JP2019055515A - レーザ記録装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザを用いた場合でも不要な濃度ばらつき、混色、媒体の表面破壊を起こさずに記録する。【解決手段】実施形態のレーザ記録装置は、感熱記録層を備えた記録媒体にレーザ光を照射して記録を行うレーザ記録装置であって、画素単位で記録を行い、記録がなされた一の画素に対応する記録媒体の残存熱の新たな画素の記録に与える影響を無視できる所定の距離以上離間した位置に配置されている画素を次の記録対象の画素として記録を順次繰り返し行う制御部を備える。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、レーザ記録装置及び方法に関する。
レーザ記録手法を含む従来の感熱記録手法では、画像を記録する際に画像の縦方向ないし、横方向にレーザ又はサーマルヘッドを走査させて順番に一方向へ線ないし画素を記録していくラスタスキャン方式が一般的であった。
ラスタスキャン方式では、入力した画像の隣接した線ないし画素を時間的に連続して記録していた。
このため、時間的に先行して記録した線または画素を記録した際に残っている熱が次に記録する線または画素を記録する際に影響を及ぼし、濃度の乱れ、混色、表面破壊等、意図しない画像の乱れが発生する虞があった。
これを解決するために、記録する画像を入力した際に、注目画素の前後、左右でどのような記録がなされるかをあらかじめ把握し、注目画素を記録する際の入力エネルギーを制御することにより、所望の画像(濃度)を得る手法が提案されている。
特許第3739519号公報 特許第4386779号公報
上記従来の手法では、所望の画像(濃度)を得るためには、入力するエネルギーを細かく制御できることが必須であり、注目画素の前後左右の記録によって多くのパラメータからエネルギー入力を決定する必要がある。
一方、レーザでこのような記録を施せるよう細かなエネルギー制御を行うためには、レーザの定格出力を小さくする必要があるが、定格出力の小さなレーザは熱効率が悪く、記録に多大な時間を要してしまう。また、定格出力の大きなレーザを用いると、注目画素の前後左右の記録状況に応じた細かなエネルギー制御は困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザを用いた場合でも不要な濃度ばらつき、混色、媒体の表面破壊を起こさずに記録が可能なレーザ記録装置および方法を提供することを目的としている。
実施形態のレーザ記録装置は、感熱記録層を備えた記録媒体にレーザ光を照射して記録を行うレーザ記録装置であって、画素単位で記録を行い、記録がなされた一の画素に対応する記録媒体の残存熱の新たな画素の記録に与える影響を無視できる所定の距離以上離間した位置に配置されている画素を次の記録対象の画素として記録を順次繰り返し行う制御部を備える。
図1は、実施形態に用いられる記録媒体の概要構成説明図である。 図2は、実施形態の発色原理の説明図である。 図3は、レーザ照射条件の一例の説明図である。 図4は、実施形態のレーザ記録装置の基本構成を示す概要構成ブロック図である。 図5は、画像記録イメージの説明図である。 図6は、実施形態の画像記録の原理説明図である。 図7は、他の画素の記録を行った際に記録媒体内に残存している熱の伝播の影響の説明図である。 図8は、第1実施形態のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図9は、入力画像データに対応する画像を構成している画素のナンバリングの説明図である。 図10は、続けて記録する画素間の距離dを発色層毎に設定する場合の設定原理の説明図である。 図11は、第1実施形態の第1変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図12は、第1実施形態の第2変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図13は、第1実施形態の第3変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図14は、記録媒体の光軸方向の位置ずれの検出原理の説明図である。 図15は、第1実施形態の第4変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図16は、第1実施形態の第5変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図17は、第1実施形態の第6変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図18は、第1実施形態の第7変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図19は、第1実施形態の第8変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。 図20は、スポット径変更部の具体例の説明図である。 図21は、従来のラスタスキャン方式の画像記録における問題点の説明図である。 図22は、第2実施形態の画像記録の説明図である。 図23は、画像記録処理のメイン処理フローチャートである。 図24は、画像記録処理の詳細処理フローチャートである。 図25は、画像記録の一例の説明図である。
以下図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。
まず、実施形態の原理説明を行う。
本レーザ記録方法は、レーザ照射によって少なくとも保護層18上で発生した熱が各層に伝導して各層の温度が変化するのを、レーザによる熱の与え方、つまりレーザの照射条件によって制御することにより選択的に各層を発色させる記録方法である。
図1は、実施形態に用いられる記録媒体の概要構成説明図である。
記録媒体10は、図1に示すように、基材12上に、低温発色層13、第1スペーサ層14、中温発色層15、第2スペーサ層16、高温発色層17及び保護層18がこの順番で積層されている。ここで、低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17は、画像記録がなされる感熱記録層(低温感熱記録層、中温感熱記録層、高温感熱記録層)を構成し、第1スペーサ層14、第2スペーサ層16は、断熱および伝熱を行う中間層を構成している。
上記構成において、基材12は、低温発色層13、第1スペーサ層14、中温発色層15、第2スペーサ層16、高温発色層17及び保護層18を保持する。
低温発色層13は、その温度が第1閾値温度Tl以上となると発色する感熱材料としての示温材料を含む層である。
第1スペーサ層14は、低温発色層13の非発色時に熱的障壁を与え、低温発色層13に対する中温発色層15側からの伝熱を抑制する層である。
中温発色層15は、その温度が第2閾値温度Tm(>Tl)以上となると発色する感熱材料としての示温材料を含む層である。
第2スペーサ層16は、中温発色層15の非発色時に熱的障壁を与え、中温発色層15に対する高温発色層17側からの伝熱を抑制する層である。
高温発色層17は、その温度が第3閾値温度Th(>Tm)以上となると発色する感熱材料としての示温材料を含む層である。
保護層18は、低温発色層13、第1スペーサ層14、中温発色層15、第2スペーサ層16及び高温発色層17を保護するための層である。
上記構成において、記録媒体は以下に示すような材料を使用することが望ましい。
例えば基材12として、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PET)、グリコール変性ポリエステル(PET−G)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレンブタジエンコポリマー(SBR)、ポリアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂などフィルム状ないし板状に加工できる樹脂を用いる。
また、記録媒体に使用する樹脂にフィラーとして、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、アルミナなど基材に白色性や表面の平滑性、断熱性等を加えた樹脂を用いることが可能である。
上記の樹脂類およびフィラーは一例であり、加工性、機能性を満たせば他の材料を使用することも可能である。
低温発色層13、中温発色層15、高温発色層17は、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル、など透明性の高い樹脂類をバインダーとして、ある閾値の温度を超えた時に三原色に発色する色材としてロイコ染料、ロイコ色素やその他示温材料を用いる。
色材としてのロイコ染料、ロイコ色素、その他の示温材料としては、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチル−インドール−3−イル)フタリド、7−(1−ブチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−7−(4−ジエチルアミノ−2−メチル−フェニル)−7H−フロ[3,4−b]ピリジン−5−オン、1−(2,4−ジクロロ−フェニルカルバモイル)−3,3−ジメチル−2−オキソ−1−フェノキシ−ブチル−(4−ジエチルアミノーフェニル)−カルバミン酸イソブチルエステル、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン=CVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ニトロフタリド、3,3−ビス3−ジメチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(N−メチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N,N−ジエチルアミノ−7−o−クロルアニリノフルオラン、ローダミンBラクタム、3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロナフトピランなどの発色染料を挙げることが可能である。
また、顕色剤としては感熱記録体において電子受容体として使用されている酸性物質がいずれも使用でき、例えば活性白土、酸性白土等の無機物質、無機酸、芳香族カルボン酸、その無水物またはその金属塩類、有機スルホン酸、その他の有機酸、フェノール系化合物等の有機系顕色剤などが挙げられ、なかでもフェノール系が好ましい。
顕色剤のより具体的な例としては、ビス3−アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホン、ポリヒドロキシスチレン、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸の亜鉛塩、3−オクチル−5−メチルサリチル酸の亜鉛塩、フェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−イソプロピリデンジフェノール(別名ビスフェノールA)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4′−エチレンビス(2−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ヘプタン、4,4′−シクロヘキシリデンビス(2−イソプロピルフェノール)、4,4′−スルホニルジフェノール等のフェノール系化合物、該フェノール系化合物の塩、サリチル酸アニリド、ノボラック型フェノール樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等が挙げられる。
また、各発色層の層間に設けるスペーサ層14、16には、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、スチレンブタジエンコポリマー(SBR)、ポリスチレン、ポリアクリル等を用いることができる。
図2は、実施形態の発色原理の説明図である。
図2(a)は、低温発色層13を個別に発色させる場合の原理説明図である。
また、図2(b)は、中温発色層15を個別に発色させる場合の原理説明図である。
また、図2(c)は、高温発色層17を個別に発色させる際の原理説明図である。
低温発色層13のみを発色させる際には、レーザ照射位置から熱が伝わり低温発色層13まで熱が伝わる必要があるが、同時に中温発色層15の温度が第2閾値温度Tmを越えず、かつ、高温発色層17の温度が第3閾値温度Thを超えないレーザ照射条件で記録を行う。
この結果、図2(a)に示すように、低温発色層13の発色領域21で発色することとなる。
また、中温発色層15のみを発色させる際には、レーザ照射位置から熱が伝わり中温発色層15まで熱が伝わる必要があるが、同時に高温発色層17の温度が第3閾値温度Thを超えず、かつ、スペーサ層14により伝熱を抑制し、低温発色層13の温度が第1閾値温度Tlを超えないレーザ照射条件で記録を行う。
この結果、図2(b)に示すように、中温発色層15の発色領域22で発色することとなる。
また、高温発色層17のみを発色させる際には、レーザ照射位置から熱が伝わり高温発色層17まで熱が伝わる必要があるが、同時にスペーサ層16およびスペーサ層14により、伝熱を抑制し、中温発色層15の温度が第2閾値温度Tmを越えず、かつ、低温発色層13の温度が第1閾値温度Tlを超えないレーザ照射条件で記録を行う。
この結果、図2(c)に示すように、高温発色層17の発色領域23で発色することとなる。
図3は、レーザ照射条件の一例の説明図である。
図3に示すように、低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17の各層を発色するためのレーザ光のパワー密度及び記録時間を、それぞれ、パワー密度PDl、PDm、PDhとし、記録時間th、tm、tlとした場合、
PDl<PDm<PDh、かつ、th<tm<tl
の条件を満たすように設定する。
換言すれば、パワー密度については、
PDl+α1=PDm+α2=PDh (α1>α2>0)
とする。この場合において、α1及びα2の値については、低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17を構成している材料に応じて事前に適宜設定されるものとする。
また、記録時間についても、
th+β1=tm+β2=tl (β1>β2>0)
とする。この場合において、β1及びβ2の値については、低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17を構成している材料に応じて事前に適宜設定されるものとする。
すなわち、低温発色層13を選択的に発色させるために、パワー密度PDlを相対的に最も小さく、かつ、記録時間tlを相対的に最も大きくする。
このような条件でレーザ光を照射することで、高温発色層17および中温発色層15に熱が伝わる段階では、中温発色層15の温度が第2閾値温度Tmを越えず、かつ、高温発色層17の温度が第3閾値温度Thを超えないまま、低温発色層13の温度が第1閾値温度Tlを越えるようにすることができる。
また、選択的に高温発色層17を発色させるために、パワー密度PDhを相対的に最も大きく、かつ、記録時間thを相対的に最も短くする。このような条件でレーザ光を照射することで、中温発色層15および低温発色層13に熱が伝わる段階では中温発色層15の閾値、および低温発色層13の閾値の温度を超えないまま、高温発色層17のみ閾値の温度を超えさせることができる。
また、選択的に中温発色層15のみを発色させるためには、パワー密度PDmおよび記録時間tmを上記のような相対的に中間の値にする。
このような条件でレーザを照射することにより、高温発色層17および低温発色層13に熱が伝わる段階では高温発色層17の閾値、および低温発色層13の閾値の温度を超えないまま、中温発色層15のみ閾値の温度を超えさせることができる。
上述したように、選択的に三原色に対応する各層を発色させることが可能なため、三原色を組み合わせたフルカラーの記録が可能になる。さらに、本実施形態の方法によれば、記録媒体の各層の積層方向に三原色を重ねて記録することができるため、三原色を二次元平面に沿って別個配置する場合と比較して、比較的低い解像度でも見栄えの良い画像を提供できる。
次により詳細な実施形態について説明する。
図4は、実施形態のレーザ記録装置の基本構成を示す概要構成ブロック図である。
レーザ記録装置100は、記録用のレーザ光LBを記録ステージ101上に載置された記録媒体10に対して出射するレーザヘッド102と、レーザヘッド102の出射したレーザ光LBを実効的に走査するために記録ステージ101を駆動するための駆動部103と、外部より入力された記録画像データに基づいて、レーザヘッド102及び駆動部103を制御するマイクロコンピュータとして構成された制御部104と、を備えている。
上記構成において、レーザヘッド102は、制御部104の制御下で、レーザ光LBの焦点位置及びレーザ光LBのスポット径を制御する光学系としてのスポット制御部102Aを備えている。
使用するレーザとしては、熱作用の強い赤〜赤外光のレーザが好ましく、波長帯としては800〜15000nmのものが好ましい。特に熱加工用などで用いられるYAGレーザ、YVOレーザ、COレーザ、半導体レーザなどが好ましい。
レーザ光LBの波長帯を800〜15000nmとしたのは、レーザ光LBの波長帯が800nm未満となると、発色のための熱量を得るのに光を吸収して熱に変換する特殊な層を表層に設けたり、熱ではなく光エネルギーによる発色が起こる別の発色剤を用いたりする必要があるからである。
また、制御部104は、予め記憶した制御プログラムに基づいて、レーザヘッド102から出射するレーザ光LBのパワー密度、照射時間、焦点位置、スポット径等を制御する。
まず具体的な実施形態の説明に先立ち、実施形態の画像記録の原理説明を行う。
図5は、画像記録イメージの説明図である。
記録画像30は、記録画像30の一部、例えば、領域31を拡大すると複数の画素32が多数形成されている。
本実施形態においては、画素32は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)あるいはシアン(C)の単色、イエロー(Y)、マゼンタ(M)あるいはシアン(C)のうち2種あるいは三色(=黒(K))の混色のいずれかとされている。
図6は、実施形態の画像記録の原理説明図である。
本実施形態においては、ある画素を記録した場合に、当該記録画素の中心位置から当該記録画素の記録により残存している熱(残存熱の伝播)の影響を受けることがない距離d以上離れた位置の画素を次に記録する画素として記録することとなる。このときの距離dは、例えば、同時に二つの画素の記録を行ったとしても互いに影響を受けないような距離とされる。
図6の説明においては、説明の容易のため、図5の領域31内の記録を一連の画像記録として行うものとするが、実際の画像記録においても考え方は同様である。
例えば、図5の領域31の画像記録を行う場合、最初に画素P0を記録したとすると、続いて図6中、右方向(行方向)に走査し、画素P1を記録する。
このとき、画素P1よりも右方向には距離d以上離れた位置に画素が存在しないとすると、図6中、下方向(列方向)に走査し、かつ、左方向に(行方向)に走査して画素P2を記録する。続いて図6中、右方向(行方向)に走査し、画素P3を記録する。
この場合においても、画素P3よりも右方向には距離d以上離れた位置に画素が存在しないとすると、図6中、下方向(列方向)に走査し、かつ、左方向に(行方向)に走査して同様に画素P4、P5、P6を順次記録する。
このとき、画素P4、P5、P6よりも下方向に距離d以上離れた位置に画素が存在しないとし、かつ、画素P0の記録時に残存していた熱の影響がなくなるのに十分な時間が経過したとすると、図6中、上方向に走査し、画素P0に隣接する行の画素P0に隣接する画素P10を記録する。
以下、同様にして、画素P11→画素P12→画素P13→画素P15→画素P16の記録を行い、最終的には、領域31内の全ての画素について記録を行うこととなる。
このような記録を行うことで、各画素(上述の例の場合、画素P0〜P6、画素P11〜画素P16)は、他の画素の記録を行った際に記録媒体内に残存している熱の伝播の影響受けることなく所望の発色状態で記録を行える。
図7は、他の画素の記録を行った際に記録媒体内に残存している熱の伝播の影響の説明図である。
図7(A)及び図7(B)は、従来のラスタスキャンにより隣接する画素の記録を行った場合の図である。
図7(A)に示すように、最初の画素の記録を行う際には、レーザ光LBにより発色する領域は領域AR1となるが、図7(B)に示すように、上述した距離dを離間せずに次の画素の記録を行う場合には、レーザ光LBにより発色する領域は、前回のレーザ光LBxの残存している熱の伝播の影響により、領域AR2(>AR1)となり、想定していない領域まで発色がなされることとなる。
これらに対し、図7(C)及び図7(D)は、本実施形態のラスタスキャンにより画素の記録を行った場合の図である。
図7(C)に示すように、最初の画素の記録を行う際には、従来の図7(A)に示した場合と、レーザ光LBにより発色する領域は領域AR1となる。
そして、図7(D)に示すように、続いて記録する位置を前回のレーザ光LBxの照射位置から距離d離間して次の画素の記録を行う場合には、レーザ光LBにより発色する領域は再び領域AR1となり、前回のレーザ光LBxの残存している熱の伝播の影響を受けていないことが分かる。
したがって、熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザ光LBを用いても不要な濃度ばらつき、混色及び記録媒体10の表面破壊を起こすことなく、解像度の高い記録を行えることがわかる。
次により具体的な実施形態について説明する。
[1]第1実施形態
図8は、第1実施形態のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
レーザ記録装置50は、大別すると、レーザヘッド51、ビームエクスパンダ52、ガルバノミラー53、レーザ集光部54、ステージ55、計算部56、照射位置制御部57及び出力制御部58を備えている。
計算部56は、画像データGDが入力されると、描画する線(または画素)の順番、描画する際のレーザ出力を計算する。
そして計算部56は、計算した描画する際のレーザ出力描画する線(または画素)の順番に従って照射位置制御部57を制御するととともに、照射位置制御部57の制御に同期して描画する際のレーザ出力を設定するために出力制御部58を制御する。
この結果、レーザヘッド51から出射されたレーザ光LBは、ビームエクスパンダ52によりレーザ光LBのビーム径を拡げた状態でガルバノミラー53にレーザ光LBを照射する。
このとき、ガルバノミラー53は、実際のレーザ光LBの照射位置に相当する向きに照射位置制御部57により制御されており、入射したレーザ光LBを所定の方向に反射する。
ガルバノミラー53により反射されたレーザ光LBは、f−θレンズを有するレーザ集光部54に入射され、レーザ集光部54により記録媒体10の表面に集光される。このとき、レーザ光LBの集光位置は、図示しない駆動部により駆動されたステージ55により、記録媒体10の所定の記録位置に相当する位置とされている。
そしてレーザ光LBの入射によって、記録媒体10の表面および内部で発熱が起こり、各発色層13、15、17(図1参照)の閾値温度を超えた時、当該発色層が発色することによって画像データGDに対応する画像が記録媒体10に記録されることとなる。
図9は、続けて記録する画素間の距離dの設定原理の説明図である。
画素Pxと次に記録する画素Px+1との間の距離dは、例えば、画素Pxを記録する際のレーザ光LBのレーザスポットの中心から画素Px+1を記録する際のレーザ光LBのレーザスポットの中心までの距離として設定される。
すなわち、最初に記録する画素Pxと次に記録する画素Px+1との間で互いに意図しない発色ムラ、混色、記録媒体10の表面破壊等の記録物としての劣化を軽減するためには、距離dは、画素Pxと次に記録する画素Px+1との間で互いに影響を与えないように設定される必要がある。
そこで、図9に示すように、記録媒体10の表面に同一出力で同一ビームスポット径のレーザ光LBを照射したときの画素Pxの発色面積と、画素Px+1の発色面積とは、互いに影響を与えない場合には、等しくなるはずであり、画素Pxの発色面積に対する画素Px+1の発色面積の比である発色面積比(=画素Px+1の発色面積/画素Pxの発色面積)は、1となるはずである。
これに対し、画素Pxの発色面積と、画素Px+1の発色面積とが互いに影響を与えた場合は、画素Px+1の発色面積は、最初に単独で発色した画素Pxの発色面積に対して大きくなるはずであり、画素Pxの発色面積に対する画素Px+1の発色面積の比である発色面積比(=画素Px+1の発色面積/画素Pxの発色面積)は、1を超えることとなる。
したがって、発色面積比が1となる距離以上となるように距離でを設定して画素を記録するようにすることで意図しない発色ムラ、混色、記録媒体10の表面破壊等の記録物としての劣化を軽減することができる。
一般的には、距離dとしては、例えば、記録媒体10の表面に照射したレーザ光LBの記録媒体10の表面のビームスポット径をRとしたときには、d=2Rとすればよい。
以上の説明は、距離dの設定原理であったが、記録媒体として、図1に示したような記録媒体10を用いる場合には、高温発色層17(本実施形態では、イエロー[Y])を発色させる場合、中温発色層15(本実施形態では、マゼンタ[M])を発色させる場合、低温発色層13(本実施形態では、シアン[C])を発色させる場合、あるいは、高温発色層17、中温発色層15及び低温発色層13の全て(本実施形態では、黒[K])を発色させる場合で距離dの設定値は異なることとなる。
本実施形態においては、高温発色層17を発色させる画像記録、中温発色層15を発色させる画像記録、低温発色層13を発色させる画像記録、あるいは、高温発色層17、中温発色層15及び低温発色層13の全てを発色させる画像記録は、同一の画素位置に対して別個に行っているため(黒[K]の発色を行う場合を除き、複数色を同時に発色させることはない)、高温発色層17を発色させる画像記録、中温発色層15を発色させる画像記録、低温発色層13を発色させる画像記録、あるいは、高温発色層17、中温発色層15及び低温発色層13の全てを発色させる画像記録のそれぞれにおいて、別個に距離dを設定すれば良い。
図10は、続けて記録する画素間の距離dを発色層毎に設定する場合の設定原理の説明図である。
具体的には、図10に示すように、発色させる色に応じて、発色面積比が1となる距離以上となるように距離dを設定して画素を記録するようにすることで、カラー画像の画像記録を行う場合でも、意図しない発色ムラ、混色、記録媒体10の表面破壊等の記録物としての劣化を軽減することができる。
以上の説明は、同一の画素位置に対して複数色を同時に発色させない場合のものであったが、同様に同一の画素位置に対して複数色を同時に発色させる場合でも適宜距離dを設定することが可能である。
[1.1]第1実施形態の第1変形例
図11は、第1実施形態の第1変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図11において、図8の第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
第1実施形態と本第1実施形態の第1変形例とが異なる点は、第1実施形態においては、出力制御部58がレーザヘッド51を直接制御して出力制御を行っていたのに対し、本第1実施形態の第1変形例においては、ビームエクスパンダ52とガルバノミラー53との間の光路中に減衰器(アッテネータ)59を介挿し、この減衰器59を出力制御部58Aが制御して出力制御を行っている点である。
このような構成を採ることにより、レーザヘッド51の出力を一定とさせることで、レーザ光LBの出力を制御するに際し、レーザ光LBの出力をより安定させることができる。
[1.2]第1実施形態の第2変形例
図12は、第1実施形態の第2変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図12において、図11の第1実施形態第1変形例と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
第1実施形態の第1変形例と本第2変形例が異なる点は、第1変形例においては、第1実施形態度同様に、照射位置制御部57が一つのガルバノミラー53を制御し、図示しない駆動部により駆動されたステージ55と共働して記録媒体10の所定の記録位置に相当する位置にレーザ光LBの照射位置を制御していたのに対し、照射位置制御部57Aが可動軸が異なる複数(図12においては、二つ)のガルバノミラー53A、53Bを制御し、ステージ55Aを固定したまま記録媒体10の所定の記録位置に相当する位置にレーザ光LBの照射位置を制御するようにした点である。
本構成によれば、ステージを駆動する駆動部を設けることなくラスタスキャンを行うことができ、装置構成の簡略化及び小型化を図ることが可能となる。
[1.3]第1実施形態の第3変形例
図13は、第1実施形態の第3変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図13において、図8の第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
第1実施形態と本第1実施形態の第3変形例とが異なる点は、記録媒体10の光軸方向に対するずれ量を検出するずれ量検出部60を設けた点である。
ずれ量検出部60は、照射位置制御部57Bの制御下で、可視光あるいは赤外光のガイドレーザ光LBGを照射するガイドレーザ照射部61と、記録媒体10上に照射されたガイドレーザ光LBGを撮像して、レーザ光LBがレーザ集光部54を介して集光され、記録媒体10に入射する際に、記録媒体10の光軸方向の位置がレーザ集光部54の焦点に対してどれだけずれているかを検出する。
図14は、記録媒体の光軸方向の位置ずれの検出原理の説明図である。
例えば、図14に示すようにガイドレーザ光LBGとして、記録媒体10の光軸方向の位置によらず変化しない固定パターンを表示する焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1と、記録媒体10の光軸方向の位置により照射位置が変化する媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2を照射することで、記録媒体10の焦点位置からの位置関係を可視化することが可能である。
図14(A)の例では、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1として、十字状の図形を表示し、媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2として円形状の図形を表示している。
この場合において、図14(A)(a)に示すように、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の十字の交点からずれた位置に媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2が位置している場合には、記録媒体10が焦点からずれた場合であること示している。ここで、媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2の焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の十字の交点からのずれ量は、焦点位置からのずれ量に比例している。
また、図14(A)(b)に示すように、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の十字の交点に媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2が位置している場合には、記録媒体10が焦点位置にある場合であること示している。
また、図14(B)の例では、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1として、円環状の図形を表示し、媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2として円形状の図形を表示しており、図14(B)(a)に示すように、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の円の中心からずれた位置に媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2が位置している場合には、記録媒体10が焦点からずれた場合であること示している。ここでも、媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2の焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の円の中心からのずれ量は、焦点位置からのずれ量に比例している。
また、図14(B)(b)に示すように、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の円の中心に媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2が位置している場合には、記録媒体10が焦点位置にある場合であること示している。
また、図14(C)の例では、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1として、3本の平行な直線の組合せの図形を表示し、媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2として円形状の図形を表示しており、図14(C)(a)に示すように、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の中央に位置する直線からずれた位置に媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2が位置している場合には、記録媒体10が焦点からずれた場合であること示している。
ここでも、媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2の焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の中央に位置する直線からのずれ量は、焦点位置からのずれ量に比例している。
また、図14(C)(b)に示すように、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1の中央に位置する直線上に媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2が位置している場合には、記録媒体10が焦点位置にある場合であること示している。
以上は一例であり、焦点位置表示用ガイドレーザ光LBG1と媒体位置表示用ガイドレーザ光LBG2との位置関係から記録媒体10がレーザ光LBの焦点からどの程度光軸方向にずれているか確認できるパターンであれば、これらに限らない。
[1.4]第1実施形態の第4変形例
図15は、第1実施形態の第4変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図15において、図8の第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
第1実施形態と本第1実施形態の第4変形例とが異なる点は、記録媒体10の光軸方向に対するずれ量を検出するレーザ距離計65を設けた点である。
レーザ距離計65は、基準となる焦点位置に配置された記録媒体10から光軸方向の距離が一定の位置に配置されており、距離測定用レーザ光LLを照射して実際の記録媒体の焦点距離からのずれを検出するようにされている。
そして、レーザ距離計65により、レーザ光LBの焦点を含み、かつ、レーザ集光部54の軸に平行な面とレーザ距離計65の距離、およびレーザ光LBの焦点距離との差分から、焦点の位置に記録媒体10があった場合にずれ量が0となるように補正することで、記録媒体10の焦点からのずれを検出している。
[1.5]第1実施形態の第5変形例
図16は、第1実施形態の第5変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図16において、図8の第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。なお、図16においては、図8に示した計算部56、照射位置制御部57及び出力制御部58については、図示を省略している。
第5変形例のレーザ記録装置50Eが第1実施形態のレーザ記録装置50と異なる点は、筐体フレーム71に支持され、f−θレンズを有するレーザ集光部54を光軸方向に駆動してレーザ集光部54と記録媒体10との間の距離を変更するスポット径変更部72を設けて記録媒体10上におけるレーザ光LBのスポット径Rを制御するとともに、ガルバノミラー53とレーザ集光部54との間の光路中にレーザ光LBのスポットの単位面積当たりのエネルギーを一定とするための出力調整部73を設けた点である。
図16(A)は、記録媒体10上で焦点を結ばせる場合を示しており、図16(B)は、デフォーカスして、記録媒体10上でスポット径Rを拡大した場合である。
本第5変形例によれば、スポット径Rの値に応じた距離dを設定することにより、熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザ光LBを用いても不要な濃度ばらつき、混色及び記録媒体10の表面破壊を起こすことなく、解像度の高い記録を行える。
[1.6]第1実施形態の第6変形例
図17は、第1実施形態の第6変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図17において、図16の第5変形例と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
本第6変形例が第5変形例と異なる点は、f−θレンズを有するレーザ集光部54を光軸方向に駆動してレーザ集光部54と記録媒体10との間の距離を変更するスポット径変更部72に代えて、ステージ55を光軸方向に駆動してレーザ集光部54と記録媒体10との間の距離を変更するスポット径変更部75を設けた点である。
図17(A)は、スポット径変更部75により、記録媒体10をレーザ光LBの焦点位置に移動させて記録媒体10上で焦点を結ばせる場合を示しており、図17(B)は、記録媒体10をレーザ光LBの焦点位置よりもレーザ集光部54に近づけることでデフォーカスして、記録媒体10上でスポット径Rを拡大した場合である。
本第6変形例によっても、第5変形例と同様に、スポット径Rの値に応じた距離dを設定することにより、熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザ光LBを用いても不要な濃度ばらつき、混色及び記録媒体10の表面破壊を起こすことなく、解像度の高い記録を行える。
[1.7]第1実施形態の第7変形例
図18は、第1実施形態の第7変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図18において、図16の第5変形例と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
本第7変形例が第5変形例と異なる点は、スポット径変更部72に代えて、f−θレンズを有するレーザ集光部として光軸方向に異なる位置に一対設けられたレーザ集光部54A、54Bを設け、光路上に挿入するレーザ集光部をレーザ集光部54Aとレーザ集光部54Bとの間で切り換えることで、実効的にレーザ集光部(レーザ集光部54Aあるいはレーザ集光部54B)と記録媒体10との間の距離を変更するスポット径変更部76を設けた点である。
図18(A)は、スポット径変更部76により、記録媒体10がレーザ光LBの焦点位置となるように、レーザ集光部54Bをレーザ光LBの光路中に移動させて記録媒体10上で焦点を結ばせる場合を示しており、図18(B)は、レーザ集光部54Aをレーザ光LBの光路中に移動させて、実効的に記録媒体10をレーザ光LBの焦点位置よりもレーザ集光部54Aに近づけることでデフォーカスして、記録媒体10上でスポット径Rを拡大した場合である。
本第7変形例によっても、第5変形例と同様に、スポット径Rの値に応じた距離dを設定することにより、熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザ光LBを用いても不要な濃度ばらつき、混色及び記録媒体10の表面破壊を起こすことなく、解像度の高い記録を行える。
[1.8]第1実施形態の第8変形例
図19は、第1実施形態の第8変形例のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
図19において、図16の第5変形例と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
本第8変形例が第5変形例と異なる点は、スポット径変更部72に代えて、f−θレンズを有するレーザ集光部として互いに焦点距離が異なる一対のレーザ集光部54C、54Dを設け、光路上に挿入するレーザ集光部をレーザ集光部54Cとレーザ集光部54Dとの間で切り換えることで、実効的にレーザ集光部(レーザ集光部54Aあるいはレーザ集光部54B)と記録媒体10との間の距離を変更するスポット径変更部77を設けた点である。
図20は、スポット径変更部の具体例の説明図である。
図20(A)は、スポット径変更部77の側面図、図20(B)は、スポット径変更部77の下面図である。
スポット径変更部77は、レーザ集光部54C及びレーザ集光部54Dを支持する本体部77Aと、図示しないモータなどの回転駆動機構に接続され、本体部77Aを回転可能に支持する回転軸77Bと、を備えている。
図19(A)は、スポット径変更部77の本体部77Aによりレーザ集光部54Cをレーザ光LBの光路中に回転させて移動させて記録媒体10上で焦点を結ばせる場合を示している。
また、図19(B)は、スポット径変更部77の本体部77Aにより、レーザ集光部54Dをレーザ光LBの光路中に回転させて挿入し、実効的にレーザ光LBの焦点位置が記録媒体10よりもステージ55側となるようにデフォーカスして、記録媒体10上でスポット径Rを拡大した場合を示している。
本第8変形例によっても、第5変形例と同様に、スポット径Rの値に応じた距離dを設定することにより、熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザ光LBを用いても不要な濃度ばらつき、混色及び記録媒体10の表面破壊を起こすことなく、解像度の高い記録を行える。
[2]第2実施形態
次に実際の画像記録時の熱制御に関する第2実施形態について説明する。
図21は、従来のラスタスキャン方式の画像記録における問題点の説明図である。
従来のラスタスキャン方式の画像記録においては、レーザの操作方向に沿って連続する画素を連続して記録していた。
具体的には図21(A)に示すように画像領域31において、例えば、画素P00→画素P01→画素P02→画素P03→…の順番で画像記録がなされる。
従って、これらの画素P00〜画素P03が低温発色層13の画素であるとした場合に、例えば、画素P01に続いて画素P02の記録を行った場合の、各画素P01、P02に対応する記録媒体10の領域の温度TM01、TM02は、図21(B)に示すように変化する。
より具体的には、期間TP01において画素P01の記録を行い、移動時間TMV0の時間をかけてレーザ光LBの照射位置を変更後、期間TP02において画素P02の記録を行ったとする。
この場合には、期間TP01において、画素P01に対応する記録媒体10の領域の温度TM01は、徐々に上昇し、中温発色閾値温度Tmに至らない状態で期間TP01が終了し、その後は温度TM01が減少方向に転じる。
一方、期間TP01において、画素P02に対応する記録媒体10の領域の温度TM02は、期間TP01の後半において画素P01の記録の影響を受けて上昇するが、低温発色閾値温度Tlに至ることなく、期間TP01が終了し、その後は、温度TM02は減少方向に転じる。
そして、期間TP02が開始すると、画素P02の記録が開始され、画素P02に対応する記録媒体10の領域の温度TM02は、徐々に上昇する。
この画素P02に対応する記録媒体10の領域の温度TM02の温度上昇に伴い、期間TP02において減少傾向にあった画素P01に対応する記録媒体10の領域の温度TM01も、期間TP02の後半において上昇傾向に転じることとなる。
この結果、図21Bに示すように、温度TM01の上昇と、画素P02の記録による温度TM02の上昇とが、相互作用して、画素P02の記録による温度TM02がさらに上昇し、画素P02に対応する記録媒体10の領域の温度TM02が中温発色閾値温度Tmを超えて発色する色が異なってしまう虞があった。
図22は、第2実施形態の画像記録の説明図である。
本第2実施形態においては、レーザの操作方向にそって、距離d以上離間した位置にある画素を記録している。
具体的には、図22(A)に示すように画像領域31において、例えば、画素P0→画素P1→画素P2→画素P3→…の順番で画像記録がなされる。
従って、これらの画素P0〜画素P3が低温発色層13の画素であるとした場合に、例えば、画素P1に続いて画素P2の記録を行った場合の、各画素P1、P2に対応する記録媒体10の領域の温度TM1、TM2は、図22(B)に示すように変化する。
より具体的には、期間TP1において画素P1の記録を行い、移動時間TMV1の時間をかけてレーザ光LBの照射位置を変更後、期間TP2において画素P2の記録を行ったとする。
この場合には、期間TP1において、画素P1に対応する記録媒体10の領域の温度TM1は、徐々に上昇し、中温発色閾値温度Tmに至らない状態で期間TP01が終了し、その後は温度TM01が減少方向に転じる。
一方、期間TP01において、画素P02に対応する記録媒体10の領域の温度TM02は、上昇することなく、初期状態を保ったままとなる。
そして、期間TP02が開始すると、画素P2の記録が開始され、画素P2に対応する記録媒体10の領域の温度TM2は、徐々に上昇する。
この画素P2に対応する記録媒体10の領域の温度TM02の温度上昇は、画素P1に対応する記録媒体10の領域の温度TM1には影響を与えることはなく、減少傾向のままである。
この結果、図22Bに示すように、温度TM1の変化と、画素P2の記録による温度TM2の変化とは、全く独立してなされるため、従来例のように互いの影響を受けることなく、それぞれの領域で所望の発色が得られることが分かる。
[3]画像記録処理
次により具体的な画像記録処理について説明する。
図23は、画像記録処理のメイン処理フローチャートである。
画像記録を行う場合には、記録対象の画像である記録画像(実際には、RGBデータ形式の画像データ)を入力する(ステップS1)。
これにより制御部104は、入力された画像データについてRGB→CMY変換を行い、CMYデータを得る(ステップS2)。
続いて制御部104は、CMYデータの二値化処理を行う(ステップS3)。
画像データを構成している各画素のCMYデータをCMYKデータに変換する(ステップS4)。
続いて記録媒体10に対する画像記録を行う(ステップS5)。
具体的には、まず、高温発色層17を用いてイエロー(Y)に対応する画素(ただし黒(K)に対応する画素を除く)についての記録(発色)を行う(ステップS5Y)。
続いて中温発色層15を用いてマゼンタ(M)に対応する画素(ただし黒(K)に対応する画素を除く)についての記録を行う(ステップS5M)。
そして、低温発色層13を用いてシアン(C)に対応する画素(ただし黒(K)に対応する画素を除く)についての記録を行う(ステップS5C)。
続いて、高温発色層17、中温発色層15及び低温発色層13を用いて黒(K)に対応する画素についての記録を行う(ステップS5K)。
次に上述した記録媒体10に対する画像記録(ステップS5)の処理の詳細について説明する。
図24は、画像記録処理の詳細処理フローチャートである。
まず、制御部104は、画素毎に記録色colorを判定する(ステップS51)。
この場合において、画像の記録における記録色は、高温発色層17に対応するイエロー(Y)→中温発色層15に対応するマゼンタ(M)→低温発色層13に対応するシアン(C)→高温発色層17、中温発色層15及び低温発色層13に対応する黒(K)の順番でなされるものとする。
続いて制御部は、判定した記録色colorに基づいて、記録用データRDを生成する(ステップS52)。したがって、実際には、最初にイエロー(Y)に対応する記録用データRDが生成される。
ここで記録用データについて説明する。
記録用データRDは、入力画像データIMと、連続記録時の最小画素間距離データDLと、最小で被ディレイ時間データTLと、記録画素総数データPAと、を備えて構成されている。
この記録用データRDは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)のそれぞれ別個に生成され、それぞれ記録用データRDY、RDM、RDC、RDKとして生成される。
続いて、初期化として、記録画像を構成している画像を画素の左上から右下方向に向かって数えた場合における記録対象の画素を特定するための添字番号n、記録画素の記録時の順番を特定するための添字番号N、最も左上の画素を番号=1としたときの各色における最小ディレイ時間内に最初に記録する画素を特定するための添字番号fをそれぞれ初期値=1とする。
すなわち、
n=1、N=1、f=1
として、各色におけるn番目の記録画素Pn、各色におけるN番目に記録する画素RN、及び各色における最小ディレイ時間内で最初に記録する画素Pfを初期化する。
したがって、
Pn=P1、RN=R1=P1、Pf=P1
とされる(ステップS53)。
次にn=PAであるか否か、すなわち、この場合には、添字番号nがイエロー(Y)の記録画素総数に相当する数になったか否かを判別する(ステップS54)。
ステップS54の判別において、n≠PAである場合には、当該色の記録における最小ディレイ時間TL内で最初に記録した画素の記録後の経過時間tが、当該色の記録における最小ディレイ時間TLを超えたか否かを判別する(ステップS55)。
ステップS55の判別において、経過時間tが、当該色の記録における最小ディレイ時間TLを超えた場合には(ステップS55;Yes)、n=f+1、f=n、N=N+1にセットし、当該色の記録における最小ディレイ時間TL内で最初に記録した画素Pfと、現在の記録画素Pnとの間の距離dx及び画素Pfを記録した後の経過時間tをクリア(リセット)して処理を再びステップS54に移行する(ステップS551)。
この結果、最小ディレイ時間TL内に最初に記録した画素の隣の画素を記録画素とするとともに、次に最初に記録する記録画素を指定することとなる。
ステップS55の判別において、経過時間tが、当該色の記録における最小ディレイ時間TL未満である場合には(ステップS55;No)、当該色の記録における最小ディレイ時間TL内で最初に記録した画素Pfと、現在の記録画素Pnとの間の距離dxが当該色の記録における連続記録時の最小画素間(距離)DL(=第1実施形態及び第2実施形態で説明した距離dに相当)を超えたか否かを判別する(ステップS56)。
すなわち、記録による記録媒体10の残存熱の影響を受けない距離か否かを判別する。
ステップS56の判別において、当該色の記録における最小ディレイ時間TL内で最初に記録した画素Pfと、現在の記録画素Pnとの間の距離dxが当該色の記録における連続記録時の最小画素間(距離)DLを超えた場合には(ステップS56;Yes)、当該色においてN番目に記録を行う画素として、画素Pnをセットする(ステップS561)。この結果、当該画素Pnの記録がなされることとなる。
続いて、N=N+1をセットし(ステップS562)、n=n+1として(ステップS57)、再び処理をステップS54に移行する。
一方、ステップS54の判別において、n=PAとなった場合には(ステップS54;Yes)、当該色(初回の処理では、イエロー(Y))の記録画素の記録が完了したので、当該色の記録における最小ディレイ時間TL内で最初に記録した画素の記録後の経過時間tが、当該色の記録における最小ディレイ時間TLを超えたか否かを判別する(ステップS541)。
ステップS541の判別において、経過時間tが、当該色の記録における最小ディレイ時間TLを超えた場合には(ステップS55;Yes)、当該色においてN番目に記録を行う画素として、画素Pnをセットし(ステップS543)、次の記録色に設定し(ステップS544)、処理を再びステップS51に移行して、以下、上述した処理と同様の処理を行う。
一方、ステップS541の判別において、経過時間tが、当該色の記録における最小ディレイ時間TL未満である場合には、過時間tが、当該色の記録における最小ディレイ時間TL隣るまで待機(wait)し、当該色においてN番目に記録を行う画素として、画素Pnをセットし(ステップS543)、次の記録色に設定し(ステップS544)、処理を再びステップS51に移行して、以下、上述した処理と同様の処理を行う。
図25は、画像記録の一例の説明図である。
以下の説明においては、文字「A」を記録する際に、連続記録時の最小画素間(距離)DL(=第1実施形態及び第2実施形態で説明した距離dに相当)が2画素分に相当する場合を例として説明する。
上述の処理を行った場合には、まず画素P1が最初の記録画素R1に設定される。
続いて、図中下方向に画素P1の位置する列から2画素分の2列を飛ばした3列目の画素P6及び画素P7のうち、最も左上にある画素P6が、記録画素R1である画素P1の次に記録される記録画素R2となる。
続いて、画素P6と画素P7との間では、3画素分の3列空きがあるので、続いて画素P7が記録画素R2である画素P6の次に記録される記録画素R3となる。
以下、同様に処理が繰り返され、記録可能な最も下の列に至った段階で最初に飛ばした2列目の画素P2が記録される画素とされ、されに処理が繰り返されて、全ての画素P1〜P18の記録がなされる。
以上の説明のように、上記各実施形態によれば、熱効率の良い定格出力の比較的大きなレーザを用いた場合でも不要な濃度ばらつき、混色、媒体の表面破壊を起こさずに記録が可能となる。
[4]実施形態の変形例
以上の説明においては、変色層が3層の場合について説明したが、2層の場合および4層以上の場合も同様に適用が可能である。
また、ドットサイズによりグレースケールの表現を行うような場合には、さらに1相の場合であっても同様に適用が可能である。
本実施形態のレーザ記録装置100の制御部104は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
本実施形態のレーザ記録装置100の制御部104で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、SSD(Solid State Drive)、USBメモリ等の半導体記憶装置、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態のレーザ記録装置100の制御部104で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のレーザ記録装置100の制御部104で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態のレーザ記録装置100の制御部104のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 記録媒体
11 領域
12 基材
13 低温発色層
14 第1スペーサ層
15 中温発色層
16 第2スペーサ層
17 高温発色層
18 保護層
21〜23 発色領域
30 記録画像
31 画像領域
32 画素
50、50A〜50E レーザ記録装置
51 レーザヘッド
52 ビームエクスパンダ
53、53A、53B ガルバノミラー
54、54A〜54D レーザ集光部
55、55A ステージ
56 計算部
57、57A、57B 照射位置制御部
58、58A 出力制御部
59 減衰器
60 ずれ量検出部
61 ガイドレーザ照射部
65 レーザ距離計
71 筐体フレーム
72、75〜77 スポット径変更部
73 出力調整部
77A 本体部
77B 回転軸
100 レーザ記録装置
101 記録ステージ
102 レーザヘッド
102A スポット制御部
103 駆動部
104 制御部
DL 最小画素間距離データ
GD 画像データ
IM 入力画像データ
LB レーザ光
d 距離
AR1、AR2 領域
LBG1 焦点位置表示用ガイドレーザ光
LBG2 媒体位置表示用ガイドレーザ光
P0〜P18、P00〜P03 画素
R1、R2、R3 記録画素
TM1、TM2、TM01、TM02 温度
TMV0、TMV1 移動時間
TP1、TP2 期間

Claims (6)

  1. 感熱記録層を備えた記録媒体にレーザ光を照射して記録を行うレーザ記録装置であって、
    画素単位で記録を行い、前記記録がなされた一の画素に対応する前記記録媒体の残存熱の新たな画素の記録に与える影響を無視できる所定の距離以上離間した位置に配置されている画素を次の記録対象の画素として前記記録を順次繰り返し行う制御部を備えたレーザ記録装置。
  2. 前記制御部は、前記所定の距離以上離間した位置に配置されている画素が存在しない場合には、既に記録がなされた画素のうち、記録がなされた時から前記影響を無視できる時間が経過した画素に隣接する未記録の画素を前記次の記録対象の画素として前記記録を行う、
    請求項1記載のレーザ記録装置。
  3. 前記感熱記録層は、発色の閾値温度が異なる感熱材料がそれぞれ含まれるとともに、断熱及び伝熱を行う中間層を介して含まれる前記感熱材料の前記閾値温度が高くなるようにレーザ光が照射される表面側から積層された複数の感熱記録層を備えており、
    前記記録は、前記画素毎に前記複数の感熱記録層についてそれぞれ別個発色がなされるようにされ、あるいは、全ての感熱記録層を同時に発色がなされるようにされる、
    請求項1又は請求項2記載のレーザ記録装置。
  4. 前記所定の距離は、一の画素に対して記録を行った場合の発色面積に対する次の記録対象の画素の発色面積の比が、1となるような距離とされている、
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のレーザ記録装置。
  5. 前記所定の距離は、前記レーザ光のスポット径に基づいて設定される、
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のレーザ記録装置。
  6. 感熱記録層を備えた記録媒体にレーザ光を照射して記録を行うレーザ記録装置で実行される方法であって、
    画素単位で記録を行い、前記記録がなされた一の画素に対応する前記記録媒体の残存熱の新たな画素の記録に与える影響を無視できる所定の距離以上離間した位置に配置されている画素を次の記録対象の画素として選択する過程と、
    選択された記録対象の画素に対して前記記録を行う過程と、
    を備えた方法。
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