JP2019045712A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジッターを低減すると共に、搭載される画像形成装置の小型化も達成することができる光走査装置を提供する。【解決手段】本発明に係る光走査装置は、複数の発光点を含む第1の光源からの複数の光束を偏向して第1の被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、偏向器によって偏向された複数の光束を第1の被走査面に導光する第1の結像光学系と、第1の光源からの複数の光束を偏向器に入射させる第1の入射光学系とを有し、第1の光源において互いに最も離れた二つの発光点を通る直線と主走査断面とのなす角度をθ1、第1の入射光学系の光軸と主走査断面とのなす角度をθ2、第1の結像光学系の後側主平面から第1の結像光学系による非平行光束及び平行光束の集光点までの距離のそれぞれをSk1及びf1とし、m1=1−Sk1/f1とするとき、(θ1×θ2)×m1>0なる条件を満たすことを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、光走査装置に関し、特にレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(MFP)等の画像形成装置に好適なものである。
近年、複数の発光点を有するマルチビーム光源を用いて高速化を図った光走査装置が知られている。
しかしながら、マルチビーム光源から出射した複数の光束が副走査断面内において偏向器に斜入射することによってジッター(偏向器斜入射ジッター)が発生することが知られている。また、マルチビーム光源から出射した複数の光束の集束度が変化することによってジッター(集束度ジッター)が発生することが知られている。また、マルチビーム光走査装置を画像形成装置に配置した際に、マルチビーム光走査装置から出射した複数の光束が感光ドラム面の法線に対して斜入射することでジッター(ドラム斜入射ジッター)が発生することも知られている。
特許文献1は、マルチビーム光源から出射した複数の光束を平行光束に変換した後、副走査断面内において偏向器に斜入射させているマルチビーム光走査装置及び画像形成装置を開示しており、そのような光走査装置に対して感光ドラムの位置を調整することで、偏向器斜入射ジッターをドラム斜入射ジッターによって低減している(実質的に相殺している)。
また、特許文献2は、マルチビーム光源から出射した複数の光束を集束光束もしくは発散光束に変換した後、副走査断面内において偏向器に垂直入射させているマルチビーム光走査装置及び画像形成装置を開示しており、そのような光走査装置に対して感光ドラムの位置を調整することで、集束度ジッターをドラム斜入射ジッターによって低減している(実質的に相殺している)。
特開2009−122327号公報 特開2001−59945号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2のいずれにおいても、光走査装置で発生するジッターをドラム斜入射ジッターによって低減するために、感光ドラムの感光面に光束を斜入射させているので、画像形成装置の大型化に繋がってしまう。
そこで、本発明は、ジッターを低減すると共に、搭載される画像形成装置の小型化も達成することができる光走査装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光走査装置は、複数の発光点を含む第1の光源からの複数の光束を偏向して第1の被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、偏向器によって偏向された複数の光束を第1の被走査面に導光する第1の結像光学系と、第1の光源からの複数の光束を偏向器に入射させる第1の入射光学系とを有し、第1の光源において互いに最も離れた二つの発光点を通る直線と主走査断面とのなす角度をθ1、第1の入射光学系の光軸と主走査断面とのなす角度をθ2、第1の結像光学系の後側主平面から第1の結像光学系による非平行光束及び平行光束の集光点までの距離のそれぞれをSk1及びf1とし、m1=1−Sk1/f1とするとき、
(θ1×θ2)×m1>0
なる条件を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、ジッターを低減すると共に、搭載される画像形成装置の小型化も達成することができる光走査装置を提供することができる。
第一実施形態に係る光走査装置の主走査断面図及び一部副走査断面図。 第一実施形態に係る光走査装置における集束度を説明するための図。 第一実施形態に係る光走査装置の結像光学系に含まれるレンズ面を模式的に示した図。 第一実施形態に係る光走査装置の光源の複数の発光点の配置図、各光束の模式的軌跡図、及び断面図。 第一実施形態に係る光走査装置において集束度ジッターが発生している様子を示した図。 第一実施形態に係る光走査装置及び比較例の光走査装置それぞれによるジッターの像高依存性を示した図。 第二実施形態に係る光走査装置の主走査断面図及び一部副走査断面図。 第二実施形態に係る光走査装置における集束度を説明するための図。 第二実施形態に係る光走査装置の光源の複数の発光点の配置図、各光束の模式的軌跡図、及び断面図。 第二実施形態に係る光走査装置において集束度ジッターが発生している様子を示した図。 第二実施形態に係る光走査装置及び比較例の光走査装置それぞれによるジッターの像高依存性を示した図。 第三実施形態に係る光走査装置の一部主走査断面図及び一部副走査断面図。 第三実施形態に係る光走査装置によるジッターの像高依存性を示した図。 実施形態に係るカラー画像形成装置の要部副走査断面図。 実施形態に係るカラー画像形成装置の一部拡大断面図。
以下に、本実施形態に係る光走査装置を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
なお、以下の説明において、主走査方向とは、偏向器の回転軸及び光学系の光軸に垂直な方向である。副走査方向とは、偏向器の回転軸に平行な方向である。主走査断面とは、副走査方向に垂直な断面である。副走査断面とは、主走査方向に垂直な断面である。
従って、以下の説明において、主走査方向及び副走査断面は、入射光学系と結像光学系とで異なることに注意されたい。
[第一実施形態]
図1(a)は、第一実施形態に係る光走査装置10の主走査断面図を示している。図1(b)は、第一実施形態に係る光走査装置10が備える入射光学系111の副走査断面図を示している。図1(c)は、第一実施形態に係る光走査装置10が備える結像光学系112の副走査断面図を示している。
本実施形態に係る光走査装置10は、光源101、副走査絞り102、アナモコリメータレンズ103、シリンドリカルレンズ104、及び主走査絞り105を備えている。また、光走査装置10は、偏向器106、第1のfθレンズ(第1の結像光学素子)107、第2のfθレンズ108、及び反射部材115を備えている。
光源101としては、複数の発光点を有する半導体レーザー等が用いられる。
副走査絞り102は、光源101から出射した複数の光束の副走査方向の光束径を制限する。
アナモコリメータレンズ103は、副走査絞り102を通過した複数の光束を主走査断面内では集束光束に、且つ副走査断面内では平行光束に変換する。なおここで、平行光束とは、厳密な平行光束だけでなく、弱発散光束や弱収束光束等の略平行光束を含むものとする。
シリンドリカルレンズ104は、副走査断面内に有限のパワー(屈折力)を有しており、アナモコリメータレンズ103を通過した複数の光束を副走査方向に集光する。
主走査絞り105は、シリンドリカルレンズ104を通過した複数の光束の主走査方向の光束径を制限する。
このようにして、光源101から出射した複数の光束は、偏向器106の偏向面106aの近傍において副走査方向にのみ集光され、主走査方向に長い線像として結像される。
なお、副走査絞り102、アナモコリメータレンズ103、シリンドリカルレンズ104及び主走査絞り105によって、本実施形態に係る光走査装置10の入射光学系111が構成される。
本実施形態に係る光走査装置10の入射光学系111の光軸は、副走査断面内において主走査断面に対して3.0度の角度をなしている。
偏向器106は、不図示のモーター等の駆動手段により図中矢印A方向に回転することにより、偏向器106に入射した複数の光束を偏向する。なお、偏向器106は、例えばポリゴンミラー等で構成される。
第1のfθレンズ107及び第2のfθレンズ108は、主走査断面内と副走査断面内とで異なるパワーを有するアナモフィック結像レンズであり、偏向器106によって偏向された複数の光束を被走査面110上に集光(導光)する。
反射部材115は、光束を反射する手段であり、蒸着ミラー等が用いられる。
なお、第1のfθレンズ107及び第2のfθレンズ108によって、本実施形態に係る光走査装置10の結像光学系112が構成される。
光源101の複数の発光点から出射した複数の光束は、副走査絞り102を通過し、アナモコリメータレンズ103によって主走査断面内では集束光束に、且つ副走査断面内では平行光束に変換される。
そして、変換された複数の光束は、シリンドリカルレンズ104によって副走査方向に集光され、主走査絞り105を通過し、副走査方向下側から偏向器106の偏向面106aに入射する。
光源101から出射し、偏向器106の偏向面106aに入射した複数の光束は、偏向器106により偏向走査された後、結像光学系112によって被走査面110上に集光され、被走査面110を等速度で走査する。
なお、偏向器106は図中A方向に回転しているため、偏向走査された複数の光束は、被走査面110を図中B方向に走査する。
なお、本実施形態では、被走査面として、感光ドラム110を用いている。
また、感光ドラム110上における副走査方向の露光分布の作成は、主走査露光毎に、感光ドラム110を副走査方向に回転させることによって達成している。
次に、本実施形態に係る光走査装置10の入射光学系111及び結像光学系112の諸特性を以下の表1及び表2に示す。
Figure 2019045712
Figure 2019045712
なお、表1及び表2において、各レンズ面と光軸との交点を原点としたときの、光軸方向、主走査断面内において光軸と直交する軸、及び副走査断面内において光軸と直交する軸をそれぞれ、X軸、Y軸及びZ軸としている。また、表2において、「E−x」は、「×10−x」を意味している。
本実施形態に係る光走査装置10のアナモコリメータレンズ103は、アナモフィックな形状を有しており、その形状は、以下の式(1)で表される。
Figure 2019045712
ここで、Ryは主走査断面内における曲率半径、Rzは副走査断面内における曲率半径、kは離心率である。
また、第1のfθレンズ107及び第2のfθレンズ108の各レンズ面の主走査断面内における非球面形状(母線形状)は、以下の式(2)で表される。
Figure 2019045712
ここで、Rは曲率半径、kは離心率、B(i=4、6、8、…、16)は非球面係数である。なお、yに関してプラス側とマイナス側とで係数Bが異なる場合は、表2にあるように、プラス側の係数には添字uを付し(すなわち、Biu)、マイナス側の係数には添字lを付している(すなわち、Bil)。
また、第1のfθレンズ107及び第2のfθレンズ108の各レンズ面の副走査断面内における非球面形状(子線形状)は、以下の式(3)で表される。
Figure 2019045712
ここで、Mjk(j=0、2、4、6、8、及びk=1)は非球面係数である。なお、yに関してプラス側とマイナス側で係数Mjkが異なる場合は、表2にあるように、プラス側の係数には添字uを付し(すなわち、Mjku)、マイナス側の係数には添字lを付している(すなわち、Mjkl)。
また、副走査断面内における曲率半径r’は、レンズ面のy座標に従って、以下の式(4)のように連続的に変化する。
Figure 2019045712
ここで、rは光軸上における曲率半径、E(j=2、4、6、8、10)は変化係数である。なお、yに関してプラス側とマイナス側で係数Eが異なる場合は、表2にあるように、プラス側の係数には添字uを付し(すなわち、Eju)、マイナス側の係数には添字lを付している(すなわち、Ejl)。
次に、本実施形態に係る光走査装置10における効果について説明する。
まず、本実施形態に係る光走査装置10における集束度について説明する。
図2は、本実施形態に係る光走査装置10における集束度を説明するための図である。
図2において、201は、結像光学系112の後側主平面を示しており、202は、結像光学系112に非平行光束が入射した場合の集光点を示している。
また、203は、結像光学系112に平行光束が入射した場合の集光点を示している。
このとき、後側主平面201から結像光学系112による非平行光束及び平行光束の集光点202及び203までの距離のそれぞれをSk1及びf1とすると、集束度m1は、以下の式(5)で定義することができる。
m1=1−Sk1/f1 ・・・(5)
本実施形態に係る光走査装置10では、光源101から出射した光束は集束光束に変換されているため、Sk1<f1であり、m1>0となる。
次に、本実施形態に係る光走査装置10における偏向器斜入射ジッターの発生要因について説明する。
図3は、結像光学系112に含まれるレンズ面301を模式的に示したものである。
図3において、Ry0及びRz0はそれぞれ、光軸(x軸)上での主走査断面内及び副走査断面内における局所的な曲率半径を示している。
また、Ry1及びRz1はそれぞれ、主走査方向及び副走査方向をそれぞれy軸及びz軸としたとき、(y,z)=(+y,0)での主走査断面内及び副走査断面内における局所的な曲率半径を示している。
また、Ry2及びRz2はそれぞれ、(y,z)=(−y,0)での主走査断面内及び副走査断面内における局所的な曲率半径を示している。
また、Ry3及びRz3はそれぞれ、(y,z)=(0,+z)での主走査断面内及び副走査断面内における局所的な曲率半径を示している。
本実施形態に係る光走査装置10では、第1のfθレンズ107及び第2のfθレンズ108の出射面は、副走査断面内における曲率半径Rzが主走査方向(y方向)に応じて変化している面である。
具体的には、図3に示されているように、y=0から主走査方向外側にいくにつれて、副走査断面内の曲率半径Rzは大きくなる。
そのため、(0,+z)での主走査断面内における曲率半径Ry3は、(0,0)での主走査断面内における曲率半径Ry0に比べて大きくなる。
つまり、(0,+z)でのパワーのほうが(0,0)でのパワーより小さくなるため、倍率が大きくなる。
そして、上記のようなレンズ面301にマルチビーム光源101から出射した複数の光束が入射すると、各光束の入射位置が副走査方向に異なるため、各光束に対する主走査断面内の倍率が互いに異なることとなる。
その結果、被走査面110上での各光束の集光点間の間隔が異なるため、偏向器斜入射ジッターが発生する。
次に、本実施形態に係る光走査装置10において偏向器斜入射ジッターが発生している様子を説明する。
図4(a)は、偏向器106側から見た光源101の複数の発光点の配置を示している。図4(b)は、本実施形態に係る光走査装置10の入射光学系111の副走査断面図を示している。図4(c)は、光源101の複数の発光点から出射した各光束の軌跡を模式的に示している。図4(d)は、本実施形態に係る光走査装置10の主走査断面図を示している。
図4(a)、(c)及び(d)において、La及びLbは、光源101における複数の発光点のうち互いに最も離れた二つの発光点である。
そして、θ1は、光源101の複数の発光点を含む第1の平面(yz断面)内において、発光点LaとLbとを結んだ直線が主走査断面に対してなす鋭角側の角度である。なお、角度θ1については、偏向器106側から光源101を見たときに反時計回りを正と定義している。
また、θ2は、入射光学系111に関する副走査断面内において入射光学系111の光軸が主走査断面に対してなす鋭角側の角度である。なお、角度θ2については、被走査面110側から入射光学系111に関する副走査断面を見たときに反時計回りを正と定義している。
また、図4(c)及び(d)において、Ia及びIbはそれぞれ、発光点La及びLbから出射した光束の被走査面110上における集光点である。
そして、411及び412はそれぞれ、集光点Ib及びIaに関する軸上像高から最軸外像高までの距離である。
本実施形態に係る光走査装置10では、図4(a)に示されているように、発光点La及びLbを結んだ直線が主走査断面に対してなす角度θ1は+5.0度である。
また、図4(b)に示されているように、入射光学系111に関する副走査断面内において入射光学系111の光軸が主走査断面に対してなす角度θ2は、+3.0度である。
従って、本実施形態に係る光走査装置10では、以下の関係が満たされている。
θ1×θ2>0
また、図4(c)に示されているように、発光点La及びLbから出射した光束はそれぞれ、結像光学系112に含まれる第1のfθレンズ407及び第2のfθレンズ408上の互いに異なる高さを通過している。
上述したように、副走査断面内における曲率半径が主走査方向に応じて変化しているレンズ面に各光束が互いに異なる高さで入射すると、各光束に対する主走査断面内の倍率が互いに異なることとなる。
その結果、被走査面110上での各光束の集光点間の間隔が異なることとなる。
具体的には、本実施形態に係る光走査装置10では、被走査面110上における集光点Ibに関する軸上像高から最軸外像高までの距離411が、被走査面110上における集光点Iaに関する軸上像高から最軸外像高までの距離412より長くなっている。
すなわち、集光点Ibに対して集光点Iaの方が、相対的に画像中心に近づく方向に位置ずれが生じている。
次に、本実施形態に係る光走査装置10において集束度ジッターが発生する様子について説明する。
図5(a)は、光源101の発光点La及びLbそれぞれから出射した光束が被走査面110の走査開始側に偏向される様子を示している。図5(b)は、光源101の発光点La及びLbそれぞれから出射した光束が被走査面110の走査終了側に偏向される様子を示している。図5(c)は、本実施形態に係る光走査装置10において集束度ジッターが発生している様子を示している。
図5(a)及び(b)において、501及び502はそれぞれ、発光点La及びLbから出射した光束である。
また、503及び504はそれぞれ、光束501及び502が偏向器106の偏向面106aによって被走査面110の走査開始側に偏向された光束である。なお、光束503及び504が互いに平行になるように、光束501及び502それぞれが入射するときの偏向面106aの角度が互いに異なっていることに注意されたい。
また、507及び508はそれぞれ、光束501及び502が偏向器106の偏向面106aによって被走査面110の走査終了側に偏向された光束である。なお、光束507及び508が互いに平行になるように、光束501及び502それぞれが入射するときの偏向面106aの角度が互いに異なっていることに注意されたい。
また、図5(c)において、505及び506はそれぞれ、光束501及び502が偏向器106の偏向面106aによって被走査面110の軸上像高に偏向された光束である。なお、光束505及び506が互いに平行になるように、光束501及び502それぞれが入射するときの偏向面106aの角度が互いに異なっていることに注意されたい。
また、図5(c)において、510は、偏向された光束503及び504の被走査面110上における集光点Ia及びIbの間の距離である。
511は、偏向された光束505及び506の被走査面110上における集光点Ia及びIbの間の距離である。
512は、偏向された光束507及び508の被走査面110上における集光点Ia及びIbの間の距離である。
また、図5(c)において、513は、被走査面110の軸上像高における集光点Ibから走査終了側の最軸外像高における集光点Ibまでの距離である。
514は、被走査面110の軸上像高における集光点Iaから走査終了側の最軸外像高における集光点Iaまでの距離である。
本実施形態に係る光走査装置10では、入射光学系111によって光源101から出射した複数の光束は集束光束に変換されているため、平行光束が集光する位置203よりも偏向器側の集光点202に集光される。
また、本実施形態に係る光走査装置10では、図5(a)及び(b)に示されているように、同一方向に偏向されて結像光学系112に入射する複数の光束の間の間隔が、偏向器106の角度、すなわち偏向方向に応じて異なる。
そして、同一方向に偏向されて結像光学系112に入射する複数の光束の間の間隔が、偏向方向に応じて異なると、集光点202における各光束の集光点の間の間隔が異なるため、ジッターが発生する。
具体的には、本実施形態に係る光走査装置10では、走査開始側における集光点Ia及びIbの間の間隔510が最も狭く、走査終了側における集光点Ia及びIbの間の間隔512が最も広くなる。
その結果、軸上像高における集光点Ibから走査終了側の最軸外像高における集光点Ibまでの間隔513よりも軸上像高における集光点Iaから走査終了側の最軸外像高における集光点Iaまでの間隔514のほうが長くなる。
すなわち、この場合、集光点Ibに対して集光点Iaの方が、相対的に画像中心から遠ざかる方向に位置ずれが生じている。
図6は、本実施形態に係る光走査装置10及び比較例の光走査装置それぞれによるジッターの像高依存性を示している。
ここで、比較例の光走査装置では、入射光学系によって光源から出射した複数の光束は平行光束に変換されており、それ以外の構成については、本実施形態に係る光走査装置10と同様である。
図6に示されているように、比較例の光走査装置に比べて、本実施形態に係る光走査装置10のほうがジッターが小さいことがわかる。
これは、本実施形態に係る光走査装置10では、偏向面に光束を斜入射させることによって生じる偏向器斜入射ジッターを、集束光束に変換することによって生じる集束度ジッターで低減(実質的に相殺)できているためである。
具体的には、本実施形態に係る光走査装置10では、以下の条件式を満たしていることにより、ジッターを低減することができる。
(θ1×θ2)×m1>0
なお、本実施形態に係る光走査装置10では、アナモコリメータレンズ103を用いて集束光束に変換しているが、回転対称な球面レンズ或いは非球面レンズを用いて集束光束に変換しても本実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第二実施形態]
図7(a)は、第二実施形態に係る光走査装置20の主走査断面図を示している。図7(b)は、第二実施形態に係る光走査装置20が備える入射光学系711の副走査断面図を示している。図7(c)は、第二実施形態に係る光走査装置20が備える結像光学系712の副走査断面図を示している。
本実施形態に係る光走査装置20では、光源101、アナモコリメータレンズ103、第1のfθレンズ107及び第2のfθレンズ108の代わりに光源701、アナモコリメータレンズ703、第1のfθレンズ707及び第2のfθレンズ708を用いている以外は、第一実施形態に係る光走査装置10と同一の構成であるため、同一の符番を付して、説明を省略する。
光源701としては、複数の発光点を有する半導体レーザー等が用いられる。
アナモコリメータレンズ703は、副走査絞り102を通過した複数の光束を主走査断面内では発散光束に、且つ副走査断面内では平行光束に変換する。なおここで、平行光束とは、厳密な平行光束だけでなく、弱発散光束や弱収束光束等の略平行光束を含むものとする。
なお、副走査絞り102、アナモコリメータレンズ703、シリンドリカルレンズ104及び主走査絞り105によって、本実施形態に係る光走査装置20の入射光学系711が構成される。
本実施形態に係る光走査装置20の入射光学系711の光軸は、副走査断面内において主走査断面に対して3.0度の角度をなしている。
第1のfθレンズ707及び第2のfθレンズ708は、主走査断面内と副走査断面内とで異なるパワーを有するアナモフィック結像レンズであり、偏向器106によって偏向された複数の光束を被走査面710上に集光(導光)する。
なお、第1のfθレンズ707及び第2のfθレンズ708によって、本実施形態に係る光走査装置20の結像光学系712が構成される。
光源701の複数の発光点から出射した複数の光束は、副走査絞り102を通過し、アナモコリメータレンズ703によって主走査断面内では発散光束に、且つ副走査断面内では平行光束に変換される。
そして、変換された複数の光束は、シリンドリカルレンズ104によって副走査方向に集光され、主走査絞り105を通過し、副走査方向下側から偏向器106の偏向面106aに入射する。
光源701から出射し、偏向器106の偏向面106aに入射した複数の光束は、偏向器106により偏向走査された後、結像光学系712によって被走査面710上に集光され、被走査面710を等速度で走査する。
なお、偏向器106は図中A方向に回転しているため、偏向走査された複数の光束は、被走査面710を図中B方向に走査する。
なお、本実施形態では、被走査面として、感光ドラム710を用いている。
また、感光ドラム710上における副走査方向の露光分布の作成は、主走査露光毎に、感光ドラム710を副走査方向に回転させることによって達成している。
次に、本実施形態に係る光走査装置20の入射光学系711及び結像光学系712の諸特性を以下の表3及び表4に示す。
Figure 2019045712

Figure 2019045712
なお、表3及び表4において、各レンズ面と光軸との交点を原点としたときの、光軸方向、主走査断面内において光軸と直交する軸、及び副走査断面内において光軸と直交する軸をそれぞれ、X軸、Y軸及びZ軸としている。また、表4において、「E−x」は、「×10−x」を意味している。
本実施形態に係る光走査装置20のアナモコリメータレンズ703は、アナモフィックな形状を有しており、その形状は、上記の式(1)で表される。
また、第1のfθレンズ707及び第2のfθレンズ708の各レンズ面の主走査断面内における非球面形状(母線形状)は、上記の式(2)で表される。
また、第1のfθレンズ707及び第2のfθレンズ708の各レンズ面の副走査断面内における非球面形状(子線形状)は、上記の式(3)で表される。
また、第1のfθレンズ707及び第2のfθレンズ708の各レンズ面の副走査断面内における曲率半径r’は、レンズ面のy座標に従って、上記の式(4)のように連続的に変化する。
次に、本実施形態に係る光走査装置20における効果について説明する。
まず、本実施形態に係る光走査装置20における集束度について説明する。
図8は、本実施形態に係る光走査装置20における集束度を説明するための図である。
図8において、801は、結像光学系712の後側主平面を示しており、802は、結像光学系712に非平行光束が入射した場合の集光点を示している。
また、803は、結像光学系712に平行光束が入射した場合の集光点を示している。
このとき、後側主平面801から結像光学系712による非平行光束及び平行光束の集光点802及び803までの距離のそれぞれをSk2及びf2とすると、集束度m2は、上記の式(5)と同様に、以下の式(6)で与えられる。
m2=1−Sk2/f2 ・・・(6)
本実施形態に係る光走査装置20では、光源701から出射した光束は発散光束に変換されているため、Sk2>f2であり、m2<0となる。
次に、本実施形態に係る光走査装置20において偏向器斜入射ジッターが発生している様子を説明する。
図9(a)は、偏向器106側から見た光源701の複数の発光点の配置を示している。図9(b)は、本実施形態に係る光走査装置20の入射光学系711の副走査断面図を示している。図9(c)は、光源701の複数の発光点から出射した各光束の軌跡を模式的に示している。図9(d)は、本実施形態に係る光走査装置20の主走査断面図を示している。
図9(a)、(c)及び(d)において、La及びLbは、光源701における複数の発光点のうち互いに最も離れた二つの発光点である。
そして、θ3は、光源701の複数の発光点を含む第2の平面(yz断面)内において、発光点LaとLbとを結んだ直線が主走査断面に対してなす鋭角側の角度である。なお、角度θ3については、偏向器106側から光源701を見たときに反時計回りを正と定義している。
また、θ4は、入射光学系711に関する副走査断面内において入射光学系711の光軸が主走査断面に対してなす鋭角側の角度である。なお、角度θ4については、被走査面110側から入射光学系711に関する副走査断面を見たときに反時計回りを正と定義している。
また、図7(c)及び(d)において、Ia及びIbはそれぞれ、発光点La及びLbから出射した光束の被走査面710上における集光点である。
そして、911及び912はそれぞれ、集光点Ia及びIbに関する軸上像高から最軸外像高までの距離である。
本実施形態に係る光走査装置20では、図9(a)に示されているように、発光点La及びLbを結んだ直線が主走査断面に対してなす角度θ3は−5.0度である。
また、図9(b)に示されているように、入射光学系711に関する副走査断面内において入射光学系711の光軸が主走査断面に対してなす角度θ4は、+3.0度である。
従って、本実施形態に係る光走査装置20では、以下の関係が満たされている。
θ3×θ4<0
また、図9(c)に示されているように、発光点La及びLbから出射した光束はそれぞれ、結像光学系712に含まれる第1のfθレンズ707及び第2のfθレンズ708上の互いに異なる高さを通過している。
上述したように、副走査断面内における曲率半径が主走査方向に応じて変化しているレンズ面に各光束が互いに異なる高さで入射すると、各光束に対する主走査断面内の倍率が互いに異なることとなる。
その結果、被走査面710上での各光束の集光点間の間隔が異なることとなる。
具体的には、本実施形態に係る光走査装置20では、被走査面710上における集光点Ibに関する軸上像高から最軸外像高までの距離912が、被走査面710上における集光点Iaに関する軸上像高から最軸外像高までの距離911より短くなっている。
すなわち、集光点Ibに対して集光点Iaの方が、相対的に画像中心から遠ざかる方向に位置ずれが生じている。
次に、本実施形態に係る光走査装置20において集束度ジッターが発生する様子について説明する。
図10(a)は、光源701の発光点La及びLbそれぞれから出射した光束が被走査面710の走査開始側に偏向される様子を示している。図10(b)は、光源701の発光点La及びLbそれぞれから出射した光束が被走査面710の走査終了側に偏向される様子を示している。図10(c)は、本実施形態に係る光走査装置20において集束度ジッターが発生している様子を示している。
図10(a)及び(b)において、1001及び1002はそれぞれ、発光点La及びLbから出射した光束である。
また、1003及び1004はそれぞれ、光束1001及び1002が偏向器106の偏向面106aによって被走査面710の走査開始側に偏向された光束である。なお、光束1003及び1004が互いに平行になるように、光束1001及び1002それぞれが入射するときの偏向面106aの角度が互いに異なっていることに注意されたい。
また、1007及び1008はそれぞれ、光束1001及び1002が偏向器106の偏向面106aによって被走査面710の走査終了側に偏向された光束である。なお、光束1007及び1008が互いに平行になるように、光束1001及び1002それぞれが入射するときの偏向面106aの角度が互いに異なっていることに注意されたい。
また、図10(c)において、1005及び1006はそれぞれ、光束1001及び1002が偏向器106の偏向面106aによって被走査面710の軸上像高に偏向された光束である。なお、光束1005及び1006が互いに平行になるように、光束1001及び1002それぞれが入射するときの偏向面106aの角度が互いに異なっていることに注意されたい。
また、図10(c)において、1010は、偏向された光束1003及び1004それぞれの被走査面710上における集光点Ia及びIbの間の距離である。
1011は、偏向された光束1005及び1006それぞれの被走査面710上における集光点Ia及びIbの間の距離である。
1012は、偏向された光束1007及び1008それぞれの被走査面710上における集光点Ia及びIbの間の距離である。
また、図10(c)において、1013は、被走査面710の軸上像高における集光点Iaから走査終了側の最軸外像高における集光点Iaまでの距離である。
1014は、被走査面710の軸上像高における集光点Ibから走査終了側の最軸外像高における集光点Ibまでの距離である。
本実施形態に係る光走査装置20では、入射光学系711によって光源701から出射した複数の光束は発散光束に変換されているため、平行光束が集光する位置803よりも被走査面側の集光点802に集光される。
また、本実施形態に係る光走査装置20では、図10(a)及び(b)に示されているように、同一方向に偏向されて結像光学系712に入射する複数の光束の間の間隔が、偏向器106の角度、すなわち偏向方向に応じて異なる。
そして、同一方向に偏向されて結像光学系712に入射する複数の光束の間の間隔が、偏向方向に応じて異なると、集光点802における各光束の集光点の間の間隔が異なるため、ジッターが発生する。
具体的には、本実施形態に係る光走査装置20では、走査開始側における集光点Ia及びIbの間の間隔1010が最も狭く、走査終了側における集光点Ia及びIbの間の間隔1012が最も広くなる。
その結果、軸上像高における集光点Ibから走査終了側の最軸外像高における集光点Ibまでの間隔1014よりも軸上像高における集光点Iaから走査終了側の最軸外像高における集光点Iaまでの間隔1013のほうが短くなる。
すなわち、この場合、集光点Ibに対して集光点Iaの方が、相対的に画像中心に近づく方向に位置ずれが生じている。
図11は、本実施形態に係る光走査装置20及び比較例の光走査装置それぞれによるジッターの像高依存性を示している。
ここで、比較例の光走査装置では、入射光学系によって光源から出射した複数の光束は平行光束に変換されており、それ以外の構成については、本実施形態に係る光走査装置20と同様である。
図11に示されているように、比較例の光走査装置に比べて、本実施形態に係る光走査装置20のほうがジッターが小さいことがわかる。
これは、本実施形態に係る光走査装置20では、偏向面に光束を斜入射させることによって生じる偏向器斜入射ジッターを、発散光束に変換することによって生じる集束度ジッターで低減(実質的に相殺)できているためである。
具体的には、本実施形態に係る光走査装置20では、以下の条件式を満たしていることにより、ジッターを低減することができる。
(θ3×θ4)×m2>0
なお、本実施形態に係る光走査装置20では、アナモコリメータレンズ703を用いて発散光束に変換しているが、回転対称な球面レンズ或いは非球面レンズを用いて発散光束に変換しても本実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第三実施形態]
図12(a)及び(b)はそれぞれ、第三実施形態に係る光走査装置30の一部主走査断面図を示している。図12(c)は、第三実施形態に係る光走査装置30が備える第1及び第2の入射光学系1311a及び1311bの副走査断面図を示している。図12(d)は、第三実施形態に係る光走査装置30が備える第1及び第2の結像光学系1312a及び1312bの副走査断面図を示している。
本実施形態に係る光走査装置30は、第1及び第2の光源1301a及び1301b、第1及び第2の副走査絞り1302a及び1302b、及び第1及び第2のアナモコリメータレンズ1303a及び1303bを備えている。また、本実施形態に係る光走査装置30は、第1及び第2のシリンドリカルレンズ1304a及び1304b、及び主走査絞り1305を備えている。また、光走査装置30は、偏向器1306、第1のfθレンズ1307、第2のfθレンズ1308a及び1308b、及び反射部材1315、1316、1317及び1318を備えている。
なお、第1の光源1301a、第1の副走査絞り1302a、第1のアナモコリメータレンズ1303a、第1のシリンドリカルレンズ1304a、及び主走査絞り1305はそれぞれ、第一実施形態に係る光走査装置10に設けられている光源101、副走査絞り102、アナモコリメータレンズ103、シリンドリカルレンズ104、及び主走査絞り105と同一のものである。
また、偏向器1306、第1のfθレンズ1307、第2のfθレンズ1308a、及び反射部材1315はそれぞれ、第1実施形態に係る光走査装置10に設けられている偏向器106、第1のfθレンズ107、第2のfθレンズ108、及び反射部材115と同一のものである。
また、第2の光源1301b、第2の副走査絞り1302b、第2のアナモコリメータレンズ1303b、及び第2のシリンドリカルレンズ1304bはそれぞれ、第一実施形態に係る光走査装置10に設けられている光源101、第二実施形態に係る光走査装置20に設けられている副走査絞り102、アナモコリメータレンズ703、及びシリンドリカルレンズ104と同一のものである。
さらに、第2のfθレンズ1308b、及び反射部材1316、1317及び1318はそれぞれ、第二実施形態に係る光走査装置20に設けられている第2のfθレンズ708、及び反射部材115と同一のものである。
なお、第1の副走査絞り1302a、第1のアナモコリメータレンズ1303a、第1のシリンドリカルレンズ1304a及び主走査絞り1305によって、本実施形態に係る光走査装置30の第1の入射光学系1311aが構成される。
また、第2の副走査絞り1302b、第2のアナモコリメータレンズ1303b、第2のシリンドリカルレンズ1304b及び主走査絞り1305によって、本実施形態に係る光走査装置30の第2の入射光学系1311bが構成される。
また、第1のfθレンズ1307及び第2のfθレンズ1308aによって、本実施形態に係る光走査装置30の第1の結像光学系1312aが構成される。
さらに、第1のfθレンズ1307及び第2のfθレンズ1308bによって、本実施形態に係る光走査装置30の第2の結像光学系1312bが構成される。
すなわち、第1のfθレンズ1307は、第1の結像光学系1312aと第2の結像光学系1312bとで共用されている。換言すると、第1のfθレンズ1307は、第1及び第2の光源1301a及び1301bからの光束が通過する共通の結像光学素子である。
本実施形態に係る光走査装置30の第1の入射光学系1311aの光軸は、副走査断面内において主走査断面に対して+3.0度の角度をなしている。
また、本実施形態に係る光走査装置30の第2の入射光学系1311bの光軸は、副走査断面内において主走査断面に対して−3.0度の角度をなしている。
第1の光源1301aの複数の発光点から出射した複数の光束は、第1の副走査絞り1302aを通過し、第1のアナモコリメータレンズ1303aによって主走査断面内では集束光束に、且つ副走査断面内では平行光束に変換される。なおここで、平行光束とは、厳密な平行光束だけでなく、弱発散光束や弱収束光束等の略平行光束を含むものとする。
そして、変換された複数の光束は、第1のシリンドリカルレンズ1304aによって副走査方向に集光され、主走査絞り1305を通過し、副走査方向下側から偏向器1306の偏向面1306aに入射する。
第1の光源1301aから出射し、偏向器1306の偏向面1306aに入射した複数の光束は、偏向器1306により偏向走査された後、第1の結像光学系1312aによって第1の被走査面1310a上に集光され、第1の被走査面1310aを等速度で走査する。
なお、偏向器1306は図中A方向に回転しているため、偏向走査された複数の光束は、第1の被走査面1310aを図中B方向に走査する。
また、第2の光源1301bの複数の発光点から出射した複数の光束は、第2の副走査絞り1302bを通過し、第2のアナモコリメータレンズ1303bによって主走査断面内では発散光束に、且つ副走査断面内では平行光束に変換される。なおここで、平行光束とは、厳密な平行光束だけでなく、弱発散光束や弱収束光束等の略平行光束を含むものとする。
そして、変換された複数の光束は、第2のシリンドリカルレンズ1304bによって副走査方向に集光され、主走査絞り1305を通過し、副走査方向上側から偏向器1306の偏向面1306aに入射する。
第2の光源1301bから出射し、偏向器1306の偏向面1306aに入射した複数の光束は、偏向器1306により偏向走査された後、第2の結像光学系1312bによって第2の被走査面1310b上に集光され、第2の被走査面1310bを等速度で走査する。
なお、偏向器1306は図中A方向に回転しているため、偏向走査された複数の光束は、第2の被走査面1310bを図中B方向に走査する。
なお、本実施形態では、第1及び第2の被走査面1310a及び1310bとして、第1及び第2の感光ドラム1310a及び1310bを用いている。
また、第1及び第2の感光ドラム1310a及び1310b上における副走査方向の露光分布の作成は、主走査露光毎に、第1及び第2の感光ドラム1310a及び1310bを副走査方向に回転させることによって達成している。
次に、本実施形態に係る光走査装置30の第2の入射光学系1311b及び第2の結像光学系1312bの諸特性を以下の表5及び表6に示す。
なお、第1の入射光学系1311a及び第1の結像光学系1312aはそれぞれ、第一実施形態に係る光走査装置10の入射光学系111及び結像光学系112と同一であるため、上記の表1及び表2を参照されたい。
Figure 2019045712
Figure 2019045712
なお、表5及び表6において、各レンズ面と光軸との交点を原点としたときの、光軸方向、主走査断面内において光軸と直交する軸、及び副走査断面内において光軸と直交する軸をそれぞれ、X軸、Y軸及びZ軸としている。また、表6において、「E−x」は、「×10−x」を意味している。
本実施形態に係る光走査装置30の第2のアナモコリメータレンズ1303bは、アナモフィックな形状を有しており、その形状は、上記の式(1)で表される。
また、第1のfθレンズ1307及び第2のfθレンズ1308bの各レンズ面の主走査断面内における非球面形状(母線形状)は、上記の式(2)で表される。
また、第1のfθレンズ1307及び第2のfθレンズ1308bの各レンズ面の副走査断面内における非球面形状(子線形状)は、上記の式(3)で表される。
また、第1のfθレンズ1307及び第2のfθレンズ1308bの各レンズ面の副走査断面内における曲率半径r’は、レンズ面のy座標に従って、上記の式(4)のように連続的に変化する。
本実施形態に係る光走査装置30の第1の光源1301aは、第一実施形態に係る光走査装置10の光源101と同一であるため、θ1>0である。また、第1の入射光学系1311aの光軸は、第1の入射光学系1311aに関する副走査断面内において主走査断面に対して+3.0度の角度をなしているため、θ2>0である。さらに、第1の入射光学系1311aは、第1の光源1301aから出射した複数の光束を集束光束に変換しているため、m1>0である。
一方、本実施形態に係る光走査装置30の第2の光源1301bは、第一実施形態に係る光走査装置10の光源101と同一であるため、θ3>0である。また、第2の入射光学系1311bの光軸は、第2の入射光学系1311bに関する副走査断面内において主走査断面に対して−3.0度の角度をなしているため、θ4<0である。さらに、第2の入射光学系1311bは、第2の光源1301bから出射した複数の光束を発散光束に変換しているため、m2<0である。
従って、第1の入射光学系1311a及び第2の入射光学系1311bにおいて、(θ1×θ2)×m1>0且つ(θ3×θ4)×m2>0が満たされており、第一及び第二実施形態と同様に、ジッターを低減することができる。
図13は、本実施形態に係る光走査装置30による第1及び第2の被走査面1310a及び1310b上におけるジッターの像高依存性を示している。
図13に示されているように、第一及び第二実施形態に係る光走査装置10及び20と同様に、本実施形態に係る光走査装置30においてもジッターを十分に低減(実質的に相殺)できていることがわかる。
なお、本実施形態に係る光走査装置30では、第1の結像光学系1312aの光路長、すなわち偏向器1306の偏向面1306aから第1の被走査面1310aまでの光路長は、第2の結像光学系1312bの光路長、すなわち偏向器1306の偏向面1306aから第2の被走査面1310bまでの光路長より短い。
そのため、図2及び図8の議論から、本実施形態に係る光走査装置30のように、第1及び第2の光源1301a及び1301bから出射した複数の光束をそれぞれ、第1及び第2の入射光学系1311a及び1311bによって集束光束及び発散光束に変換することが好ましい。
なお、(θ1×θ2)×m1>0且つ(θ3×θ4)×m2>0を満たしていれば、これが逆であっても構わない。
また、(θ1×θ2)×m1>0且つ(θ3×θ4)×m2>0を満たすように、θ1乃至θ4を調整すれば、第1及び第2の入射光学系1311a及び1311bが共に集束光学系又は発散光学系でも構わない。
また、光路長が長い偏向器1306から第2の被走査面1310bまでの光路上に配置される反射部材の数は、図12(d)に示されているように、光路長が短い偏向器1306から第1の被走査面1310aまでの光路上に配置される反射部材の数よりも多くすることが、光走査装置30の高さを低くするためには好ましい。
さらに、第2のfθレンズ1308a及び1308bの面形状は互いに異なるが、それぞれ偏向器106から略同一の位置に配置されているため、一体で形成することにより、第2のfθレンズの低サイズ化及び低コスト化が可能である。
[画像形成装置]
図14は、第三実施形態に係る光走査装置が搭載されたカラー画像形成装置90の要部副走査断面図である。
画像形成装置90は、2つの第三実施形態に係る光走査装置11及び12を各々並行して並べて、像担持体である各感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。
画像形成装置90は、第三実施形態に係る光走査装置11、12、像担持体としての感光ドラム(感光体)23、24、25、26及び現像器15、16、17、18を備えている。また、画像形成装置90は、搬送ベルト91、プリンタコントローラ93及び定着器94を備えている。
画像形成装置90には、パーソナルコンピュータ等の外部機器92から出力されたR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号(コードデータ)が入力される。入力された色信号は、画像形成装置90内のプリンタコントローラ93によって、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。変換された各画像データはそれぞれ、光走査装置11及び12に入力される。そして、光走査装置11及び12からはそれぞれ、各画像データに応じて変調された光ビーム59、60、61、62が射出され、これらの光ビームによって感光ドラム23、24、25、26の感光面が露光される。
感光ドラム23、24、25、26の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ(不図示)が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラによって帯電された感光ドラム23、24、25、26の表面に、光走査装置11及び12によって光ビーム59、60、61、62が照射されるようになっている。
上で述べたように、光ビーム59、60、61、62は各色の画像データに基づいて変調されており、光ビーム59、60、61、62を照射することによって感光ドラム23、24、25、26の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、感光ドラム23、24、25、26に当接するように配設された現像器15、16、17、18によってトナー像として現像される。
現像器15乃至18によって現像されたトナー像は、感光ドラム23乃至26に対向するように配設された不図示の転写ローラ(転写器)によって、搬送ベルト91上を搬送される不図示の用紙(被転写材)上に多重転写され、1枚のフルカラー画像が形成される。
以上のようにして、未定着トナー像が転写された用紙は、さらに感光ドラム23、24、25、26後方(図14において左側)の定着器94へと搬送される。定着器94は、内部に定着ヒータ(不図示)を有する定着ローラとこの定着ローラに圧接するように配設された加圧ローラとで構成されている。転写部から搬送されてきた用紙は、定着ローラと加圧ローラの圧接部にて加圧しながら加熱されることにより、用紙上の未定着トナー像が定着される。さらに定着ローラの後方には不図示の排紙ローラが配設されており、排紙ローラは定着された用紙を画像形成装置90の外に排出せしめる。
カラー画像形成装置90は、2つの光走査装置11及び12を並べ、C、M、Y、Kの各色に対応し、並行して感光ドラム23、24、25、26の感光面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
外部機器92としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置90とで、カラーデジタル複写機が構成される。
また、図15に示されているように、カラー画像形成装置90において、感光ドラムの感光面に光ビームを斜入射させてドラム斜入射ジッターを発生させることによって、偏向器斜入射ジッターを低減(実質的に相殺)させることもできる。
図15に示されているように、例えば、光走査装置11の第1の光源1301aから出射し、第1の入射光学系1311aを通過し、偏向器1306の偏向面1306aに入射した複数の光束が、偏向器1306により偏向走査された後、第1の結像光学系1312aによって感光ドラム23の感光面上に集光されるとする。
ここで、第1の結像光学系1312aの光軸を含み主走査断面に平行な第3の平面と、感光ドラム23の感光面と第3の平面との交線上における感光面の法線とが、互いに非平行であるように、第1の光源1301aから出射した複数の光束は、感光ドラム23の感光面上に斜入射している。
ここで、第1の光源1301aにおける複数の発光点のうち互いに最も離れた2つの発光点La及びLbから出射した光束の感光ドラム23の感光面上における集光点をIa及びIbとする。
そして、φは、感光ドラム23の感光面と第3の平面との交線上における法線が主走査断面に対してなす鋭角側の角度である。なお、角度φについては、図15のように、光束の進行方向を左から右に描いたときの時計回りを正とする。
このとき、図15に示されているようにφ>0であり、図4(d)に示されているように、集光点Iaは、集光点Ibに対して副走査方向上側になる。
その結果、感光ドラム23の感光面上における各光束の集光点間の間隔が異なることとなる。
具体的には、感光ドラム23の感光面上における集光点Ibに関する軸上像高から最軸外像高までの距離1201が、感光ドラム23の感光面上における集光点Iaに関する軸上像高から最軸外像高までの距離1201より短くなっている。
すなわち、集光点Ibに対して集光点Iaの方が、相対的に画像中心から遠ざかる方向に位置ずれが生じている。
この位置ズレ量は、角度φが大きくなるほど、大きくなる。
このドラム斜入射ジッターを用いて、偏向器斜入射ジッターを低減(実質的に相殺)させることもできる。
なお、カラー画像形成装置90では、2つの第三実施形態に係る光走査装置を用いているが、この代わりに、4つの第一及び第二実施形態のいずれかに係る光走査装置を用いても構わない。
また、本実施形態に係る画像形成装置90の記録密度は、特に限定されない。しかしながら、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、1200dpi以上の画像形成装置において、第一乃至第三実施形態の効果はより発揮される。
10 光走査装置
101 光源(第1の光源)
106 偏向器
110 被走査面(第一の被走査面)
111 入射光学系(第1の入射光学系)
112 結像光学系(第1の結像光学系)
La、Lb 発光点(複数の発光点)

Claims (8)

  1. 複数の発光点を含む第1の光源からの複数の光束を偏向して第1の被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、
    該偏向器によって偏向された複数の光束を前記第1の被走査面に導光する第1の結像光学系と、
    前記第1の光源からの複数の光束を前記偏向器に入射させる第1の入射光学系とを有し、
    前記第1の光源において互いに最も離れた二つの発光点を通る直線と主走査断面とのなす角度をθ1、前記第1の入射光学系の光軸と主走査断面とのなす角度をθ2、前記第1の結像光学系の後側主平面から前記第1の結像光学系による非平行光束及び平行光束の集光点までの距離のそれぞれをSk1及びf1とし、m1=1−Sk1/f1とするとき、
    (θ1×θ2)×m1>0
    なる条件を満たすことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記偏向器によって偏向された複数の光束を第2の被走査面に導光する第2の結像光学系と、
    複数の発光点を含む第2の光源からの複数の光束を前記偏向器に入射させる第2の入射光学系とを有し、
    前記偏向器は、前記第2の光源からの複数の光束を偏向して前記第2の被走査面を主走査方向に走査し、
    前記第2の光源において互いに最も離れた二つの発光点を通る直線と主走査断面とのなす角度をθ3、前記第2の入射光学系の光軸と主走査断面とのなす角度をθ4、前記第2の結像光学系の後側主平面から前記第2の結像光学系による非平行光束及び平行光束の集光点までの距離のそれぞれをSk2及びf2とし、m2=1−Sk2/f2とするとき、
    (θ3×θ4)×m2>0
    m1×m2<0
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記偏向器から前記第1の被走査面までの光路長は、前記偏向器から前記第2の被走査面までの光路長より短く、且つ、m1>m2なる条件を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記偏向器からの複数の光束を反射させる反射部材を有し、前記偏向器から前記第1の被走査面までの光路上に配置される反射部材の数は、前記偏向器から前記第2の被走査面までの光路上に配置される反射部材の数よりも少ないことを特徴とする請求項2または3に記載の光走査装置。
  5. 前記第1及び第2の結像光学系は、前記第1及び第2の光源からの光束が通過する共通の結像光学素子を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光走査装置と、該光走査装置により被走査面に形成される静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像された前記トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写された前記トナー像を前記被転写材に定着させる定着器と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光走査装置と、外部機器から出力されたコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力するプリンタコントローラと、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記第1の結像光学系の光軸を含み前記主走査断面に平行な平面と、前記第1の被走査面に配置された感光体の感光面と該平面との交線上における前記感光面の法線とは、互いに非平行であることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。
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