JP2019054382A - 通信装置、通信装置の制御方法およびプログラム - Google Patents

通信装置、通信装置の制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】周辺環境が変化した場合に指向性通信を維持できるようにすることを目的とする。【解決手段】指向性通信により他の通信装置と無線通信を行う通信装置であって、周辺環境を撮影する撮像手段と、前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される前に、前記撮像手段により撮影された周辺環境の変化に応じて切替え候補の通信経路を設定し、前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される場合に前記切替え候補の通信経路に切替えるように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は、通信装置、通信装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
近年、例えば非圧縮動画データを送受信するためにより高速なデータ通信の要求が高まっている。この要求に応えるために、例えば、広帯域通信が可能となるミリ波帯による通信が注目され、IEEE802.15.3c規格やIEEE802.11ad規格のような標準規格が策定されている。ミリ波帯は、広い帯域幅を信号伝送に使用することが許されており、高速通信に好適である。一方、ミリ波帯の電磁波は直進性が強く、障害物によって信号強度の大幅な低下が起こるシャドーイングと呼ばれる現象によって通信が遮断される場合がある。
特許文献1には、直接波のみならず反射波を用いた通信パスを予めサーチしておくことで、一つの通信パスが遮断された場合には他の通信パスを用いることで通信障害の起こりにくい通信システムが開示されている。
特許文献2には、データ送信機とデータ受信機との間において、無線通信の品質低下の可能性を事前に検知し、データの劣化が起きる前に通信経路の変更を行うようにするデータ通信システムが開示されている。
特開2006−148928号公報 特開2010−171560号公報
特許文献1の通信システムは、1つの通信パスが遮断されてから通信パスを切り替えることで一時的に通信が途切れてしまうことが懸念される。
特許文献2のデータ通信システムは、通信装置自体の位置が変化する等により周辺環境が変化した場合には予め反射パスが保持されていないために通信経路を変更しようとしても指向性通信を維持できない虞がある。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、周辺環境が変化した場合に指向性通信を維持できるようにすることを目的とする。
本発明の通信装置は、指向性通信により他の通信装置と無線通信を行う通信装置であって、周辺環境を撮影する撮像手段と、前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される前に、前記撮像手段により撮影された周辺環境の変化に応じて切替え候補の通信経路を設定し、前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される場合に前記切替え候補の通信経路に切替えるように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、周辺環境が変化した場合であっても指向性通信を維持することができる。
無線通信システムの構成を示す概略図である。 指向性通信部の構成を示す図である。 送受信方向をサーチする方法を説明するためのタイミングチャートである。 撮像部の構成を示す図である。 通信経路を抽出するときの処理を示すフローチャートである。 指向性通信を開始するまでの処理を示すフローチャートである。 通信経路を抽出する処理を説明するための概略図である。 送受信方向をサーチする方法を説明するための図である。 通信経路を切替えるときの処理を説明するための図である。 通信経路を切替える処理を示すフローチャートである。 中継装置を介した指向性通信が行われるまでの処理を示すフローチャートである。 通信経路を切替える処理を示すフローチャートである。 通信経路を切替える処理を示すフローチャートである。 周辺環境が変化した場合の処理を示すフローチャートである。 通信経路を切替える場合を示す概略図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における無線通信システムの構成の一例を示す概略図である。
無線通信システムは、第1の通信装置としてのカメラ等の撮像装置100と、第2の通信装置としてのテレビ等の受信装置110と、第3の通信装置としてのノートPC等の中継装置120とを有する。撮像装置100、受信装置110および中継装置120は、それぞれ無線により通信可能である。
撮像装置100は、無線通信部101、制御部102、記憶部103、撮像部104を備える。
制御部102は、撮像装置100全体の制御を司る。制御部102は、例えば、CPU、MPU等である。
記憶部103は各種データを記憶する。記憶部103は、例えば、不揮発性メモリ、RAM等を有する。不揮発性メモリは制御部102の処理手順(プログラム)、撮像装置100の各種設定、メニュー画面等のGUIデータ等を記憶する。RAMは制御部102のワークエリアとして用いられる。
撮像部104は、例えば、撮像素子、光学ユニット、撮像素子および光学ユニットを駆動するドライバ等を有する。撮像素子は、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサである。光学ユニットは主としてレンズ(ズームレンズ、フォーカスレンズ等)およびレンズを駆動するアクチュエータ等を有する。ドライバは制御部102の制御下において光学ユニットを制御する。撮像部104は光軸方向の被写体を撮影することができ、ズーム機能を広角側にすることで周辺環境(周囲の状況)を撮影することができる。
受信装置110は、無線通信部111、制御部112、記憶部113、表示部114を備える。
制御部112は、受信装置110全体の制御を司る。制御部112は、例えば、CPU、MPU等である。
記憶部113は各種データを記憶する。記憶部113は、例えば、不揮発性メモリ、RAM等を有する。不揮発性メモリは制御部112の処理手順(プログラム)、受信装置110の各種設定、メニュー画面等のGUIデータ等を記憶する。RAMは制御部112のワークエリアとして用いられる。制御部112によって受信された映像信号はデコードされて、記憶部113に記憶されたり、表示部114に直接表示されたりする。
なお、受信装置110はテレビである場合に限られず、例えば、タブレット端末、ノートPC、プロジェクタ等の映像投影装置、デジタルカメラ、スマートフォン等の携帯電子機器であってもよい。
中継装置120は、無線通信部121、制御部122、記憶部123、表示部124、撮像部125を備える。
制御部122は、中継装置120全体の制御を司る。制御部122は、例えば、CPU、MPU等である。
記憶部123は各種データを記憶する。記憶部123は、例えば、不揮発性メモリ、RAMを有する。不揮発性メモリは制御部122の処理手順(プログラム)、中継装置120の各種設定、メニュー画面等のGUIデータ等を記憶する。RAMは制御部122のワークエリアとして用いられる。
撮像部125は光軸方向の被写体を撮影することができ、ズーム機能を広角側にすることで周辺環境(周囲の状況)を撮影することができる。なお、中継装置120は撮像部125を有していなくてもよい。
無線通信部101、111、121はそれぞれ指向性通信部と無指向性通信部とを有する。
無指向性通信部は、例えば、WiFi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の無線通信規格に準拠した無線通信機能を有し、無線通信ネットワーク上の外部機器と無線通信を行う。
指向性通信部は、IEEE802.15.3c規格やIEEE802.11ad規格のようなミリ波帯を用いた指向性のある無線通信を行う。指向性通信は無指向性通信に比べて通信レートが高いが、障害物等により通信経路が遮断されたときに通信レートが極端に低下してしまう場合がある。
図2は、無線通信部のうち指向性通信部の構成の一例を示す図である。
指向性通信部にはチップアンテナモジュール200を用いることができる。また、チップアンテナモジュール200にはアンテナアレイモジュールが適用できる。図2(a)に示すように、チップアンテナモジュール200は指向性送信アンテナのアンテナ素子201、指向性受信アンテナのアンテナ素子211が複数配置される。
図2(b)に示すように、指向性通信部は、更に通信制御部205、アンテナ制御部204等を有する。また、指向性通信部は、メモリ等を有していてもよい。制御部102は、アンテナ素子201、211を制御するための制御信号を生成する。なお、指向性通信部は指向性送信アンテナと指向性受信アンテナとを別々に有する場合に限られず、共有されていてもよく、1つの指向性送受信アンテナによって構成されていてもよい。
指向性送信アンテナ側では、送信信号が通信制御部205から入力されると、送信信号は分配されて移相器203へ入力される。送信信号は移相器203によって任意の位相シフトが加えられた後に増幅器202を経て指向性送信アンテナ(アンテナ素子201)を介して放射される。制御部102がアンテナ制御部204への制御信号を変更することによって、位相シフト量および増幅量を変更することができる。したがって、電波の放射方向や、狭指向性または広指向性等の送信アンテナパターンを制御することができる。
指向性受信アンテナ側では、自由空間上を伝搬してきた信号が指向性受信アンテナ(アンテナ素子211)で受信される。受信した信号は増幅器212によって増幅された後に移相器213で位相シフトを加えられ、加算器214によって加算される。加算された信号は、受信信号として通信制御部205から出力される。制御部102がアンテナ制御部204への制御信号を変更することによって、受信信号に対する位相シフト量および増幅量を変更することができる。したがって、受信方向や、狭指向性または広指向性等の受信アンテナパターンを制御することができる。
なお、指向性送信アンテナまたは指向性受信アンテナは、1つのアンテナ素子だけを用いて送信または受信を行うことにより広指向性アンテナとして動作させることができる。
図2(a)には、指向性送信アンテナにより送信方向を変化させた場合の例を示している。なお、以下では、送信装置が送信時に使用する指向性送信アンテナの送信指向方向を送信方向といい、受信装置が受信時に使用する指向性受信アンテナの受信指向方向を受信方向というものとする。また、送信方向と受信方向とで区別する必要がない場合には送受信方向というものとする。
一般的に、指向性を狭くした方が送信方向に対するアンテナ素子の数の分、通信強度を稼ぐことができ通信距離が長くなる。一方、広指向性を実現する場合、送信方向に対するアンテナ素子の割り当て数が減るために通信強度が下がり通信距離が短くなる。したがって、図2(a)に示す送信方向222、221、220の順に狭指向性かつ通信距離が長くなる。また、自由空間を伝搬してきた信号の到来方向に対して受信方向が一致しない場合には各指向性受信アンテナの位相が一致しないために、異なる位相の信号同士が干渉してしまい十分な感度が得られない。したがって、送信方向と同様に、一般的に到来方向に対して、アンテナ素子の受信方向を広くすることで受信感度が下がり、狭くすることで受信強度を上げることができる。
なお、制御部102は送受信方向に対する各位相器203、213への位相シフト量と増幅器202、212への増幅率の関係をマトリクスにして、その都度演算してもよい。また、制御部102は送受信方向と指向性幅に応じた設定内容をルックアップテーブル(LUT)として記憶部103に記憶してもよい。制御部102は決定した送受信方向と指向性幅に応じてLUTから読み出した設定値をアンテナ制御部204に通知することができる。また、制御部102は撮像装置100と受信装置110との信号伝送に要する時間に応じて距離を測定する機能を有していてもよい。
通信制御部205は、アナログ−デジタル変換(ADC)およびデジタル−アナログ変換(DAC)を行う。また、通信制御部205は信号の受信時に受信信号強度およびデータの誤り率等の受信信号の通信品質を取得する機能を有する。
図3は、送受信装置間において指向性通信が可能となる送信方向および受信方向をサーチする方法を説明するタイミングチャートである。図3では、画像データを送信する撮像装置100をマスタ301、受信する受信装置110をスレーブ302とする。ここでは、マスタ301・スレーブ302間において、送信方向と受信方向との組み合わせを総当たりでサーチする。
マスタ301は送信方向をM段階で切替えられる指向性送信アンテナを有する。すなわち、マスタ301は角度ステップ数をM通りに変更できる。一方、スレーブ302は受信方向をN段階で切替えられる指向性受信アンテナを有する。すなわち、スレーブ302は角度ステップ数をN通りに変更できる。マスタ301とスレーブ302の角度ステップ数は装置ごとに異なる角度ステップ数の指向性受信アンテナを有していてもよい。
図3に示すように、送信方向および受信方向のサーチ(送受信方向サーチ)が開始されると、まず、期間t0で現在選択されている無線通信方式にて送受信方向サーチ条件が送信される。送受信方向サーチ条件には、サーチする順番の情報が含まれる。無指向性通信を選択されている場合には、無指向性通信にてマスタ301からスレーブ302へ送受信方向サーチ条件が通知される。一方、指向性通信が選択されている場合には、現在選択されている送信方向Txと受信方向Rxでマスタ301からスレーブ302へ送受信方向サーチ条件が送信される。
次に、期間t1にて、マスタ301およびスレーブ302は送信方向と受信方向とをそれぞれ変化させながら通信可能な通信経路をサーチする。ここで、マスタ301とスレーブ302との間にはM×N通りの送信方向および受信方向の組み合わせが存在する。送受信方向サーチ条件で定めた順番に、スレーブ302は受信方向を固定し、マスタ301は各送信方向を変化させながらで無線信号を送信する。マスタ301が全てのステップ数を完了するとスレーブ302は受信方向を変化させて、全ての組み合わせで送受信が完了するまで繰り返す。スレーブ302は受信方向を変化させながら無線信号を受信し、受信方向として信号の到来方向を特定する。
次に、期間t3にて、予め通信可能であった無指向性通信または指向性通信の送受信方向にて、スレーブ302は通信することができた送信方向と受信方向(電波の到来方向)の組合せをマスタ301に通知する。したがって、マスタ301は通信可能な通信経路の情報を取得することができる。
次に、撮像装置100の構成に戻り、撮像部104の構成について更に説明する。
図4は、撮像部104の構成の一例を示す図である。
撮像部104は、撮像素子401、光学部402、A/D変換部403、画像処理部404、光学制御部405、深度検出部406、移動体判定部407、マッピング処理部408、環境検出部409、通信経路判定部410等を有する。なお、深度検出部406、移動体判定部407、マッピング処理部408、環境検出部409および通信経路判定部410は撮像部104の一部である場合に限られず、撮像部104とは独立した構成であってもよく、制御部102の一部に含まれていてもよい。
撮像素子401は光学部402を介して結像した被写体像を電気信号に変換する。A/D変換部403は撮像素子401により生成されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。画像処理部404はA/D変換部403により変換されたデジタル信号を画像データに変換する。光学制御部405は光学部402を制御する。
深度検出部406は被写体である周辺環境の奥行き情報(深度情報)を検出する。深度検出部406は、深度検出手段の一例に対応する。深度検出部406は検出した深度情報を、撮影画像と略同時に、かつ、同じ撮影範囲となるように3次元データにする。3次元データは、例えば、各画素における深度に応じた輝度分布を含むグレースケールの画像である。深度情報は、例えば、ある基準位置を基に深さ(被写体までの距離)が深い画素の場合にはその画素の輝度を高くして表される。深度検出部406は深度情報を撮影画像(実画像データ)と関連付けて記憶部103に記憶する。なお、深度情報の検出方法としては公知である、「ステレオカメラによる深度マップの生成手法」、「赤外光を利用したTOF(Time of Flight)手法」の技術を用いることができる。あるいは、「赤外光の反射パターンを利用した手法」および「動きベクトルからの深度マップの生成手法」等の技術を用いることができる。また、撮像部104は、例えば、赤外線照射手段と、赤外光を含めた分光特性を持つ撮像素子と、光学フィルタとを備えることで、同一の撮像素子にて通常の撮影画像と赤外光の検出を行ってもよい。
移動体判定部407は撮影画像の指定領域内を移動する移動体(障害物を含む)を判定して、移動体の動きベクトル(移動方向および移動量)を検出する。移動体判定部407は、移動体検出手段の一例に対応する。移動体判定部407は、複数の領域で移動体を判定でき、それぞれの領域毎に移動体の動きベクトルを検出する。
マッピング処理部408は周辺環境のマッピングを行う。具体的には、マッピング処理部408は撮影画像(x−y方向)と深度情報(z方向)から周辺環境の2次元データ(x−z面/y−z面)または3次元データを生成する。生成されるデータは、周辺環境を立体的に表した幾何学情報である。マッピング処理部408は、生成した周辺環境の2次元データまたは3次元データを記憶部103に記憶する。
環境検出部409は記憶部103に記憶された、撮影画像と深度情報とに基づいて無線信号を反射させる反射面を検出する。環境検出部409は、反射面検出手段の一例に対応する。具体的に、環境検出部409は撮影画像からのコントラスト評価値、AE評価値および深度情報から反射面となる平面領域を抽出する。このとき、環境検出部409は後述する通信経路判定部410から通知された、反射面の候補となる位置に基づいて、その周辺の平面領域を抽出する。環境検出部409は撮影画像に対してハイパスフィルタ処理等を実行して、深度情報と合わせて輪郭を強調して抽出する。続いて、環境検出部409は抽出した平面領域に対して、大きさおよび表面粗さの少なくとも何れか一つに基づいて反射面としての評価を行う。このとき、環境検出部409は、抽出した平面領域における、サイズ、AE評価値、コントラスト評価値、色から評価を行う。ここで、抽出した領域が平面であり、平面の面積が十分に大きく、コントラスト評価値と色・輝度値とから表面が滑らかである場合には反射面として高い評価値となる。一方、抽出した平面領域の面積が小さい場合には、照射された無線信号が乱反射したり散乱したりする可能性が高いので反射面として低い評価値となる。また、平面領域が移動体である場合には、無線通信中に状態が変化する可能性が高いので反射面として低い評価値となる。環境検出部409は反射面と評価値とを関連付けて記憶部103に記憶する。
通信経路判定部410は概算の通信経路を抽出する。具体的には、通信経路判定部410は、マッピング処理部408が生成した幾何学情報としての2次元データまたは3次元データに受信装置110の位置情報を加えることで、指向性送信アンテナの放射面から受信装置110までの概算の通信経路を抽出する。なお、受信装置110の位置情報は、後述する図6のフローチャートのS604の処理によって取得できる。通信経路判定部410は抽出した概算の通信経路から、反射面となり得る位置を算出し、環境検出部409へ通知する。
ここで、概算の通信経路には、受信装置110まで直接波で到達する通信経路(直接波による通信経路)と、反射波により到達する反射面を用いた通信経路(反射波による通信経路)とがある。通信経路判定部410は、直接波による通信経路を受信装置110の位置情報から導くことができる。一方、通信経路判定部410は、反射波による通信経路を抽出するには、まず幾何学情報としての2次元データまたは3次元データで反射面を推定し、推定した反射面を介して受信装置110へ到達する概算の通信経路を抽出する。
次に、通信経路判定部410は抽出した概算の通信経路のうち受信装置110と通信可能性の高い通信経路を記憶部103に記憶する。このとき、通信可能性の高い通信経路には、例えば、直接波による通信経路と、反射面を用いた反射波による通信経路とが含まれる。記憶部103に記憶された概算の通信経路は、撮像装置100および受信装置110が送受信方向を変化させながら最も指向性通信が可能な送受信方向をサーチするときの目安に用いられる。
また、通信経路判定部410は概算の通信経路ごとに通信パラメータを決定する。このとき、通信経路判定部410は環境検出部409による反射面の評価値等に基づいて通信パラメータを決定することができる。例えば、評価値が低い反射面を用いた通信経路は狭指向性を持たせる通信パラメータにし、評価値が高い反射面を用いた通信経路は広指向性を持たせる通信パラメータにすることができる。
具体的に、通信経路判定部410は、反射面の面積が小さくフラットな場合には狭指向性を持たせる通信パラメータにする。一方、反射面の面積が大きく、凸凹が多数みられる場合には広指向性を持たせる通信パラメータにする。また、受信装置110までの通信経路が長い通信経路の場合には通信強度を強くするような通信パラメータにする。一方、受信装置110までの通信経路が短い通信経路の場合には指向性を広く、かつ通信強度を弱くするような通信パラメータにする。したがって、例えば、反射面の面積が大きく通信距離が短い通信経路に対しては、通信強度を弱くかつ狭指向性を持たせるような通信パラメータにする。また、2回以上の反射等により導出された通信経路に対しては反射の度に散乱および減衰が生じるために、通信強度を強くかつ狭指向性を持たせるような通信パラメータにする。通信経路判定部410は概算の通信経路ごとに、決定した通信パラメータを関連付けて記憶部103に記憶する。
図5は、概算の通信経路を抽出するときの処理の一例を示すフローチャートであり、制御部102が記憶部103に記憶されたプログラムを実行して撮像部104を制御することにより実現される。
S501では、撮像部104は周辺環境を撮影することで撮影画像を取得する。また、深度検出部406は周辺環境の深度情報を取得する。
S502では、マッピング処理部408は周辺環境の幾何学情報として2次元データまたは3次元データを生成する。
S503では、通信経路判定部410は幾何学情報から概算の通信経路を抽出する。例えば、通信経路判定部410は直線波による通信経路と、反射波による通信経路とを抽出する。
S504では、環境検出部409は通信経路判定部410が抽出した概算の通信経路に基づいて反射面を検出する。
S505では、環境検出部409は検出した反射面の評価を行う。
S506では、通信経路判定部410は通信経路判定部410により抽出された概算の通信経路のうち受信装置110と通信可能性の高い概算の通信経路の情報を取得する。例えば、通信経路判定部410は環境検出部409により所定の評価値以上に評価された反射面を用いた概算の通信経路の情報を取得して、所定の評価値よりも低く評価された反射面を用いた概算の通信経路の情報を除外あるいは削除する。続いて、通信経路判定部410は取得した概算の通信経路ごとに通信パラメータを決定する。
図6は、指向性通信を開始するまでの処理の一例を示すフローチャートであり、制御部102が記憶部103に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、図6のフローチャートは、ユーザによって撮像装置100と受信装置110と間での無線通信の開始が選択されることにより開始される。
S601では、撮像装置100の制御部102は受信装置110との間で指向性通信による通信実績があるか否かを判定する。通信実績がない場合にはS602に進み、制御部102は例えばWiFi等による無指向性通信により所定の認証方法にて受信装置110との無線接続を行う。
S603では、制御部102は受信装置110との無線接続が完了すると、受信装置110との間で例えば60GHzのキャリア周波数を用いた指向性通信ができるか否かを判定する。指向性通信ができない場合には、制御部102は無指向性通信によるデータ通信を開始する。一方、指向性通信ができる場合にはS604に進む。
S604では、制御部102は受信装置110の位置情報を取得しているか否かを判定する。位置情報は、撮像装置100に対する受信装置110の相対的な位置情報あるいは受信装置110の絶対的な位置情報の何れであってもよい。ここで、位置情報には、受信装置110の位置をマッピングした3次元位置情報や単純に指向性通信における送受信方向の情報等が含まれる。
例えば、撮像装置100および受信装置110がGPS等の位置検出手段を備え、無指向性通信を介して受信装置110から位置情報を受信して、撮像装置100の位置情報と照合することで、受信装置110の位置情報を取得することできる。また、受信装置110の形状に特徴がある場合は、制御部102は撮像部104により撮影された撮影画像から受信装置110を物体認識等により判別することで、受信装置110の位置情報を取得してもよい。このとき、制御部102は、例えば、無指向性通信を介して受信装置110の特徴量として、形状、サイズ、色等の情報を受信する。次に、制御部102は撮像部104が周辺環境を撮影した撮影画像のパターン認識から受信装置110の特徴量と一致する物体を判別することで受信装置110の位置情報を取得してもよい。なお、S604において位置情報を取得していない場合にはS605に進み、位置情報を取得している場合にはS606に進む。
S605では、制御部102は第1の送受信方向サーチを行う。第1の送受信方向サーチは、撮像装置100および受信装置110それぞれにより指向性通信が可能となる送受信方向の組み合わせを総当たりでサーチする方法である。具体的には、制御部102は、図3に示す送受信方向サーチにより、指向性通信が可能となる送受信方向の組み合わせをサーチする。制御部102はサーチした結果、受信感度あるいはSN値の高い送受信方向の組み合わせの通信経路を、切替え候補の通信経路として記憶部103に記憶して設定する。
S606では、制御部102は撮像部104により周辺環境および受信装置110を撮影する。このとき、制御部102は撮像部104の撮影方向を、取得した受信装置110の位置情報に基づいて、送受信方向が撮影画角に収まるように撮像部104を制御する。次に、撮像部104は撮影画像と受信装置110の位置情報とに基づいて撮影画像において受信装置110の位置を特定する。続いて、撮像部104は、図5のフローチャートのうちS502〜S506までの処理を実行することで概算の通信経路の情報を取得する。例えば、概算の通信経路として、直接波による通信経路と反射波による通信経路との情報を取得する。
S607では、制御部102は第2の送受信方向サーチを行う。第2の送受信方向サーチは、撮像装置100および受信装置110それぞれにより指向性通信が可能となる送受信方向の組み合わせを、概算の通信経路ごとに通信経路の近辺でサーチする方法である。このとき、制御部102は通信経路ごとに関連付けて記憶された通信パラメータを用いて送受信方向の組み合わせをサーチする。なお、概算の通信経路の近辺でサーチすることにより、送受信方向の組み合わせを総当たりでサーチするよりも送受信方向の組み合わせを削減することができ、サーチする時間を大幅に短縮することができる。制御部102は反射波による通信経路について送受信方向サーチする場合には、環境検出部409により高く評価された通信経路の順に行う。制御部102は送受信方向サーチを高く評価された通信経路の順に行い、指向性通信が可能となる送受信方向の組み合わせがない場合には、以降の通信経路における送受信方向サーチを省略してもよい。
S608では、制御部102は受信装置110との間で指向性通信が可能であるか否かを判定する。例えば、制御部102は送受信方向サーチの結果に基づいて所定の受信感度以上あるいは所定のSN値以上の送受信方向の組み合せがある場合には指向性通信が可能と判定してS609に進む。一方、所定の受信感度以上あるいは所定のSN値以上の送受信方向の組み合せがない場合には指向性通信が可能ではないと判定してS602に進む。ここで、指向性通信が可能ではない場合とは、例えば、反射面が特定の吸収体であるための無線信号が吸収されてしまう場合である。このように、概算の通信経路によっては実際には通信できない可能性があるために、概算の通信経路が実際に通信できるか否かを判定する。
S609では、制御部102は概算の通信経路ごとに受信装置110との間で最も指向性通信が可能な送受信方向になるように通信経路を更新して設定する。例えば、制御部102は概算の通信経路ごとに送受信方向サーチの結果に基づいて、最も受信感度が高い送受信方向あるいは最もSN値が高い送受信方向になるように通信経路を更新して、記憶部103に記憶する。ここで記憶された通信経路は、通信経路を切替えるときの切替え候補の通信経路となる。
なお、切替え候補の通信経路が複数ある場合には、制御部102は通信経路を切替えるときの優先順位を設定する。例えば、制御部102は送受信方向サーチの結果に基づいて受信感度が高い順あるいはSN値が高い順に、通信経路を切替えるときの優先順位を設定する。また、制御部102は送受信方向サーチの結果に基づいて所定の受信感度未満あるいは所定のSN値未満の送受信方向の組み合わせに対応する通信経路を、切替え候補の通信経路から除外する。
S610では、制御部102は撮像部104により周辺環境を撮影する。
S611では、制御部102は撮像部104により撮影された周辺環境および優先順位に基づいて切替え候補の通信経路から、最も適した通信経路になるように通信経路を切替える。具体的には、制御部102は最も高い優先順位の通信経路が障害物に遮断されていない場合には最も高い優先順位の通信経路に切替え、最も高い優先順位の通信経路が障害物に遮断されている場合には次の優先順位の通信経路に切替える。制御部102は無線通信部101を制御することで指向性送信アンテナの送信方向を、切替えた通信経路に応じた送信方向になるように変更する。また、制御部102は切替えた通信経路の情報を受信装置110に通知する。したがって、受信装置110は指向性受信アンテナの受信方向を、切替えた通信経路に応じた受信方向になるように変更する。
次に、制御部102は無線通信部101を制御することにより受信装置110に対して指向性通信によるデータ送信を開始する。
図7は、抽出される通信経路の一例を説明するための概略図である。ここでは、周辺環境の幾何学情報が2次元データである場合について説明するが、3次元データであっても適用可能である。
図7(a)は、撮像部104が部屋の室内を撮影した撮影領域を示す図である。図7(a)に示す矢印は指向性通信の通信経路を模式的に示している。
図7(b)、(c)は、撮像部104が撮影した部屋700を上面から見た概略図である。部屋700は周囲が壁701で囲まれている。壁701のうち破線は壁の位置であり、実線はマッピング処理部408によってマッピングされた領域である。領域704は撮像装置100の撮像部104が撮影可能な撮影範囲である。なお、撮像部104は撮影範囲が全方位撮影可能であってもよく、所定の画角範囲を持つ光学部と撮影方向を変更できる可動部とを有することで撮影範囲が変更可能であってもよい。撮影範囲を変更しながら、マッピング処理部408が生成したデータを更新することで、より広い範囲の周辺環境をモデル化することができる。
図7(d)、(e)は送受信方向サーチを行ったときの通信強度SN値をプロットしたグラフである。横軸が角度であり、縦軸がSN値である。また、閾値725は、指向性通信が可能なSN値を示している。
図7(b)には、環境検出部409によって壁701から検出された反射面711、712を示している。ここでは、撮像装置100と受信装置110の間で指向性通信の概算の通信経路として、直接波による通信経路721、反射波による通信経路722、723が抽出されている。
図7(d)では、通信経路721、722、723のうち通信経路721のSN値が最も高いことから、通信経路721、722、723が通信経路を切替えるときの切替え候補になった場合には、通信経路721の優先順位が最も高く設定される。したがって、制御部102は撮像部104により撮影された周辺環境に応じて、最も適した通信経路として通信経路721に切替えて指向性通信を行う。
図7(c)には、撮像装置100が初期位置100aから位置100bに移動した場合の通信経路の変化を示している。制御部102は撮像部104により撮影された周辺環境の変化から自装置の移動を検出する。制御部102は自装置の移動を検出することに応じて、切替え候補の通信経路を再び設定する。また、制御部102は撮像部104により撮影された周辺環境の変化から受信装置110の移動を検出する。制御部102は受信装置110の移動を検出することに応じて、切替え候補の通信経路を再び設定する。このとき、環境検出部409により壁701の領域713が反射面として検出される。
ここでは、撮像装置100と受信装置110の間で指向性通信の通信経路として、直接波による通信経路731、反射波による通信経路732が抽出されている。なお、反射波による通信経路733は、壁715によって通信経路が阻害されるために抽出されない。
ここでは、側面の壁を反射面として検出して、反射面を用いた通信経路を抽出する場合について説明したが、この場合に限られず、地面(下面)、天井(上面)を反射面とした通信経路を抽出してもよい。室内環境では、一般に天井に遮蔽物が少ないことから反射面を用いた通信経路を抽出することができる。概算の通信経路が抽出されると、上述した第2の送受信方向サーチが行われ、指向性通信が可能な通信経路が切替え候補の通信経路として設定され、切替え候補の通信経路のうち最も通信に適した通信経路に切替えて、データ通信が開始される。
図7(c)では、通信経路731、732のうち通信経路731のSN値が最も高いことから、通信経路731、732が通信経路を切替えるときの切替え候補になった場合には、通信経路731の優先順位は最も高く設定される。したがって、制御部102は撮像部104により撮影された周辺環境に応じて、最も適した通信経路として通信経路731に切替えて指向性通信を行う。
図8(a)は、概算の通信経路に基づいて第2の送受信方向サーチを行い、切替え候補とする通信経路の優先順位を設定する方法の一例を説明するタイミングチャートである。
撮像装置100と受信装置110との間における送信パケットの送信方向を矢印で示ししている。
期間t0では、撮像装置100が送信方向T0、受信装置110が受信方向R0の送受信方向の組み合わせで指向性通信によるデータ通信を行っている。具体的に、期間t0では、撮像装置100が送受信方向サーチを開始したことにより、現在選択されている送受信方向にて受信方向サーチ条件が送信される。
次に、期間t1では、期間t0で送信された送受信方向サーチ条件に応じて、撮像装置100と受信装置110は送受信方向を変更しながら、試験パケットの送受信を行う。ここで、送信方向T1と受信方向R1との送受信方向の組み合わせ、送信方向T2と受信方向R2との送受信方向の組み合わせ、および、送信方向T3と受信方向R3との送受信方向の組み合わせが、それぞれ概算の通信経路に相当する。
なお、指向性通信の通信経路によって通信信号の到来時間が変化する。このため、試験パケットの送受信時間は、到来時間を考慮して十分な送信時間に設定される。例えば、撮像装置100と受信装置110の送受信方向の切替えタイミングは、送受信方向サーチの開始からの時間で管理されてもよい。また、送受信方向サーチ条件として送受信方向の組み合わせ順序を提示し、各試験パケットの受信終了とともに、決められた組み合わせに従って順次、受信装置110の受信方向を切替えてもよい。
図8(b)は、撮像装置100と受信装置110の間で指向性通信が可能な送受信方向の組み合わせを示す。送受信パターン811は、送信方向T1と受信方向R1との送受信方向の組み合わせである。送受信パターン812は、送信方向T2からの送信信号を、反射面822を介して受信方向R2で受信することによる送受信方向の組み合わせである。送受信パターン813は、送信方向T3からの送信信号を、反射面823を介して受信方向R3で受信することによる送受信方向の組み合わせである。
期間t2では、撮像装置100が受信方向T0、受信装置110が送信方向R0に送受信方向を変更する。受信装置110から撮像装置100に、期間t1の送受信方向サーチ結果であるフィードバック(FB)値を送信する。FB値は、受信信号強度(RSSI)やSN値、通信正誤率等の通信品質を評価可能な評価値である。制御部102は受信したFB値に基づいて各送受信方向の組み合わせで指向性通信が可能か否かを判定して、記憶部103に記憶する。ここでは、制御部102は、まず最もFB値の高かった送信方向T1と受信方向R1との組み合わせである送受信パターン811を最も優先順位の高い通信経路として設定する。
期間t3では、撮像装置100が送信方向T0、受信装置110が受信方向R0のままで撮像装置100は受信装置110に送受信方向の変更条件を通知する。
期間t4では、期間t2で制御部102が決定した送信方向T1に自装置の送信方向を変更する。受信装置110は、撮像装置100から通知された変更条件に応じて受信方向R1に受信方向を変更し、指向性通信によるデータ通信を再開する。
図8(c)は、送信方向と受信方向との組み合わせを総当たりで送受信方向サーチを行った際のFB値を示すグラフである。横軸が送信方向あるいは受信方向を変化させたときのステップ値であり、縦軸がFB値である。また、閾値834は、指向性通信が可能なFB値を示している。
送受信方向サーチ831は受信方向R1に対して送信方向を変化させた場合のFB値を示している。送受信方向サーチ832は送信方向T2に対して受信方向を変化させた場合のFB値を示している。送受信方向サーチ833は送信方向T3に対して受信方向を変化させた場合のFB値を示している。
送受信方向サーチ831に示すように送受信方向において送信方向T1で最もFB値が高く、次に送信方向T2、送信方向T3との結果となっている。送受信方向サーチ831、832、833を通して、閾値834を超える送受信方向の組み合わせは、図8(b)に示す組み合わせしか存在しない。
FB値のみで送受信方向サーチする場合、送受信方向の全ての組み合わせを実施しなければ、指向性通信に適した送受信方向の組み合わせを見つけることができない。しかしながら、送受信方向サーチに必要な、送受信方向の組み合わせが増えるほど、送受信方向サーチに必要な時間が増加してしまい、指向性通信に必要なデータ通信の帯域を圧迫することになる。一方、図8(a)に示すように撮像部104により撮影された周辺環境の撮影画像に基づいて概算の通信経路を抽出し、概算の通信経路ごとに送受信方向サーチすることで、送受信方向サーチを全方位で行なわずに組み合わせ候補を絞ることができる。したがって、送受信方向サーチするときのサーチする時間を大幅に短縮することができる。また、撮像部104により撮影された撮影画像に基づいて概算の通信経路を抽出する処理と、指向性通信が可能な送受信方向をサーチする処理とを並列して行うことができるために、指向性通信の通信帯域を圧迫しないようにすることができる。
なお、通信経路を切替えるときの優先順位は、受信感度、SN値あるいはFB値等の通信品質の評価値に応じて設定する場合に限られず、撮像部104により撮影された撮像画像に基づいて優先順位を設定してもよい。例えば、制御部102は、移動体判定部407により検出された障害物から近い側の通信経路よりも遠い側の通信経路の優先順位を高くしたり、障害物の移動方向とは異なる側の通信経路の優先順位を高くしたり、配置優位性も考慮して優先順位を設定してもよい。
また、図8(a)では、概算の通信経路に相当する、送信方向と受信方向との組み合わせについてのみ、送受信方向サーチする場合について説明した。一方、図6で説明したように、制御部102は概算の通信経路ごとに通信経路の近辺、すなわち概算の通信経路に相当する送信方向と受信方向との組み合わせの付近で、送受信方向サーチすることが好ましい。このように、概算の通信経路ごとに通信経路の近辺で送受信方向サーチすることにより、最も指向性通信が可能な送受信方向になるように通信経路を更新することができる。
本実施形態によれば、制御部102は、撮像部104により撮影された撮影画像に基づいて受信装置110と無線通信を行うための概算の通信経路を抽出し、概算の通信経路に基づいて切替え候補の通信経路を設定する。したがって、概算の通信経路に目安をつけて切替え候補の通信経路を設定することができるので、通信経路を設定する時間を短縮することができる。
また、本実施形態によれば、概算の通信経路に基づいて無線通信が可能な送受信方向をサーチすることで、例えば送受信方向を総当りでサーチする場合に比べてサーチする時間を大幅に短縮することができる。また、撮像部104により撮影された撮影画像に基づいて概算の通信経路を抽出する処理と、指向性通信が可能な送受信方向をサーチする処理とを並列して行うことができる。
また、本実施形態によれば、撮像部104により撮影された撮影画像と深度検出部406により検出された深度情報とに基づいて概算の通信経路を抽出することから精度の高い通信経路を抽出することができる。
なお、本実施形態では、指向性通信を開始する前に切替え候補の通信通路を設定する処理について説明したが、指向性通信を開始した後に、撮像部104により撮影された周辺環境の変化に応じて、切替え候補の通信通路を設定してもよい。この場合には、周辺環境が変化した後に、障害物によって通信経路が遮断された場合でも、周辺環境の変化を考慮した通信経路に切替えることができるので、受信装置110との無線通信を維持することができる。
また、本実施形態では、撮像部104により撮影された撮影画像に基づいて概算の通信経路を抽出して、抽出した概算の通信経路ごとに送受信方向サーチをすることにより、切替え候補の通信経路を設定する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、撮像部104により撮影された撮影画像に基づいて概算の通信経路を抽出して、抽出した概算の通信経路を、切替え候補の通信経路に設定してもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、撮像装置100が通信経路上に障害物がある場合に通信経路を切替える処理について説明する。
図9は、通信経路を切替えるときの処理を説明するための図である。
図9(a)は、自由空間上に配置された撮像装置100、受信装置110、障害物901の位置関係を示している。
通信経路911は直接波による通信経路である。通信経路912、913は、壁920の反射面921を反射することで撮像装置100と受信装置110とが指向性通信可能な反射波による通信経路である。障害物901は、位置901aから位置901bまで移動する。破線905は障害物901の移動経路であり、通信経路911、912を横断する。撮像装置100が撮影する周辺環境のうち、通信経路911、912、913を含む撮影領域がそれぞれ撮影領域931、934、936である。
図9(b)は、撮影領域931における撮影画像と、撮影画像上を移動する障害物901の移動経路と、障害物の回避判定を行う第1閾値領域〜第4閾値領域を示している。第1閾値領域932と第4閾値領域932とが同じ領域であり、第2閾値領域933と第3閾値領域933とが同じ領域である。第1閾値領域932に障害物が侵入することで通信経路の切替え準備が行われる。第2閾値領域933に障害物が侵入することで通信経路の通信経路の切替えが行われる。第3閾値領域933から障害物が出ることで通信経路の切替え準備が行われる。第4閾値領域932から障害物が出ることで通信経路の切替えが行われる。
制御部102は第1閾値領域〜第4閾値領域を、撮影画像上であって通信経路と重なる位置に設定する。例えば、制御部102は、第1閾値領域〜第4閾値領域の中心が通信経路と略合致するように設定する。また、制御部102は受信装置110の大きさ、障害物の大きさ、障害物の移動速度、障害物までの距離、および、撮像部104の撮影画角等の少なくとも何れか一つに基づいて、第1閾値領域〜第4閾値領域の大きさを変更する。例えば、障害物901の移動速度が早ければ閾値領域を大きくし、指向性通信の送受信方向サーチの時間が長くなる場合には、第1閾値領域932、第4閾値領域932を大きくする。
図10は、図9(a)の位置関係において障害物が通信経路を遮断するときに通信経路に切替える処理の一例を示すフローチャートであり、制御部102、112が記憶部103、113に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、図10のフローチャートは、撮像装置100と受信装置110との間で指向性通信が行われることにより開示される。
S1001では、撮像装置100の制御部102は無線通信部101を制御して、受信装置110との間で最も通信に適した通信経路を選択して指向性通信を開始する。具体的には、制御部102は最も高い優先順位に設定された通信経路を選択して指向性通信を開始する。
S1002では、制御部102は選択した通信経路での指向性通信の送受信方向と指向性幅を撮像部104に通知する。撮像部104は通知された送受信方向と指向性幅が撮影画角内に収まるように撮影範囲を変更し、周辺環境を撮影する。
S1003では、移動体判定部407は障害物901が撮影領域931に侵入することにより撮影領域内の障害物を検出する。また、環境検出部409は障害物901の形状を抽出し、深度検出部406が障害物901の深度情報を検出することにより、障害物901の3次元データを生成する。移動体判定部407は障害物901の3次元データと、マッピング処理部408により生成された周辺環境の2次元データまたは3次元データとを照合することにより障害物901の位置を検出する。また、移動体判定部407は障害物901の移動方向を検出する。
S1004では、移動体判定部407は障害物901の位置と移動方向とに基づいて障害物901が通信経路を遮断する可能性があるか否かを判定する。例えば、障害物901の位置が受信装置110よりも遠くであるために通信経路を遮断する可能性がない場合には制御部102は障害物901を無視し、通信経路を切替えないようにする。一方、障害物901の位置が受信装置110よりも近くであり移動方向に基づいて通信経路を遮断する可能性がある場合にはS1005に進む。
S1005では、移動体判定部407は撮影領域931上で障害物901の閾値領域判定を行う。具体的には、移動体判定部407は障害物901が第1閾値領域932を超えたか否か、すなわち障害物901が第1閾値領域932に侵入したか否かを判定する。第1閾値領域932に侵入した場合にはS1006に進む。
S1006では、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替え準備を通知する。
S1007では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407から通知を受けると無線通信部101を介して受信装置110に指向性通信の切替え準備を通知する。ここで、切替え準備の通知には、切替える通信経路の情報、後述する切替えの通知をトリガとして何フレーム目で切替えるかの情報、および、撮像装置100が移動している場合の位置および変位の情報等が含まれる。切替える通信経路の情報は、次に優先順位が高く設定された通信経路の情報であり、ここでは通信経路912,913の情報である。
S1008では、移動体判定部407は障害物901が第2閾値領域933を超えたか否か、すなわち障害物901が第2閾値領域933に侵入したか否かを判定する。第2閾値領域933に侵入した場合にはS1009に進む。
S1009では、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替えを通知する。
S1010では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407から通知を受けると無線通信部101を介して受信装置110に指向性通信の切替えを通知する。
S1011では、制御部102は受信装置110に対する切替えの通知をトリガとして、無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路912に応じた送信方向に変更する。また、受信装置110の制御部112は無線通信部111の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路913に応じた受信方向に変更する。
S1012では、移動体判定部407は障害物901が第3閾値領域933を超えたか否か、すなわち障害物901が完全に第3閾値領域933から外に出たか否かを判定する。第3閾値領域933から出た場合にはS1013に進む。
S1013では、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替え準備を通知する。
S1014では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407から通知を受けると無線通信部101を介して受信装置110に指向性通信の切替え準備を通知する。ここでは、制御部102は障害物を回避する前に選択していた通信経路911の情報を受信装置110へ通知する。
S1015では、移動体判定部407は障害物901が第4閾値領域932を超えたか否か、すなわち障害物901が完全に第4閾値領域932から外に出たか否かを判定する。第4閾値領域932から出た場合にはS1016に進む。
S1016では、移動体判定部407は制御部102に通信経路を切替える通知を行う。
S1017では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407から通知を受けると無線通信部101を介して受信装置110に指向性通信の切替えを通知する。
S1018では、制御部102は受信装置110に対する切替えの通知をトリガとして、無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路911に応じた送信方向に変更する。同様に、受信装置110の制御部112は、無線通信部111の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路911に応じた受信方向に変更する。
S1019では、撮像装置100と受信装置110は指向性通信が終了するまでS1002〜S1018の処理を繰り返す。
なお、ここでは、障害物901が第4閾値領域932から出ることで通信経路911に通信経路を戻すように切替える場合について説明したが、障害物901が第4閾値領域932から出ても通信経路912、913にて指向性通信を継続してもよい。
また、通信経路912、913を選択して指向性通信を行っている場合に、障害物901が撮影領域934、936に侵入した場合でも、同様にS1002〜S1018の処理により、通信経路の切替えを行うことができる。ここでは、直接波による通信経路911と反射波2による通信経路912,913との2つの間で通信経路を切替える場合について説明したが、選択可能な通信経路が3つ以上であってもよい。また、障害物が1つである場合に限られず、複数の障害物であっても適用することができる。また、反射面921を用いた通信経路である場合に限られず、指向性通信が可能な中継装置120を介した通信経路に切替えてもよい。
このように、本実施形態によれば、制御部102は障害物が撮影画像上で閾値領域を超えたことが検出されることにより、第1の通信経路から第2の通信経路に通信経路を切替える。したがって、第1の通信経路が障害物に遮断されずに第2の通信経路にて受信装置110との指向性通信を維持することができる。また、障害物が撮影画像上で第1閾値領域を超えたことが検出されることに応じて、第1の通信経路から第2の通信経路に切替える準備を行い、障害物が第2閾値領域を超えたことが検出されることにより、第1の通信経路から第2の通信経路に通信経路を切替える。このように、第1の通信経路から第2の通信経路に切替える準備を行うことで、障害物が第2閾値領域を超えたときに迅速に第1の通信経路から第2の通信経路に通信経路を切替えることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、中継装置120を介して指向性通信を行う場合の処理について説明する。
図11は、中継装置120を介して指向性通信を行うまでの処理の一例を示すフローチャートであり、制御部102が記憶部103に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、図11のフローチャートは、ユーザによって撮像装置100と受信装置110と間での無線通信の開始が選択されることにより開始される。
S1101では、制御部102は例えばWiFi等による無指向性通信により所定の認証方法にて受信装置110との無線接続を行う。
S1102では、制御部102は受信装置110との無線接続が完了すると、受信装置110が指向性通信の機能を有しているか否かを判定する。受信装置110が指向性通信の機能を有している場合にはS1103に進む。
S1103では、制御部102は送受信方向サーチを行う。ここでの送受信方向サーチは、上述したS605での第1の送受信方向サーチまたはS607での第2の送受信方向サーチの何れかにより行うことができる。
S1104では、制御部102は受信装置110との間で指向性通信ができるか否かを判定する。この処理は、上述したS608と処理と同様である。指向性通信ができると判定された場合にはS1105に進み、撮像装置100と受信装置110の間で指向性通信が行われる。一方、指向性通信ができないと判定された場合には、S1106に進む。
S1106では、制御部102は撮像装置100と中継装置120との間、中継装置120と受信装置110との間のそれぞれで送受信方向サーチを行うように指示する。
S1107では、制御部102は中継装置120を介した指向性通信ができるか否かを判定する。具体的には、制御部102は送受信方向サーチの結果に基づいて、撮像装置100と中継装置120との間、中継装置120と受信装置110との間のそれぞれで所定の受信感度あるいは所定のSN値以上の送受信方向の組み合せがあるか否かを判定する。中継装置120を介した指向性通信ができる場合にはS1108に進み、中継装置120を介した指向性通信ができない場合にはS1109に進む。
S1108では、制御部102は中継装置120を介した指向性通信を行う。
S1109では、制御部102は無指向性通信によるデータ通信を行う。
図12は、障害物が通信経路を遮断するときに中継装置を介した通信経路に切替える処理の一例を示すフローチャートであり、制御部102、112、122が記憶部103、113、123に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。図12のフローチャートは、撮像装置100と受信装置110との間で指向性通信が行われることにより開始される。
ここで、図9(c)は、自由空間上に配置された撮像装置100、受信装置110、中継装置120、障害物940の位置関係を示している。
通信経路911は直接波による通信経路である。通信経路942、943は、中継装置120を中継して撮像装置100と受信装置110との間で指向性通信が可能な通信経路である。障害物940は、位置940aから位置940bまで移動する。破線948は障害物940の移動経路であり、通信経路911、942を横断する。撮像装置100が撮影する周辺環境のうち、通信経路911、942、943を含む撮影領域がそれぞれ撮影領域931、944、946である。
S1200では、撮像装置100は受信装置110との間で指向性通信によるデータ通信を開始する。なお、中継装置120は予め撮像装置100と指向性通信ができることが判定されている。すなわち、中継装置120は撮像装置100と受信装置110との間で指向性通信を中継することが予め共有されており、中継時の中継条件が撮像装置100から通知されている。中継条件が通知された中継装置120は、撮像装置100から通知された受信方向で指向性通信を待機する。ただし、中継装置120は後述する中継動作の直前に待機するようにしてもよい。
S1201では、撮像装置100の制御部102は無線通信部101を制御して、画像データ(data)を送信する。一方、受信装置110は画像データを受信したときに受信完了(ACK)を撮像装置100に送信する。
S1202では、制御部102は選択した通信経路での指向性通信の送受信方向と指向性幅を撮像部104に通知する。撮像部104は通知された送受信方向と指向性幅が撮影画角内に収まるように撮影範囲を変更し、周辺環境を撮影する。
S1203では、移動体判定部407は障害物940が撮影領域931に侵入することにより撮影領域内の障害物を検出する。この処理は、上述したS1003、S1004の処理と同様である。また、移動体判定部407は撮影領域931上で障害物940の閾値領域判定を行い、障害物940が第1閾値領域932を超えたか否か、すなわち障害物940が第1閾値領域932に侵入したか否かを判定する。第1閾値領域932に侵入した場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替え準備を通知する。
S1204では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると無線通信部101を介して、受信装置110および中継装置120に通信経路の切替え準備を通知する。受信装置110および中継装置120は切替え準備の通知を受信すると、それぞれ撮像装置100に切替え準備の回答を通知する。制御部102は中継装置120に切替え準備を通知したり、中継装置120から切替え準備の回答を受信したりする場合、無線通信部101を制御して指向性送信アンテナあるいは指向性受信アンテナの送受信方向を通信経路942に応じた送受信方向に変更する。
S1205では、移動体判定部407は障害物901が第2閾値領域933を超えたか否か、すなわち障害物940が第2閾値領域933に侵入したか否かを判定する。第2閾値領域933に侵入した場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替えを通知する。
S1206では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると無線通信部101を介して、受信装置110および中継装置120に指向性通信の切替えを通知する。受信装置110および中継装置120は切替えの通知を受信すると、それぞれ撮像装置100に切替えの回答を通知する。制御部102は中継装置120に切替えを通知したり、中継装置120から切替えの回答を受信したりする場合、無線通信部101を制御して指向性送信アンテナあるいは指向性受信アンテナの送受信方向を通信経路942に応じた送受信方向に変更する。
S1207では、制御部102は受信装置110および中継装置120に対する切替えの通知をトリガとして、無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路942に応じた送信方向に変更する。また、受信装置110の制御部112は、無線通信部111の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路943に応じた受信方向に変更する。また、中継装置120の制御部122は無線通信部121の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路942に応じた受信方向に変更する。
S1208では、撮像装置100と受信装置110とは中継装置120を介したデータ通信を行う。具体的には、撮像装置100は中継装置120に画像データ(data)を送信する。中継装置120は画像データを受信することで受信完了(ACK)を撮像装置100に送信する。続いて、中継装置120の制御部122は無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路943に応じた送信方向に変更して、撮像装置100から受信した画像データ(data)を受信装置110に送信する。受信装置110は画像データを受信することで受信完了(ACK)を中継装置120に送信する。中継装置120は受信装置110から受信完了(ACK)を受信すると、制御部122が無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路942に応じた送信方向に変更して、受信完了(ACK)を撮像装置100に送信する。撮像装置100から中継装置120を中継して受信装置110へデータ通信を行う場合は、S1208の処理を繰り返す。
S1209では、移動体判定部407は障害物940が第3閾値領域933を超えたか否か、すなわち障害物940が完全に第3閾値領域933から外に出たか否かを判定する。第3閾値領域933から出た場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替え準備を通知する。
S1210では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると無線通信部101を介して、中継装置120に通信経路の切替え準備を通知する。ここでは、制御部102は障害物を回避する前に選択していた通信経路942の情報を通知する。中継装置120は切替え準備の通知を受信すると、撮像装置100に切替え準備の回答を通知する。続いて、中継装置120の制御部122は無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路943に応じた送信方向に変更して、撮像装置100からの切替え準備の通知を受信装置110に送信する。受信装置110は中継装置120に切替え準備の回答を通知する。中継装置120は受信装置110から切替え準備の回答を受信すると、制御部122が無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路942に応じた送信方向に変更して、受信装置110からの切替え準備の回答を撮像装置100に送信する。
S1211では、移動体判定部407は障害物940が第4閾値領域932を超えたか否か、すなわち障害物940が完全に第4閾値領域932から外に出たか否かを判定する。第4閾値領域932から出た場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替えを通知する。
S1212では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると無線通信部101を介して、中継装置120に指向性通信の切替えを通知する。中継装置120は切替えの通知を受信すると、撮像装置100に切替えの回答を通知する。続いて、中継装置120の制御部122は無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路943に応じた送信方向に変更して、撮像装置100からの切替えの通知を受信装置110に送信する。受信装置110は中継装置120に切替えの回答を通知する。中継装置120は受信装置110から切替えの回答を受信すると、制御部122が無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路942に応じた送信方向に変更して、受信装置110からの切替えの回答を撮像装置100に送信する。
S1213では、制御部102は受信装置110および中継装置120に対する切替えの通知をトリガとして、無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路911に応じた送信方向に変更する。また、受信装置110の制御部112は、無線通信部111の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路911に応じた受信方向に変更する。
S1214では、撮像装置100と受信装置110は指向性通信が終了するまでデータ通信を継続する。
なお、ここでは、障害物940が第4閾値領域932から出ることで通信経路911に通信経路を戻すように切替える場合について説明したが、障害物940が第4閾値領域932から出ても通信経路942、943にて指向性通信を継続してもよい。
また、通信経路942を選択して指向性通信を行っている場合に、障害物940が撮影領域944、946に侵入した場合でも、同様にS1203〜S1213の処理により通信経路の切替えを行うことができる。ここでは、直接波による通信経路911と中継装置120を介した通信経路との2つの間で通信経路を切替える場合について説明したが、切替え可能な通信経路は直接波による通信経路911のみに限られず反射波による通信経路を含んでいてもよい。また、1つの中継装置120を介した通信経路の場合に限られず、複数の中継装置を介した複数の通信経路を含んでいてもよい。この場合には、撮像装置100が複数の中継装置120との間で切替え候補の通信経路に優先順位を設定し、受信装置110が複数の中継装置120との間で切替え候補の通信経路に優先順位を設定する。撮像装置100および受信装置110はそれぞれ優先順位がより高い共通する中継装置120との通信経路に切替えるようにすることができる。また、第1の実施形態と同様に、優先順位の設定は、通信品質の評価値に限られず、障害物が移動するときの配置優位性も考慮して設定することができる。また、障害物が1つである場合に限られず、複数の障害物であっても適用することができる。
また、移動体判定部407が予め障害物の移動経路を予測して、遮断する通信経路を判定できる場合には、切替え準備の通知を省略してもよい。また、中継装置120が中継条件を予め共有している場合には、切替え準備の通知を省略してもよい。
また、ここでは、障害物940に応じて通信経路を切替える場合について説明したが、障害物を反射面とする指向性通信についても適用できる。すなわち、撮像部104が周辺環境を撮影することで障害物を反射面として検出し、反射面が所定の閾値領域を超えた場合に、通信経路を切替えることで、指向性通信が遮断されてしまうことを回避することができる。
また、中継装置120が撮像部125を備える場合には、中継装置120の撮像部125により撮影された撮影画像も用いて障害物を検出したり、閾値領域判定を行ったりしてもよい。ただし、撮像装置100の撮影領域と中継装置120の撮影領域とが重複する場合には、中継装置120の撮像部125により撮影された撮影画像を用いずに障害物を検出したり、閾値領域判定を行ったりしてもよい。
このように、本実施形態によれば、制御部102は環境変化に応じて中継装置120を介した通信経路に切替える。中継装置120を介した通信経路は反射面の大きさや表面粗さの影響を受けることがないので、通信品質を向上させることができる。
また、中継装置120を介した通信経路から中継装置120を介さない通信経路に通信経路に切替える場合に、中継装置120を介した通信経路により通信経路を切替える通知を行うことで中継装置120を介さない通信経路に通信経路を切替えることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、撮像装置100を中継装置とする場合の処理について説明する。すなわち、送信装置130から受信装置110に撮像装置100を介して無線通信を中継することで無線通信を行う。撮像装置100が障害物を検出すると、撮像装置100を中継した通信経路から撮像装置100を中継しない通信経路に切替えることで障害物により通信経路が遮断されることを回避する。なお、送信装置130は、中継装置120と同様の構成であるものとして説明する。
図9(d)は、自由空間上に配置された撮像装置100、受信装置110、送信装置130、障害物950の位置関係を示している。通信経路961は送信装置130から受信装置110への直接波による通信経路である。通信経路962、963は、撮像装置100を中継して送信装置130と受信装置110との間で指向性通信が可能な通信経路である。障害物950は、位置950aから位置950bまで移動する。破線958は障害物950の移動経路であり、通信経路963、961を横断する。撮像装置100が撮影する周辺環境のうち、通信経路963、962、961を含む撮影領域がそれぞれ撮影領域931、954、956である。
図13は、障害物が撮像装置100を中継した通信経路を遮断するときに通信経路を切替える処理の一例を示すフローチャートであり、制御部102、112、122が記憶部103、113、123に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。図13のフローチャートは、送信装置130と受信装置110との間で撮像装置100を中継した指向性通信が行われることにより開始される。
S1301では、撮像装置100の制御部102は送信装置130からの中継を開始する。
S1302では、制御部102は中継を開始することにより、選択した通信経路での指向性通信の送受信方向と指向性幅を撮像部104に通知する。撮像部104は通知された送受信方向と指向性幅が撮影画角内に収まるように撮影範囲を変更し、周辺環境を撮影する。
S1303では、送信装置130と受信装置110とは撮像装置100を中継したデータ通信を行う。なお、撮像装置100は予め送信装置130と指向性通信ができることを判定している。すなわち、撮像装置100は送信装置130と受信装置110との間で指向性通信を中継することが予め共有されており、中継時の中継条件が送信装置130から通知されている。
送信装置130は撮像装置100に画像データ(data)を送信する。撮像装置100は画像データを受信することで受信完了(ACK)を送信装置130に送信する。続いて、撮像装置100の制御部102は無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路963に応じた送信方向に変更して、送信装置130から受信した画像データ(data)を受信装置110に送信する。受信装置110は画像データを受信することで受信完了(ACK)を撮像装置100に送信する。撮像装置100は受信装置110から受信完了(ACK)を受信すると、制御部102が無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路962に応じた送信方向に変更し、受信完了(ACK)を送信装置130に送信する。送信装置130から撮像装置100を中継して受信装置110へデータ通信を行う場合は、S1303の処理を繰り返す。
S1304では、移動体判定部407は障害物950が撮影領域931に侵入することにより撮影領域内の障害物を検出する。この処理は、上述したS1003、S1004の処理と同様である。また、移動体判定部407は撮影領域931上で障害物950の閾値領域判定を行い、障害物950が第1閾値領域932を超えたか否か、すなわち障害物950が第1閾値領域932に侵入したか否かを判定する。第1閾値領域932に侵入した場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替え準備を通知する。
S1305では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると無線通信部101を介して、送信装置130に指向性通信の切替え準備を通知する。送信装置130は切替え準備の通知を受信すると、撮像装置100に切替え準備の回答を通知する。続いて、撮像装置100の制御部102は無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路963に応じた送信方向に変更して、受信装置110に指向性通信の切替え準備を通知する。受信装置110は切替え準備の通知を受信すると、撮像装置100に切替え準備の回答を通知する。撮像装置100の制御部102は切替え準備の回答を受信することで、無線通信部101の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路962に応じた受信方向に変更し、送信装置130からのデータ受信に備える。
S1306では、移動体判定部407は障害物950が第2閾値領域933を超えたか否か、すなわち障害物950が第2閾値領域933に侵入したか否かを判定する。第2閾値領域933に侵入した場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替を通知する。
S1307では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると無線通信部101を介して、送信装置130に指向性通信の切替えを通知する。送信装置130は切替えの通知を受信すると、撮像装置100に切替えの回答を通知する。続いて、撮像装置100の制御部102は無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路963に応じた送信方向に変更して、受信装置110に通信経路の切替えを通知する。
S1308では、制御部102は切替えの通知をトリガとして、無線通信部101の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路962に応じた送信方向に変更する。また、受信装置110の制御部112は、無線通信部111の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路961に応じた受信方向に変更する。また、送信装置130の制御部122は、無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路961に応じた送信方向に変更する。
S1309では、撮像装置100が周辺環境の撮影を継続した状態で、送信装置130と受信装置110とは指向性通信によるデータ通信を行う。具体的には、送信装置130の制御部122は無線通信部121を制御して、画像データ(data)を送信し、受信装置110は画像データを受信したときに受信完了(ACK)を送信装置130に送信する。続いて、送信装置130の制御部122は、無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路962に応じた送信方向に変更して、環境確認要求を撮像装置100に送信する。撮像装置100は環境確認要求を受信すると、環境確認回答を送信装置130に送信する。撮像装置100は周辺環境を撮影しながら、送信装置130から受信装置110へデータ通信を行う場合は、S1309の処理を繰り返す。
S1310では、移動体判定部407は障害物950が第3閾値領域933を超えたか否か、すなわち障害物950が完全に第3閾値領域933から外に出たか否かを判定する。第3閾値領域933から出た場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替え準備を通知する。
S1311では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると、送信装置130からの環境確認要求を待機する。送信装置130の制御部122は、無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路962に応じた送信方向に変更して、環境確認要求を撮像装置100に送信する。撮像装置100は環境確認要求を受信すると、送信装置130に切替え準備を通知する。送信装置130の制御部122は、無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路961に応じた送信方向に変更して、受信装置110に切替え準備を通知する。受信装置110は切替え準備の通知を受信すると、切替え準備の回答を送信装置130に通知する。
S1312では、移動体判定部407は障害物950が第4閾値領域932を超えたか否か、すなわち障害物950が完全に第4閾値領域932から外に出たか否かを判定する。第4閾値領域932から出た場合には、移動体判定部407は制御部102に通信経路の切替えを通知する。
S1313では、制御部102は撮像部104の移動体判定部407からの通知を受けると、送信装置130からの環境確認要求を待機する。送信装置130の制御部122は、無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路962に応じた送信方向に変更して、環境確認要求を撮像装置100に送信する。撮像装置100は環境確認要求を受信すると、送信装置130に通信経路の切替えを通知する。送信装置130の制御部122は、無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路961に応じた送信方向に変更して、受信装置110に通信経路の切替えを通知する。受信装置110は切替えの通知を受信すると、切替えの回答を送信装置130に送信する。
S1314では、制御部102は切替えの通知をトリガとして、無線通信部101の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路962に応じた受信方向に変更する。また、受信装置110の制御部112は、無線通信部111の指向性受信アンテナの受信方向を通信経路963に応じた受信方向に変更する。また、送信装置130の制御部122は、無線通信部121の指向性送信アンテナの送信方向を通信経路962に応じた送信方向に変更する。
S1315では、撮像装置100と受信装置110とは中継装置120を中継した指向性通信が終了するまでS1303の処理と同様にデータ通信を継続する。
なお、ここでは、障害物950が第4閾値領域932から出ることで通信経路962、963に通信経路を戻すように切替える場合について説明したが、障害物950が第4閾値領域932から出ても通信経路961にて指向性通信を継続してもよい。
また、通信経路961を選択して指向性通信を行っている場合に障害物950が撮影領域957に侵入した場合でも、同様にS1302〜S1314の処理により、通信経路の切替えを行うことができる。また、通信経路962を選択して指向性通信を行っている場合に障害物950が撮影領域954に侵入した場合でも、同様にS1302〜S1314の処理により、通信経路の切替えを行うことができる。ここでは、直接波による通信経路961と撮像装置100を介した通信経路との2つの間で通信経路を切替える場合について説明したが、切替える通信経路は直接波による通信経路961のみに限られず、反射波による通信経路を含んでいてもよい。また、1つの中継装置を介した通信経路である場合に限られず、複数の中継装置を介した複数の通信経路を含んでいてもよい。また、障害物が1つである場合に限られず、複数の障害物であっても適用することができる。
また、撮像装置100の撮像部104により障害物950を検出する場合について説明したが、撮像装置100と中継装置120を入替えて、中継装置120の撮像部125で障害物950を検知してもよい。また、移動体判定部407が予め障害物950の移動経路を予測でき、遮断する通信経路を判定できる場合には、切替え準備の通知を省略してもよい。
また、ここでは、障害物950に応じて通信経路を切替える場合について説明したが、障害物を反射面とする指向性通信についても適用できる。すなわち、撮像部104が周辺環境を撮影することで障害物を反射面として検出し、反射面が所定の閾値領域を超えた場合に、通信経路を切替えることで、指向性通信が遮断されてしまうことを回避することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、周辺環境が変化した場合に切替え候補の通信経路を再び設定する処理について説明する。
図14は、指向性通信を行っているときに周辺環境が変化した場合の処理の一例を示すフローチャートであり、制御部102が記憶部103に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、図14のフローチャートは、撮像装置100と受信装置110と間での指向性通信が行われることで開始される。
S1401では、撮像装置100の撮像部104は周辺環境の撮影を開始する。
S1402では、撮像装置100の制御部102は切替え候補の通信経路が所定数以上あるか否かを判定する。制御部102は切替え候補の通信経路をカウントすることにより所定数以上であるか否かを判定する。所定数以上ではない場合にはS1411に進み、所定数以上である場合にはS1403に進む。
S1403では、制御部102は周辺環境に変化があるか否かを判定する。具体的には、制御部102は撮像部104により撮影された周辺環境の撮影画像から所定量以上の変化があるか否かを判定する。所定量以上の変化がある場合にはS1404に進み、所定量以上の変化がない場合にはS1401に戻る。
S1404では、制御部102は現在選択している通信経路を撮影した撮影領域において移動体判定部407が障害物を検出したか否かを判定する。障害物を検出した場合にはS1405に進み、障害物を検出していない場合にはS1408に進む。
S1405では、制御部102は切替え候補の通信経路のうち、現在の周辺環境の状態において選択可能な通信経路があるか否かを判定する。選択可能な通信経路がない場合にはS1411に進み、選択可能な通信経路がある場合には、S1406に進む。
S1406では、制御部102は切替え候補の通信経路から通信経路を選択して、実際に指向性通信を行うことができるか否かを送受信方向サーチにより確認する。ここでは、制御部102は切替え候補の通信経路のうち設定された優先順位の高いほうから、通信経路を選択して確認する。また、制御部102は選択した通信経路において、第2の送受信方向サーチを用いて最も指向性通信が可能な送受信方向の組み合わせを、選択した通信経路の近辺でサーチする。このとき、制御部102は指送受信方向サーチを指向性通信によるデータ通信の合間に行うことで、撮像装置100と受信装置110との間のデータ通信は継続される。
S1407では、制御部102は通信経路を切替える。具体的には、制御部102は第2の送受信方向サーチを用いて最も指向性通信が可能な送受信方向になるように通信経路を更新して、更新した通信経路に切替える。
S1408では、制御部102は周辺環境の変化が、撮像装置100または受信装置110における姿勢または位置が変化したものであるか否かを判定する。制御部102は、撮像部104により撮影された周辺環境の撮影画像に基づいて撮像装置100または受信装置110における姿勢または位置が変化したか否かを判定することができる。ここで、撮像装置100または受信装置110には撮像装置100および受信装置110の少なくとも何れか一方の意味が含まれ、姿勢または位置には姿勢および位置の少なくとも何れか一方の意味が含まれるものとする。なお、制御部102は受信装置110の姿勢または位置の変化の情報を、受信装置110から無線通信を介して取得してもよい。姿勢または位置が変化している場合にはS1410に進み、姿勢および位置の何れも変化していない場合にはS1409に進む。
S1409では、制御部102は切替え候補の通信経路に変化があるか否かを判定する。ここで、通信経路に変化があるとは、例えば、切替え候補の通信経路のうち反射波による通信経路において、反射面となる物体が移動した場合等が想定される。切替え候補の通信経路に変化がある場合にはS1410に進む。切替え候補の通信経路に変化がない場合にはS1418に進む。
S1410では、制御部102は切替え候補の通信経路を再計算して、切替え候補の通信経路を再び設定する。すなわち、撮像装置100または受信装置110における姿勢または位置が変化した場合、あるいは、通信経路に変化がある場合には、切替え候補の通信経路に切替えて指向性通信しようとしても指向性通信を維持することができない可能性が高い。したがって、制御部102は撮像装置100または受信装置110における姿勢または位置が変化した場合、あるいは、切替え候補の通信経路に変化がある場合には、切替え候補の通信経路を再び設定するものとする。この処理は、上述したS604〜S609までの処理と同様である。ただし、制御部102は撮像装置100または受信装置110における姿勢または位置の変化の情報に基づいて切替え候補の通信経路を修正できる場合には、S604〜S609までの処理を用いずに切替え候補の通信経路を設定してもよい。同様に、制御部102は通信経路の変化の情報に基づいて切替え候補の通信経路を修正できる場合には、S604〜S609までの処理を用いずに切替え候補の通信経路を設定してもよい。例えば、撮像装置100等の位置が単に変化して、直接波による通信経路を設定する場合には、制御部102は直接波による通信経路を、撮像装置100等の変化量に応じた量に補正することで切替え候補の通信経路を設定してもよい。
S1411では、制御部102は環境検出部409が反射面を検出したか否かを判定する。環境検出部409が反射面を検出する処理は、上述したS501〜S504までの処理と同様である。反射面を検出した場合にはS1417に進む。反射面を検出できない場合にはS1412に進む。例えば屋外環境等では反射面が存在しないために、反射面が検出されない。
S1412では、制御部102は中継装置120を検索する。例えば、制御部102は無線通信部101を制御して無指向性通信により中継装置120を検索する。
S1413では、制御部102は中継装置120が存在するか否かを判定する。中継装置120が存在する場合にはS1414に進み、中継装置120が存在しない場合にはS1416に進む。
S1414では、制御部102は中継装置120との間で送受信方向サーチを行う。
S1415では、制御部102は中継装置120との間で指向性通信が可能であるか否かを判定する。指向性通信が可能である場合にはS1417に進み、指向性通信が可能ではない場合にはS1416に進む。
S1416では、制御部102は受信装置110との間で無指向性通信によって無線通信するための準備を行う。例えば、指向性通信の通信経路を障害物により遮断された場合には切替え候補の通信経路が存在しないために、制御部102は無線通信部101を無指向性通信に切替えるための準備を行う。
S1417では、制御部102は新たに切替え候補の通信経路を設定する。具体的には、制御部102はS1411で検出した反射面を用いた概算の通信経路を抽出して、抽出した通信経路に基づいて新たに切替え候補の通信経路を設定する。この処理は、上述したS604〜S609までの処理と同様である。また、制御部102はS1414において中継装置120との間で送受信方向サーチをした結果に基づいて中継装置120を介した通信経路を切替え候補に設定する。
S1418では、制御部102は指向性通信を終了するか否かを判定する。ユーザにより無指向性通信が選択されたり、指向性通信によるデータ送信が終了したりすることにより、制御部102は指向性通信を終了する。指向性通信を終了しない場合には、S1401に戻り、指向性通信を終了するまで上述した処理を繰り返す。
図15は、具体的に通信経路を切替える例について説明する。
ここで、図15に示す実線の矢印は選択されている通信経路である。また、破線は選択可能な切替え候補の通信経路である。太線矢印は移動した物体の移動方向である。実線の物体は現在の位置を示し、破線の物体は過去の位置を示している。1501〜1506の各模式図は、横軸(a)、(b)、(c)の左から右の順に時間が変化していくことを示している。
1501(a)では、撮像装置100から受信装置110へ直接波による通信経路により指向性通信が行われている。切替え候補の通信経路として、反射物140を用いた反射波による通信経路が設定されている。
1501(b)では、反射物140が太線矢印の方向に移動することで、撮像装置100は反射物140の移動を検出する。撮像装置100は通信経路に変化があるため、切替え候補の通信経路を再計算することで、切替え候補の通信経路を再び設定する。
1501(c)では、障害物150が移動することで、撮像装置100は反射物140を介した反射波による通信経路に通信経路を切替える。
1502(a)では、撮像装置100から受信装置110へ直接波による通信経路により指向性通信が行われている。切替え候補の通信経路として、反射物140を用いた反射波による通信経路が設定されている。
1502(b)では、障害物150が太線矢印の方向に移動することで、撮像装置100は反射物140を用いた反射波による通信経路に通信経路を切替える。
その後、1502(c)では、反射物140が太線矢印の方向に移動することで、撮像装置100は反射物140の移動を検出する。撮像装置100は検出した反射物の移動に応じて送受信方向を再計算して、切替え候補の通信経路を再び設定することで、無線通信を維持する。
1503(a)では、撮像装置100から受信装置110へ直接波による通信経路により指向性通信が行われている。切替え候補の通信経路として、反射物140を用いた反射波による通信経路が設定されている。
1503(b)では、撮像装置100が太線矢印の方向に移動することで、撮像装置100は撮影した周辺環境から撮像装置100の移動を検出する。撮像装置100は検出した位置の変化に応じて送受信方向を再計算して、切替え候補の通信経路を再び設定することで、無線通信を維持する。また、同時に反射物140を用いた反射波による通信経路も再計算して、切替え候補の通信経路を再び設定する。このとき障害物150は動かない。
その後、1503(c)では、撮像装置100が太線矢印の方向に継続して移動する。撮像装置100の移動に伴い、撮像装置100は相対的に静止した障害物150を、通信経路を遮断する方向に移動してきた障害物として検出する。障害物150が撮影領域の所定の閾値領域を超えると、撮像装置100は反射物140を用いた反射波による通信経路に通信経路を切替えることで、無線通信を維持する。
1504(a)では、撮像装置100から受信装置110へ直接波による通信経路により指向性通信が行われている。切替え候補の通信経路として、反射物140を用いた反射波による通信経路が設定されている。なお、障害物150、中継装置120は動かない。
1504(b)では、撮像装置100が太線矢印の方向に移動することにより撮像装置100は撮影した周辺環境から撮像装置100の移動を検出する。撮像装置100は検出した位置の変化に応じて送受信方向を再計算して、切替え候補の通信経路を再び設定することで、無線通信を維持する。また、同時に反射物140を用いた反射波による通信経路も再計算して、切替え候補の通信経路を再び設定する。
その後、撮像装置100の移動に伴い、撮像装置100は障害物150を障害物として検出する。障害物150が所定の閾値領域を超えると、撮像装置100は反射物140を用いた反射波による反射経路に通信経路を切替えることで、無線通信を維持する。
1504(c)に示すように、撮像装置100は現在、指向性通信を行っている通信経路以外に切替え候補の通信経路がなくなると、新たな通信経路を設定するために概算の通信経路の抽出を開始する。撮像装置100は無指向性通信により中継装置120が検索されると、中継装置120との間で送受信方向サーチを行い、指向性通信が可能であるか否かを判定する。中継装置120との間で指向性通信が可能である場合には、撮像装置100は受信装置110に対しても、中継装置120との間で送受信方向サーチをするように指示する。撮像装置100は中継装置120を中継した通信経路が可能である場合には、中継装置120を介した通信経路を新たに切替え候補の通信経路として設定する。
なお、送受信方向サーチは、撮像装置100と受信装置110との間でのデータ通信の合間に行われることで、撮像装置100と受信装置110との間のデータ通信は継続される。
1505(a)では、撮像装置100から受信装置110へ直接波による通信経路により指向性通信が行われている。切替え候補の通信経路として、反射物140を用いた反射波による通信経路と、中継装置120を中継する通信経路とが設定されている。障害物150が太線矢印の方向に移動している。
1505(b)では、障害物150が太線矢印の方向に継続して移動することにより、撮像装置100は障害物により遮断されたと判定して、反射物140を用いた反射波による通信経路を切替え候補の通信経路から除外する。
1505(c)では、障害物150が太線矢印の方向に継続して移動することにより、撮像装置100は障害物150を通信経路上の障害物として検出する。撮像装置100は反射物140を用いた反射波による通信経路から障害物150が外れたことを検出すると、再び反射物140を用いた反射波による通信経路を、切替え候補の通信経路に設定する。障害物150が所定の閾値領域を超えると、撮像装置100は受信装置110への直接波による通信経路から反射物140を用いた反射波による通信経路に通信経路を切替える。ここでは、撮像装置100は障害物150の移動方向から移動経路を予測することで、後に中継装置120を用いた通信経路が障害物150によって遮断される可能性が高いと判断する。したがって、撮像装置100は既に障害物150が通過した反射物140を用いた反射波による通信経路に通信経路を切替える。
1506(a)では、撮像装置100から受信装置110へ中継装置120を中継した通信経路により指向性通信が行われている。撮像装置100から受信装置110へ直接波による通信経路は障害物150によって遮断されている。すなわち、現在選択されている通信経路以外に切替え候補の通信経路はない。
1506(b)では、撮像装置100が太線矢印の方向に移動することにより、撮像装置100は撮影した周辺環境から撮像装置100の移動を検出する。撮像装置100は検出した位置の変化に応じて、中継装置120へ通信する送受信方向を再計算、すなわち中継装置120の受信方向と撮像装置100の送信方向とを再計算して、切替え候補の通信経路を再び設定することで、無線通信を維持する。なお、中継装置120から受信装置110までの送受信方向には変更がない。撮像装置100は撮影画像から検出した位置の変化と、中継装置120への送信方向に基づき、周辺環境をマッピングしたデータを更新し、切替え候補の通信経路に受信装置110との直接波による通信経路を追加する。
1506(c)では、撮像装置100は直接波による受信装置110との通信経路と中継装置120を中継した通信経路とをそれぞれ評価し、より通信に適した直接波による通信経路により指向性通信を行う。撮像装置100は中継装置120を中継して受信装置110に通信経路の切替えを通知することにより、通信経路を切替える。
以上のように、本実施形態によれば、制御部102は撮像部104により撮影された周辺環境の変化に応じて切替え候補の通信経路を設定する。したがって、撮像装置100や受信装置110が移動する等により周辺環境が変化した後に、障害物によって通信経路が遮断された場合でも、周辺環境の変化を考慮した通信経路に切替えることができるので、受信装置110との無線通信を維持することができる。また、障害物により通信経路が遮断された場合に切替え候補の通信経路をサーチするためのサーチ時間を短縮することができ、データ通信帯域を確保して良好な通信を維持することができる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。また、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
上述した実施形態では、周辺環境が変化した場合に指向性通信を維持できるようにすることを目的とした場合に、撮像手段により撮影された周辺環境の変化に応じて切替え候補の通信経路を設定する場合について説明した。しかしながら、上述した目的と異なる目的を課題にする場合には、撮像手段により撮影された周辺環境の変化に応じて切替え候補の通信経路を設定する場合に限定されない。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記録媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読取り実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:撮像装置(通信装置) 101:無線通信部 102:制御部 103:記憶部 104:撮像部 110:受信装置(その他の通信装置) 120:中継装置 401:撮像素子 402:光学部 403:A/D変換部 404:画像処理部 405:光学制御部 406:深度検出部 407:移動体判定部 408:マッピング処理部 409:環境検出部 410:通信経路判定部

Claims (22)

  1. 指向性通信により他の通信装置と無線通信を行う通信装置であって、
    周辺環境を撮影する撮像手段と、
    前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される前に、前記撮像手段により撮影された周辺環境の変化に応じて切替え候補の通信経路を設定し、前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される場合に前記切替え候補の通信経路に切替えるように制御する制御手段と、を有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記撮像手段により撮影された撮影画像に基づいて、前記他の通信装置と無線通信を行うための概算の通信経路を抽出し、前記概算の通信経路に基づいて前記切替え候補の通信経路を設定するように制御することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記概算の通信経路に基づいて無線通信が可能な送受信方向を検出し、前記検出した送受信方向に基づいて前記概算の通信経路を更新することで、前記切替え候補の通信経路を設定するように制御することを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記周辺環境の深度情報を検出する深度検出手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記撮像手段により撮影された撮影画像と、前記深度検出手段により検出された深度情報とに基づいて、前記概算の通信経路を抽出するように制御することを特徴とする請求項2または3に記載の通信装置。
  5. 前記撮像手段により撮影された撮影画像に基づいて、無線通信の信号が反射される反射面を検出する反射面検出手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記反射面検出手段により検出された反射面に基づいて、反射面を用いた概算の通信経路を抽出するように制御することを特徴とする請求項2ないし4の何れか1項に記載の通信装置。
  6. 前記反射面検出手段は、前記撮像手段により撮影された撮影画像に基づいて反射面を評価し、
    前記制御手段は、
    前記反射面検出手段による反射面の評価に基づいて、前記反射面を用いた概算の通信経路における通信パラメータを決定するように制御することを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記反射面検出手段は、
    前記撮像手段により撮影された撮影画像から反射面の大きさおよび表面粗さの少なくとも何れか一つを検出し、
    前記制御手段は、
    前記反射面検出手段により検出された反射面の大きさおよび表面粗さの少なくとも何れか一つに基づいて、前記反射面を用いた通信経路における通信パラメータを決定するように制御することを特徴とする請求項5または6に記載の通信装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記切替え候補の通信経路が複数ある場合に、通信経路を切替える優先順位を設定するように制御することを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の通信装置。
  9. 前記撮像手段により撮影された撮影画像に基づいて移動体を検出する移動体検出手段を有し、
    前記制御手段は、
    第1の通信経路にて前記他の無線装置と無線通信を行っているときに、前記移動体検出手段により移動体が撮影画像上で閾値領域を超えたことが検出されることに応じて、前記第1の通信経路とは異なる第2の通信経路に切替えて、前記他の通信装置と無線通信するように制御することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の通信装置。
  10. 前記撮像手段により撮影された撮影画像に基づいて移動体を検出する移動体検出手段を有し、
    前記制御手段は、
    第1の通信経路にて前記他の無線装置と無線通信を行っているときに、前記移動体検出手段により移動体が撮影画像上で第1閾値領域を超えたことが検出されることに応じて、前記第1の通信経路とは異なる第2の通信経路に切替える準備を行い、
    前記移動体検出手段により移動体が撮影画像上で前記第1閾値領域よりも小さい第2閾値領域を超えたことが検出されることに応じて、前記第2の通信経路に切替えて、前記他の通信装置と無線通信するように制御することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の通信装置。
  11. 前記制御手段は、
    前記移動体検出手段により検出された移動体の大きさ、移動速度、移動体までの距離、および、前記撮像手段の撮影画角の少なくとも何れか一つに基づいて、前記閾値領域の大きさを変更するように制御することを特徴とする請求項9または10に記載の通信装置。
  12. 前記制御手段は、
    前記移動体検出手段により検出された移動体の移動方向および移動体の位置に基づいて前記第1の通信経路を遮断しないと判定される場合には、前記第2の通信経路に切替えないように制御することを特徴とする請求項9ないし11の何れか1項に記載の通信装置。
  13. 前記制御手段は、
    前記撮像手段により撮影された撮影画像に基づいて周辺環境が所定量以上の変化があると判定される場合に、前記切替え候補の通信経路を設定するように制御することを特徴とする請求項1ないし12の何れか1項に記載の通信装置。
  14. 前記制御手段は、
    該通信装置および前記他の通信装置の少なくとも何れか一方の姿勢および位置の少なくとも何れか一方が変化することにより周辺環境が変化した場合に、前記切替え候補の通信経路を設定するように制御することを特徴とする請求項1ないし13の何れか1項に記載の通信装置。
  15. 前記制御手段は、
    前記他の通信装置と無線通信を行うための通信経路を第1の通信経路から第2の通信経路に切替える場合、前記第1の通信経路を通じて通信経路を切替える通知を前記他の通信装置に送信し、
    前記他の通信装置から前記第1の通信経路を通じて前記通信経路を切替える通知に対する回答を受信するように制御することを特徴とする請求項1ないし14の何れか1項に記載の通信装置。
  16. 前記制御手段は、
    前記撮像手段により撮影された周辺環境の変化に応じて設定する切替え候補の通信経路として、中継装置を介した通信経路を設定するように制御することを特徴とする請求項1ないし15の何れか1項に記載の通信装置。
  17. 前記制御手段は、
    前記撮像手段により撮影された撮影画像に基づいて、前記中継装置を介した通信経路から前記中継装置を介さない通信経路、または、前記中継装置を介さない通信経路から前記中継装置を介した通信経路に通信経路を切替えるように制御することを特徴とする請求項16に記載の通信装置。
  18. 前記制御手段は、
    前記他の通信装置と無線通信を行うための通信経路を、前記中継装置を介さない第1の通信経路から前記中継装置を介した第2の通信経路に切替える場合、前記第1の通信経路を通じて通信経路を切替える通知を前記他の通信装置に送信し、
    前記第2の通信経路を通じて通信経路を切替える通知を前記中継装置に送信することにより、前記第2の通信経路に切替えるように制御することを特徴とする請求項16または17に記載の通信装置。
  19. 前記制御手段は、
    前記他の通信装置と無線通信を行うための通信経路を、前記中継装置を介した第2の通信経路から前記中継装置を介さない第1の通信経路に切替える場合、前記第2の通信経路を通じて通信経路を切替える通知を前記中継装置に送信し、
    前記中継装置から前記第2の通信経路を通じて通信経路を切替える通知を前記他の通信装置に送信することにより、前記第1の通信経路に切替えるように制御することを特徴とする請求項16ないし18の何れか1項に記載の通信装置。
  20. 前記撮像手段は、
    前記第1の通信経路および前記第2の通信経路を含む周辺環境を撮影することを特徴とする請求項15または18に記載の通信装置。
  21. 指向性通信により他の通信装置と無線通信を行う通信装置の制御方法であって、
    周辺環境を撮影する撮像ステップと、
    前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される前に、前記撮像ステップにより撮影された周辺環境の変化に応じて切替え候補の通信経路を設定し、前記他の通信装置と無線通信を行っている通信経路が遮断される場合に前記切替え候補の通信経路に切替えるように制御する制御ステップと、を有することを特徴とする通信装置の制御方法。
  22. コンピュータを、請求項1ないし20の何れか1項に記載された通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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