JP2019052541A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用初期のエンジンにおいてフリクションを低減する。【解決手段】エンジン制御装置2は、エンジン3の使用状態によって変化するパラメータを取得する取得部100と、取得部100により取得されたパラメータと、エンジン3が所定の使用状態まで使用されたとされる基準値とを比較することで、エンジン3が所定の使用状態まで使用されたか否か判定する判定部108と、エンジン3が所定の使用状態まで使用された場合、エンジン3の目標回転数として第1目標回転数を導出し、エンジン3が所定の使用状態まで使用されていない場合、エンジン3の目標回転数として、第1目標回転数よりも大きい第2目標回転数を導出する導出部102と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンを制御するエンジン制御装置に関する。
エンジン低温時において、エンジンのフリクションが増大することが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2007−332775号公報
また、エンジン低温時に限らず、製造後、使用初期のエンジン(以下、新品エンジンという)は、各部の部品が馴染んでおらず、各部の部品が馴染んだ後のエンジンよりもフリクションが大きい場合がある。
そこで、本発明は、使用初期のエンジンにおいてフリクションを低減することが可能なエンジン制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のエンジン制御装置は、エンジンの使用状態によって変化するパラメータを取得する取得部と、前記取得部により取得された前記パラメータと、前記エンジンが所定の使用状態まで使用されたとされる基準値とを比較することで、前記エンジンが前記所定の使用状態まで使用されたか否かを判定する判定部と、前記エンジンが前記所定の使用状態まで使用された場合、前記エンジンの目標回転数として第1目標回転数を導出し、前記エンジンが前記所定の使用状態まで使用されていない場合、前記エンジンの目標回転数として、前記第1目標回転数よりも大きい第2目標回転数を導出する目標回転数導出部と、を備える。
前記第2目標回転数は、前記第1目標回転数よりも100〜200rpm大きくてもよい。
前記取得部は、前記パラメータとして、前記エンジンが吸気する空気量を取得してもよい。
前記取得部は、前記パラメータとして、車両が走行した走行距離を取得してもよい。
本発明によれば、使用初期のエンジンにおいてフリクションを低減することができる。
実施形態にかかるエンジン制御装置の構成を示す概略図である。 基準空気量マップを示す図である。 ECUによるエンジン制御処理のフローチャートを示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、車両1が備えるエンジン制御装置2の構成を示す概略図である。ただし、以下では、本実施形態に関係する構成や処理について詳細に説明し、本実施形態と無関係の構成や処理については説明を省略する。
図1に示すように、エンジン制御装置2は、エンジン3およびECU4(Engine Control Unit)が設けられており、ECU4によってエンジン3全体が駆動制御される。エンジン3は、吸気行程、圧縮行程、燃焼工程および排気行程が1回のサイクルとして繰り返し行われる4ストロークエンジンである。
エンジン3は、シリンダブロック10と、シリンダブロック10と一体形成されたクランクケース12と、シリンダブロック10に連結されたシリンダヘッド14とが設けられている。
シリンダブロック10には、複数のシリンダ16が形成されており、シリンダ16には、ピストン18が摺動自在にコネクティングロッド20に支持される。そして、シリンダヘッド14と、シリンダ16と、ピストン18の冠面とによって囲まれた空間が燃焼室22として形成される。ピストン18には、ガスケット、ピストンリングやオイルリングが設けられている。
また、エンジン3には、クランクケース12によってクランク室24が形成されており、クランク室24内にクランクシャフト26が回転自在に支持される。クランクシャフト26には、コネクティングロッド20を介してピストン18が連結される。
シリンダヘッド14には、吸気ポート28および排気ポート30が燃焼室22に連通するように形成される。
吸気ポート28には、インテークマニホールド32を含む吸気流路34が接続される。吸気ポート28は、インテークマニホールド32に臨む吸気の上流側に1つの開口が形成されるとともに、燃焼室22に臨む下流側に2つの開口が形成されており、上流から下流に向かう途中で流路が2つに分岐される。
吸気ポート28と燃焼室22との間には、吸気バルブ36の先端が位置している。吸気バルブ36の末端には、ロッカーアーム38を介して、吸気用カムシャフト40に固定されたカム40aが当接されている。吸気バルブ36は、吸気用カムシャフト40の回転に伴って、吸気ポート28を燃焼室22に対して開閉する。
排気ポート30には、エキゾーストマニホールド44を含む排気流路46が接続される。排気ポート30は、燃焼室22に臨む排気の上流側に2つの開口が形成されるとともに、エキゾーストマニホールド44に臨む下流側に1つの開口が形成されており、上流から下流に向かう途中で流路が1つに統合される。
排気ポート30と燃焼室22との間には、排気バルブ48の先端が位置している。排気バルブ48の末端には、ロッカーアーム50を介して、排気用カムシャフト52に固定されたカム52aが当接されている。排気バルブ48は、排気用カムシャフト52の回転に伴って、排気ポート30を燃焼室22に対して開閉する。
また、シリンダヘッド14には、先端が燃焼室22内に位置するようにインジェクタ54および点火プラグ56が設けられており、吸気ポート28を介して燃焼室22に流入した空気に対してインジェクタ54から燃料が噴射される。そして、空気と燃料との混合気が、所定のタイミングで点火プラグ56に点火されて燃焼する。かかる燃焼により、ピストン18がシリンダ16内で往復運動を行い、その往復運動が、コネクティングロッド20を通じてクランクシャフト26の回転運動に変換される。
吸気流路34には、上流側から順に、エアクリーナ58、スロットルバルブ60が設けられている。エアクリーナ58は、外気から吸入された空気に混合する異物を除去する。スロットルバルブ60は、アクセル(不図示)の開度に応じてアクチュエータ62により開閉駆動され、燃焼室22へ送出する空気量を調節する。
排気流路46内には、触媒64が設けられる。触媒64は、例えば、三元触媒(Three-Way Catalyst)であって、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)を含んで構成され、燃焼室22から排出された排出ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を除去する。
また、エンジン制御装置2には、アクセル開度センサ72、車速センサ74、エンジン水温センサ76、クランク角センサ78、エアフローメータ(測定部)80が設けられる。アクセル開度センサ72は、アクセルペダルの踏み込み量を検出する。車速センサ74は、車両1の車速を検出する。エンジン水温センサ76は、不図示のエンジン冷却回路を循環する冷却水の温度(例えば、エンジン3の内部を流れる冷却水の温度)を検出する。クランク角センサ78は、クランクシャフト26近傍に設けられており、クランクシャフト26が所定角度回転する毎にパルス信号を出力する。エアフローメータ80は、吸気流路34内におけるスロットルバルブ60の下流に設けられており、吸気流路34内の状態、すなわち、スロットルバルブ60を通過し燃焼室22へ供給される吸気量(空気量)を検出する。
ECU4は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含むマイクロコンピュータでなり、エンジン3を統括制御する。本実施形態では、ECU4は、エンジン制御処理を実行する際、取得部100、導出部(目標回転数導出部)102、決定部104、駆動制御部106、判定部108として機能する。
取得部100は、アクセル開度センサ72、車速センサ74、エンジン水温センサ76、クランク角センサ78、エアフローメータ80から出力される信号を取得する。
導出部102は、車速センサ74によって検出されたパルス信号に基づいて現時点の車両1の車速を導出する。そして、導出部102は、導出した車速、および、アクセル開度センサ72によって検出されたアクセル開度(エンジン負荷)に基づき、不図示のメモリに予め記憶された変速マップ(通常用変速マップ)を参照して目標トルクおよび目標エンジン回転数(第1目標回転数)を導出する。
また、決定部104は、導出した目標エンジン回転数および目標トルクに基づいて、各シリンダ16に供給する目標空気量を決定し、決定した目標空気量に基づいて、目標スロットル開度を決定する。
そして、駆動制御部106は、決定した目標スロットル開度でスロットルバルブ60が開口するようにアクチュエータ62を駆動させる。
また、決定部104は、決定した目標空気量に基づいて、例えば理論空燃比(λ=1)となる燃料量を目標噴射量として決定し、決定した目標噴射量の燃料をインジェクタ54から噴射させるために、インジェクタ54の目標噴射時期および目標噴射期間を決定する。そして、駆動制御部106は、決定した目標噴射時期および目標噴射期間でインジェクタ54を駆動し、インジェクタ54から目標噴射量の燃料を噴射させる。
また、決定部104は、導出した目標エンジン回転数、および、クランク角センサ78によって検出されるパルス信号に基づいて、点火プラグ56の目標点火時期を決定する。そして、駆動制御部106は、決定した目標点火時期で点火プラグ56を点火させる。
ところで、エンジン3が車両1に搭載された直後であって使用初期の新品エンジンである場合、例えば、シリンダ16に対するピストン18の部品(ガスケット、ピストンリングやオイルリング)等、エンジン3の各部の部品が馴染んでいない。そうすると、新品エンジンでは、エンジン3の部品間が馴染んだ後のエンジンよりも、各部の部品のフリクション(以下、エンジン3のフリクションという)が大きくなる。また、シリンダ16に対するピストン18の部品が馴染んでいないと、シリンダ16とピストン18の間の隙間が大きくなり、エンジン3の燃焼室22内にオイルが浸入して排気ガスが悪化する可能性がある。
そこで、判定部108は、エンジン3が新品エンジンであるか、新品エンジンに対しエンジンの各部の部品が馴染んでエンジンのフリクションが低減された馴染み後のエンジンであるかを判定する。具体的に、エンジン3の燃焼室22へ供給される空気量と、予め測定された馴染み後のエンジンの燃焼室へ供給された空気量(基準空気量)とを比較することで、エンジン3が新品エンジンであるか馴染み後のエンジンであるかを判定する。馴染み後のエンジンとは、所定の使用状態まで使用されたエンジンであって、例えば、車両1が総走行距離約4000km〜6000km走行した後のエンジンである。
以下、エンジン3が新品エンジンであるか馴染み後のエンジンであるかの判定に空気量を使用する理由について説明する。例えば、エンジン3のアイドリング中において、上述したように駆動制御部106は、目標空気量および目標噴射量をエンジン3に供給したとする。このとき、エンジン3が馴染み後のエンジンである場合は、フリクションが低減されていることから、供給された目標空気量および目標噴射量から目標エンジン回転数に到達することができる。しかしながら、エンジン3が新品エンジンである場合は、馴染み後のエンジンよりもフリクションが大きくなる。そのため、目標空気量および目標噴射量をエンジン3(新品エンジン)に供給したとしても、フリクションによるエネルギーロスが発生し、目標エンジン回転数よりも小さい回転数までしか到達しない可能性がある。そこで、駆動制御部106は、目標エンジン回転数に到達するまで目標空気量および目標噴射量を増加させるフィードバック制御を行う。このフィードバック制御により、エンジン3が新品エンジンである場合でも、増加した目標空気量および目標噴射量から目標エンジン回転数に到達させる。このように、エンジン3が目標エンジン回転数に到達する際は、エンジン3が新品エンジンである場合と馴染み後のエンジンである場合とで、供給される空気量および噴射量が異なる。具体的に、エンジン3が新品エンジンである場合は、上述したフィードバック制御により、エンジン3が馴染み後のエンジンである場合よりも、供給される空気量および噴射量が大きくなる。
したがって、馴染み後のエンジンの目標エンジン回転数に対する目標空気量を基準空気量とし、エンジン3の目標エンジン回転数に対する空気量を基準空気量と比較すれば、エンジン3が新品エンジンであるか否かを判定することができる。具体的に、エンジン3の目標エンジン回転数に対する空気量が基準空気量よりも大きい場合、エンジン3は、新品エンジンであると判定できる。一方、エンジン3の目標エンジン回転数に対する空気量が基準空気量以下である場合、エンジン3は馴染み後のエンジンであると判定できる。このように、エンジン3の目標エンジン回転数に対する空気量は、エンジン3の使用状態によって変化するパラメータとして機能する。
判定部108は、エアフローメータ80により検出された空気量と、基準空気量(基準値)とを比較する。ここで、ECU4には、不図示のメモリに基準空気量マップ(基準マップ)が記憶されている。基準空気量マップは、馴染み後のエンジンにおいて、エアフローメータにより検出された空気量をエンジン回転数およびエンジン水温に関連付けて定めたマップである。基準空気量マップは、実験で得られたデータを元に作成される。
図2は、基準空気量マップを示す図である。基準空気量マップは、同一エンジン回転数において、エンジン水温が低くなるほど空気量の値が大きくなる。また、基準空気量マップは、同一エンジン水温において、エンジン回転数が高くなるほど空気量の値が大きくなる。換言すれば、同一エンジン回転数において、エンジン水温が高くなるほど空気量の値が小さくなり、同一エンジン水温において、エンジン回転数が低くなるほど空気量の値が小さくなる。したがって、基準空気量マップのうちエンジン水温が最も高い値で、かつ、エンジン回転数が最も低い値のとき、空気量の値は最も小さい値となる。また、基準空気量マップのうちエンジン水温が最も低い値で、かつ、エンジン回転数が最も高い値のとき、空気量の値は最も大きい値となる。なお、図2に示される、2つのエンジン回転数の間にあるエンジン回転数に対応する基準空気量の値は、2つのエンジン回転数に対応する2つの基準空気量の値から線形補間により導出される。また、図2に示される、2つのエンジン水温の間にあるエンジン水温に対応する基準空気量の値は、2つのエンジン水温に対応する2つの基準空気量の値から線形補間により導出される。
判定部108が基準空気量を導出するため、導出部102は、クランク角センサ78によって検出されたパルス信号に基づいて現時点のエンジン回転数を導出する。また、導出部102は、エンジン水温センサ76によって検出された信号に基づいて現時点のエンジン水温を導出する。
判定部108は、基準空気量マップを参照して、導出部102により導出されたエンジン回転数およびエンジン水温に対応する基準空気量を導出する。そして、判定部108は、基準空気量マップから導出された基準空気量と、現在エアフローメータ80により検出された空気量とを比較し、検出された空気量が基準空気量より大きいか否かを判定する。換言すれば、判定部108は、検出された空気量と基準空気量とを比較することにより、エンジン3の各部の部品が馴染んでフリクションが低減されたとされる所定の使用状態まで使用されたか否かを判定する。判定部108は、エンジン3が所定の使用状態まで使用されていないと判定した場合、エンジン3が新品エンジンであると判定し、エンジン3が所定の使用状態まで使用されたと判定した場合、エンジン3が馴染み後のエンジンであると判定する。
導出部102は、判定部108により新品エンジンであると判定された場合、上述した通常用変速マップにより目標トルクおよび目標エンジン回転数(第1目標回転数)を導出する第1処理(通常処理)とは異なる第2処理(フリクション低減処理)を行う。なお、導出部102は、判定部108により馴染み後のエンジンであると判定された場合、上述した通常用変速マップにより目標トルクおよび目標エンジン回転数(第1目標回転数)を導出する第1処理(通常処理)を行う。
そして、決定部104は、第1処理または第2処理により導出された目標エンジン回転数および目標トルクに基づいて、各シリンダ16に供給する目標空気量を決定し、決定した目標空気量に基づいて、目標スロットル開度を決定する。駆動制御部106は、決定した目標スロットル開度でスロットルバルブ60が開口するようにアクチュエータ62を駆動させる。また、決定部104は、決定した目標空気量に基づいて、例えば理論空燃比(λ=1)となる燃料量を目標噴射量として決定し、決定した目標噴射量の燃料をインジェクタ54から噴射させるために、インジェクタ54の目標噴射時期および目標噴射期間を決定する。そして、駆動制御部106は、決定した目標噴射時期および目標噴射期間でインジェクタ54を駆動し、インジェクタ54から目標噴射量の燃料を噴射させる。また、決定部104は、導出した目標エンジン回転数、および、クランク角センサ78によって検出されるパルス信号に基づいて、点火プラグ56の目標点火時期を決定する。そして、駆動制御部106は、決定した目標点火時期で点火プラグ56を点火させる。
以下、導出部102が行う第2処理(フリクション低減処理)について詳細に説明する。ここで、ECU4には、不図示のメモリに、通常用変速マップと、通常用変速マップとは異なる変速マップ(新品用変速マップ)が記憶されている。第2処理では、導出部102は、車速およびアクセル開度に基づき、不図示のメモリに予め記憶された変速マップ(新品用変速マップ)を参照して目標トルクおよび目標エンジン回転数(第2目標回転数)を導出する。新品用変速マップにより導出される目標エンジン回転数(第2目標回転数)は、通常用変速マップにより導出される目標エンジン回転数(第1目標回転数)よりも大きい回転数である。ここで、新品用変速マップの変速線は、通常用変速マップの変速線よりも、同一の車速および同一のアクセル開度で、目標エンジン回転数が100rpm〜200rpmの間の任意の値だけ高く設定されている。100rpm〜200rpmの間の任意の値としたのは、エンジン回転数を第1目標回転数から第2目標回転数に変更した際に、車両1を運転する運転者に与える違和感を低減するためである。200rpmより大きい値にしてしまうと、運転者に違和感を与えるおそれがある。100rpmより小さい値にしてしまうと、エンジン3の各部の部品の馴染みが遅くなり、エンジン3のフリクションを迅速に低減することが困難になる。なお、運転者に与える違和感を考慮しなければ、目標エンジン回転数を200rpmより大きい値としてもよい。その場合は、エンジン3の各部の部品をより迅速に馴染ませることができ、エンジン3のフリクションをより迅速に低減することができる。導出部102は、新品用変速マップに基づき、第1目標回転数よりも100rpm〜200rpm大きい第2目標回転数を導出する。
このように、導出部102は、判定部108の判定結果に基づいて、参照する変速マップを通常用変速マップと新品用変速マップとの間で変更する(切替える)。そうすることで、導出部102は、エンジン3の使用状態に応じて、第1目標回転数または第2目標回転数を導出することができる。
以上より、判定部108は、基準空気量を基準とし、現時点でエアフローメータ80により検出される空気量が基準空気量より多い場合は、エンジン3の各部の部品が馴染んでおらずフリクションの高い新品エンジンである判定する。そして、導出部102は、判定部108によりエンジン3が新品エンジンであると判定される場合、新品用変速マップを用いて目標エンジン回転数(第2目標回転数)を導出する。ここで、新品用変速マップを用いて導出された目標エンジン回転数(第2目標回転数)は、通常用変速マップを用いて導出された目標エンジン回転数(第1目標回転数)よりも例えば100rpm〜200rpm大きい回転数である。したがって、エンジン3の目標エンジン回転数を通常処理よりも増加させることができる。そのため、エンジン3の各部の部品の馴染みを促進させ、エンジン3のフリクションを迅速に低減させることができる。
図3は、ECU4によるエンジン制御処理のフローチャートを示す図である。図3に示すように、車両1のアイドリング中において、導出部102は、目標エンジン回転数、目標空気量、目標噴射量を設定する(ステップS100)。本実施形態において、車両1のアイドリング中の目標エンジン回転数、目標空気量、目標噴射量は、エンジン冷却回路を循環する冷却水の温度に応じて予め設定された値を使用する。
駆動制御部106は、S100において設定した値に基づいて、アクチュエータ62、インジェクタ54、点火プラグ56等の各駆動部を制御し、現在のエンジン回転数が目標エンジン回転数に到達したか否かを判定する(ステップS102)。現在のエンジン回転数が目標エンジン回転数に到達していない場合(ステップS102においてNO)、ステップS104に進み、現在のエンジン回転数が目標エンジン回転数に到達した場合(ステップS102においてYES)、ステップS106に進む。
駆動制御部106は、現在のエンジン回転数が目標エンジン回転数に到達していない場合(ステップS102においてNO)、目標空気量および目標噴射量を所定量増加させる(ステップS104)。駆動制御部106は、目標空気量および目標噴射量を所定量増加させた後、ステップS102に戻り、ステップS104において設定した値に基づいて各駆動部を制御する。そして、現在のエンジン回転数が目標エンジン回転数に到達したか否かを再び判定する。このように、駆動制御部106は、目標エンジン回転数に到達するまで目標空気量および目標噴射量を増加させるフィードバック制御を行う。
判定部108は、現在のエンジン回転数が目標エンジン回転数に到達した場合(ステップS102においてYES)、基準空気量マップに基づいて、エアフローメータ80により検出された空気量と、基準空気量とを比較する。そして、空気量が基準空気量より大きいか否か判定する(ステップS106)。空気量が基準空気量より大きい場合(ステップS106においてYES)、ステップS108に進み、空気量が基準空気量以下である場合(ステップS106においてNO)、ステップS120に進む。ここで、判定部108は、空気量が基準空気量より大きい場合、エンジン3が新品エンジンであると判定する。また、判定部108は、空気量が基準空気量以下である場合、エンジン3が馴染み後のエンジンであると判定する。
導出部102は、空気量が基準空気量より大きい場合(ステップS106においてYES)、参照する変速マップを新品用変速マップに設定する(ステップS108)。一方、導出部102は、空気量が基準空気量以下である場合(ステップS106においてNO)、参照する変速マップを通常用変速マップに設定する(ステップS120)。
そして、導出部102は、車速およびアクセル開度に基づき、設定した新品用変速マップまたは通常用変速マップを参照して目標トルクおよび目標エンジン回転数(第1目標回転数または第2目標回転数)を導出する(ステップS110)。
また、決定部104は、導出した目標エンジン回転数および目標トルクに基づいて、各シリンダ16に供給する目標空気量を決定し、決定した目標空気量に基づいて、目標スロットル開度を決定する(ステップS112)。
決定部104は、決定した目標空気量に基づいて、目標噴射量を決定し、インジェクタ54の目標噴射時期および目標噴射期間を決定する(ステップS114)。
決定部104は、導出した目標エンジン回転数、および、クランク角センサ78によって検出されるパルス信号に基づいて、点火プラグ56の目標点火時期を決定する(ステップS116)。
駆動制御部106は、上記S110〜S116において導出(決定)した値に基づいて、アクチュエータ62、インジェクタ54、点火プラグ56等の各駆動部を制御し(ステップS118)、エンジン制御処理を終了する。なお、変速マップが一度決まると、エンジン3が停止されるまで、設定された変速マップを参照して、S110〜S118が繰り返し実行される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態では、馴染み後のエンジンの空気量を測定し、基準値として参照する場合について説明した。しかしながら、基準値はこれに限らず、例えば、走行距離(総走行距離)を基準値としてもよい。その場合、基準値は、総走行距離約4000km〜6000kmのいずれかの値である。具体的に、車両1は、車両1の総走行距離を検出する走行距離メータを有し、判定部108は、走行距離メータにより検出された総走行距離と基準値を比較する。そして、判定部108は、総走行距離が基準値より小さい場合は、エンジン3が新品エンジンであると判定し、総走行距離が基準値以上である場合は、エンジン3が馴染み後のエンジンであると判定する。
また、上記実施形態では、導出部102は、新品用変速マップを参照して第2目標回転数を導出する場合について説明した。しかしながら、第2目標回転数を導出する方法はこれに限らず、通常用変速マップを参照して導出される第1目標回転数から所定の回転数を加算して第2目標回転数を算出するようにしてもよい。また、第2目標回転数は、エアフローメータ80により検出された空気量と基準空気量との差に応じて、変化するようにしてもよい。例えば、検出された空気量と基準空気量との差が小さくなるほど、第2目標回転数が小さくなる(すなわち、第1目標回転数に近づく)ように制御してもよい。
本発明は、エンジンを制御するエンジン制御装置に利用できる。
2 エンジン制御装置
3 エンジン
100 取得部
102 導出部(目標回転数導出部)
108 判定部

Claims (4)

  1. エンジンの使用状態によって変化するパラメータを取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記パラメータと、前記エンジンが所定の使用状態まで使用されたとされる基準値とを比較することで、前記エンジンが前記所定の使用状態まで使用されたか否かを判定する判定部と、
    前記エンジンが前記所定の使用状態まで使用された場合、前記エンジンの目標回転数として第1目標回転数を導出し、
    前記エンジンが前記所定の使用状態まで使用されていない場合、前記エンジンの目標回転数として、前記第1目標回転数よりも大きい第2目標回転数を導出する目標回転数導出部と、
    を備えるエンジン制御装置。
  2. 前記第2目標回転数は、前記第1目標回転数よりも100〜200rpm大きい、
    請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記取得部は、前記パラメータとして、前記エンジンが吸気する空気量を取得する、
    請求項1または2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記取得部は、前記パラメータとして、車両が走行した走行距離を取得する、
    請求項1または2に記載のエンジン制御装置。
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