JP2019047716A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模が小さく、低コストに実現できる高調波電流抑制機能付きの電源装置を提供する。【解決手段】この電源装置(1)は、交流電圧を整流する整流部(11)と、第1コイル(L1)、第1還流ダイオード(D1)及びコンデンサ(C3)が整流部の出力側の両端子間に直列に接続された第1回路部(12)と、第1コイルと共通のコアを持たない第2コイル(L2)と第2還流ダイオード(D1)とが出力端子(OUT1、OUT2)間に直列に接続された第2回路部(13)と、オンのときに、コンデンサ及び第1還流ダイオードを介さずに整流部から第1コイルへ電流を流すと同時に、第2還流ダイオードを介さずにコンデンサから第2コイルへ電流を流すスイッチ(SW)とを備える【選択図】図2
Description
本発明は、高調波電流抑制機能を有する電源装置に関する。
交流電源から直流電圧又は直流電流を生成する電源装置は、交流電源の波形歪みを拡大しないよう、入力電流の高調波を抑制することが要求される。一般的な高調波電流抑制機能付き電源装置は、高調波抑制回路が入力段に設けられ、直流出力用のDC−DCコンバータが出力段に設けられる。高調波抑制回路には、スイッチング制御により入力電流波形を正弦波に近づけるアクティブ方式の回路と、チョークコイル等により高調波の電流成分を低減するパッシブ方式の回路とがある。
また、本発明に関連する従来技術として、特許文献1には、交流電源81の電圧を入力して直流出力を行う高調波電流抑制機能付き電源装置が開示されている(図1を参照)。この電源装置は、昇圧コンバータとDC−DCコンバータとが1つのスイッチ85で駆動される。昇圧コンバータは、ローパスフィルタ82及び整流回路83を介して入力された電圧により、スイッチ85がオンのときに、チョークトランス88の一次巻線88aに励磁電流を流し、チョークトランス88にエネルギーが蓄積される。また、昇圧コンバータは、スイッチ85がオフのとき、チョークトランス88の一次巻線88aに誘起された逆電圧により還流ダイオードD10を介して電流を流し、コンデンサ86に電荷を蓄積して直流電圧を得る。DC−DCコンバータは、スイッチ85がオンのときに、コンデンサ86の直流電圧によりトランス84を介してチョークトランス88の二次巻線88bに励磁電流が流れ、これが、チョークトランス88と平滑コンデンサ89により平滑して直流出力を得る。また、DC−DCコンバータは、スイッチ85がオフのとき、チョークトランス88の二次巻線88bに誘起された逆電圧により還流ダイオードD7に電流を流し、これをチョークトランス88と平滑コンデンサ89とにより平滑して直流出力を得る。
アクティブ方式の高調波抑制回路を備えた電源装置は、高調波抑制回路のスイッチを制御する制御回路と、DC−DCコンバータのスイッチを制御する制御回路とを持つため、回路面積が大きくなり、また、コストが高騰するという課題がある。
一方、チョークコイルにより入力電流の高調波成分を低減するパッシブ方式の高調波抑制回路では、交流電源の低い周波数に対応するために非常に大きなチョークコイル及び抵抗等を採用する必要があり、回路体積が非常に大きくなるという課題がある。
また、特許文献1の電源装置は、昇圧コンバータの電流とDC−DCコンバータの電流とがチョークトランス88の一次巻線88aと二次巻線88bとを介して相互に影響し合う。このため、直流出力に交流電源81の電圧変動に起因するリップルが生じやすいという課題がある。また、昇圧コンバータで励磁電流が流れるコイル(一次巻線88a)と、DC−DCコンバータで励磁電流が流れるコイル(二次巻線88b)とを、磁気的に結合させるという特殊な構成を有しているため、回路レイアウト上の制約が増すという課題がある。
本発明は、回路規模が小さく、低コストに実現できる高調波電流抑制機能付きの電源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
交流電圧を整流する整流部と、
第1コイル、第1還流ダイオード及びコンデンサが前記整流部の出力側の両端子間に直列に接続された第1回路部と、
前記第1コイルと共通のコアを持たない第2コイルと第2還流ダイオードとが出力端子間に直列に接続された第2回路部と、
オンのときに、前記コンデンサ及び前記第1還流ダイオードを介さずに前記整流部から前記第1コイルへ電流を流すと同時に、前記第2還流ダイオードを介さずに前記コンデンサから前記第2コイルへ電流を流すスイッチと、
を備える電源装置とした。
交流電圧を整流する整流部と、
第1コイル、第1還流ダイオード及びコンデンサが前記整流部の出力側の両端子間に直列に接続された第1回路部と、
前記第1コイルと共通のコアを持たない第2コイルと第2還流ダイオードとが出力端子間に直列に接続された第2回路部と、
オンのときに、前記コンデンサ及び前記第1還流ダイオードを介さずに前記整流部から前記第1コイルへ電流を流すと同時に、前記第2還流ダイオードを介さずに前記コンデンサから前記第2コイルへ電流を流すスイッチと、
を備える電源装置とした。
この構成によれば、スイッチの切替制御により、整流部の出力により第1コイルに励磁電流を流し、この電流を第1回路部に還流させてコンデンサの両端間に直流電圧を生成することができる。さらに、コンデンサの電圧により第2コイルに励磁電流を流し、この電流を第2回路部に還流させて出力端子間に直流出力を得ることができる。さらに、高調波電流抑制用のスイッチング制御と直流出力用のスイッチング制御とが別々に行われないので、例えばスイッチを2つ設ける必要がなく、また、スイッチを制御する制御回路を2系統設ける必要がない。なお、スイッチは2つ設けてもよい。よって、回路面積を小さくすることができ、また、コストの低減を図れる。また、第1回路部の第1コイルはスイッチの制御で整流部から電流を入力するので、パッシブ方式の高調波抑制回路で必要な大型のチョークコイルと比べて小型のものを採用でき、回路体積は小さくなる。一方、スイッチは、第1回路部の動作と第2回路部の動作とを同時に切り替えるため、例えば第2回路部の直流出力が安定するようにスイッチが制御されると、整流部の入力電流波形を正弦波とするような高調波電流の抑制に理想的なスイッチの制御を適用できない。しかし、このような場合においても、整流部から入力される電流が、全位相角において急激に遮断されない動作が得られる。一般に、スイッチング電源装置において大きな高調波が生じるのは、特定の位相角で入力電流が急激に遮断されるような場合であり、このような遮断が生じないことで高調波の割合が格段に小さくなる。したがって、本発明の構成により、十分な高調波の抑制作用が得られる。
また、図1の従来例と比較すると、本発明に係る第1回路部の第1コイルと第2回路部の第2コイルとは共通のコアを待たないため、第1回路部に流れる電流が第2回路部に影響を及ぼし、直流出力に大きなリップルが加わると言った不都合が生じない。さらに、第1コイルと第2コイルとが共通のコアを持たなくてよいため、図1の従来例のように回路レイアウト上の制約が生じないという利点が得られる。
本発明に係る電源装置において、具体的には、前記スイッチは、前記第1コイル及び前記第2コイルの間の接続点と、前記整流部の出力側の端子及び前記コンデンサが共通に接続される電位点との間に設けられている構成を採用できる。
このような接続により、本発明に係るスイッチの作用を実現できる。
本発明に係る電源装置において、さらに望ましくは、1つの還流ダイオードが前記第1還流ダイオードと前記第2還流ダイオードとを兼ねていてもよい。
このような構成により、さらなる回路規模の縮小及びコストの低減を図ることができる。
ここで具体的には、前記還流ダイオードは、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記スイッチの間の接続点と、前記コンデンサの一端との間に設けられている構成を採用できる。
このような構成により、1つの還流ダイオードで、第1回路部の還流電流の生成と、第2回路部の還流電流の生成とを実現できる。
望ましくは、本発明に係る電源装置は、
前記スイッチがオンのときに前記第2コイルに流れる電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部の検出信号に基づいて前記スイッチを制御する制御回路と、
を更に備えてもよい。
前記スイッチがオンのときに前記第2コイルに流れる電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部の検出信号に基づいて前記スイッチを制御する制御回路と、
を更に備えてもよい。
このような構成により、第2回路部の直流出力を安定させるスイッチの制御を実現できる。
さらに望ましくは、本発明に係る電源装置は、前記スイッチと前記第1コイルとの間、及び、前記スイッチと前記第2コイルとの間の一方又は両方に電流の逆流を防止する1つ又は複数のダイオードが設けられていてもよい。
この構成によれば、例えばスイッチの寄生容量と、第1コイルのインダクタンス又は第2コイルのインダクタンスとが共振回路を構成し、不要な共振動作が生じてしまうことを防止できる。
ここで、具体的には、前記1つ又は複数のダイオードは、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記スイッチの間の接続点よりも、前記第1コイル側と前記第2コイル側との両方又は一方に設けられていてもよい。
この構成によれば、ダイオードにより第1コイルと第2コイルとを貫通するような電流を遮断して、不要な動作を防止できる。
さらに、本発明に係る電源装置は、前記スイッチが、前記第1コイルと前記第1還流ダイオードとの間の接続点と第1電位点との間に接続された第1スイッチと、前記第2コイルと前記第2還流ダイオードとの間の接続点と前記第1電位点との間に接続された第2スイッチとを含み、
前記電源装置は、
前記第1スイッチと前記第2スイッチとに共通の制御信号を出力する制御回路を更に含んでもよい。
前記電源装置は、
前記第1スイッチと前記第2スイッチとに共通の制御信号を出力する制御回路を更に含んでもよい。
このような構成によれば、高調波電流の抑制と安定的な出力電流の出力とが可能であり、かつ、制御回路及び制御信号の共通化によって、回路面積の低減及びコストの低減を図れる。
ここで、前記第2コイルに流れる電流を検出する電流検出抵抗を更に備え、前記制御回路は、前記電流検出抵抗により検出された電流値に基づき前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御するように構成してもよい。
このような構成によれば、電流検出抵抗により、第2回路部に流れる電流のみを、低コストにかつ高精度に検出することができる。
さらに具体的には、前記出力端子間に照明用の発光ダイオード又は照明用の有機エレクトロルミネッセンス素子が接続される構成を採用してもよい。
このように、本発明に係る電源装置は、大きな負荷だけでなく、例えば5W〜25W程度の小電力の照明用の負荷に対応して電力供給することができる。小電力の照明用の電源装置は、長時間継続的に交流電源に接続されることから、高調波電流の抑制を施したほうが好ましい一方、小電力であることから高調波電流の抑制の程度は厳しくなくても、照明装置の外部に悪影響を及ぼしにくい。さらに、発光ダイオード又は有機エレクトロルミネッセンス素子の照明では、発光素子が小型及び低廉である分、電源装置にも小型化及びコストダウンが要求される。上記構成の電源装置により、小電力の照明用の電源装置に要求されるような高調波電流の抑制と小型化及びコストダウンを実現できる。
本発明によれば、回路規模が小さくかつ低コストに実現できる高調波電流抑制機能付きの電源装置を提供できる。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図2は、本発明の実施形態1に係る電源装置を示す回路図である。図3は、実施形態1の電源装置の動作を示す説明図であり、(a)はスイッチがオンのときの動作を示し、(b)はスイッチがオフのときの動作を示す。
図2は、本発明の実施形態1に係る電源装置を示す回路図である。図3は、実施形態1の電源装置の動作を示す説明図であり、(a)はスイッチがオンのときの動作を示し、(b)はスイッチがオフのときの動作を示す。
実施形態1の電源装置1は、交流電源Vacから直流電流を生成して照明用LED(Light Emitting Diode)31に供給する高調波電流抑制機能付きの電源装置である。電源装置1の出力端子OUT1、OUT2の間には、照明用LED31が接続される。
実施形態1の電源装置1は、交流電源Vacから供給される交流電圧を整流(例えば全波整流)する整流部11と、スイッチSWの切替えによりコイル15に発生する高周波電流を平滑する電流平滑コンデンサC1とを備える。また、電源装置1は、整流部11の出力側の両端子間に第1コイルL1、還流ダイオードD1及びコンデンサC3が直列に接続された第1回路部12と、出力端子OUT1、OUT2間に第2コイルL2及び還流ダイオードD1が直列に接続された第2回路部13とを備える。第1コイルL1と第2コイルL2とは共通のコアを持たず、磁気的に略結合していない。また、電源装置1は、第1回路部12及び第2回路部13の動作を切り替える共通のスイッチSWと、スイッチSWを動作させる制御回路20と、出力端子OUT1、OUT2間の電圧を平滑する平滑コンデンサC2とを備える。還流ダイオードD1は、本発明に係る第1還流ダイオードと、本発明に係る第2還流ダイオードとを兼ねた構成例に相当する。還流ダイオードは、フライホイールダイオードと呼んでもよい。
電源装置1において、電流平滑コンデンサC1、第1回路部12及びスイッチSWにより高調波抑制回路部が構成され、第2回路部13、スイッチSW及び平滑コンデンサC2によりDC−DCコンバータ部が構成される。高調波抑制回路部とDC−DCコンバータ部とにおいてスイッチSWが共通化されている。
第1回路部12の第1コイルL1、還流ダイオードD1及びコンデンサC3は、整流部11の出力側の陽極の端子からこの順で直列に接続されている。また、第2回路部13の第2コイルL2と還流ダイオードD1とは、陰極の出力端子OUT2からこの順で直列に接続されている。還流ダイオードD1は、これらの順に電流が流れる向きに接続されている。
還流ダイオードD1は第1回路部12と第2回路部13とで共通化されている。このため、第1回路部12と第2回路部13とには、第1コイルL1と還流ダイオードD1との間と、第2コイルL2と還流ダイオードD1との間に、共通の接続点N1が設けられる。また、第1回路部12と第2回路部13とには、コンデンサC3と還流ダイオードD1との間と、出力端子OUT1と還流ダイオードD1との間に、共通の接続点N2が設けられる。
スイッチSWは、整流部11の出力側の一端子とコンデンサC3の一端とが共通に接続される電位点(整流部11の出力のローサイド)と、接続点N1との間に設けられる。スイッチSWとしては、例えばMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)などの半導体スイッチを適用できる。接続点N1は、本発明に係る第1コイルL1、第2コイルL2及びスイッチSWの間の接続点に相当する。
制御回路20は、例えば1つの集積回路により構成される。制御回路20は、例えば出力端子OUT1、OUT2の間に所望の出力電流が流れるように、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御によりスイッチSWを制御する。
<動作説明>
続いて、電源装置1の動作について説明する。第1回路部12では、図3(a)に示すように、スイッチSWがオンのとき、整流部11の出力電圧により、電流経路I1で第1コイルL1に励磁電流が流され、第1コイルL1にエネルギーが蓄積される。また、図3(b)に示すように、スイッチSWがオフのとき、整流部11の出力電圧と第1コイルL1の逆起電力とにより、第1コイルL1、還流ダイオードD1及びコンデンサC3を含んだ電流経路I2に電流が流れ、コンデンサC3に電荷が蓄積される。このような動作により、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成される。
続いて、電源装置1の動作について説明する。第1回路部12では、図3(a)に示すように、スイッチSWがオンのとき、整流部11の出力電圧により、電流経路I1で第1コイルL1に励磁電流が流され、第1コイルL1にエネルギーが蓄積される。また、図3(b)に示すように、スイッチSWがオフのとき、整流部11の出力電圧と第1コイルL1の逆起電力とにより、第1コイルL1、還流ダイオードD1及びコンデンサC3を含んだ電流経路I2に電流が流れ、コンデンサC3に電荷が蓄積される。このような動作により、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成される。
第2回路部13では、図3(a)に示すように、スイッチSWがオンのとき、コンデンサC3の電圧により、出力端子OUT1、OUT2間を介した電流経路I3で、第2コイルL2に励磁電流が流される。これにより、第2コイルL2にエネルギーが蓄積され、かつ、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。また、図3(b)に示すように、スイッチSWがオフのとき、第2コイルL2の逆起電力により、還流ダイオードD1、出力端子OUT1、OUT2間及び第2コイルL2を含んだ電流経路I4で電流が流れ、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。
制御回路20は、このようなスイッチSWの制御を繰り返し行うことで、上記のような整流部11からの電圧の入力と、出力端子OUT1、OUT2からの直流出力とが継続される。また、制御回路20は、例えば出力端子OUT1、OUT2間の電流に応じて、スイッチSWのオン期間又はそのデューティ比を調整することで、安定した直流出力が得られる。
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2に係る電源装置を示す回路図である。図5は、実施形態2の電源装置の動作を示す説明図であり、(a)はスイッチがオンのときの動作を示し、(b)はスイッチがオフのときの動作を示す。
図4は、本発明の実施形態2に係る電源装置を示す回路図である。図5は、実施形態2の電源装置の動作を示す説明図であり、(a)はスイッチがオンのときの動作を示し、(b)はスイッチがオフのときの動作を示す。
実施形態2に係る電源装置1Aは、実施形態1と極性を逆転させた例である。電源装置1Aは、実施形態1と極性が逆転された第1回路部12A、第2回路部13A及びスイッチSWAを有する。実施形態1と同様の構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
電源装置1Aにおいて、電流平滑コンデンサC1、第1回路部12A及びスイッチSWAにより高調波抑制回路部が構成され、第2回路部13A、スイッチSW及び平滑コンデンサC2によりDC−DCコンバータ部が構成される。高調波抑制回路部とDC−DCコンバータ部とにおいてスイッチSWAが共通化されている。
実施形態2では、第1回路部12Aの第1コイルL1、還流ダイオードD1及びコンデンサC3は、整流部11の出力側の陰極の端子からこの順で直列に接続されている。また、第2回路部13Aの第2コイルL2と還流ダイオードD1とは、陽極の出力端子OUT1からこの順で直列に接続されている。還流ダイオードD1は、これらと反対の向きに電流が流れるように接続されている。
還流ダイオードD1は、第1回路部12Aと第2回路部13Aとで共通化されている。このため、第1回路部12Aと第2回路部13Aとには、第1コイルL1と還流ダイオードD1との間と、第2コイルL2と還流ダイオードD1との間に、共通の接続点N1が設けられている。また、第1回路部12Aと第2回路部13Aとには、コンデンサC3と還流ダイオードD1との間と、還流ダイオードD1と出力端子OUT2との間に、共通の接続点N2が設けられている。
スイッチSWAは、接続点N1と、整流部11の出力側の一端子及びコンデンサC3の一端が共通に接続される電位点(整流部11のハイサイドの出力電位点)との間に設けられている。
<動作説明>
このような構成によれば、図5(a)、図5(b)に示すように、スイッチSWAがオンとオフに切り替わることで、第1回路部12Aの電流の流れが電流経路I1と電流経路I2とに切り替えられる。また、第2回路部13Aの電流の流れが電流経路I3と電流経路I4とに切り替えられる。これらにより、実施形態1と同様に、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成され、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。
このような構成によれば、図5(a)、図5(b)に示すように、スイッチSWAがオンとオフに切り替わることで、第1回路部12Aの電流の流れが電流経路I1と電流経路I2とに切り替えられる。また、第2回路部13Aの電流の流れが電流経路I3と電流経路I4とに切り替えられる。これらにより、実施形態1と同様に、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成され、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。
(実施形態3)
図6は、本発明の実施形態3に係る電源装置を示す回路図である。
図6は、本発明の実施形態3に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態3の電源装置1Bは、カレントトランスT1が追加されている点で異なる他は、実施形態1と同様である。同様の構成については実施形態1と同一符号を付して詳細な説明を省略する。カレントトランスT1は、本発明に係る電流検出部の一例に相当する。
カレントトランスT1は、電流検出用のトランスであり、一方の巻線に流れる電流の検出信号を他方の巻線に出力する。カレントトランスT1は、スイッチSWがオンのときに第2コイルL2に流れる電流を流して、その電流値を検出する。カレントトランスT1の一方の巻線は、接続点N1とスイッチSWとの間で、かつ、第1コイルL1とスイッチSWとの接続点N3よりも、第2コイルL2の側に接続される。
スイッチSWがオンのとき、スイッチSWには第2コイルL2の電流と第1コイルL1の電流とが流れるが、上記の接続により、カレントトランスT1の一方の巻線に、第1コイルL1の電流が流れず、第2コイルL2の電流を流すことができる。これにより、カレントトランスT1は、第2コイルL2に流れる電流値を検出できる。
カレントトランスT1の検出信号は、制御回路20に入力されて、スイッチSWの切替制御に使用される。例えば、検出信号のピーク電圧が所定値になるよう、制御回路20は、スイッチSWのオン期間又はそのデューティ比を制御する。
このような構成においても、実施形態1と同様の動作により、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成され、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。
なお、カレントトランスT1の代わりに電流検出抵抗を適用し、この両端間電圧を電流の検出信号としてもよい。
(実施形態4)
図7は、本発明の実施形態4に係る電源装置を示す回路図である。
図7は、本発明の実施形態4に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態4の電源装置1Cは、電流検出抵抗R1が追加されている点で異なる他は、実施形態2と同様である。同様に構成については、実施形態2と同一符号を付して、詳細な説明を省略する。電流検出抵抗R1は、本発明に係る電流検出部の一例に相当する。
電流検出抵抗R1は、接続点N1と第2コイルL2との間に設けられ、第2コイルL2に流れる電流(すなわち出力電流)を検出する。制御回路20へは、電流検出抵抗R1の両端間電圧が検出信号として送られる。制御回路20は、例えば、検出信号のピーク電圧が所定値になるように、スイッチSWのオン期間又はそのデューティ比を制御する。
このような構成においても、実施形態2と同様の動作により、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成され、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。
(実施形態5)
図8は、本発明の実施形態5に係る電源装置を示す回路図である。
図8は、本発明の実施形態5に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態5の電源装置1Dは、接続点N1と第1コイルL1との間、及び、接続点N1と第2コイルL2との間の両方に、電流の逆流防止用のダイオードD2、D3をそれぞれ設けたもので、他の要素は実施形態1と同様である。同様の要素については実施形態1と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
ダイオードD2は、接続点N1から第1コイルL1側へ流れる電流を遮断する向きに接続される。ダイオードD3は、接続点N1から第2コイルL2側へ流れる電流を遮断する向きに接続される。
このような構成においても、実施形態1と同様の動作により、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成され、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。
スイッチSWには、寄生容量が付随し、寄生容量と第1コイルL1とでLC共振回路が構成され、そこに不要な共振動作が生じる恐れがある。また、寄生容量と第2コイルL2とでLC共振回路が構成され、そこに不要な共振動作が生じる恐れがある。しかし、実施形態5の電源装置1Dによれば、ダイオードD2、D3が、寄生容量と第1コイルL1とに流れる電流、及び、寄生容量と第2コイルL2との流れる電流を一方向に制限して、不要な共振動作を防止できる。
また、ダイオードD2、D3は、接続点N1よりも第1コイルL1側と第2コイルL2側とに設けられている。これにより、接続点N1を介して第1コイルL1から第2コイルL2へ流れる電流、あるいは、第2コイルL2から第1コイルL1へ流れる電流を遮断することができる。これにより、第1回路部12と第2回路部13とが不要に干渉することを防止できる。
なお、スイッチSWの寄生容量と第1コイルL1又は第2コイルL2との共振動作を防止する機能は、2つのダイオードD2、D3の代わりに、接続点N1とスイッチSWとの間に1つのダイオードを設けて実現してもよい。また、第1コイルL1及び第2コイルL2の何れか一方と、スイッチSWの寄生容量との共振動作が生じる恐れがあるような場合には、2つのダイオードD2、D3のうち、一方のみを設けて共振動作を防止するようにしてもよい。
(実施形態6)
図9は、本発明の実施形態6に係る電源装置を示す回路図である。
図9は、本発明の実施形態6に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態6の電源装置1Eは、実施形態2の構成に電流の逆流防止用のダイオードD2E、D3Eを追加したもので、その他の要素は実施形態2と同様である。実施形態2と同様の構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
ダイオードD2E、D3Eは、接続点N1と第1コイルL1との間、並びに、接続点N1と第2コイルL2との間に設けられている。ダイオードD2E、D3Eは、第1回路部12と第2回路部13との極性に対応させて、第1コイルL1から接続点N1へ流れる電流を遮断する向き、並びに、第2コイルL2から接続点N1へ流れる電流を遮断する向きに接続されている。
このような構成においても、実施形態2と同様の動作により、コンデンサC3の両端間に直流電圧が生成され、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。また、ダイオードD2E、D3Eにより、スイッチSWの寄生容量と第1コイルL1又は第2コイルL2とに生じる不要な共振動作を防止できる。また、接続点N1を介して第1コイルL1と第2コイルL2との間に流れる電流を防止して、両者が不要に干渉することを防止できる。
<実施形態効果>
図10は、本発明の実施形態1〜6の電源装置の動作の一例を示す波形図である。図11は、本発明の実施形態1〜6の電源装置による高調波電流の抑制効果を示す表である。
図10は、本発明の実施形態1〜6の電源装置の動作の一例を示す波形図である。図11は、本発明の実施形態1〜6の電源装置による高調波電流の抑制効果を示す表である。
実施形態1〜6の電源装置1〜1Eによれば、1つのスイッチSW、SWAが、第1回路部12、12Aと、第2回路部13、13Aとの動作を同時に切り替えて、高調波の抑制と、安定した直流出力を行うことができる。
実施形態1〜6の電源装置1〜1Eでは、例えば制御回路20が、第2回路部13、13Aの直流出力が安定するようにスイッチSW、SWAを制御すると、整流部11の入力電流波形を理想的な正弦波(図10の実線の波形)とする制御ができない。しかし、このような場合でも、スイッチSW、SWAによる第1回路部12、12Aの制御により、整流部11からの入力電流が、交流電源Vacの全位相角において急激に遮断されないように設定することは容易である。例えば、第2回路部13、13Aの出力に対して、第1コイルL1のインダクタンス値として、あまり大きくならないよう、かつ、極端に小さくならないよう適切な値を選定すればよい。これにより、整流部11の出力電圧が小さい期間でも、第1コイルL1の励磁電流により、スイッチSW、SWAがオフのときでも整流部11から電流が入力されるように動作させることができる。そして、このような動作により、図10の一点鎖線で示すような入力電流波形が得られる。
一般に、スイッチング電源装置で大きな高調波が生じるのは、特定の位相角で入力電流が急激に遮断され、急峻な電流変化が生じるような場合であり、このような遮断が生じないことで高調波の割合は各段に小さくなる。実施形態1〜6の電源装置1〜1Eによれば、図10の一点鎖線で示したような急峻な電流変化のない電流波形が得られ、十分な高調波の抑制効果が得られる。
図11は、100V50Hzの交流電源Vacを用いた場合と、100V60Hzの交流電源Vacを用いた場合とにおいて、実施形態1の電源装置1について力率と高調波1次成分〜11次成分の電流実効値の測定結果を示す。このような測定結果から、実施形態1の電源装置1によれば、高調波2次成分〜11次成分が十分に小さくなり、かつ、高い力率が得られることが確認された。
以上のように、実施形態1〜6の電源装置1〜1Eによれば、高調波の抑制効果と、安定した直流出力とが、1つのスイッチSW、SWAの制御で得られる。したがって、従来のアクティブ方式の高調波抑制回路を備える電源装置と比較して、制御回路20を1系統に削減でき、回路面積の縮小及びコストの低減を図ることができる。また、スイッチSW、SWAも1つに削減できることから、回路面積のさらなる縮小及びコストの低減を図ることができる。
さらに、実施形態1〜6の電源装置1〜1Eによれば、還流ダイオードD1が、第1回路部12の還流ダイオードと第2回路部13の還流ダイオードとを兼ねていることから、さらなる回路規模の縮小及びコストの低減を図ることができる。
また、実施形態3、4の電源装置1B、1Cによれば、制御回路20が、スイッチSW、SWAがオンのときに第2コイルL2を流れる電流に基づいてスイッチSW、SWAを制御する。これにより、出力端子OUT1、OUT2から出力される直流電流を所望の値に制御することができる。電流の検出は、第1コイルL1の電流の干渉を受けずに、第2コイルL2の電流について行われるので、直流出力に含まれるリップル(交流電源Vacの電圧変動に起因するリップル)も低減できる。
また、実施形態5、6の電源装置1D、1Eによれば、共振防止用のダイオードD2、D3、D2E、D3Eにより、第1回路部12、12Aと第2回路部13、13Aに不要な共振動作が生じることを防止できる。これにより、より安定した動作が得られる。
また、実施形態1〜6の電源装置1〜1Eは、小電力照明装置の電源装置として適用されている。照明装置は、長時間継続的に交流電源Vacに接続されることが想定されるため、たとえ電力消費が小さくても高調波を抑制した方が、交流電源Vacに接続される他の機器への悪影響を低減できて好ましい。一方、小電力の照明装置は、大電力の電子機器と比較して、小電力であることから高調波電流の抑制の程度は厳しくなくても、交流電源Vacに接続される他の機器へ悪影響を及ぼしにくい。一方、LED又は有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた照明では、発光素子が小型及び低コストである分、電源装置についても小型化及び低コスト化が図られると、全体的な均衡が得られる。実施形態1〜6の電源装置1〜1Eは、入力電流の波形が正弦波状となる電源装置と比較すれば、高調波電流の抑制の程度が比較的に厳しいものでないが、小電力の照明装置としては十分な高調波電流抑制機能が得られる。さらに、回路の実装面積の縮小及び低コストが図られており、小電力照明装置の電源装置として特に適した特性が得られる。
以上、本発明の実施形態1〜6について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、上記実施形態では、第1回路部の第1還流ダイオードと第2回路部の第2還流ダイオードとを、1つの還流ダイオードで兼用する構成を採用している。しかし、第1還流ダイオードと第2還流ダイオードとが別個に設けられていてもよい。図12には変形例の電源装置の回路図を示す。図12の電源装置1Fは、第1還流ダイオードD1と第2還流ダイオードD4とを別箇に設けた例であり、その他の構成は実施形態3のものと同様である。電源装置1Fにおいて、第1回路部12Fは、整流部11の出力側の両端子間に直列に接続された第1コイルL1、第1還流ダイオードD1及びコンデンサC3を備える。第2回路部13Fは、出力端子OUT1、OUT2間に直列に接続された第2コイルL2及び第2還流ダイオードD4を備える。
また、上記実施形態では、共通の1つのスイッチにより第1回路部及び第2回路部の動作を切り替える構成を示したが、2つのスイッチを用いて第1回路部と第2回路部との動作を切り替えるようにしてもよい。この場合でも、1系統の制御回路から出力される共通の制御信号で2つのスイッチを切り替えることで、制御回路が1系統になり回路規模の縮小及びコストダウンを図ることができる。また、上記実施形態では、制御回路が出力電流の検知信号に基づきスイッチを制御する構成を示した。しかし、制御回路の制御方式としては、例えば、第1回路部の電流又は電圧に基づく制御と出力電流に基づく制御とを併用する方式など、様々な制御方式が適用されてもよい。
(実施形態7)
図13は、本発明の実施形態7に係る電源装置を示す回路図である。
図13は、本発明の実施形態7に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態7の電源装置1Gは、主に、第1還流ダイオードD1と第2還流ダイオードD4とを別箇に設け、かつ、第1回路部12Bを駆動する第1スイッチSW1と、第2回路部13Bを駆動する第2スイッチSW2とを別箇に設けた点が、実施形態1と異なる。実施形態1と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
電源装置1Gは、整流部11の出力側の両端子間に第1コイルL1、第1還流ダイオードD1及びコンデンサC3が直列に接続された第1回路部12Bと、出力端子OUT1、OUT2間に第2コイルL2及び第2還流ダイオードD4が直列に接続された第2回路部13Bとを備える。電源装置1Gは、更に、第1回路部12Bの動作を切り替える第1スイッチSW1と、第2回路部13の動作を切り替える第2スイッチSW2と、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2に共通の制御信号を出力する制御回路20とを備える。電源装置1Gは、更に、第2コイルL2に流れる電流を検出する電流検出抵抗R1bを備える。
電源装置1Gにおいて、電流平滑コンデンサC1、第1回路部12B及び第1スイッチSW1により高調波抑制回路部が構成され、第2回路部13B、第2スイッチSW2及び平滑コンデンサC2によりDC−DCコンバータ部が構成される。高調波抑制回路部とDC−DCコンバータ部とにおいて、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の制御信号が共通化されている。
第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2は、例えばMOSFETなどの半導体スイッチである。第1スイッチSW1は、第1コイルL1と第1還流ダイオードD1との接続点と、第1電位点(整流部11の出力のローサイド)との間に接続されている。第2スイッチSW2は、第2コイルL2と第2還流ダイオードD4との接続点と、第1電位点との間に接続されている。
電流検出抵抗R1bは、例えば、第2スイッチSW2と第1電位点(整流部11の出力のローサイド)との間に接続され、第2スイッチSW2がオンのときに、第2コイルL2に流れる電流を検出する。この電流値は、出力端子OUT1、OUT2間に流れる電流に換算可能な値である。電流検出抵抗R1bにより検出された電流値の信号は制御回路20へ出力される。制御回路20は、例えば検出された電流値のピーク値又は平均値などの統計値に基づいて、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2を制御する。
<動作説明>
第1回路部12Bでは、第1スイッチSW1がオンのとき、整流部11の出力電圧により、第1コイルL1に励磁電流が流され、第1コイルL1にエネルギーが蓄積される。そして、第1スイッチSW1がオフのとき、整流部11の出力電圧と第1コイルL1の逆起電力とにより、第1コイルL1、第1還流ダイオードD1及びコンデンサC3を含んだ電流経路に電流が流れ、コンデンサC3に電荷が蓄積される。このような動作により、コンデンサC3の両端子間に直流電圧が生成される。
第1回路部12Bでは、第1スイッチSW1がオンのとき、整流部11の出力電圧により、第1コイルL1に励磁電流が流され、第1コイルL1にエネルギーが蓄積される。そして、第1スイッチSW1がオフのとき、整流部11の出力電圧と第1コイルL1の逆起電力とにより、第1コイルL1、第1還流ダイオードD1及びコンデンサC3を含んだ電流経路に電流が流れ、コンデンサC3に電荷が蓄積される。このような動作により、コンデンサC3の両端子間に直流電圧が生成される。
第2回路部13Bでは、第2スイッチSW2がオンのとき、コンデンサC3の電圧により、出力端子OUT1、OUT2間を介した電流経路で、第2コイルL2に励磁電流が流される。これにより、第2コイルL2にエネルギーが蓄積され、かつ、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。また、第2スイッチSW2がオフのとき、第2コイルL2の逆起電力により、第2還流ダイオードD4、出力端子OUT1、OUT2間及び第2コイルL2を含んだ電流経路で電流が流れ、出力端子OUT1、OUT2間に直流出力が得られる。
制御回路20は、このような第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の制御を繰り返し行うことで、整流部11からの電圧の入力と、出力端子OUT1、OUT2からの直流出力とが継続される。加えて、制御回路20は、電流検出抵抗R1bにより検出される電流値に応じて、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2のオン期間又はそのデューティ比を調整する。これにより、電源装置1Gから安定した直流出力が得られる。さらに、整流部11から入力される電流が、全位相角においてなだらかに変化する電流となって、高調波電流を十分に抑制できる。
以上のように、実施形態7の電源装置1Gによれば、高調波電流を抑制し、かつ、安定した直流電流を出力できる。さらに、実施形態7の電源装置1Gによれば、制御回路20は、共通の制御信号を用いて、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2のオンとオフとを切り替えるので、2系統の制御回路を設ける場合と比較して、電源装置1Gの製造コストを低減できる。
さらに、実施形態7の電源装置1Gによれば、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2とを有することで、電流検出抵抗R1bを用いて第2回路部13Bに流れる電流のみを容易に検出することができる。これにより、安定した出力電流を容易に得ることができる。
また、実施形態7の電源装置1Gによれば、電流検出抵抗R1bを用いてローサイドの電位(整流部11の出力のローサイドの電位)を基準とする電圧によって、第2回路部13Bに流れる電流値を検出できる。このため、制御回路20、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2をローサイド側に接続することができ、調光器により交流電源Vacを位相カットする位相調光機能を付加する場合に、調光器と制御回路20とを接続しやすいという効果が得られる。具体的には、整流部11の出力のローサイドの電位と制御回路20の第1電位点とが同一電位となるため、調光器により位相制御された交流電源Vacの位相を、制御回路20(あるいは制御回路20と基準電位が共通化された他の制御回路であってもよい)が検出しやすくなるという効果が得られる。ローサイドの電位を基準とする電圧によって、第2回路部13Bに流れる電流値を検出する方法としては、次の実施形態8に示すように、カレントトランスT1を利用する方法もある。しかし、電流検出抵抗R1bを用いることで、低コストにかつ高精度に電流値の検出が可能となる。
さらに、実施形態7の電源装置1Gによれば、電流検出抵抗R1bを用いて電流を検出しているので、抵抗値の選定により、出力電流の大きさを適宜変更できるという効果が得られる。
なお、電流検出抵抗R1bの代わりに、第2スイッチSW2のオン抵抗を、電流検出用の抵抗として適用してもよい。これにより、電流検出抵抗R1bを省略できる。
(実施形態8)
図14は、本発明の実施形態8に係る電源装置を示す回路図である。
図14は、本発明の実施形態8に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態8の電源装置1Hは、第2回路部13Bに流れる電流を検出する要素として、カレントトランスT1を用いた点が、実施形態7と異なる。実施形態7と同様の構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
カレントトランスT1の一方の巻線は、例えば、第2コイルL2と第2還流ダイオードD4との間の接続点と、第2スイッチSW2との間に接続される。カレントトランスT1は、一方の巻線に検出対象の電流を流し、他方の巻線に電流値を表す検出信号を生成する。
制御回路20は、カレントトランスT1から検出信号を受け、この検出信号に基づいて、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2のオン期間又はそのデューティ比を調整する。
実施形態8の電源装置1Hによれば、実施形態7と同様に、高調波電流を抑制し、かつ、安定した直流電流を出力できる。実施形態8の電源装置1Hによれば、実施形態7と同様に、2系統の制御回路を設けた2コンバータ方式の場合と比較して、電源装置1Hの製造コストを低減できる。
(実施形態9)
図15は、本発明の実施形態9に係る電源装置を示す回路図である。
図15は、本発明の実施形態9に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態9の電源装置1Iは、実施形態1(図2)の第2コイルL2の配置を、還流ダイオードD1のハイサイドの接続点と、平滑コンデンサC2のハイサイドの接続点との間に変更した例である。その他の構成は、図2の電源装置1と同様である。
実施形態9の電源装置1Iによれば、実施形態1と同様の動作により、高調波電流を抑制しかつ安定した直流電流を出力することができる。
(実施形態10)
図16は、本発明の実施形態10に係る電源装置を示す回路図である。
図16は、本発明の実施形態10に係る電源装置を示す回路図である。
実施形態10に係る電源装置1Jは、実施形態4(図7)の第2コイルL2の配置を、還流ダイオードD1のローサイドの接続点と、平滑コンデンサC2のローサイドの接続点との間に変更した例である。その他の構成は、図7の実施形態4と同様である。
実施形態10の電源装置1Jによれば、実施形態4と同様の動作により、高調波電流を抑制しかつ安定した直流電流を出力することができる。
以上、本発明の実施形態1〜10について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、上記実施形態では、制御回路が、検出されたピーク電流が所定値になるようにスイッチング制御する例を示したが、電流平均値が所定値になるように制御してもよいなど、出力制御の方法は様々に変更できる。また、上記実施形態では、電源装置の負荷として照明用LED31を適用した例を示したが、照明用LEDの代わりに照明用の有機エレクトロルミネッセンス素子が適用されてもよい。さらに、電源装置の負荷は特に制限されない。また、実施形態3の追加構成と、実施形態5の追加構成とは、併用されてもよい。同様に、実施形態4の追加構成と、実施形態6の追加構成とは、併用されてもよい。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
Vac・・・交流電源、11・・・整流部、C1・・・電流平滑コンデンサ、C2・・・平滑コンデンサ、L1・・・第1コイル、D1・・・還流ダイオード(第1還流ダイオード、第2還流ダイオード)、D4・・・第2還流ダイオード、C3・・・コンデンサ、L2・・・第2コイル、12、12A、12B、12F・・・第1回路部、13、13A、13B、13F・・・第2回路部、SW、SWA・・・スイッチ、SW1・・・第1スイッチ、SW2・・・第2スイッチ、20・・・制御回路、T1・・・カレントトランス、R1、R1b・・・電流検出抵抗、D2、D3、D2E、D3E・・・ダイオード、OUT1、OUT2・・・出力端子、N1、N2・・・接続点、31・・・照明用LED
Claims (10)
- 交流電圧を整流する整流部と、
第1コイル、第1還流ダイオード及びコンデンサが前記整流部の出力側の両端子間に直列に接続された第1回路部と、
前記第1コイルと共通のコアを持たない第2コイルと第2還流ダイオードとが出力端子間に直列に接続された第2回路部と、
オンのときに、前記コンデンサ及び前記第1還流ダイオードを介さずに前記整流部から前記第1コイルへ電流を流すと同時に、前記第2還流ダイオードを介さずに前記コンデンサから前記第2コイルへ電流を流すスイッチと、
を備えることを特徴とする電源装置。 - 前記スイッチは、前記第1コイル及び前記第2コイルの間の接続点と、前記整流部の出力側の端子及び前記コンデンサが共通に接続される電位点との間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
- 1つの還流ダイオードが前記第1還流ダイオードと前記第2還流ダイオードとを兼ねていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電源装置。
- 前記還流ダイオードは、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記スイッチの間の接続点と、前記コンデンサの一端との間に設けられていることを特徴とする請求項3記載の電源装置。
- 前記スイッチがオンのときに前記第2コイルに流れる電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部の検出信号に基づいて前記スイッチを制御する制御回路と、
を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電源装置。 - 前記スイッチと前記第1コイルとの間、及び、前記スイッチと前記第2コイルとの間の一方又は両方に電流の逆流を防止する1つ又は複数のダイオードが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電源装置。
- 前記1つ又は複数のダイオードは、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記スイッチの間の接続点よりも、前記第1コイル側と前記第2コイル側の両方又は一方に設けられていることを特徴とする請求項6記載の電源装置。
- 前記スイッチは、前記第1コイルと前記第1還流ダイオードとの間の接続点と第1電位点との間に接続された第1スイッチと、前記第2コイルと前記第2還流ダイオードとの間の接続点と前記第1電位点との間に接続された第2スイッチとを含み、
前記電源装置は、
前記第1スイッチと前記第2スイッチとに共通の制御信号を出力する制御回路を更に含むことを特徴とする請求項1記載の電源装置。 - 前記第2コイルに流れる電流を検出する電流検出抵抗を更に備え、
前記制御回路は、前記電流検出抵抗により検出された電流値に基づき前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御することを特徴とする請求項8記載の電源装置。 - 前記出力端子間に照明用の発光ダイオード又は照明用の有機エレクトロルミネッセンス素子が接続されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電源装置。
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-
2018
- 2018-06-29 JP JP2018123951A patent/JP2019047716A/ja active Pending
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