JP2019046923A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】TEGが残存する加工溝をカーフチェックの対象とした場合であっても、加工溝の位置を正確に認識できるウエーハの加工方法を提供する。【解決手段】表面に複数の分割予定ラインによって区画されたデバイスが形成されたウエーハの加工方法であって、チャックテーブルにウエーハを保持する保持ステップS1と、加工送り方向に切削手段とチャックテーブルとを相対的に移動させながら分割予定ラインに加工溝を形成する加工溝形成ステップS2と、所定のタイミングで加工溝を撮像手段で撮像する第2撮像ステップS5と、撮像された画像から所望の加工位置と加工溝の位置とのずれ量を加工位置補正情報として検出するずれ量検出ステップS6と、加工位置補正情報に基づいて切削ブレードの加工位置を補正する位置補正ステップS7と、を備え、第2撮像ステップS5は、加工送り方向にチャックテーブルと撮像手段を相対的に移動させながら行う。【選択図】図4

Description

本発明は、ウエーハに形成された加工溝の位置が所望した位置であるかを確認しながらウエーハを加工するウエーハの加工方法に関する。
一般に、半導体デバイス製造工程においては、表面に格子状に配列された分割予定ライン(ストリート)により複数のデバイス領域が区画された半導体ウエーハを該分割予定ラインに沿って切削することにより、個々の半導体チップに分割している。このような分割のための切削は、例えば、切削ブレードやレーザー照射ユニットを備えた加工装置によって行われる。通常、切削後に、半導体ウエーハを切削した位置と切削すべき位置とのずれといった加工不良が生じていないか否かを確認するためにカーフチェックが行われる。この種のカーフチェックは、一般に、切削された加工溝を撮像手段によって撮像することにより行われる(例えば、特許文献1参照)。このカーフチェックにおいて、加工溝の加工不良が発生した場合には、切削位置の補正などの対処を行っている。
特開2016−219564号公報
ところで、半導体ウエーハの分割予定ラインには、例えば、TEG(Test Elements Group)と呼ばれるテスト用の素子が任意に配置される場合がある。分割予定ラインは、実際に切削される加工溝の幅よりも幅広に設けられるため、切削後に、分割予定ライン上に欠けたり剥がれたりしたTEGが残ってしまう場合がある。
このTEGは、表面に金属膜を有しており、他の領域とは異なるコントラスト(光学特性)を示す。このため、カーフチェック時に加工溝の外側にTEGが部分的に残っていると、その部分も含んで加工溝と認識することにより、本来、加工溝の位置ずれが発生していないにもかかわらず、加工溝の位置ずれとして誤認識してしまうという問題があった。そして、誤認識によるエラーが発生する度にオペレーターが撮像画像を確認し、本来の加工溝を選択して加工装置に認識させることにより工数がかかっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、TEGが残存する加工溝をカーフチェックの対象とした場合であっても、加工溝の位置を正確に認識できるウエーハの加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、表面に複数の分割予定ラインによって区画されたデバイスが形成されたウエーハを、チャックテーブルと切削手段と撮像手段とを少なくとも備える加工装置で加工するウエーハの加工方法であって、該チャックテーブルにウエーハを保持する保持ステップと、加工送り方向に該切削手段と該チャックテーブルとを相対的に移動させながら該分割予定ラインに対応した領域に加工溝を形成する加工溝形成ステップと、所定のタイミングで該加工溝を撮像手段で撮像する撮像ステップと、該撮像ステップで撮像された画像から所望の加工位置と形成された該加工溝の位置とのずれ量を加工位置補正情報として検出するずれ量検出ステップと、該加工位置補正情報に基づいて切削ブレードの加工位置を補正する位置補正ステップと、を備え、該撮像ステップは、該加工送り方向に該チャックテーブルと該撮像手段を相対的に移動させながら行うことを特徴とするものである。
この構成によれば、加工送り方向にチャックテーブルに保持されたウエーハと撮像手段とを相対的に移動させながら加工溝を撮像することにより、撮像画像における加工溝の外側に残ったTEGや分割予定ライン上に被覆された膜などの膜剥がれのコントラストが平滑化されるため、加工溝の位置を正確に認識できる。
本発明によれば、加工送り方向にチャックテーブルに保持されたウエーハと撮像手段とを相対的に移動させながら加工溝を撮像することにより、撮像画像における加工溝の外側に残ったTEGや分割予定ライン上に被覆された膜などの膜剥がれのコントラストが平滑化されるため、加工溝の位置を正確に認識できる。
図1は、本実施形態に係るウエーハの加工方法で用いられる加工装置の構成例の斜視図である。 図2は、加工対象となるウエーハの平面図である。 図3は、撮像手段の構成例の断面模式図である。 図4は、ウエーハの加工方法の手順を示すフローチャートである。 図5は、加工溝を形成する際の動作を示す斜視図である。 図6は、加工溝を撮像する際の動作を示す斜視図である。 図7は、第1の撮像条件でTEGが残存する加工溝を撮像した画像の一例を示す模式図である。 図8は、第2の撮像条件でTEGが残存する加工溝を撮像した画像の一例を示す模式図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
以下、本実施形態に係るウエーハの加工方法について説明する。図1は、本実施形態に係るウエーハの加工方法で用いられる加工装置の構成例の斜視図である。図2は、加工対象となるウエーハの平面図である。図3は、撮像手段の構成例の断面模式図である。本実施形態では、加工装置として、ウエーハを切削ブレードで切削加工する加工装置(切削装置)について説明するが、これに限るものではなく、レーザー光線を照射してウエーハを加工するレーザー加工装置でもよい。
図1に示すように、加工装置(切削装置)100は、ダイシングテープ201を介して環状フレーム202の開口に貼着されたウエーハ(被加工物)200に対して切削加工を施す装置である。加工装置100は、チャックテーブル1と、切削ブレード21を有する加工手段(切削手段)2と、X軸移動手段3と、門型フレーム4と、Y軸移動手段5と、Z軸移動手段6と、カセットエレベータ7と、洗浄手段8と、制御手段9とを備えている。本実施形態の加工装置100において、割り出し送り方向(Y軸方向)は、切削ブレード21の回転軸線の方向である。切削送り方向(X軸方向)は、切削ブレード21の回転軸線と直交する方向である。切り込み送り方向(Z軸方向)は、鉛直方向である。割り出し送り方向及び切削送り方向は、同一水平面上で直交し、切り込み送り方向は、当該同一水平面に直交する。
被加工物としてのウエーハ200は、図2に示すように、シリコンを母材とする円板状の半導体ウエーハやサファイア、SiC(炭化ケイ素)などを母材とする光デバイスウエーハである。ウエーハ200は、表面203に形成された格子状の分割予定ライン204によって区画された複数の領域にデバイス205が形成されている。また、ウエーハ200の表面203には、不図示のLow−k膜(低誘電率絶縁体被膜)が形成されている。また、本実施形態では、ウエーハ200は、例えば、切削送り方向(X軸方向)に平行な分割予定ライン204に沿って、それぞれ、TEG(Test Elements Group)206が配置されている。このTEG206は、デバイス205に発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用の素子であり、表面に電極パッドとなる金属膜を有している。TEG206は、ウエーハ200の種別等に応じて、任意に配置されるものであるため、例えば、切削送り方向(X軸方向)及び割り出し送り方向(Y軸方向)に平行な分割予定ライン204に沿って、それぞれ設けられてもよい。ウエーハ200は、裏面(不図示)側に貼着されたダイシングテープ201を介して、環状フレーム202に支持されている。ウエーハ200は、環状フレーム202に支持された状態でチャックテーブル1上に保持される。
チャックテーブル1は、円板状に形成されており、保持面11と、複数のフレームチャック12とを備えている。チャックテーブル1は、装置本体101に対して、切削送り方向に相対移動可能である。また、チャックテーブル1は、保持面11の中心軸線を中心に回転可能に構成されており、加工手段2に対して、任意の回転角度に調整することができる。保持面11は、ウエーハ200を保持するものである。保持面11は、チャックテーブル1の鉛直方向の上端面であり、水平面に対して平坦に形成されている。保持面11は、例えばポーラスセラミック等で構成されており、図示しない真空吸引源の負圧により、ウエーハ200を吸引保持する。複数のフレームチャック12は、保持面11の周囲に4箇所配設され、環状フレーム202を挟持して固定する。
加工手段2は、チャックテーブル1に保持されたウエーハ200に切削ブレード21で加工を施すものである。加工手段2は、Y軸移動手段5及びZ軸移動手段6を介して、割り出し方向及び切り込み送り方向に移動可能に門型フレーム4に固定されている。加工手段2は、割り出し送り方向において、チャックテーブル1を挟んで二つ配設されている。加工手段2は、切削ブレード21の他に、スピンドル22と、ハウジング23と、ノズル24と、撮像手段25とを備えている。切削ブレード21は、極薄の円板状かつ環状に形成された切削砥石である。スピンドル22は、切削ブレード21を着脱可能に装着している。ハウジング23は、モータ等の駆動源を有しており、割り出し送り方向の回転軸周りに回転自在にスピンドル22を支持している。ノズル24は、切削ブレード21及びウエーハ200に切削水を供給する。撮像手段25は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像素子を有するカメラである。撮像手段25は、チャックテーブル1に保持されたウエーハ200に設定された分割予定ライン204を撮像して検出する。
X軸移動手段3は、チャックテーブル1と加工手段2とを切削送り方向に相対的に加工送りする。X軸移動手段3は、例えばパルスモータやボールねじ、ガイドレール等を含んで構成されている。X軸移動手段3は、チャックテーブル1が固定された移動基台31を装置本体101に対して切削送り方向に相対移動させる。
門型フレーム4は、割り出し送り方向及び切り込み送り方向のそれぞれに移動可能に加工手段2を支持する。門型フレーム4は、割り出し送り方向において、X軸移動手段3を跨いで装置本体101に立設している。
Y軸移動手段5は、門型フレーム4に配設され、チャックテーブル1と加工手段2とを割り出し送り方向に相対移動させる。Y軸移動手段5は、例えばパルスモータやボールねじ、ガイドレール等を含んで構成され、加工手段2をチャックテーブル1に対して割り出し送り方向に相対移動させる。
Z軸移動手段6は、門型フレーム4に配設され、チャックテーブル1と加工手段2とを切り込み送り方向に相対移動させる。Z軸移動手段6は、例えばパルスモータやボールねじ、ガイドレール等を含んで構成されている。Z軸移動手段6は、加工手段2が固定された移動基台61をチャックテーブル1に対して切り込み送り方向に相対移動させる。
カセットエレベータ7は、装置本体101に対して、複数のウエーハ200が収容されるカセット71を鉛直方向に昇降可能に支持している。洗浄手段8は、加工手段2により切削されたウエーハ200をスピンナテーブル81で保持して洗浄する。
制御手段9は、加工装置100を制御するものであり、加工手段2、X軸移動手段3、Y軸移動手段5及びZ軸移動手段6を制御して、チャックテーブル1に保持されたウエーハ200を加工手段2により切削する。
制御手段9は、記憶部91と制御部(ずれ量検出処理部)92とを備える。上述したように、本実施形態のウエーハ200には、TEG206が含まれている分割予定ライン204と、TEG206が含まれていない分割予定ライン204とが設けられている。TEG206の位置は、ウエーハ200の種別によって予め設定されており、TEG206が含まれている分割予定ライン204に関する位置情報が記憶部91に記憶されている。また、記憶部91には、TEG206が含まれている分割予定ライン204に形成された加工溝(後述する)に対するカーフチェックを行う際に、該加工溝を撮像する撮像位置、撮像条件、撮像した画像の画像処理条件などが記憶されている。また、制御手段9には、撮像情報を含む各種情報を表示する表示部93が接続されている。
制御部92は、記憶部91に記憶された撮像条件に基づいて、分割予定ライン204に形成された加工溝の撮像動作を制御する。また、制御部92は、撮像画像を記憶部91に記憶すると共に、この撮像画像から所望の加工位置と形成された加工溝の位置とのずれ量を加工位置補正情報として検出するずれ量検出処理を行う。
撮像手段25は、図3に示すように、筐体41、顕微鏡ユニット42及び斜光照明ユニット43を含む。筐体41の内部には、入射した光の一部を反射するハーフミラー44と撮像素子45とが設けられている。ハーフミラー44は、光源(照明手段)46から放射された光の一部を反射して下方に導く。
ハーフミラー44で反射され下方に導かれた光(落射光)51は、顕微鏡ユニット42の内部に配置された対物レンズ47で集光され、ウエーハ200の表面203に照射される。ウエーハ200の表面203で反射、散乱された光51の一部は、対物レンズ47、ハーフミラー44を通じて筐体41内の撮像素子45に入射される。
また、斜光照明ユニット43の下面には、LED等でなる複数の光源(照明手段)48が環状に配置されている。この光源48から放射された光(斜光)52の一部は、ウエーハ200の表面203で反射、散乱され、対物レンズ47、ハーフミラー44を通じて撮像素子45に入射される。
撮像素子45は、制御手段9(制御部92)に接続されており、入射する光に基づいて生成した画像を制御手段9に送る。この撮像素子45としては、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等を用いることができる。なお、光源46,48も制御手段9に接続されており、光51,52の各光量(バランス)は、制御手段9によって制御される。
分割予定ライン204に形成された加工溝207を撮像する際には、チャックテーブル1と撮像手段25とを相対的に移動および回転させて、加工溝207の撮像領域(撮像位置)に撮像手段25を合わせる。そして、予め定められた撮像条件に従い、加工溝207を撮像して画像を得る。加工溝207を撮像した画像は、記憶部91に記憶される。
次に、ウエーハ200の加工方法について具体的に説明する。図4は、ウエーハの加工方法の手順を示すフローチャートである。図5は、加工溝を形成する際の動作を示す斜視図である。図6は、加工溝を撮像する際の動作を示す斜視図である。図7は、第1の撮像条件でTEGが残存する加工溝を撮像した画像の一例を示す模式図であり、図8は、第2の撮像条件でTEGが残存する加工溝を撮像した画像の一例を示す模式図である。
図4に示すように、はじめにウエーハ200をチャックテーブル1の保持面11に保持する(ステップS1;保持ステップ)。ウエーハ200は、裏面側に貼着されたダイシングテープ201を介して、環状フレーム202に支持されている。ウエーハ200は、表面203側を上方に向けてチャックテーブル1の保持面11に保持される。ここで、ウエーハ200を加工する前に、チャックテーブル1に保持されたウエーハ200を撮像手段25で撮像する。そして、撮像した画像に基づいて分割予定ライン204の位置、向き等を検出し、TEG206を含む分割予定ライン204が、例えば、切削送り方向(X軸方向)に沿って延びるようにチャックテーブル1を回転させてアライメント調整を行う。
次に、分割予定ライン204に加工溝207を形成する(ステップS2;加工溝形成ステップ)。具体的には、図5に示すように、チャックテーブル1と加工手段2とを相対的に移動、回転させて、加工対象となる分割予定ライン204の延長線上に切削ブレード21の位置を合わせる。その後、切削ブレード21をウエーハ200に接触可能な高さまで下降させつつ回転させ、チャックテーブル1と加工手段2とを加工対象の分割予定ライン204に平行な方向に相対的に移動させる。これにより、ウエーハ200を切削加工して加工対象の分割予定ライン204に対応する領域に加工溝207を形成できる。なお、加工溝207は、ウエーハ200を完全に切断する深さ(フルカット)に形成されても良いし、ウエーハ200を完全には切断しない深さ(ハーフカット)に形成されても良い。
任意の分割予定ライン204に沿って加工溝207を形成した後には、この加工溝207の加工不良を判定するカーフチェックを行う。このカーフチェックは、例えば、すべての分割予定ライン204に加工溝207を形成した後に、任意に選択された一または複数の分割予定ライン204の加工溝207に対して行われる。また、分割予定ライン204の加工溝207に対してカーフチェックを行ってもよい。また、すべての分割予定ライン204に加工溝207を形成した後ではなく、予め設定された所定数(例えば10本)の加工溝207が形成される度に、任意に選択された加工溝207に対して行ってもよい。
カーフチェックを行う場合、選択された分割予定ライン204がTEG206を含む分割予定ライン204であるか否かを判別する(ステップS3)。選択された分割予定ライン204がTEG206を含むか否かに関する情報は、予め記憶部91に記憶されている。ここで、TEG206は、表面に金属膜を有しており、加工溝207に連なる分割予定ライン204(他の領域)とは異なるコントラスト(光学特性)を示す。このため、カーフチェック時に加工溝207の外側にTEG206が部分的に残っていると、その部分も含んで加工溝207と認識することにより、加工溝207の位置、幅などを誤認識してしまうおそれがあった。このため、本構成では、TEG206を含む分割予定ライン204であるか否かの判別結果によって、加工溝207の撮像条件を変更している。
この判別において、選択された分割予定ライン204がTEG206を含む分割予定ライン204でない場合(ステップS3;No)には、第1の撮像条件に基づいて、分割予定ライン204に形成された加工溝207を撮像する(ステップS4;第1撮像ステップ)。第1撮像ステップS4では、TEG206を含まない分割予定ライン204を撮像対象とする。このため、第1の撮像条件として、対象の分割予定ライン204(加工溝207)上の撮像位置が複数設定される。また、第1の撮像条件として、例えば、ウエーハ200に対して落射光である光51と斜光である光52とが共に照射されるように光源46,48の光量条件を設定する。上記した撮像位置の座標位置に、撮像手段25が位置付くようにチャックテーブル1及び撮像手段25を相対的に移動し、撮像手段25は、この座標位置でチャックテーブル1が停止した後に撮像する。この構成では、加工溝207の輪郭(エッジ)を鮮明に撮像できる。
一方、この判別において、選択された分割予定ライン204がTEG206を含む分割予定ライン204である場合(ステップS3;Yes)には、第2の撮像条件に基づいて、分割予定ライン204に形成された加工溝207を撮像する(ステップS5;第2撮像ステップ)。この第2撮像ステップ(撮像ステップ)S5では、図5に示すように、対象の分割予定ライン204(加工溝207)上に撮像手段25を位置づけ、加工送り方向(例えば、図中X1方向)にチャックテーブル1を移動させながら加工溝207の撮像を行う。この場合、加工送り方向にチャックテーブル1と撮像手段25とが相対的に移動していれば、撮像手段25を移動させてもよい。
第2の撮像条件としては、チャックテーブル1の送り速度(例えば、1.8mm/秒以上)や、撮像手段25の撮像時間(例えば、33m秒以上)が設定されている。これにより、撮像手段25の下方を上記した送り速度で通過する加工溝207を単一の静止画像として取得できる。なお、撮像手段25がシャッターを有する構成では、撮像時間を設定する他に、シャッターの開放時間を設定してもよい。
次に、撮像画像に基づいて、所望の加工位置と形成された加工溝207の位置とのずれ量を加工位置補正情報として検出する(ステップS6;ずれ量検出ステップ)。ここで、TEG206が残った加工溝207を、第1の撮像条件、すなわち通常の撮像条件で撮像すると、図7に示すように、加工溝207の壁面207Aの外側に残ったTEG206の一部が、分割予定ライン204(他の領域)とは異なるコントラスト(光学特性)を示すため、加工溝207の位置のずれ量や幅D等を正確に検出することが難しい。これに対して、上記した加工溝207を第2の撮像条件で撮像すると、TEG206の一部が加工溝207の延在方向に移動した軌跡として撮像されることにより、撮像画像におけるTEG206のコントラストが平滑化されるため、加工溝207の位置のずれ量や幅Dを正確に検出することができる。
最後に、加工溝207の位置のずれ量を含む加工位置補正情報が所定の基準値を超えていれば、加工位置補正情報に基づいて切削ブレード21の加工位置を補正する(ステップS7;位置補正ステップ)。例えば、加工位置補正情報が所定の基準値を超えた原因が切削ブレード21の倒れ、偏摩耗、先細り等の場合には、切削ブレード21の交換や、取り付け位置の調整を行う。また、上記した原因が、切削中の熱影響によるデバイス205の収縮等の場合には、切削ブレード21を冷却する切削水の供給量を増加させたり、切削水の温度を低下する処置を行う。
以上、本実施形態では、表面に複数の分割予定ライン204によって区画されたデバイス205が形成されたウエーハ200を、チャックテーブル1と加工手段2と撮像手段25とを少なくとも備える加工装置100で加工するウエーハ200の加工方法であって、チャックテーブル1にウエーハ200を保持する保持ステップS1と、加工送り方向に加工手段2とチャックテーブル1とを相対的に移動させながら分割予定ライン204に対応した領域に加工溝207を形成する加工溝形成ステップS2と、所定のタイミングで加工溝207を撮像手段25で撮像する第2撮像ステップS5と、第2撮像ステップS5で撮像された画像から所望の加工位置と形成された該加工溝207の位置とのずれ量を加工位置補正情報として検出するずれ量検出ステップS6と、加工位置補正情報に基づいて切削ブレード21の加工位置を補正する位置補正ステップS7と、を備え、第2撮像ステップS5は、加工送り方向にチャックテーブル1と撮像手段25を相対的に移動させながら行うことを特徴する。この構成によれば、TEG206の一部が加工溝207の延在方向に移動した軌跡として撮像されることにより、撮像画像におけるTEG206のコントラストが平滑化されるため、加工溝207の位置のずれ量や幅Dを正確に検出することができる。また、この構成によれば、分割予定ライン204上に被覆されたLow−k膜の膜剥がれのコントラストも平滑化できるため、膜剥がれの影響を受けることなく、加工溝207の位置のずれ量や幅Dをより正確に検出することができる。
なお、上記した本実施形態に係る加工方法によれば、以下の加工装置が得られる。
(付記1)
表面に複数の分割予定ラインによって区画されたデバイスが形成されたウエーハを保持するチャックテーブルと、
該チャックテーブルに保持されたウエーハの分割予定ラインに対応した領域に加工溝を形成する加工手段と、
形成された加工溝を撮像する撮像手段と、
各構成要素を駆動制御する制御手段と、を少なくとも備えた加工装置であって、
該制御手段は、該分割予定ラインのうち、評価用の素子を含む分割予定ラインに形成された加工溝を撮像する場合、
撮像条件に基づいて、加工送り方向に該チャックテーブルと該撮像手段を相対的に移動させながら該加工溝の撮像を行うことを特徴とする加工装置。
上記加工装置は、本実施形態に係る加工方法と同様に、TEG206の一部が加工溝207の延在方向に移動した軌跡として撮像されることにより、撮像画像におけるTEG206のコントラストが平滑化されるため、加工溝207の位置のずれ量や幅Dを正確に検出することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態では、TEG206を含む分割予定ライン204か否かの判別を記憶部91に記憶された情報に基づいて行っているが、一度、第1の撮像条件で撮像した画像に基づいて、TEG206を含むか否かを判別してもよい。この構成において、加工溝207がTEG206を含まない分割予定ライン204であれば、該撮像画像に基づいて、ずれ量検出ステップS6及び位置補正ステップS7を行い、加工溝207がTEG206を含む分割予定ライン204の場合には、改めて第2の撮像条件で加工溝207の画像を撮像すればよい。また、本実施形態では、TEG206が含まれている分割予定ライン204に関する位置情報を記憶部91に記憶する構成としたが、カーフチェックを行う際には、すべて撮像手段25とウエーハ200を保持したチャックテーブル1とを相対的に移動させた状態で撮像する場合には、TEG206が含まれている分割予定ライン204の位置情報を記憶部91に記憶しなくてもよい。また、本実施形態では、カーフチェックを行う際に、選択された分割予定ライン204がTEG206を含む分割予定ライン204であるか否かを判別するステップS3を備える構成としたが、カーフチェックを行う際には、すべて撮像手段25とウエーハ200を保持したチャックテーブル1とを相対的に移動させた状態で撮像する場合には、上記判別するステップS3を備えなくてもよい。また、TEG206を含む分割予定ライン204については、第2撮像ステップS5を実行する構成としたが、この第2撮像ステップS5の前もしくは後に、上記した第1撮像ステップS4を実行してもよい。これにより、加工溝207に生じるチッピングを別途検出することも期待できる。
1 チャックテーブル
2 加工手段(切削手段)
9 制御手段
21 切削ブレード
25 撮像手段
45 撮像素子
46,48 光源
51,52 光
91 記憶部
92 制御部
93 表示部
100 加工装置
200 ウエーハ
201 ダイシングテープ
202 環状フレーム
204 分割予定ライン
205 デバイス
206 TEG(評価用の素子)
207 加工溝
207A 壁面

Claims (1)

  1. 表面に複数の分割予定ラインによって区画されたデバイスが形成されたウエーハを、チャックテーブルと切削手段と撮像手段とを少なくとも備える加工装置で加工するウエーハの加工方法であって、
    該チャックテーブルにウエーハを保持する保持ステップと、
    加工送り方向に該切削手段と該チャックテーブルとを相対的に移動させながら該分割予定ラインに対応した領域に加工溝を形成する加工溝形成ステップと、
    所定のタイミングで該加工溝を撮像手段で撮像する撮像ステップと、
    該撮像ステップで撮像された画像から所望の加工位置と形成された該加工溝の位置とのずれ量を加工位置補正情報として検出するずれ量検出ステップと、
    該加工位置補正情報に基づいて切削ブレードの加工位置を補正する位置補正ステップと、を備え、
    該撮像ステップは、
    該加工送り方向に該チャックテーブルと該撮像手段を相対的に移動させながら行うことを特徴とするウエーハの加工方法。
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