JP2019044188A - 重合体組成物およびその製造方法ならびに用途 - Google Patents

重合体組成物およびその製造方法ならびに用途 Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明の重合体組成物は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)、100℃における動粘度と40℃動粘度がそれぞれ特定の範囲であり、エチレン構造単位含有率が30〜80モル%であるエチレン・α−オレフィン共重合体(b)、100℃における動粘度と40℃動粘度がそれぞれ特定の範囲であるオイル(c)、および、MFRが0.1〜500g/10分であるポリオレフィン系樹脂(d)を含む。
【効果】本発明によれば、制振性に優れた制振材および防音材を製造するのに好適な重合体組成物、ならびに、制振性に優れた制振材および防音材を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、制振性、防音性に優れた重合体組成物およびその製造方法に関し、また、該重合体組成物を用いた制振材および防音材に関する。
近年、自動車等交通機関の発達に伴い、これに起因する騒音、振動が大きな社会問題となってきた。また自動車内部にも、低振動、低騒音性という高度な特性が要求されるに至っている。また、一般家庭でも複写機、プリンター等の事務機器が広く使用されるようになり、これらの機器の発生する騒音、振動の低減が重要な課題となっている。さらにまた、生活様式の変化から、家庭用電気製品は大型化しており、冷蔵庫、洗濯機、掃除機等の振動を伴う機器の低振動、低騒音化による静粛性も商品としての重要な性能の一つとなっている。
従来、この振動、騒音を低減するために、様々なバネ類、防振ゴム等が使用されてきた。この方法は、振動の伝達を遮断することにより振動、騒音の発生を低下させるというものであるが、上述の様々な要求には対応し切れないのが現状である。
これとは別に、各種機器等から発生する振動そのものを抑えるという、いわゆる制振という方法が広まってきている。すなわち、各種粘弾性体を制振材として振動するものに貼付ける、又は挟み込むことにより、振動の発生を抑えるという方法である。この目的で使用される制振材としては、例えばジエン系モノマーからなるブロックと、芳香族ビニル系モノマーからなるブロックとからなるブロック共重合体が知られている。
しかしながら、かかるブロック共重合体は、実際に使用する際に周囲の温度の変化等により十分な制振性能を示さない場合がある。
特許文献1には、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等の熱可塑性エラストマーを低硬度化する目的で非芳香族系ゴム用軟化剤を配合した、軽量負荷物の防振に使用される防振材が記載されている。しかしながら、同文献においては制振性についての開示はなく、具体的に開示された軟化剤を用いた場合、制振性能が不十分であった。また、軟化剤の種類によっては、柔軟性や耐候性が不十分であった。
特許文献2においては、イソブチレン系ブロック共重合体とポリオレフィン樹脂を含む、低硬度で高ロス性(制振性)、気体透過性が良好な樹脂組成物が記載されている。さらに低硬度化する目的で非芳香族系ゴム用軟化剤を配合することが記載されている。しかしながら、同文献においても具体的に開示された軟化剤を用いた場合、制振性能が不十分であった。また、軟化剤の種類によっては、柔軟性や耐候性が不十分であった。
特開2000−169826号公報 国際公開第2003/27183号パンフレット
本発明は、制振性に優れ、制振材および防音材用途に好適に使用できる重合体組成物、その製造方法、ならびに、制振性に優れた制振材および防音材を提供することを課題としている。
本発明は、次の[1]〜[10]に関する。
[1](a)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物を100重量部と、
(b)100℃動粘度が300〜5000mm2/sであり、40℃動粘度が4000〜100000mm2/sであり、エチレン構造単位含有率が30〜80モル%であるエチレン・α−オレフィン共重合体を1〜200重量部と、
(c)100℃動粘度が1〜299mm2/sであり、40℃動粘度が1〜3999mm2/sであるオイルを1〜200重量部と、
(d)MFRが0.1〜500g/10分であるポリオレフィン系樹脂を0〜100重量部とを含む重合体組成物。
[2]前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)が、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体の水素添加物である、前記[1]に記載の重合体組成物。
[3]前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の100℃動粘度VBと、前記オイル(c)の100℃動粘度VCとが、下記の関係にある、前記[1]または[2]に記載の重合体組成物。
B−VC≧200mm2/s
[4]前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の100℃動粘度が500〜3500mm2/sである、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の重合体組成物。
[5]前記ポリオレフィン系樹脂(d)がポリプロピレン系樹脂である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の重合体組成物。
[6]前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)100重量部に対して、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)および前記オイル(c)の含有量の合計が30〜200重量部である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の重合体組成物。
[7]前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)と前記オイル(c)とをあらかじめ混合し、さらに前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)およびポリオレフィン系樹脂(d)をさらに混練して、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の重合体組成物を得ることを特徴とする重合体組成物の製造方法。
[8]前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)と前記オイル(c)との混合物の100℃動粘度が1〜600mm2/sであることを特徴とする前記[7]に記載の重合体組成物の製造方法。
[9]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の重合体組成物からなる制振材。
[10]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の重合体組成物からなる防音材。
本発明によれば、制振性に優れ、かつ成形性にも優れ、制振材および防音材を製造するのに好適な重合体組成物、該重合体組成物の製造方法、ならびに、制振性、防音性に優れた制振材および防音材を提供することができる。
図1は、本願実施例および比較例における、エチレン・α-オレフィン共重合体(b)とオイル(c)との混合物またはオイル(c)の40℃における動粘度と、重合体組成物の損失正接(tanδ)との関係を示すグラフである。
以下、本発明について具体的に説明する。なお、以下の説明において、数値範囲を示す「〜」は、特に断りがなければ以上から以下を表す。
本発明の制振材は、以下に示す本発明の重合体組成物から形成されてなる。また、本発明の重合体組成物は、各種用途に用いることができるが、制振性能に優れ、制振材および防音材の製造に特に好適に用いることができる。
<重合体組成物>
本発明の重合体組成物は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)と、100℃動粘度が300〜5000mm2/sであり、40℃動粘度が4000〜100000mm2/sであり、エチレン構造単位含有率が30〜80モル%であるエチレン・α−オレフィン共重合体(b)と、100℃動粘度が1〜299mm2/sであり、40℃動粘度が1〜3999mm2/sであるオイル(c)と、MFRが0.1〜500g/10分であるポリオレフィン系樹脂(d)とを含む。
(a)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物
本発明に係る重合体組成物の(a)成分は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物である。このブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を有するものであって、以下「A/Bブロック共重合体」ともいう。
重合体ブロック(A)を構成するビニル芳香族化合物の具体例としては、スチレン、α-メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、メトキシスチレン、インデン、アセナフチレンなどを挙げることができ、これらのビニル芳香族化合物の1種類または2種以上を使用することができる。そのうちでもスチレンが最も好ましい。
重合体ブロック(B)を構成する共役ジエン化合物としては、炭素数4〜20の共役ジエンが好ましく、具体例としては、ブタジエン、イソプレン、ヘキサジエンなどを挙げることができ、これらの共役ジエン化合物の1種類または2種以上を使用することができる。そのうちでもブタジエン、イソプレンが最も好ましい。
また、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)を含むA/Bブロック共重合体は、GPCで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が30,000〜500,000であることが好ましく、50,000〜300,000であるのがより好ましい。A/Bブロック共重合体の重量平均分子量が30,000以上であると重合体組成物から得られる成形品の圧縮永久歪、破断点強度などの機械的特性が向上し、一方500,000以下であると成形性や加工性が良好である。成形性が重視される場合にはさらに好ましくは50,000〜300,000であると流動性が高く成形性に優れ、機械的特性が重視される場合にはさらに好ましくは100,000〜250,000、特に好ましくは150,000〜200,000であると圧縮永久歪、破断点強度などの機械的特性に優れる。
A/Bブロック共重合体における重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)の割合は、A/Bブロック共重合体の数平均分子量、重合体ブロック(A)および重合体ブロック(B)の数平均分子量などに依存するが、一般にA/Bブロック共重合体の重量に基づいて、重合体ブロック(A)の割合が5〜80重量%で重合体ブロック(B)の割合が95〜20重量%であるのが好ましく、重合体ブロック(A)が10〜75重量%で重合体ブロック(B)が90〜25重量%であるのがより好ましく、重合体ブロック(A)が20〜40重量%で重合体ブロック(B)が60〜80重量%であるのがさらに好ましい。A/Bブロック共重合体中において、重合体ブロック(A)の割合が5重量%以上であると(すなわち重合体ブロック(B)の割合が95重量%以下であると)、A/Bブロック共重合体を含む重合体組成物およびそれより得られる成形品などの機械的性質が良好であり、一方、重合体ブロック(A)の割合が80重量%以下であると(すなわち重合体ブロック(B)の割合が20重量%以上であると)溶融粘度が高くなりすぎず成形性や加工性が良好である。
A/Bブロック共重合体は、直鎖状または2つ以上に枝別れした分枝状のいずれであってもよく、また分子中に少なくとも1個の重合体ブロック(A)と少なくとも1個の重合体ブロック(B)を有していればよく、その構造は特に制限されない。機械特性、耐熱性、加工性のバランスからA−B−A型のトリブロック構造が特に好ましい。
具体的には、たとえば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン/イソプレン−スチレンブロック共重合体などを挙げることができる。なお、たとえばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体とは、ポリスチレンブロック−ポリブタジエンブロック−ポリスチレンブロックの形態のブロック共重合体を意味する。
A/Bブロック共重合体の製法は特に限定されないが、例えば適当な重合開始剤系を用いて、不活性溶媒中でスチレンなどのビニル芳香族化合物と、ブタジエンなどの共役ジエン化合物とを順次重合することにより製造することができる。その場合の重合開始剤系の例としては、ルイス酸とルイス酸によってカチオン重合活性種を生成する有機化合物との混合系が挙げられる。ルイス酸としては四塩化チタン、四塩化スズ、三塩化ホウ素、塩化アルミニウムなどが、また該有機化合物としてはアルコキシ基、アシロキシ基またはハロゲンなどの官能基を有する有機化合物、例えばビス(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン、ビス(2−アセトキシ−2−プロピル)ベンゼン、ビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンなどが挙げられる。更に上記のルイス酸および有機化合物と共に、必要に応じて例えばN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、酢酸エチルなどのエステル類を第3成分として使用してもよい。また、重合用の不活性溶媒としてはヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、塩化メチル、塩化メチレンなどを使用することができる。
直鎖状のA/Bブロック共重合体は、例えば、(1)重合開始剤系としてルイス酸およびカチオン重合活性種を生成する官能基を1個有する化合物を使用して、ビニル芳香族化合物を重合させて重合体ブロック(A)を形成した後、共役ジエン化合物を反応系に添加して重合させて重合体ブロック(B)を形成させ、必要に応じて更にビニル芳香族化合物を添加して重合を行って重合体ブロック(A)を形成させる方法、(2)重合開始剤系としてルイス酸およびカチオン重合活性種を生成する官能基を2個有する化合物を使用して、まず共役ジエン化合物を重合させて重合体ブロック(B)を形成した後、反応系にビニル芳香族化合物を添加して重合を行って重合体ブロック(A)を形成させる方法などにより製造することができる。
また、分枝状のA/Bブロック共重合体は、例えばルイス酸およびカチオン重合活性種を生成する官能基を3個以上有する化合物を重合開始剤系として使用して、まず共役ジエン化合物を重合させて重合体ブロック(B)を形成した後、次いでビニル芳香族化合物を添加して重合を行って重合体ブロック(A)を形成させる方法などにより製造することができる。
本発明の重合体組成物において(a)成分としては、前記のA/Bブロック共重合体の水素添加物を用いることもできる。水素添加物を用いた場合には、水素添加によりA/Bブロック共重合体中の脂肪族二重結合が減少することにより、耐熱性や耐候性が向上する点で好ましい。
本発明において、(a)成分として用いられるA/Bブロック共重合体の水素添加物としては、A/Bブロック共重合体の90%〜100%の脂肪族二重結合が水素添加され、0%〜10%の芳香族二重結合が水素化されたものが好適であり、とくに99〜100%の脂肪族二重結合が水素添加され、0%〜5%の芳香族二重結合が水素化されたものが好ましい。このようなA/Bブロック共重合体の水素添加物において、脂肪族二重結合が水素添加された重合体ブロック(B)は、実質的にポリオレフィン構造のブロックとなる。
A/Bブロック共重合体の水素添加には公知の方法を採用することができる。水素添加触媒としては、ニッケル、多孔質ケイソウ土、ラネーニッケル、重クロム酸銅、硫化モリブデン等や、カーボン等の担体に白金、パラジウム等を担持したものを挙げることができる。
水素添加は任意の圧力(例えば大気圧から300気圧、好ましくは5から200気圧)、任意の温度(例えば20℃から350℃)、任意の時間(例えば0.2時間から10時間)で行うことができる。
本発明に係る(a)成分として用いられるA/Bブロック共重合体としては、分子量、スチレン含量等の性状が異なる2種以上のA/Bブロック共重合体を併用してもよい。
かかる(a)成分として用いられるA/Bブロック共重合体は市販されており、これら市販品を用いることができる。非水添品では例えばクレイトン社「Dシリーズ」、JSR社「TRシリーズ」、旭化成社製「タフプレン」「アサプレン」などがある。水添品では例えばクラレ社製「セプトン」「ハイブラー」、旭化成社製「タフテック」、JSR社製「ダイナロン」、クレイトンポリマー社製「Gシリーズ」などがある。
(b)エチレン・α−オレフィン共重合体
本発明に係る重合体組成物の(b)成分であるエチレン・α−オレフィン共重合体は、100℃における動粘度が300〜5000mm2/sであり、好ましくは500〜3500mm2/s、より好ましくは600〜2500mm2/s、さらに好ましくは900〜2500mm2/sである。(b)エチレン・α−オレフィン共重合体の100℃における動粘度が、300mm2/s以上5000mm2/s以下であると、得られる重合体組成物および制振材の制振性能とハンドリング性のバランスが極めて良好である。
本発明に係る重合体組成物の(b)成分であるエチレン・α−オレフィン共重合体は、40℃における動粘度が4000〜100000mm2/sであり、好ましくは7000〜60000mm2/s、より好ましくは9000〜40000mm2/s、さらに好ましくは15000〜40000mm2/sである。(b)エチレン・α−オレフィン共重合体の40℃における動粘度が、4000mm2/s以上100000mm2/s以下であると、得られる重合体組成物および制振材の制振性能とハンドリング性のバランスが極めて良好である。
重合体組成物の制振性能は、上述の(a)成分であるブロック共重合体またはその水素添加物と絡み合ったエチレン・α−オレフィン共重合体(b)の分子末端がある振動を受けた際に、その絡み合いが解ける挙動に由来すると推定される。エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の100℃における動粘度が300mm2/sを下回る、または40℃における動粘度が4000mm2/sを下回ると、(a)成分であるブロック共重合体またはその水素添加物との絡み合いが生じにくく、(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体(b)が絡み合わずに独立に運動してしまうために、十分な制振性が発現しにくい。またエチレン・α−オレフィン共重合体(b)の100℃における動粘度が5000mm2/sを上回る、または40℃における動粘度が100000mm2/sを上回ると、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の単位体積あたりの分子末端が相対的に少なくなり、制振性能は低下する。エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の100℃における動粘度が5000mm2/sを上回る、または40℃における動粘度が100000mm2/sを上回ると、(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体(b)との相容性が低下し、制振性・透明性が低下するほか、ハンドリング性が低下し混練・成形が困難となる。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、(a)成分のA/Bブロック共重合体の脂肪族二重結合が水素添加された重合体ブロック(B)と構造が類似しており、絡み合いが生じやすいという特徴を持つため、制振性能が発現し易い。
本発明に係る重合体組成物の(b)成分であるエチレン・α−オレフィン共重合体は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]は特に限定されるものではないが、好ましくは0.01以上0.5以下、より好ましくは0.05以上0.4以下、特に好ましくは0.09以上0.3以下である。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が小さくなると、(a)成分であるブロック共重合体またはその水素添加物との絡み合いが生じにくく、(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体(b)が絡み合わずに独立に運動してしまうために、制振性が低下する場合がある。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が大きくなると、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の単位体積あたりの分子末端が相対的に少なくなり、制振性能が低下する場合がある。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が大きくなると(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体(b)との相容性が低下し、制振性・透明性が低下ほか、ハンドリング性が低下し混練・成形が困難となる。
また本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、エチレン構造単位含有率が30〜80モル%、好ましくは40〜75モル%、より好ましくは40〜60モル%である。エチレン含量が多すぎる、または少なすぎると結晶性が高くなり、重合体組成物および制振材の柔軟性・低温特性・制振性が低下する場合がある。また、エチレン含量が多すぎる、または少なすぎると(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体(b)との相容性が低下し、制振性・透明性が低下する場合がある。
(b)エチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン含量は、13C−NMR法で測定することができ、例えば後述する方法および「高分子分析ハンドブック」(朝倉書店 発行 P163〜170)に記載の方法に従ってピークの同定と定量とを行うことができる。
また、(b)エチレン・α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1などの炭素数3〜20のα−オレフィンなどを例示することができる。(b)エチレン・α−オレフィン共重合体中には、これらα−オレフィンを2種以上併用してもよい。これらのα−オレフィンの内では、重合体組成物に良好な柔軟性、制振性、耐候性を与える点で、炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレンが好ましい。
本発明の重合体組成物の(b)成分であるエチレン・α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されるものではないが、通常1.0〜3.0、好ましくは1.4〜2.5である。分子量分布が広く(Mw/Mnが大きく)なると、上記(a)成分との絡み合いが生じ難い低分子量成分や、相容性に劣る高分子量成分を多く含むことになるため好ましくない。
本発明に係る(b)エチレン・α−オレフィン共重合体は、NMRで測定したブロックネス(B値)が、通常0.9以上、好ましくは1.0以上であり、通常1.5以下である。B値は共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータであり、B値が小さくなると、結晶性が高くなり、重合体組成物の柔軟性・低温特性が低下する。
本発明に係る(b)エチレン・α−オレフィン共重合体は、公知の方法を制限なく用いて製造することができる。例えば、バナジウム、ジルコニウム、チタニウムなどの遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物(有機アルミニウムオキシ化合物)および/またはイオン化イオン性化合物とからなる触媒の存在下にエチレンとα−オレフィンとを共重合させる方法が挙げられる。このような方法は、例えば国際公開00/34420号パンフレット、特開昭62−121710号公報に記載されている。
本発明に係る(b)エチレン・α−オレフィン共重合体は、(b)エチレン・α−オレフィン共重合体全体として100℃における動粘度が300〜5000mm2/sを満たす範囲内において、100℃における動粘度、エチレン含量等の性状が異なる2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を併用してもよい。
2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を併用する場合、各々のエチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン構造単位含有率や分子量分布の好ましい範囲は、上述したエチレン・α−オレフィン共重合体(b)と同様である。また、併用する各々のエチレン・α−オレフィン共重合体の割合は、(b)エチレン・α−オレフィン共重合体の規定を満たす限り、任意に変更することができる。
本願の成分(b)には含まれないものの、成分(b)と同様の粘度の液状ポリマーとしては、液状ポリブテンが挙げられる。液状ポリブテンは一般的にナフサ分解等によって得られるイソブチレン、およびブテン―1、ブテン―2などを含むC4炭化水素留分、あるは前記留分を精製して得られたイソブチレンを、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、フッ化ホウ素、四塩化チタンなどのフリーデル・クラフツ触媒、またはそれらの錯化合物などを触媒とし、反応系中の微量水分、有機ハロゲン化物や塩酸を助触媒とし、または特に助触媒を用いないで重合させることによって得ることができる。このような液状ポリブデンは三級炭素を多く含むため主鎖がエチレン・α−オレフィン共重合体に比べて剛直であり、柔軟性の改質性能に劣ると考えられる。また、液状ポリブテンは二重結合を多く含むため、熱や日光で酸化されやすく耐候性に劣ると考えられる。液状ポリブテンの二重結合の一部を既知の方法、たとえばニッケルまたはニッケルモリブテン酸塩触媒など用いて水素添加することも可能であるが、二重結合を完全に水素添加することは、技術的な難易度が高く実質的に不可能である。かかる液状ポリブテンは市販されており、JX社「日石ポリブテン」、Ineos社「Indopol」、BASF社「Oppanol」、エクソンモービルケミカル社「Vistanex」などがある。
本発明に係る重合体組成物には、上記液状ポリブテンなどの成分(b)以外の液状ポリマーが、本発明の目的を損なわない範囲で成分(b)に加えて少量含まれていてもよい。成分(b)以外の液状ポリマーの含有量は、たとえば、成分(a)100重量部に対して50重量部以下、好ましくは30重量部以下、より好ましくは10重量部以下とすることができる。
(c)オイル
本発明に係る重合体組成物の(c)成分であるオイルは、100℃動粘度が1〜299mm2/sであり、好ましくは2〜200mm2/s、より好ましくは5〜150mm2/s、さらに好ましくは8〜100mm2/sである。(c)オイルの100℃における動粘度が、1mm2/s以下であると、低分子量の易揮発成分が多く、重合体組成物の耐熱性、フォギング性が顕著に悪化する場合がある。また299mm2/sを超えると、高分子量成分が多くなり流動性が低下するため加工性の改良効果が十分に得られない場合がある。
また、本発明に係る重合体組成物の(c)オイルは、40℃における動粘度が1〜3999mm2/sであり、好ましくは5〜3000mm2/s、より好ましくは10〜2000mm2/s、さらに好ましくは50〜1000mm2/sである。40℃での動粘度が1mm2/s未満のオイルは、低分子量の易揮発成分が多く、重合体組成物の耐熱性、フォギング性が顕著に悪化する場合がある。一方、3999mm2/sを超えると、高分子量成分が多くなり流動性が低下するため加工性の改良効果が十分に得られない場合がある。
本発明に係る重合体組成物の(c)成分であるオイルとしては、例えば石油を精製して得られる鉱物油、エチレンやα−オレフィンなどのモノマーを重合して得られる合成炭化水素油などの従来公知のオイルが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。
鉱物油は一般に精製の仕方により幾つかの等級があるが、(c)成分としては、API分類のグループ(I)〜(III)の何れを用いても良い。一般に0.5〜10%のワックス分を含む鉱物油が使用される。例えば、水素分解精製法で製造された流動点が低く、粘度指数の高い、イソパラフィンを主体とした組成の高度精製油を用いることができる。その中でも一般にプロセスオイルとして販売されている鉱物油製品群は、特に低揮発分が少なく、(a)成分であるブロック共重合体またはその水素添加物の軟化剤として好適であり、本発明に係る(c)オイルとして好ましく用いられる。プロセスオイルとしては、具体的には、パラフィン系プロセスオイル、アロマティック系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどが挙げられる。中でも、芳香族成分等の不飽和成分の含有量が少ないパラフィン系プロセスオイルが耐熱性、耐侯性に優れ、好ましく用いられる。また、天然ガスをフィッシャートロプス反応により重合し水素分解精製を行った合成油(GTL)を用いることもできる。
これらの中でも、入手容易性、低揮発性の観点からプロセスオイルが好ましく、耐熱性、耐侯性の観点からパラフィン系プロセスオイルが特に好ましい。
合成炭化水素油としては例えばエチレン・α−オレフィン共重合体、α−オレフィン共重合体(PAO)、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類等が挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。中でも、エチレン・α−オレフィン共重合体からなる合成炭化水素油は、(a)成分との相溶性がよく、本発明に係る(c)オイルとして特に好適である。
合成炭化水素油として用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセンの直鎖状のα−オレフィンや、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、8−メチル−1−ノネン、7−メチル−1−デセン、6−メチル−1−ウンデセン、6,8−ジメチル−1−デセンなどの分岐を有するα−オレフィンを挙げることができるが、好ましくは直鎖状のα−オレフィンであり、これらの一種類あるいは2種類以上が必要に応じて用いられる。これらのα−オレフィンの内では、重合体組成物に良好な柔軟性、制振性、耐候性を与える点で、炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレンが好ましい。
合成炭化水素油として用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレン構造単位含有率が30〜80モル%、好ましくは40〜75モル%、より好ましくは40〜60モル%である。エチレン含量が多すぎる、または少なすぎると結晶性が高くなり、重合体組成物および制振材の柔軟性・低温特性・制振性が低下する。また、エチレン含量が多すぎる、または少なすぎると(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体を用いたオイル(c)との相容性が低下し、制振性・透明性が低下する。
合成炭化水素油として用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン含量は、13C−NMR法で測定することができ、例えば後述する方法および「高分子分析ハンドブック」(朝倉書店 発行 P163〜170)に記載の方法に従ってピークの同定と定量とを行うことができる。
合成炭化水素油として用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]は特に限定されるものではないが、好ましくは0.01以上0.5以下、より好ましくは0.02以上0.30以下、特に好ましくは0.02以上0.10以下である。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が小さくなると、(a)成分との絡み合いが生じにくく、(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体を用いたオイル(c)とが絡み合わずに独立に運動してしまうために、制振性が低下する場合がある。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が大きくなると、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の単位体積あたりの分子末端が相対的に少なくなり、制振性能は低下する場合がある。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が大きくなると、(a)成分とエチレン・α−オレフィン共重合体を用いたオイル(c)との相容性が低下し、制振性・透明性が低下する場合がある。
さらに、このようなエチレン・α−オレフィン共重合体は、一般にその数平均分子量(Mn)が100〜30000、好ましくは100〜20000である。数平均分子量(Mn)が100未満となると、揮発しやすい低分子量成分が多くなり、耐熱性が悪化するおそれがある。一方、数平均分子量(Mn)が30000を越えると、高分子量成分が多くなり、加工性の改良効果が少なくなる場合がある。
また、オイル(c)の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されるものではないが、通常1.0〜3.0、好ましくは1.4〜2.5である。分子量分布(Mw/Mn)が3を超えると、一般的に揮発しやすい低分子量成分が多くなり、耐熱性が悪化するおそれがある。
本発明に係る(c)オイルとして用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、NMRで測定したブロックネス(B値)が、通常0.9以上、好ましくは1.0以上であり、通常1.5以下である。B値は共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータであり、B値が小さくなると、結晶性が高くなり、重合体組成物の柔軟性・低温特性が低下する場合がある。
本発明に係る(c)オイルとして用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、公知の方法を制限なく用いて製造することができる。例えば、バナジウム、ジルコニウム、チタニウムなどの遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物(有機アルミニウムオキシ化合物)および/またはイオン化イオン性化合物とからなる触媒の存在下にエチレンとα−オレフィンとを共重合させる方法が挙げられる。このような方法は、例えば国際公開00/34420号パンフレット、特開昭62−121710号公報に記載されている。
このような合成炭化水素油として用いられるα−オレフィン(共)重合体(PAO)は炭素原子数6〜20のα―オレフィンの(共)重合体であり、α−オレフィン(共)重合体は、少なくとも1種以上の炭素原子数6〜20のα−オレフィンからなる単量体の重合体、またはエチレンとの共重合体である。さらに、必要に応じて炭素原子数3〜6のα−オレフィンを共重合成分として含有させることもできる。一般的に、このような高級ポリ−α−オレフィンは、連続したメチレン鎖を持たないため、A/Bブロック共重合体の脂肪族二重結合が水素添加された重合体ブロック(B)と構造が類似しておらず、エチレン-α-オレフィン共重合体と比較して、A/Bブロック共重合体との相容性に劣る。相容性を確保するために分子量を低く抑える必要があり、100℃動粘度が1〜299mm2/sの範囲で用いることが好ましい。
上記のようなα−オレフィン(共)重合体(PAO)は、米国特許第3,780,128号公報、米国特許第4,032,591号公報、特開平1−163136号公報に記載のように酸触媒によるオリゴメリゼーションにより得ることがきる。また、メタロセン化合物を含む触媒系を用いる方法等によっても得ることができる。かかるα−オレフィン(共)重合体(PAO)は市販されており、エクソンモービルケミカル社「Spectrasyn」「Spectrasyn Plus」「Spectrasyn Elite」「Spectrasyn Ultra」、Ineos社「Durasyn」、Chemtura社「Synton」などがある。
本発明に係る(c)オイルとして用いられるアルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類は、通常アルキル鎖長が炭素原子数6〜14のジアルキルベンゼンまたはジアルキルナフタレンであり、このようなアルキルベンゼン類またはアルキルナフタレン類は、ベンゼンまたはナフタレンとオレフィンとのフリーデルクラフトアルキル化反応によって製造される。アルキルベンゼン類またはアルキルナフタレン類の製造において使用されるアルキル化オレフィンは、線状もしくは枝分かれ状のオレフィンまたはこれらの組み合わせでも良い。これらの製造方法は、例えば、米国特許第3,909,432号に記載されている。
(d)ポリオレフィン系樹脂
本発明の重合体組成物は、所望により、(d)MFR(メルトフローレート)が0.1〜500g/10分のポリオレフィン系樹脂を含んでもよい。
本発明の重合体組成物に含まれていてもよい(d)成分のポリオレフィン系樹脂は、少なくとも一種のオレフィン系モノマーの重合体または共重合体である。
MFRが0.1〜500g/10分のポリオレフィン系樹脂は、100℃動粘度が20000以上となり実質的に100℃動粘度、および40℃動粘度の測定は困難である。すなわち本発明に係る(d)ポリオレフィン系樹脂は、通常、100℃における動粘度が5000mm2/s、40℃における動粘度が100000mm2/sを超えるものである。
本発明に係る(d)ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンを主体とする重合体であって、かつ、MFRが0.1〜500g/10分を満たすものであれば、特に限定はされず、種々公知のオレフィン系重合体を用い得る。たとえば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1などの、炭素数2〜20のα−オレフィンの単独もしくは共重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(所謂LLDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレンランダム共重合体、ポリプロピレンブロック共重合体、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル・1−ペンテン、低結晶性あるいは非晶性のエチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体などのオレフィン重合体を単独若しくは2種以上含む組成物、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体あるいはその金属塩、エチレン−環状オレフィン共重合体などが挙げられる。また、(d)ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンの共重合成分として、非共役ジエンを含んでいてもよい。非共役ジエンとしては、具体的には、1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン等の鎖状非共役ジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネン等の環状非共役ジエン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエン、1,3,7-オクタトリエン、1,4,9-デカトリエン等のトリエンが挙げられる。中でも、1,4-ヘキサジエンおよび環状非共役ジエン、特にジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネンが好ましく用いられる。またさらに、これらのポリオレフィン系樹脂がマレイン酸やシラン化合物などの極性化合物でグラフト変性された重合体であっても構わない。これらの中でも、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜10のα−オレフィンの重合体あるいは共重合体が望ましい。
このような(d)ポリオレフィン系樹脂の好適な例としては、上で述べたポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂などが挙げられ、中でも特に、プロピレンを主体とする重合体あるいは共重合体であるポリプロピレン系樹脂が、重合体組成物の耐熱性や機械的強度の向上、固化速度の向上の点で好ましい。
このような(d)ポリオレフィン系樹脂は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が特に限定されるものではないが、好ましくは0.5dl/g以上5dl/g以下であり、より好ましくは0.8以上4以下であり、より好ましくは1.0以上3以下である。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が小さくなると、重合体組成物の機械強度が低下する。極限粘度[η]が大きくなると成形性が悪化する。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合体が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂が共重合体である場合、プロピレン由来の構成単位は90モル%以上であることが好ましく、93〜99モル%であることがより好ましい。
本発明において、(d)ポリオレフィン系樹脂のMFR(メルトフローレート)は、JISK7210に準拠して測定した値であり、ポリエチレン(エチレンを主体とする重合体あるいは共重合体)では190℃、2.16kg荷重の条件で測定した値を、ポリプロピレンなどのポリエチレン以外のポリオレフィン樹脂では230℃、2.16kg荷重の条件で測定した値を意味する。MFRは0.1〜200g/10分であることが好ましく、0.5〜100g/10分であることがさらに好ましく、1〜30g/10分であることが特に好ましい。MFRが小さくなると、重合体組成物の機械強度が低下し、MFRが大きくなると成形性が悪化する傾向がある。
本発明に係る(d)ポリオレフィン系樹脂は、種類や、MFR等の性状が異なる2種以上のポリオレフィン系樹脂を併用したものであってもよい。
重合体組成物
本発明の重合体組成物は、上述した(a)成分(ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a))と、上述した(b)成分(100℃における動粘度が300〜5000mm2/sであり、40℃における動粘度が4000〜100000mm2/sであり、エチレン構造単位含有率が30〜80モル%であるエチレン・α−オレフィン共重合体(b))と、上述した(c)成分(100℃における動粘度が1〜299mm2/sであり、40℃における動粘度が1〜3999mm2/sであるオイル(c))とを必須成分として含有する組成物であって、必要に応じて上述の(d)成分(MFRが0.1〜500g/10分であるポリオレフィン系樹脂(d))を含有する。
このような本発明の重合体組成物は、(a)成分100重量部に対して、(b)成分を1〜200重量部、好ましくは5〜150重量部、より好ましくは10〜100重量部の割合で含有し、(c)成分を1〜200重量部、好ましくは5〜150重量部、より好ましくは10〜100重量部の割合で含有する。(a)成分100重量部に対しての(b)成分の含有量が、1重量部以上であると、(b)成分による制振性改善の作用が十分に発揮され、200重量部以下であると重合体組成物のブリードアウトが生じにくいので好ましい。(a)成分100重量部に対しての(c)成分の含有量が、30重量部以上であると、(c)成分による成形性改良効果が十分に発揮され、200重量部以下であると重合体組成物のブリードアウトが生じにくいので好ましい。
さらに、(a)成分100重量部に対して、(b)成分と(c)成分との合計の含有量が30重量部〜200重量部、好ましくは50〜150重量部の割合で含有すると、制振性、成形性、柔軟性のバランスに優れ、かつブリードアウトが生じ難い点で好ましい。
また、(a)成分100重量部に対して、(d)成分を0〜100重量部、好ましくは1〜80重量部、より好ましくは10〜60重量部の割合で含有する。本発明の重合体組成物が(d)成分を含有する場合には、重合体組成物の耐熱性や機械的強度、固化速度が向上し、好ましい。
本発明の重合体組成物は、(c)オイルの100℃動粘度をVCとし、(b)エチレン・α−オレフィン共重合体の100℃動粘度をVBとしたときに、VBとVCとの差が下記の関係にあると好ましい。
B−VC≧200mm2/s
BとVCとの差(VB−VC)は、200mm2/s以上であることが好ましく、500mm2/s以上であると更に好ましく、1000以上あると特に好ましい。VBとVCとの差の上限は通常4999mm2/sである。VBとVCとの差が上記の関係にあると、制振性とハンドリング性のバランスの点で優れている。
本発明の重合体組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記(a)、(b)、(c)、(d)以外の成分を含有していてもよい。本発明の重合体組成物に含まれてもよい成分としては、上記(a)、(b)、(c)、(d)以外の樹脂成分、各種耐候安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、核剤、滑剤、顔料、染料、老化防止剤、塩酸吸収剤、無機または有機の充填剤、有機系または無機系発泡剤、架橋剤、共架橋剤、架橋助剤、粘着剤、軟化剤、難燃剤等が挙げられる。
充填剤としては、無機充填材が好ましく、マイカ、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、グラファイト、ステンレス、アルミニウムなどの粉末充填剤;ガラス繊維や金属繊維などの繊維状充填剤などを挙げることができる。なかでもマイカは減衰性を向上させる効果があるので好ましい。本発明の重合体組成物中における充填剤の含有量は、上記(a)、(b)、(c)、(d)成分の合計100重量部に対して150重量部以下、好ましくは30〜100重量部程度であることが望ましい。
重合体組成物の製造
本発明の重合体組成物は、各成分を従来公知の方法により混練(溶融混練)することにより製造することができる。混練は、2種類、あるいはそれ以上の成分を予め混合する工程を行った後、あるいは混合工程無しで実施される。混合工程は、組成物の各成分を同時に混合することにより行っても、逐次に行ってもよく、たとえば、ヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラブレンダー等で混合することができる。混練は、一軸押出機、二軸押出機、プラストミル、ニーダー、ニーダールーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練後、造粒、成形あるいは粉砕する方法を採用して製造することができる。混練は、組成物の各成分を同時に混練部に投入しても、逐次に投入してもよく、前述の混合工程を経た混合物を一括で投入することもできる。
本発明の重合体組成物は、(b)成分と(c)成分をあらかじめ混合した上で、該混合物とさらに(a)成分および(d)成分とを混練して製造すると、高粘度成分である(b)成分のハンドリング性を改善しつつ、制振性が付与できる点で好ましい。重合体組成物を混練する際に(b)成分と(c)成分をあらかじめ混合することで、液状成分の粘度がある一定以下となり、かつ一括で取り扱うことが可能となる。このことにより、計量が容易になる、押出機にフィードする際にポンプへの負荷が小さくなる、(a)成分への含浸速度が速くなる等、ハンドリング性が改善される。
また、(b)と(c)を予め混合した混合物の100℃動粘度が1〜600mm2/s、好ましくは5〜500mm2/s、特に好ましくは10〜300mm2/s、40℃動粘度が1〜10000mm2/s、好ましくは5〜6000mm2/s、特に好ましくは10〜4000mm2/sであると、ハンドリング性と制振性のバランスに優れる。特にブレンド物の40℃動粘度は混練時の取扱い温度に近いため、10000mm2/s以下であるとハンドリング性に優れるため好ましい。今回鋭意検討した結果、(b)と(c)を予め混合することにより、ハンドリング性が同程度である同等粘度の(b)エチレン・α−オレフィン共重合体、または100℃動粘度が1〜299mm2/sである(c)オイルを単独でを用いた場合に比べ、損失正接tanδの値が大きくなり、優れた制振性を得ることができることを見出した。この理由は明らかではないが、高粘度の成分が制振性改良に効果的に寄与すると同時に、低粘度の成分がハンドリング性を改善できるためであると考えられる。
本発明の重合体組成物は、0℃、周波数1Hzで、引張モードで測定した動的粘弾性の損失正接tanδ(E''/E')が0.01以上であることが好ましく、0.03以上であることがより好ましく、0.05以上であることがより好ましく、0.10以上であることがさらに好ましい。損失正接tanδの値が大きいほど、エネルギーを吸収し、反発弾性率が小さくなり、制振効果が大きくなる傾向を有する。損失正接tanδは、具体的には、後述する測定法により求めることができる。このような本発明の重合体組成物は、優れた制振効果を有するため、制振材およびその原料として特に好適に用いられる。tanδが0.01以上である場合には、重合体組成物が優れた制振効果を示すため好ましい。損失正接tanδの値の上限は特にないが、例えば5.00とすることができ、3.00とすることもできる。実用的には上限が2.00でも充分である。
本発明の重合体組成物は、ASTM D1238に基づく、190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が0.1〜200g/10min、より好ましくは0.5〜100g/10min、さらに好ましくは1〜50g/10minであることが好ましい。MFR値がこの範囲にあると、機械強度と成形性のバランスに優れ、特に押出成形時に良好な成形体外観を得やすいため好ましい。
本発明の重合体組成物は、ASTM D2240に基づく、表面硬度(瞬間値)が5〜90、より好ましくは5〜70、さらに好ましくは5〜60であることが好ましい。表面硬度がこの範囲を上回ると柔軟性が低下し、触感が悪化する。表面硬度がこの範囲を下回ると、機械強度が低下する。
本発明の重合体組成物は、制振性に優れるとともに、防振性、吸音性などにも優れ、環境負荷が少なく、成形性、耐熱性、柔軟性及びゴム弾性に優れ、粘着性がなく、更に耐久性に優れている。
本発明の重合体組成物は、各種用途に制限なく用いることができるが、制振効果に優れるため、制振材、防振材、吸音材、防音剤などの製造用途に好適に用いることができ、制振材や防音材の製造原料として特に好適に用いることができる。
成形体
上述した本発明の重合体組成物は、従来公知の方法により適宜成形して、成形体として用いることができる。成形方法としては、たとえば、射出成形、各種押出成形、圧縮成形、カレンダー成形、真空成形などが挙げられる。また、成形時に公知の化学発泡剤、または、炭酸ガス、窒素ガス、水などの公知の物理発泡剤を使用して、公知の方法で発泡させ、発泡状の成形体とすることもできる。
重合体組成物は、硬質樹脂、或いは金属からなる支持体と組み合わせて使用することができる。硬質樹脂としては、特に制限はなく、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリサルフォン、ポリイミド、等のエンジニアリングプラスチックを用いることができる。金属としては、特に制限はなく、例えば冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、マグネシウム板、マグネシウム合金板などの中から、適宜選択して用いることができる。また、マグネシウムを射出成形したものも用いることができる。
重合体組成物を支持体と組み合わせる方法としては、射出成形や押出成形など、従来公知の成形方法を採用することができる。特に制限されるものではないが、例えば支持体となる硬質樹脂を金型内に溶融射出成形し、次いでその上に本発明の重合体組成物を溶融射出成形して硬質樹脂成形物の表面に、該重合体組成物を積層して一体化させる射出二色成形法を採用することができる。あるいは、まず、硬質樹脂を金型内に溶融射出成形したのち、その成形物を他の金型にインサートし、その表面に、本発明の重合体組成物を溶融射出成形して、プラスチック成形物の表面に、該重合体組成物を積層して一体化させるインサート成形法を採用することができる。あるいは、金属製の支持体を金型にインサートし、その表面に、本発明の重合体組成物を溶融射出成形して、プラスチック成形物の表面に、該重合体組成物を積層することができる。あるいは、複数の押出機を有する成形機で支持体と本発明の重合体組成物を多層状に同時に押出す押出二色成形を採用することができる。あるいは、重合体組成物から得られる成形体を、各種接着剤を用いて支持体の表面に固定することもできる。
本発明の重合体組成物から得られる成形体は、その形状および用途を何ら制限されるものではなく、制振材、防振材、吸音材、防音材、内装材、表皮材、グリップ、シール材、ベルトなどに用いることができ、最終的な用途としては、各種自動車用部品、工業用部品、家庭用電気製品、スポーツ用品、玩具、食器、医療用部品などが挙げられる。中でも、制振材、防振材、吸音材、防音材に好適に用いることができ、制振材や防音材の用途に特に好適に用いることができる。
<制振材>
本発明に係る制振材は、上述した本発明の重合体組成物から形成されてなる。本発明に係る制振材は、本発明の重合体組成物のみから形成されていてもよく、また、本発明の重合体組成物と他素材とを組み合わせて形成されていてもよい。
本発明に係る重合体組成物および該重合体組成物から形成されてなる制振材は、自動車、鉄道、航空機、船舶、電気電子機器、情報関連機器、スピーカーなどの音響機器、プリンターなどの印刷機器などの各種制振用途あるいは防振用途に好適に使用でき、特に自動車用の制振材・防振材として好適に使用することができる。例えば、タイヤでは制振性向上が走行安定性に寄与する。
<防音材>
本発明に係る防音材は、上述した本発明の重合体組成物から形成されてなる。本発明に係る防音材は、本発明の重合体組成物のみから形成されていてもよく、また、本発明の重合体組成物と他素材とを組み合わせて形成されていてもよい。
本発明に係る重合体組成物および該重合体組成物から形成されてなる防音材は、自動車、鉄道、航空機、船舶、電気電子機器、情報関連機器、スピーカーなどの音響機器などの各種防音用途に好適に使用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、各物性は、以下の方法により測定あるいは評価した。
[エチレン含量、プロピレン含量、ブロックネス(B値)]
製造例で得たエチレン・プロピレン共重合体中のエチレン含量、プロピレン含量およびブロックネス(B値)は、13C−NMRにより以下の装置および条件により測定した。
日本電子(株)製ECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒,試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。
B値は、共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータであり、が1.0〜1.4の範囲にあることが好ましい。上記B値は、共重合連鎖中の構造単位の組成分布状態を表わす指標であり、下式により算出することができる。
B値=POE/(2PO・PE)
(式中、PEおよびPOは、それぞれエチレン・α−オレフィンランダム共重合体中に含有される、エチレン成分のモル分率およびα−オレフィン成分のモル分率であり、POEは、全ダイアド(dyad)連鎖数に対するエチレン・α−オレフィン交互連鎖数の割合である。)
エチレン含量、プロピレン含量、PE、POおよびPOE値は、上記のようにして測定された13C−NMRスペクトルから、G.J.Ray(Macromolecules,10,773(1977))、J.C.Randall(Macro−molecules,15,353(1982))、K.Kimura(Polymer,25,4418(1984))らの報告に基づいて求めることができる。
[動粘度]
ASTM D 445に基づき、キャノン社製全自動粘度計CAV−4を用いて測定を行った。
[損失正接(tanδ)]
プレス成形によって得た厚さ1mmのプレスシート用い、さらに動的粘弾性測定に必要な5mm幅の短冊片を切り出した。TAインスツルメント社製RSA−IIIを用いて、1Hzの周波数で−60〜150℃まで、昇温速度3℃/分の速度で昇温しながら動的粘弾性の温度依存性を測定し、ガラス転移温度に起因する損失正接(tanδ)の値を測定し、0℃でのtanδを求めた。
[表面硬度]
ASTM D2240に準拠し、プレス成形によって得た厚さ2mmtシートを2枚重ねあわせ、表面硬度(ショアA、瞬間値)を測定した。
[分子量(Mw、Mn)および分子量分布(Mw/Mn)]
(A法):(a)A/Bブロック共重合体の水素添加物における測定
分子量は、液体クロマトグラフ:Waters製ALC/GPC150−C plus型(示唆屈折計検出器一体型)を用い、カラムとして東ソー株式会社製GMH6−HT×2本およびGMH6−HTL×2本を直列接続し、移動相媒体としてo−ジクロロベンゼンを用い、流速1.0ml/分、140℃で測定した。
得られたクロマトグラムを、公知の方法によって、標準ポリスチレンサンプルを使用した検量線を用いて解析することで、Mw/Mn値を算出した。1サンプル当たりの測定時間は60分であった。
(B法):製造例1〜5における測定
下記の液体クロマトグラフィー用ポンプ、サンプリング装置、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)用カラム、示差屈折率検出器(RI検出器)を連結し、GPC測定を行い決定した。
液体クロマトグラフィー装置:Waters社製515 HPLC Pump
サンプリング装置:Waters社製717plus Autosampler装置
移動相:THF(安定剤含有、液体クロマトグラフィー用グレード)
カラム:PL社製MIXED-D 1本とPL社製500Å 1本とを直列連結した。
サンプル濃度:5mg/mL
移動相流速:1.0mL/分
測定温度:常温
検量線用標準サンプル:PL社製EasiCal PS-1
[135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]]
極限粘度[η]〔dL/g〕は、離合社製の全自動極限粘度計を用いて、温度:135℃、測定溶媒:デカリンにて測定した。
[メルトフローレート(MFR)]
ASTM D1238に基づき、190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)を測定した。
[製造例1]
充分窒素置換した容量2リットルの攪拌翼付連続重合反応器に、脱水精製したヘキサン1リットルを張り、96mmol/Lに調整した、エチルアルミニウムセスキクロリド(Al(C251.5・Cl1.5)のヘキサン溶液を500ml/hの量で連続的に1時間供給した後、更に触媒として16mmol/lに調整したVO(OC25)Cl2のヘキサン溶液を500ml/hの量で、ヘキサンを500ml/hの量で連続的に供給した。一方重合器上部から、重合液器内の重合液が常に1リットルになるように重合液を連続的に抜き出した。次にバブリング管を用いてエチレンガスを47L/hの量で、プロピレンガスを47L/hの量で、水素ガスを20L/hの量で供給した。共重合反応は、重合器外部に取り付けられたジャケットに冷媒を循環させることにより35℃で行った。
これにより、エチレン・プロピレン共重合体を含む重合溶液が得られた。得られた重合溶液は、塩酸で脱灰した後に、大量のメタノールに投入して、エチレン・プロピレン共重合体を析出させた後、130℃で24時間減圧乾燥を行い、エチレン・プロピレン共重合体(b−1)を得た。得られた共重合体(b−1)の分析結果を表1に示す。
[製造例2〜5]
製造例1において、エチレンガスの供給量、プロピレンガスの供給量、水素ガスの供給量を適宜調整することにより、表1に記載のエチレン・プロピレン共重合体を得た。得られた各エチレン・プロピレン共重合体の分析結果を表1に示す。
Figure 2019044188
[実施例1]
成分(a)(ブロック共重合体またはその水素添加物)として、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体(SEPS)(a−1)100重量部を用い、また、エチレン・α−オレフィン共重合体(b)として、製造例2で得たエチレン・プロピレン共重合体(b−2)60重量部、オイル(c)として、PW−100 40重量部を用いた。これらを配合し、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混繊装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量50g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、15分間の条件下で溶融混練した。得られた樹脂組成物を、予熱200℃、5分間、加圧200℃、3分間、冷却10℃、5分間の条件でプレス成形し、シート状の重合体組成物(1)を得た。
これを用いて各種物性を測定した。結果を表2に示す。
また、上記重量比に従ってエチレン・α−オレフィン共重合体(b)とオイル(c)とを100mlビーカーに測り取り、60℃に加熱しながらマグネチックスターラーで10分間混合し、その後100℃および40℃における動粘度をそれぞれ測定した。結果を表4に示す。
[実施例2〜11、比較例1〜5]
配合する成分の種類、量比を表2〜表5の通りに変更した以外は実施例1と同様に溶融混練し、プレス成形して、シート状の重合体組成物を得た。
これを用いて各種物性を測定した。結果を表2〜表3に示す。
また、上記重量比に従ってエチレン・α−オレフィン共重合体(b)とオイル(c)とを100mlビーカーに測り取り、60℃に加熱しながらマグネチックスターラーで10分間混合し、その後100℃および40℃における動粘度をそれぞれ測定した。結果を表4、表5に示す。
[比較例6]
配合する成分の種類、量比を表3の通りに変更した以外は実施例3と同様に溶融混練し、プレス成形して、シート状の重合体組成物を得ようと試みた。しかし、混練後も重合体組成物のまとまりが悪く顕著なブリードアウトが生じてしまい、プレス成形によりシート状に成形することができなかった。高粘度高級ポリ−α−オレフィンとブロック共重合体(a)の相容性が低いためと考えられる。
また、上記重量比に従って高粘度高級ポリ−α−オレフィン(b’−3)とオイル(c)とを100mlビーカーに測り取り、60℃に加熱しながらマグネチックスターラーで10分間混合し、その後100℃および40℃における動粘度をそれぞれ測定した。結果を表5に示す。
[比較例7]
配合する成分の種類、量比を表3の通りに変更した以外は実施例3と同様に溶融混練し、プレス成形して、シート状の重合体組成物を得た。
これを用いて各種物性を測定した。結果を表3に示し、実施例3と比較した。液状ポリブテンを使用した比較例7では、tanδが大きく制振性の発現は見られたものの、表面硬度が上昇し、柔軟性が顕著に悪化した。液状ポリブテンが三級炭素を多く含む構造であることにより、主鎖がエチレン・α−オレフィン共重合体に比べて剛直であり、柔軟性の改質性能に劣るためと考えられる。
また、上記重量比に従って液状ポリブテン(b’−4)とオイル(c)とを100mlビーカーに測り取り、60℃に加熱しながらマグネチックスターラーで10分間混合し、その後100℃および40℃における動粘度をそれぞれ測定した。結果を表5に示す。
なお、これらの実施例および比較例(表2〜表5)において、用いた各成分は以下の通
りである。
a−1: ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合
体(SEPS)(セプトン(商標)2007、(株)クラレ製、スチレン含有量:30重
量%、MFR230℃=2.4g/10分、Mw=80,000)
a−2: ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体
(SEBS)(セプトン(商標)8007、(株)クラレ製、スチレン含有量:30重量
%、MFR230℃=2g/10分、共重合体のMw=90,000)
b−1、b−2: 前記表1の通り
b’−3: 高粘度高級ポリ−α−オレフィン(エクソンモービルケミカル製、Spectra Syn Ultra(商標)1000、100℃動粘度=1000mm2/s)
b’−4: 液状ポリブテン (JX製、日石ポリブテン(商標)1900、100℃動粘度=3710mm2/s)
c−1〜c−3: 前記表1の通り
c−4: パラフィン系プロセスオイル(SK Lubricants社製、YUBASE(商標)−4、100℃動粘度=4.25mm2/s、40℃動粘度=19.5mm2/s)
c−5: 高級ポリ−α−オレフィン(Neste社製、NEXBASE(商標)2004、100℃動粘度=4mm2/s、40℃動粘度=123mm2/s)
c−6: パラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−100、100℃動粘度=12mm2/s、40℃動粘度=102mm2/s)
c−7: パラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−380,100℃動粘度=30mm2/s、40℃動粘度=380mm2/s)
d−1: ホモポリプロピレン((株)プライムポリマー製、プライムポリプロ(商標)
J105G、MFR230℃=10g/10分)
Figure 2019044188
Figure 2019044188
Figure 2019044188
Figure 2019044188
また、以上の実施例のうち、(a)成分であるa−1:100重量部と、(b)成分と(c)成分との合計が100重量部とからなる重合体組成物、および比較例のうち、(a)成分であるa−1:100重量部と、(c)成分100重量部とからなる重合体組成物について、損失正接tanδを(b)成分と(c)成分との混合品または(c)成分の40℃における動粘度に対してプロットしたグラフを図1に示す。このグラフより、(b)成分を用いずに(c)成分のみを用いた比較例に比べて(b)成分と(c)成分とを用いた実施例は、同様の40℃における動粘度を示す場合、損失正接tanδが増大し、優れた制振性を示すようになることがわかる。
[実施例12]
実施例3において、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混繊装置)に代えて、15mmφ二軸押出機(日鉱製鋼所製)を用いて設定温度220℃、回転数50rpmの条件下で溶融混練したこと以外は実施例3と同様に溶融混練した。ペレット形状の(a)成分はホッパーより投入し、液状の(b)成分と(c)成分は、2基のポンプを用いて別々に押出機シリンダーよりサイドフィードした。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例3と同等であった。
[実施例13]
実施例12において、予め混合した(b)成分と(c)成分を用いたこと以外は実施例12と同様に溶融混練した。予め混合した(b)成分と(c)成分の100℃動粘度は174mm2/sであった。(b)成分と(c)成分を予め混合したことにより、1基のポンプでフィードすることが可能となったほか、(b)成分を単体でフィードした場合に比べ、ポンプの負荷を抑えることができた。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例3と同等であった。
[実施例14]
実施例12において、粉砕した粉状の(a)成分に予め混合した(b)成分と(c)成分を含浸させ、押出機ホッパーに一括投入したこと以外は実施例12と同様に溶融混練した。予め混合した(b)成分と(c)成分の100℃動粘度は174mm2/sであった。予め混合することで、別々に添加した場合よりも(a)成分への含浸速度が速くなった。ポンプ設備を使用することなく混練が可能となったのに加え、計量時の操作が簡便となり、さらに混練時のトルクが安定化する効果も見られた。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例3と同等であった。
[実施例15]
実施例12において、粉砕した粉状の(a)成分に(c)成分を含浸させて押出機ホッパーから投入し、ポンプを用いてさらに(b)成分をサイドフィードして溶融混練したこと以外は実施例12と同様に溶融混練した。粘度の低い(c)成分を(a)成分に含浸させておくことによって、混練時のトルクが安定化する効果が見られた。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例3と同等であった。
[実施例16]
実施例11において、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混繊装置)に代えて、15mmφ二軸押出機(日鉱製鋼所製)を用いて設定温度220℃、回転数50rpmの条件下で溶融混練したこと以外は実施例11と同様に溶融混練した。ペレット形状の(a)成分はホッパーより投入し、液状の(b)成分と(c)成分は、2基のポンプを用いて別々に押出機シリンダーにサイドフィードした。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例11と同等であった。
[実施例17]
実施例16において、予め混合した(b)成分と(c)成分を用いたこと以外は実施例16と同様に溶融混練した。予め混合した(b)成分と(c)成分の100℃動粘度は174mm2/sであった。(b)成分と(c)成分を予め混合したことにより、1基のポンプでフィードすることが可能となったほか、(b)成分を単体でフィードした場合に比べ、ポンプの負荷を抑えることができた。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例11と同等であった。
[実施例18]
実施例16において、粉砕した粉状の(a)成分に予め混合した(b)成分と(c)成分を含浸させ、押出機ホッパーに一括投入したこと以外は実施例16と同様に溶融混練した。予め混合した(b)成分と(c)成分の100℃動粘度は174mm2/sであった。予め混合することで、別々に添加した場合よりも(a)成分への含浸速度が速くなった。ポンプ設備を使用することなく混練が可能となったのに加え、計量時の操作が簡便となり、さらに混練時のトルクが安定化する効果も見られた。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例11と同等であった。
[実施例19]
実施例16において、粉砕した粉状の(a)成分に(c)成分を含浸させて押出機ホッパーから投入し、ポンプを用いてさらに(b)成分をサイドフィードして溶融混練したこと以外は実施例16と同様に溶融混練した。粘度の低い(c)成分を(a)成分に含浸させておくことによって、混練時のトルクが安定化する効果が見られた。得られた混練体をプレス成形して得たシート状の重合体組成物について、損失正接(tanδ)の測定値は実施例11と同等であった。
本発明に係る重合体組成物、およびそれから形成されてなる制振材および防音材は、自動車、鉄道、航空機、船舶、電気電子機器、情報関連機器、スピーカーなどの音響機器、プリンターなどの印刷機器、タイヤなどの各種制振用途あるいは防振用途、または防音用途に好適に使用できる。

Claims (13)

  1. (a)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物、
    (b)100℃動粘度が300〜5000mm2/sであり、40℃動粘度が4000〜100000mm2/sであり、エチレン構造単位含有率が30〜80モル%であるエチレン・α−オレフィン共重合体、
    (c)100℃動粘度が1〜299mm2/sであり、40℃動粘度が1〜3999mm2/sであるオイル、および、
    (d)MFRが0.1〜500g/10分であるポリオレフィン系樹脂を含む重合体組成物であって、
    前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)100重量部に対して、前記ポリオレフィン樹脂(d)を0〜80重量部含み、
    0℃、周波数1Hzで、引張モードで測定した動的粘弾性の損失正接tanδ(E''/E')が0.01以上であることを特徴とする重合体組成物。
  2. 前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)100重量部に対して、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)を1〜200重量部含み、前記オイル(c)を1〜200重量部含む、請求項1に記載の重合体組成物。
  3. 前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)が、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体の水素添加物である、請求項1または2に記載の重合体組成物。
  4. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の100℃動粘度VBと、前記オイル(c)の100℃動粘度VCとが、下記の関係にある、請求項1〜3のいずれかに記載の重合体組成物。
    B−VC≧200mm2/s
  5. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)の100℃動粘度が500〜3500mm2/sである、請求項1〜4のいずれかに記載の重合体組成物。
  6. 前記ポリオレフィン系樹脂(d)がポリプロピレン系樹脂である、請求項1〜5のいずれかに記載の重合体組成物。
  7. 前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)100重量部に対して、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)および前記オイル(c)の含有量の合計が30〜200重量部である、請求項1〜6のいずれかに記載の重合体組成物。
  8. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)と前記オイル(c)とをあらかじめ混合し、さらに前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体またはその水素添加物(a)およびポリオレフィン系樹脂(d)をさらに混練して、請求項1〜7のいずれかに記載の重合体組成物を得ることを特徴とする重合体組成物の製造方法。
  9. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体(b)と前記オイル(c)との混合物の100℃動粘度が1〜600mm2/sであることを特徴とする請求項8に記載の重合体組成物の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の重合体組成物からなる成形体。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の重合体組成物からなる成形体と、
    硬質樹脂または金属からなる支持体と
    を組み合わせてなる成形体。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の重合体組成物からなる制振材。
  13. 請求項1〜7のいずれかに記載の重合体組成物からなる防音材。
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CN111925624A (zh) * 2020-08-11 2020-11-13 株洲时代新材料科技股份有限公司 一种耐高低温柔软隔音材料及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111925624A (zh) * 2020-08-11 2020-11-13 株洲时代新材料科技股份有限公司 一种耐高低温柔软隔音材料及其制备方法

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