JP2019043693A - 重送検出装置、画像読取装置 - Google Patents

重送検出装置、画像読取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】重送を判定する為の重送閾値を適切に取得する。【解決手段】重送検出装置は、媒体を搬送する媒体搬送経路に配置された、超音波を発する超音波発信部と、前記媒体搬送経路を挟んで前記超音波発信部と対向配置され、前記超音波発信部から発せられた超音波を受ける超音波受信部と、前記超音波受信部が受けた超音波の検出強度と、媒体の重送を判定する為の重送閾値と、に基づいて媒体の重送の有無を判定する重送判定部と、前記重送閾値の調整に係わる情報である第1情報及び前記第1情報が前記重送閾値の調整に係わる情報である旨を特定する第2情報が保持されたキャリブレーションシートから、前記第1情報及び前記第2情報を取得する情報取得部と、を備える。【選択図】図10

Description

本発明は、媒体の重送を検出する重送検出装置、及びこれを備えた画像読取装置に関する。
画像読取装置の一例であるスキャナーにおいて、読取部で読み取られる原稿(媒体)の重送の検知を目的とした超音波センサーが搭載されるものがある。超音波センサーは、原稿搬送経路において搬送される原稿の上下の一方側に設けられ、超音波を発する超音波発信部と、他方側に設けられ、超音波発信部から発せられた超音波を受信する超音波受信部と、を備えて構成されている。
超音波受信部で受信する超音波の強度は、原稿の重送が発生していない状態では大きく、原稿の重送が発生した状態では小さくなる為、重送判定閾値を設定した上で、超音波の強度が重送判定閾値以上となれば非重送、重送判定閾値を下回ったら重送、と判定するのが基本的な重送検知の手法である。
しかしながら超音波受信部で受信する超音波の強度は、実際に装置が使用される温度、湿度、気圧等の環境によって変化するため、このことが要因となって重送を正しく検出できない虞がある。従って重送判定閾値を環境の変化に応じた適切な値に補正する処理(以下、「キャリブレーション」と言う場合がある)を行うことが好ましい。
特許文献1には、重送判定閾値を環境の変化に応じた適切な値に補正する重送検出装置が開示されている。
特開2017−109858号公報
特許文献1記載の重送検出装置では、工場出荷前に事前に「第1オフセット値」、「第1用紙通過信号値」、「第1閾値」、及び「第1用紙非通過信号値」を記憶装置に記憶させておく(特許文献1の段落0066)。各値の意義内容については特許文献1に詳細に記載されているが、「第1用紙通過信号値」は、閾値算出用の用紙を通した際の超音波信号値となる(特許文献1の段落0058〜0060)。
そして装置使用時に、超音波センサー調整処理を行って「第2オフセット値」、「第2用紙非通過信号値」を取得する。これら各値の意義内容についても特許文献1に詳細に記載されているが、「第2オフセット値」は工場出荷前に取得した「第1オフセット値」に対応し、「第2用紙非通過信号値」は工場出荷前に取得した「第1用紙非通過信号値」に対応するものである。
そして装置を使用する際に用いる重送判定閾値(特許文献1において「第2閾値」)を、「第1用紙通過信号値」と「第2オフセット値」に基づき求め(特許文献1の段落0092)、次いでそれを「第1用紙非通過信号値」と「第2用紙非通過信号値」に基づいて補正する(特許文献1の段落0094)。
上述した特許文献1記載の重送検出装置によれば、ユーザーが「第2閾値」を算出するために閾値算出用の用紙を搬送させる必要がなく利便性が向上するという作用効果を奏する。しかし、「第2閾値」はユーザーの使用環境とは異なる環境で取得された「第1用紙通過信号値」をもとに算出されるため、「第2閾値」の妥当性に或る程度の疑問が生じることは否めない。
上記の懸念を解消する為には、ユーザーの利便性は低下するとしてもユーザー環境下において閾値算出用の用紙を用い、キャリブレーションを行うことが好ましいが、ユーザー環境下ではキャリブレーションに適した正しい用紙が必ず用いられるとは限らず、やはりキャリブレーションによって得られた閾値の妥当性について疑問が生じてしまう。これを、従来技術の第1の課題とする。
加えて、特許文献1記載の重送検出装置では、「第2閾値」の補正に「第1用紙非通過信号値」及び「第2用紙非通過信号値」を用いるが、それらは特定の振幅の超音波信号により得られる値であり、例えば超音波の強さを超音波発信器に印加する電圧で調整する構成においては、「第1用紙非通過信号値」取得時(工場出荷前)の印加電圧と、「第2用紙非通過信号値」取得時(ユーザー使用時)の印加電圧とにずれが生じた場合には、「第2閾値」の補正値の妥当性について疑問が生じてしまうこととなる。これを、従来技術の第2の課題とする。
本発明は上記の状況に鑑みなされたものであり、その目的は、上述した第1の課題及び第2の課題の少なくともいずれかを解決できる画像読取装置を提供することにある。
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る重送検出装置は、媒体を搬送する媒体搬送経路に配置された、超音波を発する超音波発信部と、前記媒体搬送経路を挟んで前記超音波発信部と対向配置され、前記超音波発信部から発せられた超音波を受ける超音波受信部と、前記超音波受信部が受けた超音波の検出強度と、媒体の重送を判定する為の重送閾値と、に基づいて媒体の重送の有無を判定する重送判定部と、前記重送閾値の調整に係わる情報である第1情報及び前記第1情報が前記重送閾値の調整に係わる情報である旨を特定する第2情報が保持されたキャリブレーションシートから、前記第1情報及び前記第2情報を取得する情報取得部とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、ユーザー環境下において前記キャリブレーションシートを用いてキャリブレーションを行う為、重送判定の為の閾値(重送閾値)としてユーザー環境に応じた適切な値を用いることができ、媒体の重送を適切に判定することができる。そして前記キャリブレーションシートには、前記重送閾値の調整に係わる情報である第1情報と、前記第1情報が前記重送閾値の調整に係わる情報である旨を特定する第2情報とが保持されているので、キャリブレーションによって得られた重送閾値の妥当性が担保され、適切な重送判定を確実に行うことができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記重送判定部は、情報を記憶する記憶部に保持された、前記重送閾値の上限値である上限閾値及び前記重送閾値の下限値である下限閾値を取得可能であり、前記第1情報は、前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に前記キャリブレーションシートが介在する状態で前記超音波発信部から超音波を発した際の前記検出強度の上限値である上限検出値及び前記検出強度の下限値である下限検出値を含み、前記重送判定部は、前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に前記キャリブレーションシートが介在する状態で前記超音波発信部から超音波を発した際の前記検出強度の、前記上限検出値と前記下限検出値との間における位置に基づき、前記上限閾値と前記下限閾値とから前記重送閾値を決定することを特徴とする。
本態様によれば、重送検出装置の記憶部には上限閾値と下限閾値とが記憶されており、前記キャリブレーションシートには上限検出値と下限検出値が保持されていて、前記キャリブレーションシートを検出した際の前記検出強度の、前記上限検出値と前記下限検出値との間における位置に基づき、前記上限閾値と前記下限閾値とから前記重送閾値を決定するので、前記重送閾値を簡易な方法で決定することができる。また、前記上限閾値と前記下限閾値が前記重送検出装置の記憶部に記憶されていることから、状況に応じて前記上限閾値と前記下限閾値とを調整する場合(ひいては前記重送閾値を高め或いは低めに設定したい場合)でも、それに対応することができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記重送判定部は、前記検出強度が前記上限検出値と前記下限検出値との範囲から外れる場合、処理を中断するとともにアラートを発することを特徴とする。
本態様によれば、前記重送判定部は、前記検出強度が前記上限検出値と前記下限検出値との範囲から外れる場合、処理を中断するとともにアラートを発するので、前記重送閾値が不適切に設定され、ひいてはそれに基づいて重送判定が行われることを防止できる。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記重送判定部が媒体の重送を予め定めた回数連続して検出した場合、前記キャリブレーションシートによるキャリブレーション処理の実行を促す通知を発することを特徴とする。
本態様によれば、前記重送判定部が媒体の重送を予め定めた回数連続して検出した場合、前記キャリブレーションシートによるキャリブレーション処理の実行を促す通知を発するので、前記重送閾値が不適切であることに起因する検出ミスの改善が期待できる。
本発明の第5の態様は、媒体を搬送する媒体搬送経路に配置された、超音波を発する超音波発信部と、前記媒体搬送経路を挟んで前記超音波発信部と対向配置され、前記超音波発信部から発せられた超音波を受ける超音波受信部と、前記超音波受信部が受けた超音波の検出強度と、媒体の重送を判定する為の重送閾値と、に基づいて媒体の重送の有無を判定する重送判定部と、前記重送閾値の初期値である初期重送閾値が記憶された記憶部と、を備え、前記記憶部には、前記超音波発信部から発する超音波の強度と前記検出強度との関係を表す比例式の傾き値について、前記初期重送閾値が適用される環境において前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に媒体が介在しない状態で取得された傾き値が第1傾き値として記憶されており、前記重送判定部は、使用環境において前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に媒体が介在しない状態で前記傾き値としての第2傾き値を取得するキャリブレーションモードを実行可能であり、前記第1傾き値と前記第2傾き値との比率に基づき前記初期重送閾値を変更して前記重送閾値とすることを特徴とする。
本願発明者は、前記超音波発信部から発する超音波の強度と、前記超音波受信部が受信する超音波の検出強度とが所定条件のもとで比例関係にある点に着目し、以下の様に構成した。即ち、例えば装置の組立工程において前記比例式の傾き(第1傾き値)を取得するとともに、前記第1傾き値と前記初期重送閾値を記憶部に記憶しておく。
そして実際の装置の使用環境下において前記キャリブレーションモードを実行し、実際の装置の使用環境下で第2傾き値を取得する。
そして空気の密度と高度(標高)との関係は、現実的に装置を使用する高度範囲(例えば0m〜3000m程度)では概ね比例関係にあるので、前記第1傾き値と前記第2傾き値との比率をそのまま重送閾値に適用すれば、実際の装置の使用環境に適した重送閾値を得ることができる。
以上の通り本態様では、前記超音波発信部から発する超音波の強度と前記検出信号との関係を表す比例式の傾きに基づいて重送閾値を変更するものであり、即ち換言すれば1つの超音波強度のみに基づいて重送閾値を決定するのではなく複数の超音波強度に基づいて重送閾値を決定するので、補正した重送閾値の信頼性が向上し、より適切な重送判定を行うことができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記重送判定部が媒体の重送を予め定めた回数連続して検出した場合、前記キャリブレーションモードを実行することを特徴とする。
本態様によれば、前記重送判定部が媒体の重送を予め定めた回数連続して検出した場合、前記キャリブレーションモードを実行するので、前記重送閾値が不適切であることに起因する検出ミスの改善が期待できる。
本発明の第7の態様は、第5のまたは第6の態様において、前記超音波受信部が受けた超音波の検出信号は、複数のアンプが直列接続されて成る受信回路に入力され、前記重送判定部は、複数の前記アンプの最終段より前の段のアンプから送出される前記検出信号をもとにして前記傾き値を取得することを特徴とする。
複数のアンプが直列接続されて成る受信回路では、複数の前記アンプの最終段から出力される検出信号では増幅によって強度が飽和してしまい、適切な前記傾き値を取得することができない場合がある。そこで本態様では、前記重送判定部は、複数の前記アンプの最終段より前の段のアンプから送出される前記検出信号をもとにして前記傾き値を取得するので、適切な前記傾き値を取得することができる。
本発明の第8の態様に係る画像読取装置は、媒体の面を読み取る読み取り手段と、第1から第6の態様のいずれかに係る重送検出装置とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第6の態様のいずれかと同様な作用効果が得られる。
本発明に係るスキャナーを示す外観斜視図。 本発明に係るスキャナーを図1とは別角度から見た斜視図。 本発明に係るスキャナーにおける原稿搬送経路を示す側断面図。 図3のA−A矢視断面図。 本発明に係るスキャナーの制御系統を示すブロック図。 本発明に係る重送検出装置のブロック図。 重送検出の検出強度のばらつきと用紙種別との関係を模式的に示すグラフ。 キャリブレーションシートの一実施形態を示す平面図。 キャリブレーションシートを用いた重送検出キャリブレーションの流れを示すフローチャート。 キャリブレーション検出値と重送閾値との関係を模式的に示す図。 コート紙、普通紙、薄紙、のこれらの検出強度と重送閾値との関係の一例を示すグラフ。 重送判定の流れを示すフローチャート。 重送検出の検出強度と送信電圧との関係を示すグラフ。 重送検出キャリブレーションの流れを示すフローチャート。
以下、本発明に係る重送検出装置を備えた画像読取装置の実施形態について説明する。本実施形態では画像読取装置の一例として、媒体の一例である原稿の表面及び裏面の少なくとも一面を読み取り可能なドキュメントスキャナー(以下、単にスキャナー1と称する)を例に挙げる。
重送検出装置
図1は、本発明に係るスキャナーを示す外観斜視図である。図2は、本発明に係るスキャナーを図1とは別角度から見た斜視図である。図3は、本発明に係るスキャナーにおける原稿搬送経路を示す側断面図である。図4は、図3のA−A矢視断面図である。
また、図5は本発明に係るスキャナーの制御系統を示すブロック図、図6は本発明に係る重送検出装置のブロック図、図7は重送検出の検出強度のばらつきと用紙種別との関係を模式的に示すグラフ、図8はキャリブレーションシートの一実施形態を示す平面図、図9はキャリブレーションシートを用いた重送検出キャリブレーションの流れを示すフローチャート、図10はキャリブレーション検出値と重送閾値との関係を模式的に示す図である。
また、図11はコート紙、普通紙、薄紙、のこれらの検出強度と重送閾値との関係の一例を示すグラフ、図12は重送判定の流れを示すフローチャートである。
更に、図13は重送検出の検出強度と送信電圧との関係を示すグラフ、図14は重送検出キャリブレーションの流れを示すフローチャートである。
尚、図1〜図4において示すX−Y−Z座標系はX方向が装置幅方向であり原稿幅方向、Y方向が原稿搬送方向である。Z方向はY方向と交差する方向であって、概ね搬送される原稿の面と直交する方向を示している。また、+Y方向側を装置前面側とし、−Y方向側を装置背面側とする。また、装置前面側から見て左側を+X方向、右側を−X方向とする。また、+Z方向を装置上方(上部、上面等を含む)とし、−Z方向側を装置下方(下部、下面等を含む)とする。また、原稿Pが給送されていく方向(+Y方向側)を「下流」といい、これと反対の方向(−Y方向側)を「上流」という。
■■■スキャナーの概要■■■
以下、主として図1及び図2を参照して、本発明に係るスキャナー1について説明する。
スキャナー1は、原稿Pの画像を読み取る読取部20(図3)を内部に備える装置本体2を備えている。
装置本体2は、下部ユニット3及び上部ユニット4を備えて構成されている。上部ユニット4は下部ユニット3に対して原稿搬送方向下流側を回動支点として開閉可能に取り付けられており、上部ユニット4を装置前面側に回動して開き、原稿Pの原稿搬送経路を露呈させて原稿Pの紙詰まりの処理を容易に行うことができる様に構成されている。
装置本体2の装置背面側(−Y軸方向側)には、給送される原稿Pを載置する載置面11aを有する媒体載置部11が設けられている。媒体載置部11は、装置本体2に対して着脱可能に設けられている。
また、媒体載置部11には、原稿Pの給送方向(Y軸方向)と交差する幅方向(X軸方向)の側縁をガイドするガイド面13を備える左右一対のエッジガイド12、12が設けられている。
媒体載置部11は、第1ペーパーサポート8及び第2ペーパーサポート9を備えている。第1ペーパーサポート8及び第2ペーパーサポート9は、図2に示す様に媒体載置部11の内部に収納可能であり、且つ、図1に示す様に媒体載置部11から引き出し可能に構成され、載置面11aの長さを調整可能になっている。
装置本体2は、上部ユニット4の装置前面側に、各種読み取り設定や読み取り実行の操作を行ったり、読み取り設定内容等を表示する操作パネル7を備えている。
上部ユニット4の上部には装置本体2内部に連なる給送口6が設けられており、媒体載置部11に載置される原稿Pは、給送口6から装置本体2内部に設けられる読取部20に向けて送られる。
また、下部ユニット3の装置前面側には、後述する排紙トレイ5が設けられている。
■■■スキャナーにおける原稿搬送経路について■■■
次に、図3を参照して、スキャナー1における原稿搬送経路について説明する。尚、図3において符号Tで示す点線は原稿搬送経路を示している。
媒体載置部11の下流側には、媒体載置部11の載置面11aに載置された原稿Pを読取部20に向けて送る給送ローラー14と、給送ローラー14との間で原稿Pをニップして分離する分離ローラー15を備えている。
媒体載置部11の載置面11aに載置された原稿Pは、下部ユニット3に対して回転可能に設けられた給送ローラー14により下流側(+Y方向側)に給送される。したがって、スキャナー1において複数枚の原稿Pを媒体載置部11にセットした場合には、載置面11a側の原稿Pから順に下流側に向けて給送される。
給送ローラー14の下流側には、搬送ローラー対16と、画像を読み取る読取部20と、排出ローラー対17とが設けられている。給送ローラー14及び分離ローラー15によりニップされて下流側に給送された原稿Pは搬送ローラー対16にニップされて、搬送ローラー対16の下流側に位置する読取部20に搬送される。
給送ローラー14と読取部20との間の原稿搬送経路には、重送検出装置30を構成する超音波発信部31と超音波受信部32とが設けられている。より具体的には、重送検出装置30は、超音波を発信する超音波発信部31、及び超音波発信部31から発信された超音波を受信して、受信した超音波に応じた検出信号を出力する超音波受信部32を備えている。
尚、重送検出装置30は、図6に示す様に後に詳述する送信回路35、受信回路36、A−D変換器37、重送判定部としての制御部40、のこれらを構成要素とする。また、後述する第1実施例では読取部20も重送検出装置30の構成要素となる。
超音波発信部31と超音波受信部32とは、原稿搬送経路を挟んで上側と下側に設けられている。より具体的には、超音波発信部31は上部ユニット4側に設けられ、超音波受信部32は下部ユニット3側に設けられている。
本実施形態においては、重送検出装置30によって、搬送される原稿Pの重送や折り目や皺等のある原稿Pの検出を行うことができる。重送検出装置30の構成については後で更に詳述する。
読取部20は、上部ユニット4側に設けられた上部読取センサー20aと、下部ユニット3側に設けられた下部読取センサー20bとを備えている。本実施形態において、上部読取センサー20a及び下部読取センサー20bは一例として密着型イメージセンサーモジュール(CISM)として構成されている。
尚、原稿搬送経路において超音波発信部31及び超音波受信部32と、給送ローラー14との間には、原稿Pの先端或いは後端の通過を検出する原稿検出部47が設けられている。スキャナー1の制御部40は、原稿検出部47から送られる信号をもとに、原稿搬送経路における原稿Pの位置を把握することができる。
原稿Pは、読取部20において原稿Pの表面及び裏面の少なくとも一方の面の画像を読み取られた後、読取部20の下流側に位置する排出ローラー対17にニップされて、下部ユニット3の装置前面側に設けられた排出口18から排出される。
下部ユニット3には、排出口18から装置前面側に向けて引き出し可能に構成された排紙トレイ5が設けられている。排紙トレイ5は、下部ユニット3の底部に収納された状態(図1)と、図示を省略する装置前面側に引き出した状態とを取り得る。排紙トレイ5を引き出した状態において、排出口18から排出された原稿Pを排紙トレイ5上に積載することができる。
■■■制御系統について■■■
図5において、制御部40はスキャナー1の各種制御を行う。制御部40には、操作パネル7(図1)からの信号が入力され、また、操作パネル7の表示を制御する為の信号が制御部40から操作パネル7に送信される。
制御部40は、給送ローラー用モーター45と搬送ローラー用モーター46を制御する。給送ローラー用モーター45は、給送ローラー14(図3)の駆動源であり、搬送ローラー用モーター46は、搬送ローラー対16(図3)及び排出ローラー対17(図3)の駆動源である。
制御部40には、読取部20からの読み取りデータが入力され、また、読取部20を制御する為の信号が制御部40から読取部20に送信される。
制御部40には、重送検出回路33及び原稿検出部47からの信号が入力される。また制御部40は、重送検出回路33に対して制御に必要な信号を送出する。重送検出回路33は、図6に示す重送検出装置30の構成から制御部40を除いた構成を指す。
制御部40は、CPU41、ROM42、メモリ43を備えている。CPU41はROM42に格納された制御プログラムに従って各種演算処理を行い、スキャナー1全体の動作を制御する。尚、記憶部の一例であるメモリ43は読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリであり、後述する重送検出に必要な各データが格納されている。
制御部40は、重送検出回路33から送られる検出信号と、重送検出に必要な各データとに基づいて原稿Pの重送の有無を判定する重送判定部を構成する。
■■■重送検出部について■■■
前述したように、重送検出装置30は、超音波発信部31と超音波受信部32を備えて構成され、超音波発信部31と超音波受信部32は、図3に示すように、原稿搬送経路Tを挟んで上側と下側に対向配置されている。
また、超音波発信部31及び超音波受信部32は、図3に示すようにY軸方向において同じ位置に配置されて対向している。また、図4に示すようにX軸方向においてずれた位置に配置されているとともに、超音波発信部31及び超音波受信部32の互いに対向する面がX軸方向に対して斜めになるように設けられている。
図6に示す様に、超音波発信部31には送信回路35が接続されており、送信回路35は、制御部40から供給されたパルス信号を増幅させて超音波パルス信号を超音波発信部31に供給する。これにより、超音波発信部31は信号増幅された超音波パルス信号を基に所定周波数の超音波を発信する。
尚、超音波発信部31が発する超音波の強度は、制御部40の制御のもと、変更可能である。制御部40は、例えば超音波発信部31に印加する電圧を変更することにより、超音波発信部31から出力する超音波の振幅を変更して、超音波の強度を変更する。或いは、制御部40は超音波発信部31の駆動パルス数を変更することにより、超音波発信部31が出力する超音波の発信回数を変更して、超音波の強度を変更する。
超音波受信部32には受信回路36が接続されている。受信回路36はアンプ回路であり、超音波受信部32の出力する検出信号を増幅する。受信回路36にはA−D変換器37が接続されており、受信回路36によって増幅された超音波検出信号(アナログ信号)を、デジタル信号に変換して制御部40へ電圧値として出力する。受信回路36から制御部40に出力されるデジタル信号が、超音波受信部32が受けた超音波に応じて出力される検出信号の一例となる。以下では、この検出信号の強度を「検出強度S」と称する。
尚、受信回路36では、複数のアンプを直列接続して超音波受信部32の検出信号を増幅させる多段アンプ構成となっており、本実施形態では4つのアンプ36a、36b、36c、36d、が直列接続されている。
また、最終段のアンプ36dがA−D変換器37に接続されるのに加え、各段のアンプ(36a、36b、36c)の出力もA−D変換器37に入力される様に構成されている。
尚、各段のアンプは増幅率が同じであっても良いし、異なっていても良い。
■■■重送検出キャリブレーションの第1実施例■■■
以下、重送検出キャリブレーションの第1実施例について図7〜図12を参照しつつ説明する。
以下では先ず、図7を参照しつつ、重送検出の検出強度のばらつきと用紙種別との関係について説明する。
複数種類の用紙を坪量の大小の観点で区別する場合、基本的に坪量の小さい用紙は、それより相対的に坪量の大きい用紙に比べて超音波の減衰が小さく、従って検出強度Sは高い値をとる。図7において例えば坪量が小さい用紙Aが重送されずに1枚のみで搬送された場合(非重送の場合)の検出強度Sは、用紙Aより坪量が大きい用紙Bが重送されずに1枚のみで搬送された場合(非重送の場合)の検出強度Sより高くなる。
また、用紙Aが重送された場合の検出強度Sは、用紙Aが非重送の場合の検出強度Sより低くなる。
この検出強度Sは種々の要因によりばらつくものであり、図7に示すグラフは、検出強度Sが、最大でV1、最小でV3となり得ることを示している。
この様な検出強度Sのばらつきは、大略的には装置構成に起因するばらつき(例えば超音波発信部31と超音波受信部32との位置ずれや角度ずれ、供給電圧のばらつき、電子部品の特性ばらつき、等)と、使用環境における空気密度の違いに起因するばらつき、具体的には使用環境の高度(標高)の違いに起因するばらつき、の2つに分けられる。
図7のグラフは、上記の全てのばらつき要因を加味して、ある坪量の用紙がある状態(非重送か重送か)において検出強度SがV1とV3との間をとりうることを示すものであり、そしてV1とV2との間の範囲(大きさ)は、上記の装置構成に起因してばらつく大きさを示しており、V2とV3との間の範囲(大きさ)は、上記の高度の違いに起因してばらつき大きさを示すものである。
例えば値V1は、高度0mにおいて最も検出強度Sが大きくなるケース(例えば超音波発信部31と超音波受信部32との位置ずれや角度ずれが殆どなく、供給電圧は最も高く、電子部品の特性も、最も検出強度が大きくなる様なものである場合)である。
また値V3は、高度3000mにおいて最も検出強度Sが小さくなるケース(例えば超音波発信部31と超音波受信部32との位置や角度ずれが最も顕著で、供給電圧は最も低く、電子部品の特性も、最も検出強度が小さくなる様なものである場合)である。
そして用紙の重送が生じると、超音波の減衰によって検出強度Sは低くなり、図7では用紙Aの場合、一番右に示す様な範囲をとる。使用高度0mを前提とした場合、重送閾値をTh1に設定しておけば、[用紙Aの非重送]及び[用紙Bの非重送]と、[用紙Aの重送]との正しい識別は可能となる。
しかしながら、坪量の大きい用紙Bは検出強度Sが低めであり、使用高度が高くなると、用紙Aが重送した際の検出強度Sの範囲と近づきすぎてしまい、場合によってはオーバーラップしてしまうことで、[用紙Bの非重送]と、[用紙Aの重送]との正しい識別は不可能となる。
従って初期重送閾値(図7の例では閾値Th1)が適用可能な高度と異なる高度で装置を使用する場合、その際に用いる重送閾値を、初期重送閾値から変更する必要がある。具体的には、装置の使用高度が高くなればなる程、重送閾値は低く設定する必要がある。この様に重送閾値を装置の使用高度に適した値に変化させる制御を重送検キャリブレーションとする。
本実施例では、重送検キャリブレーションを、図8に示すキャリブレーションシートQを用いて行う。キャリブレーションシートQとして用いる用紙としては、比較的厚手のものが好ましく、即ち検出強度Sが飽和領域に掛からない様に検出強度Sの最大値(図7における値V1)が比較的低めのものを用いるのが好ましい。
ここで、検出強度Sは上述の通り種々の要因により変化するが、受信回路36(図6)で使用する電源電圧以上の信号は取り出せないため、或る程度以上の受信レベルに達すると、受信回路36から出力される信号のレベルは飽和する。検出強度Sが高めとなる用紙(例えば、普通紙や薄紙など)を用いると、上記飽和領域に掛かる虞があり、その結果適切な重送閾値を算出できなくなる虞がある。従ってキャリブレーションシートQには、或る程度超音波減衰の程度が大きい、比較的厚手のものを用いるのが好ましい。
本実施形態に係るキャリブレーションシートQには、当該シートがキャリブレーション用のシートである旨を視覚的に判別可能とするシート表示部50と、シート紙通紙方向を視覚的に示す通紙方向表示部51と、が描かれている。シート表示部50と通紙方向表示部51は、一例として図8に示す通りに描かれている。
また、通紙方向の下流側には、情報表示部52が設けられている。情報表示部52には、本実施形態ではバーコードが表示されている。
このバーコードは、少なくとも重送閾値の調整に係わる情報である第1情報と、当該第1情報が重送閾値の調整に係わる情報である旨を特定する第2情報と、を含んでいる。
第1情報は、本実施例では後述する上限検出値と下限検出値を含んでおり、第2情報は、便宜的に定められた識別コード(例えば英数文字の組み合わせからなる)を含んでいる。
制御部40は、読取部20により情報表示部52を読み取ることで、第2情報をもとにして搬送されたシートがキャリブレーションシートQであることを把握することができ、ひいては第1情報が重送閾値の調整に係わる情報であることを把握することができる。その為、第2情報は、予め取り決めた情報であればどのようなものであっても良い(例えば、”A123456”など)。但し、当該第2情報は、参照値として予めメモリ43(図5)に記憶しておく必要がある。
以下、図9のフローチャートを参照しつつ、重送検キャリブレーションの流れについて説明する。
尚、制御部40は、図9に示す重送検キャリブレーションの実行(キャリブレーションシートQのセット)を、所定のタイミングでユーザーに促すことができる。例えば、電源オン時或いは省電力モードからの復帰時に、操作パネル7(図1)に「キャリブレーションシートをセットし、OKボタンを押して下さい」等のメッセージを表示し、ユーザーにキャリブレーションシートQのセットを促す様にすることができる。
またそれに加え、或いはそれに代えて、複数枚の原稿を搬送した際に連続で重送を検出した際などにも、上記と同様に重送検キャリブレーションの実行を促すことができる。
制御部40は、原稿先端の所定範囲内に情報表示部52があり、且つ、それを読み取った結果搬送されているシートがキャリブレーションシートQであると判断できる場合(ステップS101においてYes)には、ステップS102に進み、キャリブレーションシートQでない場合には(ステップS101においてNo)、通常のスキャン動作を実行する(ステップS109)。
次いで、キャリブレーションシートQの情報表示部52から、第1情報(上限検出値及び下限検出値)を取得し、メモリ43(図5)に記憶する。
この上限検出値及び下限検出値は、図7を参照しつつ説明した検出強度Sのとりうる範囲を示すものであり、上限検出値は図7の値V1、下限検出値は図7の値V3に対応する。即ち、どの様な装置で、どの様な高度(標高)で重送検キャリブレーションを実行しても、キャリブレーションシートQの検出強度Sは、必ず上限検出値と下限検出値との間に入ることになる。
この上限検出値と下限検出値は、製造工程において、種々のテストを行うことで実験的に求めることができる。例えば、同じ空気密度(高度)のもとで、多数の装置を用いてキャリブレーションシートQを構成する用紙の検出強度Sを取得し、その標準偏差(σ)を求め、そして2σ或いは3σを考慮した範囲を、図7に示したV1とV2との範囲とすることができる。
また、一の装置について設置環境の空気密度を変更しながら(例えば高度0m〜3000m)、検出強度Sを取得し、その検出強度Sの振れ幅の上限と下限をそれぞれ図7に示したV2とV3とすることができる。
即ち、本実施例に係る上限検出値及び下限検出値で規定される検出強度Sの範囲は、装置固有のばらつきと、空気密度(高度)の違いに起因するばらつきと、の双方を含み、どの様な装置で且つどの様な高度で測定しても、検出強度Sが必ずその範囲に入る、そのような範囲である。
次いで、キャリブレーションシートQの検出強度Sを取得する(ステップS103)。即ちキャリブレーションシートQに対して超音波発信部31から超音波を発し、超音波受信部32で受信し、その検出強度Sを取得する。
尚、シート先端と後端の領域(図8における範囲N)は皺や変形が生じている可能性が高く、正しい検出強度Sが取得できない虞があるため、シート先端と後端の領域を除いた領域でキャリブレーションシートQの検出強度Sを取得することが好ましい。
次いで、取得した検出強度Sが上限検出値以下で、且つ、下限検出値以上であるかを判断する(ステップS104)。その結果、取得した検出強度Sが上限検出値を超えるか、或いは下限検出値未満であれば、何らかの異常が生じていると判断できるため、エラー終了とする(ステップS104においてNo)。このエラー処理には、ユーザーに対するアラートの報知を含んでも良い。
次いで、取得した検出強度Sが上限検出値以下で、且つ、下限検出値以上である場合(ステップS104においてYes)、検出感度を算出する(ステップS105)。
この検出感度とは、本実施例では図10に示すA1またはB1、或いはA1及びB1であり、即ちキャリブレーションシートQの検出強度Sが、上限検出値と下限検出値との間でどの位置にあるかを示す値(比率)である。
図10の例では、上限検出値が検出強度600、下限検出値が検出強度200であるキャリブレーションシートQの検出強度Sを取得した際に検出強度500となった場合、A1:B1は、1:3となる。
次いで、制御部40は、メモリ43(図5)から最大閾値及び最小閾値を取得する(ステップS106)。最大閾値と最小閾値は、製造工程で設定され、予めメモリ43(図5)に記憶されている値である。
この最大閾値と最小閾値は、図7を参照しつつ説明した、使用が想定される用紙の種類と、上述した検出強度Sのばらつきと、を踏まえて製造工程で設定される値であり、最大閾値は、想定される重送閾値の中で最大の値であり、最小閾値は、想定される重送閾値の中で最小の値であり、上述した上限検出値及び下限検出値と同様に、製造工程において実験的に求めることができる。
そして制御部40は、ステップS105で得られた検出感度をもとに、重送閾値を算出する(ステップS107)。即ち、図10においてA1:B1=A2:B2となる様に、重送閾値を設定する。図10の例では、上限閾値が強度300、下限閾値が強度100であれば、A1:B1=A2:B2=1:3であるので、設定する重送閾値は強度250となる。
そして得られた重送閾値をメモリ43(図5)に記憶する(ステップS108)。
以上説明したスキャナー1の特徴を纏めると、以下の通りとなる。即ち、スキャナー1は重送検出装置30を備え、重送検出装置30は、媒体の一例である原稿を搬送する原稿搬送経路に配置された、超音波を発する超音波発信部31と、原稿搬送経路を挟んで超音波発信部31と対向配置され、超音波発信部31から発せられた超音波を受ける超音波受信部32と、超音波受信部32が受けた超音波の検出強度Sと原稿の重送を判定する為の重送閾値とに基づいて原稿の重送の有無を判定する重送判定部としての制御部40を備えている。
そして更に、重送閾値の調整に係わる情報である第1情報及び前記第1情報が重送閾値の調整に係わる情報である旨を特定する第2情報が保持されたキャリブレーションシートQから、前記第1情報及び前記第2情報を取得する情報取得部としての読取部20を備えている。
これにより、ユーザー環境下においてキャリブレーションシートQを用いて重送検キャリブレーションを適切に行うことができる為、ユーザー環境に応じた適切な重送閾値を設定することができ、重送を適切に判定することができる。特に、キャリブレーションシートQには、重送閾値の調整に係わる情報である第1情報と、前記第1情報が前記重送閾値の調整に係わる情報である旨を特定する第2情報とが保持されているので、重送検キャリブレーションによって得られた重送閾値の妥当性が担保され、適切な重送判定を確実に行うことができる。
また、第1情報はキャリブレーションシートQに固有の値であり、キャリブレーションシートQが異なる複数の用紙種類で作成されても、第1情報はそれぞれの用紙種類に適した値となるので、重送閾値を適切に設定することができる。
また、制御部40は、情報を記憶する記憶部としてのメモリ43に保持された、前記重送閾値の上限値である上限閾値及び前記重送閾値の下限値である下限閾値を取得可能であり、前記第1情報は、超音波発信部31と超音波受信部32との間にキャリブレーションシートQが介在する状態で超音波発信部31から超音波を発した際の検出信号の強度の上限値である上限検出値及び前記検出信号の強度の下限値である下限検出値を含んでいる。そして制御部40は、超音波発信部31と超音波受信部32との間にキャリブレーションシートQが介在する状態で超音波発信部31から超音波を発した際の前記検出信号の強度(検出強度S)の、上限検出値と下限検出値との間における位置に基づき、上限閾値と下限閾値とから重送閾値を決定する。
これにより、重送閾値を簡易な方法で決定することができる。また、上限閾値と下限閾値が重送検出装置30の記憶部であるメモリ43に記憶されていることから、状況に応じて上限閾値と下限閾値とを調整する場合(ひいては重送閾値を高め或いは低めに設定したい場合)でも、それに対応することができる。
また、制御部40は、検出強度Sが上限検出値と下限検出値との範囲から外れる場合(図9のステップS104においてNo)、処理を中断するとともにアラートを発することで、重送閾値が不適切に設定され、ひいてはそれに基づいて重送判定が行われることを防止できる。
また、制御部40は、原稿の重送を予め定めた回数連続して検出した場合、キャリブレーションシートQによるキャリブレーション処理の実行を促す通知を発することで、重送閾値が不適切であることに起因する検出ミス(重送が生じていないにも拘わらず重送であると判定すること)の改善が期待できる。
尚、キャリブレーションシートQに保持する第1情報は、上限検出値及び下限検出値に限らず、重送閾値を求める為の他の情報であっても良い。
例えば、検出強度Sの範囲と、それに対応する重送閾値が記載されており、得られた検出強度Sをもとにしてそれに対応する重送閾値を取得する様にしても良い。この場合においては、上述した上限閾値及び下限閾値をメモリ43に保持しておく必要はない。
また、情報表示部52は上記実施例ではバーコード表示であるが、これに限られず、例えば重送閾値に係わる情報(数値)が直接記載されていても良い。
ところで、検出強度Sが、設定した重送閾値以上の場合には非重送、重送閾値未満の場合には重送と判定することができるが、原稿の種類によっては重送した際の検出強度Sの振れ幅が大きくなり、それが原因となって誤検出を招く虞がある。
図11は「コート紙」、「普通紙」、「薄紙」のこれらの検出強度Sと閾値との関係を示すグラフであり、縦軸が検出強度を、横軸がそれぞれの用紙における検出位置(搬送方向における検出位置、換言すれば検出回数)を示している。尚、用紙の坪量は、「コート紙」、「普通紙」、「薄紙」のこれらの順に小さくなる。
図11において、閾値2をもとにして重送判定を行うと、「普通紙非重送」及び「コート紙非重送」と、「普通紙重送」との区別はできるが、普通紙より坪量の小さい「薄紙」については、重送の場合の検出強度Sの振れ幅が大きく、「薄紙重送」を正しく判定することができない。尚、「薄紙重送」の場合に検出強度Sの振れ幅が大きくなるのは、皺や変形等によって重送時の用紙間距離の変動が大きくなることに一因がある。
しかし、上記の様な問題を回避するために閾値を上げ、例えば図11の閾値1のように設定すると、「コート紙非重送」と「普通紙重送」との区別ができなくなる。
そこで制御部40は、2つの閾値1、2をいずれも用いて重送判定を行うことができる。より詳しくは、図12に示す様に閾値1を一度も下回っていないかを判定し(ステップS201)、閾値1を一度も下回っていない場合には、用紙種別に拘わらず「非重送」であるか「用紙無し」と判定する(ステップS201においてYes)。
次いで、検出強度Sが閾値1を一度でも下回っていれば(ステップS201においてNo)、閾値2を一度も越えていないかを判定する(ステップS202)。閾値2を一度も越えていない場合は(ステップS202においてYes)、普通紙又はコート紙の重送と判定する(ステップS202においてNo)。尚、図11においてコート紙重送の場合は図示していないが、コート紙重送の場合の検出強度Sは、普通紙重送の場合の検出強度Sよりも低くなる。
次に、検出強度Sが閾値2を一度でも越えている場合には(ステップS202においてNo)、検出強度Sが閾値1を越え且つ閾値2を下回ったかを判定する(ステップS203)。検出強度Sが閾値1を越え且つ閾値2を下回った場合には(ステップS203においてYes)、検出強度Sの振れ幅が大きいことを意味するため、薄紙重送と判定する。
検出強度Sが閾値1を越え且つ閾値2を下回っていない場合には(ステップS203においてNo)、閾値1を指定回数跨いだか否かを判断する(ステップS204)。閾値1を指定回数跨いでいる場合には(ステップS204においてYes)、検出強度Sの振れ幅が大きいことを意味するため、薄紙重送と判定する。
最後に、閾値1を指定回数跨いでいない場合には(ステップS204においてNo)、閾値2を指定回数跨いだか否かを判断する(ステップS205)。閾値2を指定回数跨いでいる場合には(ステップS205においてYes)、検出強度Sの振れ幅が大きいことを意味するため、薄紙重送と判定する。
閾値2を指定回数跨いでいない場合には(ステップS205においてNo)、コート紙非重送と判定する。
以上により、坪量の小さい用紙が重送した場合の検出強度Sの振れ幅が大きい場合でも適切に重送判定することができる。
尚、ステップS204、S205の「指定回数」は、例えば操作パネル7を介して変更可能に構成することもできる。
■■■重送検出キャリブレーションの第2実施例■■■
以下、図13以降を参照しつつ、重送検出キャリブレーションの第2実施例を説明する。本第2実施例では、キャリブレーションシートを用いないことを特徴の一つとする。
図13の横軸は、送信回路35(図6)が超音波発信部31に供給する電圧(送信電圧)の大きさ(即ち超音波発信部31から発する超音波の強度)を示すものであり、縦軸は検出強度Tを示している。図13において塗りつぶしの四角形で示すプロットは、高度0mにおいて、超音波発信部31と超音波受信機32との間に原稿が介在しない状態で送信電圧を変化させた際の検出強度の変化を示すものであり、塗りつぶしの丸形で示すプロットは、高度3000mにおいて、超音波発信部31と超音波受信機32との間に原稿が介在しない状態で送信電圧を変化させた際の検出強度の変化を示すものである。
尚、ここでの検出強度とは、上述した検出強度S(受信回路36(図6)が備える最終段のアンプ36dの出力をデジタル変換した値)とは異なり、最終段より前段のアンプ(例えばアンプ36a)の出力をデジタル変換した値である。以降、この検出強度を「検出強度T」とする。
図13に示す様に、いずれの高度であっても、所定の送信電圧の範囲内であれば、検出強度Tと送信電圧とは比例関係にあることが判る。
高度0mでの一次曲線R1を規定する比例式の傾き値(以下「a1」とする)と、高度3000mでの一次曲線R2を規定する比例式の傾き値(以下「a2」とする)との関係が、実験により、a1がa2の2倍になることが判明している。
尚、一次曲線の傾き値は、一般的な回帰分析の手法を用いて算出することが出来る。
従って高度0mでの上記比例式の傾き値a1をメモリ43に保持しておき、実際に装置を使用する際に重送検キャリブレーションとして上記と同様に送信電圧を変化させて検出強度Tを取得し、そして傾き値aを取得すれば、高度0mでの傾き値a1をもとにして、実際に装置が使用される高度を求めることができる。そしてそれをもとに、重送閾値を変更することができる。
以下、図14を参照しつつ本実施例に係る重送検キャリブレーションについて更に詳述する。尚、制御部40は、既に説明した第1実施例に係る重送検キャリブレーションと同様に、図14に示す重送検キャリブレーションの実行を、所定のタイミングでユーザーに促すことができる。例えば、電源オン時或いは省電力モードからの復帰時に実行することができ、またそれに加え、或いはそれに代えて、複数枚の原稿を搬送した際に連続で重送を検出した際などにも実行することができる。
制御部40は、先ず、原稿検出部47(図3)の検出信号をもとにして、原稿搬送経路内に原稿があるか否かを判断する(ステップS301)。原稿がある場合には(ステップS301においてYes)、操作パネル7(図1)に、「原稿を除去して下さい」等のアラートを表示する(ステップS311)。原稿がない場合には(ステップS301においてNo)、検出強度Tの取得回数を示す変数nを1にセットし(ステップS302)、送信電圧をVnに設定して(ステップS303)、検出強度Tを取得する(ステップS304)。
次いで、検出強度Tの取得回数を示す変数nをインクリメントし(ステップS305)、検出強度Tの取得回数が上限に達したか否かを判断する(ステップS306)。検出強度Tの取得回数が上限に達していなければ(ステップS306においてNo)、ステップS303以降を繰り返す。尚、送信電圧は、V1>V2>V3・・・の関係を成す。
nの上限値は、少なくとも2であり、好ましくは3以上である。また、送信電圧Vnは、図13に示す様に3[V]〜13[V]程度の範囲が好ましい。送信電圧を高めすぎると、検出強度Tが飽和しはじめるからである。
次いで制御部40は、取得した複数の検出強度Tと、送信電圧をもとにして、比例式の傾き値(第2傾き値)aを算出する(ステップS307)。次に、メモリ43(図5)に記憶された初期重送閾値及び「第1傾き値」としての初期傾き値a1を読み出し(ステップS308)、重送閾値を算出する(ステップS309)。
初期重送閾値は、例えば高度0mでの適切な重送閾値であり、一例として数値250とする。また、初期傾き値a1は、一例として60とする。
重送閾値は以下の様にして求めることができる。
[重送閾値]=[a/a1]×[初期重送閾値]
取得された傾き値aが、一例として30であれば、a1=60、a=30であるので、この例では重送閾値は125となる。
そして制御部40は、算出した重送閾値をメモリ43(図5)に記憶する。
以上説明したスキャナー1の特徴を纏めると、以下の通りとなる。即ち、記憶部としてのメモリ43(図5)には、初期重送閾値が適用される環境において超音波発信部31と超音波受信部32との間に原稿が介在しない状態で取得された第1傾き値(a1)が記憶されており、制御部40は、使用環境において超音波発信部31と超音波受信部32との間に原稿が介在しない状態で第2傾き値(a)を取得するキャリブレーションモードを実行可能であり、傾き値a1と傾き値aとの比率に基づき、初期重送閾値を変更して重送閾値とする。
即ち、1つの超音波強度(検出強度T)のみに基づいて重送閾値を決定するのではなく複数の超音波強度に基づいて重送閾値を決定するので、補正した重送閾値の信頼性が向上し、より適切な重送判定を行うことができる。
また、複数のアンプが直列接続されて成る受信回路36(図6)では、複数のアンプのうち最終段のアンプ36d(図6)から出力される検出信号では増幅によって強度が飽和してしまい、適切な傾き値aを取得することができない場合がある。そこで本実施例では、制御部40、複数のアンプの最終段より前の段のアンプ(例えばアンプ36a)から送出される検出信号をもとにして傾き値aを取得するので、適切な傾き値aを取得することができる。
尚、本実施例において、重送閾値について上限値と下限値を設けても良い。その際、下限値は、受信回路36が持ちうるノイズ領域よりも大きい値に設定することが好ましい。即ち、送信回路35が動作していない状態でも或る程度の検出出力が受信回路36から生じる為、その様な検出出力よりも重送閾値の下限値が大きいことが好ましい。
更に、得られた重送閾値が上限値と下限値との間から外れる場合には、リトライを行うか、エラー報知するようにしても良い。
また、重送閾値を必ず初期重送閾値から変更するのではなく、所定の条件を満たした場合にのみ初期重送閾値を変更するようにしても良い。
尚、以上説明した重送検出装置30は、画像読取装置の一例であるスキャナーに適用したが、媒体に記録を行う記録手段を備えた記録装置、例えばプリンターに適用することも可能である。その様な構成は、例えば、上述した重送検出キャリブレーションの第2実施例を適用する場合であれば、図3に示した読取部20を、媒体に記録を行う記録部として構成すれば良い。
ところで、上述した重送検出キャリブレーションの第2実施例では、取得した傾き値a及びメモリ43に記憶された傾き値a1を、重送閾値の算出に用いた。しかし、メモリ43に記憶された傾き値a1が標高0mでの値であることに鑑み、装置の使用高度を以下の式から求めることができる。
[高度]=−6000×[a/a1]+6000
これにより例えば、インクジェットプリンターでは、高度が高くなるとインクの吐出能力が落ちるので、算出して得られた高度に合わせて、インク吐出時の吐出強さを切り換えることも好適である。
また、記録装置に限らず画像読取装置においても、高度が高くなると構成要素の温度上昇が顕著になる。従って高度に応じて可動要素(例えば、インクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジや、媒体を搬送するローラー)の駆動速度を調整したり(高度が上がれば速度を落とす)、間欠動作を行う等することで、装置の構成要素の温度上昇を抑えることができる。
1…スキャナー(画像読取装置)、2…装置本体、3…下部ユニット、4…上部ユニット、5…排紙トレイ、6…給送口、7…操作パネル、8…第1ペーパーサポート、9…第2ペーパーサポート、11…媒体載置部、12…エッジガイド、13…ガイド面、14…給送ローラー、15…分離ローラー、16…搬送ローラー対、17…排出ローラー対、18…排出口、20…読取部、20a…上部読取センサー、20b…下部読取センサー、
30…重送検出装置、31…超音波発信部、32…超音波受信部、33…重送検出回路、35…送信回路、36…受信回路、36a、36b、36c、36d…アンプ、37…A−D変換器、40…制御部、41…CPU、42…ROM、43…メモリ、45…給送ローラー用モーター、46…搬送ローラー用モーター、47…原稿検出部、50…シート表示部、51…通紙方向表示部、52…情報表示部(第1情報、第2情報)、P…原稿(媒体)、Q…キャリブレーションシート

Claims (8)

  1. 媒体を搬送する媒体搬送経路に配置された、超音波を発する超音波発信部と、
    前記媒体搬送経路を挟んで前記超音波発信部と対向配置され、前記超音波発信部から発せられた超音波を受ける超音波受信部と、
    前記超音波受信部が受けた超音波の検出強度と、媒体の重送を判定する為の重送閾値と、に基づいて媒体の重送の有無を判定する重送判定部と、
    前記重送閾値の調整に係わる情報である第1情報及び前記第1情報が前記重送閾値の調整に係わる情報である旨を特定する第2情報が保持されたキャリブレーションシートから、前記第1情報及び前記第2情報を取得する情報取得部と、
    を備えた重送検出装置。
  2. 請求項1に記載の重送検出装置において、前記重送判定部は、情報を記憶する記憶部に保持された、前記重送閾値の上限値である上限閾値及び前記重送閾値の下限値である下限閾値を取得可能であり、
    前記第1情報は、前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に前記キャリブレーションシートが介在する状態で前記超音波発信部から超音波を発した際の前記検出強度の上限値である上限検出値及び前記検出強度の下限値である下限検出値を含み、
    前記重送判定部は、前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に前記キャリブレーションシートが介在する状態で前記超音波発信部から超音波を発した際の前記検出強度の、前記上限検出値と前記下限検出値との間における位置に基づき、前記上限閾値と前記下限閾値とから前記重送閾値を決定する、
    ことを特徴とする重送検出装置。
  3. 請求項2に記載の重送検出装置において、前記重送判定部は、前記検出強度が前記上限検出値と前記下限検出値との範囲から外れる場合、処理を中断するとともにアラートを発する、
    ことを特徴とする重送検出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の重送検出装置において、前記重送判定部が媒体の重送を予め定めた回数連続して検出した場合、前記キャリブレーションシートによるキャリブレーション処理の実行を促す通知を発する、
    ことを特徴とする重送検出装置。
  5. 媒体を搬送する媒体搬送経路に配置された、超音波を発する超音波発信部と、
    前記媒体搬送経路を挟んで前記超音波発信部と対向配置され、前記超音波発信部から発せられた超音波を受ける超音波受信部と、
    前記超音波受信部が受けた超音波の検出強度と、媒体の重送を判定する為の重送閾値と、に基づいて媒体の重送の有無を判定する重送判定部と、
    前記重送閾値の初期値である初期重送閾値が記憶された記憶部と、を備え、
    前記記憶部には、前記超音波発信部から発する超音波の強度と前記検出強度との関係を表す比例式の傾き値について、前記初期重送閾値が適用される環境において前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に媒体が介在しない状態で取得された傾き値が第1傾き値として記憶されており、
    前記重送判定部は、使用環境において前記超音波発信部と前記超音波受信部との間に媒体が介在しない状態で前記傾き値としての第2傾き値を取得するキャリブレーションモードを実行可能であり、
    前記第1傾き値と前記第2傾き値との比率に基づき前記初期重送閾値を変更して前記重送閾値とする、
    ことを特徴とする重送検出装置。
  6. 請求項5に記載の重送検出装置において、前記重送判定部が媒体の重送を予め定めた回数連続して検出した場合、前記キャリブレーションモードを実行する、
    ことを特徴とする重送検出装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の重送検出装置において、前記超音波受信部が受けた超音波の検出信号は、複数のアンプが直列接続されて成る受信回路に入力され、
    前記重送判定部は、複数の前記アンプの最終段より前の段のアンプから送出される前記検出信号をもとにして前記傾き値を取得する、
    ことを特徴とする重送検出装置。
  8. 媒体の面を読み取る読み取り手段と、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の重送検出装置と、
    を備えた画像読取装置。
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