JP2019040844A - 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池特性を維持しつつアルミニウム含有酸化物で表面を被覆することによりサイクル特性を向上させた非水系電解質二次電池用正極活物質、およびその製造方法を提供する【解決手段】リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を作製する工程と、そのリチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末にアルミン酸リチウム水溶液を添加して焼成粉末を湿らせた後、乾燥させる工程とを備えた正極活物質の製造方法であって、そのリチウムニッケル複合酸化物が、一般式LiaNi1−x−yCoxMyO2(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表され、アルミン酸リチウム水溶液が、水溶性アルミニウム塩水溶液に水酸化リチウムを中和当量の1.2〜3.0倍添加して作製されることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な非水系電解質二次電池の開発が要求されている。また、ハイブリット自動車をはじめとする電気自動車用の電池として、高出力の二次電池の開発も要求されている。
このような要求を満たす非水系電解質二次電池として、リチウムイオン二次電池が知られ、そのリチウムイオン二次電池は、負極、正極、電解液などで構成され、負極および正極の活物質には、リチウムを脱離および挿入することが可能な材料が用いられている。
このようなリチウムイオン二次電池については、現在研究、開発が盛んに行われているところであるが、中でも、層状またはスピネル型のリチウム金属複合酸化物を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する電池として実用化が進んでいる。
これまで主に提案されている材料としては、合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)や、コバルトよりも安価なニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)、マンガンを用いたリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)などを挙げることができる。
このうちリチウムコバルト複合酸化物を用いた電池では、優れた初期容量特性やサイクル特性を得るための開発はこれまで数多く行われてきており、すでにさまざまな成果が得られている。しかしながら、リチウムコバルト複合酸化物は、原料に高価なコバルト化合物を用いるため、このリチウムコバルト複合酸化物を用いる電池の容量あたりの単価は、ニッケル水素電池より大幅に高くなり、適用可能な用途はかなり限定されてきている。したがって、携帯機器用の小型二次電池についてだけではなく、電力貯蔵用や電気自動車用などの大型二次電池についても、正極活物質のコストを下げ、より安価なリチウムイオン二次電池の製造を可能とすることに対する期待は大きく、その実現は、工業的に大きな意義があるといえる。
このような状況の中、リチウムイオン二次電池用活物質の新たなる材料としては、コバルトよりも安価なニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物を挙げることができ、このリチウムニッケル複合酸化物は、リチウムコバルト複合酸化物よりも低い電気化学ポテンシャルを示すため、電解液の酸化による分解が問題になりにくく、より高容量が期待でき、コバルト系と同様に高い電池電圧を示すことから、開発が盛んに行われている。
しかし、純粋にニッケルのみで合成したリチウムニッケル複合酸化物を正極材料に用いてリチウムイオン二次電池を作製した場合には、コバルト系に比ベサイクル特性が劣り、また、高温環境下で使用や保存により比較的電池性能を損ないやすいという欠点を有している。
そのため、例えば特許文献1にあるように、ニッケルの一部をコバルトやアルミニウムで置換したリチウムニッケル複合酸化物が提案されて一般的に知られている。
しかし、このようにニッケルの一部を置換した材料においてもサイクル特性は十分ではなく、このサイクル特性向上のため置換量を増加させると容量などの電池特性が低下するため、さらなるサイクル特性向上方法が求められていた。
そこで、リチウムニッケル複合酸化物表面を酸化物で被覆し、サイクル特性を向上させる試みがなされている。例えば、特許文献1には、正極活物質表面を種々の金属酸化物で被覆し、不可逆容量低減およびサイクル特性向上を図っている。また、特許文献2では、リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物の表面を含アルミニウム化合物で被覆し、高電圧充電時のサイクル特性向上を図っている。特許文献3では、リチウムニッケル酸化物とリチウムアルミニウム酸化物との複合体を含む正極活物質を用いることで、サイクル時のガス発生抑制を図っている。
この特許文献1では、コーティング方法として活物質を液中に分散させて表面に被覆層を析出させる方法、および活物質に硝酸塩水溶液を添加して乾燥させる方法が提案されている。また特許文献2では、アルミニウムアルコキシドを用いたゾルゲル法によって被覆層を形成する方法が提案されている。
しかし、これらの方法では被覆処理時に活物質表面のリチウムが被覆後の固液分離液中に溶出、あるいは硝酸イオンと反応してリチウム欠乏層が生じ、電池特性が低下することが知られている。
さらに、特許文献3では、リチウム酸化物、ニッケル酸化物およびアルミニウム前駆体を混合し焼成することで、リチウムアルミニウム酸化物およびリチウムニッケル酸化物を含む活物質を得る方法が提案されている。しかし、この方法ではリチウムアルミニウム酸化物は活物質を被覆しておらず、十分なサイクル特性の改善効果が期待できない。以上のように、正極活物質のサイクル特性向上のためアルミニウムを含む酸化物を被覆あるいは混合する方法が検討されてきたが、十分な効果を発揮する方法は見出されていなかった。
特表2013−503449号公報 特開2015−069958号公報 特開2012−015110号公報
本発明の目的はこのような問題を鑑みて、電池特性を維持しつつアルミニウム含有酸化物で表面を被覆することによりサイクル特性を向上させた非水系電解質二次電池用正極活物質、およびその製造方法を提供するものである。
本発明者は、上記課題を解決するため、非水系電解質二次電池用正極活物質として用いられているリチウム金属複合酸化物およびその製造方法に関して鋭意研究を重ねた結果、活物質にリチウムアルミニウム複合酸化物水溶液を添加して湿らせ、乾燥させることで、活物質表面にリチウムアルミニウム複合酸化物の被覆層が形成され、サイクル特性の改善が可能であるとの知見を得て、本発明を完成したものである。
本発明の第1の発明は、リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を作製する工程と、作製したリチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末にアルミン酸リチウム水溶液を添加して前記焼成粉末を湿らせた後、乾燥させる工程とを備えた正極活物質の製造方法であって、そのリチウムニッケル複合酸化物が、一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表され、アルミン酸リチウム水溶液が、水溶性アルミニウム塩水溶液に水酸化リチウムを中和当量の1.2〜3.0倍添加して作製されることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法である。
本発明の第2の発明は、第1の発明における水溶性アルミニウム塩が、硫酸アルミニウムであることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法である。
本発明の第3の発明は、表面にリチウムアルミニウム化合物が被覆されている一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウムニッケル複合酸化物粉末である正極活物質であって、そのリチウムニッケル複合酸化物粒子が、一次粒子及び一次粒子が凝集して構成された二次粒子を含み、一次粒子表面にリチウムアルミニウム化合物が被覆され、正極活物質の表面リチウム量で換算したリチウムアルミニウム化合物のリチウム量が、正極活物質全量に対して0.12質量%以上であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第4の発明は、第3の発明におけるリチウムアルミニウム化合物が、LiAlO、LiAl(OH)・xHO、LiH(AlO・5HOから選択される少なくとも1種であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明によれば、電池の正極材に用いられた場合にサイクル特性が良好な非水系電解質二次電池用正極活物質が得られる。その製造方法は容易で工業的規模での生産に適したものであり、その工業的価値は極めて大きいものといえる。
電池評価に使用したコイン型電池10の概略断面図である。
以下、本発明について、非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法について説明する。なお、本発明は、特に限定がない限り、以下の詳細な説明に限定されるものではない。
1.非水系電解質二次電池用正極活物質
本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウムニッケル複合酸化物の一次粒子及び一次粒子が凝集して構成された二次粒子を含む非水系電解質二次電池用正極活物質であって、その一次粒子表面にリチウムアルミニウム化合物を有している。
本発明に係る正極活物質は、母材となるリチウムニッケル複合酸化物粉末が、一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される。この一般式からも分かる通り、Mを含まない(y=0)リチウムニッケル複合酸化物粉末も本発明に係る正極活物質の母材とすることができる。
また、このリチウムニッケル複合酸化物粉末は、一次粒子及び一次粒子が凝集して構成された二次粒子の形態をとっている。なお、一次粒子及び一次粒子が凝集して構成された二次粒子とは、一次粒子と二次粒子が混在した形態だけでなく、一次粒子のみの場合や二次粒子のみの場合も含まれている。さらに一次粒子が凝集して構成された二次粒子であることから、二次粒子の内部には空隙を有していてもよい。
ここで、正極活物質において、リチウムニッケル複合酸化物粉末と電解液との接触は、一次粒子表面で起きる。この一次粒子表面とは二次粒子の外面で露出している一次粒子表面と二次粒子外部と通じて電解液が浸透可能な二次粒子の表面近傍及び内部の空隙に露出している一次粒子表面を含むものである。さらに、一次粒子間の粒界であっても一次粒子の結合が不完全で電解液が浸透可能な状態となっていれば含まれるものである。つまり電解液と接触可能な一次粒子の表面の全てを意味している。
本発明に係る正極活物質は、上記リチウムニッケル複合酸化物粉末の一次粒子表面に、リチウムアルミニウム化合物が被覆されている。
このリチウムアルミニウム化合物は、リチウムイオン伝導性が高く、リチウムイオンの移動を促す効果がある。このため一次粒子の表面にその化合物を被覆させることで、電解液との界面でリチウムの伝導パスを形成することができ、充放電容量の低下が抑制される。また、リチウムアルミニウム化合物は完全に一次粒子の全表面を覆っている必要はなく、一部はリチウムニッケル複合酸化物が露出した島状に被覆されていたとしても、この充放電容量の低下を抑制する効果は得られる。
本発明に係る正極活物質において、リチウムアルミニウム化合物はリチウム(Li)とアルミニウム(Al)を含む化合物であればよいが、特にLiAlO、LiAl(OH)・xHO、LiH(AlO・5HOから選択される少なくとも1種の形態であることが好ましい。これら列記した3化合物はリチウムイオン伝導性が高く、充放電容量の低下を抑制する効果が高い。
リチウムニッケル複合酸化物粉末を被覆しているリチウムアルミニウム化合物に含まれるリチウム量は、以下に説明する正極活物質の表面リチウム量で換算して、正極活物質全量に対して0.12質量%以上とするのが好ましく、より好ましくは0.15質量%以上である。
ここで、正極活物質の表面リチウム量は、一定量の正極活物質に水を添加してスラリーとし、正極活物質表面に存在するリチウムを水に溶解させ、スラリー中に含まれるアルカリ成分を酸で中和滴定し、アルカリ成分を定量化することで求める。スラリーの水溶媒中に含まれるアルカリ成分は、実質的に正極活物質表面から溶け出したリチウムのみであるため、この中和滴定により得られたアルカリ成分の量から正極活物質の表面リチウム量を計算することができる。
この測定に用いる水は、測定精度を高めるうえで、導電率が1μS/cm以下の純水を用いるのが好ましく、超純水を用いるのがさらに好ましい。またアルカリ成分の中和滴定に用いる酸は、特に限定されることはなく塩酸、硫酸、硝酸及び有機酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であればよいが、特に塩酸を用いるのが好ましい。
正極活物質の表面リチウム量には、リチウムニッケル複合酸化物由来のリチウム量も含まれる。上記一般式で表されるリチウムニッケル複合酸化物では、正極活物質の表面リチウム量は0.1質量%以下であるので、本発明に係る正極活物質の表面リチウム量が0.12質量%以上であれば、被覆したリチウムアルミニウム化合物の効果を得ることができる。正極活物質の表面リチウム量の上限は特に限定されないが、0.20質量%を超えると、正極ペースト作製時に増粘の原因となることがある。
本発明に係る正極活物質は、これまでに示したリチウムニッケル複合酸化物粒子を含み、その平均粒径は8〜20μmであることが好ましい。
平均粒径が8μm未満になると、電池の正極活物質として用いた際の正極における充填性が低下して、体積当たりの電池容量が低下することがある。一方、平均粒径が20μmを超えると、正極活物質と電池の電解液との接触面積が減少して、電池容量や出力特性の低下が生じることがある。したがって、本発明の正極活物質は、電池容量や出力特性を維持しつつ正極における充填性を高くするため、平均粒径を8〜20μmとすることが好ましく、8〜17μmとすることがより好ましい。
なお、平均粒径の測定は、レーザー回折散乱法により測定した体積基準の粒径から求めたものである。
本発明の正極活物質は、一次粒子及び一次粒子が凝集して構成された二次粒子からなっている。このような粒子構造を採ることにより、上記電解液との接触は、一次粒子が凝集して構成された二次粒子の外面のみでなく、二次粒子の表面近傍及び内部の空隙、さらには不完全な粒界でも生じることとなる。このような電解液との接触を成すために、本発明に係る複合酸化物粒子の平均粒径を8〜20μmとする。この平均粒径の範囲においては、電解液との接触と充填性を両立させることが可能である。
2.非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法
本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、一般式LiNi1―x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウムニッケル複合酸化物粉末を製造する工程と、このリチウムニッケル複合酸化物粉末に、水溶性アルミニウム塩水溶液に水酸化リチウムを中和当量の1.2〜3.0倍添加して得られるアルミン酸リチウム(LiAlO)水溶液を添加して粉末を湿らせ、その後乾燥して、一次粒子表面にリチウムアルミニウム化合物を被覆したリチウムニッケル複合酸化物粉末を得るアルミン酸リチウム被覆工程を備えている。以下、各工程の特徴を詳細に説明する。
(リチウムニッケル複合酸化物粉末の製造工程)
[ニッケル化合物]
リチウムニッケル複合酸化物粉末の製造工程では、ニッケル化合物とリチウム化合物とを混合したリチウム混合物を、酸素雰囲気下などの酸化性雰囲気中において、720〜770℃の温度範囲で焼成して、少なくとも一般式LiNi1―x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表され、一次粒子及び前記一次粒子が凝集して構成された二次粒子を含むリチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を製造する。
ニッケル化合物は、ニッケル、コバルト及び上記一般式においてMで表される元素を含有する化合物である。ニッケル化合物として、例えば、ニッケル複合水酸化物やニッケルオキシ複合水酸化物を用いることができる。また、ニッケル複合水酸化物やニッケルオキシ複合水酸化物を焙焼して得られるニッケル複合酸化物を、後述する焼成の原料となるニッケル化合物として用いることも可能である。
このニッケル化合物として用いられるニッケル複合水酸化物は、とくに限定されない。例えば、共沈法、均一沈殿法などの晶析法で得られたニッケル複合水酸化物を使用することができる。
晶析法では、種々の条件でニッケル複合水酸化物が得られ、その晶析条件はとくに限定されないが、以下の条件で得られたものが好ましい。
具体的には、40〜60℃に加温した反応槽中に、ニッケル、コバルト及び上記Mで表される元素を含む金属化合物の水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液とを滴下して反応溶液とし、この溶液中で得られたニッケル複合水酸化物が好ましい。とくに、反応溶液をアルカリ性、好ましくは液温25℃基準のpH値で10〜14に保持できるように、アルカリ金属水酸化物の水溶液を必要に応じて滴下して調製されたニッケル複合水酸化物が好ましい。
なお、上記Mで表される元素は、ニッケル及びコバルトとともに共沈殿させてもよいが、晶析によって水酸化物を得た後、上記Mで表される元素を含む金属化合物で被覆するか、あるいは、その金属化合物を含む水溶液を含浸することによってニッケル複合水酸化物を得ることもできる。
上記晶析法により得られたニッケル複合水酸化物は、高嵩密度の粉末となる。さらに、このような高嵩密度の複合水酸化物は、焼成工程後の水洗処理後において、比表面積が小さいリチウムニッケル複合酸化物粒子を得やすくなるため、非水系電解質二次電池用正極活物質として用いられるリチウムニッケル複合酸化物の原料として好適なニッケル複合水酸化物となる。
反応溶液の温度が60℃を超えるか、またはpHが14を超えた状態でニッケル複合水酸化物を晶析すると、液中で核生成の優先度が高まり結晶成長が進まずに微細な粉末しか得られないことがある。一方、温度が40℃未満、またはpHが10未満の状態でニッケル複合水酸化物を晶析すれば、液中で核の発生が少なく、粒子の結晶成長が優先的となり、得られるニッケル複合水酸化物に、粗大粒子が混入することがある。また、反応液中の金属イオンの残存量が多くなり、組成ずれを生じることがある。このような粗大粒子の混入や組成ずれを生じたニッケル複合水酸化物を原料として用いると、得られた正極活物質の電池特性が低下する。
したがって、焼成工程においてニッケル化合物として用いられるニッケル複合水酸化物を晶析法によって得る場合には、反応溶液が40〜60℃に維持され、かつ、反応溶液を液温25℃基準のpH値で10〜14に維持された状態で晶析することが好ましい。
後述する焼成の原料となるニッケル化合物として、ニッケルオキシ複合水酸化物を用いることも可能である。ニッケルオキシ水酸化物を得る方法はとくに限定されないが、ニッケル複合水酸化物を、次亜塩素酸ソーダ、過酸化水素水等の酸化剤により酸化して調製されたものが好ましい。この方法により得られたニッケルオキシ複合水酸化物は高嵩密度の粉末となる。
このような高嵩密度のニッケルオキシ複合水酸化物は、焼成後の水洗処理後において、比表面積が小さいリチウムニッケル複合酸化物粒子を得やすくなるため、非水系電解質二次電池用正極活物質として用いられるリチウムニッケル複合酸化物の原料として好適なニッケルオキシ複合水酸化物となる。
また、後述する焼成の原料となるニッケル化合物として、ニッケル複合酸化物を使用することも可能である。ニッケル複合酸化物を得る方法はとくに限定されないが、上記ニッケル複合水酸化物、または、ニッケルオキシ複合水酸化物を、酸化性雰囲気において、500〜750℃、より好ましくは550〜700℃の温度で酸化焙焼して得ることが好ましい。なお、上記ニッケル複合酸化物とニッケルオキシ複合水酸化物の混合物を酸化焙焼してもよい。
このようにして得られたニッケル複合酸化物を用いると、リチウム化合物と混合した混合物を焼成してリチウムニッケル複合酸化物を得た際に、リチウムニッケル複合酸化物中のLiとLi以外の金属との組成比を安定させることが可能となる。すると、リチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として使用した際に高容量化及び高出力化が可能となるという利点が得られる。
ここで、ニッケル複合水酸化物、又はニッケルオキシ複合水酸化物を酸化焙焼する際において、酸化焙焼温度が500℃未満の場合、ニッケル複合水酸化物等の酸化物への転換が不完全となることがある。酸化物への転換が不完全なニッケル複合酸化物を使用して得られるリチウムニッケル複合酸化物は、その組成を安定させることが難しく、焼成時に組成の不均一化が起こりやすい。
また、酸化焙焼後のニッケル複合酸化物中にニッケル複合水酸化物等が残留していると、焼成時に水蒸気が発生して、リチウム化合物とニッケル複合酸化物の反応が阻害され、結晶性が低下するという問題が生じることがある。
一方、酸化焙焼温度が750℃を超えると、得られるニッケル複合酸化物の結晶性が高くなり、後工程の焼成におけるリチウム化合物とニッケル複合酸化物の反応性が低下するため、最終的に得られるリチウムニッケル複合酸化物の結晶性が低下することがある。また、ニッケル複合酸化物が急激に粒成長を起こし、粗大なニッケル複合酸化物粒子が形成されてしまい、リチウム化合物を混合して焼成して得られるリチウムニッケル複合酸化物の平均粒径が大きくなり過ぎる可能性がある。
したがって、ニッケル複合水酸化物またはニッケルオキシ複合水酸化物を、酸化性雰囲気中において酸化焙焼してニッケル複合酸化物を得る場合には、好ましくは、500〜750℃、より好ましくは550〜700℃の温度で酸化焙焼する。
また、酸化焙焼温度での保持時間は、1〜10時間とすることが好ましく、2〜6時間とすることがより好ましい。1時間未満では酸化物への転換が不完全となることがあり、10時間を越えるとニッケル複合酸化物の結晶性が高くなり過ぎることがある。
酸化焙焼の雰囲気は、酸化性雰囲気であればよいが、取扱い性やコストを考慮すると、大気雰囲気とすることが好ましい。
ニッケル化合物として用いられるニッケル複合水酸化物は、硫酸根(SO −2)の含有量が0.1〜0.4質量%であることが好ましく、0.1〜0.3質量%であることがより好ましい。これにより、後工程の焼成において、リチウムニッケル複合酸化物の結晶性の制御が容易になる。
すなわち、硫酸根の含有量を0.1〜0.4質量%とすることで、焼成時における一次粒子の成長による二次粒子の収縮を適度なものとすることができるので、空隙率も容易に制御できる。
しかしながら、硫酸根の含有量が0.1質量%未満になると、結晶化の進行が速くなり過ぎ、一次粒子が成長して二次粒子の収縮が大きくなり、比表面積や空隙率が小さくなり過ぎる。一方、硫酸根の含有量が0.4質量%を超えると、一次粒子の成長が抑制されるため、比表面積や空隙率が大きくなり過ぎる。
また、ニッケル複合水酸化物から得られたニッケルオキシ複合水酸化物及びニッケル複合酸化物は、ニッケル複合水酸化物に含有される硫酸根とほぼ同量の硫酸根を含有する。
したがって、ニッケル複合水酸化物の硫酸根(SO −2)の含有量を0.1〜0.4質量%とすることで、ニッケル複合水酸化物から得られるニッケルオキシ複合水酸化物、あるいはニッケル複合酸化物を原料として活物質を得た場合も同様の効果が得られる。
上記ニッケル複合水酸化物は、晶析法で得られたニッケル複合水酸化物が好ましいが、その際に原料として硫酸ニッケルなどの硫酸塩を用い、晶析後に十分洗浄することで硫酸根を0.1〜0.4質量%の含有量としたニッケル複合水酸化物を得ることが好ましい。
さらに、洗浄は、液温25℃基準でpHを11〜13に調整したアルカリ水溶液を用いて行うことが好ましい。アルカリ水溶液のpHが11未満になると、硫酸根の含有量を0.1〜0.4質量%まで低減できないことがある。アルカリ水溶液のpHが13を超えても硫酸根を低減する効果が向上しないばかりか、アルカリ水溶液中の陽イオンが不純物として残留する虞がある。
アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩の水溶液が好ましく用いられる。アルカリ水溶液での洗浄後は、水洗することが好ましい。
[リチウム化合物との混合]
ニッケル化合物と混合されるリチウム化合物は、とくに限定されないが、リチウムの水酸化物、オキシ水酸化物、酸化物、炭酸塩、硝酸塩及びハロゲン化物からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。このようなリチウム化合物を使用した場合には、焼成後に不純物が残留しないという利点が得られる。ニッケル化合物との反応性が良好なリチウムの水酸化物を用いることが、より好ましい。
ニッケル化合物とリチウム化合物の混合比は、とくに限定されないが、焼成後のリチウムニッケル複合酸化物におけるリチウムとリチウム以外の金属元素の組成は、ニッケル化合物とリチウム化合物とを混合して得られた混合物中の組成がほぼ維持される。
したがって、ニッケル化合物中のニッケルとその他の金属元素の合計量に対して、リチウム化合物中のリチウム量がモル比で0.95〜1.10になるように調整することが好ましい。
ニッケル化合物とリチウム化合物を混合する装置や方法は、両者を均一に混合することができるものであればよく、特に限定されない。例えば、Vブレンダー等の乾式混合機又は混合造粒装置等を使用することができる。
[焼成]
ニッケル化合物とリチウム化合物を混合したリチウム混合物は、酸化性雰囲気中において720〜770℃の温度範囲、好ましくは730〜760℃の温度範囲で焼成される。
500℃を超えるような温度で焼成すれば、リチウムニッケル複合酸化物が生成されるものの、700℃未満ではその結晶が未発達で構造的に不安定となる。
このようなリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として使用すると、充放電による相転移などにより容易に正極活物質の結晶構造が破壊されてしまう。また、一次粒子の成長も不十分となり、比表面積や空隙率が大きくなり過ぎることがある。
一方、770℃を超えるような温度で焼成すれば、カチオンミキシングが生じやすくなり、リチウムニッケル複合酸化物の結晶内の層状構造が崩れ、リチウムイオンの挿入、脱離が困難となる可能性がある。しかも、リチウムニッケル複合酸化物の結晶が分解してしまい、酸化ニッケルなどが生成されてしまう可能性がある。
さらに、複合酸化物粒子が焼結を起こし、粗大な複合酸化物粒子が形成されてしまい、リチウムニッケル複合酸化物の平均粒径が大きくなり過ぎることがある。さらに、一次粒子が成長して、比表面積や空隙率が小さくなり過ぎることがある。
したがって、リチウム混合物は、焼成温度が720〜770℃の温度範囲、好ましくは730〜760℃の温度範囲で焼成する。
また、上記焼成温度での保持時間は、1〜6時間とすることが好ましく、2〜4時間とすることがより好ましい。保持時間が1時間未満では、結晶化が不十分になって高結晶性の正極活物質が得られない場合があり、6時間を越えると焼成が進みすぎ、カチオンミキシングが生じる場合がある。
さらに、リチウム化合物中の結晶水などを取り除くことができ、さらに、リチウムニッケル複合酸化物の結晶成長が進む温度領域で均一に反応させるため、400〜600℃の温度で1〜5時間、続いて720〜770℃の温度で3時間以上の2段階で焼成することが特に好ましい。
この焼成は、酸化性雰囲気であれば、リチウムニッケル複合酸化物の合成が可能であるが、18容量%以上の酸素と不活性ガスの混合ガス雰囲気または酸素雰囲気(酸素濃度100容量%)とすることが好ましく、酸素濃度90容量%以上の混合ガス雰囲気又は酸素雰囲気とすることがより好ましい。
酸素濃度18容量%以上、すなわち、大気雰囲気より酸素含有量が多い雰囲気で焼成すれば、リチウム化合物とニッケル化合物との反応性を上げることができる。反応性をさらに上げて、結晶性に優れたリチウムニッケル複合酸化物を得るために、酸素濃度90容量%以上の混合ガス雰囲気とすることがより好ましく、酸素雰囲気とすることがさらに好ましい。
リチウム混合物を焼成する装置や方法は特に限定されない。例えば、酸素雰囲気、除湿及び除炭酸処理を施した乾燥空気雰囲気等の酸素濃度18容量%以上のガス雰囲気に調整可能な電気炉、キルン、管状炉、プッシャー炉等の焼成炉を使用することができる。
以上リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を得る方法として、晶析法によりリチウム以外の金属元素を固溶または分散させたニッケル化合物とリチウム化合物を原料としてこれらを混合し焼成した場合を説明した。
しかし、前記焼成粉末を得る方法は、特に限定されない。例えば、所望の金属元素を含有する水溶液を全て混合した液を噴霧熱分解処理する方法、及びボールミルなど機械粉砕により所望の金属元素の化合物を全て粉砕混合した後焼成する方法が挙げられる。しかし、比表面積が小さく熱安定性が良好な正極活物質を得るためには、上述した方法でリチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を得ることが好ましい。
(アルミン酸リチウム被覆工程)
本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法では、上記方法により得られたリチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末に、アルミン酸リチウム水溶液を添加して粉末を湿らせた後、乾燥させることで、リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末の一次粒子表面にリチウムアルミニウム化合物を被覆させる。
[アルミン酸リチウム水溶液の作製]
アルミン酸リチウム水溶液は、水溶性アルミニウム塩を水に溶解させて水酸化アルミニウムを析出させた後、水酸化リチウムを添加して水酸化アルミニウムを溶解させて作製する。
上記水溶性アルミニウム塩としては、特に限定はされないが、残留するアニオンによる悪影響が少ない硫酸アルミニウムが好ましい。なお、アルミニウム原料として水酸化アルミニウムを用い、水酸化アルミニウムスラリーに水酸化リチウムを添加する方法も可能だが、結晶化した水酸化アルミニウムは、一般的に結晶性が高く水に溶解しにくい。よって、水溶性アルミニウム塩水溶液を出発原料とし、結晶性の低い水酸化アルミニウムを析出させた後、そのまま水酸化リチウムを添加して溶解させる方法が好ましい。
水溶性アルミニウム塩水溶液に添加する水酸化リチウムは、中和当量の1.2〜3.0倍量が好ましく、1.5〜2.0倍がさらに好ましい。1.2倍を下回る場合、析出した水酸化アルミニウムが再溶解しないためスラリー状となり、正極活物質に添加した際に被覆層が形成されず、サイクル特性向上効果が小さくなるため好ましくない。3.0倍を上回る場合、アルミン酸リチウム中に残る過剰リチウムが多くなり、正極活物質に添加した際に活物質表面に水酸化リチウムとして残留し、電極を作製する際のペースト安定性を低下させるため好ましくない。
なお、水酸化リチウムの添加はその水溶液を添加するのが好ましく、析出した水酸化アルミニウムを溶解させるために、徐々に添加するのがより好ましい。
[アルミン酸リチウム水溶液の添加]
作製したアルミン酸リチウム水溶液は、リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末に添加して焼成粉末を湿らせる。その方法は特に限定されないが、リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末に均一に水酸化リチウム水溶液を湿らせるために、リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を流動させながら、アルミン酸リチウム水溶液を噴霧する方法が好ましい。
上記に説明したとおり、リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末は、一次粒子及び一次粒子が凝集して構成された二次粒子である。この二次粒子は電解液が内部に浸透可能であり、二次粒子内部の空隙に露出している一次粒子や、一次粒子同士の結合が不完全な一次粒子の粒界であっても電解液との接触が可能である。添加するアルミン酸リチウムは水溶液であるので、電解液と同じく二次粒子の内部に浸透可能であり、二次粒子内部の空隙に露出している一次粒子や、結合が不完全な一次粒子の粒界にも浸透し、乾燥の後、リチウムアルミニウム化合物を被覆することができる。
アルミン酸リチウム水溶液の添加量は、上記に説明したとおり、最終的に得られる正極活物質の表面リチウム量で換算して、正極活物質全体に対して0.12質量%以上とするのが好ましい。従って予備試験等を行って、添加するアルミン酸リチウム水溶液の量を決めればよい。
[乾燥]
アルミン酸リチウム水溶液を添加して湿らせたリチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を乾燥することで、一次粒子表面にリチウムアルミニウム化合物が被覆されたリチウムニッケル複合酸化物粉末である正極活物質が得られる。
乾燥温度は80〜300℃とするのが好ましい。
乾燥時間は水分率が0.5質量%以下となれば特に制限はないが、1〜48時間とするのが好ましい。
また乾燥時には、雰囲気を少なくとも減圧雰囲気とし、より好ましくは真空で行うのが好ましい。
このように乾燥させることで、一次粒子表面にリチウムアルミニウム化合物のアルミン酸リチウムが被覆される。なお、アルミン酸リチウムは水和物の状態で安定化することもあるので、リチウムアルミニウム化合物としてLiAlO、LiAl(OH)・xHO、LiH(AlO・5HOから選択される少なくとも1種の形態で被覆されることになる。
上記のようにして得られた、表面にアルミン酸リチウムが被覆されている一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウムニッケル複合酸化物粉末は、リチウム共存下で被覆処理が行われているため表面にリチウム欠乏層が生成せず、被覆前後における放電容量変化が3%以内となり、非水系電解質二次電池用正極活物質として好ましい。
3. 非水系電解質二次電池
本発明に係る非水系電解質二次電池は、一般の非水系電解質二次電池と同様に、正極、負極、セパレータ、および非水電解液から構成される。以下、非水系電解質二次電池の実施形態について、各構成要素、および電池の形状と構成について詳しく説明する。
[正極]
正極を形成する正極合材及びそれを構成する各材料について説明する。
本発明の粉末状の正極活物質と、導電材、結着剤とを混合し、さらに必要に応じて活性炭、粘度調整などの目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合材ペーストを作製する。正極合材中のそれぞれの材料の混合比も、リチウム二次電池の性能を決定する重要な要素となる。
正極合材中の各材料の混合比は、特に限定されないが、一般のリチウム二次電池の正極と同様、溶剤を除いた正極合材の固形分の全質量100質量%に対して、それぞれ、正極活物質を60〜95質量%、導電材を1〜20質量%、結着剤を1〜20質量%含有することが望ましい。
得られた正極合材ペーストは、例えば、アルミニウム箔製の集電体の表面に塗布し、乾燥して溶剤を飛散させる。必要に応じ、電極密度を高めるべくロールプレスなどにより加圧することもある。このようにしてシート状の正極を作製することができる。シート状の正極は、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断などし、電池の作製に供することができる。ただし、正極の作製方法は、上記に例示したものに限られることなく、他の方法に依ってもよい。
上記正極の作製にあたって、導電剤としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛など)やアセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック系材料などを用いることができる。
また、結着剤(バインダー)は、活物質粒子をつなぎ止める役割を果たすもので、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴムなどの含フッ素樹脂、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを用いることができる。
結着剤は、活物質粒子をつなぎ止める役割を果たすもので、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴムなどの含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂などを用いることができる。必要に応じ、正極活物質、導電材、活性炭を分散させ、結着剤を溶解する溶剤を正極合材に添加する。溶剤としては、具体的にはN−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶剤を用いることができる。また、正極合材には電気二重層容量を増加させるために活性炭を添加することができる。
[負極]
負極には、金属リチウム、リチウム合金など、また、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅などの金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、フェノール樹脂などの有機化合物焼成体、コークスなどの炭素物質の粉状体を用いることができる。この場合、負極結着剤としては、正極同様、ポリフッ化ビニリデンなどの含フッ素樹脂などを用いることができ、これら活物質及び結着剤を分散させる溶剤としてはN−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶剤を用いることができる。
[セパレータ]
正極と負極との間にはセパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの薄い膜で、微少な穴を多数有する膜を用いることができる。
[非水系電解液]
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネートなどの環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネートなどの鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトンなどの硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチルなどのリン化合物などから選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiN(CFSOなど、及びそれらの複合塩を用いることができる。
さらに、非水系電解液は、ラジカル補足剤、界面活性剤及び難燃剤などを含んでいてもよい。
[電池の形状および構成]
以上説明してきた正極、負極、セパレータ及び非水系電解液で構成される本発明に係るリチウム二次電池の形状は、円筒型、積層型など、種々のものとすることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極及び負極にセパレータを介して積層させて電極体とし、この電極体に上記非水電解液を含浸させる。正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、並びに負極集電体と外部に通ずる負極端子との間に集電用リードなどを用いて接続する。以上の構成のものを電池ケースに密閉して電池を完成させることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例は、以下の装置及び方法を用いた測定結果により評価した。
[粒子全体組成]
得られた正極活物質を硝酸で溶解した後、ICP発光分光分析装置(株式会社島津製作所製、ICPS−8100)で測定した。
[正極活物質の表面リチウム量測定]
得られた正極活物質5.0gに超純水を50mlまで添加し攪拌した後、1mol/リットルの塩酸で滴定し第二中和点まで測定した。塩酸で中和されたアルカリ分を正極活物質の表面のリチウムとして、滴定結果から正極活物質に対するリチウムの質量比を求め、この値を表面リチウム量とした。
[電池特性の評価]
<評価用コイン電池の作製>
得られた正極活物質70質量%に、アセチレンブラック20質量%及びPTFE10質量%を混合し、ここから150mgを取り出してペレットを作製し、正極3とした。負極1としてリチウム金属を用い、電解液として、1MのLiClOを支持塩とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合溶液(富山薬品工業製)を用い、ポリエチレン製のセパレータ2に含浸した。以上の各電池構成物を使用して露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス中で、図1に示すような2032型のコイン型電池10を作製した。図1において、10は2032型コイン電池、1はリチウム金属負極、2はセパレータ、3は正極、4はガスケット、5は負極缶、6は正極缶、7は集電体である。
<評価>
製造したコイン型電池10の性能を、初期放電容量、サイクル容量維持率、レート特性に基づいて評価した。
初期放電容量は、コイン型電池10を製作してから24時間程度放置し、開回路電圧OCV(Open Circuit Voltage)が安定した後、正極に対する電流密度を0.1mA/cmとしてカットオフ電圧4.3Vまで充電し、1時間の休止後、カットオフ電圧3.0Vまで放電したときの放電容量を測定し、初期放電容量とした。
サイクル容量維持率は、正極に対する電流密度を2mA/cmとして、4.2Vまで充電して3.0Vまで放電を行うサイクルを200回繰り返し、充放電を繰り返した後の放電容量と初期の放電容量の比を計算して容量維持率とした。充放電容量の測定には,マルチチャンネル電圧/電流発生器(株式会社アドバンテスト製、R6741A)を用いた。
硫酸ニッケル六水和物(和光純薬工業株式会社製)、硫酸コバルト七水和物(和光純薬工業株式会社製)、及び硫酸アルミニウム(和光純薬工業株式会社製)を所望の比となるよう混合し水溶液を調製した。
この水溶液をアンモニア水(和光純薬工業株式会社製)および水酸化ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)と同時に、50℃に保温された水をはった吐出口付攪拌反応槽中に滴下した。ここで、pHを11.5に保持し、滞留時間が11時間となるよう制御した反応晶析法により、1次粒子が凝集した球状ニッケル複合水酸化物を製造した。
得られたニッケル複合水酸化物に、所望の組成になるように水酸化リチウム一水和物(和光純薬工業株式会社製)を加え、Vブレンダーを用いて混合した。
得られた混合物を、電気炉を用いて酸素濃度30%以上の雰囲気中で500℃で3時間仮焼した後、760℃で20時間、本焼成した。室温まで炉内で冷却した後に解砕処理を行い、一次粒子が凝集した組成式Li1.03Ni0.82Co0.15Al0.03で表される母材を得た。
硫酸アルミニウム14〜18水和物0.65gを30mlの水に溶解し、硫酸アルミニウム水溶液を作製した。水酸化リチウム1水和物0.28g(中和当量の2倍量)を68mlの水に溶解し、上記硫酸アルミニウム水溶液に1ml/分の流量で添加して、アルミン酸リチウム水溶液を得た。
その得られたアルミン酸リチウム水溶液を母材9.7gに噴霧して母材を湿らせた後、190℃で12h真空乾燥することで、粒子表面がアルミン酸リチウムで被覆された組成式Li1.02Ni0.81Co0.15Al0.04で表される正極活物質を得た。
(比較例1)
実施例1と同様にして作製した硫酸アルミニウム水溶液中に、9.7gの母材であるLi1.03Ni0.82Co0.15Al0.03を分散させ、水酸化リチウムを添加することで母材表面に水酸化アルミニウムを析出させた。
得られた水酸化アルミニウム被覆母材を固液分離し、純水で洗浄した後に190℃で12h真空乾燥させた。その後、酸素雰囲気中にて500℃で2h熱処理を加えることで、粒子表面がアルミン酸リチウムで被覆された組成式Li0.99Ni0.82Co0.15Al0.03で表される正極活物質を得た。
(比較例2)
硝酸アルミニウム九水和物0.39gを30mlの水に溶解して作製した硝酸アルミニウム水溶液を、9.7gのLi1.03Ni0.82Co0.15Al0.03に噴霧し、母材表面に水酸化アルミニウムを析出させた。その後、酸素雰囲気中にて500℃で2h熱処理を加えることで、粒子表面がアルミン酸リチウムで被覆された組成式Li1.02Ni0.81Co0.15Al0.04で表される正極活物質を得た。
(比較例3)
アルミン酸リチウム粉末(和光純薬工業株式会社製)0.07gを、7.4gのLi1.03Ni0.82Co0.15Al0.03の前駆体であるNi0.82Co0.15Al0.031+αおよび水酸化リチウム2.5gと混合し、酸素気流中(酸素:100容量%)にて750℃で8時間焼成し、冷却した後に解砕して、組成式Li1.03Ni0.81Co0.15Al0.04で表される正極活物質を得た。
(比較例4)
酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社製)0.10gを、9.7gのLi1.03Ni0.82Co0.15Al0.03と混合し、酸素気流中(酸素:100容量%)にて750℃で8時間焼成し、冷却した後に解砕して、組成式Li1.03Ni0.81Co0.15Al0.04で表される正極活物質を得た。
(比較例5)
母材をそのまま正極活物質として用いた。
実施例、比較例で得られた正極活物質の表面リチウム量を測定した。
また、この正極活物質を用いてコイン型電池を作製し、初期放電容量とサイクル容量維持率も測定した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2019040844
母材にアルミン酸リチウムを被覆した実施例1は、リチウムの伝導パスが形成され良好なサイクル特性を示したのに対し、母材をそのまま正極活物質に用いた比較例5ではサイクル特性が劣る結果となった。
比較例1、2については表面リチウム量が低く、アルミン酸リチウム被覆工程で母材表面のリチウムが溶出しリチウム欠乏層を生じたため、初期放電容量が低下したと考えられる。また、比較例3については、焼成時にアルミニウムが母材中に拡散し、表面にアルミン酸リチウム被覆層が形成されなかったため、サイクル特性向上効果が見られなかった。また、比較例4については、母材に酸化アルミニウムのみを混合したので、アルミニウムが母相中に拡散して表面リチウムを消費してしまい、初期放電容量とサイクル特性ともに低下した。
また、本発明の非水系電解質二次電池は、優れたサイクル特性と容量を両立する材料であることから、電気自動車用電源として使用されるリチウムイオン電池の正極活物質として好適である。なお、本発明は、純粋に電気エネルギーで駆動する電気自動車用の電源のみならず、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃焼機関と併用するいわゆるハイブリッド車用の電源としても用いることができる。
1 リチウム金属負極
2 セパレータ(電解液含浸)
3 正極(評価用電極)
4 ガスケット
5 負極缶
6 正極缶
7 集電体
10 2032型コイン型電池

Claims (4)

  1. リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末を作製する工程と、該リチウムニッケル複合酸化物の焼成粉末にアルミン酸リチウム水溶液を添加して前記焼成粉末を湿らせた後、乾燥させる工程とを備えた正極活物質の製造方法であって、
    前記リチウムニッケル複合酸化物が、一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表され、
    前記アルミン酸リチウム水溶液が、水溶性アルミニウム塩水溶液に水酸化リチウムを中和当量の1.2〜3.0倍添加して作製されることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  2. 前記水溶性アルミニウム塩水溶液が、硫酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  3. 表面にリチウムアルミニウム化合物が被覆されている一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.05≦x≦0.35、0≦y≦0.10、0.95≦a≦1.10、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウムニッケル複合酸化物粉末である正極活物質であって、
    前記リチウムニッケル複合酸化物粉末の粒子が、一次粒子及び一次粒子が凝集して構成された二次粒子を含み、
    前記一次粒子の表面にリチウムアルミニウム化合物が被覆され、
    前記正極活物質の表面リチウム量で換算した前記リチウムアルミニウム化合物のリチウム量が、正極活物質全量に対して0.12質量%以上であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。
  4. 前記リチウムアルミニウム化合物が、LiAlO、LiAl(OH)・xHO、LiH(AlO・5HOから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
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