JP2019034671A - 車両方向の転換機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸がある悪路を走行するために、迅速に駆動輪としての前輪を望ましい方向に向かせることができる車両の方向転換機構を提供すること。【解決手段】車両の方向転換機構は、車両本体10と、車両本体10に接続され、それぞれが独立して駆動される左側前輪60L及び右側前輪60Rと、車両本体10に接続され、それぞれが独立して駆動される左側後輪80L及び右型後輪80Rと、左側前輪60Lと右側前輪60Rとを接続し、左側前輪60Lと右側前輪60Rとの回転速度の差によって、左側前輪60Lと右側前輪60Rの回転軸の方向を変更する接続部材30と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両方向の転換機構に関する。
従来、凹凸がある悪路を走行するために、互いに平行な二つのキャタピラがシャシのほぼ全幅にわたって延伸する装軌車両が知られている。車両の方向変換は、別々に駆動される二つのキャタピラに速度差を与えることによって行なわれる(例えば、特許文献1)。
特許2530138公報
例えば、図9に示す装軌車両210は、車両本体(シャシ)212と、左右のキャタピラ220L及び220Rを備える。凹凸がある悪路250を走行するために、悪路250の各位置の傾斜態様に応じて、例えば、方向L10に向かうのが望ましい部分、方向L11に向かうのが望ましい部分、方向L12に向かうのが望ましい部分があるとする。図9(a)の段階で、方向L10に向かうのが望ましいと判断した場合、装軌車両210は、右側のキャタピラ220Rの速度を左側のキャタピラ220Lよりも速くする。装軌車両210は、最終的には方向L10に向かう(図9(c)参照)のであるが、方向転換を開始してから方向転換が完了するまでの間に、図9(b)の矢印G1に示すように、装軌車両210は全体として進行方向とほぼ直交する方向に回動する。キャタピラ220Lに着目すると、キャタピラ220Lの回転方向(進行方向)とほぼ直交する方向(矢印G1に示す方向)に回動する。キャタピラ220Lは、通常のタイヤよりも悪路250と大きな面積で接触しているから、悪路250との摩擦が大きい。すなわち、キャタピラ220Lは、その回転方向とほぼ直交する方向へ悪路250との大きな摩擦による抵抗を受けながら回動しており、エネルギー効率が悪く、また、迅速な方向転換ができない。図9の例では、方向転換開始のとき(図9(a)のとき)には方向L10が望ましかったが、進行しつつ方向転換している間に、方向L11に向かうのが望ましい位置に至るから(図9(c)参照)、結局、凹凸が激しい悪路250において、望ましい方向に向かうことができないまま、非効率な走行を行うことになる。
本発明はかかる問題の解決を試みたものであり、凹凸がある悪路を走行するために、迅速に駆動輪としての前輪を望ましい方向に向かせることができる車両方向の転換機構を提供することを目的とする。
第一の発明は、車両本体と、前記車両本体に接続され、それぞれが独立して駆動される左側前輪及び右側前輪と、前記車両本体に接続され、それぞれが独立して駆動される左側後輪及び右型後輪と、前記左側前輪と前記右側前輪とを接続し、前記左側前輪の回転軸の方向と前記右側前輪の回転軸の方向が一致した状態を維持し、前記左側前輪と前記右側前輪との回転速度の差によって、前記左側前輪の回転軸と前記右側前輪の回転軸の方向を転換する接続部材と、を有する車両方向の転換機構である。
第一の発明の構成によれば、接続部材が、左右の前輪の回転速度の差によって、左右の前輪の回転軸の方向を転換する。車両本体全体が進行方向を変更しなくても、左右の前輪の回転軸の方向を変更することができる。また、ラック・アンド・ピニオン型のステアリングシステムのようなメカニズムは不要である。そして、左右の前輪が接続部材を動かすのであり、接続部材によって左右の前輪が動かされるのではないから、前輪の動きの抵抗となる力はほとんど作用しない。これにより、凹凸がある悪路を走行するために、迅速に駆動輪としての前輪の方向を転換することができる。
第二の発明は、第一の発明の構成において、前記左側前輪の回転軸及び前記右側前輪の回転軸が方向を転換する間において、前記左側後輪は、前記車両本体の中心線と平行方向の前記左側前輪の速度成分と一致するように回転が制御され、前記右側後輪は、前記車両本体の中心線と平行方向の前記右側前輪の速度成分と一致するように回転が制御される、請求項1に記載の車両の方向転換機構である。
第三の発明は、第一の発明または第二の発明のいずれかの構成において、前記左側前輪の回転軸の方向及び前記右側前輪の回転軸の方向を検出する前輪方向検出手段と、前記左側前輪の回転軸の方向及び前記右側前輪の回転軸の方向と水平面において垂直な方向である前輪方向と、方向転換の目標となる目標方向との差分を算出する方向転換角度算出手段と、前記差分及び方向転換のための時間に基づいて、前記左側前輪及び前記右側前輪の回転速度を決定する回転速度決定手段と、を有する、車両の方向転換機構である。
本発明によれば、凹凸がある悪路を走行するために、迅速に駆動輪としての前輪を望ましい方向に向かせることができる。
本発明の車両の方向転換機構を搭載した無人車両を示す概略斜視図である。 車両の方向転換機構等を示す概略斜視図である。 前輪の接続機構及び後輪の接続機構を示す概略図である。 無人車両の機能ブロックを示す概略図である。 無人車両の進行方向の変更方法を示す概略図である。 無人車両の進行方向の変更方法を示す概略図である。 無人車両の進行方向の変更方法を示す概略図である。 無人車両の進行方向の変更方法を示す概略図である。 従来の装軌車両の進行方向を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以下の説明においては、同様の構成には同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略する。なお、当業者が適宜実施できる構成については説明を省略し、本発明の基本的な構成についてのみ説明する。
図1に示すように、本実施形態の無人車両1は、車両本体10を有する。車両本体10には、無人車両1の各部を制御するコンピュータ、自律走行装置、無線通信装置、GPS(Global Positioning System)を利用した測位装置、慣性センサー、気圧センサー、バッテリー等が格納された筐体12が配置されている。また、車両本体10には、無人車両1の各部に電力を供給するためのバッテリー14、カメラ16、及び、無線用の通信電波及びGPS衛星からの電波を通信するためのアンテナ部18が配置されている。無人車両1は、車両の一例である。車両本体10は、車両本体の一例である。
車両本体10には、左側前輪60L、右側前輪60R、左側後輪80L及び右側後輪80Rが接続されている。左側前輪60L等は、円形のタイヤである。図1乃至図3に示すように、左側前輪60Lの車軸(回転軸)60La(図3(a)参照)にはモーター50Lの回転軸50La(図3(a)参照)が接続され、右側前輪60Rの車軸(回転軸)60Ra(図3(a)参照)にはモーター50Rの回転軸50Ra(図3(a)参照)が接続されている。そして、左側後輪80Lの車軸(回転軸)80La(図3(b)参照)にはモーター70Lの回転軸70La(図3(b)参照)が接続され、右側後輪80Rの車軸(回転軸)80Ra(図3(b)参照)にはモーター70Rの回転軸70Ra(図3(b)参照)が接続されている。上記の構成によって、左側前輪60L、右側前輪60R、左側後輪80L及び右側後輪80Rは、それぞれ独立して駆動される。モーター50L等は、インナーローター型の直流モーターである。左側前輪60L、右側前輪60R、左側後輪80L及び右側後輪80Rを総称して、「車輪60L等」という。左側前輪60L及び右側前輪60Rを、「前輪60L及び60R」ともいう。左側後輪80L及び右側後輪80Rを「後輪80L及び80R」ともいう。
車輪60L等の回転速度は、それぞれに接続されたモーター50L等の回転速度に等しい。左側前輪60Lの車軸60Laは左側前輪の回転軸の一例である。右側前輪60Rの車軸60Raは右側前輪の回転軸の一例である。左側後輪80Lの車軸80Laの左側後輪の回転軸の一例である。右側後輪80Rの車軸80Raは右側後輪の回転軸の一例である。
図1、図2及び図3を参照して、左側前輪60Lと右側前輪60Rの接続部材30(図1及び図2参照)等を説明する。図3(a)は、図1の無人車両1を前方(矢印Y1方向)から見た図であり、図3(b)は、図1の無人車両1を後方(矢印Y2方向)から見た図である。このため、図3(a)と図3(b)とでは、左右が逆になっている。接続部材30は、車両本体10と固定部材20によって接続される(図1及び図2参照)。接続部材30は、固定部材20に固定される第一板状部材32、固定部材20に対して、矢印X1方向及矢印X2方向(図1参照)に移動可能な第二板状部材34及び第三板状部材36、モーター50Rを固定する矩形部材38R、及び、モーター50Lを固定する矩形部材38Lから構成される。
第一板状部材32は、ビス22A及び22B(図2参照)によって、固定部材20に固定される。また、第一板状部材32は、ピン24Aによって矩形部材38Lに回動可能に固定され、ピン24Bによって矩形部材38Rに回動可能に固定される。
第二板状部材34は、ピン24Cによって矩形部材38Lに回動可能に固定され、ピン24Dによって矩形部材38Rに回動可能に固定される。第二板状部材34には、慣性センサー34a(図2参照)が配置されており、筐体12内のコンピュータと電気的に接続されている。
第三板状部材36は、ピン24E(図3(a)参照)によって矩形部材38Lに回動可能に固定され、ピン24F(図3(a)参照)によって矩形部材38Rに回動可能に固定される。
矩形部材38L及び38Rの主面は、左側前輪60Lの車軸60La及び右側前輪60Rの車軸60Raに対して垂直な面と平行に配置されている。図2に示すように、ピン24A乃至24Fは、拡径した頭部24a、螺子が切っていない中間部24b及び螺子部24cから構成される。螺子部24cによって、第一板状部材32、第二板状部材34及び第三板状部材36は矩形部材38L及び38Rに固定される。中間部24bによって、第一板状部材32、第二板状部材34及び第三板状部材36は矩形部材38L及び38Rに対して固定されたときに、回動可能な状態になる。
接続部材30によって、左側前輪60Lの車軸60Laの方向と右側前輪60Rの車軸60Raの方向は一致した状態を維持する。車軸60La及び車軸60Raの軸方向と水平方向において垂直な方向を「前輪の方向A2」(図5等参照)と呼ぶ。「前輪の方向A2」の転換は、車軸60La及び車軸60Raの軸方向の方向の転換と同義である。車両本体10の平面視において前方と後方を結ぶ中心線を「中心線B1」(図5等参照)という。前輪の方向A2は、無人車両1が直進している状態においては、中心線B1の方向と同一である。
左側前輪60Lの回転速度及と右側前輪60Rの回転速度との間に速度差が生じた場合には、その速度差に応じて、前輪の方向A2が変わる。接続部材30によって、車両本体10全体の進行方向が転換しなくても、前輪の方向A2は転換する。さらに、前輪60L及び60Rは円形のタイヤであり、走路との接触面はキャタピラに比べてはるかに小さいから、前輪の方向A2に対して略直角に回動する場合に、走路に対する摩擦が小さい。このため、左側前輪60Lの回転速度(モーター50Lの回転速度)と右側前輪60Rの回転速度(モーター50Rの回転速度)との速度差が接続部材30に伝わることによって、前輪の方向A2は迅速に転換する。本明細書において、前輪の方向転換の動作の開始を「前輪の方向転換の開始」と呼び、前輪の方向転換が完了した状態を「前輪の方向転換の完了」と呼ぶ。
図3(b)に示すように、モーター70Lは矩形部材48Lに固定されている。モーター70Lの回転軸70Laは後輪80Lの車軸80Laと接続されている。モーター70Rは矩形部材48Rに固定されている。モーター70Rの回転軸70Raは後輪80Rの車軸80Raと接続されている。矩形部材48Lはビス46Aによって車両本体10に固定され、矩形部材48Rはビス46Bによって車両本体10に固定されている。車両本体10、左側前輪60L、右側前輪60R、左側後輪80L、右側後輪80R、及び、接続部材30で構成される機構が、車両方向の転換機構の一例である。
図4は、無人車両1の機能構成を示す図である。無人車両1は、CPU(Central Processing Unit)100、記憶部112、無線通信部114、GPS(Global Positioning System)部116、慣性センサー部118、モーター制御部120、画像処理部122、及び、電源部130を有する。
無人車両1は、無線通信部114によって、基地局(図示せず)と通信可能になっている。基地局は、無人車両1の操作者が操作する制御装置(プロポ)、あるいは、通信機能付きのパーソナルコンピュータである。無人車両1は、無線通信部114によって、基地局から、発進等の指示を受信する。
無人車両1は、GPS部116と慣性センサー部118によって、無人車両1自体の位置を測定することができる。GPS部116は、基本的に、4つ以上のGPS衛星(または、準天頂衛星)からの電波を受信して無人車両1の位置を計測する。慣性センサー部118は、例えば、加速度センサー及びジャイロセンサーによって、無人車両1の移動方向を検出し、出発点からの無人車両1の移動を積算して、無人車両1の位置を計測する。
モーター制御部120によって、無人車両1は、モーター50L等へ供給する電力を制御し、モーター50L等の回転(すなわち、車輪60L等の回転)を制御する。
画像処理部122によって、無人車両1はカメラ16を作動させて外部の画像を取得することができる。
電源部130は、例えば、交換可能な可充電電池であり、無人車両1の各部に電力を供給するようになっている。
記憶部112には、自律移動のために、出発点から目的位置まで自律移動するための移動計画を示すデータ等の自律移動に必要な各種データ及びプログラム、作業予定領域の地形、形状や構造物の位置を示す情報が格納されている。また、記憶部112には、方向転換判断プログラム、前輪方向検出プログラム、方向転換角度算出プログラム、モーター回転数決定プログラム、及び、車両本体方向検出プログラムが格納されている。CPU100と方向転換判断プログラムは、進行方向転換判断手段の一例である。CPU100と前輪方向検出プログラムは、前輪方向検出手段の一例である。CPU100と方向転換角度算出プログラムは、方向転換角度算出手段の一例である。CPU100とモーター回転数決定プログラムは、回転速度決定手段の一例である。CPU100と車両本体方向検出プログラムは、車両本体方向検出手段の一例である。
無人車両1は、方向転換判断プログラムによって、前輪の方向A2を転換(変更)するか否かを判断する。無人車両1が、操作者によるマニュアル操作によって作動している場合には、操作者が操作するプロポ(制御信号送信手段)から、転換の目標となる方向(以下、「目標方向」という。)を示す情報を受信すると、進行方向を転換すると判断する。無人車両1が、自律走行(自動走行)している場合には、所定の条件を満たす場合に、前輪の方向A2を転換すると判断する。自律走行とは、例えば、所定の経路を移動することを規定したプログラムによる走行であり、この場合、画像認識などによって、走路の凹凸を判断し、前輪の方向A2の転換の要否を判断する。
無人車両1は、前輪方向検出プログラムによって、進行方向である前輪の方向A2を検出する。具体的には、無人車両1は、第二板状部材34(図2参照)に配置した慣性センサー34aからの出力によって、継続的に、板状部材34の左右への動き(図1の矢印X1及びX2方向への動き)の程度を検出し、前輪の方向A2に換算している。
無人車両1は、方向転換角度算出プログラムによって、現在の前輪の方向A2と目標方向の差分(方向転換角度)を算出する。
無人車両1は、モーター回転数決定プログラムによって、モーター50L等の回転数を決定する。無人車両1は、左右の前輪60L及び60Rに接続されたモーター50L及び50Rについては、前輪方向の転換態様(方向転換角度及び方向転換に要する時間)を制御するように回転を決定し、左右の後輪80L及び80Rに接続されたモーター70L及び70Rについては、前輪方向の転換を妨げないように回転数を決定する。ここで決定された回転数を示す情報は、モーター制御部120へ送信され、モーター制御部120が各モーター50L等への電力供給を制御する。
無人車両1は、車両本体方向検出プログラムによって、車両本体10の中心線B1(図5等参照)の方向を検出する。無人車両1は、筐体12に格納した慣性センサーによって、継続的に、車両本体10の中心線B1の方向の変動を検出し、現在の車両本体10の中心線の方向B1を算出している。
以下、無人車両1の進行方向の転換について図5乃至8を参照して説明する。モーター50L等の回転速度を、例えば、R1乃至R10で示す。R1は最も回転速度が遅く、R10は最も回転速度が速いものとする。
図5(a)に示すように、車輪60L等が同一の回転速度R5で回転している場合には、矢印L1に示すように、無人車両1は直進する。このとき、前輪60L及び60Rの車軸の軸方向は点線A1に示す方向であり、前輪の方向(A1と水平面において垂直な方向)は点線A2に示す方向である。
無人車両1は、図5(a)の状態において、矢印L2方向(図5(b)参照)に方向を変更すると判断すると、前輪方向検出プログラムによって、現在の前輪の方向A2を算出する。無人車両1は、モーター回転数決定プログラムによって、前輪の方向A2と目標となる方向(矢印L2に示す方向)との相違及び前輪の方向転換に必要な時間t1に基づいて、前輪の方向転換のために必要なモーター50L等の回転速度(単位時間当たりの回転数)を算出する。時間t1は、予め規定された時間であり、例えば、0.1秒(s)である。
無人車両1は、前輪の方向転換のために必要な各モーター50L等の回転速度に対応する電力を、モーター制御部120を介して各モーター50L等に供給する。
例えば、左側前輪60Lのモーター50Lが回転速度R5を維持し、右側前輪60Rのモーター50Rが回転速度R6で回転するようにすると、接続部材30(図1等参照)によって、左右の前輪の回転速度の差が前輪の方向A2を転換する作用を奏する。前輪の方向A2は、矢印L2に示す方向に変わる。このとき、左右の後輪80L及び80Rのモーター70L及び70Rは、前輪60L及び60Rの方向転換を妨げずに、無人車両1を走行させるように回転速度が制御される。
無人車両1は、前輪の方向転換が完了したと判断すると、左右のモーター50L及び50Rの回転速度を同一速度にする。具体的には、左側のモーター50Lが回転速度R5で作動しているから、右側のモーター50Rの回転速度をR6からR5に落とす。
無人車両1は、前輪の方向転換の間、右側後輪80Rのモーター70Rについては、右側前輪60Rの回転速度R6のうち、車両本体10の中心線B1の方向(右側後輪80Rの車軸80Raの軸方向と垂直な方向)の成分R6a(図6(a)参照)と等しくなるように制御する。前輪の方向転換の動作を開始してから方向転換の完了までに、前輪の方向A2は変化するから、成分R6aも変化する。無人車両1は、モーター回転数決定プログラムによって、変化する成分R6aと一致するように、右側後輪80Rの回転速度を、例えば、前輪の方向転換の開始時にR6に上げ、その後、R5.5へ変更し、最終的にR5に戻すように決定し、モーター70Rへの電力供給を制御する。
無人車両1は、前輪の方向転換の間、左側後輪80Lのモーター70Lについては、左側前輪60Lの回転速度R5のうち、車両本体10の中心線B1の方向(左側後輪80Rの車軸80Raの軸方向と垂直な方向)の成分R5aと等しくなるように制御する。前輪の方向転換の動作を開始してから方向転換の完了までに、前輪の方向A2は変化するから、成分R5aも変化する。無人車両1は、モーター回転数決定プログラムによって、変化する成分R5aと一致するように、左側後輪80Lの回転速度を、例えば、前輪の方向転換の開始時のR5から、R4.5へ変更し、最終的にR5に戻すように決定し、モーター70Lへの電力供給を制御する。
前輪の方向転換のときに、右側後輪80Rの回転速度が左側後輪80Lの回転速度よりも速く、また、後輪80R及び80Lは前輪60L及び60Rの進行方向に追随するから、中心線B1も矢印M1方向(図6(a)参照)に回動する。無人車両1は、筐体12に格納した慣性センサーからの出力によって、車両本体10の中心線B1の方向の変動を算出し、一方で、前輪の方向A2も算出し、成分R6a及び成分R5aを算出する。中心線B1の方向が前輪の方向A2と一致すると、無人車両1は、矢印L2に示す方向に直進する(図6(b)参照)。ただし、走路の凹凸が頻繁に存在する場合には、無人車両1が前輪の方向転換を完了した後、直進するのが好ましい路面状況であるとは限らない。無人車両1は、以下に説明するように、そのような場合であっても、効率的に走行することができる。
図7及び図8を参照して、無人車両1が頻繁に凹凸のある悪路250を走行する状態を簡単に説明する。なお、後輪80L及び80Rの回転速度の説明は省略する。図7及び図8において、悪路250の各位置の傾斜態様に応じて、方向L10に向かうのが望ましい部分、方向L11に向かうのが望ましい部分、方向L12に向かうのが望ましい部分が存在する。図7(a)は、無人車両1が直進している状態である。この状態から、前方の悪路250の状態を踏まえて、進行方向を矢印L10方向に変更すると判断したとする。無人車両1は、例えば、左側前輪60Lを回転速度R5に維持しつつ、右側前輪60Rを回転速度R6に速くする。そうすると、前輪の方向A2は、方向L10と一致するように転換する(図7(b))。すなわち、車両本体10の中心線B1の方向転換の前に、左右の前輪の方向A2が迅速に矢印L10方向に転換する。
前輪の方向A2が方向L10に転換する過程において、車両本体10の中心線B1の方向も方向L10に向かうのであるが、前輪の方向A2の方向転換は迅速に行われるから、前輪の方向の転換の完了時において、車両本体10の中心線B1の方向は、方向L10に完全には向かっていない(図8(a)参照)。図8(a)の段階で、望ましい方向は方向L11である。無人車両1は、左側前輪60Lの回転速度をR6に上げ、右側前輪60Rの回転速度をR5に維持し、前輪の方向A2を回転させ、方向L11に向かわせる(図8(b)参照)。図8(a)の段階から前輪の方向A2を転換するときに、車両本体10の中心線B1の方向が完全に方向L10に向かっていないことで、中心線B1が必要な回転角度は小さくて済むから、無人車両1は方向L11への方向転換をより効率的に実施することができる。このように、無人車両1は、悪路250の凹凸が頻繁であるほど(激しいほど)、従来例(図9参照)に比べて、より効率よく走行することができる。
上述のように、無人車両1は、車両本体10全体が進行方向を変更しなくても、駆動輪としての左右の前輪60L等の回転軸60La等の方向を変更することができる。また、ラック・アンド・ピニオン型のステアリングシステムのようなメカニズムは不要である。ラック・アンド・ピニオン型のステアリングシステムのようなメカニズムの場合には、回転している前輪に対して、外部から、回転面の方向を変えようとする力が作用するから、特に、凹凸の激しい悪路においては、無理な力が作用する場合もある。これに対して、無人車両1においては、駆動輪としての左右の前輪60L等が接続部材30を動かすのであり、接続部材30によって左右の前輪60L等が動かされるのではないから、前輪60L等の動きの抵抗となる力はほとんど作用しない。これにより、凹凸がある悪路を走行するために、迅速に駆動輪としての前輪60L等の方向を転換することができる。
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。また、本発明は、無人車両に限定されず、有人車両に適用してもよい。
1 無人車両
10 車両本体
60L 左側前輪
60R 右側前輪
80L 左側後輪
80R 右側後輪
20 固定部材
30 接続部材

Claims (3)

  1. 車両本体と、
    前記車両本体に接続され、それぞれが独立して駆動される左側前輪及び右側前輪と、
    前記車両本体に接続され、それぞれが独立して駆動される左側後輪及び右型後輪と、
    前記左側前輪と前記右側前輪とを接続し、前記左側前輪の回転軸の方向と前記右側前輪の回転軸の方向が一致した状態を維持し、前記左側前輪と前記右側前輪との回転速度の差によって、前記左側前輪の回転軸と前記右側前輪の回転軸の方向を転換する接続部材と、
    を有する車両の方向転換機構。
  2. 前記左側前輪の回転軸及び前記右側前輪の回転軸が方向を転換する間において、
    前記左側後輪は、前記車両本体の中心線と平行方向の前記左側前輪の速度成分と一致するように回転が制御され、
    前記右側後輪は、前記車両本体の中心線と平行方向の前記右側前輪の速度成分と一致するように回転が制御される、
    請求項1に記載の車両の方向転換機構。
  3. 前記左側前輪の回転軸の方向及び前記右側前輪の回転軸の方向を検出する前輪方向検出手段と、
    前記左側前輪の回転軸の方向及び前記右側前輪の回転軸の方向と水平面において垂直な方向である前輪方向と、方向転換の目標となる目標方向との差分を算出する方向転換角度算出手段と、
    前記差分及び方向転換のための時間に基づいて、前記左側前輪及び前記右側前輪の回転速度を決定する回転速度決定手段と、
    を有する、
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の車両の方向転換機構。


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