JP2019054376A - 通信装置、システム、および通信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電装置から供給される電圧が不安定な状況でも、良好な通信を行う。【解決手段】通信装置は、再生可能エネルギによる発電を行う発電装置と、前記発電装置に接続され、第1通信方式、および前記第1通信方式よりもピーク消費電力の小さい第2通信方式による無線通信が可能な通信装置と、前記発電装置によって発電された電力によって動作する負荷装置と、を備えたシステムに用いられる。前記通信装置は、前記発電装置によって発電された電力を測定する測定器と、前記発電装置によって発電された電力によって動作する通信回路であって、測定された前記電力に応じて、前記第1通信方式および前記第2通信方式の一方を選択して通信を行う通信回路とを備える。【選択図】図1
Description
本開示は、通信装置、システム、および通信制御方法に関する。
通信規格の異なる複数の無線通信システムに接続可能な通信装置が、例えば特開平11−252006号公報および特開2008−11452号公報に開示されている。
特開平11−252006号公報は、電池の残量に応じて、接続する通信システムを切り替える携帯電話機の例を開示している。この携帯電話機は、電池の電圧値が所定値以下に低減すると、接続する通信システムをPDCからPHSに自動的に切り替える。
特開2008−11452号公報は、動作状態に応じて最適な通信システムを選択することで低消費電力化を可能とする通信端末装置を開示している。この装置は、W−CDMA、GSM(登録商標)、PDCなどの無線通信規格毎の平均消費電力を、RF受信部、ベースバンド信号処理部、および呼制御部といった機能ブロック毎に管理する電力値管理テーブルを備える。電力値管理テーブルを参照することで、接続可能な無線ネットワークの中から最も低い消費電力で接続可能な無線ネットワークを選択することが開示されている。
本開示の実施形態は、再生可能エネルギによる発電を行う発電装置から供給される電圧が不安定な状況でも、良好な通信を行うことを可能にする通信技術を提供する。
本開示の例示的な実施形態における通信装置は、再生可能エネルギによる発電を行う発電装置と、前記発電装置に接続され、第1通信方式、および前記第1通信方式よりもピーク消費電力の小さい第2通信方式による無線通信が可能な通信装置と、前記発電装置によって発電された電力によって動作する負荷装置と、を備えたシステムに用いられる。前記通信装置は、前記発電装置によって発電された電力を測定する測定器と、前記発電装置によって発電された電力によって動作する通信回路であって、測定された前記電力に応じて、前記第1通信方式および前記第2通信方式の一方を選択して通信を行う通信回路とを備える。
本開示の通信装置の実施形態によれば、再生可能エネルギによる発電を行う発電装置から供給される電圧が不安定な状況でも、良好な通信を行うことができる。
<本開示の基礎となった知見>
本開示の実施形態を説明する前に、本開示の基礎となった知見を説明する。
本開示の実施形態を説明する前に、本開示の基礎となった知見を説明する。
本発明者は、再生可能エネルギによる発電を行う発電装置と、発電装置が生成した電力によって動作する負荷装置とを備えるシステムの開発を進めている。そのようなシステムの一例は、発電装置として太陽光発電装置を備え、負荷装置として液体を汲みあげるポンプを備えたポンプシステムであり得る。そのようなシステムは、電力インフラが整備されていない場所においても利用することができるという利点を有する。
上記のようなシステムでは、負荷装置または発電装置の動作状況に関する種々のデータを、サーバコンピュータなどの外部装置に蓄積し、種々の目的に活用することが考えられる。例えば、前述のポンプシステムにおいては、ポンプによって汲みあげられた液体の量、動作時間、発電量その他の種々のデータを活用することで、システムのより円滑な管理が可能となり得る。
このようなシステムを構築するにあたり、設置場所における無線通信環境を考慮することが好ましい。一般に、無線通信環境は地域によって異なる。例えば、第3世代無線通信規格に準拠した通信(3G通信)および第2世代無線通信規格に準拠した通信(2G通信)の両方が可能な地域がある。一方で、2G通信のみが可能な地域もある。さらには、第4世代無線通信規格に準拠した通信(4G通信)が可能な地域、および第5世代無線通信規格に準拠した通信(5G通信)が可能な地域もある。
このように、利用できる通信システムまたは通信方式は、地域によって異なる。様々な地域に対応できるように、複数の通信方式による通信が可能なシステムを構築することが好ましい。
通信に要する電力は、利用する通信方式によって異なる。例えば、2G通信の消費電力(ピーク消費電力および/または平均消費電力)は、一般に3G通信の消費電力よりも高い。2G通信では、送信出力が3G通信と比較して約10dBほど高いため、消費電力が数倍から5倍程度高くなる傾向にある。また、4G通信の消費電力は、3G通信の消費電力よりも一般に高い。
他方、太陽光エネルギなどの再生可能エネルギによる発電を行う発電装置の出力電圧は、一般的な電池と比較して不安定である。例えば太陽光発電装置の発電量は、日照条件に依存するため、時間帯および天候によって大きく変動する。したがって、このような発電装置を電源とするシステムでは、発電量の変動に応じて最適な通信方式を選択することが望まれる。
複数の通信システム(例えば2G通信システムおよび3G通信システム)を切り替えることができる従来の通信機器の多くは、基地局からの受信信号強度(電界強度)が高い通信システムを選択するように設計される。そのような従来の通信機器では、通信機器のセルラモジュールに印加される電源状態に関わらず、受信信号強度が高い方の通信方式が選択される。しかし、2G通信の消費電力は3G通信の消費電力よりも10倍以上高くなることもあるため、電源状態によっては電源供給が不可能になるケースがある。その場合、通信不良が発生する。
そこで、本開示の実施形態では、通信装置は、電源である発電装置の状態を監視することにより、発電状況に応じて、利用する通信方式を選択する。例えば、2G通信方式および3G通信方式による通信が可能な通信装置の実施形態では、通信回路モジュールに供給される電力または電圧に基づいて、2Gを選択しないか、2Gを選択しても送信出力および送受信間隔の少なくとも一方をコントロールすることによって安定動作を実現する。このような動作により、電源電圧が不安定な状況でも、通信不良の発生を回避することができる。
<基本構成例>
図1は、本開示の例示的な実施形態におけるシステム構成を概略的に示すブロック図である。このシステムは、発電装置100と、通信装置200と、負荷装置300とを備える。
図1は、本開示の例示的な実施形態におけるシステム構成を概略的に示すブロック図である。このシステムは、発電装置100と、通信装置200と、負荷装置300とを備える。
発電装置100は、例えば太陽光、水力、風力などの再生可能エネルギによる発電を行い、生成した電力を負荷装置300に供給する。以下の説明では、主に、発電装置100が太陽光発電装置である場合の例を挙げる。以降の説明は、矛盾がない限り、発電装置100が太陽光エネルギ以外の再生可能エネルギによる発電を行う装置である場合にも同様に適用できる。
負荷装置300は、発電装置100から供給された電力によって動作する。負荷装置300は、例えば、液体を汲みあげるポンプと、前記ポンプを動作させるモータとを備えたポンプユニットであり得る。そのようなポンプユニットは、例えば灌漑に利用するために井戸の水を汲みあげる用途に利用され得る。負荷装置300は、ポンプユニット以外の装置であってもよい。
通信装置200は、外部装置との間で無線による通信を行う。外部装置は、例えば、本システムが設置される場所から離れた場所に設置されたサーバコンピュータなどの装置であり得る。通信装置200は、例えば発電装置100による発電状況、または負荷装置300の稼働状況に関する種々のデータを外部装置に送信する。
通信装置200は、発電装置100に接続される。通信装置200は、第1通信方式、および第1通信方式よりもピーク消費電力の小さい第2通信方式による無線通信が可能である。通信装置200は、発電装置100によって発電された電力を測定する測定器210と、発電装置100によって発電された電力によって動作する通信回路220とを備える。通信回路220は、測定された電力に応じて、第1通信方式および第2通信方式の一方を選択して通信を行う。
第1通信方式は、例えば第2世代(2G)無線通信技術を用いた方式であり得る。第2通信方式は、例えば第3世代(3G)無線通信技術を用いた方式であり得る。一般に、2G通信方式の消費電力は、3G通信方式の消費電力よりも高い。そこで、通信回路220は、発電量(または発電電圧)に応じて適切な通信方式を選択して通信を行う。第1通信方式および第2通信方式は、他の方式であってもよい。例えば、第1通信方式が第4世代(4G)無線通信技術を用いた方式であり、第2通信方式が第3世代(3G)無線通信技術を用いた方式であってもよい。
図2は、通信装置200の動作の例を示すフローチャートである。この例では、まず、測定器210が発電装置100の発電量を測定する(ステップS10)。次に、通信回路220は、測定された電力に基づいて、第1通信方式による通信が可能かを判定する(ステップS11)。この判定は、例えば発電装置100の出力電圧が所定の閾値を超えているか否かに基づいて行われ得る。
第1通信方式による通信が可能と判定した場合、通信回路220は、第1通信方式と第2通信方式とで、受信信号強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)およびビットエラー率(Bit Error Rate:BER)の少なくとも一方を比較する(ステップS12)。RSSIは、それぞれの通信システムの基地局から受信される信号の強度(電界強度)である。BERは、ある時間内に受信された信号の総ビット数に対して誤りが発生したビット数の比率である。
通信回路220は、ステップS12の比較結果に基づき、第1通信方式および第2通信方式のいずれが良好かを判定する(ステップS13)。第1通信方式の方が良好であると判定すると、通信回路220は、第1通信方式を選択して通信を行う(ステップS14)。他方、第2通信方式の方が良好であると判定すると、通信回路220は、第2通信方式を選択して通信を行う(ステップS22)。RSSIの値のみに基づいて良好な通信方式を決定する場合は、RSSIの値が高い方式が選択される。BERの値のみに基づいて良好な通信方式を決定する場合は、BERの値が低い方式が選択される。RSSIおよびBERの両方の値に基づいて良好な通信方式を決定する場合、例えばRSSIの値が優先され得る。
ステップS11において、第1通信方式による通信ができないと判定すると、通信回路220は、第2通信方式による通信が可能かを判定する(ステップS21)。この判定は、例えば、測定された発電量、第2通信方式によるRSSIまたはBERなどの値に基づいて行われ得る。この判定がYESの場合、通信回路220は、第2通信方式による通信を行う(ステップS22)。この判定がNOの場合、通信回路220は通信を停止する。
このように、図2の例では、通信回路220は、まず発電量に基づいて消費電力が相対的に高い第1通信方式による通信が可能かを判定する。そして、第1通信方式と第2通信方式とで、RSSIおよびBERの少なくとも一方を比較する。通信回路220は、比較結果に基づいて、第1通信方式および第2通信方式の一方を選択する。
通信回路220は、第1通信方式および第2通信方式の少なくとも一方による通信を行う際、測定された電力に応じて、送信出力および送受信間隔の少なくとも一方を調整してもよい。そのような調整を行うことにより、発電電力が低下した場合でも、通信を継続することができる。
<動作の具体例>
以下、第1通信方式が2G通信方式であり、第2通信方式が3G通信方式である場合における通信装置200の動作のより詳細な例を説明する。
以下、第1通信方式が2G通信方式であり、第2通信方式が3G通信方式である場合における通信装置200の動作のより詳細な例を説明する。
まず、図3を参照しながら、本実施形態における通信制御を行わないシステム(比較例)における動作の例を説明する。その後、図4を参照しながら、本実施形態における通信制御の例を比較例と対比して説明する。
図3は、本実施形態における通信制御を行わないシステムにおける動作の例を示すフローチャートである。この比較例では、通信装置は以下の動作を行う。
ステップS101:2G通信方式および3G通信方式のそれぞれについて、RSSIおよびBERを測定する。
ステップS102:2G通信方式と3G通信方式とで、RSSIおよびBERのそれぞれの値を比較し、いずれの方式の通信品質が良好かを判定する。3Gの方が良好と判定した場合、ステップS112に進む。2Gの方が良好と判定した場合、ステップS122に進む。ステップS102の判定は、例えば以下の方法によって行われ得る。まず、2G通信方式によるRSSI(dBm)の値をX1、3G通信方式によるRSSIの値をX2、2G通信方式によるBER(%)の値をY1、3G通信方式によるBERの値をY2とする。2G、3Gのいずれが選択されるかは、以下の表1のように決定される。
この例では、2G、3Gのうち、RSSI値の大きい方が選択される。RSSI値が同じ場合は、BER値の小さい方が選択される。
ステップS112:3G通信によるRSSIの測定値が閾値(例えば−106dBm)よりも大きいか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS113に進む。この判定がNOの場合、通信を停止する。
ステップS113:3G通信による送信出力を決定する。例えば、RSSIの測定値が小さいほど、送信信号のパワーを大きくする。これは、RSSIが小さいほど基地局までの距離が長いと推定されるためである。
ステップS114:3G通信を確立し、通信を開始する。
ステップS122:2G通信によるRSSIの測定値が他の閾値(例えば−102dBm)よりも大きいか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS123に進む。この判定がNOの場合、通信を停止する。
ステップS123:2G通信による送信出力を決定する。例えば、RSSIの測定値が小さいほど、送信信号のパワーを大きくする。
ステップS124:2G通信による送受信間隔を決定する。この例における2G通信は、TDD(Time Division Duplex)方式で行われる。そのため、比較的低い消費電力で通信できるように、送受信間隔(または送信オン周期)を適切な値に設定する。
ステップS125:2G通信を確立し、通信を開始する。
以上の動作により、受信信号強度(RSSI)およびビットエラー率(BER)に基づく2G/3G通信方式の選択が実現される。しかし、この比較例では、発電量の時間変動を考慮せずに、主にRSSIの値が大きい方式が選択される。このため、電源電圧が低下した場合でも2Gが選択される場合があり、通信停止を招くおそれがある。
この課題は、例えば図4に示す動作を適用することによって解決される。
図4は、本実施形態における通信制御の例を示すフローチャートである。この例では、通信装置200は以下の動作を行う。
ステップS201:測定器210は、電源状態を監視(測定)する。例えば発電装置100から出力される電力を測定する。この測定値をW1とする。電力に代えて電圧を監視してもよい。
ステップS202:通信回路220は、2G通信を行うための電源供給能力があるかを判定する。この判定は、測定された電力値W1が第1の閾値以上であるか否かによって行われ得る。例えば、第1の閾値が5wattの場合、5watt≦W1であれば、YESと判定される。判定がYESの場合、ステップS203に進む。判定がNOの場合、ステップS205に進む。
ステップS203:通信回路220は、2G通信方式および3G通信方式のそれぞれについて、RSSIおよびBERを測定する。
ステップS204:通信回路220は、2G通信方式と3G通信方式とで、RSSIおよびBERのそれぞれの値を比較し、いずれの方式の通信品質が良好かを判定する。3Gの方が良好と判定した場合、ステップS212に進む。2Gの方が良好と判定した場合、ステップS222に進む。ステップS204の判定方法は、図3におけるステップS102における判定方法(表1参照)と同じである。つまり、2G、3Gのうち、RSSI値の大きい方が選択される。RSSI値が同じ場合は、BER値の小さい方が選択される。
ステップS205:通信回路220は、2G電源能力がないと判定した場合、3G電源供給能力があるか否かを判定する。この判定は、測定された電力値W1が第1の閾値よりも低い第2の閾値以上であるか否かによって行われ得る。例えば第2の閾値が3wattの場合、3watt≦W1であれば、3G電源供給能力があると判定される。ステップS205の判定がYESの場合、ステップS206に進み、判定がNOの場合、通信を停止する。
ステップS206:通信回路206は、3G通信方式について、RSSIおよびBERを測定する。その後、ステップS212に進む。
ステップS212:通信回路220は、3G通信によるRSSIの測定値が閾値(例えば−106dBm)よりも大きいか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS213に進む。この判定がNOの場合、通信を停止する。
ステップS213:測定器210は、電源状態を再度監視(測定)する。このときの発電装置100の出力電力をW2とする。なお、ステップS201の測定結果をそのまま利用する場合は、ステップS213を省略してもよい。その場合、前述の電力の測定値W1をW2として用いればよい。
ステップS214:通信回路220は、3G通信による送信出力を、電力W2およびRSSIの値に基づいて決定する。例えば、RSSIの測定値が小さいほど、また、電力W2が大きいほど、送信電力を大きくする。例えば、通信回路220は、W2が第3の閾値(例えば5watt)未満の場合は3G通信の送信電力を第1の値(例えば27dBm)未満にし、W2が第3の閾値以上の場合は3G通信の送信電力を第1の値以上かつ最大送信電力未満まで大きくすることができる。
ステップS215:3G通信を確立し、通信を開始する。
ステップS222:2G通信によるRSSIの測定値が他の閾値(例えば−102dBm)よりも大きいか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS223に進む。この判定がNOの場合、通信を停止する。
ステップS223:測定器210は、電源状態を再度監視(測定)する。このときの発電装置100の出力電力の測定値をW3とする。なお、ステップS201の測定結果をそのまま利用する場合は、ステップS223を省略してもよい。その場合、前述の電力の測定値W1をW3として用いればよい。
ステップS224:通信回路220は、2G通信による送信出力を、電力W3およびRSSIの値に基づいて決定する。例えば、RSSIの測定値が小さいほど、また、電力W3が大きいほど、送信電力を大きくする。例えば、通信回路220は、W3が第4の閾値(例えば7watt)未満の場合は2G通信の送信電力を第2の値(例えば33dBm)未満にし、W3が第4の閾値以上の場合は2G通信の送信電力を第2の値以上かつ最大送信電力未満まで大きくできる。
ステップS225:測定器210は、電源状態を再度監視(測定)する。このときの発電装置100の出力電力の測定値をW4とする。なお、ステップS201の測定結果をそのまま利用する場合は、ステップS225を省略してもよい。その場合、前述の電力の測定値W1をW4として用いればよい。
ステップS226:通信回路220は、2G通信による送受信間隔(または送信オン周期)を、電力W4に基づいて決定する。TDD方式の2G通信では、送信が行われる期間と受信が行われる期間とが交互に現れる。ある送信期間が開始してから次の送信期間が開始するまでの時間を、本明細書では「送受信間隔」または「送信オン周期」と称する。送受信間隔の調整は、送信期間および受信期間の全体に対する送信期間の割合(以下、「送信時間比」と称する)の調整によって実現され得る。1回の受信時間が一定である場合、1回の送信時間を短くするほど、すなわち送信時間比を小さくするほど、送受信間隔は短くなり、消費電力は抑えられる。したがって、通信回路220は、例えば電力W4が小さいほど送信時間比を小さくして送受信間隔を短くする。これにより、電力W4に応じた適切な消費電力で通信を行うことができる。例えば、通信回路220は、W4が第5の閾値(例えば10watt)未満である場合には2G通信の送信時間比を第1の比(例えば5%)未満にし、W4が第5の閾値以上である場合には2G通信の送信時間比を第1の比以上の第2の比(例えば10%)以上かつ最大許容値(例えば50%)以下にしてもよい。
ステップS227:2G通信を確立し、通信を開始する。
以上の動作は、例えば周期的に繰り返し実行される。繰り返しの周期は、例えば数十秒毎、1分毎、5分毎、10分毎、30分毎、1時間毎といった周期であり得る。このような動作により、発電装置100の発電量に応じて最適な通信方式が選択される。このため、比較例とは異なり、発電量の低下に伴って通信ができなくなるという事態に陥ることを回避できる。
図5は、本実施形態における発電電力、利用可能な通信方式、3G通信の送信電力、2G通信の送信電力、および2G通信の送信時間比の関係の例を示す図である。図5に示すように、発電電力の大きさに応じて、通信方式(2G/3G)、送信電力、および2G通信の送信時間比が適切に設定される。発電量に応じて通信方式を選択するだけでなく、送信電力および送信時間比を調整することにより、より良好な通信が可能となる。なお、図5に示す閾値3watt、5watt、7watt、10watt、電力値27dBm、33dBm、および送信時間比5%、10%の各値は例示であり、実際の使用環境に応じて適切な値に設定される。
本実施形態における第2通信方式である3G通信は、FDD(Frequency Division Duplex)方式で行われる。つまり、送信と受信とが異なる周波数帯で行われる。このため、3G通信に関しては送信時間比が常に100%である。しかし、TDDによる通信が行われる方式を第2通信方式とする場合には、第2通信方式についてもステップS226のような送信時間比の制御を適用してもよい。逆に、第1通信方式が送信時間比が固定の場合もあり得る。
<構成の具体例>
図6は、図4に示す動作を実現するためのシステム構成の例を示すブロック図である。図6の例では、発電装置100はソーラパネルを含む太陽光発電装置である。発電装置100と負荷装置300との間にはレギュレータ310が設けられている。レギュレータ310は負荷装置300に印加される電圧を一定値に保つ。この例における測定器210は、電流を監視する電流測定器210aと、発電された総電力を測定する電力測定器210bとを含む。通信回路220は、図6に示す複数の機能ブロックを含む。これらの機能ブロックの各々は、個別のハードウェアによって実現されていてもよいし、いくつかの機能ブロックが1つのハードウェアによって実現されていてもよい。一部のブロックはソフトウェアによって実現されていてもよい。
図6は、図4に示す動作を実現するためのシステム構成の例を示すブロック図である。図6の例では、発電装置100はソーラパネルを含む太陽光発電装置である。発電装置100と負荷装置300との間にはレギュレータ310が設けられている。レギュレータ310は負荷装置300に印加される電圧を一定値に保つ。この例における測定器210は、電流を監視する電流測定器210aと、発電された総電力を測定する電力測定器210bとを含む。通信回路220は、図6に示す複数の機能ブロックを含む。これらの機能ブロックの各々は、個別のハードウェアによって実現されていてもよいし、いくつかの機能ブロックが1つのハードウェアによって実現されていてもよい。一部のブロックはソフトウェアによって実現されていてもよい。
<ソーラ電力水中ポンプシステムの実施形態>
次に、本開示のシステムの一例として、ソーラ電力水中ポンプシステムの実施形態を説明する。
次に、本開示のシステムの一例として、ソーラ電力水中ポンプシステムの実施形態を説明する。
図7は、本実施形態におけるポンプシステム1000の概略的な構成を示すブロック図である。ポンプシステム1000は、発電装置100と、ポンプユニット300Aと、コントロールユニット200Aとを備える。発電装置100は、太陽光発電装置である。ポンプユニット300Aは、発電装置100によって発電された電力によって動作する負荷装置の一例である。コントロールユニット200Aは、ポンプユニット300Aを制御する装置である。コントロールユニット200Aは、前述の通信装置としても機能する。コントロールユニット200Aは、ピーク消費電力が互いに異なる第1通信方式および第2通信方式による無線通信が可能である。以下、第1通信方式が2G通信方式であり、第2通信方式が3G通信方式であるとして説明する。
ポンプユニット300Aは、液体を汲みあげるポンプ10と、ポンプ10を動作させるモータ20とを有する。本実施形態におけるポンプ10は、例えば水中に浸かった状態で使用される水中ポンプであり得る。ポンプシステム1000は、深井戸の水の汲みあげに好適に用いられ得る。汲みあげの対象は水に限定されず、湯、石油、その他の液体であってもよい。ポンプ10は、図7には記載されていない揚水管を用いて液体を汲みあげることができる。
モータ20は、例えば永久磁石同期モータなどの電気モータである。永久磁石同期モータの典型例は、ブラシレスDCモータである。モータ20は、水中での動作が可能な構成を備える。モータ20は、ホール素子またはロータリエンコーダなどの回転位置検出センサを有していてもよいし、位置検出センサを有していない「センサレス型」であってもよい。
コントロールユニット200Aは、地上に設置されて使用される。コントロールユニット200Aは、モータ20に電力を供給してモータ20を駆動するモータ駆動回路30と、発電装置100によって発電された電力およびモータ20に供給される電力をモニタする測定器210とを備える。
モータ駆動回路30は、ケーブル50によってモータ20に電気的に接続される。簡単のため、ケーブル50は1本の線で図示されているが、現実のケーブル50は、例えばU、V、W相の電流がそれぞれ流れる複数の配線の束であり得る。ケーブル50は、不図示の水位計に接続される配線を含んでいてもよい。モータ駆動回路30は、典型的にはインバータ回路を含む。インバータ回路は、複数のスイッチング素子が相互に接続されたブリッジ回路を含み、直流電源から複数相の交流電力を生成することができる。モータ駆動回路30は、インバータ回路における各スイッング素子のゲートを駆動するゲートドライバ回路を含み得る。ゲートドライバ回路は、制御回路70に含まれていてもよい。
測定器210は、発電装置100に電気的に接続している。測定器210は、発電装置100によって発電された電力を定期的に測定する回路である。測定器210はまた、モータ20およびモータ駆動回路30の少なくとも一方に電気的に接続している。測定器210は、モータ駆動回路30からモータ20に供給される電力、すなわちモータの消費電力を定期的に測定する。発電電力は、発電装置100から出力される電圧と電流とから求めることができる。モータの消費電力は、モータ20に印加される電圧とモータ20を流れる電流とから求めることができる。測定器210は、電圧を測定する回路と電流を測定する回路とに分離されていてもよい。
コントロールユニット200Aは、さらに記憶装置60、制御回路70、および通信回路220を備える。記憶装置60の典型例は半導体メモリであるが、記憶装置60は、他の記憶媒体であってもよい。図7において、記憶装置60は1個のブロックとして記載されているが、記憶装置60は複数のメモリデバイスを含んでいてもよい。記憶装置60を構成する複数のメモリデバイスは、異なる種類の記憶媒体、例えば、EEPROM、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブなどの不揮発性メモリデバイス、およびRAMなどの揮発性メモリデバイスを含み得る。複数のメモリデバイスの一部が着脱可能なメモリデバイスであってもよい。
制御回路70の典型例は、1個または複数の半導体集積回路チップから構成された半導体装置である。本実施形態における制御回路70の主要部は、市販のマイクロコントローラユニット(MCU)から実現され得る。制御回路70と記憶装置60とが別々の電子部品である必要はない。記憶装置60の少なくとも一部が、制御回路70を構成する半導体チップとともに1個の半導体パッケージ内に搭載されていてもよい。制御回路70は、バスラインまたは他の配線などにより、発電装置100、モータ駆動回路30、測定器210、および記憶装置60に接続される。
通信回路220は、制御回路70に接続される。通信回路220は、無線により、インターネットその他のネットワークに接続され得る。通信回路220を介してポンプシステム1000と通信する外部の装置の例は、スマートフォンなどの携帯端末、およびクラウドサーバとして機能し得るコンピュータなどを含み得る。
通信回路220の典型例は、1個または複数の半導体集積回路チップから構成された半導体装置である。通信回路220は、例えば市販の通信回路モジュール、MCU、およびアンテナを組み合わせて構成され得る。
通信回路220は、ピーク消費電力の異なる第1通信方式および第2通信方式の両方による通信を行うことができる。本実施形態では、第1通信方式は第3世代(3G)無線通信技術を用いた方式であり、第2通信方式は第2世代(2G)無線通信技術を用いた方式である。2G通信技術には、例えばPDC、GSM(登録商標)、cdmaOne、iDEN、D−AMPS、PHSなどの規格に準拠した技術が含まれる。3G通信技術には、例えばW−CDMA、CDMA2000、TD−SCDMA、UTRA−TDD、HSPAなどの各種の規格に準拠した技術が含まれる。
通信回路220は、制御回路70からの指示に従い、使用する通信方式(通信システム)の選択、および外部装置へのデータ送信を行う。通信回路220は、例えば図6に示す構成を備える。通信回路220は、図4に示す動作を定期的に実行することにより、発電量に応じた通信制御を行う。
通信回路220によって送信されるデータは、例えばポンプ10の稼働状況を示す情報を含み得る。ポンプ10の稼働状況を示す情報は、例えば水の汲みあげ量、消費電力、電源のON/OFFなどの推移を示す情報であり得る。
通信回路220は、例えば1日に少なくとも1回、モータ20の回転数の測定値または推定値、発電された電力のモニタ値、ポンプ10による単位時間あたりの吐出し量の推定値などの情報を外部装置に送信する。単位時間あたりの吐出し量は、例えば1日あたりの吐出し量、1時間あたりの吐出し量、数分ごとの吐出し量であり得る。通信回路220は、これらのデータを周期的に、または外部からの要求に応答して送信する。このような情報は、モータ20の消費電力または回転数などに関するモータ情報を含んでいてよい。このように本実施形態のポンプシステム1000によれば、通信回路220を用いることにより、遠隔からでもポンプの吐出し量(流量)などをモニタすることが可能である。流量は、不図示の測定器によって測定され得る。あるいは、モータ20Aの負荷状態に基づいて流量を推定してもよい。
制御回路70は、発電装置100にも接続される。制御回路70は、発電装置100の動作を制御するようにプログラムされていてもよい。発電装置100は、通信回路220、制御回路70、およびモータ駆動回路30に電力を供給する。発電装置100の例は、太陽電池(Photovoltaic Cells)パネルを含む太陽光発電装置であり、直流電力をモータ駆動回路30に供給する。太陽光発電装置100の代わりに他の再生可能エネルギによる発電装置がモータ駆動回路30に接続されていてもよい。
制御回路70は、モータ制御および発電制御に必要な動作を行う。制御回路70は、モータ駆動回路30を制御する信号を生成し、この信号をモータ駆動回路30に送出する。また、制御回路70は、発電装置100における太陽電池パネルの発電量に応じて、モータ駆動装置を制御する信号を生成する。
図8は、本実施形態のポンプシステムの構成例を模式的に示す図である。本実施形態では、発電装置100における太陽電池パネルがポンプシステム1000の発電機能を担う。
この例におけるポンプシステム1000は、井戸400の底近くに位置するポンプ10およびモータ20を含むポンプユニット300Aと、ポンプユニット300Aに接続された揚水管13と、地上に位置するコントロールユニット200Aと、ポンプユニット300Aに供給する電力を生成する太陽電池パネルを有する発電装置100とを備える。揚水管13の長さは、例えば10メートル以上100メートル以下であり得る。
ポンプ10は、揚水管13を介して、第1レベルL1にある水を第1レベルL1よりも高い第2レベルL2に汲みあげることができる。第1レベルL1から地面Gまでの距離をH1、地面Gから第2レベルL2までの距離をH2とすると、揚程Hは、H1+H2で示される。
井戸400の上部は蓋15で閉じられている。揚水管13の一端はポンプユニット300Aに接続され、他端は吐出管14に接続される。吐出管14の先は、水を貯えるタンク、または灌漑用水路などに水を吐きだすように配置される。ケーブル50は、蓋15の開口孔を通ってポンプユニット300A内のモータ20と地上のコントロールユニット200Aとを電気的に接続する。
発電装置100における太陽電池パネルは、地面Gに固定された台62の支柱64によって支持される。太陽電池パネルを含む発電装置100は、コントロールユニット200Aに電気的に接続される。図8に示す例では、コントロールユニット200Aも支柱64によって支持される。図8に記載される地面Gは平坦であるが、地面Gは傾斜していたり、起伏を有していたりしてもよい。
コントロールユニット200Aは、図7を参照して説明したように、モータ駆動回路30と、測定器210と、記憶装置60と、制御回路70と、通信回路220とを備える。通信回路220の回路部分は、コントロールユニット200Aの筐体内に設けられており、通信回路220のアンテナは図示されていない。発電装置100が図8に示されるような太陽電池パネルを含む場合、太陽電池パネルが生成する電力を制御するための公知の発電制御回路(不図示)がコントロールユニット200Aに付加され得る。発電制御回路は、降圧回路または昇圧回路などのコンバータを含み得る。好ましい実施形態において、MPPT(Maximum Power Point Tracker:最大電力点追従)制御が行われる。MPPT制御に必要な演算の一部または全部は、図7に示す制御回路70が実行してもよい。MPPT制御に必要な演算は他のマイクロコントローラ(不図示)が行ってもよい。
太陽電池パネルの発電量は太陽高度および天候に応じて変化する。このため、本実施形態における制御回路70は、太陽電池パネルの発電量に応じてモータ駆動回路30を制御する信号を生成する。晴天で太陽高度が高く、太陽電池パネルの発電量が多いほど、モータ20は、その消費電力が大きくなるようにモータ駆動回路30によって駆動される。
図9を参照して、本実施形態におけるコントロールユニット200Aの構成例を説明する。図9に示される例において、コントロールユニット200Aは、モータ駆動回路30として機能するインバータ回路30Aと、測定器210として機能する電流測定器210Aおよび電圧測定器210Bと、半導体集積回路72とを有する。半導体集積回路72は、制御回路70として機能するマイクロコントローラユニット(MCU)70Aと、通信回路220と、メモリ46と、A/D変換回路42、44とをさらに有する。
インバータ回路30Aは、ステータ20Sおよびロータ20Rを有するブラシレスDCモータ20Aに電気的に接続される。より詳細には、ステータ20SはU相巻線、V相巻線、およびW相巻線を有しており、それぞれ、インバータ回路30AのU相出力、V相出力、およびW相出力に電気的に接続される。
図10は、インバータ回路30Aの構成例を示す図である。インバータ回路30Aは、モータ20Aの3相(U、V、W相)の巻線に電気的に接続される。図10に例示されるインバータ回路30Aは、フルブリッジインバータを備える汎用的なインバータ回路であり、一般的には、直流電源500に接続されて使用され得る。前述した発電装置100が直流電源500として機能する。MPPT制御を行うため、直流電源500が出力する電圧は、太陽電池パネルの発電量に応じて変化し得る。
図10のインバータ回路30Aは、スイッチング素子HS1、HS2、HS3、LS1、LS2、LS3を備える。スイッチング素子HS1、HS2、HS3、LS1、LS2、LS3は、それぞれ、例えば還流ダイオードを内蔵したMOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)、または、還流ダイオード素子が並列的に接続されたMOSFETであり得る。MOSFETの代わりに、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられてもよい。これらのスイッチング素子HS1、HS2、HS3、LS1、LS2、LS3は、3相のフルブリッジ回路を構成する。スイッチング素子HS1、HS2、HS3、LS1、LS2、LS3のそれぞれのゲート電極(ゲート端子)は、図10に示すMCU70Aに接続される。
より詳細には、スイッチング素子HS1およびLS1は、直流電源500の正側に接続されたハイサイドラインPLと、負側に接続されたローサイドラインNLとの間で第1の接続点N1を介して直列に接続される。第1の接続点N1は、ステータ20SにおけるU相巻線の一端に接続される。スイッチング素子HS2およびLS2は、ハイサイドラインPLとローサイドラインNLとの間で第2の接続点N2を介して直列に接続される。第2の接続点N2は、ステータ20SにおけるV相巻線の一端に接続される。スイッチング素子HS3およびLS3は、ハイサイドラインPLとローサイドラインNLとの間で第3の接続点N3を介して直列に接続される。第3の接続点N3は、ステータ20SにおけるW相巻線の一端に接続される。
この例において、U相、V相、およびW相の巻線は、Y結線またはデルタ結線によって接続される。このため、例えばU相巻線に電流を流すとき、その電流は、V相巻線およびW相巻線の少なくとも一方を通って帰還する必要がある。
インバータ回路30Aにおけるスイッチング素子HS1、HS2、HS3、LS1、LS2、LS3の開閉は、典型的には、MCU70Aが形成するパルス幅変調(PWM)信号に応じて制御され得る。PWM信号のデューティを周期的に変化させることにより、擬似的正弦波の波形を持つ交流電圧をU相、V相、およびW相巻線に印加することができる。
ロータ20Rは複数の永久磁石(不図示)を有する。インバータ回路30Aからステータ20SのU相巻線、V相巻線、およびW相巻線のそれぞれに交流電圧が印加されることにより、ロータ20Rが回転する。ロータ20Rの回転速度、すなわち単位時間あたりの回転数は、ステータ20SのU相巻線、V相巻線、およびW相巻線のそれぞれに印加される交流電圧の周波数によって可変に制御され得る。
ステータ20SのU相巻線、V相巻線、およびW相巻線のそれぞれを流れる電流の大きさは電流測定器210Aによって測定される。電流測定器210Aの測定結果は、半導体集積回路72のA/D変換回路42に入力される。電流測定器210Aの構成および接続は、図示される例に限定されず、任意である。
モータ20Aに印加される電圧の大きさは、インバータ回路30Aに与えられる電圧、すなわちハイサイドラインPLとローサイドラインNLとの間の電圧の大きさによって規定される。この電圧は、電圧測定器210Bによって測定される。電圧測定器210Bの測定結果は、半導体集積回路72のA/D変換回路44に入力される。電圧測定器210Bの構成および接続は、図示される例に限定されず、任意である。電圧測定器210Bは、電圧保護回路の機能も果たし得る。
再び図9を参照する。MCU70Aは、A/D変換回路42、44の出力を受け取る。MCU70Aは、メモリ46に記録されているプログラムに従って種々のアルゴリズムを実行する。これらのアルゴリズムは、モータ20Aの制御アルゴリズムを含む。モータ制御アルゴリズムの典型例は、ベクトル制御アルゴリズムである。センサレス・ベクトル制御アルゴリズムによれば、モータの動作状態をモニタするため、モータの電流値、電圧値、および回転数などを例えば50マイクロ秒ごとにセンシングする。具体的には、電流測定器210Aによって検出される電流の大きさに基づいて、ロータ20Rの回転位置および回転速度を高い正確度で推定することができる。このようにして、本実施形態のMCU70Aは、ロータ20Rの回転速度の推定値、言い換えると、単位時間あたりのモータ回転数の推定値を取得する。この回転数の推定値は、モータ20Aの制御のためだけではなく、MCU70Aによる揚程の推定にも利用され得る。
MCU70Aは、A/D変換回路42、44の出力に基づいてモータ20Aの消費電力の値を取得することができる。この消費電力の値は、例えば揚程の推定、および吐出し量の推定に用いられ得る。
上記の包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体によって実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、および記録媒体の任意の組み合わせによって実現されてもよい。
本開示の通信装置は、例えば太陽光エネルギなどの再生可能エネルギによって動作するシステムに利用可能である。例えば、井戸から水を汲みあげて灌漑または飲用に供する用途に利用されるポンプシステムに利用可能である。ポンプシステムは、井戸水の汲みあげに限定されず、液体を汲みあげることが求められる種々の装置またはシステムに利用され得る。
10 ポンプ
13 揚水管
14 吐出管
15 井戸の蓋
20 モータ
30 モータ駆動装置
30A インバータ回路
50 ケーブル
60 記憶装置
70 制御回路
72 半導体集積回路
100 発電装置
200 通信装置
200A コントロールユニット
210 測定器
220 通信回路
300 負荷装置
300A ポンプユニット
310 レギュレータ
400 井戸
500 直流電源
1000 ポンプシステム
13 揚水管
14 吐出管
15 井戸の蓋
20 モータ
30 モータ駆動装置
30A インバータ回路
50 ケーブル
60 記憶装置
70 制御回路
72 半導体集積回路
100 発電装置
200 通信装置
200A コントロールユニット
210 測定器
220 通信回路
300 負荷装置
300A ポンプユニット
310 レギュレータ
400 井戸
500 直流電源
1000 ポンプシステム
Claims (9)
- 再生可能エネルギによる発電を行う発電装置と、
前記発電装置に接続され、第1通信方式、および前記第1通信方式よりもピーク消費電力の小さい第2通信方式による無線通信が可能な通信装置と、
前記発電装置によって発電された電力によって動作する負荷装置と、
を備えたシステムに用いられる通信装置であって、
前記発電装置によって発電された電力を測定する測定器と、
前記発電装置によって発電された電力によって動作する通信回路であって、測定された前記電力に応じて、前記第1通信方式および前記第2通信方式の一方を選択して通信を行う通信回路と、
を備える通信装置。 - 前記通信回路は、
測定された前記電力に基づいて、前記第1通信方式による通信が可能かを判定し、
前記第1通信方式による通信が可能と判定した場合、前記第1通信方式と前記第2通信方式とで、受信信号強度およびビットエラー率の少なくとも一方を比較し、比較結果に基づいて、前記第1通信方式および前記第2通信方式の一方を選択する、
請求項1に記載の通信装置。 - 前記通信回路は、前記第1通信方式および前記第2通信方式の少なくとも一方による通信を行う際、測定された前記電力に応じて、送信出力を調整する、請求項1または2に記載の通信装置。
- 前記通信回路は、前記第1通信方式および前記第2通信方式の少なくとも一方による通信を行う際、測定された前記電力に応じて、送受信間隔を調整する、請求項1から3のいずれかに記載の通信装置。
- 前記第1通信方式は、第2世代(2G)無線通信技術を用いた方式であり、
前記第2通信方式は、第3世代(3G)無線通信技術を用いた方式である、
請求項1から4のいずれかに記載の通信装置。 - 再生可能エネルギによる発電を行う発電装置と、
請求項1から5のいずれかに記載の通信装置と、
前記発電装置によって発電された電力によって動作する負荷装置と、
を備えるシステム。 - 前記負荷装置は、
液体を汲みあげるポンプと、
前記ポンプを動作させるモータと、
を備え、
前記通信装置における前記通信回路は、前記ポンプの稼働状況を示す情報を送信する、
請求項6に記載のシステム。 - 前記発電装置は、太陽光発電装置である、請求項6または7に記載のシステム。
- 再生可能エネルギによる発電を行う発電装置と、
前記発電装置に接続され、第1通信方式、および前記第1通信方式よりもピーク消費電力の小さい第2通信方式による無線通信が可能な通信装置と、
前記発電装置によって発電された電力によって動作する負荷装置と、
を備えたシステムにおいて用いられる通信装置によって実行される通信制御方法であって、
前記発電装置によって発電された電力を測定することと、
測定された前記電力に応じて、前記第1通信方式および前記第2通信方式の一方を選択して通信を行うことと、
を含む通信制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017176692A JP2019054376A (ja) | 2017-09-14 | 2017-09-14 | 通信装置、システム、および通信制御方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017176692A JP2019054376A (ja) | 2017-09-14 | 2017-09-14 | 通信装置、システム、および通信制御方法 |
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ID=66013832
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JP2017176692A Pending JP2019054376A (ja) | 2017-09-14 | 2017-09-14 | 通信装置、システム、および通信制御方法 |
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JP (1) | JP2019054376A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020174330A (ja) * | 2019-04-12 | 2020-10-22 | 株式会社ポコアポコネットワークス | ローカル基地局 |
-
2017
- 2017-09-14 JP JP2017176692A patent/JP2019054376A/ja active Pending
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JP2020174330A (ja) * | 2019-04-12 | 2020-10-22 | 株式会社ポコアポコネットワークス | ローカル基地局 |
JP7296066B2 (ja) | 2019-04-12 | 2023-06-22 | 株式会社ポコアポコネットワークス | ローカル基地局 |
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