JP2019031880A - グラウンドアンカー除荷用カプラー - Google Patents

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Abstract

【課題】シャッターを使用することなく除荷用クサビを取り外し可能としたグラウンドアンカーの除荷用カプラーであって、除荷用クサビと引張用クサビの大きさを同じ大きさとし、共通化して部品管理を容易にすると共に除荷用カプラー全体をスリム化する。【解決手段】クサビ穴71a、71bをそれぞれ有する上部材7aと下部材7bがジョイント7cで接合されており、下部材7bの先端側にスライドキャップ8が上下にスライド可能に取り付けてあり、このスライドキャップ8の底部に緊張鋼材2が通過可能であって、かつ、除荷用クサビ3bの先端直径φnより小径(φc)の底部穴8bが形成してある除荷用カプラーであり、定着クサビ3をアンカーヘッド4より引抜除去した後、ジャッキを緩めると除荷用クサビ3bはスライドキャップ8の底部に当接して押し上げられるのでクサビ穴71bから自動的に外れる。【選択図】図7

Description

本発明は、緊張状態で定着されているグラウンドアンカーの緊張材を安全に除荷するための除荷用カプラーに関する。
構造物等の定着に使用されているグラウンドアンカーは、図1に示す構造であり、複数のPC鋼材等からなる複数の緊張材2が削孔Hの内部に挿入されてグラウトによって削孔Hの内部に固定され、頭部側はアンカープレート5の上に設置されたアンカーヘッド4に緊張材2が緊張された状態で定着クサビ3によって定着されている。アンカープレート5の下にはアンダープレート5aと共に、ゴム製のアンダーキャップ5bが設置されている。アンダーキャップ5bは、定着頭部の下面への地下水侵入を阻止する円筒形の止水材であり、アンダープレート5aはアンダーキャップ5bの設置を補助する補助部材である。グラウンドアンカーの頭部にはゴム製のヘッドキャップ1aが設けてあってその内部には防食油等の防錆剤が充填してあり、その外側には金属製、例えばアルミ製のキャップ1が被せてある。緊張材2の先端部にはパイロットキャップ6が設けてあって複数の緊張材2をまとめるものであり、削孔H内部への挿入を容易にしている。Lfはグラウンドアンカーの自由長部であり、Laは定着長部を示す。
グラウンドアンカーは、設置後年月の経過によって老朽化して性能が劣化している可能性があるので健全な状態に維持されているかを点検する必要がある。このため、グラウンドアンカーの頭部定着部の点検や補修等を行うために緊張材2の緊張状態を解除する必要がある。
グラウンドアンカーの頭部定着部においては、緊張材2は定着クサビ3でアンカーヘッド4に定着固定されるものであるが、グラウンドアンカー施工における緊張力導入時においては、アンカーヘッド4にジャッキチェアーが設置され、その上にジャッキが設置されるので、緊張材2をジャッキチェアーの分を余分に長く延ばしておき、定着完了後、この余分な長さ(余長部)を切断している。そのため、アンカーヘッド4に定着された状態の緊張材2の定着クサビ3から突出している部分2aの長さはジャッキで引張作業を実施するには長さが足りず、定着クサビ3をアンカーヘッド4から外すためには緊張材2を延長する必要があるので、連結具である除荷用カプラーが使用されている。グラウンドアンカーの除荷において除荷用カプラーを使用する一例が特許文献1(特許第3657567号公報)に開示されている。
特許文献1に開示されている除荷用カプラー70は、図2(1)に示すように円筒形であり、引張用クサビ3a、除荷用クサビ3bを挿入するテーパー穴を内部に有する上下のクサビ定着具(上部材および下部材)7a、7bとこれら上下のクサビ定着具7a、7bを連結して一体化する接続部(ジョイント)7cから構成されている。
定着クサビ3をアンカーヘッド4から取り外すには、図2(2)に示すように除荷用カプラー70の下部材7bに緊張材2(アンカーケーブル)の定着クサビ3から突出している突出部(緊張材余長)2aが下部材7bに装着される除荷用クサビ3bで下部材7bに固定され、上部材7aに延長用の緊張材2eが引張用クサビ3aによって固定されて緊張材2が延長された状態となり、この延長用緊張材2eをジャッキ9aに取り付け、引張力を緊張材2に加えることによって定着クサビ3をアンカーヘッド4から引き抜いて取り外すものである。ジャッキ9aはアンカープレート5の上に設置した側面に開口9eを有するジャッキチェアー9bの上に設置され、除荷用カプラー7はこのジャッキチェアー9bの内部に設置される。
ジャッキ9aにより緊張材2に引張力を作用させ、定着クサビ3をアンカーヘッド4から緊張材2と共に抜き出して取り外し、除荷用クサビ3bとアンカーヘッド4の間に緊張材2は通過できるが除荷用クサビ3bは通過できない幅の溝を有する板状のシャッターSを挿入する。ジャッキ9aを緩めて緊張材2に対する引張力を解放すると引き上げられていた除荷用カプラー70は降下して除荷用クサビ3bの先端がシャッターSに当接して押し上げられ、除荷用クサビ3bは緊張材2aとの噛み合いが解除され、緊張材2に作用していた緊張力が解放されて引張力が作用していない状態となる。この作業を他の緊張材2に対しても実施し、すべての緊張材2に導入されていた緊張力が解放された状態として頭部定着部の検査・補修を実施可能とする。
特許第3657567号公報
特許文献1の除荷用カプラー70を使用してグラウンドアンカーに導入されていた緊張力を解放する場合、図2(2)に示すように、アンカーヘッド4から定着クサビ3を取り外した後、除荷用クサビ3bとアンカーヘッド4との間にジャッキチェアー9bの開口9eからシャッターSを挿入しなければならない。しかし、緊張定着されている緊張材2の定着力より大きな引張力を加えて定着クサビ3を抜き出した状態であり、大きな引張力が作用している緊張材2に手が触れる位置でシャッターSの挿入作業をする必要があり、何らかの原因で緊張力が突然解放されて緊張材2やその他の器具の飛び出しや、跳ねあがり等の恐れがあり作業員に危険が及ぶ可能性が考えられ、シャッターSの挿入作業をすることなく除荷できるようにすることが安全に工事を行うという観点から求められている。また、作業員が緊張機具の近傍での手作業をする必要のないものとすることによって除荷工事の作業効率を高めてコストを削減することも望まれており、その解決手段として図3及び図4に示す除荷用カプラー70が提案された。
この除荷用カプラー70は、除荷作業中に緊張力が作用している緊張材2に作業員が手を近づける必要をなくしたものであり、安全で、且つ、効率よい除荷作業が行えるようにしたものである。
この除荷用カプラー70は、円筒形であって引張用クサビ3aが挿入される引張用クサビ3aのテーパー穴71aを設けた上部材7aと除荷用クサビ3bが挿入される除荷用クサビのテーパー穴71bを有する下部材7b及び上部材7aと下部材7bをネジ接続によって一体化するジョイント7cで構成されており、ジョイント7cには外ネジが形成してあり、上部材7aと下部材7bには接続用の内ネジが形成してある。なお、引張用クサビ3aは、定着用クサビ3と同一規格の量産品を使用することができる。
下部材7bの直径は上部材7aの直径より大きなものとしてあり、除荷用クサビ3bの先端直径φwは引張用クサビ3aの直径φnより大きなものとしてある。更に除荷用クサビ3bの先端直径φwはアンカーヘッド4のクサビ穴4aの直径φaより大(φw>φa)としてあり、除荷作業中に除荷用クサビ3bがアンカーヘッド4のクサビ穴4aに落ち込むことなくアンカーヘッド4の表面に当接して除荷用カプラー7の下部材7bの内部に押し上げられて除荷用クサビ3bが緊張材2の頭部2aから外れるようにしてある。
更に、除荷用クサビ3bは下部材7bの除荷用クサビのテーパー穴71bにセットされた状態で除荷作業を行う際、下部材7bの下端部より長さg(約2mm)だけ突出するものである。除荷作業において、アンカーヘッド4から定着クサビ3を取り除き、緊張材2に作用させていた引張力を緩めていくと、この突出量gによって除荷用クサビ3bの先端がアンカーヘッド4の表面に当たって上に押し上げられて下部材7bの除荷用クサビのテーパー穴71bから外れる。
下部材7bの除荷用クサビのテーパー穴71bの外周面には図3(4)に示されるように切欠72が3か所設けてあり、除荷作業対象の緊張鋼線2に隣接する他の緊張鋼線2と下部材7bが干渉しないようにしてある。
ジョイント7cは、上下部材7a、7bを接続して一体化するものであり、接続部はそれぞれ接続対象の直径に合う大きさとしてある。ジョイント7cの中央部には隔壁7hが設けてあり、この隔壁7hの上下に凹部73、73が形成してある。この凹部73に押圧バネ7dが挿入されており、除荷用カプラー70が組み立てられた状態において、上下の押圧バネ7dが引張用クサビ3aと除荷用クサビ3bをそれぞれ除荷用カプラー70のテーパー穴71a、71bに噛み合う方向に押し付ける働きをするものである。
押圧バネ7dの端部には押さえプレート7eが設けてあり押圧バネ7dの弾発力を引張用クサビ3aと除荷用クサビ3bに効率的に伝達されるようにしてある。押さえプレート7eは円形で中央部に穴を有しておりこの穴を緊張材2及び延長緊張材2eが通過可能であり、穴の縁にはフランジ7fが設けてあって押圧バネ7dの中央空間に挿入されて押えプレート7eの位置がずれないようにしてある。
この従来の除荷用カプラー70は、引張用クサビ3aのテーパー穴71aを有する上部材7aと除荷用クサビ3bのテーパー穴71bを有する下部材7bがジョイント7cでネジ接合されており、アンカーヘッド4側の除荷用クサビ3bの先端直径がアンカーヘッド4のクサビ穴4aの直径より大きなものとし、かつ、下部材7bのクサビ穴71bに装着した際に除荷用カプラー70の先端部より長さgだけ突出するものであり、定着クサビ3を除去するための引張力を緩めると、除荷用クサビ3bはアンカーヘッド4のクサビ穴4aに落とし込まれることなく定着クサビ3の除去された後のアンカーヘッド4の表面に当接して下部材7bの除荷用クサビのテーパー穴71bからはずれるようにしたものである。そのため、除荷用クサビ3bの直径(φw)をアンカーヘッド4クサビ穴の直径(φa)より大きな直径としてあり、除荷作業のために大きさの異なる除荷用クサビ3bを必要としていた。また、除荷用クサビ3bの直径を大きなものにしたため、除荷用カプラー70の下部材71の直径をそれに応じて大きくしなければならず、除荷対象の緊張鋼材2に隣接する他の緊張鋼材2に除荷用カプラー70が干渉しないように下部材7bの外側面に切欠72を形成する必要があった。また、除荷用クサビ3bは、規格品である定着クサビ3と引張用クサビ3aとは異なる大きさとしなければならず、特注品となりコスト増になるばかりでなく、施工現場において大きさの異なるクサビが混在するので部品の管理に手間がかかり、使い勝手が悪いという問題がある。
本発明は、シャッター板を使用することなく緊張定着されたグランドアンカーの除荷作業を可能とした除荷用カプラーであって、除荷用クサビと引張用クサビの大きさを同じ大きさとして除荷用カプラー全体をスリムとし、除荷用カプラーの下部材に緊張鋼材との干渉を避けるための切欠を設ける必要をなくすることを課題とするものである。
アンカーヘッドに定着クサビで緊張材が緊張状態で定着されているグラウンドアンカー除荷用カプラーであって、クサビ穴を有する上部材と下部材がジョイントで接合されており、下部材の先端側にスライドキャップが上下にスライド可能に取り付けてあり、このスライドキャップの底部に緊張鋼材が通過可能であって、かつ、除荷用クサビの先端直径より小径の穴が形成してあることを特徴とするグラウンドアンカー除荷用カプラーである。
スライドキャップの両側面にはガイドピンが挿入されるスライド溝が形成してあり、下部材の両側面にはスライドキャップの上下動をガイドするガイドピンが形成されているグラウンドアンカー除荷用カプラーである
除荷用クサビの大きさが引張用クサビと同じ大きさのものであり、下部材の先端側の外径を細くして、その範囲内にスライド可能に嵌合されるスライドキャップの直径を下部材と同径にすることが可能になり、従来の除荷用カプラーに比して全体をスリムな形状とでき、除荷用カプラーの下部材に干渉防止のための切欠を設ける必要がなくなり、また、引張用クサビと除荷用クサビが同じ大きさであるので部品が共通のものとなって部品管理が容易となり、施工現場での使い勝手もよい。さらに、クサビは規格品の量産品を使用することができるのでコストを抑制することができる。
また、シャッターを除荷用カプラーとアンカーヘッドの間に手作業で挿入することなく除荷用クサビがアンカーヘッドの表面に当接して緊張材との噛み合いが解放されることによってグラウンドアンカーの除荷作業を実施することができるので作業員にとって危険が少なく、かつ、グラウンドアンカーの除荷作業を効率よく行うことができ、除荷作業のコスト削減が達成される。
グラウンドアンカーの基本構造図。 従来の除荷用カプラーの概念図及び使用状態説明図。 従来のシャッター板を使用しない除荷用カプラーの断面図。 従来のシャッター板を使用しない除荷用カプラーの除荷作業説明図。 本発明の除荷用カプラー分解部品図及びアンカーヘッドの断面図。 本発明の除荷用カプラーの使用状態図(引き上げ時)。 本発明の除荷用カプラーの使用状態図(引き下げ時)。 本発明の除荷用カプラーを使用した除荷工程図(1)〜(3)。 本発明の除荷用カプラーを使用した除荷工程図(4)〜(6)。 本発明の除荷用カプラーを使用した除荷工程図(7)〜(9)。 本発明の除荷用カプラーを使用した除荷工程図(10)。
本発明のグラウンドアンカー除荷用カプラーを図示の実施例に基づいて説明する。
図5の除荷用カプラー7の組み立て断面図及び分解部品図及びアンカーヘッド断面図に示すように、除荷用カプラー7は、円筒形であって引張用クサビ3aが挿入される引張用クサビのテーパー穴71aを設けた上部材7aと除荷用クサビ3bが挿入される除荷用クサビのテーパー穴71bを有する下部材7b及び上部材7aと下部材7bをネジ接続によって一体化するジョイント7cで構成されており、ジョイント7cには外ネジが形成してあり、上部材7aと下部材7bには接続用の内ネジが形成してあり、上部材7a、下部材7b、ジョイント7cはネジ結合によって一体化される。
上部材7aと下部材7bの直径は等しく、引張用クサビ3aと除荷用クサビ3bは同じ大きさである。下部材7bの下部の外径は細くしてあり、この部分にスライドキャップ8が上下動可能に嵌合されている。
スライドキャップ8の側面の対向位置にはガイドピン8dが挿入されるスライド溝8aが形成されており、ガイドピン8dの先端部にはネジが設けてあり、下部材7bの側面に形成したガイドピン8d固定用のネジ穴7mに着脱可能に固定されている。このガイドピン8dを下部材7bから取り外すことによってスライドキャップ8を下部材7bから取り外すことができる。
スライドキャップ8を下部材7bの下端から挿入し、スライド溝8aをネジ穴7mの位置に合わせガイドピン8dをネジ穴7mに固定する。ガイドピン8dの固定手段はネジ固定に限定されものでなく、他の固定手段を採用することができる。
ガイドピン8dがスライドキャップ8のストッパーとしてスライド溝8aに挿入されており、スライドキャップ8は下部材7bに対してガイド溝8aの長さ分だけ上下動可能である。
スライドキャップ8の底面には穴8b(直径φc)が形成してあり、この穴8bの直径(φc)はグラウンドアンカーの緊張鋼線2が通過可能の大きさとしてあり、緊張鋼線2はこの穴8bを通過し、下部材7bにおいて除荷用クサビ3bに固定される。また、この穴8bの直径(φc)は、除荷用クサビ3bの先端部の直径(φn)より小さなものとしてあり、除荷用クサビ3bは、スライドキャップ8の底面に当たって停止する。また、下部材7bのテーパー穴71bの小端径(φj)は、除荷用クサビ3bの先端部の直径(φn)より幾分大きくし、除荷時に除荷用クサビ3bの先端部がテーパー穴71bの小端から2〜5mm程度出るようにしてある。アンカーヘッド4のクサビ穴の直径(φa)、下部材7bのテーパー穴71bの小端径(φj)、除荷用クサビの先端の直径(φn) 及びスライドキャップ8の穴の直径(φc)の大小関係は以下のようになる。
φa>φj>φn>φc
従って、除荷作業中において定着クサビ3がアンカーヘッド4から引き抜かれて除去され、除荷のための引張力が解放されると除荷用クサビ3bは、アンカーヘッド4の表面で停止したスライドキャップ8の底部8cに当接して下部材7bの内部に押し上げられ、除荷用クサビ3bが緊張材2の頭部2aから外れて下クサビ穴から取り除かれる。
本発明のジョイント7cは、基本的には前述の従来の除荷用カプラー70のものと同様であって、上下部材7a、7bを接続して一体化するためのものであり、接続部はそれぞれ接続対象の直径に合う大きさとしてあり、中央部には隔壁7hが設けてある。この隔壁7hの上下に凹部73、73が形成してあり、これらの凹部73、73に押圧バネ7d、7dが挿入されており、除荷用カプラー7が組み立てられた状態において、上下の押圧バネ7d、7dが引張用クサビ3aと除荷用クサビ3bをそれぞれ除荷用カプラー70のテーパー穴71a、71bに噛み合う方向に押し付けて確実にクサビが緊張鋼線を噛み込むようにしてある。
押圧バネ7dの端部には押さえプレート7eが設けてあり、押圧バネ7dの弾発力を引張用クサビ3aと除荷用クサビ3bに効率的に伝達されるようにしてある。押さえプレート7eは、円形で中央部に穴を有しており、この穴を緊張材2及び延長緊張材2eが通過可能であり、穴の縁にはフランジ7fが設けてあって押圧バネ7dの中央空間に挿入されて押えプレート7eの位置がずれないようにしてあり、クサビの押圧方向が正確にクサビ穴に向かうようにしてある。
図6及び図7は本発明の除荷用カプラーを設置された状態のグラウンドアンカーの頭部に設置して除荷作業を行っている状態の説明図であり、図6に示すように除荷用カプラー7をアンカーヘッド4に緊張定着された状態の緊張鋼線2に除荷用カプラーを設置し、ジャッキ(図示しない)で緊張鋼線2をアンカーヘッド4から僅かに引き上げた状態を示している。更に緊張鋼線を引き上げると定着クサビ3はアンカーヘッド4から抜き出されて緊張鋼線2から外れる。
図7は、定着クサビ3をアンカーヘッドから外すために緊張鋼線2に加えた緊張力を緩め、緊張鋼線2の弾性復元力によって最初の状態に戻るところを示すものであり、下部材7bの先頭部にあるスライドキャップ8がアンカーヘッド4の表面に到達した状態を示している。
下部材7bのテーパー穴71bの小端径(φj)より除荷用クサビ3bの先端の直径(φn)、そしてスライドキャップ8の穴8bの直径(φc)への順に小さくしてあるので除荷用クサビ3bの先端部は、下部材7bのテーパー穴71bの小端から数mm程度突出し、スライドキャップ8の底部8cに当接して上向きの力を受けるので緊張材頭部突出部2aと相対滑動し、緊張材頭部突出部2aから外れる。また、押圧バネ7dの押圧力が大きすぎると除荷用クサビ3bが解放されない恐れがあるので、押圧バネ7dの押圧力を適宜なものに設定する必要がある。
本発明の除荷用カプラー7を使用するグラウンドアンカーの除荷工程を図8〜図11に示す工程(1)〜(10)に基づいて説明する。
<施工手順>
図8
(1)グラウンドアンカーの緊張材2を固定しているアンカーヘッド4に被せてあるアルミキャップ1及びヘッドキャップ1aを取り外しアンカーヘッド4と緊張材2の頭部2aを露出させる。
(2)アンカーヘッド4を包囲するジャッキチェアー9bをアンカープレート5の上にセットし、ジャッキチェアー9bにジャッキ(センターホールジャッキ)9aを載せる。
(3)除荷すべき緊張材2の頭部2aを除荷用カプラー7の下部材7bに挿入して除荷用クサビ3bをセットする。下部材7bにセットした除荷用クサビ3bは、下部材7bの端部より装着されている押圧バネ7dの押圧力によって緊張材2の頭部2aに噛み合って固定される。
除荷用カプラー7の上部材7aに引張用クサビ3aで延長緊張材2eの一端を固定し、他端をジャッキ9aの上部に設置したプリングヘッド9cにプリングチャック9dで固定する。
図9
(4)ジャッキ9aを作動させて除荷用クサビ3bが緊張材頭部突出部2aを掴んで緊張材2に引張力を加えて引き上げ、アンカーヘッド4のクサビ穴に固定されている定着クサビ3をアンカーヘッド4から引き出す。
除荷時に、上下の押圧バネ7dが引張用クサビ3aと除荷用クサビ3bをそれぞれ押し付けることによって、引張用クサビ3aと除荷用クサビ3bはそれぞれ延長用の緊張材2eと緊張材2の短い頭部2aを滑らずにしっかり掴んで引張力を加えて定着クサビ3をアンカーヘッド4より引き上げることを可能としている。
(5)アンカーヘッド4から抜き出された定着クサビ3を取り外す。このときジャッキ9aは作動させたままであり、緊張材2には引張力が作用している。
(6)ジャッキ9aのストロークを戻して緊張力を解放すると緊張材2は弾性復元力によって未緊張の状態に戻ろうとするので、除荷用クサビ3bの先端部は、下部材7bのテーパー穴71bの小端から数mm程度で僅かに出てくる。その後に、下部材7bの先端部に嵌合しているスライドキャップ8はアンカーヘッド4の表面に当接する。
図10
(7)更に緊張材2はその弾性復元力によって除荷用クサビ3bを引き下げるので除荷用クサビ3bは、アンカーヘッド4からの反力で上に押し上げられて除荷用カプラー7(下部材7b)のクサビ穴71bから外れ、緊張材2は引張力が作用していない状態、すなわち除荷状態となる。
(8)除荷用カプラー7はアンカーヘッド4の上に載せてあるだけの状態となるので容易に取り外すことができる。
(9)以上の(1)〜(8)の工程の作業を残りの緊張材2に対しても実施することによって緊張材2をアンカーヘッド4に定着していた定着クサビ3を全て取り外し、ジャッキ9a及びジャッキチェアー9bをアンカーヘッド4から取り外す。
図11
(10)アンカーヘッド4、アンカープレート5などを取り外し、グラウンドアンカーの点検をおこない、必要があれば補修工事を実施する。
1 キャップ
1a ヘッドキャップ
2 緊張材
2a 緊張材頭部突出部
2e 延長用の緊張材
3 定着クサビ
3a 引張用クサビ
3b 除荷用クサビ
4 アンカーヘッド
4a クサビ穴(テーパー穴)
5 アンカープレート
5a アンダープレート
5b アンダーキャップ
6 パイロットキャップ
7 除荷用カプラー
70 従来の除荷用カプラー
7a 上部材
7b 下部材
7c ジョイント
7d 押圧バネ
7e 押え板
7f フランジ
7h 隔壁(ジョイント)
7m ガイドピン固定穴(ネジ穴)
71a 引張用クサビのテーパー穴
71b 除荷用クサビのテーパー穴
73 凹部(押圧バネ収容)
8 スライドキャップ
8a スライド溝
8b 底部穴
8c 底部
8d ガイドピン
9a ジャッキ
9b ジャッキチェアー
9c プリングヘッド
9d プリングチャック
9e 開口
φa アンカーヘッドのクサビ穴の直径
φc スライドキャップの底部穴の直径
φj 下部材のテーパー穴の小端径
φn 引張用クサビ3a、除荷用クサビ3bの先端部直径
アンカーヘッドに定着クサビで緊張材が緊張状態で定着されているグラウンドアンカー除荷用カプラーであって、クサビ穴を有する上部材と下部材がジョイントで接合されており、下部材の先端側にスライドキャップが上下にスライド可能に取り付けてあり、このスライドキャップの底部に緊張材が通過可能であって、かつ、除荷用クサビの先端直径より小径の穴が形成してあることを特徴とするグラウンドアンカー除荷用カプラーである。
スライドキャップの両側面にはガイドピンが挿入されるスライド溝が形成してあり、下部材の両側面にはスライドキャップの上下動をガイドするガイドピンが形成されているグラウンドアンカー除荷用カプラーである。


Claims (4)

  1. アンカーヘッドに定着クサビで緊張材が緊張状態で定着されているグラウンドアンカー除荷用カプラーであって、クサビ穴を有する上部材と下部材がジョイントで接合されており、下部材の先端側にスライドキャップが上下にスライド可能に取り付けてあり、このスライドキャップの底部に緊張鋼材が通過可能であって、かつ、除荷用クサビの先端直径より小径の穴が形成してあることを特徴とするグラウンドアンカー除荷用カプラー。
  2. 請求項1において、下部材の先端側の外径は所定の長さにわたって細くしてあり、その長さ範囲内にスライド可能に取り付けられるスライドキャップの外径は、下部材と同径にしてあることを特徴とするグラウンドアンカー除荷用カプラー。
  3. 請求項1または2において、スライドキャップの両側面にはガイドピンが挿入されるスライド溝が形成してあり、下部材の両側面にはスライドキャップの上下動をガイドするガイドピンが着脱自在に設けてあるグラウンドアンカー除荷用カプラー。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、ジョイントは上下を仕切る隔壁を有し、この隔壁に凹部が形成してあり、上下の凹部に除荷用クサビ及び引張用クサビをクサビ穴に噛み合う方向に付勢する押圧バネが挿入してあるグラウンドアンカー除荷用カプラー。
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