JP2019034366A - チューブ装着用治具 - Google Patents
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Abstract
【目的】チューブ状部材を短時間かつ容易に配管支持用吊りボルトに装着する。
【構成】本発明に係るチューブ装着用治具1は、スリット2が形成されたチューブ状部材3を配管支持用吊りボルト4に装着するために適用されるものであり、配管支持用吊りボルト4にその側方から着脱自在なロッド把持部5と、該ロッド把持部から延設されたチューブ誘導部6と、ロッド把持部5から突設された切断位置ガイド7とを備える。チューブ誘導部6は、その材軸とロッド把持部5の材軸とがなす相対角度を延設角度として、該延設角度が鋭角となるように構成してあるとともに、チューブ状部材3の中空内部にチューブ誘導部6の先端が差し込まれる形で該チューブ誘導部に挿入されたチューブ状部材3の前進を、該チューブ誘導部の材軸に沿って誘導されるように構成してある。
【選択図】 図1
【構成】本発明に係るチューブ装着用治具1は、スリット2が形成されたチューブ状部材3を配管支持用吊りボルト4に装着するために適用されるものであり、配管支持用吊りボルト4にその側方から着脱自在なロッド把持部5と、該ロッド把持部から延設されたチューブ誘導部6と、ロッド把持部5から突設された切断位置ガイド7とを備える。チューブ誘導部6は、その材軸とロッド把持部5の材軸とがなす相対角度を延設角度として、該延設角度が鋭角となるように構成してあるとともに、チューブ状部材3の中空内部にチューブ誘導部6の先端が差し込まれる形で該チューブ誘導部に挿入されたチューブ状部材3の前進を、該チューブ誘導部の材軸に沿って誘導されるように構成してある。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主として空調設備や給排水設備の配管支持用吊りボルトに適用されるチューブ装着用治具に関する。
空気調和や給排水においては、それらの設備機器を運転するためにさまざまな種類の流体が取り扱いの対象となるが、空調関連の流体には、冷水、冷温水、温水、冷却水などがあり、給排水関連の流体には、補給水、給水、給湯、雑用水、消火水などがある。
これらの流体は配管を通して建物内を流れるが、配管の保守点検を効率よく行うためには、流体の種類を配管ごとに特定する必要があり、配管が複雑に交錯している場合には、他の配管と混同しないように識別のしやすさも重要になる。
そのため、配管に貼付して使用する表示識別ステッカーや、配管に巻き付けて使用する配管識別シートが知られており、これらの表示識別ステッカーや配管識別シートによれば、配管ごとに貼付しあるいは巻き付けておくことで各配管内を流れる流体の種類を一目で把握することができる(特許文献1、非特許文献1)。
一方、特許文献1記載の表示識別ステッカーでは、貼付後に剥がれ落ちてしまうことがあり、非特許文献1記載の配管識別シートでは、配管に巻き付けた上、その縁部同士を重ねて接着せねばならないため、作業に時間を要する。
「配管識別表示 カタログNo.HB-6」(ユニット株式会社、オンラインカタログ、10頁〜第35頁、[平成28年11月22日検索]、インターネット<URL :http://www.unit-signs.co.jp/catalog/catalog/hb/frame.html#page=42>
かかる状況下、本出願人は、配管ではなく、配管を吊持する配管支持用吊りボルトに装着される識別具をあらたに開発した。
この識別具は、材軸方向に沿ってスリットが形成された弾性材料からなる筒状部材で構成してあり、上述のスリットを拡げることで、該スリットを介して配管支持用吊りボルトが筒状部材の内側空間に挿入されるとともに、該筒状部材がその拡径状態からの復元力で配管支持用吊りボルトに保持されるようになっており、かかる構成によれば、配管支持用吊りボルトへの装着作業が短時間に完了するとともに、装着後に脱落するおそれもないため、配管の流体種別が識別可能な状態を効率よく実現できるとともに、該識別可能状態を確実に維持することも可能となる。
ここで、上述の識別具が短い場合には、配管支持用吊りボルトへの装着作業を瞬時に終えることができる反面、視認性が低下して配管の流体種別が識別しづらくなる。
そのため、識別容易性という観点では、識別具を長くして視認性を高めるのが望ましいし、配管支持用吊りボルトが全長で覆われる程度に識別具をチューブ状に形成すれば、配管支持用吊りボルトが露出しなくなり、識別具による配管の流体種別がより行いやすくなる。
しかしながら、上述の識別具が長くなればなるほど、筒状部材のスリットを拡げてその内側空間に配管支持用吊りボルトを挿入する作業に時間がかかるとともに、脚立に乗った状態での上向き作業となることが多いため、作業員への負担も大きくなる。
なお、配管の流体種別を識別する目的以外にも、配管支持用吊りボルトの汚れや錆を防ぐ目的で、該配管支持用吊りボルトにチューブ状部材を装着する場合があるが、かかる場合においても、上述したと同様の問題が生じる。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、配管の流体種別を識別する等の目的で配管支持用吊りボルトにチューブ状部材を装着する場合において、該チューブ状部材を短時間かつ容易に配管支持用吊りボルトに装着することが可能なチューブ装着用治具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るチューブ装着用治具は請求項1に記載したように、長手方向にスリットが形成された弾性材料からなるチューブ状部材をロッド状部材に装着するためのチューブ装着用治具において、
前記ロッド状部材にその側方から着脱自在なロッド把持部と、該ロッド把持部から延設されたチューブ誘導部とを備え、該チューブ誘導部を、その材軸と前記ロッド把持部の材軸とがなす相対角度を延設角度として該延設角度が鋭角となるように構成するとともに、その先端から挿入された前記チューブ状部材の前進方向が該チューブ誘導部の材軸に沿って誘導されるように構成し、前記ロッド把持部を、その前方側の端部と前記チューブ誘導部の基端部位との間で前記チューブ状部材の前進方向が前記ロッド把持部の材軸に沿った方向へと変化するように構成したものである。
前記ロッド状部材にその側方から着脱自在なロッド把持部と、該ロッド把持部から延設されたチューブ誘導部とを備え、該チューブ誘導部を、その材軸と前記ロッド把持部の材軸とがなす相対角度を延設角度として該延設角度が鋭角となるように構成するとともに、その先端から挿入された前記チューブ状部材の前進方向が該チューブ誘導部の材軸に沿って誘導されるように構成し、前記ロッド把持部を、その前方側の端部と前記チューブ誘導部の基端部位との間で前記チューブ状部材の前進方向が前記ロッド把持部の材軸に沿った方向へと変化するように構成したものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、前記延設角度を20゜以上30゜未満としたものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、前記前方側の端部と前記基端部位との距離を前記ロッド状部材の外径寸法と同等か又はそれ以上としたものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、前記ロッド状部材を配管支持用吊りボルトとしたものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、前記ロッド把持部を弾性材料で構成するとともに該ロッド把持部に材軸方向に沿ったスリットを設け、該スリットが設けられた側と背中合わせの位置に前記チューブ誘導部を設けたものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、該各狭着片のうち、いずれかに前記チューブ誘導部を設けたものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、前記合体状態において前記チューブ誘導部を構成する誘導片を前記各分割部材にそれぞれ設けたものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、前記狭着片及び前記誘導片を部分円筒状にそれぞれ構成するとともに、前記狭着片の材軸方向縁部であって前記誘導片と反対の側に該狭着片の材軸と平行な軸線回りの回転動を許容するヒンジ部をそれぞれ設けて該ヒンジ部を介して前記一対の分割部材を相互に連結し、前記ヒンジ部を中心とした前記一対の分割部材の回動を該一対の分割部材が閉じて前記2つの狭着片が前記ロッド把持部となり前記2つの誘導片が前記チューブ誘導部となる方向に付勢する半円状の押圧バネをその各端が前記各狭着片の非対向面にそれぞれ当接されるように配置するとともに、前記押圧バネに抗しながら前記一対の分割部材が開く方向に押圧可能な押圧片を、前記各狭着片にそれぞれ突設したものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、前記ロッド把持部の前端近傍内面であって前記チューブ誘導部の延設側又は前記ロッド把持部の後端近傍内面であって前記チューブ誘導部の非延設側の少なくともいずれかにズレ防止用突起を設けたものである。
また、本発明に係るチューブ装着用治具は、前記チューブ状部材が前記チューブ誘導部に挿入された状態で該チューブ状部材の外周面に近接する切断位置ガイドを前記ロッド把持部から突設し、又は合体状態において前記切断位置ガイドを構成するガイド片を前記各分割部材にそれぞれ設けたものである。
本発明に係るチューブ装着用治具を用いてチューブ状部材をロッド状部材に装着するには、まず、チューブ装着用治具のロッド把持部をロッド状部材にその側方から取り付ける。
ロッド把持部をロッド状部材に取り付けるにあたっては、チューブ状部材が装着される予定範囲の境界近傍又はその外側に取り付けるのが望ましい。予定範囲の内側に取り付けると、ロッド把持部が邪魔になってチューブ状部材を装着できないため、装着作業中にロッド把持部をずらさねばならないからである。
また、ロッド把持部をロッド状部材に取り付けるにあたっては、該ロッド把持部から斜めに延設されたチューブ誘導部が装着予定範囲の外側を向くようにする。ロッド状部材が配管支持用吊りボルトであって、そのほぼ全範囲にチューブ状部材を装着するのであれば、配管支持用吊りボルトの下端近傍であってなおかつチューブ誘導部が下向きとなるようにロッド把持部をロッド状部材に取り付ければよい。
次に、チューブ状部材の一端を、該チューブ状部材のスリットがロッド状部材の側を向く姿勢でチューブ誘導部の先端に差し込み、そのままチューブ誘導部の材軸方向に押し込む。
このようにすると、チューブ誘導部がロッド把持部に対して斜めに延設してあるため、すなわち、チューブ誘導部とロッド把持部との各材軸がなす相対角度(以下、延設角度)が鋭角となるように、チューブ誘導部をロッド把持部から延設してあるため、チューブ状部材は、浅い角度でロッド把持部に進入する。
加えて、ロッド把持部を、その前方側の端部とチューブ誘導部の基端部位との間でチューブ状部材の前進方向がロッド把持部の材軸に沿った方向へと変化するように構成してあるため、ロッド把持部に対して上述の延設角度で前進してきたチューブ状部材は、先端が起こされて進入角度が延設角度よりも浅い角度に変化し、先端がロッド把持部との当接によって前進が阻まれることなく、スリットを拡げつつ、ロッド把持部に覆い被さるようにして前進する。
チューブ状部材の前進方向を、チューブ誘導部に沿った延設角度から、ロッド把持部の材軸に沿った方向へと変化させるには例えば、ロッド把持部の前方側の端部とチューブ誘導部の基端部位との間で、チューブ状部材の先端が摺動しつつ、該先端にロッド把持部からの反力が伝達するように構成すればよい。
また、チューブ状部材は、ロッド状部材への進入角度も浅くなるため、ロッド把持部の前方側の端部を通過した後も、先端とロッド状部材との当接によって前進が阻まれることなく、スリットを元の幅に戻しながら、ロッド状部材を覆うようにして前進し、該ロッド状部材に装着される。
チューブ状部材の装着作業を完了するにあたり、本発明に係るチューブ装着用治具を取り外さずとも、チューブ状部材をすべてロッド状部材に装着できた場合には、チューブ状部材の装着が終わってから本発明のチューブ装着用治具をロッド状部材から取り外せばよいが、該チューブ装着用治具が取り付けられた部位にもチューブ状部材を装着する場合には、チューブ装着用治具を取り外した後で、チューブ状部材の後端部分をロッド状部材に押し込むことで、装着作業を完了すればよい。
チューブ誘導部の延設角度は、20゜以上30゜未満とするのが望ましい。
このようにすれば、ロッド把持部やロッド状部材に対するチューブ状部材の進入角度が十分浅くなるため、チューブ状部材をロッド把持部やロッド状部材に沿って確実に前進させることができる。なお、延設角度を20゜以上としたのは、これ以上浅いと、ロッド把持部及びチューブ誘導部の長さが過大になり、製品サイズの大型化を招く懸念があるからである。
一方、チューブ誘導部の延設角度を上述の範囲とすることに代えて、あるいはそれに加えて、上述したようにロッド把持部の前方側の端部とチューブ誘導部の基端部位との距離をロッド状部材の外径寸法と同等か又はそれ以上とした構成が望ましい。
このようにすれば、チューブ状部材の先端が摺動しつつ、該先端にロッド把持部からの反力が伝達するという作用が確実に発揮され、チューブ状部材の前進方向を、チューブ誘導部に沿った延設角度から、ロッド把持部の材軸に沿った方向へと確実に変化させることができる。
特に、ロッド状部材の周面からチューブ状部材の先端が大きな抵抗を受けるおそれがある場合、例えばロッド状部材が配管支持用吊りボルトであって、その周面に形成された雄ネジにチューブ状部材の先端が係止されるおそれがある場合であっても、上述の構成によれば、チューブ状部材の前進が阻まれるおそれがほとんどなくなり、かくしてチューブ状部材を、ロッド状部材に沿って確実に前進させることが可能となる。
ロッド状部材は、その端部からチューブ状部材の内部空間に挿入される形で該チューブ状部材を装着することが、いずれの端部からもできないように設置されたものであって、上端が天井や上階床スラブに、下端が配管用吊りバンド等を介して吊持対象物にそれぞれ連結された既設の配管支持用吊りボルトが主たる適用例となるが、各端が建物要素や機械要素に連結されている場合が広く包摂されるし、鉛直姿勢での配置に限定されるものでもなく、例えば各種設備機器を側方支持するために壁面との間に控えとして水平配置されたものも該当する。
また、ロッド状部材は、全長にわたって直線状である部材が主たる適用対象となるが、湾曲部材をはじめ、直線状部分と湾曲部分とが混在した部材も包摂されるし、雄ネジ部分を有するかどうかも任意であり、全ネジボルトや、各端近傍にのみ雄ネジが形成されたボルトのみならず、雄ネジが設けられていないロッドなども本発明のロッド状部材に包摂される。
チューブ状部材は、配管支持用吊りボルトによって吊持される配管の流体種別を識別できるよう、該配管支持用吊りボルトに装着される識別具が典型例となるが、材軸方向に沿ってスリットが形成された弾性材料からなるものであれば、その用途は任意であって、ロッド状部材に油等が付着することによる汚れを防止したり、ロッド状部材の腐食、特に電食を防止したり、ロッド状部材の周面を露出させないことで美観を向上させたりといった目的で装着される場合がすべて包摂される。
ロッド把持部は、ロッド状部材に対してその側方からの着脱が可能であれば足りるが、具体的には、
(a) ロッド把持部を弾性材料で構成するとともに該ロッド把持部に材軸方向に沿ったスリットを設け、該スリットが設けられた側と背中合わせの位置にチューブ誘導部を設けた構成、
(b) 互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、該各狭着片のうち、いずれかに前記チューブ誘導部を設けた構成、又は
(c) 互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、前記合体状態において前記チューブ誘導部を構成する誘導片を前記各分割部材にそれぞれ設けた構成
が典型例となる。
(a) ロッド把持部を弾性材料で構成するとともに該ロッド把持部に材軸方向に沿ったスリットを設け、該スリットが設けられた側と背中合わせの位置にチューブ誘導部を設けた構成、
(b) 互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、該各狭着片のうち、いずれかに前記チューブ誘導部を設けた構成、又は
(c) 互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、前記合体状態において前記チューブ誘導部を構成する誘導片を前記各分割部材にそれぞれ設けた構成
が典型例となる。
ここで、構成(a)においては、ロッド把持部のスリットがロッド状部材の周面に押し当てられた状態で該ロッド把持部をロッド状部材に押し込むようにすれば、ロッド把持部のスリットが拡がってその内部空間にロッド状部材が嵌め込まれ、ロッド把持部がロッド状部材に取り付けられるとともに、スリットが狭まろうとする弾性復元力によってロッド把持部がロッド状部材に保持される。
一方、構成(b)、(c)においては、一対の分割部材のそれぞれに設けられた狭着片でロッド状部材が狭み込まれるように該一対の分割部材を相互に合体するとともに、合体にあたっては、弾性バネを用いた押圧機構や、係止突起とこれと係合する係止凹部とを組み合わせた係止機構等を適宜採用することで、2つの狭着片がロッド把持部としてロッド状部材を狭着するようにすればよい。
構成(c)は、さらなる具体的構成として、前記狭着片及び前記誘導片を部分円筒状にそれぞれ構成するとともに、前記狭着片の材軸方向縁部であって前記誘導片と反対の側に該狭着片の材軸と平行な軸線回りの回転動を許容するヒンジ部をそれぞれ設けて該ヒンジ部を介して前記一対の分割部材を相互に連結し、前記ヒンジ部を中心とした前記一対の分割部材の回動を該一対の分割部材が閉じて前記2つの狭着片が前記ロッド把持部となり前記2つの誘導片が前記チューブ誘導部となる方向に付勢する半円状の押圧バネをその各端が前記各狭着片の非対向面にそれぞれ当接されるように配置するとともに、前記押圧バネに抗しながら前記一対の分割部材が開く方向に押圧可能な押圧片を、前記各狭着片にそれぞれ突設した構成を採用することができる。
本発明に係るチューブ装着用治具を用いてチューブ状部材をロッド状部材に装着する際、チューブ状部材の押込み力によって、ロッド把持部がロッド状部材に沿ってずれてしまうおそれがある場合には、前記ロッド把持部の前端近傍内面であって前記チューブ誘導部の延設側又は前記ロッド把持部の後端近傍内面であって前記チューブ誘導部の非延設側の少なくともいずれかにズレ防止用突起を設けた構成を採用すればよい。
このようにすれば、上述の押込み力によって、ロッド把持部の前端近傍内面であってチューブ誘導部の延設側がロッド状部材に近づき、ロッド把持部の後端近傍内面であってチューブ誘導部の非延設側がロッド状部材に近づく方向にロッド把持部が回転し、上述のズレ防止用突起がロッド状部材により強く当接するので、ロッド状部材に沿ったロッド把持部のズレを未然に防止することができる。
チューブ状部材をロッド状部材に装着する際、チューブ状部材が定尺物ではなく、長尺物として供給される場合には、装着作業終了前にチューブ状部材を切断しなければならないが、切断作業は、チューブ誘導部から後方に延びた部分で切断することになるため、ロッド状部材との位置合わせが難しく、短く切断した場合には、ロッド状部材が露出したり、長く切断した場合には、ロッド状部材に装着できない部分の再切断を余儀なくされるといった事態が生じる。
この場合、前記チューブ状部材が前記チューブ誘導部に挿入された状態で該チューブ状部材の外周面に近接する切断位置ガイドを前記ロッド把持部から突設し、又は合体状態において前記切断位置ガイドを構成するガイド片を前記各分割部材にそれぞれ設けた構成を採用すればよい。
この構成においては、ロッド状部材の装着予定範囲にチューブ状部材が装着されるための該チューブ状部材の後端位置、すなわち切断位置が切断位置ガイドで決定できるように、該切断位置ガイドを構成しておくことにより、上述の装着予定範囲にチューブ状部材をぴったりと装着することが可能となり、ロッド状部材の全長を装着予定範囲とした場合には、該ロッド状部材にチューブ状部材を過不足なく装着することができる。
以下、本発明に係るチューブ装着用治具の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るチューブ装着用治具を示した全体斜視図、図2(a)は同じく側面図、図2(b)はA−A線方向から見た矢視図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係るチューブ装着用治具1は、長手方向にスリット2が形成された弾性材料からなるチューブ状部材3をロッド状部材としての配管支持用吊りボルト4に装着するために適用されるものであり、配管支持用吊りボルト4にその側方から着脱自在なロッド把持部5と、該ロッド把持部から延設されたチューブ誘導部6と、ロッド把持部5から突設された切断位置ガイド7とを備える。
ロッド把持部5は、配管支持用吊りボルト4をその側方から狭着可能な2枚の狭着片11,11で構成してあり、該各狭着片は、円筒体の縦分割で生じる部分円筒状をなす。
また、ロッド把持部5を構成する狭着片11,11には、その前端近傍内面(図1では上端近傍内面、図2(b),(c)では奥側の端部近傍内面)であって、チューブ誘導部6の延設側にズレ防止用突起19,19を内方に突設してあるとともに、その後端近傍内面(図1では下端近傍内面、図2(b),(c)では手前側の端部近傍内面)であって、チューブ誘導部6の非延設側にズレ防止用突起20,20を内方に突設してある。
チューブ誘導部6は、その材軸とロッド把持部5の材軸とがなす相対角度を図2(a)に示すように延設角度αとして、該延設角度が鋭角となるように構成してあるとともに、チューブ状部材3の中空内部にチューブ誘導部6の先端が差し込まれる形で該チューブ誘導部に挿入されたチューブ状部材3の前進を、該チューブ誘導部の材軸に沿って誘導されるように構成してある。
延設角度αは、20゜以上30゜未満とするが、本実施形態では特に、約25゜としてある。
チューブ誘導部6は、ロッド把持部5と同様に円筒体の縦分割で生じる部分円筒状の誘導片12,12で構成してあるが、先細形状でかつ先端で互いに当接するように、各先端をそれぞれ湾曲させてあり、全体としては底が抜けた舟状をなすとともに、誘導片12,12の非対向側長手縁部には、リブ15,15を設けてある。
切断位置ガイド7は、チューブ誘導部6に挿入された状態のチューブ状部材3を取り囲む半円筒状部位がそれぞれ含まれた2枚のガイド片13,13で構成するとともに、該ガイド片の後端縁部(図1では下端縁部)がチューブ切断位置となるようにロッド把持部5からの突設位置を設定してある。
狭着片11,11、誘導片12,12及びガイド片13,13のうち、一方の狭着片11、誘導片12及びガイド片13と、他方の狭着片11、誘導片12及びガイド片13とは、互いに合体自在な一対の分割部材21,22として構成してあり、該一対の分割部材が合体された状態において、狭着片11,11、誘導片12,12及びガイド片13,13は互いに一体化され、それぞれロッド把持部5、チューブ誘導部6及び切断位置ガイド7となる。
ここで、上述した図2(b)は、一対の分割部材21,22を合体状態(閉じた状態)で示したものであるが、同図(c)は、それらを非合体状態(開いた状態)で示したものである。
図2(a)〜(c)でよくわかるように、分割部材21,22はそれぞれ、狭着片11の材軸方向縁部(長手縁部)であってロッド把持部5の材軸に対し斜め方向に誘導片12を、ほぼ直交する方向にガイド片13をそれぞれ突設して構成してあり、一方の分割部材21に属する狭着片11には、誘導片12及びガイド片13が突設された側と反対側(背中合わせとなる側)となる狭着片11の材軸方向縁部にヒンジ部23を、他方の分割部材22に属する狭着片11には、同じく誘導片12等が突設された側と反対側となる狭着片11の材軸方向縁部にヒンジ部24を設けるとともに、これらのヒンジ部23,24を介して分割部材21,22を相互に連結することにより、該分割部材が狭着片11,11の材軸と平行な軸線回りに回転できるようになっている。
また、ロッド把持部5には、半円状をなす押圧バネ16を、該ロッド把持部を抱え込むように配置してあるとともに、狭着片11,11の非対向面(外周面)に設けられた凹部17,17に押圧バネ16の各端が嵌まり込む形で該押圧バネを位置決めしてあり、かかる押圧バネ16は、ヒンジ部23,24を中心とした一対の分割部材21,22の回動をそれらが閉じられる方向に付勢することで、狭着片11,11、誘導片12,12及びガイド片13,13を、それぞれロッド把持部5、チューブ誘導部6及び切断位置ガイド7に合体させるようになっている。
一方、狭着片11,11には、誘導片12及びガイド片13が突設された側と反対側(背中合わせとなる側)となる狭着片11の材軸方向縁部近傍に押圧片18,18を突設してあり、かかる押圧片18,18は、それらを指で摘むことにより、押圧バネ16に抗しながら、ヒンジ部23,24回りに一対の分割部材21,22を開いて、合体状態のロッド把持部5、チューブ誘導部6及び切断位置ガイド7を、それぞれ狭着片11,11、誘導片12,12及びガイド片13,13にそれぞれ分離させることができるようになっている。
本実施形態に係るチューブ装着用治具1を用いてチューブ状部材3を配管支持用吊りボルト4に装着するには、図3に示すように、まず、押圧片18,18を指で摘むことにより、上述したようにロッド把持部5、チューブ誘導部6及び切断位置ガイド7を、それぞれ狭着片11,11、誘導片12,12及びガイド片13,13にそれぞれ分離し、次いで、それらの間に配管支持用吊りボルト4を側方から通した上、狭着片11,11の間に位置させた状態で押圧片18,18から指を離し、ロッド把持部5を配管支持用吊りボルト4に取り付ける。
取付けにあたっては、チューブ誘導部6がチューブ状部材3の装着予定範囲の外側を向く、すなわち下向きとなるように、ロッド把持部5を配管支持用吊りボルト4に取り付ける。
ここで、チューブ状部材3の装着予定範囲が配管支持用吊りボルト4の全長にわたる場合には、該装着予定範囲の下限、すなわち配管支持用吊りボルト4の下端近傍にロッド把持部を取り付ける。具体的には、ロッド把持部5の下端を配管用吊りバンド(図示せず)に連結するためのボルト31の上面に当接されるように、取り付ければよい。
このようにすれば、装着作業中にロッド把持部5をずらさずとも、該ロッド把持部が邪魔になることなく、チューブ状部材3を配管支持用吊りボルト4に装着することができる。
次に、図4(a)に示すように、チューブ状部材3を切断位置ガイド7に挿通した上、その一端を、該チューブ状部材のスリット2が配管支持用吊りボルト4の側を向く姿勢でチューブ誘導部6の先端に差し込み、そのままチューブ誘導部6の材軸方向に押し込む。
このようにすると、チューブ誘導部6がロッド把持部5に対して延設角度αで斜めに延設してあるため、チューブ誘導部6を前進してきたチューブ状部材3は、その延設角度αでロッド把持部5に進入するが、該延設角度が約25゜であるため、ロッド把持部5に対する進入角度は十分浅くなり、チューブ状部材3の先端がロッド把持部5から抵抗を受けるおそれはない。
加えて、ロッド把持部5は、その前方側の端部(図4では上端)とチューブ誘導部6の基端部位との間(同図にHとして示した範囲)で、チューブ状部材3の先端内面が摺動しつつ、該先端内面にロッド把持部5からの反力(押込み力に対する反力)が作用することで、チューブ状部材3の前進方向がロッド把持部5の材軸に沿った方向へと変化するようになっている。
そのため、ロッド把持部5に対して上述の延設角度で前進してきたチューブ状部材3は、図4(b)に示すように、先端が起こされて進入角度が延設角度αよりも浅い角度に変化し、かくして該チューブ状部材は、その先端でロッド把持部5から抵抗を受けて前進が阻まれることなく、スリット2を拡げつつ、ロッド把持部5を抱き込むようにして前進する。
ロッド把持部5に対するチューブ状部材3の進入角度が延設角度αよりも十分浅い角度へと変化して、ロッド把持部5の材軸方向により近づくためには、図4(b)でよくわかるように、距離Hを、配管支持用吊りボルト4の外径寸法φ(ロッド把持部5の内径)と同等にするか、又はそれ以上の大きさに設定すればよい。
チューブ状部材3を押し込むための力(押込み力)のうち、ロッド把持部5の材軸直交方向に沿った分力がロッド把持部5の前端近傍に作用するため、チューブ装着用治具1全体が、図4で言えば反時計回りに回転しようとするが、ロッド把持部5を構成する狭着片11,11の内面には、その前端近傍であってチューブ誘導部6の延設側にズレ防止用突起19,19が、後端近傍であってチューブ誘導部6の非延設側にズレ防止用突起20,20がそれぞれ内方に突設してあり、上述の回転に伴って、ズレ防止用突起19,19やズレ防止用突起20,20が配管支持用吊りボルト4の周面に押し付けられる。
そのため、チューブ状部材3の押込み操作中、上述の押込み力のうち、ロッド把持部5の材軸方向に沿った分力によってロッド把持部5が配管支持用吊りボルト4に沿ってずれるおそれはない。
チューブ状部材3をさらに押し込んでいくと、その先端がロッド把持部5の前方側の端部に達するが、配管支持用吊りボルト4への進入角度も浅くなっているため、該チューブ状部材は、配管支持用吊りボルト4から抵抗を受けて前進が阻まれることなく、スリット2を元の幅に戻しながら、配管支持用吊りボルト4を覆うようにして前進し、該ロッド状部材に装着される。
チューブ誘導部6の押込み操作によって該チューブ状部材の先端が装着予定範囲の上限、本実施形態では配管支持用吊りボルト4の上端に達したならば、図5(a)に示すように、チューブ切断位置51である切断位置ガイド7のガイド片13,13の後端縁部に合わせて、チューブ状部材3を切断する。
次に、押圧バネ16に抗しながら、押圧片18,18を摘んでロッド把持部5を配管支持用吊りボルト4から側方に取り外す。
ここで、ロッド把持部5は、完全円筒体のように横断面で閉じた断面形状とはなっておらず、図2(b)に示したように、狭着片11,11の横断面における角度範囲がそれぞれ130゜程度、それらが合体したロッド把持部5の横断面における角度範囲が、260゜程度に設定してあるため、配管支持用吊りボルト4から取り外すために全開にする必要はなく、図5(b)に示す程度で足りる。
そのため、チューブ装着用治具1を図5(b)に示す程度に開きつつ、図5(a)に示した状態から側方に動かすと、ロッド把持部5が配管支持用吊りボルト4から外れるとともに、チューブ誘導部6の誘導片12,12が、チューブ状部材3のスリット2を拡げつつ、該チューブ状部材の内側から抜け出して、チューブ装着用治具1が配管支持用吊りボルト4から取り外される。
また、その際、誘導片12,12に設けられたリブ15,15が、チューブ状部材3の内周面を押し拡げつつ、該チューブ状部材の後端部を手前に引き込むため、チューブ状部材3の後端部が配管支持用吊りボルト4に自然に装着され、図5(c)のようにチューブ状部材3の装着作業が完了する。
以上説明したように、本実施形態に係るチューブ装着用治具1によれば、チューブ誘導部6とロッド把持部5との各材軸がなす相対角度である延設角度が鋭角となるように、チューブ誘導部6をロッド把持部5から延設したので、チューブ状部材3を押し込む際、該チューブ状部材を浅い角度でロッド把持部5に進入させることができるとともに、ロッド把持部5を、その前方側の端部とチューブ誘導部6の基端部位との間でチューブ状部材3の前進方向がロッド把持部5の材軸に沿った方向へと変化するように構成したので、チューブ状部材3を、ロッド把持部5に覆い被さるようにして前進させることができる。
そのため、配管支持用吊りボルト4へのチューブ状部材3の装着を効率よく行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るチューブ装着用治具1によれば、チューブ誘導部6の延設角度αを20゜以上30゜未満としたので、ロッド把持部5や配管支持用吊りボルト4に対するチューブ状部材3の進入角度を十分浅くすることが可能となり、かくしてチューブ状部材3をロッド把持部5や配管支持用吊りボルト4に沿って確実に前進させることができる。
また、本実施形態に係るチューブ装着用治具1によれば、ロッド把持部5の前方側の端部とチューブ誘導部の基端部位との距離Hを配管支持用吊りボルト4の外径寸法φと同等か又はそれ以上としたので、チューブ状部材3の先端がロッド把持部5の前方側の端部に到達した時点において、チューブ状部材3の進入角度が十分に浅くなるため、配管支持用吊りボルト4の周面からチューブ状部材3の先端が大きな抵抗を受けて該チューブ状部材の前進が阻まれるおそれがほとんどなくなり、かくしてチューブ状部材3を、配管支持用吊りボルト4に沿って確実に前進させることが可能となる。
また、本実施形態に係るチューブ装着用治具1によれば、ロッド把持部5を構成する狭着片11,11の内面において、その前端近傍であってチューブ誘導部6の延設側にズレ防止用突起19,19を、後端近傍であってチューブ誘導部6の非延設側にズレ防止用突起20,20をそれぞれ内方に突設したので、チューブ状部材3の押込み操作中、その押込み力のうち、ロッド把持部5の材軸方向に沿った分力によってロッド把持部5が配管支持用吊りボルト4に沿ってずれるおそれがなくなる。
また、本実施形態に係るチューブ装着用治具1によれば、切断位置ガイド7を備えるとともに、そのガイド片13,13の後端縁部がチューブ切断位置となるように、ロッド把持部5からの突設位置を設定したので、配管支持用吊りボルト4への装着予定範囲にチューブ状部材3を過不足なくぴったりと装着することが可能となる。
また、本実施形態に係るチューブ装着用治具1によれば、ロッド把持部5を、完全円筒体のように横断面で閉じた断面形状とはせず、開いた断面形状、つまりは部分円筒状としたので、配管支持用吊りボルト4から取り外すために全開にする必要がなくなるとともに、それに伴って、チューブ誘導部6の誘導片12,12を、チューブ状部材3の内側から簡単に抜け出させることができるとともに、誘導片12,12に設けられたリブ15,15によるチューブ状部材3の引込み動作によって、該チューブ状部材の後端部が配管支持用吊りボルト4に自然に装着されるため、該後端部分を配管支持用吊りボルト4にわざわざ押し込む必要がなくなる。
本実施形態では、チューブ状部材3の切断位置が一目でわかるように、切断位置ガイド7を備えたが、この機能が不要なのであれば、切断位置ガイド7を省略してもかまわない。
また、本実施形態では、チューブ誘導部6を、合体時に先細形状となるよう、部分円筒状をなす誘導片12,12の各先端を湾曲形成するとともに、全体としては底が抜けた舟状をなすように構成したが、後者の構成は、ロッド把持部5を構成する狭着片11,11をそれらの対向縁部が互いに離間するように構成することで、該ロッド把持部を取り外す際の分割部材21,22の開き角度を小さくし(図5(b)参照)、それによって誘導片12,12のチューブ状部材3からの抜け出しを容易にするとともに、その抜け出しに伴うチューブ状部材3の引込み動作によって、該チューブ状部材が配管支持用吊りボルト4に自然に装着されるようにするためである。
したがって、上記自然装着が不要ということであれば、全体として底が抜けた舟状をなすように構成する必要はない。
図6は、変形例に係るチューブ装着用治具1aを示した斜視図であり、チューブ装着用治具1の切断位置ガイド7を省略し、ロッド把持部5に代えて、合体後は円筒状となるように半円筒状をなす狭着片11a,11aでロッド把持部5aを構成するとともに、チューブ誘導部6に代えて、合体後は円筒状かつ先細状となるように半円筒状をなしかつ先細状の誘導片12a,12aでチューブ誘導部6aを構成し、狭着片11a,11a及び誘導片12a,12aのうち、一方の狭着片11a及び誘導片12aと、他方の狭着片11a及び誘導片12aとは、互いに合体自在な一対の分割部材21a,22aとして構成した上、上述の実施形態と同様に、ヒンジ部23,24を介して分割部材21a,22aを相互に連結することにより、該分割部材が狭着片11a,11aの材軸と平行な軸線回りに回転できるようになっている。
本変形例においては、チューブ状部材3を切断する必要がある場合、作業員が別途その切断位置を定める必要があるとともに、チューブ装着用治具1aを配管支持用吊りボルト4から取り外す際には、分割部材21a,22aを比較的大きく開く必要があるので、チューブ状部材3の後端部をチューブ誘導部6aからいったん外してから、チューブ装着用治具1aを配管支持用吊りボルト4から取り外し、しかる後、チューブ状部材3の後端部を配管支持用吊りボルト4に押し込んで装着する必要があるが、それらの点を除けば、チューブ装着用治具1aは、チューブ装着用治具1とほぼ同様の構成及び作用を有するので、ここではその詳細な説明を省略する。
また、本実施形態では、チューブ誘導部6を、部分円筒状をなす誘導片12,12で構成したが、これに代えて、本発明のチューブ誘導部を、図7に示すように一体型のチューブ誘導部6bで構成するとともに、ロッド把持部5に代えて、合体後は円筒状となるように半円筒状をなす狭着片11b,11bからなるロッド把持部5bを備えた上、該一対の狭着片を、長手縁部に沿った軸線回りに互いに回動自在となり反対側縁部に設けられた係合部71a,71bによって互いに係合自在となるように構成するとともに、狭着片11b,11bのいずれか一方にチューブ誘導部6bを上述の延設角度で延設してもかまわない。
かかる構成においては、一方の狭着片11bとそれに延設されたチューブ誘導部6bとが一方の分割部材、他方の狭着片11bが他方の分割部材となるものであり、これらの狭着片11b,11bの間に配管支持用吊りボルト4が挟まれた状態で、狭着片11b,11bを相互に回転させて係合し、これらの分割部材を合体させることにより、狭着片11b、11bがロッド把持部5bとして配管支持用吊りボルト4を狭着し、該配管支持用吊りボルトに取り付けられる。
なお、これらの点を除けば、チューブ装着用治具1bは、チューブ装着用治具1とほぼ同様の構成及び作用を有するので、ここではその詳細な説明を省略する。
また、本実施形態では、本発明に係るチューブ装着用治具を、全体を2つの部材に分割して構成した例で説明したが、これに代えて、図8に示すように、材軸方向に沿ってスリット81が設けられた部分円筒状をなす弾性材料のロッド把持部5cと、該ロッド把持部から、スリット81が設けられた側と背中合わせの位置に上述した延設角度で延設されてなる円筒状でかつ先細状をなす一体型のチューブ誘導部6cとを備えたチューブ装着用治具1cで構成することが可能である。
かかる構成においては、ロッド把持部5cのスリット81が配管支持用吊りボルト4の周面に押し当てられた状態で、該ロッド把持部を配管支持用吊りボルト4に押し込むようにすれば、ロッド把持部5cのスリット81が拡がってその内部空間に配管支持用吊りボルト4が嵌め込まれ、ロッド把持部5cが配管支持用吊りボルト4に取り付けられるとともに、スリット81が狭まろうとする弾性復元力によってロッド把持部5cが配管支持用吊りボルト4に保持される。
なお、これらの点を除けば、チューブ装着用治具1cは、チューブ装着用治具1とほぼ同様の構成及び作用を有するので、ここではその詳細な説明を省略する。
また、本実施形態では、ロッド把持部5を構成する狭着片11,11の内面であって、その前端近傍のチューブ誘導部6の延設側にズレ防止用突起19,19を、後端近傍のチューブ誘導部6の非延設側にズレ防止用突起20,20をそれぞれ内方に突設することで、チューブ状部材3の押込み操作中におけるロッド把持部5が配管支持用吊りボルト4に沿ってずれるのを防止するようにしたが、かかる構成を上述した各変形例にも適用することが可能であるし、逆にずれ防止が不要なのであれば、上述したズレ防止用突起19,20を適宜省略してもかまわない。
また、本実施形態では、ロッド把持部5に対するチューブ状部材3の進入角度を延設角度αよりも浅い角度へと変化させるべく、ロッド把持部5の前方側の端部とチューブ誘導部の基端部位との距離Hを、配管支持用吊りボルト4の外径寸法φと同等かそれ以上の大きさに設定したが、距離Hが外径寸法φよりも短い場合であっても、チューブ状部材3の先端が摺動しつつ、該先端にロッド把持部5からの反力が作用することで、チューブ状部材3の進入角度が延設角度αよりも浅い角度へと変化するのであれば、上述の距離Hを配管支持用吊りボルト4の外径寸法φと同等か又はそれ以上にする必要はない。
また、本実施形態では、チューブ誘導部6の延設角度αを30゜未満としたが、例えば周面に雄ネジが切られていないロッド部材を装着対象にするのであれば、延設角度αの上限を、例えば35゜未満、40゜未満又は45゜未満としてもかまわないし、下限についても、製品サイズに問題がないのであれば、延設角度αの下限を、例えば10゜以上又は15゜以上とすることができる。
1 チューブ装着用治具
2 スリット
3 チューブ状部材
4 配管支持用吊りボルト(ロッド状部材)
5,5a,5b,5c ロッド把持部
6,6a,6b,6c チューブ誘導部
7 切断位置ガイド
11,11a,11b 狭着片
12,12a 誘導片
13 ガイド片
16 押圧バネ
18 押圧片
19,20 ズレ防止用突起
21,21a 分割部材
22,22a 分割部材
23,24 ヒンジ部
2 スリット
3 チューブ状部材
4 配管支持用吊りボルト(ロッド状部材)
5,5a,5b,5c ロッド把持部
6,6a,6b,6c チューブ誘導部
7 切断位置ガイド
11,11a,11b 狭着片
12,12a 誘導片
13 ガイド片
16 押圧バネ
18 押圧片
19,20 ズレ防止用突起
21,21a 分割部材
22,22a 分割部材
23,24 ヒンジ部
Claims (10)
- 長手方向にスリットが形成された弾性材料からなるチューブ状部材をロッド状部材に装着するためのチューブ装着用治具において、
前記ロッド状部材にその側方から着脱自在なロッド把持部と、該ロッド把持部から延設されたチューブ誘導部とを備え、該チューブ誘導部を、その材軸と前記ロッド把持部の材軸とがなす相対角度を延設角度として該延設角度が鋭角となるように構成するとともに、その先端から挿入された前記チューブ状部材の前進方向が該チューブ誘導部の材軸に沿って誘導されるように構成し、前記ロッド把持部を、その前方側の端部と前記チューブ誘導部の基端部位との間で前記チューブ状部材の前進方向が前記ロッド把持部の材軸に沿った方向へと変化するように構成したことを特徴とするチューブ装着用治具。 - 前記延設角度を20゜以上30゜未満とした請求項1記載のチューブ装着用治具。
- 前記前方側の端部と前記基端部位との距離を前記ロッド状部材の外径寸法と同等か又はそれ以上とした請求項1又は請求項2記載のチューブ装着用治具。
- 前記ロッド状部材を配管支持用吊りボルトとした請求項1乃至請求項3のいずれか一記載のチューブ装着用治具。
- 前記ロッド把持部を弾性材料で構成するとともに該ロッド把持部に材軸方向に沿ったスリットを設け、該スリットが設けられた側と背中合わせの位置に前記チューブ誘導部を設けた請求項1乃至請求項4のいずれか一記載のチューブ装着用治具。
- 互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、該各狭着片のうち、いずれかに前記チューブ誘導部を設けた請求項1乃至請求項4のいずれか一記載のチューブ装着用治具。
- 互いに合体自在な一対の分割部材を備え、それらの合体状態において前記ロッド把持部を構成する狭着片を前記各分割部材にそれぞれ設けるとともに、前記合体状態において前記チューブ誘導部を構成する誘導片を前記各分割部材にそれぞれ設けた請求項1乃至請求項4のいずれか一記載のチューブ装着用治具。
- 前記狭着片及び前記誘導片を部分円筒状にそれぞれ構成するとともに、前記狭着片の材軸方向縁部であって前記誘導片と反対の側に該狭着片の材軸と平行な軸線回りの回転動を許容するヒンジ部をそれぞれ設けて該ヒンジ部を介して前記一対の分割部材を相互に連結し、前記ヒンジ部を中心とした前記一対の分割部材の回動を該一対の分割部材が閉じて前記2つの狭着片が前記ロッド把持部となり前記2つの誘導片が前記チューブ誘導部となる方向に付勢する半円状の押圧バネをその各端が前記各狭着片の非対向面にそれぞれ当接されるように配置するとともに、前記押圧バネに抗しながら前記一対の分割部材が開く方向に押圧可能な押圧片を、前記各狭着片にそれぞれ突設した請求項7記載のチューブ装着用治具。
- 前記ロッド把持部の前端近傍内面であって前記チューブ誘導部の延設側又は前記ロッド把持部の後端近傍内面であって前記チューブ誘導部の非延設側の少なくともいずれかにズレ防止用突起を設けた請求項1乃至請求項8のいずれか一記載のチューブ装着用治具。
- 前記チューブ状部材が前記チューブ誘導部に挿入された状態で該チューブ状部材の外周面に近接する切断位置ガイドを前記ロッド把持部から突設し、又は合体状態において前記切断位置ガイドを構成するガイド片を前記各分割部材にそれぞれ設けた請求項1乃至請求項9のいずれか一記載のチューブ装着用治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017156605A JP2019034366A (ja) | 2017-08-14 | 2017-08-14 | チューブ装着用治具 |
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ID=65636469
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JP (1) | JP2019034366A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020175422A1 (ja) | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 旭化成株式会社 | フレキソ印刷原版及びフレキソ印刷版の製造方法 |
-
2017
- 2017-08-14 JP JP2017156605A patent/JP2019034366A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020175422A1 (ja) | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 旭化成株式会社 | フレキソ印刷原版及びフレキソ印刷版の製造方法 |
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