JP2019035468A - デュアルクラッチ式変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることができるデュアルクラッチ式変速機を提供すること。【解決手段】駆動源からの動力を断接可能な第1クラッチが設けられ、カウンタ軸と動力伝達可能に連結された第1入力軸と、前記駆動源からの動力を断接可能な第2クラッチが設けられるとともに前記第1クラッチと同軸に配置され、前記カウンタ軸と動力伝達可能に連結された第2入力軸と、前記第1入力軸および第2入力軸と同軸に配置された出力軸および遊転ギヤを有し、第1の所定変速段において前記第1入力軸と前記遊転ギヤとが結合され、第2の所定変速段において前記出力軸と前記遊転ギヤとが結合されるデュアルクラッチ式変速機。【選択図】図1
Description
本発明は、デュアルクラッチ式変速機に関する。
特許文献1には、二個のクラッチを有するデュアルクラッチ装置をエンジンと変速機との間に設け、エンジンから変速機への動力伝達を二系統に切り替えられるようにしたデュアルクラッチ式変速機が開示されている。
特許文献1に記載のデュアルクラッチ式変速機では、6列のギヤ列と、4個のシンクロ機構を用いて、前進8速を作り出している。特許文献1に記載のデュアルクラッチ式変速機は、ギヤ列およびシンクロ機構の数が多いため、変速機の全長が長く、変速機の重量が重いという課題を有している。
本発明の目的は、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることができるデュアルクラッチ式変速機を提供することである。
本発明に係るデュアルクラッチ式変速機は、駆動源からの動力を断接可能な第1クラッチが設けられ、カウンタ軸と動力伝達可能に連結された第1入力軸と、前記駆動源からの動力を断接可能な第2クラッチが設けられるとともに前記第1クラッチと同軸に配置され、前記カウンタ軸と動力伝達可能に連結された第2入力軸と、前記第1入力軸および第2入力軸と同軸に配置された出力軸および遊転ギヤを有し、第1の所定変速段において前記第1入力軸と前記遊転ギヤとが結合され、第2の所定変速段において前記出力軸と前記遊転ギヤとが結合される。
本発明に係るデュアルクラッチ式変速機によれば、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は一例であり、本発明はこの実施形態により限定されるものではない。
まず、図1を参照して、実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1の全体構成について説明する。図1における左側がデュアルクラッチ式変速機1の前側であり、図1における右側がデュアルクラッチ式変速機1における後側である。
デュアルクラッチ式変速機1は、第1クラッチ10と、第2クラッチ20と、変速部30とを備えている。そして、変速部30の出力側に、不図示のプロペラシャフト、デファレンシャルおよびドライブシャフトを介して、駆動輪が動力伝達可能に連結されている。
第1クラッチ10は、例えば、複数の入力側クラッチ板11および複数の出力側クラッチ板12を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。入力側クラッチ板11は、エンジン(不図示)の出力軸2と一体回転する。出力側クラッチ板12は、変速部30の第1入力軸31と一体回転する。
第1クラッチ10は、リターンスプリング(不図示)によって断方向に付勢されており、ピストン(不図示)の作動油室に制御油圧が供給されることでピストンが移動して、入力側クラッチ板11および出力側クラッチ板12を圧接することで接とされる。第1クラッチ10が接とされることで、エンジンの動力が第1入力軸31に伝達される。第1クラッチ10の断接は、制御装置40によって制御される。
第2クラッチ20は、第1クラッチ10の外周側に設けられている。なお、本実施形態では、第2クラッチ20が第1クラッチ10の外周側に設けられているものを例に挙げて説明を行うが、第1クラッチ10および第2クラッチ20の配置関係はこれに限定されない。例えば、第2クラッチ20を、第1クラッチ10の内周側、前側または後側に配置するようにしてもよい。
第2クラッチ20は、例えば、複数の入力側クラッチ板21および複数の出力側クラッチ板22を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。入力側クラッチ板21は、エンジンの出力軸2と一体回転する。出力側クラッチ板22は、変速部30の第2入力軸32と一体回転する。
第2クラッチ20は、リターンスプリング(不図示)によって断方向に付勢されており、ピストン(不図示)の作動油室に制御油圧が供給されることでピストンが移動して、入力側クラッチ板21および出力側クラッチ板22を圧接することで接とされる。第2クラッチ20が接とされることで、エンジンの動力が第2入力軸32に伝達される。第2クラッチ20の断接は、制御装置40によって制御される。
変速部30は、第1クラッチ10の出力側に接続された第1入力軸31と、第2クラッチ20の出力側に接続された第2入力軸32とを備えている。また、変速部30は、第1入力軸31および第2入力軸32と平行に配置された第1カウンタ軸33および第2カウンタ軸34を備えている。さらに、変速部30は、第1入力軸31および第2入力軸32と同軸上に配置された出力軸35を備えている。
第1入力軸31は、軸受(不図示)を介して第2入力軸32に相対回転可能に軸支されている。第1入力軸31の前後方向の中間部には、第1入力ギヤ52aが固定されている。第1入力ギヤ52aは、第1カウンタ軸33に固定された第2カウンタギヤ52bと常時噛合している。第1入力ギヤ52aと第2カウンタギヤ52bとにより、第2ギヤ列52が構成される。第1入力軸31の後端部には、第1シンクロ機構61(後述する)の第1シンクロハブ61aが固定されている。
第2入力軸32は、第1入力軸31が挿通される中空軸であって、軸受(不図示)を介して変速機ケース(不図示)に回転可能に軸支されている。第2入力軸32の後端部には、第2入力ギヤ51aが固定されている。第2入力ギヤ51aは、第1入力ギヤ52aより前側に配置される。第2入力ギヤ51aは、第1カウンタ軸33に固定された第1カウンタギヤ51bと常時噛合している。第2入力ギヤ51aと第1カウンタギヤ51bとにより、第1ギヤ列51が構成される。
第1カウンタ軸33は、軸受(不図示)を介して変速機ケース(不図示)に回転可能に軸支されている。第1カウンタ軸33には、前側から順に、第1カウンタギヤ51b、第2カウンタギヤ52bおよび第2シンクロ機構62(後述する)の第2シンクロハブ62aが固定されている。
第1カウンタ軸33の後端部には、リバース用カウンタギヤ55bが、第1カウンタ軸33に対して相対回転可能に設けられている。リバース用カウンタギヤ55bの前端部には、第2シンクロ機構62のドグギヤ62dが設けられている。第2カウンタギヤ52bと第2シンクロハブ62aの間には、第2カウンタ軸34が配置されている。
第2カウンタ軸34は、第1カウンタ軸33が挿通される中空軸であって、軸受(不図示)を介して第1カウンタ軸33に相対回転可能に軸支されている。第2カウンタ軸34の前端部には、第3カウンタギヤ53bが固定されている。第3カウンタギヤ53bは、出力軸35に対して相対回転可能に設けられた第1出力ギヤ53a(遊転ギヤの一例)と常時噛合している。第3カウンタギヤ53bと第1出力ギヤ53aとにより、第3ギヤ列53が構成される。
第2カウンタ軸34の中間部には、第4カウンタギヤ54bが固定されている。第4カウンタギヤ54bは、出力軸35に対して相対回転可能に設けられた第2出力ギヤ54a(第2遊転ギヤの一例)と常時噛合している。第4カウンタギヤ54bと第2出力ギヤ54aとにより、第4ギヤ列54が構成される。第2カウンタ軸34の後端部には、第2シンクロ機構62のドグギヤ62cが設けられている。
出力軸35は、軸受(不図示)を介して変速機ケース(不図示)に回転可能に軸支されている。出力軸35の前端部には、第1出力ギヤ53aが、出力軸35に対して相対回転可能に設けられている。第1出力ギヤ53aの前端部には、第1シンクロ機構61のドグギヤ61cが設けられている。第1出力ギヤ53aの後端部には、第3シンクロ機構63のドグギヤ63cが設けられている。
出力軸35の中間部には、第2出力ギヤ54aが、出力軸35に対して相対回転可能に設けられている。第2出力ギヤ54aの前端部には、第3シンクロ機構63のドグギヤ63dが設けられている。
出力軸35には、第3シンクロ機構63の第3シンクロハブ63aおよびリバース用出力ギヤ55aが固定されている。第3シンクロハブ63aは、第1出力ギヤ53aおよび第2出力ギヤ54aの間に配置されている。リバース用出力ギヤ55aは、第2出力ギヤ54aの後側に配置されている。
リバース用出力ギヤ55aは、リバースアイドラギヤ55cを介して、リバース用カウンタギヤ55bと常時噛合している。リバース用カウンタギヤ55b、リバースアイドラギヤ55cおよびリバース用出力ギヤ55aにより、第5ギヤ列55が構成される。
変速部30は、第1シンクロ機構61と、第2シンクロ機構62と、第3シンクロ機構63とを備えている。
第1シンクロ機構61は、第1シンクロハブ61aと、第1シンクロスリーブ61bと、ドグギヤ61cとを備えている。第1シンクロハブ61aは、上述のとおり、第1入力軸31に固定されている。
第1シンクロスリーブ61bは、第1シンクロハブ61aのスプライン外歯と係合するスプライン内歯を有する。第1シンクロスリーブ61bは、第1シンクロハブ61aと一体回転可能し、かつ第1シンクロハブ61aに対して前後方向に移動可能である。
ドグギヤ61cは、上述のとおり、第1出力ギヤ53aに設けられている。第1シンクロハブ61aとドグギヤ61cとの間には、シンクロナイザリング(不図示)が設けられている。
第1シンクロ機構61は、シフトフォーク(不図示)によって第1シンクロスリーブ61bが移動させられてドグギヤ61cと係合することで、第1入力軸31と第1出力ギヤ53aとを同期結合させる。第1シンクロスリーブ61bの動作は、制御装置40によって制御される。
第2シンクロ機構62は、第2シンクロハブ62aと、第2シンクロスリーブ62bと、ドグギヤ62cと、ドグギヤ62dとを備えている。第2シンクロハブ62aは、上述のとおり、第1カウンタ軸33に固定されている。
第2シンクロスリーブ62bは、第2シンクロハブ62aのスプライン外歯と係合するスプライン内歯を有する。第2シンクロスリーブ62bは、第2シンクロハブ62aと一体回転可能し、かつ第2シンクロハブ62aに対して前後方向に移動可能である。
ドグギヤ62cは、上述のとおり、第2カウンタ軸34に設けられている。ドグギヤ62dは、上述のとおり、リバース用カウンタギヤ55bに設けられている。第2シンクロハブ62aとドグギヤ62cおよびドグギヤ62dとの間には、それぞれシンクロナイザリング(不図示)が設けられている。
第2シンクロ機構62は、シフトフォーク(不図示)によって第2シンクロスリーブ62bが移動させられてドグギヤ62cまたはドグギヤ62dと係合することで、第1カウンタ軸33と第2カウンタ軸34またはリバース用カウンタギヤ55bとを選択的に同期結合させる。第2シンクロスリーブ62bの動作は、制御装置40によって制御される。
第3シンクロ機構63は、第3シンクロハブ63aと、第3シンクロスリーブ63bと、ドグギヤ63cと、ドグギヤ63dとを備えている。第3シンクロハブ63aは、上述のとおり、出力軸35に固定されている。
第3シンクロスリーブ63bは、第3シンクロハブ63aのスプライン外歯と係合するスプライン内歯を有する。第3シンクロスリーブ63bは、第3シンクロハブ63aと一体回転可能し、かつ第3シンクロハブ63aに対して前後方向に移動可能である。
ドグギヤ63cは、上述のとおり、第1出力ギヤ53aに設けられている。ドグギヤ63dは、上述のとおり、第2出力ギヤ54aに設けられている。第3シンクロハブ63aとドグギヤ63cおよびドグギヤ63dとの間には、それぞれシンクロナイザリング(不図示)が設けられている。
第3シンクロ機構63は、シフトフォーク(不図示)によって第3シンクロスリーブ63bが移動させられてドグギヤ63cまたはドグギヤ63dと係合することで、出力軸35と第1出力ギヤ53aまたは第2出力ギヤ54aとを選択的に同期結合させる。第3シンクロスリーブ63bの動作は、制御装置40によって制御される。
次に、図2〜図10を参照して、本実施形態のデュアルクラッチ式変速機1による各変速段の動力伝達経路について説明する。図2は、変速段とクラッチおよびスリーブの動作状態との関係を示す図表である。図2において、黒丸は、動力伝達に寄与していることを示している。一方、白丸は、動力伝達に寄与していないことを示している。
図3は、1速段の動力伝達経路を示している。1速段では、第1クラッチ10が接とされ、第2シンクロ機構62によって第1カウンタ軸33と第2カウンタ軸34とが結合され、第3シンクロ機構63によって第2出力ギヤ54aと出力軸35とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ10→第1入力軸31→第2ギヤ列52→第1カウンタ軸33→第2シンクロ機構62→第2カウンタ軸34→第4ギヤ列54→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、1速段の動力伝達経路が確立される。
図4は、2速段の動力伝達経路を示している。2速段は、1速段の状態で、第1クラッチ10を断とするとともに第2クラッチ20を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ20→第2入力軸32→第1ギヤ列51→第1カウンタ軸33→第2シンクロ機構62→第2カウンタ軸34→第4ギヤ列54→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、2速段の動力伝達経路が確立される。
図5は、3速段の動力伝達経路を示している。3速段では、第1クラッチ10が接とされ、第2シンクロ機構62によって第1カウンタ軸33と第2カウンタ軸34とが結合され、第3シンクロ機構63によって第1出力ギヤ53aと出力軸35とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ10→第1入力軸31→第2ギヤ列52→第1カウンタ軸33→第2シンクロ機構62→第2カウンタ軸34→第3ギヤ列53→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、3速段の動力伝達経路が確立される。
図6は、4速段の動力伝達経路を示している。4速段は、3速段の状態で、第1クラッチ10を断とするとともに第2クラッチ20を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ20→第2入力軸32→第1ギヤ列51→第1カウンタ軸33→第2シンクロ機構62→第2カウンタ軸34→第3ギヤ列53→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、4速段の動力伝達経路が確立される。
図7は、5速段の動力伝達経路を示している。5速段では、第1クラッチ10が接とされ、第1シンクロ機構61によって第1入力軸31と第1出力ギヤ53aとが結合され、第3シンクロ機構63によって第2出力ギヤ54aと出力軸35とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ10→第1入力軸31→第1シンクロ機構61→第3ギヤ列53→第2カウンタ軸34→第4ギヤ列54→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、5速段の動力伝達経路が確立される。
図8は、6速段の動力伝達経路を示している。6速段は、5速段の状態で、第1クラッチ10を断とするとともに第2クラッチ20を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ20→第2入力軸32→第1ギヤ列51→第1カウンタ軸33→第2ギヤ列52→第1入力軸31→第1シンクロ機構61→第3ギヤ列53→第2カウンタ軸34→第4ギヤ列54→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、6速段の動力伝達経路が確立される。
図9は、7速段の動力伝達経路を示している。7速段では、第1クラッチ10が接とされ、第1シンクロ機構61によって第1入力軸31と第1出力ギヤ53aとが結合され、第3シンクロ機構63によって第1出力ギヤ53aと出力軸35とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ10→第1入力軸31→第1シンクロ機構61→第1出力ギヤ53a→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、7速段の動力伝達経路が確立される。7速段は、直結段である。
図10は、8速段の動力伝達経路を示している。8速段は、7速段の状態で、第1クラッチ10を断とするとともに第2クラッチ20を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ20→第2入力軸32→第1ギヤ列51→第1カウンタ軸33→第2ギヤ列52→第1入力軸31→第1シンクロ機構61→第1出力ギヤ53a→第3シンクロ機構63→出力軸35と伝達されることで、8速段の動力伝達経路が確立される。
図11は、後進1速段の動力伝達経路を示している。後進1速段では、第1クラッチ10が接とされ、第2シンクロ機構62によって第1カウンタ軸33とリバース用カウンタギヤ55bとが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ10→第1入力軸31→第2ギヤ列52→第1カウンタ軸33→第2シンクロ機構62→第5ギヤ列55→出力軸35と伝達されることで、後進1速段の動力伝達経路が確立される。
また、後進1速段では、その後に行われる可能性が高い1速段または2速段への変速に備えて、第3シンクロ機構63によって第2出力ギヤ54aと出力軸35とが結合される(ただし、後進1速段における動力伝達には寄与しない)。なお、第3シンクロ機構63による第2出力ギヤ54aと出力軸35との結合は行わなくても構わない。
図12は、後進2速段の動力伝達経路を示している。後進2速段では、第2クラッチ20が接とされ、第2シンクロ機構62によって第1カウンタ軸33とリバース用カウンタギヤ55bとが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ20→第2入力軸32→第1ギヤ列51→第1カウンタ軸33→第2シンクロ機構62→第5ギヤ列55→出力軸35と伝達されることで、後進2速段の動力伝達経路が確立される。
また、後進2速段では、その後に行われる可能性が高い1速段または2速段への変速に備えて、第3シンクロ機構63によって第2出力ギヤ54aと出力軸35とが結合される(ただし、後進2速段における動力伝達には寄与しない)。なお、第3シンクロ機構63による第2出力ギヤ54aと出力軸35との結合は行わなくても構わない。
本実施形態のデュアルクラッチ式変速機1では、隣り合う奇数段から偶数段へのアップシフト(1速段→2速段、3速段→4速段、5速段→6速段、および、7速段→8速段)は、変速部30におけるシンクロ機構を動作させることなく、第1クラッチ10を断とするとともに第2クラッチ20を接とすることで行われる。すなわち、このような変速時に、トルク切れが発生しない。
また、隣り合う偶数段から奇数段へのダウンシフト(8速段→7速段、6速段→5速段、4速段→3速段、および、2速段→1速段)は、変速部30におけるシンクロ機構を動作させることなく、第2クラッチ20を断とするとともに第1クラッチ10を接とすることで行われる。すなわち、このような変速時に、トルク切れが発生しない。
一方、隣り合う偶数段から奇数段へのアップシフト、隣り合う奇数段から偶数段へのダウンシフト、および、飛び越し変速時には、係合しているクラッチを断とし、シンクロ機構を動作させた上で、再度クラッチを接とすることで変速が行われる。
以上説明したように、本実施形態のデュアルクラッチ式変速機1では、3速段および4速段において出力側(出力軸35)と結合される第1出力ギヤ53aを、5速段、6速段、7速段および8速段において入力側(第1入力軸31)と結合させるように構成している。そのため、ギヤ列およびシンクロ機構の数を増やすことなく、変速段数を増大させることができ、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることが可能となる。
また、第1出力ギヤ53aは、7速段および8速段において、入力側(第1入力軸31)および出力側(出力軸35)の両方と結合される。そのため、ギヤ列およびシンクロ機構の数を増やすことなく、変速段数を増大させることができ、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることが可能となる。
また、本実施形態のデュアルクラッチ式変速機1では、6速段および8速段において、第2入力軸32に入力されたエンジンからの動力が、第1ギヤ列51、第1カウンタ軸33および第2ギヤ列を経由して第1入力軸31に伝達されるように構成している。そのため、ギヤ列およびシンクロ機構の数を増やすことなく、変速段数を増大させることができ、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることが可能となる。
さらに、本実施形態のデュアルクラッチ式変速機1では、6速段において、第1ギヤ列51、第2ギヤ列52、第3ギヤ列53および第4ギヤ列54の全てが動力伝達に寄与し、さらに、第1入力軸31、第2入力軸32、第1カウンタ軸33、第2カウンタ軸34および出力軸35の全てが動力伝達に寄与するように構成している。そのため、ギヤ列およびシンクロ機構の数を増やすことなく、変速段数を増大させることができ、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、2速段と3速段との間での変速時、および、6速段と7速段との間での変速時に、第3シンクロ機構63のみを操作することで変速することができる。そのため、変速時間を短縮することが可能となる。
なお、上述の実施形態では、各軸と各ギヤおよび各シンクロハブとを別部品により構成したものを例に説明を行ったが、これに限定されない。例えば、軸に固定されるギヤおよび各シンクロハブは、軸と一体に設けられていてもよい。
また、上述の実施形態では、スリーブおよびハブを有する機械式係合機構がシンクロ機構を有するものを例に説明を行ったが、これに限定されない。例えば、ノンシンクロタイプの機械式係合機構でもよい。
(第1変形例)
次に、第1変形例について図13および図14を用いて説明する。第1変形例に係るデュアルクラッチ式変速機101と、上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1との構造上の差異点は、第1ないし第4ギヤ列におけるギヤ歯数のみである。そのため、デュアルクラッチ式変速機101の構造についての詳細な説明は省略する。
次に、第1変形例について図13および図14を用いて説明する。第1変形例に係るデュアルクラッチ式変速機101と、上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1との構造上の差異点は、第1ないし第4ギヤ列におけるギヤ歯数のみである。そのため、デュアルクラッチ式変速機101の構造についての詳細な説明は省略する。
上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1では、奇数段を確立するのに第1クラッチ10を用い、偶数段を確立するのに第2クラッチ20を用いた。これに対して、第1変形例に係るデュアルクラッチ式変速機101では、奇数段を確立するのに第2クラッチ120を用い、偶数段を確立するのに第1クラッチ110を用いる。
1速段では、第2クラッチ120が接とされ、第2シンクロ機構162によって第1カウンタ軸133と第2カウンタ軸134とが結合され、第3シンクロ機構163によって第1出力ギヤ153aと出力軸135とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ120→第2入力軸132→第1ギヤ列151→第1カウンタ軸133→第2シンクロ機構162→第2カウンタ軸134→第3ギヤ列153→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、1速段の動力伝達経路が確立される。
2速段は、1速段の状態で、第2クラッチ120を断とするとともに第1クラッチ110を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ110→第1入力軸131→第2ギヤ列152→第1カウンタ軸133→第2シンクロ機構162→第2カウンタ軸134→第3ギヤ列153→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、2速段の動力伝達経路が確立される。
3速段では、第2クラッチ120が接とされ、第2シンクロ機構162によって第1カウンタ軸133と第2カウンタ軸134とが結合され、第3シンクロ機構163によって第2出力ギヤ154aと出力軸135とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ120→第2入力軸132→第1ギヤ列151→第1カウンタ軸133→第2シンクロ機構162→第2カウンタ軸134→第4ギヤ列154→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、3速段の動力伝達経路が確立される。
4速段は、3速段の状態で、第2クラッチ120を断とするとともに第1クラッチ110を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ110→第1入力軸131→第2ギヤ列152→第1カウンタ軸133→第2シンクロ機構162→第2カウンタ軸134→第4ギヤ列154→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、4速段の動力伝達経路が確立される。
5速段では、第2クラッチ120が接とされ、第1シンクロ機構161によって第1入力軸131と第1出力ギヤ153aとが結合され、第3シンクロ機構163によって第1出力ギヤ153aと出力軸135とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ120→第2入力軸132→第1ギヤ列151→第1カウンタ軸133→第2ギヤ列152→第1入力軸131→第1シンクロ機構161→第1出力ギヤ153a→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、5速段の動力伝達経路が確立される。
6速段は、5速段の状態で、第2クラッチ120を断とするとともに第1クラッチ110を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ110→第1入力軸131→第1シンクロ機構161→第1出力ギヤ153a→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、6速段の動力伝達経路が確立される。6速段は、直結段である。
7速段では、第2クラッチ120が接とされ、第1シンクロ機構161によって第1入力軸131と第1出力ギヤ153aとが結合され、第3シンクロ機構163によって第2出力ギヤ154aと出力軸135とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ120→第2入力軸132→第1ギヤ列151→第1カウンタ軸133→第2ギヤ列152→第1入力軸131→第1シンクロ機構161→第3ギヤ列153→第2カウンタ軸134→第4ギヤ列154→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、7速段の動力伝達経路が確立される。
8速段は、7速段の状態で、第2クラッチ120を断とするとともに第1クラッチ110を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ110→第1入力軸131→第1シンクロ機構161→第3ギヤ列153→第2カウンタ軸134→第4ギヤ列154→第3シンクロ機構163→出力軸135と伝達されることで、8速段の動力伝達経路が確立される。
以上説明したように、第1変形例によれば、上述の実施形態と同様に、ギヤ列およびシンクロ機構の数を増やすことなく、変速段数を増大させることができ、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることが可能となる。また、6速段で直結段を形成することができ、オーバードライブギヤ段を7速段および8速段で確保することが可能となる。
さらに、第1変形例によれば、2速段と3速段との間での変速時、および、6速段と7速段との間での変速時に、第3シンクロ機構163のみを操作することで変速することができる。そのため、変速時間を短縮することが可能となる。
(第2変形例)
次に、第2変形例について図15および図16を用いて説明する。第2変形例に係るデュアルクラッチ式変速機201と、上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1との構造上の差異点は、第1ないし第4ギヤ列におけるギヤ歯数のみである。そのため、デュアルクラッチ式変速機201の構造についての詳細な説明は省略する。
次に、第2変形例について図15および図16を用いて説明する。第2変形例に係るデュアルクラッチ式変速機201と、上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1との構造上の差異点は、第1ないし第4ギヤ列におけるギヤ歯数のみである。そのため、デュアルクラッチ式変速機201の構造についての詳細な説明は省略する。
上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1では、奇数段を確立するのに第1クラッチ10を用い、偶数段を確立するのに第2クラッチ20を用いた。これに対して、第2変形例に係るデュアルクラッチ式変速機201では、奇数段を確立するのに第2クラッチ220を用い、偶数段を確立するのに第1クラッチ210を用いる。
1速段では、第2クラッチ220が接とされ、第1シンクロ機構261によって第1入力軸131と第1出力ギヤ253aとが結合され、第3シンクロ機構263によって第2出力ギヤ254aと出力軸235とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ220→第2入力軸232→第1ギヤ列251→第1カウンタ軸233→第2ギヤ列252→第1入力軸231→第1シンクロ機構261→第3ギヤ列253→第2カウンタ軸234→第4ギヤ列254→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、1速段の動力伝達経路が確立される。
2速段は、1速段の状態で、第2クラッチ220を断とするとともに第1クラッチ210を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ210→第1入力軸231→第1シンクロ機構261→第3ギヤ列253→第2カウンタ軸234→第4ギヤ列254→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、2速段の動力伝達経路が確立される。
3速段では、第2クラッチ220が接とされ、第2シンクロ機構262によって第1カウンタ軸233と第2カウンタ軸234とが結合され、第3シンクロ機構263によって第2出力ギヤ254aと出力軸235とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ220→第2入力軸232→第1ギヤ列251→第1カウンタ軸233→第2シンクロ機構262→第2カウンタ軸234→第4ギヤ列254→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、3速段の動力伝達経路が確立される。
4速段は、3速段の状態で、第2クラッチ220を断とするとともに第1クラッチ210を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ210→第1入力軸231→第2ギヤ列252→第1カウンタ軸233→第2シンクロ機構262→第2カウンタ軸234→第4ギヤ列254→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、4速段の動力伝達経路が確立される。
5速段では、第2クラッチ220が接とされ、第1シンクロ機構261によって第1入力軸231と第1出力ギヤ253aとが結合され、第3シンクロ機構263によって第1出力ギヤ253aと出力軸235とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ220→第2入力軸232→第1ギヤ列251→第1カウンタ軸233→第2ギヤ列252→第1入力軸231→第1シンクロ機構261→第1出力ギヤ253a→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、5速段の動力伝達経路が確立される。
6速段は、5速段の状態で、第2クラッチ220を断とするとともに第1クラッチ210を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ210→第1入力軸231→第1シンクロ機構261→第1出力ギヤ253a→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、6速段の動力伝達経路が確立される。6速段は、直結段である。
7速段では、第2クラッチ220が接とされ、第2シンクロ機構262によって第1カウンタ軸233と第2カウンタ軸234とが結合され、第3シンクロ機構263によって第1出力ギヤ253aと出力軸235とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ220→第2入力軸232→第1ギヤ列251→第1カウンタ軸233→第2シンクロ機構262→第2カウンタ軸234→第3ギヤ列253→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、7速段の動力伝達経路が確立される。
8速段は、7速段の状態で、第2クラッチ220を断とするとともに第1クラッチ210を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ210→第2入力軸231→第2ギヤ列252→第1カウンタ軸233→第2シンクロ機構262→第2カウンタ軸234→第3ギヤ列253→第3シンクロ機構263→出力軸235と伝達されることで、8速段の動力伝達経路が確立される。
以上説明したように、第2変形例によれば、上述の実施形態と同様に、ギヤ列およびシンクロ機構の数を増やすことなく、変速段数を増大させることができ、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることが可能となる。また、6速段で直結段を形成することができ、オーバードライブギヤ段を7速段および8速段で確保することが可能となる。
さらに、1速段において、第1ギヤ列251、第2ギヤ列252、第3ギヤ列253および第4ギヤ列254の全てが動力伝達に寄与し、さらに、第1入力軸231、第2入力軸232、第1カウンタ軸233、第2カウンタ軸234および出力軸235の全てが動力伝達に寄与するように構成している。そのため、高速段において当該動力伝達経路を形成するのに比べて、各要素の回転に伴う撹拌抵抗を低減することができる。
(第3変形例)
次に、第3変形例について図17および図18を用いて説明する。第3変形例に係るデュアルクラッチ式変速機301と、上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1との構造上の差異点は、第1ないし第4ギヤ列におけるギヤ歯数のみである。そのため、デュアルクラッチ式変速機301の構造についての詳細な説明は省略する。
次に、第3変形例について図17および図18を用いて説明する。第3変形例に係るデュアルクラッチ式変速機301と、上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1との構造上の差異点は、第1ないし第4ギヤ列におけるギヤ歯数のみである。そのため、デュアルクラッチ式変速機301の構造についての詳細な説明は省略する。
上述の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1では、奇数段を確立するのに第1クラッチ10を用い、偶数段を確立するのに第2クラッチ20を用いた。これに対して、第2変形例に係るデュアルクラッチ式変速機301では、奇数段を確立するのに第2クラッチ320を用い、偶数段を確立するのに第1クラッチ310を用いる。
1速段では、第2クラッチ320が接とされ、第2シンクロ機構362によって第1カウンタ軸333と第2カウンタ軸334とが結合され、第3シンクロ機構363によって第2出力ギヤ354aと出力軸335とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ320→第2入力軸332→第1ギヤ列351→第1カウンタ軸333→第2シンクロ機構362→第2カウンタ軸334→第4ギヤ列354→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、1速段の動力伝達経路が確立される。
2速段は、1速段の状態で、第2クラッチ320を断とするとともに第1クラッチ310を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ310→第1入力軸331→第2ギヤ列352→第1カウンタ軸333→第2シンクロ機構362→第2カウンタ軸334→第4ギヤ列354→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、2速段の動力伝達経路が確立される。
3速段では、第2クラッチ320が接とされ、第2シンクロ機構362によって第1カウンタ軸333と第2カウンタ軸334とが結合され、第3シンクロ機構363によって第1出力ギヤ353aと出力軸335とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ320→第2入力軸332→第1ギヤ列351→第1カウンタ軸333→第2シンクロ機構362→第2カウンタ軸334→第3ギヤ列353→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、3速段の動力伝達経路が確立される。
4速段は、3速段の状態で、第2クラッチ320を断とするとともに第1クラッチ310を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ310→第1入力軸331→第2ギヤ列352→第1カウンタ軸333→第2シンクロ機構362→第2カウンタ軸334→第3ギヤ列353→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、4速段の動力伝達経路が確立される。
5速段では、第2クラッチ320が接とされ、第1シンクロ機構361によって第1入力軸331と第1出力ギヤ353aとが結合され、第3シンクロ機構363によって第2出力ギヤ354aと出力軸335とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ320→第2入力軸332→第1ギヤ列351→第1カウンタ軸333→第2ギヤ列352→第1入力軸331→第1シンクロ機構361→第3ギヤ列353→第2カウンタ軸334→第4ギヤ列354→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、5速段の動力伝達経路が確立される。
6速段は、5速段の状態で、第2クラッチ320を断とするとともに第1クラッチ310を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ310→第1入力軸331→第1シンクロ機構361→第3ギヤ列353→第2カウンタ軸334→第4ギヤ列354→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、6速段の動力伝達経路が確立される。
7速段では、第2クラッチ320が接とされ、第1シンクロ機構361によって第1入力軸331と第1出力ギヤ353aとが結合され、第3シンクロ機構363によって第1出力ギヤ353aと出力軸335とが結合される。
すなわち、エンジンの動力が第2クラッチ320→第2入力軸332→第1ギヤ列351→第1カウンタ軸333→第2ギヤ列352→第1入力軸331→第1シンクロ機構361→第1出力ギヤ353a→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、7速段の動力伝達経路が確立される。
8速段は、7速段の状態で、第2クラッチ320を断とするとともに第1クラッチ310を接とすることで実現される。
すなわち、エンジンの動力が第1クラッチ310→第1入力軸331→第1シンクロ機構361→第1出力ギヤ353a→第3シンクロ機構363→出力軸335と伝達されることで、8速段の動力伝達経路が確立される。8速段は直結段である。
以上説明したように、第3変形例によれば、上述の実施形態と同様に、ギヤ列およびシンクロ機構の数を増やすことなく、変速段数を増大させることができ、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることが可能となる。また、8速段で直結段を形成することができるため、最高速段において各要素の回転に伴う撹拌抵抗を低減することができる。
さらに、第3変形例によれば、2速段と3速段との間での変速時、および、6速段と7速段との間での変速時に、第3シンクロ機構163のみを操作することで変速することができる。そのため、変速時間を短縮することが可能となる。
本発明のデュアルクラッチ式変速機は、変速機の全長および重量の増加を抑制しつつ、変速段数を増大させることができ、産業上の利用可能性は多大である。
1、101、201、301 デュアルクラッチ式変速機
2 出力軸
10、110、210、310 第1クラッチ
11 入力側クラッチ板
12 出力側クラッチ板
20、120、220、320 第2クラッチ
21 入力側クラッチ板
22 出力側クラッチ板
30 変速部
31、131、231、331 第1入力軸
32、132、232、332 第2入力軸
33、133、233、333 第1カウンタ軸
34、134、234、334 第2カウンタ軸
35、135、235、335 出力軸
40 制御装置
51、151、251、351 第1ギヤ列
51a 第2入力ギヤ
51b 第1カウンタギヤ
52、152、252、352 第2ギヤ列
52a 第1入力ギヤ
52b 第2カウンタギヤ
53、153、253、353 第3ギヤ列
53a、153a、253a、353a 第1出力ギヤ
53b 第3カウンタギヤ
54、154、254、354 第4ギヤ列
54a、154a、254a、354a 第2出力ギヤ
54b 第4カウンタギヤ
55 第5ギヤ列
55a リバース用出力ギヤ
55b リバース用カウンタギヤ
55c リバースアイドラギヤ
61、161、261、361 第1シンクロ機構
61a 第1シンクロハブ
61b 第1シンクロスリーブ
61c ドグギヤ
62、162、262、362 第2シンクロ機構
62a 第2シンクロハブ
62b 第2シンクロスリーブ
62c ドグギヤ
62d ドグギヤ
63、163、263、363 第3シンクロ機構
63a 第3シンクロハブ
63b 第3シンクロスリーブ
63c ドグギヤ
63d ドグギヤ
2 出力軸
10、110、210、310 第1クラッチ
11 入力側クラッチ板
12 出力側クラッチ板
20、120、220、320 第2クラッチ
21 入力側クラッチ板
22 出力側クラッチ板
30 変速部
31、131、231、331 第1入力軸
32、132、232、332 第2入力軸
33、133、233、333 第1カウンタ軸
34、134、234、334 第2カウンタ軸
35、135、235、335 出力軸
40 制御装置
51、151、251、351 第1ギヤ列
51a 第2入力ギヤ
51b 第1カウンタギヤ
52、152、252、352 第2ギヤ列
52a 第1入力ギヤ
52b 第2カウンタギヤ
53、153、253、353 第3ギヤ列
53a、153a、253a、353a 第1出力ギヤ
53b 第3カウンタギヤ
54、154、254、354 第4ギヤ列
54a、154a、254a、354a 第2出力ギヤ
54b 第4カウンタギヤ
55 第5ギヤ列
55a リバース用出力ギヤ
55b リバース用カウンタギヤ
55c リバースアイドラギヤ
61、161、261、361 第1シンクロ機構
61a 第1シンクロハブ
61b 第1シンクロスリーブ
61c ドグギヤ
62、162、262、362 第2シンクロ機構
62a 第2シンクロハブ
62b 第2シンクロスリーブ
62c ドグギヤ
62d ドグギヤ
63、163、263、363 第3シンクロ機構
63a 第3シンクロハブ
63b 第3シンクロスリーブ
63c ドグギヤ
63d ドグギヤ
Claims (5)
- 駆動源からの動力を断接可能な第1クラッチが設けられ、カウンタ軸と動力伝達可能に連結された第1入力軸と、
前記駆動源からの動力を断接可能な第2クラッチが設けられるとともに前記第1クラッチと同軸に配置され、前記カウンタ軸と動力伝達可能に連結された第2入力軸と、
前記第1入力軸および第2入力軸と同軸に配置された出力軸および遊転ギヤを有し、
第1の所定変速段において前記第1入力軸と前記遊転ギヤとが結合され、第2の所定変速段において前記出力軸と前記遊転ギヤとが結合される、
デュアルクラッチ式変速機。 - 前記第1入力軸に固設された第1ギヤおよび前記カウンタ軸に固設されて前記第1ギヤと噛合する第2ギヤを有する第1ギヤ列と、
前記第2入力軸に固設された第3ギヤおよび前記カウンタ軸に固設されて前記第3ギヤと噛合する第4ギヤを有する第2ギヤ列と、
前記カウンタ軸と同軸に配置されるとともに前記カウンタ軸と結合可能な第2カウンタ軸に固設された第5ギヤおよび前記第5ギヤと噛合する前記遊転ギヤを有する第3ギヤ列と、
前記第2カウンタ軸に固設された第6ギヤおよび前記第6ギヤと噛合するとともに前記出力軸と結合可能な第2遊転ギヤを有する第4ギヤ列と、を備える、
請求項1に記載のデュアルクラッチ式変速機。 - 前記第1の所定変速段において、前記第2入力軸に入力された前記駆動源からの動力が前記第1ギヤ列、前記カウンタ軸および前記第2ギヤ列を経由して前記第1入力軸へ伝達される、
請求項2に記載のデュアルクラッチ式変速機。 - 前記第1の所定変速段において、前記第2遊転ギヤが前記出力軸と結合される、
請求項2または3に記載のデュアルクラッチ式変速機。 - 前記第1の所定変速段において、前記遊転ギヤがさらに前記出力軸と結合される、
請求項2または3に記載のデュアルクラッチ式変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017157144A JP2019035468A (ja) | 2017-08-16 | 2017-08-16 | デュアルクラッチ式変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017157144A JP2019035468A (ja) | 2017-08-16 | 2017-08-16 | デュアルクラッチ式変速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019035468A true JP2019035468A (ja) | 2019-03-07 |
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ID=65637281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017157144A Pending JP2019035468A (ja) | 2017-08-16 | 2017-08-16 | デュアルクラッチ式変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019035468A (ja) |
-
2017
- 2017-08-16 JP JP2017157144A patent/JP2019035468A/ja active Pending
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20190612 |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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