JP2019039806A - タイヤ空気圧検知装置 - Google Patents

タイヤ空気圧検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019039806A
JP2019039806A JP2017162044A JP2017162044A JP2019039806A JP 2019039806 A JP2019039806 A JP 2019039806A JP 2017162044 A JP2017162044 A JP 2017162044A JP 2017162044 A JP2017162044 A JP 2017162044A JP 2019039806 A JP2019039806 A JP 2019039806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
chamber
housing
end opening
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017162044A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6884671B2 (ja
Inventor
範高 新納
Noritaka Shinno
範高 新納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2017162044A priority Critical patent/JP6884671B2/ja
Publication of JP2019039806A publication Critical patent/JP2019039806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6884671B2 publication Critical patent/JP6884671B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Abstract

【課題】タイヤ空気圧検知装置において圧力センサーを配置したチャンバーの耐圧性を向上する。【解決手段】タイヤ内の流体の導入口とされる一端開口11aとこれに相対する他端開口11bとを有した両端開口の筐体10と、一端開口に連通して筐体内に設けられたチャンバー12に配置された圧力センサー20と、圧力センサーが搭載された搭載面21aがチャンバーに面し、チャンバーと他端開口との間に配置されたセンサー基板21と、センサー基板と他端開口との間の筐体の内部空間13に配置され、同内部空間を囲む筐体の内周面と、同搭載面の反対面21bとに被着接合した封止樹脂30とを備え、封止樹脂により、チャンバーの他端開口側が封止され、さらに筐体の内面のうちのチャンバーの周囲部と、同搭載面の周縁部とに被着接合した補強樹脂60を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、タイヤ空気圧検知装置に関する。
近年、自動車のタイヤ空気圧をモニタリングするタイヤ空気圧モニタリングシステム(Tire Pressure Monitoring System,略称:TPMS)の普及が進んでいる。
同システムの検出部として適用されるタイヤ空気圧検知装置として、タイヤ内の流体が導入されるチャンバーに圧力センサーを配置し、封止した構造を有するものがある。
特許文献1には、圧力センサーが配置されるチャンバーを、円筒状で外周に雄螺子が形成されたハウジングと、ドーム状で下端開口の周囲にフランジを有したキャップとにより構成し、ハウジングの端面とキャップの端面とをOリングを介して合わせ、キャップのフランジに係合するナットをハウジングに螺合締結することで、Oリングを圧して封止した構造のタイヤ空気圧検知装置が開示されている。
欧州特許出願公開第2977234号明細書
以上のような圧力センサーを配置したチャンバーの封止構造を備えたタイヤ空気圧検知装置において、耐圧性の向上が望まれる。
特許文献1に記載の発明にあっては、チャンバー内にタイヤ空気圧が負荷されると、ハウジングから離れる方向にキャップが押されてOリングを圧する力が低下し、気密が破られるおそれがある。さらに、ナットとハウジングの締結の緩みが進行することで、気密が破られるおそれが高まる。
本発明は以上の従来の課題に鑑みて案出されたものであり、その目的は、タイヤ空気圧検知装置において圧力センサーを配置したチャンバーの耐圧性を向上することにある。
本発明のタイヤ空気圧検知装置は、タイヤ内の流体の導入口とされる一端開口とこれに相対する他端開口とを有した両端開口の筐体と、前記一端開口に連通して前記筐体内に設けられたチャンバーに配置された圧力センサーと、前記圧力センサーが搭載された搭載面が前記チャンバーに面し、前記チャンバーと前記他端開口との間に配置されたセンサー基板と、前記センサー基板と前記他端開口との間の前記筐体の内部空間に配置され、同内部空間を囲む前記筐体の内周面と、前記センサー基板の前記搭載面の反対面とに被着接合した封止樹脂とを備え、前記封止樹脂により、前記チャンバーの前記他端開口側が封止され、さらに前記筐体の内面のうちの前記チャンバーの周囲部と、前記搭載面の周縁部とに被着接合した樹脂を備えることを特徴とする。
本発明のタイヤ空気圧検知装置は、好ましくは、前記周囲部と前記周縁部とを繋ぐ前記樹脂の前記チャンバーに露出する表面が、前記センサー基板に垂直で前記チャンバーの中心部を通る断面視で凹曲線を描く凹曲面であることを特徴とする。
本発明のタイヤ空気圧検知装置は、好ましくは、前記凹曲線の少なくとも前記周縁部から辿った一部は、前記センサー基板の外縁方向へ後退するように配置されていることを特徴とする。
本発明のタイヤ空気圧検知装置は、好ましくは、前記凹曲線は、前記周縁部から前記周囲部まで前記センサー基板の外縁方向へ一様に後退するように配置されていることを特徴とする。
本発明のタイヤ空気圧検知装置は、好ましくは、前記周囲部には、前記搭載面に対向する棚面が形成されており、前記樹脂は、前記棚面に被着接合していることを特徴とする。
本発明のタイヤ空気圧検知装置は、好ましくは、前記樹脂は、前記棚面の内縁まで被着接合していることを特徴とする。
本発明のタイヤ空気圧検知装置は、好ましくは、前記棚面には、周溝が形成されており、前記樹脂の一部は、前記周溝に充填されていることを特徴とする。
本発明によれば、タイヤ空気圧検知装置において圧力センサーを配置したチャンバーの耐圧性が向上する。
本発明の第1実施形態に係るタイヤ空気圧検知装置を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ空気圧検知装置を示す斜視図であって、中心軸回りに120程度切除したものである。 図2の部分拡大図である。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ空気圧検知装置を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ空気圧検知装置を示す正面図であって、中心軸回りに120程度切除したものである。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ空気圧検知装置を示す斜視図であって、中心軸回りに90程度を切り出した筐体部分を示す図である。 シミュレーションに係るモデルM1を示す部分的縦断面図である。 シミュレーションに係るモデルM2を示す部分的縦断面図である。 シミュレーションに係るモデルM3を示す部分的縦断面図である。 シミュレーションに係るモデルM3を示す斜視図であって、中心軸回りに90程度を切り出した筐体部分を示す図(a)及びその部分拡大図(b)である。 シミュレーションに係る7つのモデルM3−M9の部分的縦断面図を記載した表である。 シミュレーションに係るモデル9つのM1−M9について応力を比較したグラフである。 本発明の第2実施形態に係るタイヤ空気圧検知装置を示す縦断面図である。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
〔第1実施形態〕
まず、図1から図6を参照して本発明の第1実施形態にかかるタイヤ空気圧検知装置の構造につき説明する。
図1から図6に示すのは、バルブキャップ型のタイヤ空気圧検知装置1Aである。
タイヤ空気圧検知装置1Aは、筐体10と、圧力センサー20と、センサー基板21と、封止樹脂30と、第二基板40と、導体ピン41と、送信アンテナ43と、キャップ44と、バルブリリース50と、バルブガスケット51と、バルブカップラー52と、補強樹脂60とを備えて構成される。
筐体10は、両端が開口した筒状に形成されている。筐体10の一端開口11aはタイヤ内の流体の導入口である。一端開口11aに連通して筐体10内にチャンバー12が設けられている。チャンバー12に圧力センサー20が配置されている。一端開口11aを介してタイヤ内とチャンバー12が連通することで、圧力センサー20によりタイヤ空気圧を検知する。
封止樹脂30は、圧力センサー20と筐体10の他端開口11bとの間の筐体の内部空間13に配置されている。封止樹脂30は、同内部空間13を囲む筐体10の内周面13aに一周に亘って被着接合しているので、封止樹脂30により、チャンバー12の他端開口11b側が封止されている。
なお、「タイヤ空気圧検知装置」や「タイヤ空気圧」の語において、「空気」の語を用いているのは、一般的な用語を用いているにすぎず、本発明は、タイヤ内に充填されている気体の圧力を検知するものであり、空気のみを対象としたものに限定する主旨ではない。
他端開口11bに面する封止樹脂30の表面31は、筐体10の内周面13aに周縁で接する。この表面31の周縁部はフィレット31aを形成している。表面31のうちフラットに形成された中央面31bは、他端開口11bより内部に落ち込んでおり、中央面31bから周縁に向かって立ち上がる凹曲面がフィレット31aである。
圧力センサー20を搭載したセンサー基板21は、封止樹脂30が配置された内部空間13とチャンバー12との間に配置される。
センサー基板21の圧力センサー20を搭載した搭載面21aがチャンバー12に面し、搭載面21aの反対面21bに封止樹脂30が被着接合している。
封止樹脂30を配置する内部空間13とチャンバー12とを仕切るようにセンサー基板21を配置し、他端開口11bから封止樹脂30を充填することで製造できる。
筐体の材料として例えばアルミニウム合金が用いられる。筐体10に用いる材料の熱膨張係数と封止樹脂30及び補強樹脂60の熱膨張係数の差は小さいほうが好ましい。
筐体10の材料として金属を用いる場合には、アルマイト膜等の耐食性の膜が形成されていることが好ましい。
筐体10の開口11aと開口11bは同径であっても良く、異径であっても良い。本実施形態では、空気を導入する開口11aが小さく、封止樹脂30で封止する開口11bが大きい。
以上の図1から図6に示した構造のタイヤ空気圧検知装置1Aによれば、ゴム質のパッキン等に比べて耐熱性の高い封止樹脂(エポキシ等)を選択可能であり、封止樹脂30の厚みも厚くできるので、封止性を向上することができる。
また、フィレット31aにより、封止樹脂30と筐体10との間に発生する熱応力が緩和される。フィレット31aが形成される、すなわち、筐体10の開口11bまで封止樹脂30が満充填されていないので、封止樹脂30が中央面31bで薄く、全体が平均的に薄くなり、熱応力は小さく抑えられる。
封止樹脂30を中央面31bで薄くして熱応力を小さく抑えても、周縁部にはフィレット31aが形成されていることで、筐体10の内周面13aと封止樹脂30との接合面のチャンバー12側から開口11b側への横断長さは長くされているので、同接合面での封止構造の破壊は抑えられる。
フィレット31aが筐体10の開口11b側に形成されているので、筐体10をより薄く構成することができる。
内周面13aには、凹部14bが形成されており、凹部14bに封止樹脂30が入り込んでいる。凹部14bに代え、封止樹脂30に入り込む凸部としてもよい。凹部14b又はこれに代わる凸部は、内周面13aの一周に亘って形成されていてもよいし、断続的に複数が列を成して形成されていてもよい。
凹部14b又はこれに代わる凸部を内周面13aに形成することで、封止樹脂30が凹部14bに入り込む、又は凸部が封止樹脂30に入り込み、筐体10の内周面13aと封止樹脂30との接合面積が増大することにより、さらに上記入り込みによるアンカー効果により、筐体10と封止樹脂30の接合力が向上する。
また、封止樹脂30と内周面13aと界面が屈曲しているので、封止樹脂30の内周面13aからの剥離が進展し難い。特に、一周連続した凹部14b又は凸部によれば、周方向のいずれの位置で剥離や亀裂が発生しても、一様にその進展を抑える効果がある。
凹部14b、凸部の両方を内周面13aに形成してもよい。周方向に断続的な凹部と凸部を周方向に切り替えて並べてもよいし、中心軸C方向に離して複数列配置してもよい。
一周連続した凹部14b又は凸部は、中心軸C方向に複数配置してもよい。本実施形態では、一周連続した凹部14bを中心軸C方向に複数配置している。
なお、筐体10の外周にはOリング保持用の周溝15が形成されている。キャップ44内の封止性を高め、内部の第二基板40、コイン電池42等を保護するためである。
温度センサー22は、圧力センサー20と同様にセンサー基板21に実装され、チャンバー12に配置されている。
以下適宜、筐体10の他端開口11b側を上として説明する。
第二基板40は、導体ピン41を介してセンサー基板21と接続し、封止樹脂30の上側に配置されている。第二基板40には、電源となるコイン電池42が保持されるとともに、圧力センサー20及び温度センサー22の検知信号を送信するための送信アンテナ43が実装されている。
キャップ44が筐体10の上端部に螺合連結して覆う。
筐体10の下端部において、開口11aに対してバルブリリース50、バルブガスケット51、バルブカップラー52の順でこれらが連結している。
バルブカップラー52には、タイヤのバルブキャップと同規格の雌螺子が設けられており、タイヤのバルブにバルブカップラー52が螺合連結することで、バルブリリース50がバルブコアを押して開放しつつ、タイヤ空気圧検知装置1Aがタイヤのバルブに連結する。これによりタイヤ内とチャンバー12が連通するので、圧力センサー20によりタイヤ空気圧を、温度センサーによりタイヤ空気温度を検知することができる。
(補強樹脂)
図3に示すように補強樹脂60は、筐体10の内面のうちのチャンバー12の周囲部61と、搭載面21aの周縁部62とに被着接合している。
筐体10の両端開口11a,11bの中心を通る中心軸Cを中心にして、チャンバー12等の筐体10の各部が形成され、センサー基板21等の部品が筐体10に設置されている。
周縁部62を含む搭載面21aは中心軸Cと垂直である。周囲部61は、周縁部62と接する部位63から斜め下方向であって中心軸Cに向かう様に斜面(内テーパー面)を形成している。周囲部61と、補強樹脂60より下のチャンバー12の側面とが連続した斜面(内テーパー面)である。
筐体10の内部空間のうちセンサー基板21の搭載面21aの下の空間の外周部を埋めるように補強樹脂60が充填されており、補強樹脂60は、周囲部61から周縁部62に掛けて連続して被着接合している。周囲部61と周縁部62の接する部位63は中心軸C回りに一周に亘っている。補強樹脂60も中心軸C回りに一周に亘って形成され、一周に亘って周囲部61及び周縁部62に被着接合している。
図6に示すように筐体10の内部には、センサー基板21を載せる第1棚面16aが形成されている。第1棚面16aは、中心軸Cに垂直で、他端開口11b方向に向いた面である。第1棚面16aの内周縁が周囲部61と周縁部62の接する部位63に相当する。
(シミュレーション)
ここで、補強樹脂60による耐圧向上の効果を比較検証するシミュレーションを開示する。
シミュレーションは、上記タイヤ空気圧検知装置1Aの筐体10とセンサー基板21と封止樹脂30によるチャンバー12を構成する構造を計算対象の基本モデルとし、チャンバー12内を高圧にして応力と変形を計算したものである。補強樹脂60に関して構造が異なる具体的な計算対象は、以下のモデルM1−M9の9つとした。モデルM1−M3の構造の相違と、シミュレーション結果は図7から図9に示す通りである。
図7に示すモデルM1は、補強樹脂60が施されていないモデルであり、図7に示すようにセンサー基板21及び封止樹脂30に大きな撓みが生じた。
図8に示したモデルM2は、補強樹脂60が施されており、図6に示したものと同様である。モデルM2では、図8に示すように補強樹脂60の作用によりセンサー基板21及び封止樹脂30の撓みが減少した。
図9及び図10に示したモデルM3にあっては、補強樹脂60が施されているとともに、周囲部61には搭載面21aに対向する第2棚面16bが形成されており、さらに第2棚面16bには周溝17が形成されている。
補強樹脂60は第2棚面16bに被着接合し、その一部は、周溝17に充填され、第2棚面16bの内縁18まで被着接合している。
モデルM3では、図9に示すように補強樹脂60の作用によりセンサー基板21及び封止樹脂30の撓みが効果的に抑えられ、撓みはほぼ無くなった。
図11に示した表にモデルM3―M9の補強樹脂60を中心にした断面模式図を示す。
モデルM4−M9は、筐体10の構造はモデルM3と共通で、補強樹脂60の形状のみ異なるものである。
モデルM4−M9のいずれによっても、モデルM3(図9)と同レベルにセンサー基板21及び封止樹脂30の撓みが効果的に抑えられ、撓みはほぼ無くなった。
モデルM3−M9について共通していることは、周囲部61と周縁部62とを繋ぐ補強樹脂60のチャンバー12に露出する表面が、図11に示す断面視で凹曲線60aを描く凹曲面であることである。
モデルM4−M6について成立せず、モデルM3,M7−M9について共通していることは、凹曲線60aの少なくとも周縁部62から辿った一部は、センサー基板21の外縁方向へ後退するように配置されていることである。モデルM4−M6にあっては、凹曲線60aは周縁部62から辿ると、チャンバー12の中心へ近づいていく一様な変化である。
モデルM3のみについて成立することは、凹曲線60aは、周縁部62(搭載面21a)から周囲部61(第2棚面16b)までセンサー基板21の外縁方向へ一様に後退するように配置されていることである。「一様に後退する」とは、チャンバー12の中心へ近づいていく変化に一度も変わらないことである。モデルM3について凹曲線60aを周囲部61(第2棚面16b)から辿るとチャンバー12の中心へ一様に近づいていき、すなわち、補強樹脂60はセンサー基板21の中心部に一様に伸びていく。
これに対してモデルM7−M9にあっては、凹曲線60aを周縁部62(搭載面21a)から周囲部61(第2棚面16b)まで辿ると、後退からチャンバー12の中心へ近づいていく変化に転ずる。周囲部61から辿っても同じである。
モデルM3にあっては、凹曲線60aが周囲部61(第2棚面16b)に接する位置より、周縁部62(搭載面21a)に接する位置の方が中心軸Cに近い。
これに比較してモデルM7−M9あっては、凹曲線60aが周囲部61(第2棚面16b)に接する位置と、周縁部62(搭載面21a)に接する位置とは、径方向(中心軸Cに垂直な方向)についてあまり変わらない。そのため、凹曲線60aの曲率半径は、モデルM3に比較して小さいものとなっている。
図12にモデルM1−M9について応力を比較したグラフを示す。モデルM1について生じた応力を100%とした。
モデルM1における応力よりモデルM2における応力が小さく、モデルM2における応力よりモデルM3における応力が小さい。上述した変形の減少と整合する。モデルM1においては、封止樹脂30及びセンサー基板21の撓みが大きく、封止樹脂30及びセンサー基板21はもちろん筐体10にも比較的高い応力が生じるとともに、筐体10と封止樹脂30との接合部に応力集中が生じた。これに対しモデルM2−M3においては全体的に応力が低下し、応力集中部位も補強樹脂60とセンサー基板との接合部の内縁部に移動し、特にモデルM3では顕著に応力が低下した。
モデルM4−M6における応力は、モデルM1における応力により小さいが、モデルM2における応力と同程度となった。補強樹脂60の搭載面21aの中央部方向への伸びが無いことが原因と考えられる。
これに対し補強樹脂60の搭載面21aの中央部方向への伸びがあるモデルM7−M9における応力は、さらに同伸びが大きいモデルM3における応力より大きかったが、モデルM2における応力により低下した。
以上のシミュレーション結果により、補強樹脂60を設けることで、変形と、部材に生じる応力が低下し、筐体10と封止樹脂30との接合部への応力集中が避けられることが確認できた。これにより、封止樹脂30の剥離、破断等によるチャンバー12の気密破壊が、より高圧まで耐えられる。すなわち、タイヤ空気圧検知装置において圧力センサーを配置したチャンバーの耐圧性が向上する。
補強樹脂60を設ける場合にあっても、上述した凹曲線60aを形成すること、特にモデルM3,M7−M9のように凹曲線60aの少なくとも周縁部62から辿った一部がセンサー基板21の外縁方向へ後退するように配置されていることにより、耐圧を向上できる。
さらに、モデルM3のように凹曲線60aが、周縁部62(搭載面21a)から周囲部61(第2棚面16b)までセンサー基板21の外縁方向へ一様に後退するように配置されていることにより、凹曲線60aの曲率半径が大きくなるので、さらに耐圧を向上できる。
また、第2棚面16bを設けることで、搭載面21aに適度に近い位置に必要十分な量の樹脂を保持しやすく、以上の有利な構成の凹曲線60aを形成しやすい。このとき補強樹脂60が第2棚面16bの内縁18まで被着接合している場合には、搭載面21aの周縁部62に接合する樹脂の量を大きくすることができ、これにより応力を低減することもできる。さらに周溝17を設けることで、樹脂を保持しやすくなる。本実施形態では周溝17を1本としたが、2重や3重以上に設けてもよい。
(製造方法)
次に製造方法につき説明する。
タイヤ空気圧検知装置1Aの組立て方法としては、特に限定されないが以下の2例を挙げることができる。
(組立て例1)
センサー基板21及び第二基板40に各部品を実装する。その際、センサー基板21の方に導体ピン41を実装する。
一方、補強樹脂60を構成する樹脂を筐体10内に付与する。付与する樹脂量が少ないと、凹曲線60aがセンサー基板21の外縁方向に引いてしまう。また、付与した樹脂が流れてしまい、補強樹脂60を構成する部分の樹脂量が少なくなってしまう場合も同様である。第2棚面16bがある場合は、第2棚面16b上に樹脂を付与する。第2棚面16bがあることで、樹脂が流れ難い。さらに第2棚面16bに周溝17があることと、第2棚面16bから樹脂が流れ難い。
次に、センサー基板21を筐体10内に設置する。この時、搭載面21aに補強樹脂60を構成する樹脂が付着する。第2棚面16bがある場合、第2棚面16b上に十分に保持されている樹脂が搭載面21aに付着し、上述の凹曲線60aが形成される。なお、補強樹脂60の搭載面21aの中央部方向への伸びを大きくするために、樹脂の搭載面21aに対する濡れ性を予め選択しておく。また、センサー基板21を筐体10内に設置した後、他端開口11b側を下にして所定時間保持することも有効である。次の工程前にここで補強樹脂60を構成する樹脂を半硬化又は完全硬化させてもよい。他端開口11b側を下にして所定時間保持した後、そのまま補強樹脂60を構成する樹脂を半硬化又は完全硬化させる方法をとることもできる。
次に、封止樹脂30を構成する樹脂を筐体10の内部空間13に注入する。
次に、補強樹脂60を構成する樹脂及び封止樹脂30を構成する樹脂を硬化させる。エポキシ樹脂を適用した場合、80℃〜180℃の熱処理を行って硬化させる。
第二基板40を封止樹脂30の上方に配置して、封止樹脂30の表面31から突出している導体ピン41と第二基板40上の電極とを半田付けする。
次に、コイン電池42を挿入し、最後にキャップ44を取り付ける。
(組立て例2)
第二基板40に樹脂注入用の孔を形成する。センサー基板21及び第二基板40に各部品を実装するとともに、導体ピン41で両基板20,40を接続してモジュール化する。
一方、補強樹脂60を構成する樹脂を筐体10内に付与する。付与する樹脂量が少ないと、凹曲線60aがセンサー基板21の外縁方向に引いてしまう。また、付与した樹脂が流れてしまい、補強樹脂60を構成する部分の樹脂量が少なくなってしまう場合も同様である。第2棚面16bがある場合は、第2棚面16b上に樹脂を付与する。第2棚面16bがあることで、樹脂が流れ難い。さらに第2棚面16bに周溝17があることと、第2棚面16bから樹脂が流れ難い。
次に、両基板20,40のモジュールを筐体10内に設置する。この時、搭載面21aに補強樹脂60を構成する樹脂が付着する。第2棚面16bがある場合、第2棚面16b上に十分に保持されている樹脂が搭載面21aに付着し、上述の凹曲線60aが形成される。なお、補強樹脂60の搭載面21aの中央部方向への伸びを大きくするために、樹脂の搭載面21aに対する濡れ性を予め選択しておく。また、センサー基板21を筐体10内に設置した後、他端開口11b側を下にして所定時間保持することも有効である。次の工程前にここで補強樹脂60を構成する樹脂を半硬化又は完全硬化させてもよい。他端開口11b側を下にして所定時間保持した後、そのまま補強樹脂60を構成する樹脂を半硬化又は完全硬化させる方法をとることもできる。
次に、封止樹脂30を構成する樹脂を上記樹脂注入用の孔から筐体10の内部空間13に注入する。例えば、注入器のニードルを上記樹脂注入用の孔に挿して樹脂を注入する。
次に、補強樹脂60を構成する樹脂及び封止樹脂30を構成する樹脂を硬化させる。エポキシ樹脂を適用した場合、80℃〜180℃の熱処理を行って硬化させる。なお、すでに第二基板40が設置されているので、第二基板40の周囲にも樹脂を充填しておき、補強樹脂60及び封止樹脂30と同時に硬化させることもできる。
次に、コイン電池42を挿入し、最後にキャップ44を取り付ける。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、空気を導入する開口11aが小さく、封止樹脂30で封止する開口11bが大きかったが、図13に示すように開口11aと開口11bが同径の筐体10Bを採用することも可能である。
この場合でも、筐体10B内に内向きのフランジ19を設けることで、第2棚面16bを構成することができ、第2棚面16bに周溝17を形成することもできる。
以上説明したように本実施形態のタイヤ空気圧検知装置は、圧力センサーが配置されるチャンバーが高圧に耐えられる高耐圧性を有する。
1A,1B タイヤ空気圧検知装置
10 筐体
11a 一端開口(空気導入口)
11b 他端開口
12 チャンバー
13 内部空間
13a 内周面
20 圧力センサー
21 センサー基板
30 封止樹脂
60 補強樹脂

Claims (7)

  1. タイヤ内の流体の導入口とされる一端開口とこれに相対する他端開口とを有した両端開口の筐体と、
    前記一端開口に連通して前記筐体内に設けられたチャンバーに配置された圧力センサーと、
    前記圧力センサーが搭載された搭載面が前記チャンバーに面し、前記チャンバーと前記他端開口との間に配置されたセンサー基板と、
    前記センサー基板と前記他端開口との間の前記筐体の内部空間に配置され、同内部空間を囲む前記筐体の内周面と、前記センサー基板の前記搭載面の反対面とに被着接合した封止樹脂とを備え、
    前記封止樹脂により、前記チャンバーの前記他端開口側が封止され、
    さらに前記筐体の内面のうちの前記チャンバーの周囲部と、前記搭載面の周縁部とに被着接合した樹脂を備えることを特徴とするタイヤ空気圧検知装置。
  2. 前記周囲部と前記周縁部とを繋ぐ前記樹脂の前記チャンバーに露出する表面が、前記センサー基板に垂直で前記チャンバーの中心部を通る断面視で凹曲線を描く凹曲面であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ空気圧検知装置。
  3. 前記凹曲線の少なくとも前記周縁部から辿った一部は、前記センサー基板の外縁方向へ後退するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ空気圧検知装置。
  4. 前記凹曲線は、前記周縁部から前記周囲部まで前記センサー基板の外縁方向へ一様に後退するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ空気圧検知装置。
  5. 前記周囲部には、前記搭載面に対向する棚面が形成されており、
    前記樹脂は、前記棚面に被着接合していることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一つに記載のタイヤ空気圧検知装置。
  6. 前記樹脂は、前記棚面の内縁まで被着接合していることを特徴とする請求項5に記載のタイヤ空気圧検知装置。
  7. 前記棚面には、周溝が形成されており、
    前記樹脂の一部は、前記周溝に充填されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のタイヤ空気圧検知装置。
JP2017162044A 2017-08-25 2017-08-25 タイヤ空気圧検知装置 Active JP6884671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017162044A JP6884671B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 タイヤ空気圧検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017162044A JP6884671B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 タイヤ空気圧検知装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019039806A true JP2019039806A (ja) 2019-03-14
JP6884671B2 JP6884671B2 (ja) 2021-06-09

Family

ID=65726450

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017162044A Active JP6884671B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 タイヤ空気圧検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6884671B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03101439U (ja) * 1990-02-03 1991-10-23
JPH05231971A (ja) * 1991-11-20 1993-09-07 Delco Electron Corp 圧力センサおよびその製造方法
JP2014180117A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Hitachi Automotive Systems Ltd 回転電機
JP2014202500A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 富士電機株式会社 圧力検出装置及び圧力検出装置の組立方法
US20160023523A1 (en) * 2014-07-25 2016-01-28 Caterpillar Inc. Tire Pressure Sensor Assembly

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03101439U (ja) * 1990-02-03 1991-10-23
JPH05231971A (ja) * 1991-11-20 1993-09-07 Delco Electron Corp 圧力センサおよびその製造方法
JP2014180117A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Hitachi Automotive Systems Ltd 回転電機
JP2014202500A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 富士電機株式会社 圧力検出装置及び圧力検出装置の組立方法
US20160023523A1 (en) * 2014-07-25 2016-01-28 Caterpillar Inc. Tire Pressure Sensor Assembly

Also Published As

Publication number Publication date
JP6884671B2 (ja) 2021-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6506083B1 (en) Metal-sealed, thermoplastic electrical feedthrough
JP2015159037A (ja) 電気コネクタおよびその製造方法
CN105269964B (zh) 液体喷出头和液体喷出头的制造方法
JP6768822B2 (ja) ガスケット及びその製造方法
JP6903510B2 (ja) タイヤ空気圧検知装置
CN103633037A (zh) 封装结构及制造方法
WO2016175077A1 (ja) ガソリン直噴エンジン用燃料レールの端末シール構造
JP2017134014A (ja) 圧力センサ
US7260992B2 (en) Pressure sensor, flowmeter electronic component, and method for manufacturing the same
JP2019039806A (ja) タイヤ空気圧検知装置
US8512078B2 (en) Socket for holding electronic device and flame sensor
KR100517863B1 (ko) 열매체 전기보일러의 온수관 단부 밀폐장치
US11293825B2 (en) Pressure sensor with improved sealing
JP2010118339A (ja) 弁構造体及びこの弁構造体を用いた電池
CN112963425A (zh) 紧固件封包密封组件及其使用方法
JP2000337988A (ja) 圧力検出装置
CN210926994U (zh) 水下舱体穿线密封结构
CN110307334B (zh) 一种氢原子频标储存泡泡口真空密封装置和真空密封方法
CN221172179U (zh) 水下led防爆灯
US20230189652A1 (en) Sensor Having A Piezoelectric Element
CN219254474U (zh) 一种密封组件及真空焊接设备
CN219106992U (zh) 线缆密封装置及出线结构
CN211720873U (zh) 一种密封装置及密封设备
US11433654B2 (en) Fluid-filled pressure sensor assembly capable of higher pressure environments
KR101426824B1 (ko) 염료감응형 태양전지

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6884671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150