JP2019045765A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】再帯電電流のプロファイルから像保持体の磨耗を検知する場合の露光工程において、分割された領域をずらしながら露光する場合と比較して、磨耗の検知精度をより高くすること。【解決手段】回転軸を中心として回転する像保持体と、像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電時に流れる帯電電流を測定する測定手段と、表面を帯電された像保持体に光を照射して露光し静電潜像を形成する露光手段と、像保持体の表面を初期帯電させるように帯電手段を制御し、回転軸方向の予め定められた幅の光の照射領域を回転軸に沿って移動させつつ帯電された像保持体の表面を露光し露光領域を形成するように露光手段を制御し、露光された像保持体の表面を再度帯電手段により帯電させたときに流れる再帯電電流を測定するように測定手段を制御し、再帯電電流を用いて像保持体の異常を検知する検知手段と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
特許文献1には、導電性基体を介して感光層が形成された感光体を使用して画像形成を行う電子写真方式の画像形成装置において、感光体表面を帯電し、その帯電後に感光体表面の一部分を露光し、その露光後に感光体表面を再帯電し、その再帯電後に導電性基体に接続された電流計により再帯電で感光体に流れる流れ込み電流を測定し、その測定された電流値を感光体の表面電位情報として認識することを特徴とする感光体の表面電位認識方法が開示されている。特許文献1に係る表面電位認識方法では、帯電電位を部分的に除電して再帯電時に流れる電流を計測して、感光体の軸方向の帯電電位むらを検知している。
特許文献2には、回転駆動する感光体と、感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーにより現像する現像手段と、を少なくとも有する画像形成装置において、帯電手段が印加する帯電電流値を測定する帯電電流値測定手段と、帯電手段によって感光体の全表面を帯電し、感光体を該感光体の長手方向に2つ以上の領域に分割したそれぞれを測定領域とし、測定領域における少なくとも2つにつき、露光手段によって露光した場合に帯電電流値測定手段によって測定される帯電電流値を求め、一の測定領域の帯電電流値と、その他の測定領域の帯電電流値との相違を評価した評価値を算出する評価値算出手段と、評価値に基づいて、感光体が故障または故障に近い状態か否かを判定する故障状態判定手段と、を少なくとも有する故障検出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置が開示されている。特許文献2に係る画像形成装置では、帯電電位を部分的に除電して再帯電時に流れる電流を計測し、感光体の軸方向膜厚むらを検知しているが、露光は短冊状に行っており検知領域を連続的に移動させてはいない。
特開平10−49008号公報 特開2013−190626号公報
本発明は、再帯電電流のプロファイルから像保持体の磨耗を検知する場合の露光工程において、分割された領域をずらしながら露光する場合と比較して、磨耗の検知精度をより高くすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の画像形成装置は、回転軸を中心として回転する像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記帯電時に流れる帯電電流を測定する測定手段と、表面を帯電された前記像保持体に光を照射して露光し静電潜像を形成する露光手段と、前記像保持体の表面を初期帯電させるように前記帯電手段を制御し、前記回転軸方向の予め定められた幅の光の照射領域を前記回転軸に沿って移動させつつ帯電された前記像保持体の表面を露光し露光領域を形成するように前記露光手段を制御し、露光された前記像保持体の表面を再度前記帯電手段により帯電させたときに流れる再帯電電流を測定するように前記測定手段を制御し、前記再帯電電流を用いて前記像保持体の異常を検知する検知手段と、を含むものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記検知手段は、前記照射領域を予め定められた速度で等速に移動させるものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記予め定められた速度は、前記像保持体の1回転する間に前記照射領域が前記予め定められた幅だけ移動する速度であるものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記異常が前記像保持体の周面に沿って形成される磨耗であり、前記予め定められた幅が前記磨耗の前記回転軸方向の幅以下であるものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記予め定められた速度は、前記像保持体の1回転する間に前記照射領域が前記予め定められた幅だけ移動する速度より大きく、前記像保持体の1回転する間に前記露光手段が前記像保持体の前記回転軸方向の長さだけ移動する速度以下であるものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記異常が前記像保持体の周面に沿って形成される磨耗であり、前記予め定められた幅が前記磨耗の前記回転軸方向の幅以上であるものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記検知手段は、前記初期帯電において発生する帯電履歴による前記再帯電電流の誤差を補正するように前記露光手段または前記帯電手段を制御するものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記検知手段は、前記像保持体を初期帯電する前に予め定められた領域を露光して補正露光領域を形成するように前記露光手段を制御するものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記検知手段は、前記露光領域と重ならない領域に前記補正露光領域が形成されるように前記露光手段を制御するものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記検知手段は、前記露光領域による帯電履歴の領域と重ならない領域に前記補正露光領域が形成されるように前記露光手段をさらに制御するものである。
また、請求項11に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記再帯電電流の測定は前記像保持体の回転に伴って1または複数回転おきに行われ、前記検知手段は、複数回の前記再帯電電流の測定の各々の間に前記初期帯電された領域を再帯電させるように前記帯電手段を制御するものである。
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記検知手段は、前記像保持体の1または複数回転分の前記初期帯電を行った後前記再帯電が完了するまで前記照射領域の移動を停止させ、次の前記初期帯電後の露光を停止させた位置から開始するように、前記露光手段を制御するものである。
また、請求項13に記載の発明は、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の発明において、前記異常が前記像保持体の周面に沿って形成される磨耗であり、前記予め定められた幅および前記照射領域の移動速度の少なくとも一方が、前記磨耗の前記回転軸方向の幅に応じて定められるものである。
請求項1に記載の発明によれば、再帯電電流のプロファイルから像保持体の磨耗を検知する場合の露光工程において、分割された領域をずらしながら露光する場合と比較して、磨耗の検知精度がより高くなる、という効果を奏する。
請求項2に記載の発明によれば、露光手段を不均一な速度で移動させる場合と比較して、像保持体の軸方向と回転方向に対して均一な露光領域が得られる、という効果を奏する。
請求項3に記載の発明によれば、予め定められた速度が、像保持体の1回転する間に露光手段が予め定められた幅だけ移動する速度よりも速い場合と比較して、再帯電電流の計測精度がより向上する、という効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、前記予め定められた幅が磨耗の回転軸方向の幅以上である場合と比較して、露光領域周辺部が隣接することに起因する再帯電電流の測定精度の劣化が抑制される、という効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、予め定められた速度が、像保持体の1回転する間に露光手段が予め定められた幅だけ移動する速度である場合と比較して、計測時間が短縮される、という効果を奏する。
請求項6に記載の発明によれば、予め定められた幅が磨耗の回転軸方向の幅以下である場合と比較して、計測時間が短縮される、という効果を奏する。
請求項7に記載の発明によれば、検知手段が初期帯電において発生する帯電履歴による再帯電電流の誤差を補正するように露光手段または帯電手段を制御しない場合と比較して、再帯電電流の計測精度が向上する、という効果を奏する。
請求項8に記載の発明によれば、複数回の再帯電電流の測定の各々の間に初期帯電された領域を再度帯電させて再帯電電流の計測誤差を補正する場合と比較して、再帯電電流の計測ステップ数が削減される、という効果を奏する。
請求項9に記載の発明によれば、検知手段が露光領域と重なる領域に補正露光領域を形成するように露光手段を制御する場合と比較して、再帯電電流の誤差の補正がより正確に行われる、という効果を奏する。
請求項10に記載の発明によれば、検知手段が露光領域による帯電履歴の領域と重なる領域に前記補正露光領域が形成されるように前記露光手段を制御する場合と比較して、再帯電電流の誤差の補正がさらに正確に行われる、という効果を奏する。
ものである。
請求項11に記載の発明によれば、検知手段画が像保持体を初期帯電する前に予め定められた領域を露光して補正露光領域を形成するように露光手段を制御する場合と比較して、より計測精度が向上する、という効果を奏する。
請求項12に記載の発明によれば、検知手段が、次の初期帯電後の露光を停止させた位置と異なる位置から開始するように露光手段を制御する場合と比較して、像保持体の展開図上で斜行する直線状の露光領域が形成される、という効果を奏する。
請求項13に記載の発明によれば、予め定められた幅および前記照射領域の移動速度のいずれもが磨耗の回転軸方向の幅に応じて定められない場合と比較して、磨耗の検知において適切な分解能が設定される、という効果を奏する。
実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。 (a)は本実施の形態に係る露光領域と検知領域の走査との関係を示す図、(b)は感光体の回転軸方向位置に対する再帯電電流および膜厚の変化を概念的に示すグラフである。 第1の実施の形態に係る画像形成装置の、(a)は検知領域の走査を説明する図、(b)は感光体の回転軸方向位置に対する再帯電電流の測定結果の一例を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る画像形成装置の、(a)は露光領域を説明する図、(b)は感光体の回転軸方向位置に対する再帯電電流の測定結果の一例を示すグラフである。 (a)は露光領域と帯電履歴との関係を示す図、(b)は(a)による検知領域の走査を行った場合の再帯電電流の測定結果の一例を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る画像形成装置の感光体膜厚の計測結果の一例を、比較例に係る画像形成装置の感光体膜厚の計測結果と比較して示すグラフである。 第3の実施の形態に係る画像形成装置の、(a)は帯電履歴の伴う露光領域の形成について説明する図、(b)は帯電履歴の飽和を説明する図である。 第4の実施の形態に係る画像形成装置の露光領域を示すグラフの一部である。 第4の実施の形態に係る画像形成装置の露光領域を示すグラフの一部である。 感光体の偏磨耗に起因する画像形成におけるすじの発生について説明するための、(a)は感光体膜厚と白すじの関係を示すグラフ、(b)は感光体上の偏磨耗領域を示す図、(c)は感光体の展開図上における白すじを示す図である。 帯電電流の測定原理を説明する図である。 比較例に係る画像形成装置の、(a)は露光領域を説明する図、(b)は感光体の回転軸方向位置に対する再帯電電流の変化の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は本発明が適用された画像形成装置10の全体構成の概略図を示している。図1に示すように、画像形成装置10は、矢印A方向に定速回転する感光体12(像保持体)を備えている。
この感光体12の周囲には、感光体12の回転方向に沿って、帯電部14、露光部16、現像部18、転写部20、清掃部22、除電部24が順に配設されている。
すなわち、感光体12は、帯電部14によって予め定められた帯電電位VHまで表面が一様に帯電された後、露光部16によって光ビームが照射されて、感光体12上に静電潜像が形成される。露光部16によって光ビームが照射された領域の電位は、帯電電位VHよりも低い露光電位VLとなる。ただし、上記の帯電電位VHと露光電位VLの高低関係は一例であって、逆の関係であってもよい。
帯電部14には電源部40が接続され、電源部40は制御部42に接続されており、制御部42によって後述の再帯電電流の測定等が行われる。また、露光部16も制御部42に接続されており、制御部42によって点灯制御され、画像データに基づいて光ビームを出射するように構成されている。また、露光部16は制御部42の制御により後述の本実施の形態に係る露光領域を形成する。
露光部16によって形成された静電潜像に、現像電位Vdeveが印加された状態で現像部18からトナーが供給されて、感光体12上にトナー像が形成される。感光体12上のトナー像は、転写ローラを含む転写部20によって、図示しない用紙トレイから搬送されてきた用紙28に転写される。転写後に感光体12に残留しているトナーは清掃部22によって除去され、感光体12はイレーズランプを含む除電部24によって除電された後、再び帯電部14によって帯電されて、同様の処理を繰り返す。
一方、トナー像が転写された用紙28は、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bを含む定着部30に搬送されて定着処理が施される。これにより、トナー像が定着されて、用紙28上に画像データに基づく画像が形成される。画像が形成された用紙28は装置外へ排出される。
ところで、感光体12の表面上の磨耗によって画像形成装置10によって形成された画像にすじが発生する場合がある。すじの発生原因には様々考えられるが、一例として感光体12の表面に形成された偏磨耗が挙げられる。図10を参照して、偏磨耗に起因するすじの発生原理について説明する。
図10(a)は、感光体12の回転軸方向の膜厚の変化を示している。図10(a)に示す符号「N」は初期膜厚を、符号「A」は稼働中の膜厚である経時膜厚を、符号「E」は寿命膜厚を各々示している。当初初期膜厚Nの状態で稼動を開始した感光体12の膜厚は稼動の継続とともに経時膜厚Aのように変化し、他の領域と比較して特に膜厚の薄くなった偏磨耗領域Awが発生する場合がある。偏磨耗領域Awは、通常図10(b)に示すように、感光体12の周囲に亘ってある幅で形成される場合が多い。
偏磨耗領域Awにおいては帯電部14による帯電の際の帯電電荷量が多くなるので、露光部16による露光の際の露光電位が正常な露光電位VLよりも上昇する。すると、露光電位と現像電位Vdeveとの差が小さくなるので偏磨耗領域Awではトナーの付着量が他の領域に比べて減少し、そのために感光体12の表面の展開図Pで見た場合に図10(c)に示すような白すじWLが発生する。このようなすじは画像形成装置10で形成される画像に欠陥を発生させる原因となるため、視認できる程度となる前に画像形成装置10において警告を発出し、予防交換することが望まれる。
感光体12の偏磨耗による異常の発生を予測するためには感光体膜の膜厚を計測する必要がある。以下、図11を参照し、感光体12の感光体膜の膜厚(以下、「感光体膜厚」)の計測方法の一例について述べる。図11は感光体膜厚の計測系を示す図であり、図11には感光体12、帯電部14、帯電部14に接続された電源部40、および清掃部22としてのブレードが示されている。
感光体12を帯電部14で帯電する際には電流(帯電電流)が流れる。すなわち、帯電部14には図11に示す電源部40が備える高圧電源が接続されており、該高圧電源が帯電部14に印加されると感光体12を経由して帯電電流Iが流れる。帯電電流Iの直流成分は感光体12の膜厚dに依存するので、電流検知モニタで帯電電流Iを測定することにより感光体12の膜厚dが推定される。すなわち、感光体12の回転周方向をx軸にとった場合の帯電電流Iは、以下に示す(式1)で求められる。
I=εLΔV(dx/dt)/d ・・・ (式1)
ただし、dは感光体12の膜厚、ΔVは帯電前後の感光体12の表面の電位の差、εは感光体膜の誘電率、Lは感光体12の回転軸方向の長さ、dx/dtは感光体12の回転方向のプロセス速度を各々示している。この原理を用いて感光体12の回転軸方向の帯電電流Iのプロファイル(分布)を取得すれば感光体12の回転軸方向の膜厚分布が得られるので、偏磨耗に起因して発生するすじの位置が検知される。
図11の符号P2、P3はすじの発生位置を模式的に示している。位置P1では清掃部22に凸部が存在することにより感光体12に偏磨耗が発生し、トナーTNが感光体12に付着しにくくなって白すじが発生している。一方、位置P3では清掃部22に凹部が存在することにより周囲より膜厚が厚くなり、トナーTNが周囲より付着しやすくなって黒すじが発生している。なお、位置P1に示すように、感光体12上に生じた汚れ、異物等によってもトナーTNが周囲より多く付着して部分的なすじが発生する場合があるが、本実施の形態で想定するすじは位置P2あるいはP3におけるすじである。
実際の感光体膜厚の計測では、帯電部14による帯電、露光部16による露光、再度の帯電のプロセスを実行し、再度の帯電時に流れる帯電電流を測定し、予め求めておいた帯電電流と感光体膜厚との対応関係を用いて測定した帯電電流を感光体膜厚に変換する。この際、上述した画像形成プロセスのうち、現像、転写、除電は基本的に行わないが、現像は行っても差し支えない。なお、以下の説明では、帯電部14による最初の帯電を「初期帯電」、再度の帯電を「再帯電」、再帯電時に流れる電流を「再帯電電流」という。
感光体12の表面に偏磨耗が発生しているか否かを判断するためには感光体12の回転軸方向の感光体膜厚のプロファイルを取得する必要があり、感光体膜厚のプロファイルを取得するためには、回転軸方向の再帯電電流プロファイルを取得する必要がある。図12を参照して、比較例に係る再帯電電流プロファイルの計測方法について説明する。図12(a)は、比較例に係る再帯電電流プロファイルの計測において形成される露光領域Aeの、感光体12の展開図P上の位置を示した図であり、図12(b)は図12(a)に示す露光領域Aeを再帯電した場合に流れる再帯電電流の感光体12の回転軸方向位置に対する変化、すなわち再帯電電流プロファイルを示すグラフである。
図12(a)に示すように、比較例に係る再帯電電流プロファイルの計測方法では、感光体12の回転とともに露光部16によって矩形形状の露光領域Aeを感光体12の表面に対して位置をずらしながら形成する。図12(a)に示す符号「Ds」が付された白抜き矢印は感光体12の回転方向を、符号「Dm」が付された白抜き矢印は感光体12の回転軸方向を各々示している。図12(a)のように形成された露光領域Aeを再帯電させ、再帯電電流を測定すると図12(b)に示すような再帯電電流プロファイルが得られる。
しかしながら、露光領域Aeのように分割露光した場合、再帯電電流はその分割領域ごとの平均値となり、詳細な再帯電電流プロファイルが得られない。例えば図12(b)の例では8個分の再帯電電流しか得られない。一方、詳細な再帯電電流プロファイルを得るために分割数を多くすると、つまり露光領域Aeの幅を細くすると計測時間が長くなる。
つまり、比較例に係る再帯電電流プロファイルの計測方法では、詳細な再帯電電流プロファイルの取得と計測時間とは両立しない。
さらに、計測時間を短縮するために露光領域Aeの間隔を近づけると、図12(b)に黒矢印で示すように露光領域Ae同士が隣接する位置(図12(a)に黒矢印で示す位置)でスパイク状の電流変動が発生する。これは、露光領域Aeの潜像部分は周縁部において瞬時に消滅するのではなく、一定の幅のすそをもって消滅するため、隣接する露光領域Aeの潜像のすそ同士が重なり、その結果再帯電電流が増加することによる。このような電流変動が発生すると、再帯電電流プロファイルが正確に計測できなくなる。
そこで本発明では、予め定められた幅で感光体12の回転に伴って斜めに移動する露光領域を形成し、この露光領域の再帯電電流を測定するようにした。このことにより、連続的な再帯電電流プロファイルが短時間で計測され、しかも取得された再帯電電流プロファイルでは図12(b)に示すようなスパイク状の電流変動も抑制される。
図2を参照して、本実施の形態に係る再帯電電流プロファイルの計測方法についてより詳細に説明する。図2(a)は、本実施の形態に係る露光部16による露光工程によって感光体12の表面に形成された露光領域Aeを、感光体12の展開図P上に示した図である。ただし展開図Pは感光体12の1回の回転分の展開図に限られず、複数回の回転分の展開図を表す場合もある。図2(a)に示す露光領域Aeは、例えばレーザ方式の露光部の場合は走査装置により予め定められた幅の照射領域を感光体の回転軸方向に移動させて形成する。また、LED(Light Emitting Diode)を用いたLEDプリントヘッドの場合はLEDを順次点灯制御して予め定められた幅の照射領域を感光体の回転軸方向に移動させて形成する。この際、照射領域の移動を等速で行うと、図2(a)に示すような直線状(帯状)の露光領域Aeが形成されるので再帯電電流プロファイルの計測の観点からは望ましいが、これに限られず、変動する速度で移動させてもよい。
図2に示す符号「Ad」は、電源部40に含まれる電流検知モニタ(図11参照)によって帯状の露光領域Aeの再帯電電流を測定する場合の検知領域を概念的に表している。
検知領域Adは露光領域Aeに沿って符号「D1」で示す走査方向に移動するとみなせる。図2(b)は、図2(a)に示すように露光領域Aeを形成した場合の、回転軸方向位置に対する再帯電電流と膜厚の変化を示している。また、図2(b)に示す符号[1]、[2]、[3]は、図2(a)に示す符号[1]、[2]、[3]で示す検知領域Adの位置に対応するグラフ上の位置を示している。
位置[1]は再帯電電流の測定を開始する位置を示している。本実施の形態では、再帯電電流の測定は、露光開始位置(露光領域Aeの左端の位置)から開始する。検知領域Adの位置が走査方向D1に沿って移動し、位置[2]において偏磨耗領域Awと重なり始めると再帯電電流が増加し始める。再帯電電流は位置[3]において検知領域Adが偏磨耗領域Awから外れるまで一定の値を示し、外れた後は元の値まで減少し始める。この際、再帯電電流の増加した後の一定値の幅は、検知領域Adの走査方向D1の幅fに略等しい。図2(b)に示すように、感光体膜厚が薄くなった偏磨耗領域Awは再帯電電流の幅fの中に含まれるので、再帯電電流プロファイルから偏磨耗領域Awの位置が推定(検知)される。従って、偏磨耗領域Awの検知における分解能の観点からは、検知領域Adの回転軸方向Dmの幅、すなわち露光領域Aeの回転軸方向Dmの幅は偏磨耗領域Awの回転軸方向Dmの幅より広くかつ極力偏磨耗領域Awの回転軸方向Dmの幅に近いことが好ましい。
次に図3を参照して、再帯電電流プロファイルの実際の計測例について説明する。図3(a)は露光領域Aeを感光体12が複数回回転した場合の展開図P上に表した図であり、本実施の形態に係る再帯電電流の測定は検知領域Adを走査方向D1に移動させて行う。図3(b)は、図3(a)に示す計測方法を行って取得した再帯電電流プロファイルの一例を示している。
図3(b)の特に点線枠内のプロファイルから明らかなように、本実施の形態に係る再帯電電流プロファイルでは図12(b)に示すようなスパイク状の電流変動が発生していない。従って、感光体膜厚分布に対応した連続的な再帯電電流プロファイルが計測される。また、図12に示す比較例に係る再帯電電流プロファイルの計測方法では、偏磨耗領域Awが隣接する露光領域Aeの境界付近にまたがって存在した場合、偏磨耗領域Awに対応する信号成分が隣接する露光領域Aeに分離して偏磨耗領域Awの位置の特定が困難になる場合がある。隣接する2つの露光領域Aeの両方で平均値として再帯電電流が測定されるからである。しかしながら、本実施の形態に係る再帯電電流プロファイルの計測方法では露光領域Aeが連続しているので原理的にそのような問題が発生せず、いずれの位置に偏磨耗領域Awが発生しても同じ条件で該偏磨耗領域Awの位置が特定される。
[第2の実施の形態]
図4から図6を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置について説明する。本実施の形態に係る画像形成装置は、上記実施の形態に係る画像形成装置において、帯電部14による帯電履歴の影響を抑制するようにした形態である。従って、画像形成装置自体は上記実施の形態に係る画像形成装置10と同様なので、必要に応じ上記で説明した図を参照することとして詳細な説明を省略する。
まず、図5を参照して、再帯電電流プロファイルの計測における帯電履歴の影響について説明する。図5(a)は感光体12の3回転分の表面の状態を展開図上に示した図である。図5(a)に示す符号「R1」、「R2」、「R3」は感光体12の回転数を示す付号であり、各々1番目、2番目、3番目の回転を示している。以下、各々「第1回転R1」のように呼称する。図5(a)に示す付号「S」は感光体12の周囲長を示している。
帯電履歴とは、一度帯電させた後露光しさらに帯電させた場合に、帯電電位が予め定められた露光や除電を実施しない場合の帯電電位VHよりも低い帯電電位になる現象をいう。図5(a)では、上記実施の形態に係る方法により露光領域Aeを形成した場合に発生する帯電履歴Ag1、Ag2を示している。帯電履歴Ag1、Ag2の色の濃さは、濃い方がより帯電電位の低下が大きいことを表している。帯電履歴Ag1は露光領域Aeに対し2周目の回転で発生する帯電履歴を、帯電履歴Ag2は露光領域Aeに対し3周目の回転で発生する帯電履歴を、各々示している。この場合、第2回転R2の再帯電電流の測定においては、本来測定したい露光領域Aeの再帯電電流に加え、帯電履歴Ag1による再帯電電流が重畳される。帯電履歴Ag1の電位も露光領域Aeを除く周囲の電位より低くなっているためである。
同様に、第3回転R3では、露光領域Aeの再帯電電流に加え、帯電履歴Ag1および帯電履歴Ag2に流れる再帯電電流も測定することになる。このように、本来測定したい露光領域Aeの再帯電電流に帯電履歴Ag1、Ag2に起因する再帯電電流が重畳すると、正確な再帯電電流が得られなくなり、その結果正確な感光体膜厚の計測が妨げられる場合がある。従って、帯電履歴の影響は極力排除することが好ましい。ただし、後述するように、感光体12の回転に伴って発生する各帯電履歴のうち、第2回転R2の帯電履歴Ag1が支配的であり、第3回転R3の帯電履歴Ag2以降は実質的に無視することが可能である。
図5(b)は、感光体膜厚が均一な感光体12を4回転させた場合の再帯電電流プロファイルを示している。図5(b)に示すように、第1回転R1では帯電履歴の影響がないが、第2回転R2以降には帯電履歴による再帯電電流が加算されるので、第1回転R1と第2回転R2以降との間に再帯電電流が大きく変動する電流ギャップΔIが発生する。この点、第2回転R2以降ではこのような電流ギャップΔIはほとんど発生していない。電流ギャップΔIの発生は正確な感光体膜厚dの計測において誤差要因となるので、極力排除するのが好ましい。
図4を参照して、帯電履歴の影響を抑制した本実施の形態に係る画像形成装置について説明する。本実施の形態では、本来の目的とする露光領域Aeを形成する前にプレ露光領域を形成して帯電履歴の影響を抑制している。
図4(a)は、本実施の形態に係る露光領域Aeの形成方法を、感光体12の4回転分の展開図上に示した図である。本実施の形態では第2回転R2から再帯電電流の測定を開始するが、その1回転前の第1回転R1でプレ露光を行いプレ露光領域Aepを形成する。プレ露光領域Aepの形状は露光領域Aeの1回転分の形状と同様の形状とする。プレ露光領域Aepを形成する感光体12上の領域は、プレ露光領域Aepおよびプレ露光領域Aepによる帯電履歴Agp1、Agp2が、再帯電電流の測定領域である露光領域Aeおよび露光領域Aeによる帯電履歴Ag1、Ag2と重ならない領域に行う。なお、帯電履歴Ag1、Ag2が問題とならない場合は、プレ露光領域Aepを帯電履歴Ag1、Ag2と重なる領域に行ってもよい。また、本実施の形態では露光領域Aeを形成する1回転前にプレ露光を行う形態を例示して説明するが、これに限定されず、2回転以上前から連続してプレ露光を行う形態としてもよい。このプレ露光領域Aepが本発明に係る「補正露光領域」に相当する。
このようにプレ露光を行うことによって、第2回転R2では、露光領域Aeおよび帯電履歴Agp1による再帯電電流を測定する。第3回転R3、第4回転R4では、2回転目の帯電履歴Agp2は無視できるので、露光領域Aeおよび露光領域Aeによる帯電履歴Ag1による再帯電電流を測定する。つまり、第2回転R2以降からの本実施の形態に係る再帯電電プロファイルの計測では、露光領域Aeによる再帯電電流に加えて帯電履歴Ag1による再帯電電流を重畳した状態で測定する。そのため、露光領域Aeの再帯電電流の測定においては常に同じ形状の帯電履歴による再帯電電流を加えた状態で測定するので、帯電履歴による再帯電電流の誤差が軽減され、電流ギャップΔIの発生が抑制される。
その結果、本実施の形態に係る画像係層装置によれば、帯電履歴による影響が抑制され、上記実施の形態に比べてより正確な感光体膜厚dの計測が可能となる。
図4(b)は上記の計測方法を適用して実測した再帯電電流プロファイルを示している。図4(b)に示すように、本実施の形態に係る再帯電電流プロファイルの計測方法によれば、図5(b)に示すような電流ギャップΔIの発生が抑制されていることがわかる。
次に図6を参照して、本実施の形態に係る再帯電電流プロファイルによる感光体膜厚の計測結果と実際の感光体膜厚との比較結果(図6(a))、および比較例に係る再帯電電流プロファイルによる感光体膜厚の計測結果との比較結果(図6(b))について説明する。
図6(a)に示す曲線C1は本実施の形態に係る再帯電電流プロファイルによる感光体膜厚の計測結果を、曲線C2は実際の感光体膜厚を各々示している。図6(a)に示す例では感光体12の回転軸方向上の位置P4、P5において偏磨耗が発生しているが、本実施の形態に係る感光体膜厚の計測結果によれば、この位置P4、P5における偏磨耗が検知されていることがわかる。
図6(b)に示す曲線C3は図12に示す比較例に係る再帯電電流プロファイルの計測方法による感光体膜厚の計測結果を示している。また、曲線C4は比較例に係る再帯電電流プロファイルの計測方法の変形例として、図12(a)に示す露光領域Aeの各々を感光体12の周囲全体に短冊状に形成して取得した再帯電電流プロファイルによる感光体膜厚の計測結果を、各々示している。曲線C3で示すように、比較例に係る感光体膜厚の計測結果では、位置P6に帯電履歴に起因する電流ギャップΔIによる感光体膜厚の段差が表れている。また位置P7、P8、P9には、図12(b)に黒矢印で示した隣接する露光領域Aeの境界におけるスパイク状の電流変動による感光体膜厚の低下が表れている。
これらの感光体膜厚の変動により曲線C2に示す実際の感光体膜厚の取得が困難になっていることがわかる。また、曲線C4とC2とを比較して明らかなように、比較例の変形例に係る再帯電電流プロファイルによる感光体膜厚の計測では、位置P4、P5における偏磨耗を検知できていない。
[第3の実施の形態]
図7を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置について説明する。本実施の形態も上記実施の形態と同様に帯電履歴による影響を抑制することを目的とした形態であるが、上記実施の形態では同じ大きさの帯電履歴による再帯電電流が常に重畳されるようにして帯電履歴の影響を抑制したが、本実施の形態は帯電履歴を飽和させ(ほぼ消滅させ)、帯電履歴の影響を抑制する形態である。帯電履歴の飽和とは、一旦形成された帯電履歴の領域を再度帯電させることにより、帯電電位がほぼ予め定められた帯電電位VHまで上昇することをいう。
まず、図7(b)を参照して、帯電履歴の飽和についてより詳細に説明する。図7(b)は、帯電部14以外で感光体が電気的に接触する転写部20および除電部24の動作を停止させた、帯電部14を動作させた場合の感光体12の周回に伴う帯電電位の変化を示している。つまり、図7(b)では第1回転R1で1回目の帯電が行われた領域に、第2回転R2で2回目の帯電を行い、続けて第3回転R3で3回目、第4回転R4で4回目の帯電を行う。
図7(b)に示すように、帯電部14を通過する回数が増えるたびに帯電履歴の電位は、露光電位VLから予め定められた帯電電位VHに漸近していく、すなわち飽和に近づく。しかしながら、第1回転R1における帯電電位と第2回転R2における帯電電位との電位差ΔVが、他の回転における電位差と比較して格段に大きい。電位差ΔVによる帯電電流自体も最初の帯電電位VH1に対応する帯電電流の1/10程度の値である。換言すれば、第2回転R2の帯電電位と第3回転R3の帯電電位の電位差以降の電位差は、無視可能なレベル程度に小さい。つまり、第2回転以降では帯電電流がほとんど流れない。本実施の形態ではこの現象を応用している。
本実施の形態では、感光体12の回転周期における再帯電電流の測定サイクルの間に、露光部16による露光を行わず(画像を描画せず)帯電履歴が飽和するまで帯電させるリフレッシュサイクルを設け、帯電履歴の影響を抑制している。より具体的には、本実施の形態では、感光体12の回転周期において、測定サイクルの回転周期とリフレッシュサイクルの回転周期とを交互に設定する。測定サイクルでは形成された露光領域Aeの再帯電電流を測定し、リフレッシュサイクルでは露光部16による照射領域の移動を停止させて露光領域Aeを形成せず、直前の回転周期における露光領域Aeの帯電履歴を飽和させる。
図7(a)に示す例では、第1回転R1で露光領域Ae1の再帯電電流の測定を行う。
第2回転R2では露光領域Aeを形成せず、露光領域Ae1に対応する帯電履歴Ag1の帯電のみを行って帯電履歴Ag1を飽和させる。続く第3回転R3で露光領域Ae2の再帯電電流の測定を行う。このとき露光領域Ae1に対応する帯電履歴Ag2は2回帯電されているのでほぼ飽和しており、再帯電電流がほとんど流れない。
同様に第4回転R4では露光領域Ae2に対応する帯電履歴Ag3を飽和させる帯電のみを行い、第5回転R5で露光領域Ae3の再帯電電流の測定を行う。その際、露光領域Ae2に対応する帯電履歴Ag4は無視できるレベルまで飽和されている。つまり、図7(a)に示す例では、第1回転R1、第3回転R3、第5回転R5が測定サイクルとなっており、第2回転R2、第4回転R4がリフレッシュサイクルとなっている。
以上を要するに、本実施の形態では測定サイクルとリフレッシュサイクルとを交互に実行しながら、測定サイクルにおいて露光領域Aeを軸方向に移動させる。つまり本実施の形態では帯電履歴を飽和させ、再帯電電流がほとんど無視できるレベルとなっている露光後2周目の帯電履歴とともに露光領域Aeの再帯電電流の測定を行っている。従って、例えば、最初の帯電履歴が感光体12の最初の回転周期内で変動したとしてもその影響を受けることがない。本実施の形態は計測に要するサイクル数は多くなるが、例えばより高精度な計測が必要な場合に好適な再帯電電流プロファイルの計測方法である。
[第4の実施の形態]
図8を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置について説明する。本実施の形態は、上記各実施の形態において露光部16による照射領域の感光体12の回転軸方向の移動速度vs、または露光領域Aeの回転軸方向Dmの幅Wを可変とする形態である。照射領域の移動速度vsは露光領域Aeを斜行させて形成する場合の露光領域Aeの移動速度に等しいので、以下露光領域Aeの移動速度vsという。また、移動速度vsは感光体12の1周あたりの回転軸方向の移動距離(m/回転)で表現する。
まず、感光体12の回転速度、露光領域Ae(照射領域)の幅Wを一定とした場合の、感光体12の周面における露光領域Aeのパターンと露光領域の移動速度vsとの関係について説明する。露光領域Aeのパターンは移動速度vsに依存し、移動速度vsを遅くすると露光領域Aeのパターンは回転方向Dsに対する傾斜角が小さく緻密に密集した形態となり、速くすると傾斜角が大きく隙間が空いた形態となる。従って、露光領域Aeの移動速度vs、または露光領域Aeの幅Wは、すじの位置の特定における分解能と計測時間のトレードオフで決める必要がある。
図8および図9は、露光領域Ae(照射領域)の幅をWとし、露光領域Aeの移動速度をvsとし、感光体12の回転軸方向の長さをLとし、移動速度vsを変化させた場合の露光領域Aeのパターンの変化を示している。各図における<1>は露光領域Aeを感光体12の周面の展開図上に示した図であり、<2>は各回転における露光領域Aeを1つの展開図上に集約して示した図である。
図8(a)は、vs=Wの場合の露光領域Aeのパターンを表している。図8(a)<2>に示すように、この場合の露光領域Aeは隙間なく配置された形態になる。むろん移動速度vsをvs=W以下の速度として故意に隣接する露光領域Aeを重複させてもよいが、ここではvs=Wをvsの最低速度vs=vsminと定義する。最低速度vsminの場合、形成された露光領域Aeの回転方向Dsの長さが最大になるので、偏磨耗領域Awの検知の観点からは好ましいが、計測時間が長くなる。また、本実施の形態は露光領域Aeと露光領域Aeとの間が隣接するので、上述した潜像におけるすそを考慮し、露光領域Aeの回転軸方向Dmの幅を偏磨耗領域Awの回転軸方向Dmの幅以下とするとよい。
図9(b)は移動速度vsがvs=Lの場合、すなわち感光体12が1周する間に露光領域Aeが感光体12の一端から他端まで移動する形態を示している。図9(b)<2>に示すように、この場合に形成される露光領域Aeは1本である。むろん移動速度vsをvs=Lよりもさらに速くすることも可能であるが、露光領域Aeの回転方向Dsの長さが極端に狭くなっていくので、この移動速度vs=Lを移動速度vsの最高速度vs=vsmaxと定義する。最高速度vsmaxの場合、計測時間は短縮されるが、形成された露光領域Aeの回転方向Dsの長さが短くなるので偏磨耗領域Awの検知精度は低下する。
図8(b)および図9(a)は、移動速度vsを最低速度vsminから最高速度vsmaxの間に設定した場合の露光領域Aeのパターンを示している。図8(b)は移動速度がvs=vsmid1の場合に形成される露光領域Aeのパターンを示しており、図9(a)はvs=vsmid2の場合に形成される露光領域Aeのパターンを各々示している。また、vsmid1<vsmid2である。すなわち、図8、図9の各図における移動速度vsの関係は以下のようになっている。
W=vsmin<vsmid1<vsmid2<vsmax=L
図8(b)<2>、図9(a)<2>に示すように、移動速度vsが最低速度vsminと最高速度vsmaxとの間にある場合は複数本の露光領域Aeが形成され、移動速度vsが速くなるほど露光領域Aeの傾斜角は大きくなり、露光領域Ae間の隙間が広くなる。偏磨耗領域Awの検知精度の観点からは図8(b)の形態が好ましく、計測時間の観点からは図9(a)の形態が好ましい。また、本実施の形態は露光領域Aeと露光領域Aeとの間に隙間があるため、上述した潜像におけるすその影響は抑制されているので、露光領域Aeの回転軸方向Dmの幅を偏磨耗領域Awの回転軸方向Dmの幅以上としてもよい。
ここで、上記の説明では理解のし易さから露光領域Aeの幅Wを所与のものとして移動速度vsを変える形態を例示して説明したが、逆に移動速度vsを所与のものとして露光領域Aeの幅Wを変える形態としてもよく、この形態の方が実用性の観点からは好ましいともいえる。この場合、露光領域Aeの幅Wを広くすると計測時間は短縮されるが、偏磨耗領域Awの回転軸方向Dmの幅に対する検知領域としての露光領域Aeの幅も広くなるので、偏磨耗領域Awの検知における位置精度が低下する。一方、特に露光領域Aeの幅Wを移動速度vsと等しくすると、図8(a)に示すように露光領域Aeが隙間なく緻密に配置され、いわゆる2次元マッピングを取得することも可能となる。
しかしながら、本実施の形態では図10(b)に示すような感光体12の周囲全体に亘って形成される偏磨耗領域Awを前提としているので、必ずしも2次元マッピングは必要ない。そこで、計測時間との兼ね合いから露光領域Aeの幅Wを移動速度vsで示される1回転あたりの回転軸方向Dmの移動距離よりも短くして、すなわち図8(b)あるいは図9(a)で示されるような露光領域Aeを形成して計測時間を短縮してもよい。好ましくは露光領域Aeの幅Wを、1回転あたりの回転軸方向Dmの移動距離の1/2程度とすることが計測精度および計測時間の両立の観点から好ましい。ただし、実用上は露光領域Aeの移動速度vsは再帯電電流の計測系の応答速度で決まる速度以下である必要がある。
10 画像形成装置
12 感光体
14 帯電部
16 露光部
18 現像部
20 転写部
22 清掃部
24 除電部
28 用紙
30 定着部
30A 加圧ローラ
30B 加熱ローラ
40 電源部
42 制御部
Ad 検知領域
Ae 露光領域
Aep プレ露光領域
Ag1〜Ag4、Agp1、Agp2 帯電履歴
Aw 偏磨耗領域
d 膜厚
f 幅
D1 走査方向
Dm 回転軸方向
Ds 回転方向
I 帯電電流
L 長さ
S 周囲長
P 展開図
N 初期膜厚
A 経時膜厚
E 寿命膜厚
P1〜P9 位置
R1 第1回転
R2 第2回転
R3 第3回転
R4 第4回転
R5 第5回転
TN トナー
VL 露光電位
VH 帯電電位
Vdeve 現像電位
vs 移動速度
W 幅
WL 白すじ
ΔI 電流ギャップ
ΔV 電位差

Claims (13)

  1. 回転軸を中心として回転する像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記帯電時に流れる帯電電流を測定する測定手段と、
    表面を帯電された前記像保持体に光を照射して露光し静電潜像を形成する露光手段と、 前記像保持体の表面を初期帯電させるように前記帯電手段を制御し、前記回転軸方向の予め定められた幅の光の照射領域を前記回転軸に沿って移動させつつ帯電された前記像保持体の表面を露光し露光領域を形成するように前記露光手段を制御し、露光された前記像保持体の表面を再度前記帯電手段により帯電させたときに流れる再帯電電流を測定するように前記測定手段を制御し、前記再帯電電流を用いて前記像保持体の異常を検知する検知手段と、を含む
    画像形成装置。
  2. 前記検知手段は、前記照射領域を予め定められた速度で等速に移動させる
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記予め定められた速度は、前記像保持体の1回転する間に前記照射領域が前記予め定められた幅だけ移動する速度である
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記異常が前記像保持体の周面に沿って形成される磨耗であり、前記予め定められた幅が前記磨耗の前記回転軸方向の幅以下である
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記予め定められた速度は、前記像保持体の1回転する間に前記照射領域が前記予め定められた幅だけ移動する速度より大きく、前記像保持体の1回転する間に前記露光手段が前記像保持体の前記回転軸方向の長さだけ移動する速度以下である
    請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記異常が前記像保持体の周面に沿って形成される磨耗であり、前記予め定められた幅が前記磨耗の前記回転軸方向の幅以上である
    請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記検知手段は、前記初期帯電において発生する帯電履歴による前記再帯電電流の誤差を補正するように前記露光手段または前記帯電手段を制御する
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記検知手段は、前記像保持体を初期帯電する前に予め定められた領域を露光して補正露光領域を形成するように前記露光手段を制御する
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記検知手段は、前記露光領域と重ならない領域に前記補正露光領域が形成されるように前記露光手段を制御する
    請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記検知手段は、前記露光領域による帯電履歴の領域と重ならない領域に前記補正露光領域が形成されるように前記露光手段をさらに制御する
    請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記再帯電電流の測定は前記像保持体の回転に伴って1または複数回転おきに行われ、 前記検知手段は、複数回の前記再帯電電流の測定の各々の間に前記初期帯電された領域を再帯電させるように前記帯電手段を制御する
    請求項7に記載の画像形成装置。
  12. 前記検知手段は、前記像保持体の1または複数回転分の前記初期帯電を行った後前記再帯電が完了するまで前記照射領域の移動を停止させ、次の前記初期帯電後の露光を停止させた位置から開始するように、前記露光手段を制御する
    請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記異常が前記像保持体の周面に沿って形成される磨耗であり、前記予め定められた幅および前記照射領域の移動速度の少なくとも一方が、前記磨耗の前記回転軸方向の幅に応じて定められる
    請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。



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