最初に、本発明の実施の形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係るセンサ情報処理装置は、センサと無線通信を行うことが可能な無線通信装置から、上記無線通信装置が上記センサから受信した電波から得た推定用情報を取得する取得部と、上記取得部によって取得された上記推定用情報、および上記無線通信装置の位置情報に基づいて、上記無線通信装置に対する上記センサの相対位置を推定する推定部と、上記推定部によって推定された上記相対位置に基づいて、上記センサの位置を示すアイコンを画面に表示する制御を行う表示制御部とを備える。
このように、センサの送信電波から得た情報を用いて当該センサの相対位置を推定する構成により、画面においてアイコンを表示すべき位置をより正しく推定することができるので、画面における適切な位置にアイコンを自動で表示させることができる。したがって、センサを示すアイコンを、ユーザの負担を低減しながら画面における適切な位置に表示することができる。
(2)好ましくは、上記センサ情報処理装置は、さらに、ユーザの操作を受け付ける受付部を備え、上記表示制御部は、上記受付部によって受け付けられた上記操作に従って上記画面における上記アイコンの位置を変更する。
このような構成により、推定部による相対位置の推定結果の精度が十分でない場合においても、画面における適切な位置にアイコンを移動させることができる。
(3)好ましくは、上記推定部は、所定条件を満たす場合に上記相対位置の推定を行う。
このような構成により、相対位置の推定を行うべき適切な条件が満たされた場合に相対位置の推定を行うことができる。
(4)より好ましくは、上記所定条件は、ユーザから指示されたこと、またはユーザから指定された時刻になったことである。
このような構成により、ユーザの所望のタイミングにおいて相対位置の推定を行うことができる。
(5)より好ましくは、上記推定部は、所定時間が経過するごとに上記相対位置を更新する。
このように、所定時間ごとに相対位置を自動で更新する構成により、たとえば、センサの配置が頻繁に変更されるシステムにおいても、センサの最新の配置を画面に反映させることができる。
(6)より好ましくは、上記所定条件は、上記センサが移動したこと、または表示対象とすべき上記センサが追加されたこともしくは削除されたことである。
このような構成により、実際のセンサに関する物理的な変化をトリガとして、画面の表示内容に当該変化を自動で反映させることができる。
(7)より好ましくは、上記表示制御部は、上記操作に従って上記アイコンの位置を変更する動作モードと、上記操作に関わらず上記アイコンの位置を変更しない動作モードとを切り替え可能である。
このような構成により、状況に応じて、画面におけるアイコンの位置の変更を可能にするモードと、画面におけるアイコンに対して意図しない変更を与えてしまうことを回避するモードとを切り替えることができる。
(8)好ましくは、上記表示制御部は、さらに、上記相対位置の確度を示す情報を上記画面に表示する制御を行う。
このような構成により、ユーザは、センサ情報処理装置による相対位置の推定結果の正しさの度合いを容易に認識することができる。
(9)好ましくは、上記センサ情報処理装置は、さらに、上記取得部によって取得された上記推定用情報を蓄積する蓄積部を備え、上記推定部は、所定時刻または所定期間において上記無線通信装置が受信した上記電波、から得た上記推定用情報を上記蓄積部から取得し、取得した上記推定用情報および上記位置情報に基づいて上記相対位置を推定する。
このような構成により、相対位置の推定に用いるのに適切な時刻または期間において無線通信装置がセンサから受信した電波、から得た情報を用いて当該センサの相対位置を推定することができる。
(10)好ましくは、上記表示制御部は、上記推定部によって推定された上記相対位置が、上記センサを配置できない配置不可エリアに含まれる場合、対応の上記アイコンである対象アイコンを上記相対位置に基づいて表示する場合とは異なる位置または態様で上記センサの情報を画面に表示する例外表示制御を行う。
このような構成により、ユーザは、画面における適切な位置に表示されていないアイコンを容易に認識することができる。
(11)より好ましくは、上記表示制御部は、さらに、上記アイコンを表示していない上記センサのリストを画面に表示する制御を行い、上記例外表示制御として、上記相対位置が上記配置不可エリアに含まれる上記センサを上記リストに追加する。
このような構成により、ユーザは、上記リストを参照することにより、画面における適切な位置に表示されていないアイコンをより容易に認識することができる。
(12)より好ましくは、上記表示制御部は、上記例外表示制御として、警告情報を画面に表示する。
このような構成により、ユーザは、画面における適切な位置に表示されていないアイコンが存在することを警告情報からより容易に認識することができる。
(13)より好ましくは、上記表示制御部は、上記例外表示制御として、上記対象アイコンを異なる態様で上記画面に表示する。
このような構成により、ユーザは、画面における適切な位置に表示されていないアイコンを、当該アイコンの表示態様からより容易に認識することができる。
(14)より好ましくは、上記表示制御部は、上記例外表示制御として、上記対象アイコンを、上記センサを配置できる配置可能エリアに配置する。
このような構成により、画面における適切な位置に表示されていないアイコンを、たとえば近傍の適切な位置に自動で表示することができる。
(15)本発明の実施の形態に係るセンサ情報処理方法は、センサ情報処理装置におけるセンサ情報処理方法であって、センサと無線通信を行うことが可能な無線通信装置から、上記無線通信装置が上記センサから受信した電波から得た推定用情報を取得するステップと、取得した上記推定用情報、および上記無線通信装置の位置情報に基づいて、上記無線通信装置に対する上記センサの相対位置を推定するステップと、推定した上記相対位置に基づいて、上記センサの位置を示すアイコンを画面に表示する制御を行うステップとを含む。
このように、センサの送信電波から得た情報を用いて当該センサの相対位置を推定する構成により、画面においてアイコンを表示すべき位置をより正しく推定することができるので、画面における適切な位置にアイコンを自動で表示させることができる。したがって、センサを示すアイコンを、ユーザの負担を低減しながら画面における適切な位置に表示することができる。
(16)本発明の実施の形態に係るセンサ情報処理プログラムは、センサ情報処理装置において用いられるセンサ情報処理プログラムであって、コンピュータに、センサと無線通信を行うことが可能な無線通信装置から、上記無線通信装置が上記センサから受信した電波から得た推定用情報を取得するステップと、取得した上記推定用情報、および上記無線通信装置の位置情報に基づいて、上記無線通信装置に対する上記センサの相対位置を推定するステップと、推定した上記相対位置に基づいて、上記センサの位置を示すアイコンを画面に表示する制御を行うステップとを実行させるためのプログラムである。
このように、センサの送信電波から得た情報を用いて当該センサの相対位置を推定する構成により、画面においてアイコンを表示すべき位置をより正しく推定することができるので、画面における適切な位置にアイコンを自動で表示させることができる。したがって、センサを示すアイコンを、ユーザの負担を低減しながら画面における適切な位置に表示することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムの構成を示す図である。
図1を参照して、センサ情報処理システム301は、ディスプレイ13と、データベース71と、14個のセンサ121A〜121Nと、4個のアクセスポイント(無線通信装置)151A〜151Dと、センサ情報処理装置101とを備える。
以下、センサ121A〜121Nの各々を、センサ121とも称する。アクセスポイント151A〜151Dの各々を、アクセスポイント151とも称する。アクセスポイント151を、AP151とも称する。
図1では、14個のセンサ121を代表的に示しているが、さらに多数または少数のセンサ121が設けられてもよい。また、4個のAP151を代表的に示しているが、さらに多数または少数のAP151が設けられてもよい。
センサ121A〜121Nは、たとえば自己のID(以下、センサIDとも称する。)としてS1〜S14をそれぞれ有する。センサ121は、たとえば、所定エリア、具体的には工場、病院または店舗等の監視対象エリアに配置される。監視対象エリアは、たとえば屋内である。なお、監視対象エリアは屋外であってもよい。
たとえば、監視対象エリアが工場F1である場合、センサ121は、生産設備に関する照度、湿度、電流、電圧、濃度、加速度、ジャイロおよび圧力等を計測する。センサ121は、たとえば、計測結果およびセンサIDを含むセンサ情報を作成し、作成したセンサ情報を含む無線信号をAP151へ送信する。より詳細には、センサ121は、たとえば、センサ情報を格納したセンサパケットをブロードキャストする。
AP151A〜151Dは、たとえば自己のID(以下、APIDとも称する。)としてAP1〜AP4をそれぞれ有する。AP151A〜151Dは、たとえば、センサ121からセンサパケットを受信すると、受信したセンサパケットをLAN10経由でセンサ情報処理装置101へ送信する。AP151およびセンサ情報処理装置101間の通信は、有線で行われてもよいし、無線で行われてもよい。
センサ情報処理装置101は、たとえば、AP151からセンサパケットを受信すると、受信したセンサパケットに格納されたセンサ情報から計測結果およびセンサIDを取得し、取得した計測結果をセンサIDに対応付けてデータベース71に蓄積する。
また、センサ情報処理装置101は、たとえば、受信したセンサ情報の内容をディスプレイ13に表示可能である。
[背景]
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面の一例を示す図である。
図2を参照して、画面には、たとえばブラウザBr1が表示されている。ブラウザBr1は、たとえば、アドレス表示エリアADA1と、グラフ表示エリアGDA1と、センサ表示エリアSDA1とを含む。
アドレス表示エリアADA1には、たとえばグラフGr1、工場F1の地図Mapおよび未配置センサリストLtをブラウザBr1において表示するためのURL(Uniform Resource Locator)を示すアドレスバーが表示されている。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面に含まれるセンサ表示エリアの一例を示す図である。図3には、図2に示すセンサ表示エリアSDA1の拡大図が示されている。
図2および図3を参照して、センサ表示エリアSDA1は、たとえば、地図エリアMAと、リストエリアLAとを含む。
地図エリアMAには、たとえば監視対象エリアである工場F1の地図Mapが表示されている。具体的には、地図エリアMAには、たとえば、工場レイアウト、センサ121を示すアイコン(以下、センサアイコンとも称する。)およびAP151を示すアイコン(以下、APアイコンとも称する。)が表示されている。
より詳細には、地図エリアMAには、工場レイアウトとして、部屋A〜Dの外形、廊下の外形、中庭の外形、設備A,Bの外形、およびラインA〜Eの外形が表示されている。
また、地図エリアMAには、センサアイコンとして、センサアイコンIs1〜Is14が表示されている。センサアイコンIs1〜Is14には、対応のセンサ121のセンサIDであるS1〜S14がそれぞれ付されている。
また、地図エリアMAには、APアイコンとして、APアイコンIa1〜Ia4が表示されている。APアイコンには、対応のAP151のAPIDであるAP1〜AP4がそれぞれ付されている。
図2および図3では、地図エリアMAにおけるセンサアイコンおよびAPアイコンは、それぞれ、たとえば対応のセンサ121およびAP151の工場F1における実際の位置に対応する、地図エリアMAにおける位置(以下、目標表示位置とも称する。)に表示されている。
具体的には、たとえば、S1のIDを有するセンサ121Aは、工場F1の設備Aにおける中庭の反対側に実際に設けられている。地図エリアMAでは、センサアイコンIs1は、設備Aの外形における中庭の外形の反対側である目標表示位置に表示されている。
また、たとえば、AP1のIDを有するAP151Aは、工場F1の廊下における部屋CまたはDの反対側に実際に設けられている。地図エリアMAでは、APアイコンIa1は、廊下の外形における部屋Cの外形または部屋Dの外形の反対側である目標表示位置に表示されている。
図2および図3では、センサアイコンIs2〜Is14も、センサアイコンIs1と同様に目標表示位置に表示されている。また、APアイコンIa2〜Ia4も、APアイコンIa1と同様に目標表示位置に表示されている。
また、地図エリアMAには、部屋A〜Dと廊下との間の4つの出入口A〜D、部屋Bと部屋Dとの間の1つの出入口E、および廊下と外部との間の1つの出入口Fがそれぞれ表示されている。
リストエリアLAには、たとえば、登録されているセンサアイコンであって地図エリアMAにおいて表示されていないセンサアイコンを収容するための未配置センサリストLtが表示されている。
図2および図3では、たとえば、登録されているセンサアイコンはすべて地図エリアMAに表示されているので、未配置センサリストLtには、センサアイコンが収容されていない。
再び図2を参照して、グラフ表示エリアGDA1には、たとえばセンサ121による計測結果の時間変化を示すグラフGr1が表示されている。たとえば、グラフGr1において、横軸は時間であり、縦軸は温度である。
より詳細には、グラフGr1は、たとえば、S3のセンサIDを有するセンサ121Cにより計測された温度データDT1の時間変化を示している。
なお、グラフGr1として、センサ121C以外のセンサ121により計測されたデータの時間変化を表示することも可能である。
たとえば、ユーザは、温度データDT1の示す値がしきい値Tht1より低くなる場合、センサ121Cの計測対象のラインAに異常が発生したと認識する。そして、ユーザは、たとえば、図3に示す地図エリアMAを参照し、センサ121Cが部屋CにおけるラインAの部屋A側に位置すると確認し、実際のセンサ121Cの位置へ移動してラインAの異常に対処する。
このように、画面において、グラフGr1とともに工場レイアウトにおけるセンサ121の位置を示す地図Mapを表示するGUI(Graphical User Interface)を用いる構成により、ユーザは、工場F1における異常の発生場所を直観的に理解することができる。
[課題]
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面に含まれるセンサ表示エリアの初期表示の一例を示す図である。図4に示すセンサ表示エリアSDA0の表示内容は、以下に説明する内容以外は、図3に示すセンサ表示エリアSDA1の表示内容と同様である。
図4を参照して、センサ表示エリアSDA0では、図3に示すセンサ表示エリアSDA1と比較して、センサアイコンIs1〜Is14がリストエリアLAに表示されている。
たとえば、ユーザは、リストエリアLAに表示されているセンサアイコンIs1〜Is14のうちの1つをクリックして選択し、選択したセンサアイコンを対応の目標表示位置までドラッグして当該目標表示位置においてドロップすることが可能である。
具体的には、ユーザは、たとえば、リストエリアLAに表示されているセンサアイコンIs1をクリックして選択し、選択したセンサアイコンIs1を対応の目標表示位置である設備Aの外形における中庭の外形の反対側までドラッグし、当該目標表示位置においてドロップする。
このような操作を行うことにより、ユーザは、たとえば、図4におけるリストエリアLAに表示されているセンサアイコンIs1を、図3に示すようにマップエリアMAにおける目標表示位置で表示させることができる。
しかしながら、リストエリアLAに表示されている複数のセンサアイコンの各々に対して上記のような手動操作を施して、当該複数のセンサアイコンを対応の目標表示位置に表示させると、ユーザの作業時間が増大してしまう。
また、たとえば、センサ121は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信される電波を受信し、受信した電波に基づいて、自己が存在する位置を示す座標を算出することが可能である。
このようにして算出した座標を用いてセンサ121に対応するセンサアイコンを目標表示位置に表示させる方法が考えられる。
しかしながら、GPS衛星からの電波を受信できない地下または屋内等にセンサ121が設けられている場合、上記方法を用いてセンサアイコンを目標表示位置に表示させることは困難である。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システム301では、以下のような構成および動作により、このような課題を解決する。
[構成および基本動作]
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおけるセンサ情報処理装置の構成を示す図である。
図5を参照して、センサ情報処理装置101は、取得部21と、記憶部(蓄積部)22と、処理部23と、推定部24と、カウンタ25と、受付部26と、表示制御部27とを備える。
記憶部22は、たとえば、工場レイアウト情報、AP位置情報およびセンサ基本情報を保持する。また、記憶部22は、たとえば、取得部21によって取得された推定用情報を蓄積する。工場レイアウト情報、AP位置情報、センサ基本情報および推定用情報の詳細については後述する。
カウンタ25は、たとえば、水晶振動子を用いた発振回路等により生成されるクロックパルスをカウントし、カウントした値を保持する。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作を受け付ける。より詳細には、受付部26は、たとえば、ユーザがディスプレイ13の画面に対して行った操作を受け付け、受け付けた内容を示す操作情報を処理部23へ出力する。
取得部21は、たとえば、AP151からセンサパケットを受信すると、受信したセンサパケットからセンサ情報を取得し、取得したセンサ情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、取得部21からセンサ情報を受けると、受けたセンサ情報から計測結果およびセンサIDを取得し、取得した計測結果をセンサIDに対応付けてデータベース71に蓄積する。
[センサ情報処理装置の初期設定]
以下、センサ情報処理装置101の初期設定の一例について説明する。
(ユーザによる登録)
たとえば、ユーザは、まず、監視対象エリアにおける工場レイアウト、および工場F1に設けられているAP151をセンサ情報処理装置101に登録する。
具体的には、たとえば、ユーザは、図4に示す、部屋A〜Dの外形、廊下の外形、中庭の外形、設備A,Bの外形、およびラインA〜Eの外形を入力するための操作を受付部26に対して行う。
また、ユーザは、たとえば、工場F1に配置したAP151の位置、またはAP151の位置および向きと、当該AP151のAPIDおよび種類等とを入力するための操作を受付部26に対して行う。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、図4に示す、部屋A〜Dの外形、廊下の外形、中庭の外形、設備A,Bの外形、およびラインA〜Eの外形を示す工場レイアウト情報を作成し、作成した工場レイアウト情報を記憶部22に保持させる。
また、処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、AP151の位置、または位置および向きと、当該AP151のAPIDとを含むAP位置情報を作成し、作成したAP位置情報を記憶部22に保持させる。
[センサ121の登録および抹消]
たとえば、センサ121のセンサ情報処理装置101への登録および抹消は、それぞれ当該センサ121のオンおよびオフに応じて自動的に行われる。
より詳細には、たとえば、センサ121は、ユーザによりオンされると、計測結果およびセンサIDを含むセンサ情報の送信を開始する。
処理部23は、たとえば、取得部21から受けるセンサ情報に含まれるセンサIDを監視し、監視結果に基づいて、新たにオンされたセンサ121の検出処理を行う。たとえば、処理部23は、新たにオンされたセンサ121を検出すると、検出したセンサ121を登録する。具体的には、処理部23は、たとえば、センサ情報に基づいて、当該センサIDおよび種類等を示すセンサ基本情報を作成し、作成したセンサ基本情報を記憶部22に保持させる。
たとえば、センサ121は、ユーザによりオフされると、センサ情報の送信を停止し、自己のセンサIDを含む動作停止情報を送信する。この際、センサ121は、たとえばコンデンサ等に蓄えた電力を用いて動作停止情報を送信する。
取得部21は、たとえば、AP151経由でセンサ121から動作停止情報を受信すると、受信した動作停止情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、取得部21から動作停止情報を受けると、受けた動作停止情報からセンサIDを取得し、取得したセンサIDの示すセンサ121を抹消する、具体的には、対応のセンサ基本情報を記憶部22から消去する。
また、処理部23は、たとえば、センサ121が動作停止情報の送信を行わない場合、以下の処理を行ってセンサ121を抹消する。
すなわち、処理部23は、たとえば、取得部21から受けるセンサ情報に含まれるセンサIDを監視し、監視結果に基づいて、取得部21から所定時間以上受けていないセンサIDの検出処理を行う。たとえば、処理部23は、取得部21から所定時間以上受けていないセンサIDを検出すると、検出したセンサIDの示すセンサ121を抹消する、具体的には、対応のセンサ基本情報を記憶部22から消去する。
なお、センサ121のセンサ情報処理装置101への登録および抹消は、それぞれ当該センサ121のオンおよびオフに応じて自動的に行われる構成に限らず、ユーザによって行われる構成であってもよい。
[推定処理]
取得部21は、センサ121と無線通信を行うことが可能なAP151から、当該AP151がセンサ121から受信した電波から得た推定用情報を取得する。
たとえば、取得部21は、AP151から推定用情報を取得すると、カウンタ25からカウント値を取得し、取得したカウント値(以下、取得時刻とも称する。)とともに、取得した推定用情報を記憶部22に蓄積する。
推定部24は、取得部21によって取得された推定用情報、およびAP151の位置情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を推定する推定処理を行う。
たとえば、推定部24は、推定処理として、処理部23から推定命令を受けると、受けた推定命令の内容に応じた取得時刻に対応する推定用情報、およびAP位置情報を記憶部22から取得し、取得した推定用情報およびAP位置情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
(推定方法その1)
再び図1を参照して、たとえば、センサ情報処理システム301では、TOA(Time Of Arrival)を用いてAP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
TOAを用いるセンサ情報処理システム301では、たとえば、センサ121およびAP151は、カウンタ25と同様のカウンタを備えており、これらのカウンタは同期されている。
たとえば、センサ121は、3つ以上のAP151へパケットを送信する。この際、センサ121は、自己のカウンタに基づく時刻であってパケットを送信した時刻を示す送信時刻情報と自己のセンサIDとを当該パケットに格納する。
当該3つ以上のAP151は、センサ121からパケットを受信すると、自己のカウンタに基づく時刻であって当該パケットを受信した時刻を示す受信時刻情報と自己のAPIDとを当該パケットに格納し、センサ情報処理装置101へそれぞれ送信する。
ここで、センサ121からAP151経由でセンサ情報処理装置101へ送信される上記パケットは、センサパケットでもよいし、専用のパケットでもよい。
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいてTOAを用いてAPに対するセンサの相対位置を推定する原理を説明するための図である。図6には、実際の工場F1の平面図が示されている。
図6に示すセンサ情報処理システム301では、たとえば、センサ121Aは、AP151A〜151Dへパケットを送信する。たとえば、AP151A〜151Dの各々は、センサ121Aからパケットを受信すると、受信したパケットをLAN10経由でセンサ情報処理装置101へ送信する。
センサ情報処理装置101における記憶部22には、このようにして送信されたパケットに含まれる送信時刻情報、センサID、受信時刻情報およびAPIDが推定用情報として取得時刻とともに蓄積されている。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、受けた推定命令の内容に応じた取得時刻に対応する推定用情報、およびAP位置情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
より詳細には、推定部24は、たとえば、推定用情報すなわち送信時刻情報、センサID、受信時刻情報およびAPIDに基づいて、パケットを含む電波がセンサ121AからAP151Aへ伝送されるのに要した所要時間を算出する。推定部24は、たとえば、算出した所要時間を光速で除することにより、センサ121AとAP151Aとの距離Daaを算出する。
同様に、推定部24は、たとえば、推定用情報に基づいて、センサ121AとAP151B〜151Dとの距離Dab〜Dadをそれぞれ算出する。
推定部24は、たとえば、算出した距離Dab〜Dad、およびAP位置情報の示すAP151A〜151Dの各位置を用いて、AP151A〜151Dの位置を中心とする4つの円であって半径Dab〜Dadの半径をそれぞれ有する4つの円の交点Pa1を算出する。
推定部24は、たとえば、AP151A〜151Dの各位置に対する交点Pa1の相対位置を、AP151A〜151Dに対するセンサ121Aの相対位置として推定する。推定部24は、たとえば、推定した相対位置およびセンサ121AのセンサIDを含む相対位置情報を作成し、作成した相対位置情報を表示制御部27へ出力する。
ここで、推定部24は、たとえば、少なくとも3つのAP151からの推定用情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を2次元で推定可能である、すなわち工場F1を平面視した場合におけるAP151に対するセンサ121の相対位置を推定可能である。
また、推定部24は、たとえば、少なくとも4つのAP151からの推定用情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を3次元で推定可能である。
推定部24は、AP151に対するセンサ121B〜121Nの相対位置についても、AP151に対するセンサ121Aの相対位置と同様にそれぞれ推定する。
(推定方法その2)
再び図1を参照して、たとえば、センサ情報処理システム301では、TDOA(Time Difference Of Arrival)を用いてAP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
TDOAを用いるセンサ情報処理システム301では、たとえば、各AP151は、カウンタ25と同様のカウンタを備えており、これらのカウンタは同期されている。
たとえば、センサ121は、2つ以上のAP151へパケットを送信する。当該2つ以上のAP151は、センサ121からパケットを受信すると、カウンタに基づく時刻であって当該パケットを受信した時刻を示す受信時刻情報と自己のAPIDとを当該パケットに格納し、センサ情報処理装置101へそれぞれ送信する。
ここで、センサ121からAP151経由でセンサ情報処理装置101へ送信される上記パケットは、センサパケットでもよいし、専用のパケットでもよい。
図7は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいてTDOAを用いてAPに対するセンサの相対位置を推定する原理を説明するための図である。図7の見方は図6と同様である。
図7に示すセンサ情報処理システム301では、たとえば、センサ121Aは、AP151A〜151Cへパケットを送信する。たとえば、AP151A〜151Cの各々は、センサ121Aからパケットを受信すると、受信したパケットをLAN10経由でセンサ情報処理装置101へ送信する。
センサ情報処理装置101における記憶部22には、このようにして送信されたパケットに含まれる受信時刻情報およびAPIDが推定用情報として取得時刻とともに蓄積されている。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、受けた推定命令の内容に応じた取得時刻に対応する推定用情報、およびAP位置情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
より詳細には、推定部24は、たとえば、推定用情報すなわち受信時刻情報およびAPIDに基づいて、AP151A,151Bがセンサ121Aから送信された電波を受信した時刻の差を算出し、算出した時刻の差を光速で除することにより距離差Dsを算出する。
推定部24は、たとえば、AP151Aから距離Das離れた点PsであってAP151Bから距離Dbs離れた点Psの軌跡である双曲線HPsを算出する。ここで、距離Dasと距離Dbsとの差の大きさは距離差Dsである。たとえば、双曲線HPsはセンサ121Aを通る。
同様に、推定部24は、たとえば、推定用情報に含まれる受信時刻情報およびAPIDに基づいて、AP151B,151Cがセンサ121Aから送信された電波を受信した時刻の差を算出し、算出した時刻の差を光速で除することにより距離差Dtを算出する。
推定部24は、たとえば、AP151Bから距離Dbt離れた点PtであってAP151Cから距離Dct離れた点Ptの軌跡である双曲線HPtを算出する。ここで、距離Dbtと距離Dctとの差の大きさは距離差Dtである。たとえば、双曲線HPtはセンサ121Aを通る。
同様に、推定部24は、たとえば、推定用情報に含まれる受信時刻情報およびAPIDに基づいて、AP151C,151Aがセンサ121Aから送信された電波を受信した時刻の差を算出し、算出した時刻の差を光速で除することにより距離差Duを算出する。
推定部24は、たとえば、AP151Cから距離Dcu離れた点PuであってAP151Aから距離Dau離れた点Puの軌跡である双曲線HPuを算出する。ここで、距離Dcuと距離Dauとの差の大きさは距離差Duである。たとえば、双曲線HPuはセンサ121Aを通る。
推定部24は、たとえば、算出した双曲線HPs,HPt,HPuの交点Pa2を算出し、AP151A〜151Cの各位置に対する交点Pa2の相対位置を、AP151A〜151Cに対するセンサ121Aの相対位置として推定する。推定部24は、たとえば、推定した相対位置およびセンサ121AのセンサIDを含む相対位置情報を作成し、作成した相対位置情報を表示制御部27へ出力する。
なお、推定部24は、たとえば、少なくとも2つのAP151からの推定用情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を2次元で推定可能である。
また、推定部24は、たとえば、少なくとも3つのAP151からの推定用情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を3次元で推定可能である。
推定部24は、AP151に対するセンサ121B〜121Nの相対位置についても、AP151に対するセンサ121Aの相対位置と同様にそれぞれ推定する。
(推定方法その3)
再び図1を参照して、たとえば、センサ情報処理システム301では、AOA(Angle Of Arrival)を用いてAP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
AOAを用いるセンサ情報処理システム301では、たとえば、各AP151は、センサ121からの電波の到来方向を計測可能である。
たとえば、センサ121は、2つ以上のAP151へ電波を送信する。当該2つ以上のAP151は、センサ121から電波を受信すると、受信した電波の自己の向きに対する角度である到来角を計測し、計測結果および自己のAPIDを示す到来角情報をセンサ情報処理装置101へそれぞれ送信する。
図8は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいてAOAを用いてAPに対するセンサの相対位置を推定する原理を説明するための図である。図8の見方は図6と同様である。
図8に示すセンサ情報処理システム301では、たとえば、センサ121Aは、AP151A、151Bへ電波を送信する。たとえば、AP151Aは、センサ121Aから電波を受信すると、受信した電波の自己の向きNaに対する角度である到来角θaを計測し、計測結果および自己のAPIDを示す到来角情報をセンサ情報処理装置101へ送信する。
AP151Bは、たとえば、センサ121Aから電波を受信すると、受信した電波の自己の向きNbに対する角度である到来角θbを計測し、計測結果および自己のAPIDを示す到来角情報をセンサ情報処理装置101へ送信する。
センサ情報処理装置101における記憶部22には、このようにして送信された到来角情報が推定用情報として取得時刻とともに蓄積されている。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、受けた推定命令の内容に応じた取得時刻に対応する推定用情報、およびAP位置情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
より詳細には、推定部24は、たとえば、推定用情報およびAP位置情報に基づいて、AP151Aの位置を起点とし、かつAP151Aの向きNaに対する到来角θaの方向への線分Laaを取得する。また、推定部24は、たとえば、推定用情報およびAP位置情報に基づいて、AP151Bの位置を起点とし、かつAP151Bの向きNbに対する到来角θbの方向への線分Lbaを取得する。
推定部24は、たとえば、線分Laa,Lbaの交点Pa3を算出する。推定部24は、たとえば、AP151A,151Bの各位置に対する交点Pa3の相対位置を、AP151A,151Bに対するセンサ121Aの相対位置として推定する。推定部24は、たとえば、推定した相対位置およびセンサ121AのセンサIDを含む相対位置情報を作成し、作成した相対位置情報を表示制御部27へ出力する。
なお、たとえば、AP151が工場F1を平面視した場合における到来角を計測する場合、推定部24は、少なくとも2つのAP151からの推定用情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を2次元で推定可能である。
また、たとえば、AP151が3次元における到来角を計測する場合、推定部24は、たとえば、少なくとも2つのAP151からの推定用情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を3次元で推定可能である。
推定部24は、AP151に対するセンサ121B〜121Nの相対位置についても、AP151に対するセンサ121Aの相対位置と同様にそれぞれ推定する。
(推定方法その4)
センサ情報処理システム301では、たとえば、受信強度を示すRSSI(Received Signal Strength Indication)を用いてAP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
たとえば、センサ121は、3つ以上のAP151へパケットを送信する。当該3つ以上のAP151は、センサ121からパケットを受信すると、パケットの受信時におけるRSSIを計測し、計測結果および自己のAPIDを示すRSSI情報をセンサ情報処理装置101へそれぞれ送信する。
再び図6を参照して、たとえば、センサ121Aは、AP151A〜151Dへパケットを送信する。たとえば、AP151A〜151Dの各々は、パケットの受信時におけるRSSIを計測し、計測結果および自己のAPIDを示すRSSI情報を格納したパケットをLAN10経由でセンサ情報処理装置101へそれぞれ送信する。
ここで、センサ121AからAP151A〜151D経由でセンサ情報処理装置101へ送信される上記パケットは、センサパケットでもよいし、専用のパケットでもよい。
センサ情報処理装置101における記憶部22には、このようにして送信されたパケットに含まれるRSSI情報が推定用情報として取得時刻とともに蓄積されている。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、受けた推定命令の内容に応じた取得時刻に対応する推定用情報、およびAP位置情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。
より詳細には、推定部24は、たとえば、センサ121A〜121Nの送信電力を認識している。推定部24は、たとえば、センサ121Aの送信電力および推定用情報に基づいてセンサ121AとAP151Aとの距離Daaを算出する。
同様に、推定部24は、たとえば、センサ121Aの送信電力および推定用情報に基づいてセンサ121AとAP151B〜151Dとの距離Dab〜Dadをそれぞれ算出する。
推定部24は、たとえば、上述の推定方法その1と同様に、距離Dab〜DadおよびAP位置情報から交点Pa1を算出する。推定部24は、たとえば、AP151A〜151Dの各位置に対する交点Pa1の相対位置を、AP151A〜151Dに対するセンサ121Aの相対位置として推定する。推定部24は、たとえば、推定した相対位置およびセンサ121AのセンサIDを含む相対位置情報を作成し、作成した相対位置情報を表示制御部27へ出力する。
推定部24は、AP151に対するセンサ121B〜121Nの相対位置についても、AP151に対するセンサ121Aの相対位置と同様にそれぞれ推定する。
なお、推定部24は、たとえば、推定方法その1〜その4の一部または全部を組み合わせてAP151に対するセンサ121の相対位置を推定してもよい。
[センサ表示エリアの初期表示]
再び図5を参照して、たとえば、ユーザは、センサ表示エリアの初期表示を含むブラウザBr1をディスプレイ13に表示させるための操作を受付部26に対して行う。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、センサ表示エリアの初期表示を含むブラウザBr1をディスプレイ13に表示するための初期表示作成命令を表示制御部27へ出力する。
図9は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置における表示制御部の構成を示す図である。
図9を参照して、表示制御部27は、モード設定部31と、画面情報作成部32とを含む。
表示制御部27における画面情報作成部32は、たとえば、処理部23から初期表示作成命令を受けると、受けた初期表示作成命令に基づいて、以下の処理を行う。
すなわち、画面情報作成部32は、たとえば、記憶部22から工場レイアウト情報、AP位置情報およびセンサ基本情報を取得し、取得した工場レイアウト情報、AP位置情報およびセンサ基本情報に基づいて、図2に示すブラウザBr1であってセンサ表示エリアSDA1の代わりに図4に示すセンサ表示エリアSDA0を含むブラウザBr1を表示するための画面情報を作成する。そして、画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。
[推定処理のトリガ]
(ユーザによる指定または指示)
推定部24は、たとえば、所定条件ECを満たす場合に相対位置の推定を行う。所定条件ECは、たとえば、ユーザから指示されたこと、またはユーザから指定された時刻になったことである。
より詳細には、たとえば、ユーザは、工場F1においてセンサ121A〜121Nを新たに配置し、図4に示すセンサ表示エリアSDA0を含むブラウザBr1を表示させた場合等においてセンサ121の位置の推定をすぐに行いたい場合、センサ121の位置の推定をすぐに開始させるための操作を受付部26に対して行う。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、最新の取得時刻に取得された推定用情報(以下、最新推定用情報とも称する。)に基づいて推定処理を行わせるための推定命令を推定部24へ出力する。
また、たとえば、ユーザは、工場F1におけるセンサ121の配置を変更する予定がある場合等において、指定する時刻においてセンサ121の位置の推定を行いたい場合、指定する時刻においてセンサ121の位置の推定を開始させるための操作を受付部26に対して行う。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、カウンタ25におけるカウント値を監視し、監視しているカウント値がユーザの指定する時刻を示すタイミングにおいて、以下の処理を行う。
すなわち、処理部23は、たとえば、最新推定用情報に基づいて推定処理を行わせるための推定命令を推定部24へ出力する。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、所定条件ECが満たされたと判断し、受けた推定命令に従って推定処理を行う。
(センサ121の移動、追加または削除)
所定条件ECは、たとえば、センサ121が移動したこと、または表示対象とすべきセンサ121が追加されたこともしくは削除されたことである。
より詳細には、たとえば、図1に示すセンサ121は、加速度を計測する機能を有し、自己の加速度を測定する。たとえば、センサ121は、自己の加速度の計測結果をセンサ情報に含めてAP151経由でセンサ情報処理装置101へ送信する。
処理部23は、たとえば、取得部21によって受信されたセンサ情報にセンサ121における加速度の計測結果が含まれる場合、当該計測結果を監視する。
処理部23は、たとえば、監視する計測結果が所定のしきい値以上となる場合、当該センサ121が移動したと判断し、最新推定用情報に基づいて推定処理を行わせるための推定命令を推定部24へ出力する。
なお、上記のような構成に限らず、センサ121において、当該センサ121の加速度の計測結果が所定のしきい値以上となるか否かを判断する構成であってもよい。たとえば、センサ121は、判断結果をセンサ情報処理装置101へ送信する。処理部23は、取得部21経由で受信する判断結果が、当該センサ121における加速度の計測結果が所定のしきい値以上となる旨を示す場合、推定命令を推定部24へ出力する。
また、処理部23は、たとえば、センサ121の登録を行った場合、またはセンサ121の抹消を行った場合、最新推定用情報に基づいて推定処理を行わせるための推定命令を推定部24へ出力する。ここで、処理部23によってセンサ121の登録または抹消が行われると、表示対象とすべきセンサ121が追加されるか、または削除されるので、所定条件ECが満たされる。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、所定条件ECが満たされたと判断し、受けた推定命令に従って推定処理を行う。
(更新周期T1)
推定部24は、たとえば、所定時間が経過するごとに相対位置を更新する。
より詳細には、たとえば、ユーザは、センサ121の配置を頻繁に変更する場合等においてセンサ121の位置の推定を周期的に行いたい場合、センサ121の位置の推定を所定の更新周期T1で行わせるための操作を受付部26に対して行う。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、カウンタ25におけるカウント値を監視し、監視しているカウント値が所定の更新周期T1の開始タイミングを示す場合、最新推定用情報に基づいて推定処理を行わせるための推定命令を推定部24へ出力する。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、受けた推定命令に従って推定処理を行う。
(時刻または期間を指定)
推定部24は、たとえば、所定時刻または所定期間においてAP151が受信した電波、から得た推定用情報を記憶部22から取得し、取得した推定用情報およびAP151の位置情報に基づいて相対位置を推定する。
具体的には、推定部24は、たとえば、最新推定用情報の代わりに、ユーザにより指定された時刻または期間においてAP151が受信した電波、から得た推定用情報(以下、指定推定用情報とも称する。)を記憶部22から取得し、取得した指定推定用情報およびAP151の位置情報に基づいて相対位置を推定する。
たとえば、工場F1における人および物の動きがない深夜の時間帯では、電波の伝送環境が安定するので、推定部24による相対位置の推定精度が向上する場合がある。
たとえば、ユーザは、所定の取得時刻に対応する指定推定用情報、または所定期間に含まれる取得時刻に対応する指定推定用情報に基づいてセンサ121の位置の推定を開始させるための操作を受付部26に対して行う。ここで、ユーザが受付部26に対して操作を行うタイミングは任意のタイミングでよい。この操作により、推定部24は、ユーザから指示されたという所定条件ECが満たされたと判断する。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、指定推定用情報に基づいて推定処理を行わせるための推定命令を推定部24へ出力する。
推定部24は、たとえば、処理部23から推定命令を受けると、受けた推定命令に従って、指定推定用情報を記憶部22から取得し、取得した指定推定用情報に基づいて推定処理を行う。
表示制御部27は、上記各例のように推定部24によって推定された相対位置に基づいて、センサ121の位置を示すアイコンを画面に表示する制御を行う。
[自動配置処理]
表示制御部27は、たとえば、ユーザの操作に従ってアイコンの位置を変更する動作モードと、ユーザの操作に関わらずアイコンの位置を変更しない動作モードとを切り替え可能である。
具体的には、表示制御部27におけるモード設定部31は、たとえば、自己のセンサ情報処理装置101の動作モードを、ユーザの操作に関わらずアイコンの位置を変更しない動作モードである編集禁止モードにデフォルトで設定している。
たとえば、表示制御部27は、編集禁止モードに設定されている場合において、推定部24から相対位置情報を受けると、受けた相対位置情報に含まれる相対位置に基づくセンサ表示エリアにおける位置に、当該相対位置情報に含まれるセンサIDに対応するセンサアイコンを自動で表示する制御を行う。
たとえば、表示制御部27における画面情報作成部32は、図4に示すセンサ表示エリアSDA0を含むブラウザBr1を表示するための画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行っている場合において、推定部24から相対位置情報を受けると、図3に示すセンサ表示エリアSDA1を含むブラウザBr1を表示するための画面情報を作成する。
そして、画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。ここで、ディスプレイ13の画面では、センサアイコンの表示位置を変更するようなユーザの操作は受け付けされず、当該表示位置が固定されている。
[アイコンの移動]
たとえば、センサ表示エリアに自動で表示されたセンサアイコンの位置が実際の位置に対して微妙にずれている場合等において、ユーザがセンサアイコンの位置を移動させたいとき、ユーザは、以下の処理を行う。
すなわち、ユーザは、センサ情報処理装置101の動作モードを、自己の操作に従ってセンサアイコンの位置を変更する動作モードである編集可能モードに設定するための操作を受付部26に対して行う。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、自己のセンサ情報処理装置101の動作モードを編集可能モードへ変更する旨のモード変更命令をモード設定部31へ出力する。
モード設定部31は、たとえば、処理部23から受けるモード変更命令に従って、自己のセンサ情報処理装置101の動作モードを編集可能モードに設定する。
表示制御部27は、たとえば、受付部26によって受け付けられた操作に従って画面におけるアイコンの位置を変更する。
より詳細には、たとえば、ユーザは、センサ表示エリアにおけるセンサアイコンの位置を移動させるための操作を受付部26に対して行う。
受付部26は、たとえば、ユーザの操作に基づく操作情報を作成し、作成した操作情報を処理部23へ出力する。
処理部23は、たとえば、受付部26から受ける操作情報に基づいて、センサ表示エリアにおけるセンサアイコンの位置をユーザの操作に従って移動させる移動命令を画面情報作成部32へ出力する。
画面情報作成部32は、たとえば、処理部23から受ける移動命令に従ってセンサ表示エリアにおけるセンサアイコンの位置を変更した画面情報を作成する。そして、画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。
たとえば、ユーザは、センサ表示エリアにおけるセンサアイコンの位置の修正が終了した場合、編集禁止モードに設定するための操作を受付部26に対して行う。
これにより、センサ情報処理装置101の動作モードが編集禁止モードへ変更されるので、たとえば、管理者でないユーザがセンサ表示エリアにおけるセンサアイコンの位置を勝手に変更したり、また、ユーザが無意識のうちにセンサ表示エリアにおけるセンサアイコンの位置を変更したりすることを防止することができる。
[動作]
センサ情報処理装置101は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。この装置のプログラムは、外部からインストールすることができる。この装置のプログラムは、記録媒体に格納された状態で流通する。
図10は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置が推定処理を行ってセンサアイコンを画面に表示する制御を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図10を参照して、まず、センサ情報処理装置101は、所定条件ECが満たされるか、または更新周期T1が経過するまで(ステップS104でNO)、AP151から推定用情報を取得し、取得した推定用情報を記憶部22に蓄積する(ステップS102)。
次に、センサ情報処理装置101は、所定条件ECが満たされるか、または更新周期T1が経過する場合(ステップS104でYES)、最新推定用情報または指定推定用情報、およびAP位置情報に基づいてAP151に対するセンサ121の相対位置を推定する推定処理を行う(ステップS106)。
次に、センサ情報処理装置101は、推定した相対位置に基づいてセンサアイコンをディスプレイ13における画面に表示する制御を行う(ステップS108)。
次に、センサ情報処理装置101は、所定条件ECが満たされるか、または更新周期T1が経過するまで(ステップS104でNO)、AP151から推定用情報を取得し、取得した推定用情報を記憶部22に蓄積する(ステップS102)。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置が自己の動作モードを切り替えて、画面におけるセンサアイコンの位置の変更を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図11を参照して、センサ情報処理装置101において、デフォルトで編集禁止モードが設定されている状況を想定する。
まず、センサ情報処理装置101は、編集可能モードに設定するためのユーザによる操作が発生するまで、アイコンの位置を変更するためのユーザによる操作を受け付けず(ステップS202でNO)、当該操作が発生すると(ステップS202でYES)、自己の動作モードを編集可能モードに設定する(ステップS204)。
次に、センサ情報処理装置101は、編集禁止モードに再設定するためのユーザによる操作が発生するまで(ステップS208でNO)、ユーザの操作に従って、ディスプレイ13の画面におけるセンサアイコンの位置を変更する(ステップS206)。
一方、センサ情報処理装置101は、編集禁止モードに再設定するためのユーザによる操作が発生すると(ステップS208でYES)、自己の動作モードを編集禁止モードに再設定する(ステップS210)。
次に、センサ情報処理装置101は、編集可能モードに再設定するためのユーザによる操作が発生するまで、アイコンの位置を変更するためのユーザによる操作を受け付けない(ステップS202でNO)。
ところで、所定エリアの状態をモニタするために、所定エリアにおけるセンサの配置を画面に表示する場合がある。このような場合、たとえば、複数のセンサをそれぞれ示す複数のアイコンが、画面における対応の位置において表示される。
たとえば、ユーザが、当該複数のアイコンを画面における対応の位置に表示させるための操作を手動で行う場合、ユーザの作業時間が増大してしまう。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、取得部21は、センサ121と無線通信を行うことが可能なAP151から、当該AP151がセンサ121から受信した電波から得た推定用情報を取得する。推定部24は、取得部21によって取得された推定用情報、およびAP位置情報に基づいて、AP151に対するセンサ121の相対位置を推定する。そして、表示制御部27は、推定部24によって推定された相対位置に基づいて、センサ121の位置を示すアイコンを画面に表示する制御を行う。
このように、センサ121の送信電波から得た情報を用いて当該センサ121の相対位置を推定する構成により、画面においてアイコンを表示すべき位置をより正しく推定することができるので、画面における適切な位置にアイコンを自動で表示させることができる。したがって、センサを示すアイコンを、ユーザの負担を低減しながら画面における適切な位置に表示することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、受付部26は、ユーザの操作を受け付ける。そして、表示制御部27は、受付部26によって受け付けられた操作に従って画面におけるアイコンの位置を変更する。
このような構成により、推定部24による相対位置の推定結果の精度が十分でない場合においても、画面における適切な位置にアイコンを移動させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、推定部24は、所定条件ECを満たす場合に相対位置の推定を行う。
このような構成により、相対位置の推定を行うべき適切な条件が満たされた場合に相対位置の推定を行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、所定条件ECは、ユーザから指示されたこと、またはユーザから指定された時刻になったことである。
このような構成により、ユーザの所望のタイミングにおいて相対位置の推定を行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、推定部24は、所定時間、具体的には更新周期T1が経過するごとに相対位置を更新する。
このように、更新周期T1ごとに相対位置を自動で更新する構成により、たとえば、センサ121の配置が頻繁に変更されるシステムにおいても、センサ121の最新の配置を画面に反映させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、所定条件ECは、センサ121が移動したこと、または表示対象とすべきセンサ121が追加されたこともしくは削除されたことである。
このような構成により、実際のセンサ121に関する物理的な変化をトリガとして、画面の表示内容に当該変化を自動で反映させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、表示制御部27は、ユーザの操作に従ってアイコンの位置を変更する動作モードである編集可能モードと、ユーザの操作に関わらずアイコンの位置を変更しない動作モードである編集禁止モードとを切り替え可能である。
このような構成により、状況に応じて、画面におけるアイコンの位置の変更を可能にする編集可能モードと、画面におけるアイコンに対して意図しない変更を与えてしまうことを回避する編集禁止モードとを切り替えることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、記憶部22は、取得部21によって取得された推定用情報を蓄積する。推定部24は、所定時刻または所定期間においてAP151が受信した電波、から得た推定用情報を記憶部22から取得し、取得した推定用情報およびAP位置情報に基づいて相対位置を推定する。
このような構成により、相対位置の推定に用いるのに適切な時刻または期間においてAP151がセンサ121から受信した電波、から得た情報を用いて当該センサ121の相対位置を推定することができる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置と比べて相対位置の推定結果の確からしさを表示するセンサ情報処理装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置と同様である。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ情報処理装置における表示制御部の構成を示す図である。
図12を参照して、表示制御部27は、本発明の第1の実施の形態に係る表示制御部と比べて、さらに、確度算出部33を含む。
表示制御部27は、たとえば、相対位置の確度を示す情報を画面に表示する制御を行う。
再び図6を参照して、上述の推定方法その1を用いて相対位置の推定を行う場合において、たとえば、センサ121AとAP151A〜151Dとの各距離の測定精度が十分でない等の理由により、AP151A〜151Dの位置を中心とする4つの円が、交点Pa1のような一点で交わらないことがある。
推定部24は、たとえば、AP151A〜151Dの位置を中心とする4つの円が一点で交わらない場合、以下の処理を行う。
すなわち、推定部24は、たとえば、AP151A〜151Dの位置を中心とする4つの円が交わるべき一点の近傍における、円同士の交点を複数算出し、算出した交点を頂点とする多角形を算出する。
推定部24は、たとえば、算出した多角形の面積を相対位置の分散度合いとして算出するとともに、当該多角形の重心の位置を、AP151A〜151Dに対するセンサ121Aの相対位置として推定する。
なお、推定部24は、たとえば、AP151A〜151Dの位置を中心とする4つの円が一点で交わらない場合、以下の処理を行ってもよい。
すなわち、推定部24は、たとえば、AP151A〜151Dの位置を中心とする4つの円の円周にそれぞれ沿う外周線を描画し、各外周線の幅を徐々に太くする処理を開始する。推定部24は、たとえば、描画したすべての外周線が重なる微小エリアが得られると、上記処理を終了する。
推定部24は、たとえば、上記処理を終了したときの外周線の幅を相対位置の分散度合いとして算出する。また、推定部24は、たとえば、描画したすべての外周線が重なる微小エリアの位置を、AP151A〜151Dに対するセンサ121Aの相対位置として推定する。
また、推定部24は、たとえば、AP151に対するセンサ121の相対位置を3次元で推定する場合、AP151A〜151Dの位置を中心とする4つの球の表面にそれぞれ沿う球殻を算出し、各球殻の厚みを徐々に厚くする処理を開始する。推定部24は、たとえば、算出したすべての球殻が重複する微小空間が得られると、上記処理を終了する。
推定部24は、たとえば、上記処理を終了したときの厚みを相対位置の分散度合いとして算出する。また、推定部24は、たとえば、算出したすべての球殻が重複する微小空間の位置を、AP151A〜151Dに対するセンサ121Aの3次元の相対位置として推定する。
推定部24は、たとえば、算出した相対位置の分散度合いを示す分散情報と、推定した相対位置およびセンサ121AのセンサIDを含む相対位置情報とを作成し、作成した分散情報および相対位置情報を表示制御部27へ出力する。
たとえば、推定部24は、上述の推定方法その2またはその4を用いて相対位置の推定を行う場合においても、同様に、相対位置の分散度合いの算出、および相対位置の推定を行うことが可能である。
また、たとえば、推定部24は、上述の推定方法その3を用いて相対位置の推定を行う場合において、3つ以上のAP151を用いるとき、同様に、相対位置の分散度合いの算出、および相対位置の推定を行うことが可能である。
再び図12を参照して、表示制御部27における確度算出部33は、推定部24から分散情報および相対位置情報を受けると、受けた分散情報および相対位置情報に基づいて相対位置の確度を算出する。相対位置の確度は、たとえば相対位置の分散度合いと逆比例の関係を有する。
より詳細には、確度算出部33は、たとえば、異なる時間に受ける相対位置情報に基づいて、センサ121ごとの相対位置情報の示す相対位置の時間的な変動を取得し、取得した相対位置の時間的な変動から相対位置の分散度合いをセンサ121ごとに算出する。
また、確度算出部33は、たとえば、分散情報に基づいて、推定部24により算出された相対位置の分散度合いをセンサ121ごとにまとめる。
確度算出部33は、たとえば、センサ121ごとの分散度合いのランクを示すランク情報を作成し、作成したランク情報を画面情報作成部32へ出力する。
図13は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面に含まれるセンサ表示エリアの一例を示す図である。図13に示すセンサ表示エリアSDA2の表示内容は、以下に説明する内容以外は、図3に示すセンサ表示エリアSDA1の表示内容と同様である。
図13を参照して、センサ表示エリアSDA2では、図3に示すセンサ表示エリアSDA1と比較して、センサアイコンIs1〜Is14に、対応のセンサ121のセンサIDであるS1〜S14に加えて、対応のセンサ121の相対位置の確度を示すA〜Dのランクが付されている。
たとえば、S3,S4,S11,S12,S13のセンサIDを有するセンサ121に対応するセンサアイコンIs3,Is4,Is11,Is12,Is13には、対応のセンサ121の相対位置の確度を示すAのランクが付されている。たとえば、ランクA,B,C,Dの順に相対位置の確度が劣化する。
たとえば、S5,S6,S14のセンサIDを有するセンサ121に対応するセンサアイコンIs5,Is6,Is14には、対応のセンサ121の相対位置の確度を示すBのランクが付されている。
たとえば、S8,S10のセンサIDを有するセンサ121に対応するセンサアイコンIs8,Is10には、対応のセンサ121の相対位置の確度を示すCのランクが付されている。
たとえば、S1,S2,S7,S9のセンサIDを有するセンサ121に対応するセンサアイコンIs1,Is2,Is3,Is9には、対応のセンサ121の相対位置の確度を示すDのランクが付されている。
画面情報作成部32は、たとえば、記憶部22から取得した工場レイアウト情報、AP位置情報およびセンサ基本情報、ならびに確度算出部33から受けるランク情報に基づいて、図2に示すブラウザBr1であってセンサ表示エリアSDA1の代わりに図13に示すセンサ表示エリアSDA2を含むブラウザBr1を表示するための画面情報を作成する。そして、画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。
なお、表示制御部27は、相対位置の確度をアルファベットで表す構成に限らず、数字、センサアイコンの色および大きさ、ならびに星印等のシンボルの数で相対位置の確度を表す構成であってもよい。
[動作]
図14は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ情報処理装置が推定処理を行ってセンサアイコンを画面に表示する制御を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
ステップS302〜S306の動作は、図10に示すステップS102〜S106の動作と同様である。
次に、センサ情報処理装置101は、推定した相対位置に基づいて相対位置の確度を算出する(ステップS308)。
次に、センサ情報処理装置101は、推定した相対位置、および算出した相対位置の確度に基づいて、ランクを付したセンサアイコンをディスプレイ13における画面に表示する制御を行う(ステップS310)。
次に、センサ情報処理装置101は、所定条件ECが満たされるか、または更新周期T1が経過するまで(ステップS304でNO)、AP151から推定用情報を取得し、取得した推定用情報を記憶部22に蓄積する(ステップS302)。
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、表示制御部27は、相対位置の確度を示す情報を画面に表示する制御を行う。
このような構成により、ユーザは、センサ情報処理装置101による相対位置の推定結果の正しさの度合いを容易に認識することができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第3の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置と比べて例外表示制御を行うセンサ情報処理装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置と同様である。
図15は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理装置における表示制御部の構成を示す図である。
図15を参照して、表示制御部27は、本発明の第1の実施の形態に係る表示制御部と比べて、さらに、判定部34を備える。
表示制御部27は、たとえば、推定部24によって推定された相対位置が、センサ121を配置できない配置不可エリアに含まれる場合、対応のアイコンである対象アイコンを相対位置に基づいて表示する場合とは異なる位置または態様でセンサ121の情報を画面に表示する例外表示制御を行う。
(センサをリストに表示)
たとえば、表示制御部27は、アイコンをマップエリアMAに表示していないセンサ121のリスト、具体的には未配置センサリストLtを画面に表示する制御を行う。表示制御部27は、たとえば、例外表示制御として、相対位置が配置不可エリアに含まれるセンサ121を未配置センサリストLtに追加する。
より詳細には、たとえば、配置不可エリアは、センサ121が配置される可能性がないエリアである。記憶部22は、たとえば、工場レイアウト情報の示す各外形に対して、センサ121を配置する可能性があるエリアか否かを示す配置可能性情報を保持する。配置可能性情報は、たとえば受付部26を介してユーザにより入力される。
具体的には、記憶部22は、たとえば、工場レイアウト情報の示す部屋A〜Dの外形、廊下の外形、設備A,Bの外形およびラインA〜Eの外形のそれぞれに対してセンサアイコンを配置する可能性があることを示し、かつ中庭の外形に対してセンサアイコンを配置する可能性がないことを示す配置可能性情報を保持する。
なお、配置不可エリアは、センサ121が配置される可能性がないエリアに限らず、センサ121の配置が禁止されているエリア、または柱の中のようにセンサ121を物理的に配置することが不可能なエリア等であってもよい。
図16は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、画面情報作成部が作成する、ディスプレイに表示する予定の画面に含まれるセンサ表示エリアの一例を示す図である。
図17は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面に含まれるセンサ表示エリアの一例を示す図である。
図16および図17にそれぞれ示すセンサ表示エリアSDA3およびSDA4の表示内容は、以下に説明する内容以外は、図3に示すセンサ表示エリアSDA1の表示内容と同様である。
図16および図17を参照して、判定部34は、たとえば、工場レイアウト情報、AP位置情報、センサ基本情報および配置可能性情報に基づいて、推定部24によって推定された相対位置が、センサ121を配置できない配置不可エリアに含まれるか否かを判定する。
具体的には、画面情報作成部32は、たとえば、工場レイアウト情報、AP位置情報およびセンサ基本情報と推定部24によって推定された相対位置とに基づいて、図16に示すセンサ表示エリアSDA3に表示する予定の画面情報ISDA3を作成し、作成した画面情報ISDA3を判定部34へ出力する。センサ表示エリアSDA3は、たとえばディスプレイに表示する予定の画面の一部である。
判定部34は、たとえば、画面情報作成部32から画面情報ISDA3を受けると、受けた画面情報ISDA3および配置可能性情報に基づいて、センサアイコンIs3が、センサアイコンを配置する可能性がない中庭の外形に含まれていることを認識する。
言い換えると、判定部34は、たとえば、実際の工場F1において、推定部24によって推定された、S3のセンサIDを有するセンサ121Cの相対位置が、センサ121を配置する可能性がないエリアである中庭に含まれていることを認識する。
判定部34は、たとえば、センサアイコンを配置する可能性がない中庭の外形に含まれているセンサアイコンIs3すなわち対象アイコンIs3を未配置センサリストLtに表示する例外表示制御を行わせるためのリスト追加命令を画面情報作成部32へ出力する。
画面情報作成部32は、たとえば、判定部34からリスト追加命令を受けると、受けたリスト追加命令に従って、画面情報ISDA3を書き換え、図17に示すように対象アイコンIs3がリストエリアLAに表示されている画面情報ISDA4を作成する。なお、画面情報作成部32は、対象アイコンIs3がリストエリアLAに表示されている画面情報ISDA4を作成する構成に限らず、対象アイコンIs3に対応するID等がリストエリアLAに表示されている画面情報を作成してもよい。
画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報ISDA4を用いて、図17に示すセンサ表示エリアSDA4を含むブラウザBr1を表示するための画面情報を作成し、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。
(警報情報の表示)
図18は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面に含まれるセンサ表示エリアの一例を示す図である。
たとえば、表示制御部27は、例外表示制御として、警告情報を画面に表示する。
具体的には、判定部34は、たとえば、図16に示すセンサ表示エリアSDA3に表示する予定の画面情報ISDA3に基づいて、センサアイコンIs3が、センサアイコンを配置する可能性がない中庭の外形に含まれていることを認識する。
そして、判定部34は、たとえば、対象アイコンIs3が対応のセンサ121を配置する可能性がないエリアに配置されていることをユーザに通知させるための警告情報表示命令を画面情報作成部32へ出力する。
画面情報作成部32は、たとえば、判定部34から警告情報表示命令を受けると、受けた警告情報表示命令に従って、画面情報ISDA3を書き換え、図18に示すように警告情報を含む吹き出しWIが、図16に示すセンサ表示エリアSDA3の表示内容に重ねて表示されている画面情報ISDA5を作成する。
なお、画面情報作成部32は、警告情報を含む吹き出しが、図17に示すセンサ表示エリアSDA4の表示内容に重ねて表示されている画面情報ISDA5を作成してもよい。
画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報ISDA5を用いて、図18に示すセンサ表示エリアSDA5を含むブラウザBr1を表示するための画面情報を作成し、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。
(対象アイコンを異なる態様で表示)
図19は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面に含まれるセンサ表示エリアの一例を示す図である。
たとえば、表示制御部27は、例外表示制御として、対象アイコンを異なる態様で画面に表示する。
具体的には、判定部34は、たとえば、図16に示すセンサ表示エリアSDA3に表示する予定の画面情報ISDA3に基づいて、センサアイコンIs3が、センサアイコンを配置する可能性がない中庭の外形に含まれていることを認識する。
そして、判定部34は、たとえば、対象アイコンIs3にハッチングを施して画面に表示させるためのアイコン表示変更命令を画面情報作成部32へ出力する。
画面情報作成部32は、たとえば、判定部34からアイコン表示変更命令を受けると、受けたアイコン表示変更命令に従って、画面情報ISDA3を書き換え、図19に示すように対象アイコンIs3に対して左下がり斜線のハッチングを施した画面情報ISDA6を作成する。
なお、画面情報作成部32は、対象アイコンにハッチングを施した画面情報ISDA6を作成する構成に限らず、対象アイコンの色、大きさおよび形状等を変更した画面情報ISDA6を作成する構成であってもよい。
画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報ISDA6を用いて、図19に示すセンサ表示エリアSDA6を含むブラウザBr1を表示するための画面情報を作成し、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。
(対象アイコンを配置可能エリアに配置して表示)
図20は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理システムにおいて、ディスプレイに表示された画面に含まれるセンサ表示エリアの一例を示す図である。
たとえば、表示制御部27は、例外表示制御として、対象アイコンを、センサ121を配置できる配置可能エリアに配置する。
具体的には、判定部34は、たとえば、図16に示すセンサ表示エリアSDA3に表示する予定の画面情報ISDA3に基づいて、センサアイコンIs3が、センサアイコンを配置する可能性がない中庭の外形に含まれていることを認識する。
そして、判定部34は、たとえば、対象アイコンIs3を配置可能エリアに移動させるアイコン移動命令を画面情報作成部32へ出力する。
画面情報作成部32は、たとえば、判定部34からアイコン移動命令を受けると、受けたアイコン移動命令に従って、画面情報ISDA3を書き換え、以下の処理を行う。
すなわち、画面情報作成部32は、たとえば、図20に示すように対象アイコンIs3が、図16に示すセンサ表示エリアSDA3に表示された対象アイコンIs3と比べて、直近の配置可能エリアである部屋Cの外形の内側に移動されている画面情報ISDA7を作成する。
画面情報作成部32は、たとえば、作成した画面情報ISDA7を用いて、図20に示すセンサ表示エリアSDA7を含むブラウザBr1を表示するための画面情報を作成し、作成した画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う。
[動作]
図21は、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理装置が推定処理を行ってセンサアイコンを画面に表示する制御および例外表示制御を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
ステップS402〜S406の動作は、図10に示すステップS102〜S106の動作と同様である。
次に、センサ情報処理装置101は、工場レイアウト情報、AP位置情報およびセンサ基本情報と推定した相対位置とに基づいて、センサ表示エリアに表示する予定の画面情報を作成する(ステップS408)。
次に、センサ情報処理装置101は、作成した画面情報および配置可能性情報に基づいて、例外表示制御が必要でないと判断する場合(ステップS410でNO)、例外表示制御を行わず、推定した相対位置に基づいてセンサアイコンをディスプレイ13における画面に表示する制御を行う(ステップS412)。
一方、センサ情報処理装置101は、例外表示制御が必要であると判断する場合(ステップS410でYES)、推定した相対位置に基づいてセンサアイコンをディスプレイ13における画面に表示する制御を行うとともに、例外表示制御を行う(ステップS414)。
次に、センサ情報処理装置101は、例外表示制御を行わない画面表示を行った後(ステップS412)、または例外表示制御を行った後(ステップS414)、所定条件ECが満たされるか、または更新周期T1が経過するまで(ステップS404でNO)、AP151から推定用情報を取得し、取得した推定用情報を記憶部22に蓄積する(ステップS402)。
以上のように、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、表示制御部27は、推定部24によって推定された相対位置が、センサ121を配置できない配置不可エリアに含まれる場合、対応のアイコンである対象アイコンを相対位置に基づいて表示する場合とは異なる位置または態様でセンサ121の情報を画面に表示する例外表示制御を行う。
このような構成により、ユーザは、画面における適切な位置に表示されていないアイコンを容易に認識することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、表示制御部27は、アイコンを表示していないセンサ121のリストである未配置センサリストLtを画面に表示する制御を行い、例外表示制御として、相対位置が配置不可エリアに含まれるセンサ121を未配置センサリストLtに追加する。
このような構成により、ユーザは、未配置センサリストLtを参照することにより、画面における適切な位置に表示されていないアイコンをより容易に認識することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、表示制御部27は、例外表示制御として、警告情報を含む吹き出しWIを画面に表示する。
このような構成により、ユーザは、画面における適切な位置に表示されていないアイコンが存在することを、警告情報を含む吹き出しWIからより容易に認識することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、表示制御部27は、例外表示制御として、対象アイコンを異なる態様で画面に表示する。
このような構成により、ユーザは、画面における適切な位置に表示されていないアイコンを、当該アイコンの表示態様からより容易に認識することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ情報処理装置では、表示制御部27は、例外表示制御として、対象アイコンを、センサ121を配置できる配置可能エリアに配置する。
このような構成により、画面における適切な位置に表示されていないアイコンを、たとえば近傍の適切な位置に自動で表示することができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係るセンサ情報処理装置と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
なお、本発明の第1の実施の形態〜第3の実施の形態に係る各装置の構成要素および動作のうち、一部または全部を適宜組み合わせることも可能である。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記]
センサと無線通信を行うことが可能な無線通信装置から、前記無線通信装置が前記センサから受信した電波から得た推定用情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記推定用情報、および前記無線通信装置の位置情報に基づいて、前記無線通信装置に対する前記センサの相対位置を推定する推定部と、
前記推定部によって推定された前記相対位置に基づいて、前記センサの位置を示すアイコンを画面に表示する制御を行う表示制御部とを備え、
前記センサは、複数の前記無線通信装置へ無線信号を送信し、
前記推定用情報は、前記センサが前記無線信号を送信した時刻、および前記複数の無線通信装置が前記無線信号をそれぞれ受信した時刻と、前記複数の無線通信装置が前記無線信号をそれぞれ受信した時刻と、前記複数の無線通信装置における前記無線信号の到来角と、前記複数の無線通信装置における前記無線信号の受信強度との少なくともいずれか1つを含む、センサ情報処理装置。