JP2019046676A - 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体燃料を効率よく気化する。【解決手段】燃料電池システム100は、液体燃料を溜める液体燃料タンク32からの液体燃料を噴射する噴射装置35を備え、固体酸化物形の燃料電池10に燃料ガス及び酸化剤ガスを供給して燃料電池10を発電させる。燃料電池システム100は、噴射装置35により噴射された噴射燃料を気化して燃料ガスを生成する燃料生成装置36と、液体燃料タンク32よりも下流から噴射装置35に供給される液体燃料を加熱する燃料熱交換器34とを備える。【選択図】図1

Description

この発明は、液体燃料を気化して燃料電池に燃料ガスを供給する燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法に関する。
固体酸化物形の燃料電池を有する燃料電池システムとして、燃料ガスの生成に必要となる水及び液体燃料を別々のタンクに貯留し、各タンクから供給される水及び液体燃料を気化する気化器を備える燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この燃料電池システムは、気化器上流の液体燃料を用いてタンクからの水を加熱する。これにより、気化器上流において気化器から発生する熱によって液体燃料が気化することが抑制される。
特開2006−351293号公報
上述のような燃料電池システムは、タンクからの水を用いて液体燃料を冷却する構成であるため、液体燃料を冷却した分だけ液体燃料を気化するのに必要となる熱量を増やさなければならなくなる。その結果、燃料生成装置を構成する気化器において、液体燃料を気化するために余計な熱エネルギーが必要になってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、その目的は、液体燃料を効率よく気化する燃料電池システム及びその制御方法を提供することにある。
本発明のある態様によれば、燃料電池システムは、固体酸化物形の燃料電池に燃料ガス及び酸化剤ガスを供給して前記燃料電池を発電させる。この燃料電池システムは、液体燃料を溜めるタンクと、前記液体燃料を噴射する噴射装置と、前記タンクよりも下流から前記噴射装置により噴射された噴射燃料を気化して前記燃料ガスを生成する燃料生成装置と、前記噴射装置に供給される前記液体燃料を加熱する熱交換器と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、燃料電池に供給される燃料ガスの生成に必要となる液体燃料を効率よく気化することができる。
図1は、本発明の第1実施形態における燃料電池システムの構成例を示す図である。 図2は、噴射装置に供給される液体燃料の温度と粘性との関係を例示する図である。 図3は、噴射装置に供給される液体燃料の圧力と沸点との関係を例示する図である。 図4は、本実施形態における液体燃料の加熱制御方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、本発明の第2実施形態における燃料電池システムの構成例を示す図である。 図6は、本発明の第3実施形態における燃料電池システムの構成例を示す図である。 図7は、本実施形態における液体燃料の加熱制御方法の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における燃料電池システム100の構成の一例を示す構成図である。
燃料電池システム100は、燃料電池10に燃料ガス及び酸化剤ガスを供給して燃料電池10を発電させる。燃料電池システム100は、例えば、車両、飛行機又は船舶などの移動体に搭載される。本実施形態の燃料電池システム100は、ハイブリッド車又は電気自動車などの車両に搭載される。
燃料電池システム100は、燃料電池10と、酸化剤供給装置20と、燃料供給装置30と、加熱装置40と、コントローラ50と、を含む。
燃料電池10は、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する固体酸化物形の燃料電池により構成される。本実施形態の燃料電池10は、単一の固体酸化物形の燃料電池を複数積層した積層電池である。燃料電池10は、例えば、自己の温度が600℃から700℃に達した状態において、燃料ガスと酸化剤ガスとの化学反応により発電する。
酸化剤供給装置20は、燃料電池10の発電に必要となる酸化剤ガスを燃料電池10に供給する。酸化剤供給装置20は、酸化剤供給通路21と、コンプレッサ22と、酸化剤熱交換器23と、を備える。
酸化剤供給通路21は、燃料電池10に酸化剤ガスを通す通路である。本実施形態の酸化剤供給通路21の一端は外気に連通され、他端は燃料電池10の酸化剤入口孔に接続される。
コンプレッサ22は、酸化剤供給通路21に設けられる圧縮機を構成する。コンプレッサ22は、酸化剤ガスとして外気から空気を吸引するとともにその空気を圧縮して燃料電池10に供給する。なお、本実施形態では圧縮機としてコンプレッサ22が用いられているが、コンプレッサ22の代りにブロアが用いられてもよい。
酸化剤熱交換器23は、燃料電池10を暖機するために燃料電池10に供給される酸化剤ガスを加熱する。本実施形態の酸化剤熱交換器23は、コンプレッサ22により供給される空気と、加熱装置40から排出される加熱ガスとの間で熱交換を行う。酸化剤熱交換器23は、熱交換によって加熱された空気を燃料電池10に出力する。
燃料供給装置30は、燃料電池10の発電に必要となる燃料ガスを燃料電池10に供給する。燃料供給装置30は、燃料供給通路31と、液体燃料タンク32と、燃料ポンプ33と、燃料熱交換器34と、インジェクタ35と、気化器36と、熱交換器37と、改質器38と、を備える。
燃料供給通路31は、燃料電池10に燃料ガスを供給するための通路である。本実施形態の燃料供給通路31の一端は液体燃料タンク32に接続され、他端は燃料電池10の燃料入口孔に接続される。
液体燃料タンク32は、燃料ガスの生成に必要となる液体燃料を蓄える容器である。液体燃料としては、含酸素燃料及び水を含む水溶液が用いられる。含酸素燃料とは、アルコール又はメチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)などの含酸素化合物を含む燃料のことである。本実施形態の液体燃料タンク32は、改質用の液体燃料として、例えばエタノール約40%volのエタノール水溶液を蓄える。
燃料ポンプ33は、液体燃料タンク32の内部に配置され、液体燃料タンク32に蓄えられた液体燃料を燃料熱交換器34に供給する。燃料ポンプ33は、液体燃料を圧縮して燃料熱交換器34に供給する。なお、燃料ポンプ33は、液体燃料タンク32とインジェクタ35との間であればいずれの場所に配置してもよい。
燃料熱交換器34は、液体燃料タンク32の下流からインジェクタ35に供給される液体燃料を加熱する熱交換器を構成する。すなわち、燃料熱交換器34は、液体燃料タンク32から流出した液体燃料を加熱する。具体的には、燃料熱交換器34は、液体燃料タンク32とインジェクタ35との間に形成される通路に配置される。
本実施形態の燃料熱交換器34は、燃料ポンプ33により供給される液体燃料を加熱する。燃料熱交換器34は、燃料ポンプ33からの液体燃料と加熱装置40からの加熱ガスとの間で熱交換を行う。ここにいう加熱ガスとは、燃料電池10の発電に必要となる流体を加熱するためのガスであり、例えば、燃料電池10から排出される排出ガス、液体燃料を燃焼した燃焼ガス、流体を圧縮した圧縮ガス、又は、燃料電池システム100以外の外部システムから排出される排出ガスなどが挙げられる。
本実施形態の燃料熱交換器34は、燃料ポンプ33とインジェクタ35との間の燃料供給通路31に配置される。これにより、燃料熱交換器34に供給される液体燃料が燃料ポンプ33で圧縮されるので、液体燃料の沸点を高くすることができる。このため、液体燃料が気化しない範囲で液体燃料の温度を上昇させることができる。燃料熱交換器34は、加熱した液体燃料をインジェクタ35に出力する。
インジェクタ35は、液体燃料を噴射する噴射装置を構成する。本実施形態のインジェクタ35は、燃料ポンプ33から供給される液体燃料を所定の周期により気化器36に噴射する。
気化器36と熱交換器37と改質器38とは、インジェクタ35から噴射された液体燃料である噴射燃料を気化させることにより、燃料ガスを生成する燃料生成装置を構成する。
気化器36は、インジェクタ35によって噴射された噴射燃料を気化する。気化器36は、インジェクタ35から供給された水溶液を気化することにより、水蒸気に含酸素燃料ガスが含まれる混合ガスを、改質用の燃料ガスとして生成する。気化器36は、例えば、加熱装置40により加熱される。
熱交換器37は、気化器36から排出される混合ガスを、混合ガスの改質に必要となる所定の温度まで上昇させる。本実施形態の熱交換器37は、加熱装置40の熱源自体に接触しており、熱源から生じる熱を用いて気化器36からの混合ガスを加熱する。
改質器38は、熱交換器37から排出される混合ガスを改質して燃料ガスを生成する。本実施形態の改質器38は、含酸素燃料ガスと水蒸気との混合ガスを改質して水素ガスを生成する。改質器38は、加熱装置40により加熱される。
加熱装置40は、燃料電池10、気化器36及び改質器38を加熱する。例えば、加熱装置40は、燃料電池10に供給される酸化剤ガス、インジェクタ35から噴射された噴射燃料、及び、改質器38に供給される混合ガスの各々を加熱する。
加熱装置40は、燃料通路41と、インジェクタ42と、燃料電池排気通路43及び44と、燃焼器45と、燃焼器排気通路46と、を備える。
燃料通路41は、燃焼器45に液体燃料を供給するための通路である。本実施形態の燃料通路41の一端は、燃料熱交換器34とインジェクタ35との間の燃料供給通路31から分岐した通路に接続され、他端はインジェクタ42に接続される。
インジェクタ42は、インジェクタ35と同一の構成であり、燃料ポンプ33により燃料熱交換器34から排出される液体燃料を燃焼器45に噴射する。
燃料電池排気通路43及び44は、燃料電池10から排出される酸化剤ガス及び燃料ガスを燃料電池10の排出ガスとして燃焼器45に供給するための通路である。燃料電池排気通路43の一端は、燃料電池10の酸化剤排出孔に接続され、他端は燃焼器45に接続される。燃料電池排気通路44の一端は、燃料電池10の燃料排出孔に接続され、他端は燃焼器45に接続される。
燃焼器45は、燃料電池10の排出ガスである酸化剤ガス及び燃料ガスを混合した混合ガスを燃焼させる。また、燃料電池10の起動直後は、燃料電池10の発電が行われないため、燃焼器45は、インジェクタ42から噴射される液体燃料を燃焼させる。燃焼器45は、燃料ガス又は液体燃料が燃焼した後の燃焼ガスを燃焼器排気通路46に排出ガスとして出力する。
燃焼器排気通路46は、燃焼器45から排出される排出ガスを燃料電池システム100の外部に排出するための通路である。燃焼器排気通路46は、燃焼器45の排出ガスを、気化器36、酸化剤熱交換器23、及び燃料熱交換器34を順番に経由して外部に排出する。
これにより、燃焼器45の排出ガスの熱によって、気化器36の液体燃料、酸化剤熱交換器23の空気、及び燃料熱交換器34の液体燃料の各々が加熱される。例えば、気化器36には約700℃の排出ガスが供給され、酸化剤熱交換器23には約400℃から500℃の排出ガスが供給され、燃料熱交換器34には約100℃から200℃の排出ガスが供給され、燃料熱交換器34から数十℃の排出ガスが排出される。
このとき、燃料熱交換器34において燃焼器45の排出ガスと燃料ポンプ33からの液体燃料との間で熱交換が行われるので、燃料熱交換器34から排出される液体燃料は、液体燃料の沸点よりも低い約百数十℃に加熱される。
コントローラ50は、燃料電池システム100の動作を制御する制御装置である。コントローラ50は、あらかじめ定められた処理がプログラムされた中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)及び記憶装置を備える1つ又は複数のマイクロコンピュータによって構成される。
コントローラ50は、燃料電池システム100が起動されると、燃料電池10への燃料ガス及び酸化剤ガスの各供給流量が目標値となるようにコンプレッサ22及びインジェクタ35の各々の動作を制御する。そして燃料電池10の発電に必要な流体を加熱するために、コントローラ50は、インジェクタ42から液体燃料を燃焼器45に噴射し、燃焼器45において液体燃料を燃焼させる。
これにより、燃焼器45自体の熱により熱交換器37及び改質器38が加熱される。これとともに、燃焼器45から排出される燃焼後の排出ガスが気化器36及び酸化剤熱交換器23の各々に供給されるので、燃料電池10に供給される酸化剤ガス、及びインジェクタ35から噴射される噴射燃料が加熱される。このため、燃料電池10の温度が徐々に上昇する。
さらに本実施形態では、燃焼器45からの排出ガスが燃料熱交換器34に供給されるので、燃料熱交換器34に供給される液体燃料が気化しない程度に加熱される。これにより、燃料電池システム100の起動直後において外気温が低いため液体燃料タンク32の温度が低いような場合に粘度が高い液体燃料がインジェクタ35に供給されるのを抑制することができる。
したがって、インジェクタ35から噴射される液体燃料の噴射量が低下するのを抑制することができ、精度よく燃料ガスを燃料電池10に供給することができる。
図2は、インジェクタ35に供給される液体燃料の温度及び粘性の関係を例示する図である。
図2に示すように、液体燃料の温度が0℃よりも低くなるほど、急峻に液体燃料の粘度が高くなる。そして液体燃料の粘度が高くなるほど、インジェクタ35から噴射される液体燃料の噴射量が低下する。その結果、液体燃料の温度が0℃よりも低い状態では燃料電池10から出力される発電電力が不足することが懸念される。
この対策として、本実施形態ではインジェクタ35よりも上流に燃料熱交換器34を配置することにより、インジェクタ35に供給される液体燃料の粘度を下げることができる。したがって、燃料電池10に供給される燃料ガスの流量を適切な値に制御することが可能になる。
図3は、インジェクタ35に供給される液体燃料の圧力及び沸点の関係を例示する図である。
図3に示すように、燃料ポンプ33とインジェクタ35との間に燃料熱交換器34を配置することにより、インジェクタ35に供給される液体燃料の圧力は、大気圧から燃料ポンプ33で加圧された液体燃料の圧力を示すポンプ燃圧まで上昇する。このため、インジェクタ35に供給される液体燃料の沸点を、大気圧での沸点Taからポンプ燃圧での沸点Tf(いわゆるペーパロック温度)の近傍まで高くすることができる。
このように、液体燃料の沸点を考慮して燃料熱交換器34の熱交換性能の設計が行われる。具体的には、液体燃料タンク32における液体燃料温度の想定変動範囲と、燃料熱交換器34に供給される排出ガス温度の想定変動範囲とにおいて、燃料熱交換器34から排出される液体燃料の温度が、ポンプ圧力での沸点Tfより低くなるように燃料熱交換器34の熱交換性能が設計される。
図4は、燃料電池システム100における液体燃料の加熱制御方法の一例を示すフローチャートである。この例では、燃料電池システム100が起動されると、液体燃料の加熱制御方法が実施される。
ステップS1においてコントローラ50は、加熱制御方法が開始されると、燃焼器45を作動させる。本実施形態のコントローラ50は、コンプレッサ22を制御して燃料電池10を介して燃焼器45に空気を供給するとともに、燃料ポンプ33を制御して液体燃料をインジェクタ42に供給し、インジェクタ42から燃焼器45に液体燃料を噴射する。
ステップS2において燃料熱交換器34は、燃焼器45から排出される排出ガスを用いて、燃料ポンプ33からの液体燃料を加熱する。これにより、インジェクタ35に供給される液体燃料の粘度を低減することができる。
ステップS3においてコントローラ50は、燃料熱交換器34によって加熱された液体燃料をインジェクタ35から気化器36に噴射する。これにより、液体燃料の温度変動幅が小さくなるので、インジェクタ35から気化器36に噴射される液体燃料の噴射量を精度よく制御することができる。
ステップS4においてコントローラ50は、気化器36を用いて噴射燃料を気化し、改質器38を用いて気化した噴射燃料を燃料ガスに改質して燃料電池10に供給する。
ステップS5においてコントローラ50は、燃料電池システム100の停止指令を受けたか否かを判断する。コントローラ50は、燃料電池システム100の停止指令を受けるまで、ステップS1乃至S4の処理を繰り返す。
そして燃料電池システム100の停止指令を受けると、コントローラ50は、燃料電池システム100の液体燃料の加熱制御方法についての一連の処理を終了する。
なお、本実施形態の燃料電池システム100では燃焼器45の排出ガスを気化器36、酸化剤熱交換器23、燃料熱交換器34の順に経由させる例について説明したが、燃料電池システム100の設計によってはこれらの順番を変更してもよい。また、燃焼器45の排出ガスを少なくとも燃料熱交換器34を通過させればよく、気化器36及び酸化剤熱交換器23の少なくとも一つを経路から省略してもよい。
また、本実施形態では燃料熱交換器34に加熱ガスとして燃焼器45の排出ガスを供給する例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、燃料電池システム100は、燃焼器45の排出ガスに代えて、酸化剤熱交換器23から排出される酸化剤ガスの一部、燃料電池10から排出される酸化剤ガス、又は、燃料電池10から排出される燃料ガスを燃料熱交換器34に供給するものであってもよい。あるいは、ハイブリッド車両に燃料電池システム100が搭載した場合には、エンジンの排出ガスを燃料熱交換器34に供給するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態によれば、燃料電池システム100は、固体酸化物形の燃料電池10に燃料ガス及び酸化剤ガスを供給して燃料電池10を発電させる。燃料電池システム100は、水を含む液体燃料を溜める液体燃料タンク32と、液体燃料を噴射する噴射装置を構成するインジェクタ35と、インジェクタ35によって噴射された噴射燃料を気化して燃料ガスを生成する燃料生成装置を構成する気化器36とを含む。
このようにインジェクタ35を用いて液体燃料を噴射することにより、噴射燃料の粒径が微小になるので、気化器36において噴射燃料を効率よく気化することが可能になる。
さらに燃料電池システム100は、液体燃料タンク32の下流からインジェクタ35に供給される液体燃料を加熱する燃料熱交換器34を含む。これにより、インジェクタ35に供給される液体燃料の粘度が上昇するのを抑制できるので、噴射燃料の流量を精度よく制御することができる。このため、液体燃料の噴射量の誤差を抑制しつつ液体燃料を効率よく気化することができる。
すなわち、本実施形態によれば、図2に示したように液体燃料の粘度上昇に起因する液体燃料の噴射量不足を補うためにインジェクタ35の噴射回数を余計に増やす必要性が低くなるので、液体燃料を効率よく気化することができる。
また、本実施形態によれば、燃料熱交換器34は、燃料電池システム100に備えられた燃焼器45及び燃料電池10の一方の作動装置から排出される排出ガスと、燃料ポンプ33からの液体燃料との間で熱交換を行う。これにより、燃料電池10の発電のために使用された熱エネルギーを有効に利用することができる。すなわち、燃料電池システム100で発生さえる熱の回収効率を高めつつ、液体燃料の噴射量を精度良く制御することができる。
本実施形態では燃料熱交換器34に供給される排出ガスとして、燃焼器45から排出される燃焼後の排出ガスである燃焼ガスが用いられる。そして、燃料熱交換器34は、酸化剤熱交換器23の酸化剤ガスと燃料電池10の燃料ガスと気化器36の噴射燃料とのうち少なくとも一つの流体と熱交換を行った後の燃焼ガスを用いて、液体燃料タンク32からの液体燃料を加熱する。
これにより、燃料熱交換器34に供給される燃焼ガスの熱により液体燃料が過剰に加熱されるという事態を回避することができる。したがって、燃料熱交換器34からインジェクタ35に供給される液体燃料が気化するのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、燃焼器45の燃焼ガスは、気化器36の噴射燃料、酸化剤熱交換器23の酸化剤ガス、燃料熱交換器34の液体燃料の順に熱交換が行われる。これにより、燃焼ガスの温度は低下するので、燃料熱交換器34において燃焼ガスの温度が高過ぎることで液体燃料が気化するという事態を回避することができる。すなわち、燃料熱交換器34の液体燃料を加熱するのに適した温度の燃焼ガスを燃料熱交換器34に供給することができる。
また、本実施形態によれば、燃料電池システム100は、インジェクタ35に液体燃料を供給する燃料ポンプ33をさらに含む。そして燃料熱交換器34は、燃料ポンプ33とインジェクタ35との間に配置される。
このように、燃料ポンプ33よりも下流に燃料熱交換器34を配置することにより、燃料ポンプ33で加圧された液体燃料を燃料熱交換器34に供給することが可能になる。
図3に示したように、燃料ポンプ33により液体燃料に加えられる圧力が上昇するほど、液体燃料の飽和蒸気圧、すなわち液体燃料の沸点が高くなる。そしてインジェクタ35に供給される液体燃料の沸点が高くなるほど、液体燃料が気化しない範囲において液体燃料の温度を高くすることができる。これにより、インジェクタ35に供給される液体燃料の粘度を低減することが可能になるので、液体燃料の温度低下に伴うインジェクタ35の噴射量の減少を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、燃料電池システム100は、燃料電池10を加熱する燃焼器45に液体燃料を噴射する他の噴射装置を構成するインジェクタ42をさらに含む。インジェクタ42は、燃料ポンプ33とインジェクタ35との間の燃料供給通路31から分岐した分岐通路である燃料通路41に接続され、燃料熱交換器34は、燃料通路41よりも上流の燃料供給通路31に配置される。
これにより、燃料熱交換器34を二つのインジェクタ35及び42の各々に設ける必要がないので、燃料電池システム100の設置スペースを低減しつつ、インジェクタ35及び42の双方の噴射量を精度よく制御することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態における燃料電池システム101の構成の一例を示す構成図である。
燃料電池システム101は、図1に示した燃料電池システム100の構成に加えて、燃料循環通路341及び流量調整弁342と、熱交換器迂回通路343及び流量調整弁344と、排ガス迂回通路345及び流量調整弁346と、を備えている。なお、他の構成については、燃料電池システム100の構成と同じであるため、同一符号を付してここでの説明を省略する。
燃料循環通路341は、燃料熱交換器34とインジェクタ35との間の燃料供給通路31から分岐した通路であって液体燃料を液体燃料タンク32に循環させる通路である。本実施形態の燃料循環通路341は、燃料熱交換器34とインジェクタ35との間の燃料供給通路31から分岐して液体燃料タンク32に合流する。
流量調整弁342は、燃料循環通路341を通過する液体燃料の流量を調整する。本実施形態の流量調整弁342は、燃料熱交換器34への液体燃料の循環流量を調整する三方弁である。流量調整弁342は、コントローラ50により制御される。
例えば、燃料熱交換器34よりも下流の液体燃料の温度が所定の許容閾値以下である場合には、燃料熱交換器34から排出される液体燃料の全部を液体燃料タンク32に排出する。ここにいう許容閾値は、例えば、インジェクタ35及び42による液体燃料の噴射量の誤差を許容可能な液体燃料の温度範囲の下限値に設定される。
燃料熱交換器34よりも下流の液体燃料の温度は、例えば、燃料ポンプ33と燃料熱交換器34との間の燃料供給通路31又は液体燃料タンク32に設けられる温度センサ321の検出値から求められる。上述の許容閾値は、インジェクタ35による液体燃料の噴射量誤差が小さくなる液体燃料の温度、例えば0℃に設定される。
一方、液体燃料が許容閾値を上回る場合には、流量調整弁342は、液体燃料タンク32に排出される液体燃料の全部をインジェクタ35及び42に供給する。これにより、インジェクタ35及び42による液体燃料の噴射量の誤差が許容範囲に収まるので、燃料電池10の出力不足を回避することができる。
熱交換器迂回通路343は、燃料熱交換器34を迂回してインジェクタ35及び42に液体燃料を通す通路である。本実施形態の熱交換器迂回通路343は、燃料ポンプ33と燃料熱交換器34との間の燃料供給通路31から分岐して、燃料熱交換器34よりも下流であって燃料通路41よりも上流の燃料供給通路31に合流する。
流量調整弁344は、熱交換器迂回通路343を通過する液体燃料の流量を調整する。本実施形態の流量調整弁344は、燃料熱交換器34を迂回してインジェクタ35及び42に供給される液体燃料の流量を調整する三方弁である。流量調整弁342は、コントローラ50により制御される。例えば、燃料熱交換器34よりも下流の液体燃料の温度が所定の過熱閾値以下である場合には、流量調整弁344は、燃料ポンプ33から吐出される液体燃料の全部を燃料熱交換器34に供給する。
上述の過熱閾値は、液体燃料の粘度が低くなるように液体燃料の沸点よりも低い温度、例えば約140℃に設定される。一方、液体燃料の温度が過熱閾値を上回る場合には、流量調整弁344は、燃料熱交換器34への液体燃料の供給量を減らし、液体燃料の迂回流量を増やす。これにより、インジェクタ35及び42よりも下流で液体燃料が気化するのを回避することができる。
排ガス迂回通路345は、燃料熱交換器34を迂回して燃焼器45の排出ガスを燃料電池システム101の外部に通す通路である。本実施形態の排ガス迂回通路345は、酸化剤熱交換器23と燃料熱交換器34との間の酸化剤供給通路21から分岐して、燃料熱交換器34よりも下流の燃焼器排気通路46に合流する。
流量調整弁346は、排ガス迂回通路345を通過する排出ガスの流量を調整する。本実施形態の流量調整弁346は、燃焼器45の排出ガスが燃料熱交換器34を迂回して燃料電池システム100の外部に排出される流量を調整する三方弁である。流量調整弁346は、コントローラ50により制御される。
例えば、酸化剤熱交換器23から排出される排出ガスの温度が所定の温調閾値以下である場合には、流量調整弁346は、燃焼器45から燃料熱交換器34に供給される排出ガスの全部を外部に排出する。酸化剤熱交換器23から排出される排出ガスの温度は、酸化剤熱交換器23と燃料熱交換器34との間の燃焼器排気通路46に設けられる温度センサ231の検出値から求められる。
上述の温調閾値は、燃料熱交換器34に供給される液体燃料を加熱しすぎる排出ガス温度、例えば約200℃に設定される。一方、排出ガスの温度が温調閾値を上回る場合には、流量調整弁346は、燃料熱交換器34への排出ガスの供給量を減らし、排出ガスの迂回流量を増やす。これにより、燃料熱交換器34で液体燃料が気化するのを回避することができる。
本実施形態のコントローラ50は、燃料熱交換器34に供給される液体燃料及び排出ガスの温度をそれぞれ検出し、これらの検出値に基づいて流量調整弁342、344及び346の各動作を制御する。
例えば、コントローラ50は、液体燃料の温度が上述の許容閾値以下である場合には、流量調整弁344から燃料熱交換器34への液体燃料の供給流量を増加させるとともに、流量調整弁342から液体燃料タンク32への液体燃料の循環流量を増加させる。これにより、液体燃料が燃料熱交換器34を介して液体燃料タンク32を循環するので、インジェクタ35及び42に供給される液体燃料の温度を速やかに上昇させることができる。
また、コントローラ50は、液体燃料の温度が上述の過熱閾値を上回る場合には、流量調整弁344から燃料熱交換器34への液体燃料の供給流量を減少させるとともに、流量調整弁342から液体燃料タンク32への液体燃料の循環流量を減少させる。これにより、燃料熱交換器34での液体燃料の加熱量が減少するので、インジェクタ35及び42に供給される液体燃料が気化するのを抑制することができる。
あるいは、コントローラ50は、液体燃料の温度が上述の過熱閾値を上回る場合、又は、燃焼器45の排出ガス温度が上述の温調閾値を上回る場合に、流量調整弁346から燃料熱交換器34への排出ガスの供給流量を減少させる。このようにしても、燃料熱交換器34での液体燃料の加熱量が減少するので、インジェクタ35及び42に供給される液体燃料が気化するのを抑制することができる。
本発明の第2実施形態によれば、燃料電池システム101は、液体燃料を溜める液体燃料タンク32と、インジェクタ35よりも上流の燃料供給通路31から液体燃料を液体燃料タンク32に循環させる燃料循環通路341とを含む。本実施形態の燃料循環通路341は、燃料熱交換器34とインジェクタ35との間の燃料供給通路31から分岐して液体燃料タンク32に合流する。
これにより、インジェクタ35に供給される液体燃料の一部又は全部が液体燃料タンク32に排出されるので、燃料熱交換器34に液体燃料を循環させることができる。これにより、液体燃料の温度が上昇しやすくなるので、インジェクタ35に供給される液体燃料の温度を、インジェクタ35の噴射量の誤差を許容できる所定の値まで上昇させることができる。
また、本実施形態によれば、燃料電池システム101は、燃料熱交換器34を迂回してインジェクタ35に液体燃料を通す熱交換器迂回通路343をさらに含む。これにより、燃料ポンプ33から吐出される液体燃料の一部又は全部が燃料熱交換器34を迂回してインジェクタ35及び42に供給されるので、液体燃料を過剰に加熱するのを回避することができる。
また、本実施形態によれば、燃料熱交換器34を迂回して排出ガスを外部に通す排ガス迂回通路345をさらに含む。これにより、燃焼器45の排出ガスの一部又は全部が燃料熱交換器34を迂回して外部に排出されるので、燃焼器45の排出ガスにより液体燃料が気化するのを回避することができる。
また、本実施形態によれば、燃料電池システム101は、熱交換器迂回通路343を通過する流体である液体燃料の流量を調整する流量調整弁344をさらに含む。これにより、液体燃料の温度が所定の加熱閾値を上回る場合には、燃料ポンプ33から燃料熱交換器34への液体燃料の供給流量を減少させることができる。
さらに、本実施形態によれば、燃料電池システム101は、排ガス迂回通路345を通過する流体である排出ガスの流量を調整する流量調整弁346さらに含む。これにより、液体燃料の温度が加熱閾値を上回る場合、又は、排出ガスの温度が温調閾値を上回る場合には、燃焼器45から燃料熱交換器34への排出ガスの供給流量を減少させることができる。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態における燃料電池システム102の構成の一例を示す構成図である。
燃料電池システム102は、図5に示した燃料電池システム101の構成に加えて、圧縮ガス迂回通路347及び流量調整弁348を備えている。なお、他の構成については、燃料電池システム100の構成と同じであるため、同一符号を付してここでの説明を省略する。
圧縮ガス迂回通路347は、コンプレッサ22によって空気が圧縮された圧縮ガスを、燃料電池10を迂回して燃料電池システム102の外部に通す迂回通路である。本実施形態の圧縮ガス迂回通路347は、コンプレッサ22と酸化剤熱交換器23との間の酸化剤供給通路21から分岐して、酸化剤熱交換器23と燃料熱交換器34との間の燃焼器排気通路46に合流する。
流量調整弁348は、圧縮ガス迂回通路347を通過する圧縮ガスの流量を調整する。本実施形態の流量調整弁348は、燃料熱交換器34への圧縮ガスの供給流量を調整する三方弁である。流量調整弁348は、コントローラ50により制御される。
例えば、燃料電池システム102が起動されてから燃焼器45が作動するまでの特定の期間において、コントローラ50は、流量調整弁348を制御してコンプレッサ22の圧縮ガスを燃料熱交換器34に供給する。これにより、燃料熱交換器34は、コンプレッサ22で圧縮された空気の一部又は全部と液体燃料との間で熱交換を行う。
一方、特定の期間外においては、コントローラ50は、流量調整弁348を制御してコンプレッサ22から吐出される空気の全部を燃料電池10に供給する。
図7は、燃料電池システム102における液体燃料の加熱制御方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の過熱制御方法は、図4に示した第1実施形態におけるコントローラ50の処理手順に加えて、ステップS11乃至S13の処理と、ステップS21乃至S24の処理とを備えている。
ステップS11においてコントローラ50は、燃料電池システム102が起動されると、燃料熱交換器34を介して液体燃料を液体燃料タンク32に循環させる。例えば、コントローラ50は、燃料ポンプ33から吐出される液体燃料の全部を燃料熱交換器34に供給するように流量調整弁344を制御するとともに、燃料熱交換器34から排出される液体燃料の全部を液体燃料タンク32に戻すように流量調整弁342を制御する。
ステップS12においてコントローラ50は、燃焼器45の排出ガスの代わりにコンプレッサ22で圧縮された空気である圧縮ガスを燃料熱交換器34に供給する。例えば、コントローラ50は、コンプレッサ22から吐出される空気の温度が高くなるようにコンプレッサ22を制御するとともに、コンプレッサ22から吐出される空気の全部を燃料熱交換器34に供給するように流量調整弁348を制御する。
ステップS13においてコントローラ50は、燃料熱交換器34に供給される液体燃料の温度が上述の許容閾値Tf_l以上であるか否かを判断する。例えば、液体燃料タンク32の温度センサ321の検出値が所定の許容閾値Tf_lを下回る場合にコントローラ50は、インジェクタ42に供給される液体燃料の粘度が高過ぎると判定する。そしてステップS2の処理に戻り、コンプレッサ22の圧縮ガスにより液体燃料の加熱を継続する。
ステップS1においてコントローラ50は、燃料熱交換器34に供給される液体燃料の温度が許容閾値Tf_lである場合には、燃料電池システム102を暖機するために燃焼器45を作動させる。
本実施形態のコントローラ50は、コンプレッサ22から排出される圧縮ガスの全部を、燃料電池10を介して燃焼器45に供給するよう流量調整弁348を制御する。これ共にコントローラ50は、燃料熱交換器34から排出される液体燃料の一部をインジェクタ42に供給するよう流量調整弁342を制御し、インジェクタ42から所定流量の液体燃料を燃焼器45に噴射する。これにより、燃焼器45において液体燃料が燃焼した後の排出ガスが気化器36及び酸化剤熱交換器23を介して燃料熱交換器34に供給される。
ステップS2においてコントローラ50は、燃料熱交換器34に排出ガスを供給することにより、燃料ポンプ33から燃料熱交換器34に供給される液体燃料を加熱する。これにより、インジェクタ35及び42に供給される液体燃料の粘度を低減させることができる。
ステップS21においてコントローラ50は、燃焼器45からの排出ガスの温度が上述の温調閾値Te_h以上であるか否かを判断する。例えば、燃料熱交換器34と酸化剤熱交換器23との間の燃焼器排気通路46又は燃料熱交換器34の入口に温度センサが設けられ、コントローラ50は、その温度センサの検出値が所定の温調閾値Te_h以上であるか否かを判断する。
なお、コントローラ50は、燃料熱交換器34に供給される液体燃料の供給流量が減少するほど、液体燃料が気化しやすくなるので、温調閾値Te_hを下げるように設定してもよい。これにより、燃料熱交換器34からインジェクタ35に供給される液体燃料が気化するのを抑制することができる。
ステップS22においてコントローラ50は、燃焼器45からの排出ガスの温度が温調閾値Te_h以上である場合には、酸化剤熱交換器23から燃料熱交換器34への排出ガスの供給流量が減少するように流量調整弁346を制御する。これにより、燃料熱交換器34において液体燃料が気化するのを抑制することができる。
一方、燃焼器45からの排出ガスの温度が温調閾値Te_hを下回る場合には、コントローラ50は、ステップS22の処理を省略してステップS23の処理を実行する。
ステップS23においてコントローラ50は、燃料熱交換器34に供給される液体燃料の温度が上述の過熱閾値Tf_h以上であるか否かを判断する。例えば、燃料ポンプ33と燃料熱交換器34との間の燃料供給通路31に温度センサが設けられ、コントローラ50は、その温度センサの検出値が所定の過熱閾値Tf_h以上であるか否かを判断する。
ステップS24においてコントローラ50は、燃料熱交換器34に供給される液体燃料の温度が過熱閾値Tf_h以上である場合には、熱交換器迂回通路343を通過する液体燃料の迂回流量が増加するように流量調整弁344を制御する。これにより、燃料熱交換器34から液体燃料に供給される熱量が減少するので、燃料熱交換器34において液体燃料が気化するのを回避することができる。
一方、燃料熱交換器34に供給される液体燃料の温度が過熱閾値Tf_hを下回る場合には、コントローラ50は、ステップS24の処理を省略してステップS3の処理を実行する。
ステップS3においてコントローラ50は、燃料熱交換器34で加熱された液体燃料をインジェクタ35により気化器36に噴射する。これにより、インジェクタ35から気化器36に噴射される液体燃料の噴射量を精度よく制御することができる。
ステップS4においてコントローラ50は、気化器36を用いてインジェクタ35からの噴射燃料を気化し、気化した噴射燃料を改質器38において改質し、改質した燃料ガスを燃料電池10に供給する。
ステップS5においてコントローラ50は、燃料電池システム102の停止指令を受けたか否かを判断する。そして燃料電池システム102の停止指令を受けるまでコントローラ50は、一連の処理手順を繰り返す。そしてコントローラ50は、燃料電池システム102の停止指令を受けると、燃料電池システム102における液体燃料の加熱制御方法を終了する。
なお、燃料電池システム102の停止処理においてコントローラ50は、インジェクタ35の動作を停止するとともに、酸化剤熱交換器23から燃料熱交換器34への通路を閉じ、排ガス迂回通路345を開放するように流量調整弁346を制御する。流量調整弁346の制御により、燃料熱交換器34での熱交換を停止する。そして液体燃料の温度が許容閾値Tf_lを下回った場合に、コントローラ50は、燃料ポンプ33の動作を停止する。
本発明の第3実施形態によれば、燃料電池システム102は、酸化剤ガスである空気を圧縮して燃料電池10に供給する圧縮機を構成するコンプレッサ22をさらに含む。そして燃料熱交換器34は、コンプレッサ22で空気が圧縮された圧縮ガスの一部又は全部と液体燃料タンク32の液体燃料との間で熱交換を行う。
コンプレッサ22から排出される圧縮ガスは高温である。このため、燃焼器45で燃焼が行われていない場面、すなわち燃焼器45が作動していない場面において、燃料熱交換器34に供給される排出ガスとしてコンプレッサ22の圧縮ガスを用いることにより、燃料熱交換器34により液体燃料を加熱することができる。
また、燃焼器45の作動後に、燃焼器45から燃料熱交換器34に供給される排出ガスの温度が上昇しすぎた場合には、コントローラ50は、流量調整弁348を制御してコンプレッサ22から排出される圧縮ガスの一部を燃料熱交換器34に供給してもよい。これにより、燃料熱交換器34に供給される排出ガスの温度を低下させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述の実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上述の実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
なお、上述の実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
100〜102 燃料電池システム
22 コンプレッサ(圧縮機)
31 燃料供給通路(供給通路)
32 液体燃料タンク(タンク)
33 燃料ポンプ
34 燃料熱交換器(熱交換器)
35 インジェクタ(噴射装置)
42 インジェクタ(他の噴射装置)
45 燃焼器
46 気化器(燃料生成装置)
341 燃料循環通路(循環通路)
343 熱交換器迂回通路(迂回通路)
344、346 流量調整弁(調整弁)
345 排ガス迂回通路(迂回通路)

Claims (12)

  1. 固体酸化物形の燃料電池に燃料ガス及び酸化剤ガスを供給して前記燃料電池を発電させる燃料電池システムであって、
    液体燃料を溜めるタンクと、
    前記液体燃料を噴射する噴射装置と、
    前記噴射装置により噴射された噴射燃料を気化して前記燃料ガスを生成する燃料生成装置と、
    前記タンクよりも下流から前記噴射装置に供給される前記液体燃料を加熱する熱交換器と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記熱交換器は、当該燃料電池システムに備えられる燃焼器、前記燃料電池、及び前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する圧縮機のうちのいずれか一つから排出される排出ガスと前記液体燃料との間で熱交換を行う、
    燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記排出ガスは、前記燃焼器から排出される燃焼ガスを含み、
    前記熱交換器は、前記酸化剤ガス、前記燃料ガス及び前記噴射燃料のうち少なくとも一つの流体と熱交換をした後の前記燃焼ガスを用いて前記液体燃料を加熱する、
    燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
    前記排出ガスは、前記噴射燃料、前記酸化剤ガス、前記液体燃料の順に各流体と熱交換を行う、
    燃料電池システム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記噴射装置に前記液体燃料を供給する燃料ポンプをさらに含み、
    前記熱交換器は、前記燃料ポンプと前記噴射装置との間に配置される、
    燃料電池システム。
  6. 請求項5に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料ポンプと前記噴射装置との間の供給通路から分岐した分岐通路に接続され、前記燃料電池を加熱する燃焼器に対して前記液体燃料を噴射する他の噴射装置をさらに含み、
    前記熱交換器は、前記分岐通路よりも上流の前記供給通路に配置される
    燃料電池システム。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記熱交換器と前記噴射装置との間の燃料供給通路から分岐した通路であって前記液体燃料を前記タンクに循環させる循環通路と、
    を含む燃料電池システム。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記熱交換器を迂回して前記噴射装置に前記液体燃料を通す迂回通路をさらに含む、
    燃料電池システム。
  9. 請求項2から請求項8までのいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記熱交換器を迂回して前記熱交換器に供給される排出ガスを外部に通す迂回通路をさらに含む、
    燃料電池システム。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の燃料電池システムであって、
    前記迂回通路を通過する流体の流量を調整する調整弁さらに含む、
    燃料電池システム。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記酸化剤ガスを圧縮して前記燃料電池に供給する圧縮機をさらに含み、
    前記熱交換器は、前記圧縮機により圧縮された前記酸化剤ガスの一部又は全部と前記液体燃料との間で熱交換を行う、
    燃料電池システム。
  12. 燃料電池に燃料ガスを供給する燃料電池システムの制御方法であって、
    液体燃料を溜めるタンクから流出した前記液体燃料を加熱する熱交換ステップと、
    前記熱交換ステップにより加熱された前記液体燃料を噴射する噴射ステップと、
    前記噴射ステップにより噴射された噴射燃料を気化して前記燃料ガスを生成する燃料生成ステップと、
    を含む燃料電池システムの制御方法。
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