JP2019035476A - 遠心振り子式ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心振り子式ダンパ装置10の各振り子質量体21をフランジ部材11に支持するローラピン30、及び、フランジ部材11において該ローラピン30が挿通されるガイド孔11bの内周面に潤滑油を効率良く供給できるようにする。【解決手段】遠心振り子式ダンパ装置10が、少なくとも1つのアダプタ23(22)とフランジ部材11との間に、フランジ部材11における全ガイド孔11bにそれぞれ対応して設けられた複数の潤滑油案内路61(62)を備え、各潤滑油案内路61(62)が、フランジ部材11の内周面におけるガイド孔11bに対してフランジ部材11の径方向内側の部分に設けられた流入部61a(62a)からガイド孔11bに向かって延びて、フランジ部材11の内周面にフランジ部材11の径方向内側から供給された潤滑油を、流入部61a(62a)からガイド孔11bに向けて案内するように構成されている。【選択図】図9

Description

本発明は、遠心振り子式ダンパ装置に関する技術分野に属する。
従来より、中心軸回りに回転可能なフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体とを備えた遠心振り子式ダンパ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、各振り子質量体は、フランジ部材(支持部材)に、該フランジ部材の中心軸方向に貫通しかつ上記周方向に延びるように形成された2つのガイド孔(ガイド開口部)にそれぞれ挿通された2つのローラピン(ガイドローラ)を介して、該フランジ部材に対して該フランジ部材の周方向に揺動自在に支持されている。
また、特許文献2では、遠心振り子式ダンパ装置の振り子質量体とフランジ部材との間の相対移動部位に潤滑油を供給するために、遠心振り子式ダンパ装置のフランジ部材の径方向内側に配設された遊星歯車セットに供給された潤滑油を、該遊星歯車セットの回転による遠心力により飛散させて、遠心振り子式ダンパ装置の上記相対移動部位に供給するようにしている。
特開2015−34602号公報 特開2017−67170号公報
ところで、遠心振り子式ダンパ装置において特に潤滑油の供給を必要とするのは、各振り子質量体をフランジ部材に揺動自在に支持するローラピン、及び、フランジ部材において該ローラピンが挿通されるガイド孔の内周面であり、ローラピン及びガイド孔に供給される潤滑油が不足すると、ローラピン及び/又はガイド孔の内周面が摩耗したり、ローラピンとガイド孔の内周面との間で焼き付きが生じたりする可能性が高くなる。
そこで、上記特許文献2のように、遠心振り子式ダンパ装置のフランジ部材の径方向内側から潤滑油を遠心力により遠心振り子式ダンパ装置に供給することが考えられる。
しかし、この供給方法では、潤滑油が各振り子質量体の全体に供給されるだけであり、各振り子質量体をフランジ部材に支持するローラピン及びガイド孔の内周面に十分な量の潤滑油を供給することは困難である。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遠心振り子式ダンパ装置の各振り子質量体をフランジ部材に支持するローラピン、及び、フランジ部材において該ローラピンが挿通されるガイド孔の内周面に潤滑油を効率良く供給できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、中心軸回りに回転可能な環状のフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体とを備えた遠心振り子式ダンパ装置を対象として、上記フランジ部材には、上記各振り子質量体毎に、2つのガイド孔が、該フランジ部材の中心軸方向に貫通しかつ上記周方向に延びるように形成され、上記各振り子質量体は、上記フランジ部材の上記2つのガイド孔にそれぞれ挿通された2つのローラピンを介して、該フランジ部材に対して該フランジ部材の周方向に揺動自在に支持されており、上記フランジ部材の中心軸方向両側の面のうち少なくとも一方の面に設けられたアダプタと、少なくとも1つの上記アダプタと上記フランジ部材との間に、該フランジ部材における全ガイド孔にそれぞれ対応して設けられた複数の潤滑油案内路とを更に備え、上記各潤滑油案内路は、上記フランジ部材の内周面における上記ガイド孔に対して上記フランジ部材の径方向内側の部分に設けられた流入部から該ガイド孔に向かって延びて、上記フランジ部材の内周面に該フランジ部材の径方向内側から供給された潤滑油を、上記流入部から該ガイド孔に向けて案内するように構成されている、という構成とした。
上記の構成により、環状のフランジ部材の内周面に供給された潤滑油は、該内周面を伝って流れて各潤滑油案内路の流入部に流入する。こうして各潤滑油案内路の流入部に流入した潤滑油は、該潤滑油案内路によって、ガイド孔の内周面、延いてはローラピンに供給される。この結果、ローラピン及びガイド孔の内周面に潤滑油を効率良く供給できるようになる。したがって、ローラピン及び/又はガイド孔の内周面が摩耗したり、ローラピンとガイド孔の内周面との間で焼き付きが生じたりするのを防止することができる。
上記遠心振り子式ダンパ装置において、2つの上記アダプタが、上記フランジ部材の中心軸方向両側の面にそれぞれ設けられ、上記2つのアダプタは、上記フランジ部材の内周面よりも該フランジ部材の径方向内側に突出して、該突出部分が、該フランジ部材の内周面と共に、該フランジ部材の内周面に供給された上記潤滑油を捕捉する断面凹状のオイル溝を画定する、ことが好ましい。
このことにより、フランジ部材の内周面に供給された潤滑油をオイル溝で捕捉して、該内周面から飛び出さないようにオイル溝に溜めておくことができ、この結果、多くの量の潤滑油が流入部に流入し易くなる。したがって、ローラピン及びガイド孔に潤滑油をより一層効率良く供給できるようになる。
上記遠心振り子式ダンパ装置において、上記各潤滑油案内路は、上記フランジ部材の径方向外側にいくほど該潤滑油案内路の幅が小さくなるように設けられている、ことが好ましい。
このことで、各潤滑油案内路の流入部の幅を大きくすることができ、フランジ部材の内周面に供給された潤滑油を流入部に流入し易くすることができる。また、各潤滑油案内路の流出部の幅を小さくして、流出部から流出する潤滑油をガイド孔に向けて勢いよく流出させることができる。
以上説明したように、本発明の遠心振り子式ダンパ装置によると、各潤滑油案内路によって、各ローラピン及び各ガイド孔の内周面に潤滑油を効率良く供給することができるようになり、この結果、ローラピン及び/又はガイド孔の内周面が摩耗したり、ローラピンとガイド孔の内周面との間で焼き付きが生じたりするのを防止することができる。
本発明の実施形態に係る遠心振り子式ダンパ装置を備えた自動変速機における、該遠心振り子式ダンパ装置の周辺を示す断面図である。 上記遠心振り子式ダンパ装置の後側部分を斜め下側から見た斜視図である。 上記遠心振り子式ダンパ装置の前側部分を示す正面図である。 図3から前側アダプタと1つの振り子質量体の前側の分割質量体とを取り除いた状態で示す図3相当図である。 或る1つの振り子質量体がフランジ部材に対して該フランジ部材の周方向の一側へ移動して、該振り子質量体の第1の当接部材が第1の一側移動規制部に当接した瞬間を示す図3相当図である。 図3のVI-VI線断面図である。 第1の当接部材(ゴム弾性体)がブッシュの回りに回動できるように構成した場合の図6相当図である。 後側アダプタを前側から見た図である。 図3のIX-IX線断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る遠心振り子式ダンパ装置10を備えた自動変速機1を示す。本実施形態では、この自動変速機1は、FR式のハイブリッド車両(以下、単に車両という)の前部に、入力軸2が車両前後方向に延びるように搭載されている。図1中、Cは、入力軸2の中心軸線である。尚、上記車両はFF式の車両であってもよい。
上記入力軸2は、自動変速機1の車両前側(図1の左側)に配設された、内燃機関等の駆動源(図示省略)と連結されていて、その駆動源からの動力が伝達される。入力軸2は、上記駆動源の出力軸と直接接続されていてもよいし、トルクコンバータや断接クラッチ等を介して間接的に接続されていてもよい。尚、以下の説明では、入力軸2の軸方向における上記駆動源側(図1の左側)を前側といい、該駆動源とは反対側(図1の右側)を後側という。
自動変速機1は、上記駆動源の始動等を行う駆動ユニット部1aと、変速を行う変速部とを有しており(図1では駆動ユニット部1aのみを示している)、上記駆動源で生成された動力は、駆動ユニット部1a及び上記変速部を介して上記車両の駆動輪(本実施形態では後輪)に伝達されるようになっている。
駆動ユニット部1aと上記変速部とは入力軸2の軸方向に並んでおり、駆動ユニット部1aが上記変速部よりも前側に位置している。入力軸2は、駆動ユニット部1aに設けられる駆動ユニット側入力軸2aと上記変速部に設けられる変速部側入力軸2bとに2分されており、駆動ユニット側入力軸2aと変速部側入力軸2bとは、後述するクラッチ5によって断接可能となっている。
駆動ユニット部1aには、上記駆動源の回転変動やトルク変動による振動を吸収する遠心振り子式ダンパ装置10と、上記駆動源の始動等を行うためのモータ4と、駆動ユニット側入力軸2aと変速側入力軸2bとを断接するクラッチ5とが設けられている。遠心振り子式ダンパ装置10は、駆動ユニット部1aにおける前側寄りの位置に位置しており、遠心振り子式ダンパ装置10よりも前側には、駆動ユニット部1aと自動変速機1の外部とを隔てる隔壁7が設けられている。モータ4は、遠心振り子式ダンパ装置10と入力軸2の軸方向に並んで配設されている。クラッチ5は、入力軸2の軸方向においてモータ4と略同じ位置でかつモータ4よりも径方向内側の位置に配設されている。また、入力軸2の軸方向における、モータ4と遠心振り子式ダンパ装置10との間には、モータ4の駆動時に、該モータ4から発生する磁力により遠心振り子式ダンパ装置10が影響を受けないように、該磁力を規制するための磁力規制プレート8が設けられている。
モータ4は、上記駆動源の始動時にスタータモータとして機能したり、上記車両の減速時に減速回生を行う発電機として機能したりするモータである。モータ4は、入力軸2と同心上に配置された環状のステータ4aと、該ステータ4aの内側に、該ステータ4と同心上(つまり、入力軸2と同心上)に配置された円筒状のロータ4bとを有している。尚、モータ4を上記車両の駆動輪を駆動させる駆動源として用いることも可能である。
クラッチ5は、湿式多板式クラッチであって、締結油圧室5cへの油圧の供給及び排出によって、入力軸2の軸方向に進退移動する締結ピストン5aと、該締結ピストン5aの進退移動によって、係合又は係合解除される複数の摩擦板5b(図1では、ハッチングを省略している)とを有している。該複数の摩擦板5bが締結ピストン5aによって互いに係合したときに、クラッチ5が締結状態となり、これにより、入力軸2において、上記駆動ユニット部1aに設けられた駆動ユニット側入力軸2aと、上記変速部に設けられた変速部側入力軸2bとがクラッチ5を介して接続されることになる。
隔壁7の径方向内側端部には、後側に延設された後側延設部7aが設けられている。この後側延設部7aは、駆動ユニット側入力軸2aの前端部に後側に凹むように形成された環状凹部2c内に挿入されている。後側延設部7aの先端面(後面)と環状凹部2cの底面との間には、駆動ユニット側入力軸2aをその軸方向に支持するスラストベアリング9Aが設けられ、後側延設部7aの外周面と環状凹部2cの径方向外側の側周面との間には、駆動ユニット側入力軸2aを回転可能に支持する回転ベアリング9Bが設けられている。これらスラストベアリング9A及び回転ベアリング9Bには、駆動ユニット側入力軸2a内に設けられた油路2d,2eを介して潤滑油が供給される。この潤滑油は、スラストベアリング9A及び回転ベアリング9Bを潤滑した後、遠心力によって、遠心振り子式ダンパ装置10における後述の環状のフランジ部材11の内周面に供給される。
遠心振り子式ダンパ装置10は、図2〜図5に示すように、中心軸回りに回転可能な金属製の環状のフランジ部材11と、該フランジ部材11に、該フランジ部材11の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数(本実施形態では、3つ)の振り子質量体21とを備えている。各振り子質量体21がフランジ部材11に対して上記周方向に相対的に揺動することにより、上記駆動源の回転変動やトルク変動等によって発生する振動を吸収する。上記周方向に並ぶ振り子質量体21の数は、2つ以上であればよいが、遠心振り子式ダンパ装置10の大きさや振動吸収の効果を考慮すれば、3つ又は4つが好ましい。
各振り子質量体21は、フランジ部材11の中心軸方向(厚み方向)両側の面における外周部にそれぞれ配設された板状の2つの分割質量体21aに分割されている。これら2つの分割質量体21aは、フランジ部材11の中心軸方向から見て、フランジ部材11の周方向に延びる同じ形状をなしていて、フランジ部材11を挟んでフランジ部材11の中心軸方向に互いに対向している。各振り子質量体21の2つの分割質量体21aは、上記周方向の両端部で、リベット41により、後述の第1及び第2の当接部材43,44を介して互いに結合されている(図6参照)。各分割質量体21aは、そのフランジ部材11径方向外側の端面が、フランジ部材11の外周形状に略沿うようなアーチ状をないしている。各分割質量体21aは、例えば鉄や鉄を含む合金等の金属からなっていて、所定の質量を有するような大きさ及び形状に形成される。
フランジ部材11の中心部には、フランジ部材11の中心軸方向に貫通しかつ入力軸2が挿通される貫通孔11aが形成されている。また、フランジ部材11の前側の面には、板状の前側アダプタ22が設けられ、後側の面には、板状の後側アダプタ23が設けられている。後側アダプタ23は、該後側アダプタ23の前側の面に、フランジ部材11の貫通孔11aに嵌合するように前側に突出形成された位置決め部23eによって、フランジ部材11に対してその径方向に位置決めされる。前側アダプタ22の中心部には、該前側アダプタ22の厚み方向(フランジ部材11の中心軸方向)に貫通する貫通孔22bが形成されている。この貫通孔22bの径は、フランジ部材11の貫通孔11aの径よりも小さい。
前側及び後側アダプタ22,23は、その間にフランジ部材11を挟んだ状態で、複数(本実施形態では、6つ)のリベット25により互いに結合されている。これにより、前側及び後側アダプタ22,23は、フランジ部材11の中心軸方向両側の面にそれぞれ取付固定されることになる。前側及び後側アダプタ22,23は、フランジ部材11の中心軸方向から見て、各辺の中央部が外側に膨出する略三角形状をなしており、その三角形の頂部は、径方向外側に突出する突出部22a,23aとされている。尚、リベット25に代えて、ボルト及びナットで前側及び後側アダプタ22,23をフランジ部材11に固定してもよい。
図1に示すように、フランジ部材11は、後側アダプタ23を介して、入力軸2(詳細には、駆動ユニット側入力軸2a)に回転一体に取り付けられている。すなわち、後側アダプタ23の中心部には、後側に膨出する膨出部23bが設けられ、この膨出部23bが、フランジ部材11の貫通孔11aを後側から覆っている。この膨出部23bの中心部に、貫通孔23cが形成され、この貫通孔23cの後側開口の周縁部全周が更に後側に突出している。そして、貫通孔23cの内周面に設けられたスプライン歯23d(図1にのみ示し、図2〜図5では、省略している)と、駆動ユニット側入力軸2aの外周面に設けられたスプライン歯2fとが係合して、入力軸2(駆動ユニット側入力軸2a)が後側アダプタ23(つまりフランジ部材11)の貫通孔23cにスプライン嵌合することになる。後側アダプタ23は、駆動ユニット側入力軸2aにおけるスプライン歯2fの前側部分に固定された規制部材10と、駆動ユニット側入力軸2aにおけるスプライン歯2fの後側部分に形成された段差部2gとに挟まれて、入力軸2の軸方向には移動できないようになっている。上記スプライン嵌合により、後側アダプタ23、延いてはフランジ部材11が、入力軸2の中心軸線C(フランジ部材11の中心軸と一致)回りに、入力軸2と共に回転することになる。
フランジ部材11の外周部における各振り子質量体21の配設部分(後述の如く大径部11eと呼ばれる)には、図4に示すように、フランジ部材11の中心軸方向に貫通しかつフランジ部材11の周方向に延びる長孔状の2つのガイド孔11b(フランジ部材11全体で6つのガイド孔11b)がそれぞれ形成されている。各振り子質量体21毎に形成された2つのガイド孔11bは、フランジ部材11の周方向に並んでいる。
各振り子質量体21は、2つのガイド孔11bにそれぞれ挿通された2つのローラピン30を介して、フランジ部材11の周方向に相対的に揺動可能にフランジ部材11に支持されている。各ガイド孔11bの内周面におけるフランジ部材11径方向に対向する両側の部分は、上記周方向の中央が両端部よりもフランジ部材11の径方向外側に位置するような円弧状をなしている。
各ローラピン30は、大径部31と、該大径部31の軸方向の両側に設けられた2つの小径部32とを有している。各ローラピン30の大径部31が、各ガイド孔11bに、ガイド孔11bの長手方向(フランジ部材11の周方向)に移動可能に挿通されている。
各振り子質量体21の各分割質量体21aには、分割質量体21aの厚み方向に貫通する2つの挿通孔21bが形成されている。これら2つの挿通孔21bは、各振り子質量体21(各分割質量体21a)がフランジ部材11に対して揺動していない中立位置に位置しているときの該2つの挿通孔21bが、2つのガイド孔11bとフランジ部材11の中心軸方向にそれぞれ対向する位置に位置するように形成されている。各ガイド孔11bに挿通された大径部31の軸方向の両側に設けられた2つの小径部32が、当該ガイド孔11bを挟んでフランジ部材11の中心軸方向に対向する、2つの分割質量体21aの挿通孔21bにそれぞれ挿通されている。
各挿通孔21bも、ガイド孔11bと同様に、フランジ部材11の周方向に延びる長孔状に形成されているが、その長さは、ガイド孔11bの長さよりも短い。各挿通孔21bの内周面におけるフランジ部材11径方向に対向する両側の部分は、上記周方向の中央が両端部よりもフランジ部材11の径方向内側に位置するような円弧状をなしている。
各ローラピン30の小径部32は、各挿通孔21bの長手方向に移動可能であり、各振り子質量体21(2つの分割質量体21a)がフランジ部材11の周方向の一側又は他側に移動すると、小径部32が挿通孔21bの内周面における挿通孔21b長手方向(フランジ部材11の周方向)の端部に当接し、これにより、ローラピン30が押されて、該ローラピン30の大径部31がガイド孔11bにガイドされながらフランジ部材11の周方向の一側又は他側に移動することになる。こうして各振り子質量体21は、フランジ部材11に対してフランジ部材11の周方向に相対的に揺動可能になる。
各振り子質量体21におけるフランジ部材11の周方向両側の端部には、第1の当接部材43及び第2の当接部材44がそれぞれ設けられている。第1の当接部材43は、リング状のゴム弾性体43aで構成され、第2の当接部材44も、ゴム弾性体43aと同じ形状でかつ同じ材料からなるリング状のゴム弾性体44aで構成されている。第1の当接部材43(ゴム弾性体43a)及び第2の当接部材44(ゴム弾性体44a)は、各振り子質量体21の2つの分割質量体21aの間に位置している。本実施形態では、図6に示すように、第1の当接部材43(ゴム弾性体43a)は、2つの分割質量体21a及びゴム弾性体43aの中心孔43bを貫通するリベット41によって、2つの分割質量体21aの間に固定されている。第2の当接部材44(ゴム弾性体44a)も同様である。
尚、図7に示すように、ゴム弾性体43aの中心孔43bの内周面とリベット41の外周面との間にブッシュ45を設けて、第1の当接部材43(ゴム弾性体43a)がブッシュ45の回りに回動できるように構成してもよい(第2の当接部材44(ゴム弾性体44a)も同様である)。また、リベット41をボルト及びナットに変更することも可能である。
フランジ部材11における、各振り子質量体21の第1の当接部材43及び第2の当接部材44に対応する部分には、図4に示すように、径方向内側に凹んだ凹部11cがそれぞれ設けられており、各振り子質量体21の第1の当接部材43及び第2の当接部材44は、凹部11c内にそれぞれ位置している。本実施形態では、3つの振り子質量体21が設けられているので、フランジ部材11全体で、6つの凹部11cが設けられている。
フランジ部材11における突出部22a,23aに対応する部分の外径は、各振り子質量体21の配設部分の外径よりも小さくされている。以下、フランジ部材11における突出部22a,23aに対応する部分を小径部11dといい、各振り子質量体21の配設部分を大径部11eという。フランジ部材11の小径部11dと大径部11eとの間に、上記凹部11cが位置することになる。
遠心振り子式ダンパ装置10は、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の揺動範囲を規制するストッパ51を更に備えている。各振り子質量体21の揺動範囲を規制する該ストッパ51は、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記周方向の一側(図3〜図5において、時計回りの進み側)への移動時において、該各振り子質量体21における第1の当接部材43及び第2の当接部材44がそれぞれ当接(衝突)することにより該一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52及び第2の一側移動規制部53と、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記周方向の他側(図3〜図5において、時計回りの遅れ側)への移動時において、第2の当接部材44及び第1の当接部材43がそれぞれ当接(衝突)することにより該他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54及び第2の他側移動規制部55と、を有している。
各振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52は、該振り子質量体21の第1の当接部材43が当接可能なように、該振り子質量体21と、該振り子質量体21の上記周方向の上記一側に隣接する振り子質量体21との間に設けられている。また、各振り子質量体21の上記他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54は、該振り子質量体21の第2の当接部材44が当接可能なように、該振り子質量体21と、該振り子質量体21の上記周方向の上記他側に隣接する振り子質量体21との間に設けられている。第1の一側移動規制部52及び第1の他側移動規制部54は、リング状のゴム弾性体58で構成されている。本実施形態では、ゴム弾性体58は、ゴム弾性体43a,44aと同じ形状でかつ同じ材料からなる。また、本実施形態では、上記周方向に相隣接する2つの振り子質量体21のうちの一方の振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52を構成するゴム弾性体58は、該2つの振り子質量体21のうちの他方の振り子質量体の上記他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54を構成するゴム弾性体58を兼用している。すなわち、各ゴム弾性体58における上記周方向の上記他側の部分が、該ゴム弾性体58の上記他側に位置する振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52となり、該ゴム弾性体58における上記周方向の上記一側の部分が、該ゴム弾性体58の上記一側に位置する振り子質量体21の上記他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54となる。
尚、上記周方向に相隣接する2つの振り子質量体21の間に、第1の一側移動規制部52と第1の他側移動規制部54とをそれぞれ構成する2つのゴム弾性体58を設けるようにしてもよい。
第1の一側移動規制部52を構成するゴム弾性体58(第1の他側移動規制部54を構成するゴム弾性体58でもある)は、リベット59により、前側及び後側アダプタ22,23の突出部22a,23aに挟持されている。このゴム弾性体58のリベット59による固定は、第1の当接部材43及び第2の当接部材44のリベット41による固定と同様である。ゴム弾性体58は、フランジ部材11の小径部11dの径方向外側に位置する。尚、第1の当接部材43及び第2の当接部材44と同様に、ゴム弾性体58を固定しないで、回動できるように構成してもよい。また、リベット59をボルト及びナットに変更することも可能である。さらに、前側アダプタ22をなくして、ゴム弾性体58を後側アダプタの突出部23aに固定するか、又は回動可能に支持するようにしてもよい。或いは、後側アダプタ23をなくして、前側アダプタ22を介してフランジ部材11を入力軸2に取り付けるとともに、ゴム弾性体58を前側アダプタ22の突出部23aに固定するか、又は回動可能に支持するようにしてもよい。
各振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第2の一側移動規制部53は、フランジ部材11において、該振り子質量体21の第2の当接部材44が当接可能な位置に設けられている。また、各振り子質量体21の上記他側への移動を規制する第2の他側移動規制部55は、フランジ部材11において、該振り子質量体21の第1の当接部材43が当接可能な位置に設けられている。本実施形態では、第2の一側移動規制部53及び第2の他側移動規制部55は、フランジ部材11の端面で構成されている。より詳細には、第2の一側移動規制部53は、フランジ部材11において、第2の当接部材44が位置する凹部11cを規定する上記周方向両側の端面のうち上記一側の端面(大径部11e側の端面)で構成され、第2の他側移動規制部55は、フランジ部材11において、第1の当接部材43が位置する凹部11cを規定する上記周方向両側の端面のうち上記他側の端面(大径部11e側の端面)で構成されている。
本実施形態では、各振り子質量体21の揺動範囲を規制するストッパ51は、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記一側への移動時においては、第2の当接部材44が第2の一側移動規制部53に当接するよりも先に、第1の当接部材43が第1の一側移動規制部52に当接し、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記他側への移動時においては、第1の当接部材43が第2の他側移動規制部55に当接するよりも先に、第2の当接部材44が第1の他側移動規制部54に当接するように構成されている。
例えば図5に示すように(図5では、図4と同様に、前側アダプタ22と、1つの振り子質量体21の前側の分割質量体21aとを記載していない)、或る1つの振り子質量体21(ここでは、前側の分割質量体21aを記載していない振り子質量体21)がフランジ部材11に対してフランジ部材11の周方向の上記一側に移動したとする。このように上記振り子質量体21が移動したときには、2つのローラピン30の小径部32が、2つの挿通孔21bの内周面における上記周方向の上記他側の端部に、上記周方向の上記一側に向かって押されるため、2つのローラピン30(大径部31)は、ガイド孔11bに沿って上記周方向の上記一側に向かって移動する。
上記振り子質量体21の第1の当接部材43が第1の一側移動規制部52に当接した瞬間(図5では、該当接の瞬間を記載)においては、第2の当接部材44が第2の一側移動規制部53に当接していない。上記当接により、第1の当接部材43及び第1の一側移動規制部52をそれぞれ構成するゴム弾性体43a,58同士が衝突することになる。ゴム弾性体43a,58が圧縮変形した後、第2の当接部材44が第2の一側移動規制部53に当接する。すなわち、第2の当接部材44を構成するゴム弾性体44aがフランジ部材11に衝突する。
ゴム弾性体43a,58同士の衝突では、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突に比べて、衝突荷重の立ち上がりが緩やかであるので、ゴム弾性体43a,58同士の衝突が、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突よりも先に行われても、ゴム弾性体43a,58同士の衝突により生じる衝突荷重の最大値は低くなる。また、ゴム弾性体43a,58同士で衝突エネルギーが或る程度吸収されてから、ゴム弾性体44aとフランジ部材11とが衝突することになるので、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突により生じる衝突荷重の最大値も低くなる。この結果、衝突エネルギーを効率良く吸収することができて、振り子質量体21(第1及び第2の当接部材43,44)と第1及び第2の一側移動規制部52,53との衝突音を効果的に低減することができる。このことは、振り子質量体21がフランジ部材11に対してフランジ部材11の周方向の上記他側に移動して、振り子質量体21の第2の当接部材44及び第1の当接部材43が第1及び第2の他側移動規制部54,55にそれぞれ当接(衝突)したときも同様である。
ここで、遠心振り子式ダンパ装置10においては、各振り子質量体21をフランジ部材11に揺動自在に支持するローラピン30(特に大径部31)、及び、フランジ部材11において該ローラピン30(大径部31)が挿通されるガイド孔11bに、潤滑油を供給する必要があり、この潤滑油が不足すると、ローラピン30(大径部31)及び/又はガイド孔11bの内周面が摩耗したり、ローラピン30(大径部31)とガイド孔11bの内周面との間で焼き付きが生じたりする可能性が高くなる。
そこで、本実施形態では、上記のようにスラストベアリング9A及び回転ベアリング9Bを潤滑した後の潤滑油であって遠心力によりフランジ部材11の内周面(つまり貫通孔11aの内周面)に供給された潤滑油をローラピン30(大径部31)及びガイド孔11bに供給するべく、図8及び図9に示すように、後側アダプタ23とフランジ部材11との間に、フランジ部材11における全ガイド孔11b(全ローラピン30)にそれぞれ対応して複数(本実施形態では、6つ)の潤滑油案内路61が設けられている。各潤滑油案内路61は、フランジ部材11の内周面におけるガイド孔11bに対してフランジ部材11の径方向内側の部分に設けられた流入部61aから該ガイド孔11bに向かって延びて、フランジ部材11の内周面にフランジ部材11の径方向内側から供給された潤滑油を、流入部61aから該ガイド孔11bに向けて案内するように構成されている。
本実施形態では、各潤滑油案内路61は、後側アダプタ23の前側の面に形成された溝部23f(図8参照)とフランジ部材11の後側の面とで構成されている。後側アダプタ23の溝部23fに代えて、又は溝部23fに加えて、フランジ部材11の後側の面に、溝部23fと同様の溝部を形成してもよい。但し、ガイド孔11bの内周面の硬度を高くするために、フランジ部材11の全体が熱処理されるので、その熱処理後に溝部を形成することは困難であり、熱処理前に溝部を形成した場合には、熱処理の際にフランジ部材11が変形する可能性がある。したがって、フランジ部材11には溝部を形成しないことが好ましい。
各潤滑油案内路61(各溝部23f)は、フランジ部材11の径方向外側にいくほど該潤滑油案内路61の幅(溝部23fの幅)が小さくなるように設けられている。すなわち、各潤滑油案内路61において、流入部61aの幅が最も大きくされ、後側アダプタ23の外周縁に設けられた流出部61bの幅が最も小さくされている。各潤滑油案内路61の流出部61bは、フランジ部材11の各ガイド孔11bの長手方向の中央に向けられている。尚、各潤滑油案内路61の流出部61bは、必ずしもガイド孔11bの長手方向の中央に向けられている必要はなく、ガイド孔11bにおいて長手方向の中央からフランジ部材11の周方向の上記一側又は上記他側にずれた箇所に向けられていてもよい。このような構成であっても、ローラピン30の移動によって、ガイド孔11bの長手方向の全体に潤滑油が行き渡る。
本実施形態では、前側アダプタ22とフランジ部材11との間にも、潤滑油案内路61と同様の複数(本実施形態では、6つ)の潤滑油案内路62(図9参照)が設けられている。各潤滑油案内路62は、前側アダプタ22の後側の面に形成された溝部22cとフランジ部材11の後側の面とで構成されている。フランジ部材11の中心軸方向から見て、各潤滑油案内路62は、各潤滑油案内路61とそれぞれ同じ位置に設けられている。また、各潤滑油案内路62(溝部22c)も、フランジ部材11の径方向外側にいくほど潤滑油案内路62の幅(溝部22cの幅)が小さくなるように設けられ、各潤滑油案内路62において、流入部62aの幅が最も大きくされ、流出部62bの幅が最も小さくされている。
また、本実施形態では、図9に示すように、前側アダプタ22及び後側アダプタ23が、フランジ部材11の内周面(貫通孔11aの内周面)よりもフランジ部材11の径方向内側に突出している。これらの突出部分(前側アダプタ22については、貫通孔22bの周縁部であり、後側アダプタ23については位置決め部23eである)が、フランジ部材11の内周面と共に、フランジ部材11の内周面に供給された上記潤滑油を捕捉する断面凹状のオイル溝63を画定する。このオイル溝63は、フランジ部材11の内周面の全周に亘って設けられている。
上記の構成により、スラストベアリング9A及び回転ベアリング9Bを潤滑した後の潤滑油が、遠心力によって、フランジ部材11の内周面に供給される。この内周面に供給された潤滑油はオイル溝63で捕捉されて該オイル溝63に溜められる。このオイル溝63のオイルが、各潤滑油案内路61の流入部61a及び各潤滑油案内路62の流入部62aより各潤滑油案内路61及び各潤滑油案内路62に流入する。流入部61a,62aの幅が大きくされているので、多くの量の潤滑油が流入部61a,62aに流入し易くなる。
こうして流入部61a,62aに流入した潤滑油は、潤滑油案内路61,62を流れて、流出部61b,62bから流出する。流出部61b,62bから流出した潤滑油は、フランジ部材11の中心軸方向両側の面上をガイド孔11bに向かって流れて、ガイド孔11bの内周面、延いてはローラピン30に潤滑油が供給される。流出部61b,62bの幅が小さくされていることで、流出部61b,62bから流出する潤滑油がガイド孔11bに向けて勢いよく流出する。
したがって、ローラピン30(特に大径部31)及びガイド孔11bの内周面に潤滑油を効率良く供給できるようになる。よって、ローラピン30(大径部31)及び/又はガイド孔11bの内周面が摩耗したり、ローラピン30(大径部31)とガイド孔11bの内周面との間で焼き付きが生じたりするのを防止することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、後側アダプタ23とフランジ部材11との間に、潤滑油案内路61が設けられているとともに、前側アダプタ22とフランジ部材11との間にも、潤滑油案内路62が設けられているが、潤滑油案内路61,62のうち潤滑油案内路61のみ又は潤滑油案内路62のみが設けられる構成であってもよい。前側アダプタ22及び後側アダプタ23のうちの一方がない場合には、必然的に潤滑油案内路61のみ又は潤滑油案内路62のみが設けられる構成となる。
また、上記実施形態では、前側アダプタ22及び後側アダプタ23における、フランジ部材11の内周面(貫通孔11aの内周面)よりもフランジ部材11の径方向内側に突出する部分が、フランジ部材11の内周面と共に、断面凹状のオイル溝63を画定するが、このオイル溝63はなくてもよい。このようにオイル溝63がなくても、フランジ部材11の内周面に供給された潤滑油は、該内周面を伝って流れて潤滑油案内路61,62の流入部61a,62aに流入する。但し、出来る限り多くの量の潤滑油を流入部61a,62aに流入させるためには、オイル溝63を設けることが好ましく、特に、上記のように前側アダプタ22及び後側アダプタ23のうちの一方がない場合には、フランジ部材11の内周面においてフランジ部材11の中心軸方向のアダプタがない側の端部を径方向内側に突出させるようにして、該端部が、フランジ部材11に設けられたアダプタ及びフランジ部材11の内周面と共に、オイル溝63を画定するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、遠心振り子式ダンパ装置10を、自動変速機1の入力軸2に設けたが、これに限るものではなく、種々の動力伝達装置の動力伝達軸に設けることができる。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、中心軸回りに回転可能な環状のフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体とを備えた遠心振り子式ダンパ装置に有用である。
10 遠心振り子式ダンパ装置
11 フランジ部材
11a 貫通孔
11b ガイド孔
21 振り子質量体
22 前側アダプタ
23 後側アダプタ
30 ローラピン
61 潤滑油案内路
61a 流入部
61b 流出部
62 潤滑油案内路
62a 流入部
62b 流出部
63 オイル溝

Claims (3)

  1. 中心軸回りに回転可能な環状のフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体とを備えた遠心振り子式ダンパ装置であって、
    上記フランジ部材には、上記各振り子質量体毎に、2つのガイド孔が、該フランジ部材の中心軸方向に貫通しかつ上記周方向に延びるように形成され、
    上記各振り子質量体は、上記フランジ部材の上記2つのガイド孔にそれぞれ挿通された2つのローラピンを介して、該フランジ部材に対して該フランジ部材の周方向に揺動自在に支持されており、
    上記フランジ部材の中心軸方向両側の面のうち少なくとも一方の面に設けられたアダプタと、
    少なくとも1つの上記アダプタと上記フランジ部材との間に、該フランジ部材における全ガイド孔にそれぞれ対応して設けられた複数の潤滑油案内路とを更に備え、
    上記各潤滑油案内路は、上記フランジ部材の内周面における上記ガイド孔に対して上記フランジ部材の径方向内側の部分に設けられた流入部から該ガイド孔に向かって延びて、上記フランジ部材の内周面に該フランジ部材の径方向内側から供給された潤滑油を、上記流入部から該ガイド孔に向けて案内するように構成されていることを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
  2. 請求項1記載の遠心振り子式ダンパ装置において、
    2つの上記アダプタが、上記フランジ部材の中心軸方向両側の面にそれぞれ設けられ、
    上記2つのアダプタは、上記フランジ部材の内周面よりも該フランジ部材の径方向内側に突出して、該突出部分が、該フランジ部材の内周面と共に、該フランジ部材の内周面に供給された上記潤滑油を捕捉する断面凹状のオイル溝を画定することを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
  3. 請求項1又は2記載の遠心振り子式ダンパ装置において、
    上記各潤滑油案内路は、上記フランジ部材の径方向外側にいくほど該潤滑油案内路の幅が小さくなるように設けられていることを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
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