JP2019047591A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異常時に緩衝部材のヒートシンクへの接触により破損しない圧接型半導体モジュールを有する電力変換装置を提供する。【解決手段】実施形態は、第1の電極板と、前記第1の電極板に平行に配置された第2電極板と、前記第1の電極板と前記第2電極板との間に設けられた複数の半導体チップと、前記第1の電極板の外縁に接続された第1の緩衝部材と、前記第2の電極板の外縁に接続された第2の緩衝部材と、前記第1の緩衝部材と前記第2の緩衝部材との間に挟み込まれ、前記複数の半導体チップを気密封止する絶縁性の外囲器と、を含む圧接型半導体モジュールと、前記第1の電極板の、前記複数の半導体チップが設けられた側とは反対側の面に接続された第1のヒートシンクと、を含む電力変換器を備える。前記第1のヒートシンクの面は、平面視で、前記第1の緩衝部材の外周をすべて含むように設定される。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、圧接型半導体モジュールを用いた電力変換装置に関する。
電力システムの運用に用いられる電力変換装置には、大電力を取り扱うため大型の半導体モジュールが用いられることがある。このような半導体モジュールには、耐環境性や放熱性等を考慮したものがある。このような圧接型半導体モジュールでは、複数の電力用半導体チップを並列に接続し、セラミック等の外囲器に気密封止している。
圧接型半導体モジュールは、セラミック製の外囲器と金属製の電極とによって構成されているため、これらの間の膨張係数の相違を吸収する機構を備える必要がある。そのような機構として、圧接型半導体モジュールでは、緩衝部材が設けられている。
緩衝部材は、圧接型半導体モジュールの両側の電極に設けられている。緩衝部材は、電極の外縁に接続されており、2つの緩衝部材によって挟み込むように外囲器が設けられる。
圧接型半導体モジュールを電力変換装置に実装する場合には、放熱のための冷却構造に組み込む。圧接型半導体モジュールの両側の電極を金属製のヒートシンクで挟み込んで固定する冷却構造が利用される。ヒートシンクには、フィンが設けられており、水冷や空冷によって冷却効率を向上させる。
緩衝部材は、弾性が低く、屈曲部が設けられているので、通常の動作時に変形することによって、モジュールの電極と外囲器との膨張係数の相違を吸収することができる。一方で、内部素子の短絡故障のような異常時には、モジュールの内圧が上昇し、緩衝部材がヒートシンクに接触することがある。緩衝部材がヒートシンクに接触したときに、その接触長さや面積が小さいと、応力が集中して圧接型半導体モジュールが破損するおそれがある。
特開2016−82105号公報
実施形態は、異常時に緩衝部材がヒートシンクに接触しても破損しにくい圧接型半導体モジュールを有する電力変換装置を提供する。
実施形態に係る電力変換装置は、第1の電極板と、前記第1の電極板に平行に配置された第2電極板と、前記第1の電極板と前記第2電極板との間に設けられた複数の半導体チップと、前記第1の電極板の外縁に接続された第1緩衝部材と、前記第2の電極板の外縁に接続された第2緩衝部材と、前記第1の緩衝部材と前記第2の緩衝部材との間に挟み込まれ、前記複数の半導体チップを気密封止する絶縁性の外囲器と、を含む圧接型半導体モジュールと、前記第1の電極板の、前記複数の半導体チップが設けられた側とは反対側の面に接続された第1のヒートシンクと、を含む電力変換器を備える。前記第1のヒートシンクの面は、平面視で、前記第1の緩衝部材の外周をすべて含むように設定される。
本実施形態の電力変換装置では、第1のヒートシンク面が、平面視で、前記第1の緩衝部材の外周をすべて含むように設定される。そのため、異常時に圧接型半導体モジュールの内圧が上昇した場合に、緩衝部材がヒートシンクに接触しても破損しにくくなる。
実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 図2(a)および図2(b)は、電力変換装置の一部を例示するブロック図である。図2(c)は、図2(a)および図2(b)の構成要素の一部を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。 比較例の電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。 第2の実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。 第3の実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。 第4の実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、電力変換装置10は、電力変換器20と、制御装置80と、を備える。電力変換装置10は、端子12a,12bを介してたとえば直流電源(図示せず)に接続される。電力変換装置10は、端子14a〜14cを介して、負荷(図示せず)に接続される。負荷は、たとえば誘導電動機や同期電動機等の交流負荷である。他の例では、電力変換装置10は、端子14a〜14cを介して交流電源に接続し、端子12a,12bを介して直流負荷に接続する。電力変換装置10は、直流−交流の一方向の電力変換に限らず、双方向の電力変換を行う装置であってもよい。これらはいずれも例示であって、電力変換装置10は、上述に限らず、交流−交流間の電力変換や直流−直流間の電力変換を行う装置を含む電力変換装置であってもよい。
電力変換器20は、電力変換部22を含む。電力変換部22は、圧接型半導体モジュール30を含む。圧接型半導体モジュール30は、たとえば、主端子31a,31bと制御端子31cとを含む。圧接型半導体モジュール30は、たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等の半導体チップを複数個搭載し、これらを並列に接続したモジュールである。IGBTの場合には、主端子31aはコレクタ端子であり、主端子31bはエミッタ端子であり、制御端子31cはゲート端子である。圧接型半導体モジュール30は、ファーストリカバリダイオード等の2端子のモジュールであってもよい。
圧接型半導体モジュール30は、単一の半導体チップを搭載する場合に限らず、複数種類の半導体チップを搭載してもよい。複数種類の半導体チップは、たとえばIGBTおよびファーストリカバリダイオード等である。
制御装置80は、電力変換器20に供給され、また、電力変換器20が出力する直流電圧や交流電圧、交流電流等を検出して、電力変換部22の圧接型半導体モジュール30を駆動する駆動信号を生成する。制御装置80は、生成した駆動信号を電力変換部22に供給して、所望の出力等を得るように電力変換器20を制御する。
図2(a)および図2(b)は、電力変換装置の一部を例示するブロック図である。図2(c)は、図2(a)および図2(b)の構成要素の一部の模式図である。
図2(a)および図2(b)には、電力変換部22のうち異なる回路形式の概略の構成が示されている。
図2(a)に示すように、電力変換部22aは、MMC(Modular Multilevel Converter)方式のチョッパセルである。MMC方式では、複数個のチョッパセルがカスケードに接続される。電力変換部22aは、圧接型半導体モジュール30と、ダイオードDと、コンデンサCと、を含む。圧接型半導体モジュール30は、直列に接続されている。直列に接続された2つの圧接型半導体モジュール30は、スタック40を構成する。スタック40の両端にコンデンサCが接続されている。ダイオードDは、圧接型半導体モジュール30に逆並列に接続されている。電力変換部22は、ハーフブリッジ構成のチョッパセルである。なお、図示しないが、ダイオードDもスタックを構成し、IGBTのスタック40に接続されてもよい。
図2(b)に示すように、電力変換部22bは、2レベル出力の単相インバータ回路である。電力変換部22bは、2つのスタック40と、ダイオードDと、コンデンサCと、を含む。スタック40は、並列に接続されている。ダイオードDは、圧接型半導体モジュール30に逆並列にそれぞれ接続されている。コンデンサCは、スタック40に並列に接続されている。
図2(c)に示すように、この例では、スタック40は、圧接型半導体モジュール30と、ヒートシンク41,42と、を含む。圧接型半導体モジュール30は、ヒートシンク41,42の間に設けられている。2つの圧接型半導体モジュール30は、ヒートシンク42を介して直列に接続されている。
電力変換部22の構成は、上述に限られない。電力変換部22は、MMC方式のためのフルブリッジ形式のチョッパセルであってもよい。電力変換部22は、三相インバータ回路であってもよいし、ダイオードクランプ型のマルチレベル変換回路等であってもよい。
スタック40の構成も上述に限られない。本実施形態およびその後に説明する他の実施形態の場合においても、圧接型半導体モジュール30は、ヒートシンク41,42に挟み込まれて取り付けられていればよく、スタック40に含まれるモジュールの直列数が3個や4個以上であってもよいし、回路形式も問わない。単一の圧接型半導体モジュール30をヒートシンク41,42に挟み込んで、スタック40に含まれる圧接型半導体モジュール30は、1つであってもよく、単一の圧接型半導体モジュール30をヒートシンク41,42に挟み込んだ形式でもかまわない。
図3は、本実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。
図3には、スタック40aの例が示されている。以下の説明では、三次元座標系(XYZ座標)を用いることがある。
図3に示すように、スタック40aは、圧接型半導体モジュール30と、ヒートシンク41,42と、を含む。圧接型半導体モジュール30は、ヒートシンク41,42の間に挟み込まれて固定されている。圧接型半導体モジュール30およびヒートシンク41,42の固定には、たとえば、Z軸方向にヒートシンク41,42を貫通して設けられるボルトおよびナットによって締結、固定される。ボルトは、たとえば、XY平面から見て、ヒートシンク41,42の4つの角部に挿入される。
圧接型半導体モジュール30は、第1の電極板31と、第2の電極板32と、半導体チップ33と、緩衝部材34,35と、外囲器36と、を含む。
第1の電極板31は、XY平面に平行な面を有するほぼ円形の板状体である。
第2の電極板32は、第1の電極板31にほぼ平行に設けられ、XY平面視で第1の電極板31とほぼ同一形状の円形の板状体である。第2の電極板32は、半導体チップ33が設けられている側に、凸部を有する。この凸部は、半導体チップ33と電気的に接続し、ゲート配線基板37を配置するために設けられている。
これらの電極板31,32は、高導電率かつ高熱伝導率を有する金属材料によって形成される。金属材料は、たとえば銅(Cu)やCuを含む合金である。
半導体チップ33は、第1の電極板31と第2の電極板32との間に設けられている。半導体チップ33は、たとえばIGBTである。以下、半導体チップ33はIGBTであるものとして説明する。半導体チップ33は、XY平面にほぼ平行な一方の面にエミッタ電極(主端子31b)、他方の面にコレクタ電極(主端子31a)を有する。半導体チップ33では、コレクタ電極が第1の電極板31に接続され、エミッタ電極が第2の電極板32に接続されている。
半導体チップ33は、電極板31,32の間でたとえばXY平面に平行な面上に格子状に複数個配列されている。複数の半導体チップ33は、Z軸方向に圧接されることによって、並列に接続される。
なお、半導体チップ33のゲート電極は、ゲート配線基板37に接続されている。ゲート配線基板37は、第1電極板31の凸部を貫通するような開口を有する絶縁性の基板である。ゲート配線基板37によって、並列に接続された各半導体チップ33のゲート電極は、外部に引き出すための端子に接続される。
緩衝部材34,35は、中空円板状の部材である。緩衝部材34,35は、XY平面にほぼ平行に配置されている。緩衝部材34,35は、中空の開口部分で、電極板31,32の円周の外縁にそれぞれ接続されている。電極板31,32の径方向(XY平面にほぼ平行な方向)に向かって延伸し、Z軸方向に屈曲した後、再度径方向に屈曲して延伸する。
なお、緩衝部材34は、製造時の熱ストレスを緩和したり、通常の動作状態における発熱等により大きな金属(電極板31)の膨張、収縮を吸収したりするため、多層のリング部材34a,34bを含んでいる。多層のリング部材34a,34bは、緩衝部材34と外囲器36との間で、緩衝部材34の外周にわたって設けられる。多層のリング部材34a,34bのXY平面上の半径は、緩衝部材34,35の半径よりも長く設定されている。以下では、多層のリング部材34a,34bを含めて、緩衝部材34という。なお、通常の動作状態とは、圧接型半導体モジュール30が定格内の電圧、電流、および温度で動作し、所望の性能を発揮する状態をいうものとする。
圧接型半導体モジュールの通常の動作において、緩衝部材34,35は、電極板31,32が温度変化によって膨張し、収縮した場合に、上述の屈曲部によって、電極板31,32の形状の変化を吸収する。そのため、電極板31,32および外囲器36の膨張係数の相違による圧接型半導体モジュール30の耐湿性の劣化等を防止することができる。
外囲器36は、緩衝部材34,35の間で、緩衝部材34,35に挟み込まれるようにして固定されている。外囲器36は、半導体チップ33を気密封止し、外部環境から半導体チップ33を遮断する。外囲器36は、セラミック等の絶縁材料によって形成され、電極板31,32の間を電気的に絶縁する。外囲器36の表面は、圧接型半導体モジュール30の主端子間の耐圧に応じて、Z軸方向にわたって波状の凹凸が設けられている。この凹凸は、電極板31,32の間の沿面距離を確保するために設けられている。なお、外囲器には、製造時に内部の空気を排気し、不活性ガス等を導入するための給排気管が設けられるが、図では省略されている。
本実施形態の電力変換装置10では、ヒートシンク41,42が圧接型半導体モジュール30に接続されている面(以下、ヒートシンク41,42の接続面という。)は、圧接型半導体モジュール30の緩衝部材34,35の外周をすべて含むように設定されている。つまり、圧接型半導体モジュール30を、Z軸方向から見たXY平面視で、緩衝部材34,35の外周は、ヒートシンク41,42の接続面上にすべて投影される。
本実施形態の電力変換装置10の作用および効果について説明する。
並列に接続されている半導体チップ33のうちの1つが短絡故障すると、過大な電流が短絡故障した半導体チップ33に集中する。図3の例では、平面図において×印を付けた半導体チップ33が短絡すると、この半導体チップ33に電流が集中し、他の半導体チップ33にはほとんど電流が流れない。そのため、電流集中した半導体チップ33は、その少なくとも一部が昇華するまで発熱する。半導体チップ33の昇華によって、圧接型半導体モジュール30の内圧が急速に上昇する。
電極板31,32には、常時圧接力が印加されているため、内圧が上昇してもヒートシンク41,42の接続面に影響はないが、緩衝部材34,35は、屈曲部を有しているので、内圧の上昇時に、屈曲部が変形する。スタック40aには、圧接型半導体モジュール30の両端にヒートシンク41,42が接続されている。緩衝部材34,35の変形によって、圧接型半導体モジュール30の両端に接続されたヒートシンク41,42の接続面に緩衝部材34,35の外周や外縁等が接触する。
ヒートシンク41,42の接続面は、緩衝部材34,35の外周をすべて含むように設定されている。そのため、緩衝部材34,35の接触部は、図3の平面図の太線の円弧のように、緩衝部材34,35の外周にわたってヒートシンク41,42の接続面と接触するので、圧接型半導体モジュール30の内圧の上昇による応力が分散される。
緩衝部材34,35の接触面の位置は、上述の太線の位置に限らず、故障した半導体チップ33の位置や発熱量に応じて異なることがある。ヒートシンク41,42の接続面は、緩衝部材34,35の外周をすべて含むように設定されているので、どの位置で接触しても、確実に接触面積をかせぐことができ、応力集中を防止して圧接型半導体モジュール30の破損を防止することができる。
図4は、比較例の電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。
図4に示すように、比較例の電力変換装置のスタック140では、圧接型半導体モジュール30は、ヒートシンク141,142の間に設けられている。ヒートシンク141,142の接続面は、緩衝部材34,35の外周のすべてを含まず、一部を含むように設定されている。この例では、ヒートシンク141,142の角部の付近において、ヒートシンク141,142の接続面は、緩衝部材34,35の外周の一部を含むように設定されている。なお、一般にヒートシンクの接続面の形状や面積は、圧接型半導体モジュールの両側の電極との電気的接続を確保し、所望の熱抵抗を実現するように設定される。そのため、ヒートシンクは、装置の小型化や低コスト化等といった観点から、このようにより小さい面積とするように設定されることもある。
このような比較例の電力変換装置のスタック140において、半導体チップ33の1つが短絡故障して発熱(図中の×印)し、半導体チップ33が昇華して、内圧が上昇した場合には、緩衝部材34,35の外周の一部は、ヒートシンク141,142の接続面に接触する。このときの緩衝部材34,35の接触面積は、図中の太線で示すように、図3の場合の接触面積に比べて小さくなる。そのため、緩衝部材34,35がヒートシンク141,142に接触した部分に応力が集中し、圧接型半導体モジュール30の破損を生じるおそれがある。
このように、本実施形態の電力変換装置10では、ヒートシンク41,42の接続面が緩衝部材34,35の外周を含むように設定されている。そのため、緩衝部材34,35がヒートシンク41,42の接続面に接触した場合の応力の集中を緩和して、圧接型半導体モジュール30の破損を回避することができる。
(第2の実施形態)
図5は、本実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。
図5に示すように、本実施形態の電力変換装置では、スタック240は、環状支持部材51,52をさらに備える。環状支持部材51,52は、ヒートシンク141,142と緩衝部材34,35との間にそれぞれ設けられている。
本実施形態では、ヒートシンク141,142の接続面は、緩衝部材34,35の外周の一部を含んでいる。この例では、たとえば比較例で示したヒートシンク141,142が設けられている。
環状支持部材51,52は、中空の円板状の部材である。環状支持部材51,52の中空の部分には、電極板31,32がそれぞれ挿入される。環状支持部材51,52は、緩衝部材34,35とヒートシンク141,142との間にそれぞれ設けられる。環状支持部材51,52のZ軸方向の長さ(厚さ)は、ヒートシンク141,142と緩衝部材34,35との間の距離よりも短く設定されている。環状支持部材51,52は、緩衝部材34,35が内圧の上昇によって変形して接触した場合であっても、変形しない程度の剛性および硬度を有する金属材料等によって形成される。
環状支持部材51,52は、電極板31,32およびヒートシンク141,142のいずれにも固定されていなくてもよい。環状支持部材51,52を固定する場合には、ヒートシンク141,142または緩衝部材34,35のいずれに固定されてもよい。
環状支持部材51,52の面は、緩衝部材34,35の外周をすべて含むように設定されている。したがって、緩衝部材34,35が、圧接型半導体モジュール30の内圧の上昇等によって大きく変形した場合には、緩衝部材34,35の外周にわたって環状支持部材51,52の面に接触する。
環状支持部材51,52と緩衝部材34,35とのZ軸方向に沿う方向には、すき間Gが設けられている。緩衝部材34,35が、ヒートシンク側に接触するまでの距離が短いと、通常の動作の場合に、電極板31,32の膨張、収縮による変位を吸収できないおそれがある。そこで、本実施形態の場合には、環状支持部材51,52によって、すき間Gの長さを適切に設定する。すき間Gは、通常の動作の場合の緩衝部材34,35の変形によってヒートシンク41,42に接触しないように設定される。内部素子が短絡故障したような異常時に内圧が上昇することによって、緩衝部材34,35が大きく変形した場合に、緩衝部材34,35の外周にわたって広い面積で環状支持部材51,52に接触できるように、すき間Gには適切な値が設定される。
本実施形態の電力変換装置では、環状支持部材51,52が設けられており、環状支持部材51,52の面は、緩衝部材34,35の外周をすべて含むように設定されている。そのため、内圧が上昇して緩衝部材34,35が変形した場合であっても、図5の太線で示すように、緩衝部材34,35の外周にわたって環状支持部材51,52の面に接触する。そのため、接触時の応力の集中を緩和することができ、圧接型半導体モジュール30の破損を防止することができる。
本実施形態では、より小型のヒートシンクを用いることができ、装置の小型化にも貢献することができる。また、既存の小型のヒートシンクを用いることができるので、スタックの設計をほとんど変更する必要がないので、設計開発工数を短縮することができる。
(第3の実施形態)
図6は、本実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。
図6に示すように、本実施形態の電力変換装置では、スタック340は、ヒートシンク341,342と、環状支持部材51,52と、を備える。ヒートシンク341,342の接続面は、環状支持部材51,52の外周をすべて含むように設定されている。環状支持部材51,52は、上述した他の実施形態の場合と同じものである。環状支持部材51,52は、ヒートシンク341,342と、緩衝部材34,35との間に設けられている。環状支持部材51,52の厚さは、ヒートシンク341,342と緩衝部材34,35との間の距離よりも薄くなるようにすき間Gが設けられている。すき間Gは、上述の他の実施形態の場合と同様の長さに設定される。
環状支持部材51,52は、ヒートシンク341,342および緩衝部材34,35のいずれにも固定しなくてもよい。環状支持部材51,52を固定する場合には、ヒートシンク341,342または緩衝部材34,35のいずれにに固定してもよい。
環状支持部材51,52の面は、緩衝部材34,35の外周のすべてを含むように設定されている。そのため、内圧が上昇して、緩衝部材34,35が変形して、緩衝部材34,35が環状支持部材51,52に接触し、環状支持部材51,52がヒートシンク341,342に接触する。その場合に、緩衝部材34,35は、より広い面積で環状支持部材51,52の面に接触し、環状支持部材51,52も広い面積でヒートシンク341,342の接続面に接触する。そのため、応力の集中を緩和することができる。
(第4の実施形態)
図7は、本実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する平面図および一部断面を有する正面図である。
図7に示すように、本実施形態の電力変換装置では、スタック440は、ヒートシンク441,442を備える。圧接型半導体モジュール30は、ヒートシンク441,442の間に挟み込まれている。
ヒートシンク441,442は、電極板31,32に接続する面に凹部441a,442aをそれぞれ有する。電極板31は、その端部を凹部441aにはめ込むことによって固定され、電極板32は、その端部を凹部442aにはめ込むことによって固定される。
圧接型半導体モジュール30をヒートシンク441,442に取り付けたときに、ヒートシンク441,442の接続面と、緩衝部材34,35との間には、すき間G’が設けられる。換言すると、凹部441a,442aのZ軸方向の長さ(深さ)は、ヒートシンク441,442の接続面と、緩衝部材34,35との間にすき間G’が形成されるように設定される。
すき間G’は、通常の動作の場合の電極板31,32の膨張、収縮を緩衝部材34,35の変形によって吸収できるように、緩衝部材34,35が接続面に接触しないような長さに設定される。そして、すき間G’は、圧接型半導体モジュール30の異常時に内圧が上昇して緩衝部材34,35が大きく変形した場合に、緩衝部材34,35が接続面に接触する程度の長さに設定される。
本実施形態では、あらかじめ凹部441a,442aが設けられたヒートシンク441,442を用いるので、他の部品(環状支持部材等)を組み込む工程を削減することができる。
上述したすべての実施形態において、環状支持部材や凹部の形成を、上下の両方のヒートシンクに対して施す場合について説明したが、内圧の上昇等によって緩衝部材がヒートシンク等に接触するのが一方の側の場合には、両方のヒートシンクに限らず、一方のヒートシンクの側にこれらを施すようにしてもよい。
以上説明した実施形態によれば、異常時に、緩衝部材がヒートシンクに接触しても破損しにくい圧接型半導体モジュールを有する電力変換装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
10 電力変換装置、20 電力変換器、22,22a,22b 電力変換部、30 圧接型半導体モジュール、31,32 電極板、33 半導体チップ、34,35 緩衝部材、36 外囲器、37 ゲート配線基板、40,140,240,340,440 スタック、41,42,141,142,341,342,441,442 ヒートシンク、51,52 環状支持部材、80 制御装置

Claims (5)

  1. 第1の電極板と、
    前記第1の電極板に平行に配置された第2電極板と、
    前記第1の電極板と前記第2電極板との間に設けられた複数の半導体チップと、
    前記第1の電極板の外縁に接続された第1緩衝部材と、
    前記第2の電極板の外縁に接続された第2緩衝部材と、
    前記第1の緩衝部材と前記第2の緩衝部材との間に挟み込まれ、前記複数の半導体チップを気密封止する絶縁性の外囲器と、
    を含む圧接型半導体モジュールと、
    前記第1の電極板の、前記複数の半導体チップが設けられた側とは反対側の面に接続された第1のヒートシンクと、
    を含む電力変換器を備え、
    前記第1のヒートシンクの面は、平面視で、前記第1の緩衝部材の外周をすべて含むように設定された電力変換装置。
  2. 前記第1の緩衝部材と前記第1のヒートシンクの前記複数の半導体チップが設けられた側の面との間に設けられた環状支持部材をさらに備え、
    前記第1の環状部材は、前記第1のヒートシンクとの間にすき間を含む請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記第1のヒートシンクは、前記第1の電極板の平面視の形状に応じた凹部を含み、
    前記第1の緩衝部材は、前記第1のヒートシンクとの間にすき間を含む請求項1記載の電力変換装置。
  4. 第1の電極板と、
    前記第1の電極板に平行に配置された第2の電極板と、
    前記第1の電極板と前記第2の電極板との間に設けられた複数の半導体チップと、
    前記第1の電極板の外縁に接続された第1の緩衝部材と、
    前記第2の電極板の外縁に接続された第2の緩衝部材と、
    前記第1の緩衝部材と前記第2の緩衝部材との間に挟み込まれ、前記複数の半導体チップを気密封止する絶縁性の外囲器と、
    を含む圧接型半導体モジュールと、
    前記第1の電極板の、前記複数の半導体チップが設けられた側とは反対側の面に接続された第1のヒートシンクと、
    前記第1の緩衝部材と前記第1のヒートシンクとの間に設けられ、前記第1のヒートシンクとの間にすき間を含む環状支持部材と、
    を含む電力変換器を備え、
    前記環状支持部材の面は、平面視で、前記第1の緩衝部材の外周をすべて含むように設定された電力変換装置。
  5. 前記第2の電極板の、前記半導体チップが設けられた側とは反対側の面に接続された第2のヒートシンクをさらに備えた請求項1〜4のいずれか1つに記載の電力変換装置。
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