のロールスクリーンの場合、一枚の採光シートで構成するのは困難になり、複数枚の採光シートをつなぎ合わせる必要がある。この場合、採光シート同士のつなぎ目がロールスクリーンの表面に露出してしまい、見た目にもよくない。
さらに、採光シートの母材に溝を形成して、この溝に母材とは異なる材料を充填して光の屈折率界面を形成する場合、製造上の不具合により、溝などの周囲に欠陥部が形成されてしまうことがある。この欠陥部は採光シートの外観に現れるため、見た目上好ましくない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、採光性能を維持しつつ、意匠性にも優れた採光具およびロールスクリーンを提供することにある。
本発明の一態様によれば、光入射面に入射された光を偏向させる光偏向部を有する採光シートと、
前記採光シートの光入射面とは反対側の光出射面上の少なくとも一部に配置され可視光透過孔を有する多孔シートと、を備える採光具が提供される。
前記多孔シートは、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置されてもよい。
前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置される複数の前記多孔シートは、前記採光シートの一方向に平行に配置されてもよく、
前記複数の多孔シート同士の隙間は一定であってもよい。
前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置される複数の前記多孔シートは、前記採光シートの一方向に平行に配置されてもよく、
前記複数の多孔シート同士の隙間と前記複数の多孔シートの前記一方向における幅との少なくとも一方は段階的に変化してもよい。
前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置される複数の前記多孔シートは、前記採光シートの一方向に平行に配置されてもよく、
前記複数の多孔シート同士の隙間と前記複数の多孔シートの前記一方向における幅との少なくとも一方は不規則であってもよい。
前記多孔シートは、前記採光シートのつなぎ目に沿って、あるいは前記つなぎ目に重なる場所に配置されてもよい。
前記多孔シートは、前記採光シート内の欠陥部に沿って、あるいは前記欠陥部に重なる場所に配置されてもよい。
前記光偏向部は、前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の溝を有するベース部と、前記ベース部とは異なる屈折率を持ち前記複数の溝内に配置される複数のルーバー部と、を有してもよく、
前記多孔シートは、前記複数のルーバー部の長手方向に沿って配置されてもよい。
前記多孔シートは、前記採光シートの光出射面に配置されてもよく、
前記多孔シートは、
第1透過率部と、
前記第1透過率部よりも可視光透過率の高い第2透過率部と、を有してもよい。
前記第2透過率部は、可視光に対して透明であってもよい。
前記第2透過率部は、隣接配置される2つの前記第1透過率部よりも単位面積当たりの孔の面積が大きい領域であってもよい。
前記第1透過率部は、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置されてもよく、
これら複数の第1透過率部は、前記採光シートの一方向に平行に配置されてもよく、
前記複数の第1透過率部同士の隙間は一定であってもよい。
前記第1透過率部は、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置されてもよく、
これら複数の第1透過率部は、前記採光シートの一方向に平行に配置されてもよく、
前記複数の第1透過率部同士の隙間と前記複数の第1透過率部の前記一方向における幅との少なくとも一方は段階的に変化してもよい。
前記第1透過率部は、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置されてもよく、
これら複数の第1透過率部は、前記採光シートの一方向に平行に配置されてもよく、
前記複数の第1透過率部同士の隙間と前記複数の第1透過率部の前記一方向における幅との少なくとも一方は不規則であってもよい。
前記第1透過率部と前記第2透過率部との境界は、前記採光シートのつなぎ目に沿って、あるいはつなぎ目に重なる場所に配置されてもよい。
前記第1透過率部は、前記採光シート内の欠陥部に沿って、あるいは前記欠陥部に重なる場所に配置されてもよい。
前記光偏向部は、前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の溝を有するベース部と、前記ベース部とは異なる屈折率を持ち前記複数の溝内に配置される複数のルーバー部と、を有してもよく、
前記第1および第2透過率部の少なくとも一部は、前記複数のルーバー部の長手方向に沿って配置されてもよい。
前記第1透過率部および前記第2透過率部の少なくとも一部は、前記複数のルーバー部の長手方向とは異なる方向に配置されてもよい。
前記第1透過率部および前記第2透過率部は、前記採光シートの光入射面とは反対側の光出射面上に千鳥状に配置されてもよい。
前記多孔シートは、繊維シートを含んでいてもよい。
前記繊維シートは、織布、不織布、編み物、レース、またはフェルトであってもよい。
前記多孔シートは、貫通孔を有する樹脂シートを含んでいてもよい。
上述した採光具をロール状に巻回するとともに、巻回した前記採光具を面状に展開する機構を備えたロールスクリーンが提供されてもよい。
本発明によれば、採光性能を維持しつつ、意匠性にも優れた採光具およびロールスクリーンを提供できる。
本発明の第1の実施形態による採光具1の斜視図。 図1の天地方向における部分断面図。 図2に対応する採光具1の部分斜視図。 図2の第1変形例による採光具1の部分断面図。 図2の第2変形例による採光具1の部分断面図。 図2の第3変形例による採光具1の部分斜視図。 図2の第4変形例による採光具1の部分斜視図。 図2の第5変形例による採光具1の部分斜視図。 図2の第6変形例による採光具1の部分斜視図。 採光シートの断面図。 第2の実施形態による採光具1の斜視図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物から変更し誇張してある。
なお、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
さらに、本明細書において、「シート面(フィルム面、板面、パネル面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。以下に説明する実施形態においては、後述する採光シートと繊維シートはいずれも平行であるか、若干傾斜して配置される場合もあるが、本明細書では各層を総称してシート面と呼ぶこともある。また、本明細書において、シート状(フィルム状、板状、パネル状)の部材に対して用いる「法線方向」とは、当該部材のシート面への法線方向のことを指す。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態による採光具1の斜視図、図2は図1の天地方向における部分断面図である。図1の採光具1は、例えば窓の内側に配置されるロールスクリーン1である。図1のロールスクリーン1は、光が入射される側に配置される採光シート2と、この採光シート2の光出射面側に配置される多孔シート3とを備えている。ロールスクリーン1の上部には、多孔シート3付きの採光シート2を巻き取るロール機構21が設けられており、このロール機構21の一端部には、多孔シート3付きの採光シート2の巻き取り量を調整するためのチェーン22が取り付けられている。チェーン22は、その両端がロール機構21に接続されたUの字型であり、一方のチェーン22を下げると多孔シート3付きの採光シート2の巻き取り量が減少して、採光シート2はより下方まで引き出される。他方のチェーン22下げると、採光シート2の巻き取り量が増加して、採光シート2は上方に移動する。
採光シート2は、後述するように、光入射面に入射された光を偏向させる光偏向部(光偏向層)を有する。多孔シート3は、採光シート2の光入射面とは反対側の光出射面上の一部に配置されるものであり、多孔シート3には可視光透過孔が設けられている。よって、採光シート2を通過して多孔シート3に入射された光の少なくとも一部は、多孔シート3を通過して採光に利用可能となる。なお、可視光とは、波長範囲が380nmから780nmの光である。
多孔シート3は、採光シート2の光出射面上の複数箇所に離隔して配置されている。例えば、図2の例では、採光シート2の天地方向に沿って、一定間隔で、複数の多孔シート3が配置されている。より詳細には、採光シート2の天地方向において隣接する2枚の多孔シート3の隙間2a、すなわち、一方の多孔シート3の端から、その端に近接する他方の多孔シート3の端までの距離を一定としている。また、個々の多孔シート3の天地方向における幅3aは同一としている。
個々の多孔シート3は、採光シート2の水平方向に延在されている。図1および図2では、各多孔シート3の水平方向長さを共通としており、いずれの多孔シート3も、採光シート2の水平方向長さとほぼ等しい長さを有する。
隣接する2枚の多孔シート3の間では、採光シート2の光出射面が露出している。よって、採光シート2から出射された光のうち、隣接する2枚の多孔シート3の間を通過した光は、多孔シート3で遮られることなく、主に斜め上方に進行する。
また、多孔シート3は、可視光透過孔を有するため、多孔シート3を通して内側に入射される光もある。多孔シート3は、その材料にもよるが、ある程度は入射光を拡散させて出射するため、多孔シート3を通しても、ある程度の採光効果は見込める場合がある。
多孔シート3は、採光シート2の光出射面上に、例えば接着材を介して接合される。多孔シート3の接合面に予め接着材を塗布して採光シート2の光出射面に接合してもよいし、採光シート2の光出射面に予め接着材を塗布して、採光シート2を接合してもよい。
図2の例では、多孔シート3を天地方向に一定間隔で配置しており、別の言い方をすると、採光シート2の光出射面が露出される領域が一定間隔で存在する。よって、光入射面の全体にわたって、一定の採光量が見込める。
多孔シート3は、規則的または不規則に多数の孔が設けられたシート状基材であり、シート状基材の材料は特に問わない。多孔シート3は、意匠性を考慮に入れると繊維シートが望ましいが、水回りでの使用を考慮に入れると、貫通孔を有する樹脂シートが望ましい。また、通気性や可視光透過性を考慮に入れると、繊維シートと樹脂シートのどちらでもよい。さらに、繊維シートと樹脂シートとを積層した構造や、シート面上に並べた構造にしてもよい。多孔シート3が繊維シートを含む場合、絹糸、綿糸、毛糸、化学繊維などの各種繊維を織った織布でもよいし、各種繊維を織らずに絡み合わせた不織布でもよいし、各種繊維を編んだ編み物でもよいし、各種繊維を用いたレースでもよいし、各種繊維を薄く板状に圧縮したフェルトでもよい。ただし、本実施形態の多孔シート3は、可視光を透過するための可視光透過孔を有するものである。
採光シート2の光入射面側は窓に面し、光出射面側は観察者の目に触れやすい。よって、採光シート2の光出射面に多孔シート3として繊維シートを配置することで、採光シート2にデザイン的な特徴を持たせることができる。繊維シートは、質感や肌触りを任意に調整でき、また色も種々変更できるため、採光具1の設置場所に合わせたデザインの繊維シートを採光シート2に貼り合わせることで、意匠性に優れた採光具1を提供できる。
ところで、大型のロールスクリーン1の場合、一枚の採光シート2では足りず、複数枚の採光シート2をつなぎあわせることになる。このとき、採光シート2同士のつなぎ目が目立ってしまうことがある。そこで、採光シート2の光出射面上に多孔シート3を配置する際には、つなぎ目に沿って多孔シート3を配置するか、あるいはつなぎ目に重なるように多孔シート3を配置して、つなぎ目が目立たなくするのが望ましい。
図3は図2に対応する採光具1の部分斜視図である。図2および図3では、つなぎ目4と多孔シート3の端部とが一致するように多孔シート3を配置する例を示している。
また、採光シート2内に後述するように溝を設けて、この溝に低屈折率の材料を充填して屈折率界面を形成する場合、溝の内部の空気により、低屈折材料が溝の内部に正しく充填されなかったり、低屈折材料が溝からあふれて周囲に広がるなどの不具合により生じた欠陥部5が、採光シート2の外観に現れてしまうことがある。
欠陥部5は、採光シート2内の溝の長手方向に沿って筋状にできる場合と、局所的な点状にできる場合とがある。いずれの場合も、多孔シート3を欠陥位置に沿って配置するか、あるいは多孔シート3を欠陥位置に重なる場所に配置すればよい。
図2では、隣接する2枚の多孔シート3同士の隙間を一定にしていたが、つなぎ目4や欠陥部5の位置に合わせて多孔シート3を配置すると、必ずしも隣接する多孔シート3同士の隙間が一定にならない場合もありうる。そこで例えば、つなぎ目4や欠陥部5の位置に合わせて多孔シート3を配置した後に、他の多孔シート3を、できるだけ多孔シート3同士の隙間が一定になるように配置してもよい。あるいは、つなぎ目4や欠陥部5の位置に合わせて配置される多孔シート3の周辺を除いて、他の多孔シート3同士の隙間を一定にしてもよい。
図4は図2の第1変形例による採光具1の部分断面図、図5は図2の第2変形例による採光具1の部分断面図である。
図4は天地方向に隣接配置された多孔シート3同士の隙間を不規則すなわちランダムにする例を示している。採光シート2内の欠陥部5の位置は不規則であるため、採光シート2内に複数の欠陥部5があり、欠陥部5の位置に合わせて多孔シート3を配置するようにすると、多孔シート3同士の隙間は不規則となる。また、つなぎ目4や欠陥部5の数が少なくて、つなぎ目4や欠陥部5の位置に合わせて多孔シート3を配置しただけでは、配置すべき多孔シート3の総数に達しない場合は、残りの多孔シート3を、作業者が不規則に配置してもよいし、配置場所が不規則になるように予め計算した配線場所に従って、多孔シート3を配置してもよい。
図4では、多孔シート3の天地方向における幅を一定としているが、多孔シート3の天地方向における幅を不規則としてもよい。また、多孔シート3の天地方向における幅を不規則にして、かつ多孔シート3同士の隙間を一定にしてもよい。
図5は多孔シート3同士の隙間が段階的に変化するように多孔シート3を配置する例を示している。この場合、例えば、採光シート2のつなぎ目4や欠陥部5がある場所付近の多孔シート3同士の隙間を狭くし、この場所から遠ざかるにつれて、徐々に多孔シート3同士の隙間を広げてもよい。
図5では、多孔シート3の天地方向における幅を一定としているが、多孔シート3の天地方向における幅を段階的に変化させてもよい。また、多孔シート3の天地方向における幅を段階的に変化させて、かつ多孔シート3同士の隙間を一定にしてもよい。
図6は図2の第3変形例による採光具1の部分斜視図、図7は図2の第4変形例による採光具1の部分斜視図、図8は図2の第5変形例による採光具1の部分斜視図、図9は図2の第6変形例による採光具1の部分斜視図である。
図2〜図5では、採光シート2の一方向のみに平行に多孔シート3を配置する例を示したが、図6は格子状に複数の多孔シート3を配置している。図6では、多孔シート3からなる格子の開口部では、採光シート2の光出射面が露出し、この光出射面から出射した光は斜め上方に跳ね上げられる。多孔シート3による格子の間隔を狭めるほど、開口部の面積は小さくなり、採光シート2のつなぎ目4や欠陥部5は目立たなくなる。格子を形成する多孔シート3の幅や本数を調整することで、採光性能を任意に調整可能である。
図7は、例えば円形の多孔シート3をそれぞれ離隔して、採光シート2の光出射面上に配置したものである。多孔シート3の形状は円形に限定されるものではなく、多角形や不定形など、任意の形状でもよい。図2〜図6のように、線状の多孔シート3を配置するよりも、図7のように形状に特徴のある多孔シート3を配置した方が意匠性に優れた採光具1を作製できる。
図7の円形の多孔シート3を採光シート2の光出射面上に配置する場合、採光シート2内に欠陥部5があれば、欠陥部5の位置に沿って、あるいは欠陥部5に重なる位置に多孔シート3を配置するのが望ましい。また、採光シート2につなぎ目4がある場合、円形の多孔シート3ではつなぎ目4を目立たなくすることはできないため、図2等に示した線状の多孔シート3と円形の多孔シート3を共に用いて、線状の多孔シート3でつなぎ目4を目立たなくするとともに、円形の多孔シート3で意匠性を向上させてもよい。
図8と図9は千鳥状に多孔シート3を配置する例を示している。図8は千鳥状に配置される多孔シート3の面積が不均一である例を示し、図9は千鳥状に配置される多孔シート3の面積が均一である例を示している。図8と図9のいずれにおいても、採光シート2につなぎ目4に沿って、複数の多孔シート3を配置できるため、つなぎ目4を目立たなくさせることができる。
(採光シート2の構造)
本実施形態による採光シート2は、図10に示すように、基材層6の上に配置される光制御層7と、光制御層7の上に配置される接着層8と、基材層6の下に配置される保護フィルム9とを有する。採光シート5は接着層8を介して、例えば窓20に貼り付けられる。
図10の光制御層7は、光入射面7aに沿って離隔して配置される複数の溝10を有するベース部11と、ベース部11とは異なる屈折率を持ち複数の溝10内に配置される複数のルーバー部12とを有する。ルーバー部12の内部は空洞でもよいし、ベース部11とは異なる屈折率の充填材料を充填してもよい。
ルーバー部12は、光入射面7aに交差する方向に伸びる第1面12aおよび第2面12bを有する。ルーバー部12は、少なくともベース部11との界面のうち第1面12aにおいて、ベース部11とルーバー部12との屈折率差に基いて光の進行方向を変化させる。図10では、図示されたすべてのルーバー部12が形状の異なる第1面12aおよび第2面12bを有する非対称構造の例を示しているが、第1面12aと第2面12bの形状が等しい対称構造であってもよい。
なお、採光具1を構成する採光シート2の断面構造は、必ずしも図10のようなベース部11とルーバー部12で構成されている必要はなく、例えば、光入射面7aに沿って複数の光学プリズム体を配置して、入射光を斜め上方に跳ね上げてもよい。
(採光シート21の製法)
次に、本実施形態に係る採光シート21の構成材料および製造工程について説明する。ベース部11の材料としては、例えば、光硬化性プレポリマーと、反応性希釈モノマーと、金型離型剤と、光重合開始剤とを混合して均一化したものが用いられる。ベース部11の材料は、紫外線硬化性樹脂を用いる代わりに、熱硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を用いてもよい。
ベース部11に、図10に示すような溝10を形成するには、例えば金型ロールが用いられる。金型ロールの表面は、溝10の形状に合わせてバイトにより切削されて、各溝10の形状に対応する複数の凸部が形成される。
凸部が形成された金型ロールとニップロールの間にベース部11の組成物を充填して両ロールにて加圧し、例えば高圧水銀灯により紫外線を照射してベース部11の組成物を硬化させて、ベース部11が形成される。その後、剥離ローラにより、金型ローラからベース部11を離型し、ベース部11を含む中間部材を作製する。
基材層6の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリカーボネート(PC)等の透明のフィルムが用いられる。基材層6の厚みは5〜200μm、好ましくは10〜150μm、より好ましくは50〜100μmである。基材層6の厚みが5μmより薄いと、生産時にしわがよったりして生産性が悪く、逆に、基材層6の厚みが200μmよりも厚いとコストが高くなり、例えばベース部11を硬化させるときに基材層6越しに電離放射線を照射した場合に電離放射線のロスを生じるといった不具合が発生するおそれがある。
ベース部11の溝10に充填される充填物として、例えば、光硬化性プレポリマー等の紫外線硬化性樹脂と、反応性希釈モノマーと、光重合開始剤とを混合して均一化したものが用いられる。紫外線硬化性樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂を用いてもよく、光散乱材を混合しても良い。
上述したように、本実施形態では、ベース部11とルーバー部12とで屈折率に違いを持たせている。ルーバー部12に充填材料を充填する場合、ベース部11もルーバー部12も、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を材料として形成されるが、硬化性樹脂の材料や、それに含有される添加剤の種類等を変えることで、ベース部11とルーバー部12に屈折率差を持たせることができる。
接着層8の組成物は、例えば、熱可塑性樹脂であるポリビニルアセタール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレンアクリル共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリビニルアルコール樹脂等から一種若しくは複数を、可塑剤、酸化防止剤及び紫外線遮蔽剤といった添加剤と共に混合し用いたり、アクリル系樹脂の粘着材と、架橋剤と、希釈剤とを混合して形成されたりする。この接着層8の組成物を、シート若しくはフィルム状にして採光シート21と透明基材との間に配置し、圧をかけて空気を押し出した後、加熱することで採光シート21と一体化させたり、液状であれば離型フィルムに塗布して乾燥させた後、採光シート21に貼付させたりする。なお、上記では、ルーバー部12にベース部11とは異なる屈折率の充填材料を充填する例について説明したが、これに限らず、ルーバー部12の内部は空洞として形成してベース部11とルーバー部12とで屈折率に違いを持たせてもよい。
このように、第1の実施形態では、採光シート2の光出射面の一部に、可視光透過孔を有する繊維シートなどからなる多孔シート3を配置するため、意匠性に優れた採光具1を作製できる。また、採光シート2のつなぎ目4や欠陥部5に合わせて多孔シート3を配置することで、つなぎ目4や欠陥部5が目立たなくなる。さらに、多孔シート3の形状や配置場所を最適化することで、採光性能の低下を極力抑えることができる。また、多孔シート3の形状を任意に選択できるため、多孔シート3自体の意匠性に加えて、多孔シート3の形状にも意匠的な特徴を持たせることができる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、採光シート2の光出射面上で、多孔シート3が配置されていない領域は、採光シート2の光出射面が露出している。このため、多孔シート3が配置されていない領域では、採光シート2の採光性能を最大限に生かすことができる。その一方で、複数の多孔シート3を個別に採光シート2上に接合しなければならず、作業性が悪いという問題がある。
以下に説明する第2の実施形態は、この問題を解決するものである。
図11は第2の実施形態による採光具1の斜視図である。図11の採光具1内の多孔シート3は、互いに可視光透過率が異なる第1透過率部3aと第2透過率部3bを有する。第2透過率部3bは、第1透過率部3aよりも可視光透過率を高くしている。第2透過率部3aは、織布、不織布、編み物、レース、フェルトまたは樹脂素材で形成されている。第2透過率部3bは、例えば可視光に対して透明な領域でもよいし、第1透過率部3aと同様の材料で形成され、単位面積当たりの孔の総面積を第1透過率部3aよりも少なくしてもよい。第2透過率部3bの可視光透過率が高いほど、採光性能は向上する。その一方で、テカり感やぎらつきが目立つため、意匠性を鑑みると、第2透過率部3bの可視光透過率は高くない方が望ましい。採光性能と意匠性のバランスにて第2透過率部3bの可視光透過率を決定するのが望ましい。
多孔シート3内の第1透過率部3aと第2透過率部3bは、図2〜図5のように縞状に配置されていてもよいし、図6のように格子状に配置されていてもよいし、図7のように円形等の任意形状で配置されていてもよいし、図8および図9のように千鳥状に配置されていてもよい。
第2の実施形態による多孔シート3を用いて、採光シート2のつなぎ目4や採光シート2内の欠陥部5を目立たなくするには、多孔シート3の外径サイズを採光シート2よりも大きくして、採光シート2のつなぎ目4や欠陥部5の位置に合わせて多孔シート3を配置した後に、多孔シート3を採光シート2のサイズに合わせてカットすればよい。
このように、第2の実施形態では、採光シート2の光出射面の全体に多孔シート3を貼り付けるため、第1の実施形態よりも、製造が容易になる。また、多孔シート3内に、可視光透過率が互いに異なる第1透過率部3aと第2透過率部3bを設けるため、第1の実施形態では単に開口部であった第1透過率部3aにも意匠性を付加させることができる。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 ロールスクリーン、2 採光シート、3 多孔シート、4 つなぎ目、5 欠陥部、6 基材層、7 光制御層、8 接着層、9 保護フィルム、10 溝、11 ベース部、12 ルーバー部、20 窓、21 ロール機構、22 チェーン、

Claims (23)

  1. 光入射面に入射された光を偏向させる光偏向部を有する採光シートと、
    前記採光シートの光入射面とは反対側の光出射面上の少なくとも一部に配置され可視光透過孔を有する多孔シートと、を備える採光具。
  2. 前記多孔シートは、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置される請求項1に記載の採光具。
  3. 前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置される複数の前記多孔シートは、前記採光シートの一方向に平行に配置され、
    前記複数の多孔シート同士の隙間は一定である請求項2に記載の採光具。
  4. 前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置される複数の前記多孔シートは、前記採光シートの一方向に平行に配置され、
    前記複数の多孔シート同士の隙間と前記複数の多孔シートの前記一方向における幅との少なくとも一方は段階的に変化する請求項2に記載の採光具。
  5. 前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置される複数の前記多孔シートは、前記採光シートの一方向に平行に配置され、
    前記複数の多孔シート同士の隙間と前記複数の多孔シートの前記一方向における幅との少なくとも一方は不規則である請求項2に記載の採光具。
  6. 前記多孔シートは、前記採光シートのつなぎ目に沿って、あるいは前記つなぎ目に重なる場所に配置される請求項1乃至5のいずれかに記載の採光具。
  7. 前記多孔シートは、前記採光シート内の欠陥部に沿って、あるいは前記欠陥部に重なる場所に配置される請求項1乃至5のいずれかに記載の採光具。
  8. 前記光偏向部は、前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の溝を有するベース部と、前記ベース部とは異なる屈折率を持ち前記複数の溝内に配置される複数のルーバー部と、を有し、
    前記多孔シートは、前記複数のルーバー部の長手方向に沿って配置される請求項1乃至7のいずれかに記載の採光具。
  9. 前記多孔シートは、前記採光シートの光出射面に配置され、
    前記多孔シートは、
    第1透過率部と、
    前記第1透過率部よりも可視光透過率の高い第2透過率部と、を有する請求項1に記載の採光具。
  10. 前記第2透過率部は、可視光に対して透明である請求項9に記載の採光具。
  11. 前記第2透過率部は、隣接配置される2つの前記第1透過率部よりも単位面積当たりの孔の面積が大きい領域である請求項9に記載の採光具。
  12. 前記第1透過率部は、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置され、
    これら複数の第1透過率部は、前記採光シートの一方向に平行に配置され、
    前記複数の第1透過率部同士の隙間は一定である請求項9乃至11のいずれかに記載の採光具。
  13. 前記第1透過率部は、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置され、
    これら複数の第1透過率部は、前記採光シートの一方向に平行に配置され、
    前記複数の第1透過率部同士の隙間と前記複数の第1透過率部の前記一方向における幅との少なくとも一方は段階的に変化する請求項9乃至11のいずれかに記載の採光具。
  14. 前記第1透過率部は、前記採光シートの光出射面上の複数箇所に離隔して配置され、
    これら複数の第1透過率部は、前記採光シートの一方向に平行に配置され、
    前記複数の第1透過率部同士の隙間と前記複数の第1透過率部の前記一方向における幅との少なくとも一方は不規則である請求項9乃至11のいずれかに記載の採光具。
  15. 前記第1透過率部と前記第2透過率部との境界は、前記採光シートのつなぎ目に沿って、あるいはつなぎ目に重なる場所に配置される請求項9乃至14のいずれかに記載の採光具。
  16. 前記第1透過率部は、前記採光シート内の欠陥部に沿って、あるいは前記欠陥部に重なる場所に配置される請求項9乃至14のいずれかに記載の採光具。
  17. 前記光偏向部は、前記光入射面に沿って離隔して配置される複数の溝を有するベース部と、前記ベース部とは異なる屈折率を持ち前記複数の溝内に配置される複数のルーバー部と、を有し、
    前記第1および第2透過率部の少なくとも一部は、前記複数のルーバー部の長手方向に沿って配置される請求項9乃至16のいずれかに記載の採光具。
  18. 前記第1透過率部および前記第2透過率部の少なくとも一部は、前記複数のルーバー部の長手方向とは異なる方向に配置される請求項17に記載の採光具。
  19. 前記第1透過率部および前記第2透過率部は、前記採光シートの光入射面とは反対側の光出射面上に千鳥状に配置される請求項17または18に記載の採光具。
  20. 前記多孔シートは、繊維シートを含む請求項1乃至19のいずれかに記載の採光具。
  21. 前記繊維シートは、織布、不織布、編み物、レース、またはフェルトである請求項19に記載の採光具。
  22. 前記多孔シートは、貫通孔を有する樹脂シートを含む請求項1乃至21のいずれかに記載の採光具。
  23. 請求項1乃至22のいずれかに記載の採光具をロール状に巻回するとともに、巻回した前記採光具を面状に展開する機構を備えたロールスクリーン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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