JP2019054745A - 微生物活性の評価方法、抗微生物活性の評価方法、最小発育阻止濃度の算出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】不織布を含む試料における微生物活性を簡便に評価することのできる方法を提供する。不織布を含む試料における微生物活性を評価することにより、被検物質の抗微生物活性を簡便に評価することのできる方法を提供する。不織布を含む試料における微生物活性を評価することにより、被検物質の最小発育阻止濃度を簡便に算出することの可能な方法を提供する。【解決手段】下記の工程を含む微生物活性の評価方法。不織布を含む試料の発熱量を測定する工程前記発熱量から微生物活性を評価する工程【選択図】なし
Description
本発明は、微生物活性の評価方法、抗微生物活性の評価方法、及び最小発育阻止濃度の算出方法に関する。
食品、化粧品、医薬品などに防腐力を付与することを目的として、防腐剤が配合されることがある。防腐剤の選定や配合量の決定には、防腐剤の防腐力(抗微生物力)を的確に評価することが重要であり、その評価基準として、微生物の発育を阻止するための最小濃度が一般的に用いられている。上記の最小濃度は、防腐剤(抗微生物成分)の最小発育阻止濃度と呼ばれている。
従来、最小発育阻止濃度は、種々の濃度の抗微生物成分を配合した培地に一定量の対象微生物を接種し、微生物の増殖を目視で確認する液体培地法や、寒天培地を用いた平板希釈法やディスク法などにより測定されていた。しかしながら、従来の方法は、精度が不十分であること、測定手順が煩雑であること、測定が長時間に渡ることなどの欠点が存していた。また、従来の方法で得られる最小発育阻止濃度が特定の培地を使用した場合におけるものであることから、実際の食品、化粧品、又は医薬品などに適用できないことも多かった。
本発明者らは、クレンジングシートなどのシート状化粧品において、不織布が存在することに起因して抗菌力が低下することを明らかにした。また、これらの化粧品においては、従来の方法により算出された最小発育阻止濃度よりも高濃度の防腐剤が必要となることを明らかにした。そして、従来の方法における欠点を克服することを目指し、この様な試料における微生物活性を評価するための方法、被検物質の抗微生物活性を評価する方法、及び被検物質の最小発育阻止濃度の算出方法を検討した。
よって、本発明の目的は、不織布を含む試料における微生物活性を簡便に評価できる方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、不織布を含む試料における微生物活性を評価することにより、被検物質の抗微生物活性を簡便に評価できる方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、不織布を含む試料における微生物活性を評価することにより、被検物質の最小発育阻止濃度を簡便に算出できる方法を提供することにある。
上記の様な事情に鑑み、本発明者らは特定の工程を経ることにより、不織布を含む試料における微生物活性を評価できること、被検物質の抗微生物活性を探索及び評価できること、及び被検物質の最小発育阻止濃度を算出できることを見出して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の工程を含む微生物活性の評価方法を提供する。
不織布を含む試料の発熱量を測定する工程
前記発熱量から微生物活性を評価する工程
不織布を含む試料の発熱量を測定する工程
前記発熱量から微生物活性を評価する工程
前記試料は、微生物が接種された試料であることが好ましい。
また、本発明では、下記の工程を含む被検物質の抗微生物活性の評価方法についても提供する。
被検物質及び不織布を含む試料の発熱量を測定する工程
前記発熱量から被検物質の抗微生物活性を評価する工程
被検物質及び不織布を含む試料の発熱量を測定する工程
前記発熱量から被検物質の抗微生物活性を評価する工程
前記試料は、微生物が接種された試料であることが好ましい。
さらに、本発明では、下記の工程を含む被検物質の最小発育阻止濃度の算出方法についても提供する。
被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程
前記発熱量X1〜Xnから被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程
被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程
前記発熱量X1〜Xnから被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程
前記試料は、微生物が接種された試料であることが好ましい。
本発明によれば、不織布を含む試料における微生物活性を簡便に評価できるという効果を奏する。また、不織布を含む試料における微生物活性を評価することにより、被検物質の抗微生物活性を簡便に評価できるという効果を奏する。また、不織布を含む試料における微生物活性を評価することにより、被検物質の最小発育阻止濃度を簡便に算出できるという効果を奏する。
本発明は、微生物活性の評価方法、抗微生物活性の評価方法、及び最小発育阻止濃度の算出方法に関する。
本発明者らは、不織布を含まない試料に対し、不織布を含む試料の微生物活性が高いことを明らかにした。つまり、試料が不織布を含むことにより、微生物の代謝活動が活発化し、発生する熱量が増大することを見出した。驚くべきことに、不織布を含む試料における微生物の代謝活動は一般的に活性傾向にあるものの、その挙動は試料に含まれる微生物や抗微生物成分の種類によっても異なり、不織布を含まない試料における微生物の挙動とは明確に相違していることが明らかになった。この理由は明らかでないものの、不織布に使用される繊維の種類や、一定の空隙が存在することなどに起因するものであると考えられる。このため、不織布を含む試料の微生物活性は、不織布を含まない試料を用いた場合のみならず、不織布以外の担体を含む試料を用いた場合の微生物活性とも相違すると考えられる。
<微生物活性の評価方法>
本発明の第一の実施形態である微生物活性の評価方法について説明する。本実施形態の微生物活性の評価方法は、下記の工程を含むことを特徴とする。
不織布を含む試料の発熱量を測定する工程(以下、「測定工程」と称することがある)
前記発熱量から微生物活性を評価する工程(以下、「評価工程」と称することがある)
本発明の第一の実施形態である微生物活性の評価方法について説明する。本実施形態の微生物活性の評価方法は、下記の工程を含むことを特徴とする。
不織布を含む試料の発熱量を測定する工程(以下、「測定工程」と称することがある)
前記発熱量から微生物活性を評価する工程(以下、「評価工程」と称することがある)
化粧用不織布シート、制汗用不織布シート、メイク落とし用不織布シート、ウエットティッシュなどの不織布が用いられる製品は、一般的に微生物が混入されないように製造されている。しかし、実際には微生物を完全に排除することは困難である。また、これらの製品は生産コストなどの観点から、複数枚の不織布が同一包装容器内に充填されていることが多く、その購入者が製品を使用する際、つまり、容器から不織布を取り出す際に微生物が混入する可能性がある。本実施形態は、この様な製品における微生物活性を直接評価することが可能であり、製品の品質管理や防腐力の評価への応用が可能である。ただし、本実施形態はこの様な用途のみに限られるものではない。
[測定工程]
本実施形態の測定工程は、不織布を含む試料の発熱量を測定する工程である。なお、前記試料は微生物が接種された試料であってもよい。不織布を含む試料としては特に限定されず、既存の試料(例えば、前記の不織布が使用される製品など)を使用してもよいし、調製して得られたものを使用してもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。
本実施形態の測定工程は、不織布を含む試料の発熱量を測定する工程である。なお、前記試料は微生物が接種された試料であってもよい。不織布を含む試料としては特に限定されず、既存の試料(例えば、前記の不織布が使用される製品など)を使用してもよいし、調製して得られたものを使用してもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。
本実施形態の試料は不織布を含むこと以外は特に限定されず、例えば、水、エタノール、多価アルコール、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、増粘剤、油剤、植物エキス、美白剤、粉体、紫外線吸収剤、抗酸化剤、中和剤、コラーゲン・ヒアルロン酸などの生体高分子、香料、メントール・メンチルグリセリルエーテルなどの清涼剤、液体培地を含んでいてもよい。
本実施形態の不織布とは繊維を織らずに絡み合わせてシート状にしたものを指す。不織布の材質は特に制限されず、例えば、綿(木綿)、パルプ、麻、リンター、カポックなどの天然セルロース系繊維、レーヨン、アセテート、キュプラ、リヨセルなどの半天然セルロース系繊維、シルク、ウールなどのセルロース繊維以外の天然繊維;ナイロン繊維、ポリエステル繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維など)、ポリウレタン繊維、エチレンビニルアルコール繊維、ポリビニルアルコール繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維(例えば、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維など)などの合成繊維などが挙げられる。これらの繊維は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。また、2種以上の上記その他の繊維からなる混紡繊維を用いてもよい。
本実施形態の不織布の形状は、特に限定されず、四角形(正方形、長方形)、円形、楕円形などが挙げられ、単層構造、積層構造であってもよい。また、本実施形態の不織布には、エンボス加工処理を施してもよい。
本実施形態の不織布は、公知慣用の製造方法により製造できる。また、本実施形態の不織布は市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、ユニチカ株式会社製、商品名「コットエース」;フタムラ化学株式会社製、商品名「TCF404WJ」;フタムラ化学株式会社製、商品名「TCF407SWJ」;フタムラ化学株式会社製、商品名「TCF406」;フタムラ化学株式会社製、商品名「TCF408」;フタムラ化学株式会社製、商品名「TCF208」;フタムラ化学株式会社製、商品名「TCF516」;株式会社クラレ製、商品名「クラフレックスJP0451B070」;株式会社クラレ製、商品名「クラフレックスJP2760B084」;伊野紙株式会社製、商品名「MI−30−2PE」などが挙げられる。
本実施形態の液体培地は、一般的に微生物(細菌)の培養に用いられる液体培地であれば特に限定されず、合成培地、天然培地のいずれも使用できる。液体培地の炭素源としては、例えば、グルコース、デンプン、デキストリン、マンノース、フルクトース、シュクロース、ラクトース、キシロース、アラビノース、マンニトールなどを単独又は組み合わせて用いることができる。液体培地の窒素源としては、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、尿素、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、コーンスティープリカー、大豆粉、カザミノ酸などを単独又は組み合わせて用いることができる。その他、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マンガン、塩化鉄、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硫酸第一鉄、硫酸亜鉛、硫酸銅炭酸カルシウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウムなどの無機塩類などを単独又は組み合わせて用いることができる。
本実施形態の試料に接種される微生物は特に限定されないが、例えば、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、大腸菌(Escherichia coli)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、カンジダ菌(Candida albicans)、クロコウジカビ(Aspergillus brasiliensis)、バークホルデリアセパシア(Burkholderia cepacia)などの病原性細菌が挙げられる。微生物が接種された試料を用いることにより、使用する試料の抗微生物耐性を評価することが可能である。
本実施形態における発熱量の測定方法は特に限定されないが、例えば、熱量計を用いた方法により行うことができる。この様な熱量計としては、本実施形態における試料の熱量を測定することが可能なものであれば特に限定されないが、例えば、微生物熱量計を使用できる。市販品としては、例えば、けいはんな文化学術協会・微生物計測システム研究所/アドバンス株式会社製、商品名「微生物活性計測システム Antaresシリーズ、Spicaシリーズ、Leonisシリーズ」、日本医科器械製作所株式会社製、商品名「バイオサーモアナライザーH−201(生物活性測定器)」などが挙げられる。前記の商品名「微生物活性計測システム」は、微生物の代謝活動により発生する熱量の変化を、電圧の変化として計測するものである。
本実施形態における発熱量の測定時間は特に限定されず、微生物活性を評価する目的、試料中の微生物又は試料に接種された微生物の種類に応じて適宜選択できる。微生物活性を的確に評価できることから、微生物増殖が、誘導期、対数期を経て静止期に至るまでの時間、すなわち熱量がピークに達し、減少に転じた後、活性の増減が観察できなくなるまで測定することが好ましい。
[評価工程]
本実施形態の評価工程は、測定工程において発生した発熱量から微生物活性を評価する工程である。本工程における微生物活性の評価方法としては、以下の評価方法[1]〜[3]が挙げられる。
[1]発熱の有無により微生物活性を評価する方法
[2]発熱量の継時的変化により微生物活性を評価する方法
[3]異なる試料を用いた場合の発熱量の比較により微生物活性を評価する方法
本実施形態の評価工程は、測定工程において発生した発熱量から微生物活性を評価する工程である。本工程における微生物活性の評価方法としては、以下の評価方法[1]〜[3]が挙げられる。
[1]発熱の有無により微生物活性を評価する方法
[2]発熱量の継時的変化により微生物活性を評価する方法
[3]異なる試料を用いた場合の発熱量の比較により微生物活性を評価する方法
評価方法[1]は、発熱の有無により微生物活性を評価する方法である。つまり、測定工程において発熱が観測された場合は、試料に微生物が存在すると評価できる。評価方法[2]は、発熱量の継時的変化により微生物活性を評価する方法である。つまり、測定工程において発熱量の継時変化を観測することにより、微生物の増殖活性を評価できる。評価方法[3]は、異なる試料を用いた場合の発熱量の比較により微生物活性を評価する方法である。つまり、異なる試料を用いてそれぞれの発熱量を測定し、その微生物活性を比較することにより、該試料に起因する微生物活性の上昇ないし低下を評価できる。この様な方法としては、例えば、特定の微生物を含む試料についての発熱量を測定すると共に、前記の微生物を含まない試料についての発熱量を測定し、これらの量の比較を行うことにより、微生物活性を評価する方法が挙げられる。
<抗微生物活性の評価方法>
本発明の第二の実施形態である抗微生物活性の評価方法について説明する。本実施形態の抗微生物活性の評価方法は下記の工程を含み、被検物質の抗微生物活性を評価することを特徴とする。
被検物質及び不織布を含む試料の発熱量Aを測定する工程(以下、「測定工程A」と称することがある)
前記発熱量から被検物質の抗微生物活性を評価する工程(以下、「評価工程C」と称することがある)
本発明の第二の実施形態である抗微生物活性の評価方法について説明する。本実施形態の抗微生物活性の評価方法は下記の工程を含み、被検物質の抗微生物活性を評価することを特徴とする。
被検物質及び不織布を含む試料の発熱量Aを測定する工程(以下、「測定工程A」と称することがある)
前記発熱量から被検物質の抗微生物活性を評価する工程(以下、「評価工程C」と称することがある)
本実施形態の抗微生物活性の評価方法は、さらに、被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Bを測定する工程(以下、「測定工程B」と称することがある)を含んでいてもよい。本実施形態の抗微生物活性の評価方法が測定工程Bを含む場合、評価工程は、発熱量Aと発熱量Bとの比較から被検物質の抗微生物活性を評価する工程であってもよい。つまり、本実施形態の抗微生物活性の評価方法は、下記の工程を含んでいてもよい。
被検物質及び不織布を含む試料の発熱量Aを測定する工程
被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Bを測定する工程
前記発熱量Aと前記発熱量Bとの比較から被検物質の抗微生物活性を評価する工程(以下、「評価工程C’」と称することがある)
被検物質及び不織布を含む試料の発熱量Aを測定する工程
被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Bを測定する工程
前記発熱量Aと前記発熱量Bとの比較から被検物質の抗微生物活性を評価する工程(以下、「評価工程C’」と称することがある)
本実施形態の抗微生物活性の評価方法により、特定の試料(例えば、不織布が使用される製品など)に使用するための、適切な抗微生物活性剤(微生物の活性を抑制する製剤、例えば、防腐剤)や、その濃度、不織布の種類等を選択することが可能である。特定の微生物が接種された試料を用いた場合は、その微生物に対する抗微生物活性剤や、その濃度、不織布の種類等の決定が可能となる。さらに、本実施形態の評価方法を応用することにより、被検物質の最小発育阻止濃度を算出すること(第三の実施形態)が可能である。
[測定工程A]
本実施形態の測定工程Aは、被検物質及び不織布を含む試料の発熱量を測定する工程である。なお、前記試料は微生物が接種された試料であってもよい。前記試料の調製方法としては特に限定されないが、例えば、被検物質を不織布に含浸させることにより調製する方法や、既存の試料に被検物質を加えることにより調製する方法が挙げられる。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。
本実施形態の測定工程Aは、被検物質及び不織布を含む試料の発熱量を測定する工程である。なお、前記試料は微生物が接種された試料であってもよい。前記試料の調製方法としては特に限定されないが、例えば、被検物質を不織布に含浸させることにより調製する方法や、既存の試料に被検物質を加えることにより調製する方法が挙げられる。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。
試料に微生物が存在する場合、微生物の代謝活動により熱が発生するが、被検物質の存在により微生物の代謝活動が促進ないし抑制され得るため、その発熱量もこれに従って変化し得る。例えば、被検物質の存在により微生物の代謝活動が抑制される場合、微生物の増殖が抑えられることにより発熱量の低下が生じる。また、被検物質の存在により微生物の代謝活動が活性化される場合、微生物の増殖が促進し発熱量の向上が見られる。
被検物質は特に限定されないが、例えば、無機化合物、有機化合物、動植物抽出物などが挙げられる。より具体的には、一般的に殺菌や防腐剤として使用される、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、エタノール、イソプロパノール、安息香酸及びその塩類(例えば、安息香酸ナトリウム)、サリチル酸及びその塩類、ソルビン酸及びその塩類、パラオキシ安息香酸エステル(例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなど)、2−フェノキシエタノール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン及びその塩類(例えば、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン)、ジンクピリチオン、トリクロサン、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、感光素、クロルクレゾール、クロロブタノール、デヒドロ酢酸及びその塩類、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、フェノール、ラウリルジアミノエチルグリシン、レゾルシン、亜鉛・アンモニア・銀複合置換型ゼオライト、安息香酸パントテニルエチル、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジウム、塩化ベンゼトニウム、オルトフェニルフェノール及びその塩類(例えば、オルトフェニルフェノールナトリウム)、銀−銅ゼオライト、クレゾール、クロラミンT、クロルキシレノール、クロルフェネシン、1,3−ジメチルロール−5,5−ジメチルヒダントイン、臭化アルキルイソキノリニウム、チアントール、チモール、トリクロロカルバニド、パラクロルフェノール、ハロカルバン、ヒノキチオール、ピロクトンオラミン、ピリチオン亜鉛、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、ポリアミノプロピルビグアナイド、N,N−メチレンビス[N'−(3−ヒドロキシメチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)ウレア]、ヨウ化パラジメチルアミノスチリルヘプチルメチルチアゾリウム、ベンジルアルコールなどが被検物質として例示されるが、これらのものに限定されない。
本実施形態の試料(不織布、微生物、及び液体培地を含む)、発熱量の測定方法及び測定時間は、本発明の第一の実施形態である微生物活性の評価方法にて記載したものが例示される。
[測定工程B]
本実施形態の測定工程Bは、被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Bを測定する工程である。なお、前記対照試料は微生物が接種された試料であってもよい。前記対照試料は既存の試料を使用してもよいし、調製して得られたものを使用してもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。なお、対照試料は、測定工程Aで用いられる試料を使用できる。また、発熱量の測定方法も、測定工程Aに記載したものを用いることができる。
本実施形態の測定工程Bは、被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Bを測定する工程である。なお、前記対照試料は微生物が接種された試料であってもよい。前記対照試料は既存の試料を使用してもよいし、調製して得られたものを使用してもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。なお、対照試料は、測定工程Aで用いられる試料を使用できる。また、発熱量の測定方法も、測定工程Aに記載したものを用いることができる。
[評価工程C(C’)]
本実施形態の評価工程Cは、発熱量Aから被検物質の抗微生物活性を評価する工程である。例えば、発熱量Aが計測されない場合(発熱が無い場合)は、該被検物質には微生物に対する活性抑制能を有すると判断できる。なお、後述の評価工程C’に対し、本評価工程Cは、必要となる操作が少ないことから簡便に実施することが可能である。
本実施形態の評価工程Cは、発熱量Aから被検物質の抗微生物活性を評価する工程である。例えば、発熱量Aが計測されない場合(発熱が無い場合)は、該被検物質には微生物に対する活性抑制能を有すると判断できる。なお、後述の評価工程C’に対し、本評価工程Cは、必要となる操作が少ないことから簡便に実施することが可能である。
本実施形態の評価工程C’は、発熱量Aと発熱量Bとの比較から被検物質の抗微生物活性を評価する工程である。つまり、被検物質の有無に起因する発熱量の比較から、該被検物質の微生物に対する活性抑制能の有無を評価する工程である。例えば、発熱量Aより発熱量Bが大きい場合は、該被検物質には微生物に対する活性抑制能を有すると判断できる。一方、発熱量Aより発熱量Bが小さい場合は、該被検物質には微生物に対する活性促進能を有すると判断できる。なお、先述の評価工程Cに対し、本評価工程C’は、定量的な評価が実施することが可能である。
<最小発育阻止濃度の算出方法>
本発明の第三の実施形態である最小発育阻止濃度の算出方法について説明する。本実施形態の最小発育阻止濃度の算出方法は下記の工程を含むことにより、被検物質の最小発育阻止濃度を算出できることを特徴とする。
被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程(以下、「測定工程X」と称することがある)
前記発熱量X1〜Xnから被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程(以下、「算出工程Z」と称することがある)
本発明の第三の実施形態である最小発育阻止濃度の算出方法について説明する。本実施形態の最小発育阻止濃度の算出方法は下記の工程を含むことにより、被検物質の最小発育阻止濃度を算出できることを特徴とする。
被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程(以下、「測定工程X」と称することがある)
前記発熱量X1〜Xnから被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程(以下、「算出工程Z」と称することがある)
本実施形態である最小発育阻止濃度の算出方法は、さらに、被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Yを測定する工程を含んでいてもよい。本実施形態の抗微生物活性の評価方法が上記工程を含む場合、算出工程Zは、発熱量X1〜Xnと前記発熱量Yとの比較から被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程であってもよい。つまり、本実施形態の抗微生物活性の評価方法は、下記の工程を含んでいてもよい。
被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程(以下、「測定工程X」と称することがある)
被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Yを測定する工程(以下、「測定工程Y」と称することがある)
前記発熱量X1〜Xnと前記発熱量Yとの比較から被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程(以下、「算出工程Z’」と称することがある)
被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程(以下、「測定工程X」と称することがある)
被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Yを測定する工程(以下、「測定工程Y」と称することがある)
前記発熱量X1〜Xnと前記発熱量Yとの比較から被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程(以下、「算出工程Z’」と称することがある)
[測定工程X]
本実施形態の測定工程Xは、被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程である。なお、前記試料は微生物が接種された試料であってもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。
本実施形態の測定工程Xは、被検物質及び不織布を含み、前記被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程である。なお、前記試料は微生物が接種された試料であってもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。
本実施形態の試料(不織布、微生物、及び液体培地を含む)、発熱量の測定方法及び測定時間は、本発明の第一の実施形態である微生物活性の評価方法に記載したものが例示される。
[測定工程Y]
本実施形態の測定工程Yは、被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Yを測定する工程である。なお、対照試料としては既存の試料を使用してもよいし、調製して得られたものを使用してもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。なお、対照試料は、測定工程Xで用いられる試料(ただし、被検物質に該当するものは除く)を使用できる。また、発熱量の測定方法も、測定工程Xに記載したものを用いることができる。
本実施形態の測定工程Yは、被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Yを測定する工程である。なお、対照試料としては既存の試料を使用してもよいし、調製して得られたものを使用してもよい。また、前記試料は液体培地を含んだ試料であってもよい。なお、対照試料は、測定工程Xで用いられる試料(ただし、被検物質に該当するものは除く)を使用できる。また、発熱量の測定方法も、測定工程Xに記載したものを用いることができる。
[算出工程Z(Z’)]
本実施形態の算出工程Zは、発熱量X1〜Xnから被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程である。また、本実施形態の算出工程Z’は、発熱量X1〜Xnと前記発熱量Yとの比較から被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程である。最小発育阻止濃度(MIC)とは、特定の微生物の発育を阻止するために必要な(被検物質の)最小濃度を意味する。
本実施形態の算出工程Zは、発熱量X1〜Xnから被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程である。また、本実施形態の算出工程Z’は、発熱量X1〜Xnと前記発熱量Yとの比較から被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程である。最小発育阻止濃度(MIC)とは、特定の微生物の発育を阻止するために必要な(被検物質の)最小濃度を意味する。
最小発育阻止濃度の算出方法としては、例えば、発熱量X1〜Xnの有無を測定することにより最小発育阻止濃度を算出(概算)する方法が挙げられる。具体的には、ある被検物質において、その濃度が0.1質量%の場合に発熱が測定されず、且つその濃度が0.01質量%の場合に発熱が測定された場合、該被検物質の最小発育阻止濃度は約0.1質量%(例えば、0.01質量%を超え、0.1質量%以下)であると概算される。これは、発熱が測定されなかった際の被検物質の濃度と、発熱が測定された際の被検物質の濃度との間に、該被検物質の最小発育阻止濃度が存在すると考えられることによるものである。
上記以外の最小発育阻止濃度の算出方法としては、例えば、「増殖速度定数を比較する方法」及び「増殖時間の遅れを比較する方法」が挙げられる。
増殖速度定数を比較する方法は特に限定されないが、例えば、[1]発熱量X1〜Xn(微生物活性X1〜Xn)を測定する工程、[2]増殖速度定数(μX1〜μXn)を算出する工程、[3]比微生物活性(μX2/μX1、μX3/μX1、・・・μXn/μX1)を被検物質濃度の対数に対してプロットする工程、[4][3]の結果から、回帰曲線を作成し、比微生物活性が0となる被検物質濃度を最小発育阻止濃度として算出する工程を含む方法が挙げられる。
また、増殖速度定数を比較する方法としては、例えば、[1]発熱量X1〜Xn(微生物活性X1〜Xn)及び発熱量Y(微生物活性Y)を測定する工程、[2]増殖速度定数(μX1〜μXn、μY)を算出する工程、[3]比微生物活性(μX1/μY〜μXn/μY)を被検物質濃度の対数に対してプロットする工程、[4][3]の結果から、回帰曲線を作成し、比微生物活性が0となる被検物質濃度を最小発育阻止濃度として算出する工程を含む方法が挙げられる。
増殖時間の遅れを比較する方法は特に限定されないが、例えば、[1]発熱量X1〜Xn(微生物活性X1〜Xn)を測定する工程、[2]微生物活性がα(αは全ての濃度の曲線と交わる微生物活性の値であり、対照試料のピークの1/5程度が好ましい)に達するまでの培養時間(tα(X1)〜tα(Xn))を算出する工程、[3]tα(X1)/tα(X2)、tα(X1)/tα(X3)、・・・tα(X1)/tα(Xn)を被検物質濃度に対してプロットする工程、[4][3]の結果から、回帰曲線を作成し、比微生物活性が0となる被検物質濃度を最小発育阻止濃度として算出する工程を含む方法が挙げられる。
また、増殖時間の遅れを比較する方法としては、例えば、[1]発熱量X1〜Xn(微生物活性X1〜Xn)及び発熱量Y(微生物活性Y)を測定する工程、[2]微生物活性がα(αは全ての濃度の曲線と交わる微生物活性の値であり、対照試料のピークの1/5程度が好ましい)に達するまでの培養時間(tα(X1)〜tα(Xn)、tα(Y))を算出する工程、[3]tα(Y)/tα(X1)〜tα(Y)/tα(Xn)を被検物質濃度に対してプロットする工程、[4][3]の結果から、回帰曲線を作成し、比微生物活性が0となる被検物質濃度を最小発育阻止濃度として算出する工程を含む方法が挙げられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
緑膿菌を液体培養して得られた培養液を、菌体数が1×105〜1×106CFU/mLとなるように生理食塩水で調整し、接種用菌液を調製した。得られた接種用菌液50μLを、滅菌処理済の不織布(ユニチカ株式会社製、商品名「コットエース」)(1.2g)及びブレインハードインフュージョン(BHI)液体培地(5mL)が入ったバイアル瓶(容量:30mL)に添加することで試料を調製し、微生物活性計測システム(けいはんな文化学術協会・微生物計測システム研究所/アドバンス株式会社製)により発熱量を測定した。その結果を微生物活性(μV)として図1に示した。なお、測定条件は、20時間、35℃とした。
緑膿菌を液体培養して得られた培養液を、菌体数が1×105〜1×106CFU/mLとなるように生理食塩水で調整し、接種用菌液を調製した。得られた接種用菌液50μLを、滅菌処理済の不織布(ユニチカ株式会社製、商品名「コットエース」)(1.2g)及びブレインハードインフュージョン(BHI)液体培地(5mL)が入ったバイアル瓶(容量:30mL)に添加することで試料を調製し、微生物活性計測システム(けいはんな文化学術協会・微生物計測システム研究所/アドバンス株式会社製)により発熱量を測定した。その結果を微生物活性(μV)として図1に示した。なお、測定条件は、20時間、35℃とした。
(比較例1)
不織布を含まないこと以外は実施例1と同様にして試料を調製した後、微生物活性計測システムにより発熱量を測定し、その結果を微生物活性(μV)として図1に示した。
不織布を含まないこと以外は実施例1と同様にして試料を調製した後、微生物活性計測システムにより発熱量を測定し、その結果を微生物活性(μV)として図1に示した。
実施例1及び比較例1より、不織布の存在により試料の微生物活性(具体的には、微生物の増殖速度)が上昇することが明らかになった。
(実施例2)
緑膿菌に対するメチルパラベンの最小発育阻止濃度を「増殖時間の遅れを比較する方法」により算出した。具体的には、不織布に緑膿菌を接種し、被検物質として0.075質量%、0.125質量%、0.150質量%、0.200質量%、及び0.250質量%のメチルパラベンを加え、試料X1〜5を調製した。また、被検物質を含まないこと以外は同様の手法により試薬Yを調製した。次に、微生物活性計測システムによりこれらのサンプルの微生物活性を算出し、これらの結果を図2に示した。
緑膿菌に対するメチルパラベンの最小発育阻止濃度を「増殖時間の遅れを比較する方法」により算出した。具体的には、不織布に緑膿菌を接種し、被検物質として0.075質量%、0.125質量%、0.150質量%、0.200質量%、及び0.250質量%のメチルパラベンを加え、試料X1〜5を調製した。また、被検物質を含まないこと以外は同様の手法により試薬Yを調製した。次に、微生物活性計測システムによりこれらのサンプルの微生物活性を算出し、これらの結果を図2に示した。
図2について、微生物活性が200μV(α=200)に達するまでの培養時間(tα(X1)〜tα(X5)、tα(Y)と称する)を算出し、tα(Y)/tα(X1)〜tα(Y)/tα(X5)(Y軸)を、被検物質濃度(X軸)に対してプロットした(図3)。次に、回帰曲線を作成し、比微生物活性が0となる被検物質濃度を算出した。さらに、同様の操作を4度行い、得られた被検物質濃度の平均値をMICとして算出し、表1に示した。
(比較例2)
不織布を用いないこと以外は実施例2と同様の操作を行い、メチルパラベンの最小発育阻止濃度を算出した。この結果を表1に示した。
不織布を用いないこと以外は実施例2と同様の操作を行い、メチルパラベンの最小発育阻止濃度を算出した。この結果を表1に示した。
(実施例3〜15、比較例3〜15)
被検物質、対象微生物及び測定温度を表1に記載したものとしたこと、測定時間及び被験物質の濃度を適宜振り分けたこと以外は実施例2又は比較例2と同様にして、それぞれの最小発育阻止濃度を算出した。なお、A.brasiliensisの接種用菌液は胞子数が1×105〜1×106 CFU/mLとなるように調整したものを使用した。この結果を表1〜4に示した。
被検物質、対象微生物及び測定温度を表1に記載したものとしたこと、測定時間及び被験物質の濃度を適宜振り分けたこと以外は実施例2又は比較例2と同様にして、それぞれの最小発育阻止濃度を算出した。なお、A.brasiliensisの接種用菌液は胞子数が1×105〜1×106 CFU/mLとなるように調整したものを使用した。この結果を表1〜4に示した。
以上の結果より、試料として不織布を含む場合と含まない場合によって、微生物の増殖速度が異なり、被検物質の最小発育阻止濃度が変化することが明らかになった。
Claims (6)
- 下記の工程を含む微生物活性の評価方法。
不織布を含む試料の発熱量を測定する工程
前記発熱量から微生物活性を評価する工程 - 前記試料が、微生物が接種された試料である請求項1記載の評価方法。
- 下記の工程を含む被検物質の抗微生物活性の評価方法。
被検物質及び不織布を含む試料の発熱量を測定する工程
前記発熱量から被検物質の抗微生物活性を評価する工程 - 前記試料が、微生物が接種された試料である請求項3記載の抗微生物活性の評価方法。
- 下記の工程を含む被検物質の最小発育阻止濃度の算出方法。
被検物質及び不織布を含み、被検物質の濃度が相違するn個(nは2以上の整数)の試料の発熱量X1〜Xnを測定する工程
被検物質を含まず不織布を含む対照試料の発熱量Yを測定する工程
前記発熱量X1〜Xnから被検物質の最小発育阻止濃度を算出する工程 - 前記試料が、微生物が接種された試料である請求項5記載の最小発育阻止濃度の算出方法。
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Citations (1)
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JP2016138349A (ja) * | 2015-01-28 | 2016-08-04 | 株式会社リブドゥコーポレーション | フマル酸含有繊維、フマル酸含有繊維集合体および吸収体 |
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CN113484437B (zh) * | 2021-07-06 | 2022-07-19 | 云南中烟工业有限责任公司 | 一种测定环境水样中超痕量卤卡班的方法及其用途 |
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