JP2019046926A - インプリント装置、インプリント方法、及び、物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、インプリント材の供給時間を短くすることにより、スループットの点で有利なインプリント装置を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明のインプリント装置は、型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置であって、前記基板を保持し、移動するステージと、前記ステージが移動している間に前記基板上のショット領域に前記インプリント材を供給する供給機構と、を有し、前記供給機構が前記基板上のショット領域に前記インプリント材を供給している間に、前記ステージの速度が変化することを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの物品を製造する方法として、型(モールド)を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント方法が知られている。インプリント方法は、基板上にインプリント材を供給し、供給されたインプリント材と型を接触させる(押印)。そして、インプリント材と型を接触させた状態でインプリント材を硬化させた後、硬化したインプリント材から型を引き離す(離型)ことにより、基板上にインプリント材のパターンが形成される。
インプリント装置は、インプリント材を成形する領域(ショット領域)毎にインプリント材の供給とインプリント材の成形する動作を繰り返すことによって基板上の複数のショット領域にインプリント材を成形している。特許文献1には、基板ステージを駆動し、インプリント材を供給する供給機構に対して基板を走査させながらインプリント材を供給することで、ショット領域にインプリント材を供給するインプリント装置が開示されている。
このようにインプリント装置は、供給機構の下に基板を移動させてインプリント材を供給し、インプリント材が供給されたショット領域を型の下に移動させて、インプリント材を成形する動作を繰り返す。インプリント装置でインプリント材が成形される基板には、1枚あたり100箇所程度のショット領域が含まれることがあるため、ショット領域に対してインプリント材を供給する供給時間はインプリント装置のスループットに影響を与える。
本発明は、インプリント材の供給時間を短くすることにより、スループットの点で有利なインプリント装置を提供することを目的とする。
本発明のインプリント装置は、型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置であって、前記基板を保持し、移動するステージと、前記ステージが移動している間に前記基板上のショット領域に前記インプリント材を供給する供給機構と、を有し、前記供給機構が前記基板上のショット領域に前記インプリント材を供給している間に、前記ステージの速度が変化することを特徴とする。
本発明によれば、インプリント材の供給時間を短くすることにより、スループットの点で有利なインプリント装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(インプリント装置)
図1は本実施形態におけるインプリント装置100の構成を示した図である。図1を用いてインプリント装置100の構成について説明する。ここでは、基板12が配置される面をXY面、それに直交する方向をZ方向として、図1に示したように各軸を決める。インプリント装置100は、基板上に供給されたインプリント材を型11(モールド)と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。図1のインプリント装置100は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に使用される。ここでは光硬化法を採用したインプリント装置100について説明する。
図1は本実施形態におけるインプリント装置100の構成を示した図である。図1を用いてインプリント装置100の構成について説明する。ここでは、基板12が配置される面をXY面、それに直交する方向をZ方向として、図1に示したように各軸を決める。インプリント装置100は、基板上に供給されたインプリント材を型11(モールド)と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。図1のインプリント装置100は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に使用される。ここでは光硬化法を採用したインプリント装置100について説明する。
インプリント装置は、基板上に供給されたインプリント材を型と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。このように、インプリント装置は型(モールド)を用いて基板上のインプリント材を成形する装置である。
インプリント装置100は、型11を保持し移動する型保持部33(インプリントヘッド)、基板12を保持し移動する基板保持部31(ステージ)、基板上にインプリント材を供給する供給機構32(ディスペンサ)を備える。また、インプリント装置100には、インプリント材を硬化させる光39を照射する光照射系34、型や基板に形成されたマークを検出する検出器35、インプリント装置100の動作を制御する制御部51を備える。
基板保持部31は、XYZ座標系における少なくともX軸方向およびY軸方向の2軸に関して基板12の位置を制御することができる。
型保持部33は、不図示の型チャックによって型11を保持した状態で不図示のアクチュエータ(型保持部に設けられた駆動機構)によって上下方向(Z軸方向)に駆動する。型保持部33がアクチュエータによって下方(−Z方向)に駆動することによって型11のパターン面15はインプリント材と接触する(押印)。インプリント材が硬化した後、型保持部33がアクチュエータによって上方(+Z方向)に駆動することによって型11のパターン面15は硬化したインプリント材から引き離される(離型)。
光照射系34は、型11のパターン面15とインプリント材とが接触した状態で型11を介してインプリント材に紫外線(光39)を照射することで、インプリント材を硬化させる。光照射系34は紫外線を照射するものとしたが、光照射系34の光39の波長は、基板上に供給されるインプリント材に応じて適宜決めることができる。
検出器35は、型11に形成されたマークと、基板12に形成されたマークとを検出することができる。インプリント装置100は、検出器35の検出結果に基づいて型11と基板12の相対的な位置を求めることができ、型11と基板12の少なくとも一方を移動させることで型11と基板12を位置合わせすることができる。
制御部51は、基板12上に形成された複数のショット領域に対するインプリントの順番を制御する。また制御部51は、基板保持部31、供給機構32、光照射系34および検出器35を制御するように構成されうる。制御部51は、インプリント装置100内に設けてもよいし、インプリント装置100とは別の場所に設置し遠隔で制御しても良い。
インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターにより基板上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上、100mPa・s以下である。
基板は、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。基板としては、具体的に、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどである。
(インプリント材の成形工程)
図2はインプリント装置100を用いて基板12上のインプリント材13を成形する成形工程を示した図である。図2を参照しながら光硬化法によるインプリント方法を説明する。
図2はインプリント装置100を用いて基板12上のインプリント材13を成形する成形工程を示した図である。図2を参照しながら光硬化法によるインプリント方法を説明する。
図2(a)は、インプリント材13が基板12に供給(塗布)され、インプリント材13に型11のパターン面15を接触させる工程を示している。この例では、インプリント材13は光が照射されることによって硬化する場合を説明する。型11は、光(紫外線)を透過する石英等の材料で構成され、そのパターン面15には凹凸状のパターン16が形成されている。インプリント材13は、型11のパターン面15と接触することにより、パターン16の凹部に毛細管現象によって進入する。図2(a)でインプリント材13は、基板12の表面に層状に塗布されているが、後述するように、複数の液滴が塗布されていてもよい。
図2(b)は、型11とインプリント材13とが接触した状態で、型11を透過してインプリント材13に紫外線14(光39)が照射される工程を示している。インプリント材13は紫外線14が照射されることにより硬化し、これによって型11のパターン16が基板12上のインプリント材13に転写される。ここでは、インプリント技術によって基板上にインプリント材を成形すること、あるいは、インプリント材のパターンを形成・型のパターンを転写することをインプリントという。
図2(c)は、基板12上の硬化したインプリント材13から型11が引き離される(離型)工程を示している。基板12上のインプリント材13は、型11のパターン16に対応する形状のままで基板12上に留まる。このようにして、インプリント装置100は、基板上のインプリント材13を成形することができる。
次に、基板上に未硬化のインプリント材を供給する方法について説明する。
(従来の供給工程)
図3は従来のインプリント材13の供給工程を示した図である。図3は図1と同様に基板12と供給機構32を水平方向(インプリント装置の側面)から見た図である。図3を用いて、従来技術によるインプリント材13の供給方法(塗布方法)を説明する。図3ではインプリント材13が供給される処理領域(例えば、パターンが形成されるショット領域)を示しており、基板12の一部を図示している。また、図3では基板12が型11の下から供給機構32の下に向かう方向を+X方向とし、基板12が供給機構32の下から型11の下に向かう方向を−X方向としている。つまり、図3では、基板保持部31が型保持部33の位置から供給機構32の位置に向かう方向を+X方向とし、基板保持部31が供給機構32の位置から型保持部33の位置に向かう方向を−X方向としている。
図3は従来のインプリント材13の供給工程を示した図である。図3は図1と同様に基板12と供給機構32を水平方向(インプリント装置の側面)から見た図である。図3を用いて、従来技術によるインプリント材13の供給方法(塗布方法)を説明する。図3ではインプリント材13が供給される処理領域(例えば、パターンが形成されるショット領域)を示しており、基板12の一部を図示している。また、図3では基板12が型11の下から供給機構32の下に向かう方向を+X方向とし、基板12が供給機構32の下から型11の下に向かう方向を−X方向としている。つまり、図3では、基板保持部31が型保持部33の位置から供給機構32の位置に向かう方向を+X方向とし、基板保持部31が供給機構32の位置から型保持部33の位置に向かう方向を−X方向としている。
インプリント装置100は、工程301で基板12の処理領域にインプリント材13を供給するために、不図示の基板保持部の駆動機構により、基板12を+X方向に移動させる。基板12の処理領域の先端が供給機構32の下に到達すると、供給機構32はインプリント材13を供給する。
その後、工程302、工程303で基板12の+X方向の移動とインプリント材の供給が同時になされ、基板12の処理領域全体にインプリント材が供給される。工程301〜工程303では、供給機構32は一定の時間間隔(吐出周波数)でインプリント材13の吐出のオンオフが制御される。同時に、基板保持部31の移動速度(基板12の移動速度)は一定に保たれる。つまり、等速で基板保持部31(ステージ)が移動する間に供給機構32はインプリント材を吐出する。こうすることで、インプリント材13の液滴が一定間隔のグリッドに基づいて配置される。インプリント材13の液滴は型11のパターン16の凹凸の密度に応じて配置されるが、その配置ロジックを容易にするために一定間隔のグリッドとなっている。
基板保持部31(基板12)は、工程303で処理領域の端までがインプリント材13の供給が完了すると、工程304で減速する。そして工程305で基板保持部31は、処理領域を型11の下に戻すために−X方向の移動(Uターン駆動)を開始する。工程305で基板保持部31は−X方向に加速する。基板12がUターン移動する際には、図3の工程304、工程305に示すように、幾らか空走した後に、再び逆向きの所定の一定速度まで加速する。
そして必要に応じて、工程306、工程307に示すように、工程301〜303でインプリント材13が供給された処理領域に対して、再びインプリント材13を供給する。工程306、工程307では、工程301〜303と同様に、等速で基板保持部31(ステージ)が移動する間に供給機構32はインプリント材を吐出する。往路(+X方向)と復路(−X方向)のグリッドをずらすことで、より自由な位置(より狭い間隔の位置)にインプリント材を供給することができる。そのため、基本的にインプリント材の供給は、基板保持部31が往路と復路の移動している両方の間で行われる。
基板12の処理領域にインプリント材13が供給された後、工程308で基板保持部31は基板12(処理領域)を型11のパターン16の下に配置する。
(本実施形態の供給工程)
図4は本実施形態のインプリント材13の供給工程を示した図である。図4は図1と同様に基板12と供給機構32を水平方向(インプリント装置の側面)から見た図である。図4を用いて、本実施形態によるインプリント材13の供給方法(塗布方法)を説明する。図4ではインプリント材13が供給される処理領域(例えば、パターンが形成されるショット領域)を示しており、基板12の一部を図示している。また、図4では基板12が型11の下から供給機構32の下に向かう方向を+X方向とし、基板12が供給機構32の下から型11の下に向かう方向を−X方向としている。つまり、図4では、基板保持部31が型保持部33の位置から供給機構32の位置に向かう方向を+X方向とし、基板保持部31が供給機構32の位置から型保持部33の位置に向かう方向を−X方向としている。
図4は本実施形態のインプリント材13の供給工程を示した図である。図4は図1と同様に基板12と供給機構32を水平方向(インプリント装置の側面)から見た図である。図4を用いて、本実施形態によるインプリント材13の供給方法(塗布方法)を説明する。図4ではインプリント材13が供給される処理領域(例えば、パターンが形成されるショット領域)を示しており、基板12の一部を図示している。また、図4では基板12が型11の下から供給機構32の下に向かう方向を+X方向とし、基板12が供給機構32の下から型11の下に向かう方向を−X方向としている。つまり、図4では、基板保持部31が型保持部33の位置から供給機構32の位置に向かう方向を+X方向とし、基板保持部31が供給機構32の位置から型保持部33の位置に向かう方向を−X方向としている。
インプリント装置100は、工程401で基板12の処理領域にインプリント材13を供給するために、不図示の基板保持部の駆動機構により、基板12を+X方向に移動させる。基板12の処理領域の先端が供給機構32の下に到達すると、供給機構32はインプリント材13を供給する。
この後、工程402、工程403で基板12の+X方向の移動とインプリント材13の供給が同時になされ、基板12の処理領域全体にインプリント材が供給される。この時、従来技術では基板保持部31(ステージ)が一定速度で移動するが、本実施形態では基板保持部31の移動速度は変化する。
本実施形態の一例として、工程401〜403で基板保持部31は往路移動(+X方向の移動)中に徐々に減速する。そして、工程403で処理領域の端が供給機構32の下に配置された時点で基板保持部31の移動速度は、ほぼゼロとなる。
そして工程404、工程405で基板保持部31は、復路移動(−X方向)中に速度ゼロから徐々に加速する。本実施形態では、基板保持部31が−X方向に加速しながら移動する間に、供給機構32は基板12の処理領域にインプリント材13を供給する。
基板12の処理領域にインプリント材13が供給された後、工程406で基板保持部31は基板12(処理領域)を型11のパターン16の下に配置する。
本実施形態のインプリント材の供給工程に要する時間は、従来の供給工程と比較して短くなっている。また、本実施形態の供給工程における基板保持部31の移動距離は、従来の供給工程と比較して短くなっている。本実施形態のインプリント装置は、図3の工程304、工程305に示された空走距離を短くすることができ、供給工程に要する時間を短くすることができる。本実施形態のインプリント装置は、基板保持部31の往復移動によるUターン時間(ステージの減速、停止、加速する期間)の少なくとも一部の期間が供給工程の塗布時間として有効活用される。結果的にインプリント装置は、基板保持部31の供給工程の時間が短縮され、インプリント装置の生産性が向上する。副次的に基板保持部31がUターン駆動するための空走距離を短くすることができるので、インプリント装置を小型化することができる。
また基板12の処理領域の往路の終端と復路の先端の領域(処理領域の−X方向側の領域)は、供給機構32に対して基板12の移動速度が遅いため、より自由な位置(より狭い間隔)にインプリント材を供給することが可能となる。
本実施形態のインプリント装置は上述のとおり、インプリント材の供給時の基板12の移動速度が一定ではない。そのため、供給機構32からインプリント材が吐出される時間間隔(吐出周波周)が一定という条件では、グリッド間隔が基板12の移動速度に応じて変化する。
基板12の処理領域にインプリント材の液滴を等間隔に供給したい場合、従来の方法では供給機構32から一定周期でインプリント材を吐出したが、本実施形態は時間と位置の関係を予め算出したうえで所望のタイミングで吐出しなければならない。例えば、図4に示した工程401〜403で基板12の移動速度が減速する場合には、供給機構32がインプリント材の液滴を吐出する時間間隔を速度に応じて長くすることで、基板12の処理領域に等間隔でインプリント材を供給することができる。つまり、基板12を保持する基板保持部31が、工程401で第1の速度で移動する場合における供給機構32がインプリント材の液滴を吐出する時間間隔は、工程403で第1の速度よりも低い第2の速度で移動する場合における時間間隔よりも短い。また、図4に示した工程404、工程405で基板12の移動速度が加速する場合には、供給機構32がインプリント材の液滴を吐出する時間間隔を速度に応じて短くすることで、基板12の処理領域に等間隔でインプリント材を供給することができる。基板12の処理領域の位置と供給機構32の下を通過するタイミングは予め一意に決まるため、所望のタイミングでインプリント材を吐出すれば基板12上の所望の位置にインプリント材を供給することができる。
(実施例)
図5と図6を用いて、本実施形態によりインプリント材の供給時間(塗布時間)がどの程度短縮されるかの一例を説明する。本実施例では、従来例との比較を単純化するために、次の条件とする。基板12の処理領域にインプリント材を供給するために、基板12が移動を開始する時刻を0sとする。時刻0sにおいて、基板12上の処理領域は型11の真下に配置されているものとし、その位置を0mとする。(実際のインプリント工程では、処理領域は型11のパターン16の真下からずれた位置に配置されていることが多い。)時刻0sにおいて、基板12は静止、つまり基板の移動速度は0m/sとする。供給機構32は型11から+X方向に約0.1m離れた位置にあるとする。処理領域(インプリント材が塗布される領域)の幅は、約0.026mとする。基板の移動速度が約1m/sとする。
図5と図6を用いて、本実施形態によりインプリント材の供給時間(塗布時間)がどの程度短縮されるかの一例を説明する。本実施例では、従来例との比較を単純化するために、次の条件とする。基板12の処理領域にインプリント材を供給するために、基板12が移動を開始する時刻を0sとする。時刻0sにおいて、基板12上の処理領域は型11の真下に配置されているものとし、その位置を0mとする。(実際のインプリント工程では、処理領域は型11のパターン16の真下からずれた位置に配置されていることが多い。)時刻0sにおいて、基板12は静止、つまり基板の移動速度は0m/sとする。供給機構32は型11から+X方向に約0.1m離れた位置にあるとする。処理領域(インプリント材が塗布される領域)の幅は、約0.026mとする。基板の移動速度が約1m/sとする。
図5を用いて、従来例により基板12が移動を開始し、インプリント材を供給し、基板12が型11の下に配置されるまでの一連の工程を説明する。図5の上図は、経過時間(s)に対する基板の移動速度(m/s)を示した図である。また、図5の下図は、経過時間(s)に対する基板の位置(m)を示した図である。図5で太いプロットで示した部分は、基板12上にインプリント材が供給されたタイミングである。
基板12は、時刻0s、位置0s、速度0m/sの静止状態から、基板保持部31の駆動機構により位置、速度ともプラス方向(+X方向)に加速移動を開始する。時刻0.06s付近で基板の速度は約1m/sに達する。この時、基板位置は0.025mであり、基板12の処理領域はまだ供給機構32の下に到達していない。
基板12は速度約1m/sのまま供給機構の下に移動していき、時刻0.12s頃に処理領域の先端(処理領域の+X方向側の領域)が供給機構の下(位置0.1m)に到達する。このタイミングで供給機構からインプリント材の供給が開始される(太いプロット)。基板12は速度一定のまま基板12の処理領域の幅に相当する距離(およそ位置0.1mから0.12m)を移動し、その間にインプリント材の供給が完了する。この供給完了時刻はおおよそ0.15sである。基板12が+X方向に移動している(往路)間の供給工程は、時刻0.12sから0.15sの間に行われたことになる。
往路のインプリント材の供給が完了すると、基板12の移動速度は直ちに減速に転じる。ここでは基板駆動機構の最大加速度を約20m/s2としているので、約1m/sの速度を約−1m/sに反転させるのに約0.11sの時間を要している。空走距離も約0.03m発生している。
基板12は往路塗布完了後、約0.11sのUターンするための動作期間を経て、−X方向に移動して再び同じ速度(符号は反転)で供給機構の下に配置される。基板12が−X方向に移動している(復路)間の供給工程は、基板12の処理領域の先端(処理領域の−X方向側の領域)が時刻0.26s頃、供給機構の下に到達したタイミングで開始される。+X方向の基板12の移動時と同様に、基板12は速度一定のまま基板12の処理領域の幅に相当する距離(およそ位置0.12mから0.1m)を移動し、その間にインプリント材の供給が完了する。この供給完了時刻はおおよそ0.29sである。基板12が−X方向に移動している(復路)間の供給工程は、時刻0.16sから0.19sの間に行われたことになる。
復路のインプリント材の供給が完了すると、インプリント材が供給された処理領域を型の下(位置0m)に戻すため、基板12は一定の速度でしばらく移動した後、位置0mで停止する。この停止完了時刻は0.420sである。即ち、従来例では、基板12が移動を開始して、インプリント材を供給して基板12の処理領域が型11の下に位置するために0.420sを要する。
続いて図6を用いて、本実施例により基板12が移動を開始し、インプリント材を供給し、基板12が型11の下に配置されるまでの一連の工程を説明する。図6の上図は、経過時間(s)に対する基板の移動速度(m/s)を示した図である。また、図6の下図は、経過時間(s)に対する基板の位置(m)を示した図である。図6で太いプロットで示した部分は、基板12上にインプリント材が供給されたタイミングである。
計算を単純化するため、本実施例でも従来例と同様に基板12が移動する速度は約1m/sとしている。そのため、図6に示す本実施例でも、時刻0.12s頃に処理領域の先端(処理領域の+X方向側の領域)が供給機構32の下(位置0.1m)に到達する。このタイミングで供給機構からインプリント材の供給が開始される(太いプロット)。
本実施例ではこのタイミングで基板12の移動速度は減速を開始し、減速しながらインプリント材の供給が続行される。そのため、インプリント材を基板12上の処理領域に一定間隔で配置する場合には、基板12の移動速度に応じてインプリント材を吐出する頻度を減らす(吐出する時間間隔を長くする)。
インプリント装置は、基板12の移動速度の減速とインプリント材の供給を続け、時刻0.175s頃、基板12の処理領域の終端(処理領域の−X方向側の領域)が供給機構に到達し、往路の塗布が完了する。本実施例では、往路の塗布が完了する時に、ちょうど速度0m/sになるようにしている。そのため、往路の塗布が完了した時(時刻0.175s頃)、復路の基板12の処理領域の先端(処理領域の+X方向側の領域)が供給機構の下に位置しているので、ただちに復路のインプリント材の供給が開始される。復路では往路とは逆に、基板12の移動速度は加速しながらインプリント材の供給が続行される。そのため、インプリント材を基板12上の処理領域に一定間隔で配置する場合には、基板12の移動速度に応じてインプリント材を吐出する頻度を増やす(吐出する時間間隔を短くする)。
図6の太いプロットが示すように、本実施例では速度ゼロの状態を挟み、往路と復路のインプリント材の供給が連続的になされている。本発明は基板の速度が変化している期間の少なくとも一部でインプリント材の供給がなされていればよいので、必ずしも往路と復路のインプリント材の供給が連続的になされてなくてもよい。そのため、本実施例のインプリント装置はUターンのための空走距離は生じない。また、本実施例のインプリント装置はUターンに要する時間も供給工程の時間として活用されている。本実施例の復路のインプリント材の供給は時刻0.23s頃完了し、基板12の処理領域は時刻0.356sに型11の下に配置される。このように本実施例では基板12の移動を開始して、インプリント材を供給して基板12の処理領域が型11の下に位置するために0.356sしか要しておらず、従来例に比べ0.064s短縮している。
上述の実施形態では、光を照射することによってインプリント材を硬化させる光硬化法を用いたインプリント装置について説明したが、他の方式を用いたインプリント装置でもよい。例えば熱などの他の物理的なエネルギーをインプリント材に与えることにより硬化させる方式を用いてもよい。熱サイクル法では、熱可塑性樹脂をガラス転移温度以上の温度に加熱し、樹脂の流動性を高めた状態で樹脂を介して基板に型を押し付け、冷却した後に樹脂から型を引き離すことによりパターンが形成される。
上述の実施例では、基板12の処理領域の一つについて動作を説明したが、基板上に複数の処理領域が形成されていてもよい。基板12に複数の処理領域が形成されている場合には、処理領域毎に図2で説明したインプリント材の成形と、図4で説明したインプリント材の供給する一連の動作を繰り返すことにより、基板12の全面にインプリント材を成形することができる。
(物品の製造方法)
インプリント装置100を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
インプリント装置100を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図7(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図7(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図7(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1zと型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図7(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図7(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。なお、当該エッチングとは異種のエッチングにより当該残存した部分を予め除去しておくのも好ましい。図7(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
11 型
12 基板
31 基板保持部
32 供給機構
33 型保持部
100 インプリント装置
12 基板
31 基板保持部
32 供給機構
33 型保持部
100 インプリント装置
Claims (9)
- 型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置であって、
前記基板を保持し、移動するステージと、
前記ステージが移動している間に前記基板上のショット領域に前記インプリント材を供給する供給機構と、を有し
前記供給機構が前記基板上のショット領域に前記インプリント材を供給している間に、前記ステージの速度が変化することを特徴とするインプリント装置。 - 前記ステージが前記型から前記供給機構に向かう方向に移動しながら前記供給機構が前記ショット領域に前記インプリント材を供給している間に、前記ステージの速度を下げることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
- 前記ステージが前記供給機構から前記型に向かう方向に移動しながら前記供給機構が前記ショット領域に前記インプリント材を供給している間に、前記ステージの速度を上げることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
- 前記ステージの速度が第1の速度である場合における、前記供給機構が前記インプリント材を吐出する時間間隔は、前記第1の速度よりも低い第2の速度で移動する第2の速度である場合における前記時間間隔よりも短い、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインプリント装置。
- 前記供給機構が前記インプリント材を吐出する時間間隔を、前記ショット領域に配置されるインプリント材の間隔が一定となるように、前記供給機構から前記インプリント材が吐出される時間間隔を変えることを特徴とする請求項4に記載のインプリント装置。
- 型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置であって、
前記基板を保持し、移動するステージと、
前記ステージが移動している間に前記基板上のショット領域に前記インプリント材を供給する供給機構と、を有し
前記ステージが前記型を保持する型保持部から前記供給機構に向かって移動した後、前記供給機構から前記型保持部に向かって移動する際に、前記ステージが減速する期間または加速する期間の少なくとも一部で、
前記供給機構が前記ショット領域にインプリント材を供給することを特徴とするインプリント装置。 - 型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント方法であって、
前記基板上のインプリント材に前記型を接触させ、前記インプリント材を硬化させ、前記硬化したインプリント材から前記型を引き離すインプリント材の成形工程と、
前記基板が前記型の下から前記インプリント材を供給する供給機構の下に向かう方向に移動する移動工程と、
前記基板上にインプリント材を供給する供給工程と、を有し、
前記移動工程で前記基板が減速している間の少なくとも一部で前記供給工程により前記基板上にインプリント材を供給することを特徴とするインプリント方法。 - 前記基板上に複数のショット領域が形成されており、該複数のショット領域ごとに前記成形工程と、前記供給工程とを繰り返すことによって、前記複数のショット領域にインプリント材を成形することを特徴とする請求項7に記載のインプリント方法。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載のインプリント装置を用いて基板の上にインプリント材のパターンを形成する工程と、
前記工程で前記パターンが形成された基板を加工する加工工程と、を有し、該加工工程により加工された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017167280A JP2019046926A (ja) | 2017-08-31 | 2017-08-31 | インプリント装置、インプリント方法、及び、物品の製造方法 |
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2017
- 2017-08-31 JP JP2017167280A patent/JP2019046926A/ja active Pending
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