JP2012145998A - 自律走行体 - Google Patents

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Abstract

【課題】不整地・未舗装路においても高速移動可能な経路を作成し、また、舗装路においても道路形状及び自律走行体の運動特性を考慮した走行経路を作成して高速走行ができるようにする。
【解決手段】本発明は、測距部31により走行領域内の測距データを取得する測距データ取得手段30aと、その測距データに基づいて、局所地図を作成する局所地図作成手段30bと、その局所地図に基づいて、自己位置から続く走行可能エリアを抽出し、走行可能エリア地図を生成する走行可能エリア地図作成手段30cと、走行可能エリア地図に基づいて、道なり方向を設定する道なり方向設定手段30fと、設定された道なり方向に基づいて、走行経路を生成する走行経路生成手段30gと、自己位置、及び方位データを取得する自己位置データ取得手段30hと、生成した走行経路及び自己位置データに従って、走行機構を介して走行させる自律走行手段10aとを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、自律して走行する無人車両やロボット等の自律走行体に関する。
この種の自律走行体として、特許文献1に記載された構成のものがある。
特許文献1に記載されている自律走行体は、搭載されている撮像装置によって撮像された画像を、複数の領域に分割して、各分割領域毎に求めた分割領域内の特徴量と所定の閾値とを比較して追従対象領域を抽出し、この追従対象領域上に注視点を設定し、この注視点に向かうための走行体の操舵角を算出し、この操舵角によって操舵制御することを内容としたものである。
特開2002‐132343号公報
しかしながら、特許文献1に記載の自律走行体は、不整地・未舗装路では局所的な凹凸や傾斜等の路面特性及び道路境界の不明確さのために、注視点を分割領域毎に閾値のみで抽出するとジグザグ走行となり、また、分割領域毎に注視点を設定し、それらを曲線近似した経路に向かう制御となっており、自律走行体の運動特性を考慮していないため、走行速度を上げることができない。
さらに、画像を用いているため、不整地・未舗装路に顕著な路面の凹凸、斜面、森林内の日射、夜間に対応できないという未解決の課題がある。
そこで本発明は、不整地・未舗装路ばかりでなく、舗装路においても道路形状及び自律走行体の運動特性を考慮した高速走行を行なえる走行経路を作成できる自律走行体の提供を目的としている。
上記課題を解決するための本発明は、走行領域内の測距データを取得するための測距部と、走行するための走行機構を有する自律走行体において、測距部により走行領域内の測距データを取得する測距データ取得手段と、取得した測距データに基づいて、走行可能エリア、障害物エリア、及び未計測エリアを含む局所地図を作成する局所地図作成手段と、局所地図に基づいて、自己位置から続く走行可能エリアを抽出し、走行可能エリア地図を生成する走行可能エリア地図作成手段と、走行可能エリア地図に基づいて、道なり方向を設定する道なり方向設定手段と、設定された道なり方向に基づいて、走行経路を生成する走行経路生成手段と、自己位置、及び方位データを取得する自己位置データ取得手段と、生成した走行経路及び自己位置データに従って、走行機構を介して走行させる自律走行手段とを有することを特徴としている。
本発明によれば、不整地・未舗装路ばかりでなく、舗装路においても道路形状及び自律走行体の運動特性を考慮した高速走行を行なえる走行経路を作成することができる。
本発明の一実施形態に係る自律走行体システムの一部をなす自律走行体の概略構成を示す説明図である。 同上の自律走行体に設けた制御回路のブロック図である。 同上の自律走行体の動作状態を示すフローチャートである。 (A)〜(C)は、道なり方向を設定する過程を示す説明図である。 (A),(B)は、道なり方向を設定する過程を示す説明図である。 (A),(B)は、道なり方向を設定する過程を示す説明図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自律走行体システムの一部をなす自律走行体の概略構成を示す説明図、図2は、その自律走行体に設けた制御回路のブロック図である。
本発明の一例に係る自律走行体システムAは、図1に示すように、自律走行体の一例である無人車両Bと、遠隔操縦装置(図示しない)とを無線通信回線を介して接続可能に構成したものである。
無人車両Bは、一般の乗用車両のハンドル,アクセル及びブレーキを操作するための各種のアクチュエータを付加した構成のものであり、それらのアクチュエータを下記の車両制御用コンピュータ10、自律制御用コンピュータ30によって駆動制御するようにしている。
車両制御用コンピュータ10と自律制御用コンピュータ30は、それぞれCPU(Central Processing Unit)やインターフェース回路(いずれも図示しない)等からなるものであり、それら車両制御用コンピュータ10と自律制御用コンピュータ30は、イーサネット(登録商標)11を介して互いに接続されている。
自律制御用コンピュータ30の入力ポートには、走行領域内の測距データを取得するための測距部31が接続されている。
測距部31は、ステレオカメラ32と、レーザセンサ(以下、「LRF」という。)33を有して構成されている(図2参照)。
LRF33は、レーザ光の投光から受光までの時間を計測するタイムオブフライト方式による測距を行うものであり、本実施形態において示すものは、1つのレーザ光源を用い、光軸を光学的又は機械的に掃引することにより、物体の3次元的な形状を取得するスキャンタイプのものである。
ステレオカメラ32は、自律走行を行うときに必要な奥行き方向の情報を含む画像データを取得するためのものである。
車両制御用コンピュータ10の入力ポートには、イーサネット(登録商標)11を介して無線LAN12と操縦用カメラ14が、また、GPS(Global Positioning System)15、バーチカルジャイロ16、モータドライバ17及び車速パルス20がそれぞれシリアル回線を介して接続されている。なお、符号13は、無線LAN12に接続されているアンテナを示している。
また、出力ポートには、モータドライバ17を介して、操舵用アクチュエータ18、ブレーキ/アクセル用アクチュエータ19がそれぞれ接続されている。
なお、図1に示す9…は走行輪であり、これらの走行輪9…とともに、モータドライバ17、操舵用アクチュエータ18、ブレーキ/アクセル用アクチュエータ19により走行機構Cを構成している。
バーチカルジャイロ16は、無人車両Bの鉛直面内における傾斜姿勢、従ってまた、操縦用カメラ14、及びLRF33の光軸姿勢(向き)情報を取得するものである。
GPS15は、無人車両Bの測位情報を取得するためのものである。
車速パルス20は、無人車両Bの走行速度を測定するためのものであり、その無人車両Bの走行速度をパルス情報として出力するものである。
また、車両制御用コンピュータ10は、イーサネット(登録商標)11,無線LAN12及びアンテナ13を通じて、GPS15、バーチカルジャイロ16で取得した各種の情報を、図示しない遠隔操縦装置に向けて送信する機能の他、その遠隔操縦装置から送信される操縦情報に基づき、操舵用アクチュエータ18、ブレーキ/アクセル用アクチュエータ19をモータドライバ17を介して駆動制御する機能を併有している。
上述した自律制御用コンピュータ30は、図示しない記憶部に記憶されている所要のプログラムの実行により、次の各機能を発揮する。
(1)測距部31により走行領域内の測距データを取得する機能。これを「測距データ取得手段30a」という。
(2)取得した測距データに基づいて、走行可能エリア、障害物エリア、及び未計測エリアを含む局所地図を作成する機能。これを「局所地図作成手段30b」という。
本実施形態においては、LRF33により取得したレーザ光データと、ステレオカメラ32により撮像した画像データの双方に基づき、走行領域内における障害物エリア、及び未計測エリアを抽出し、無人車両Bが到達する位置を起点とした必要な方向を臨む局所地図を作成している。
「局所地図」は、地形の凹凸や傾斜に応じた走行可能度の指標(以下、「コスト」という。)を有するものである。コストが低い地点は低速走行、また、コストが高い地点では高速走行が可能である。
本発明においては、道路形状に応じた無人車両Bの走行方向を求める際、走行速度を考慮することなく、走行可能なコスト値の領域を全て走行可能領域として、走行方向を決定している。
(3)局所地図に基づいて、自己位置から続く走行可能エリアを抽出し、走行可能エリア地図を生成する機能。この機能を「走行可能エリア地図作成手段30c」という。
本実施形態においては、自律走行体の形状及び旋回特性を考慮することで、自己位置から続く走行可能エリアを抽出している。
また、無人車両Bの形状に対して小さいエリア、及び自己位置から継続していない飛び地にあるエリアを除くことにより走行可能エリア地図を生成する。
(4)走行可能エリア内の通過軌跡を探索する機能。この機能を「通過軌跡探索手段30d」という。
(5)探索した通過軌跡に基づいて、通過軌跡地図を作成する機能。この機能を「通過軌跡地図作成手段30e」という。
(6)走行可能エリア地図に基づいて、道なり方向を設定する機能。この機能を「道なり方向設定手段30f」という。
本実施形態においては、走行可能エリアが未計測エリアに接する領域が連続する範囲を道の分岐として認識し、道の分岐毎に初期地点から最遠方地点までの走行可能エリアにフィッティングさせた内接円の中心地点を結ぶ近似曲線の接線方向を道なり方向として設定している。
具体的には、初期地点から最遠方地点までの通過軌跡にフィッティングさせた内接円の中心地点を結ぶ近似曲線の接線方向を道なり方向として設定している。
本実施形態においては、「無人車両Bが走行可能な走行可能エリア」を「道」という。
「道なり方向」とは、無人車両Bが走行可能な領域(道)が続く方向のことである。
すなわち、道なり方向は、局所地図内の特定の地点における方向を意味しているのではなく、道全体にわたり定義される道の方向である。
(7)設定された道なり方向に基づいて、走行経路を生成する機能。この機能を「走行経路生成手段30g」という。
具体的には、設定された道なり方向、自己の運動特性及び路面特性に基づいて、走行経路を生成する。
走行途中おいて、現在位置に基づいて、複数の経由位置のうち次に通過する経由位置に向かうための走行経路を所定の経路探索条件下で探索し生成する。また、経路探索条件下で前記移動経路を見出せなかったときには、上記経路探索条件を変更し、その変更した経路探索条件の下で前記走行経路を再び探索するようにしている。
これにより、走行経路をより確実に見出し、無人車両Bの走行を継続させられる可能性を効果的に高めることができる。
(8)自己位置、及び方位データを取得する機能。この機能を「自己位置データ取得手段30h」という。
具体的には、バーチカルジャイロ16から相対的な方位を取得し、車速パルス20から得られる距離情報から、デットレコニング法により相対的な自己位置を生成している。
上述した車両制御用コンピュータ10は、図示しない記憶部に記憶されている所要のプログラムの実行により、次の各機能を発揮する。
(9)生成された走行経路に従って、走行機構Cを介して走行させる機能。これを「自律走行手段10a」という。
本発明に係る無人車両Bの動作について、図3〜6を参照して説明する。図3は、動作状態を示すフローチャート、図4(A)〜(C)、図5(A),(B)及び図6(A),(B)は、道なり方向を設定する過程を示す説明図である。なお、図4〜6において示す「×」は、無人車両Bが存在する地点を示している。
まず、無人車両Bに搭載している測距部31により地形の計測を行なうとともに、その認識を行ない、認識した地形に基づき上記した局所地図を作成する。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下、同様。):得られた局所地図により、図4(A)に示すような、走行可能領域a,障害物領域b,未計測領域cを3値化する。
ステップ2:無人車両Bの通過軌跡を、局所地図作成手段30bにより作成した局所地図上において、下記のステップ2a〜2jに示すようにして探索する(図4(B)参照)。
ステップ2a:無人車両Bの初期位置と方位を取得する。
(x,y,θ)=(0,0,0)
ステップ2b:通過軌跡を算出するために、操舵角度δを設定する。
操舵角度δは、操舵可能範囲内でランダムに設定している。
ステップ2c:無人車両Bの通過地点を算出する。
R=L/tan(δ)
θ=θ+1/R∫ ds
x=x+∫ cos(θ)ds
y=y+∫ sin(θ)ds
R:旋回半径
L:ホイールベース
S:通過軌跡の長さ(設定値)
θ:無人車両Bの方位
x,y:無人車両Bの地点
ステップ2d:障害物領域bに接触するか否かを判定し、障害物領域bに接触すると判定したときにはステップ2hに進み、そうでなければステップ2eに進む。
すなわち、障害物領域bに接触するか否かを判定する障害物接触判定手段を有している。
ステップ2e:未計測領域cに到達するか否かを判定し、未計測領域cに到達すると判定したときにはステップ2iに進み、そうでなければステップ2fに進む。
ステップ2f:∫ds<Sを満たすか否かを判定し、∫ds<Sを満たすと判定されればステップ2cに戻り、そうでなければステップ2gに進む。
ステップ2g:無人車両Bの通過地点と方位を算出する。
(x,y,θ
ステップ2h:ステップ2cでの計算を障害物領域bに接触する軌跡の探索開始地点まで戻し、ステップ2bに戻る。
ステップ2i:通過軌跡の探索初期地点から車幅の通過軌跡を記憶部に登録して、ステップ2jに進む。
ステップ2j:繰り返し計算回数になったか否かを判定し、繰り返し計算回数になったと判定したときにはステップ3に進み、そうでなければステップ2bに戻る。
ステップ3:ステップ2iにおいて登録した車幅の通過軌跡を合成し、通過軌跡の地図を作成する(図4(C)参照)。
ステップ4:過去の通過軌跡の地図を重ね合わせた通過軌跡の地図において、初期地点からの通過軌跡の地図の最遠方地点まで通過軌跡に内接円をフィッティングさせる(図5(A)参照)。
ステップ5:内接円の中心地点を、これまでに求めた中心地点も含め、最小二乗法で多項式近似曲線eを求める(図5(B)参照)。
ステップ6:通過軌跡域内の任意地点から最も近い多項式近似曲線eの方向を道なり方向として設定する(図6(A)参照)。
ステップ7:通過軌跡地図内において、無人車両Bの初期位置から道なり方向、自己の運動特性及び路面特性に基づいて、経路目標点に到る走行経路を探索する(図6(B)参照)。
そして、探索した走行経路に沿い、走行機構Cを介して無人車両Bを走行させる。
以上の構成からなる無人車両によれば、次の効果を得ることができる。
・不整地,未舗装路においても高速走行可能な走行経路を作成することができるとともに、舗装路においても道路形状及び自律走行体の運動特性を考慮した走行経路を作成して高速走行ができる。
・事前地図を用いる必要がないために、事前地図に表されない河川敷や荒地等に自然発生的に形成されるわだち路であっても、道を辿るように自律走行を継続することができるとともに、無人車両Bの自己位置と事前地図を用いて計画される事前経路に示される座標値との誤差を考慮しなくともよいために、GPS等の真位置を測定するための装置を設ける必要がない。
・無人車両Bに搭載する検出装置が検出できる最遠方までの道なり方向が判明していることから、最遠方地点で無人車両Bが道なり方向に向かう走行経路を計画すれば、道から逸脱することがない。
上述した実施形態においては、自律走行体の一例である無人車両Bと、遠隔操縦装置(図示しない)とを無線通信回線を介して接続可能に構成した例について説明したが、この構成に限るものではない。
10a 自律走行手段
30a 測距データ取得手段
30b 局所地図作成手段
30c 走行可能エリア地図作成手段
30f 道なり方向設定手段
30g 走行経路生成手段
30h 自己位置データ取得手段
31 測距部
B 自律走行体(無人車両)
C 走行機構

Claims (4)

  1. 走行領域内の測距データを取得するための測距部と、走行するための走行機構を有する自律走行体において、
    測距部により走行領域内の測距データを取得する測距データ取得手段と、
    取得した測距データに基づいて、走行可能エリア、障害物エリア、及び未計測エリアを含む局所地図を作成する局所地図作成手段と、
    局所地図に基づいて、自己位置から続く走行可能エリアを抽出し、走行可能エリア地図を生成する走行可能エリア地図作成手段と、
    走行可能エリア地図に基づいて、道なり方向を設定する道なり方向設定手段と、
    設定された道なり方向に基づいて、走行経路を生成する走行経路生成手段と、
    自己位置、及び方位データを取得する自己位置データ取得手段と、
    生成した走行経路及び自己位置データに従って、走行機構を介して走行させる自律走行手段とを有することを特徴とする自律走行体。
  2. 走行可能エリア地図作成手段は、自律走行体の形状及び旋回特性を考慮することで、連続するエリアを抽出することを特徴とする請求項1に記載の自律走行体。
  3. 走行可能エリア地図作成手段は、自律走行体の形状に対して小さいエリア、及び自己位置から継続していない飛び地にあるエリアを除くことにより走行可能エリア地図を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の自律走行体。
  4. 道なり方向設定手段は、走行可能エリアが未計測エリアに接する領域が連続する範囲を道の分岐として認識し、道の分岐毎に初期地点から最遠方地点までの走行可能エリアにフィッティングさせた内接円の中心地点を結ぶ近似曲線の接線方向を道なり方向として設定していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自律走行体。
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JP5666327B2 (ja) 無人移動体及び無人移動体の制御方法

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