JP2019055147A - 便器用手摺り - Google Patents
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Description
(1)本発明に係る便器用手摺りは、手摺り部を旋回軸回りに旋回移動可能に支持する旋回支持部と、前記手摺り部を前記旋回軸に沿い、かつ上下方向と交差する平面と平行に並進移動可能に支持する並進支持部と、を備えていることを特徴とする。
したがって、介護者が使用者をサポートするための空間を、便器の周りに必要に応じて大きく確保しつつ、使用者が介護者のサポートを受けずに使用する場合には、使用者が便座に座るための導線を確保することができる。
以下、図1から図12を参照し、本発明の第1実施形態に係る便器用手摺り1を説明する。
図1および図2に示すように、便器用手摺り1は、便器100に取り付けられる。便器100は、いわゆる洋式便器である。便器用手摺り1は、使用者が便座90に着座することや、使用者が便座90に着座した姿勢を維持すること、使用者が便器100から立ち上がること等を補助する。便器用手摺り1は、使用者の体重を受け止める。
なお以下では、便座90に着座した使用者の前後方向Xを単に前後方向Xという。前記使用者の左右方向Yを単に左右方向Yという。また、前後方向Xおよび左右方向Yの双方向と直交する方向を上下方向Zという。
本体部10は、左右一対の側枠13を備えている。左右一対の側枠13は、便器100の左右方向Yの両側に配置されている。各側枠13は、脚部20と、支柱21と、手摺り部(アームレスト)22と、を備えている。脚部20は、床面に位置する。脚部20は、前後方向Xに長い。支柱21は、脚部20から上方に延びている。支柱21は、上下方向Zに伸縮可能である。手摺り部22は、支柱21の上端部に連結されている。手摺り部22は、前後方向Xに長い。
押圧部12は、左右一対設けられている。一対の押圧部12は、便器100の両側面を左右方向Yの外側から押圧する。
便器用手摺り1では、突き当て部11が便器100の前面に突き当てられ、一対の押圧部12が便器100の両側面を左右方向Yの外側から押圧する。その結果、便器用手摺り1が便器100の外面に3部品で当接する。これにより、便器用手摺り1が便器100に固定される。
旋回支持部30は、手摺り部22を支柱21に対して、左右方向Yに延びる旋回軸31回りに跳ね上げ可能に支持している。また、並進支持部40は、手摺り部22を支柱21に対して、前後方向Xに並進移動(スライド移動)可能に支持している。
支柱21に接続された旋回支持部30が、並進支持部40を介して、手摺り部22を支持している。
スライド部材24は手摺り部22と連結されている。なお、図8から図14では、手摺り部22の図示を省略している。手摺り部22はクッション部材である。
レバー部材60は、前後方向Xに延びるレバー片60Aと、レバー片60Aの後方X2に接続され、旋回支持部30における旋回板33に第1回転軸60Cにより回転可能に支持された固定部60Bと、を備えている。
固定部60Bの後端部には、後方X2および上方に向けて突出する係合突部60Dが形成されている。係合突部60Dは、支持板32の被係合突部32Aに前方X1および下方から係合している。これにより、旋回板33の、支持板32に対する旋回軸31回りの旋回移動が規制されている。そして第1操作部51は、回転運動により手摺り部22の旋回移動の規制、およびその解除を切替える。
図6に示すように、第1操作部51のレバー片60Aを、第1付勢部材61に抗して上方に向けて持ち上げることで、レバー部材60を第1回転軸60C回りに回転させる。これにより固定部60Bの係合突部60Dと、支持板32の被係合突部32Aと、の係合が解除される。
第1ロック部材71は操作片70と接続されるとともに、スライド部材24の前端部から第2付勢部材74により後方X2に向けて付勢されている。第1ロック部材71の後端部は、上方に向けて屈曲している。
第2ロック部材72の後端部には、上方に向けて突出するロック片72Bが形成されている。ロック片72Bは、受部材23の位置決め孔25に下方から挿入されている。これにより、受部材23に対するスライド部材24の前後方向Xの並進移動が規制されている。そして、第2操作部52は、第2ロック部材72の、第2回転軸73A回りの回転運動により、手摺り部22の並進移動の規制、およびその解除を切替える。
図9に示すように、第2操作部52の操作片70を、第2付勢部材74に抗して前方X1に向けて移動させると、第1ロック部材71の後端部が前方X1に移動して、第2ロック部材72の傾斜部72Aを上方に向けて押し上げる。これにより、第2ロック部材72が第2回転軸73A回りに回転する。この際、第2ロック部材72は第3付勢部材75に抗して、第2回転軸73A回りに回転する。これにより第2ロック部材72のロック片72Bが位置決め孔25から下方に向けて離脱する。
したがって、介護者が使用者をサポートするための空間を、便器100の周りに必要に応じて大きく確保しつつ、使用者が介護者のサポートを受けずに使用する場合には、使用者が便座90に座るための導線を確保することができる。
また、第2操作部52が、手摺り部22の前端部に配置されているので、使用者が手摺り部22に前腕部を載置した場合、手摺り部22に載置した使用者の手のひらと、第2操作部52と、の距離を近づけることが可能になる。これにより、例えば第2操作部52を操作して手摺り部22の並進移動の規制を解除する場合に、使用者が手摺り部22を並進移動させて、手摺り部22の位置を旋回軸31に沿い、かつ上下方向と交差する平面と平行に調整する作業を容易に行うことができる。
第1変形例に係る並進支持部40では、第1ロック部材71、および第2ロック部材72に代えて、前後方向Xに延びる操作バー80が、並進支持部40におけるスライド部材24の内側に配置されている。操作バー80は後方X2に向かうに従い漸次、上方に向けて延びている。
そして、使用者が操作片70を上方に向けて押し上げることで、操作バー80が第2回転軸73A回りに回転し、ロック片72Bを位置決め孔25から離脱させることができる。このように、第1ロック部材71、および第2ロック部材72に代えて、操作バー80を採用することで、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
第2変形例に係る並進支持部40では、第2回転軸73Aが上下方向Zに延びている。操作片70は操作バー80と別体に設けられ、左右方向Yの一方側(例えば内側)に向けて突出している。操作片70の後端部に板カム77が接続されている。板カム77と操作バー80の前端部とが互いに当接している。操作バー80の前後方向Xにおける第2回転軸73Aよりも後方X2の部分には、第4付勢部材76が配置されている。
なお、このような態様に限られず、操作片70を左右方向Yの一方側に移動させることで、ロック片72Bが位置決め孔25から離脱する構成としてもよい。
次に、図13および図14を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、本実施形態においては、第1実施形態に係る構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。また、同一の作用についてもその説明を省略する。
並進支持部40のスライド部材24における下方の周壁には、この周壁を上下方向Zに貫通する位置決め孔25部が形成されている。位置決め孔25部は、図13(b)に示すように、左右方向Yに間隔をあけて一対形成されるとともに、前後方向Xに間隔をあけて複数形成されている。
以上説明したように、本実施形態に係る便器用手摺り2によれば、旋回支持部30および並進支持部40それぞれの操作部50を第3操作部53として一体に形成することで、1つの部材への操作量を調整して、手摺り部22の位置の調整を容易に行うことができる。これにより、部品点数を削減し、コスト低減を図ることができる。
22 手摺り部
30 旋回支持部
31 旋回軸
40 並進支持部
50 操作部
51 第1操作部(操作部)
52 第2操作部(操作部)
53 第3操作部(操作部)
Claims (6)
- 手摺り部を旋回軸回りに旋回移動可能に支持する旋回支持部と、
前記手摺り部を前記旋回軸に沿い、かつ上下方向と交差する平面と平行に並進移動可能に支持する並進支持部と、を備えていることを特徴とする便器用手摺り。 - 前記旋回支持部が、左右方向に延びる前記旋回軸回りに、前記手摺り部を跳ね上げ可能に支持するとともに、
前記並進支持部が、前記手摺り部を前後方向に並進移動可能に支持することを特徴とする請求項1に記載の便器用手摺り。 - 前記旋回支持部が、前記並進支持部を介して、前記手摺り部を支持していることを特徴とする請求項1又は2に記載の便器用手摺り。
- 前記旋回支持部による前記手摺り部の旋回移動、および前記並進支持部による前記手摺り部の並進移動のうちの少なくとも一方を規制し、かつ前記規制を解除する操作部を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の便器用手摺り。
- 前記操作部が、前記手摺り部の前端部に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の便器用手摺り。
- 前記操作部が、回転運動により前記手摺り部の前記規制、およびその解除を切替えることを特徴とする請求項4又は5に記載の便器用手摺り。
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