JP2019030958A - ロータリーダイカッター - Google Patents

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Abstract

【課題】ロールのたわみ変形を抑えられ、かつロールの滑らかな回転を良好に維持して、切刃の切断精度を安定して確保できるロータリーダイカッターを提供する。【解決手段】ダイカットロール2に対して下方に隣接配置されるアンビルロール3と、アンビルロール3の中心軸O2方向の両端部を回転自在に支持する一対のアンビルハウジング5と、アンビルハウジング5が取り付けられるフレーム6と、フレーム6に設けられ、アンビルロール3の中心軸O2方向に沿う一対のアンビルハウジング5間において、アンビルロール3を回転自在に下方から支持するロール支持構造9と、を備え、ロール支持構造9は、アンビルロール3の外周に回転自在に嵌合する軸受部43と、軸受部43を下方から支持してフレーム6に取り付けられた軸受支持部44と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ロータリーダイカッターに関する。
従来、例えば下記特許文献1に記載されたロータリーダイカッターが知られる。ロータリーダイカッターは、ダイカットロールと、アンビルロールと、一対のダイハウジングと、一対のアンビルハウジングと、フレームと、を備える。
ダイカットロールは円柱状であり、外周面に切刃を有する。アンビルロールは円柱状であり、ダイカットロールの中心軸方向に延び、ダイカットロールの下方に隣接配置される。一対のダイハウジングは、ダイカットロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する。一対のアンビルハウジングは、アンビルロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する。フレームには、ダイハウジングおよびアンビルハウジングが取り付けられる。
また、下記特許文献2に記載のロータリー切削ユニットは、切削ドラムと、アンビルと、を備える。アンビルは、軸と、アンビル部分と、荷重伝動部分と、荷重支持部材と、荷重作用機構と、を有する。荷重伝動部分は、切削ドラムの複数の突き合わせ部材のそれぞれに突き合わさる。荷重支持部材は、少なくとも一つのアンビル部分と荷重伝動部分のそれぞれとの間に配置される。個々の荷重支持部材は、軸受によって軸に対して連結されている。荷重作用機構は、荷重支持部材に対して調節可能な上向きの力が作用するように配置される。
このロータリー切削ユニットは、一対のアンビルハウジングを備えておらず、荷重作用機構が、アンビル全体を下方から支持し(つまりアンビルの自重をすべて受け)、かつ、アンビル部分に切削ドラムへ向けた押圧力(切断圧)を付与する。
特開2007−268650号公報 特許第5179709号公報
上記特許文献1では、ダイカットロールおよびアンビルロールが中心軸方向に長い場合(長尺の場合)、下方に位置するアンビルロールがたわみ変形しやすいという問題がある。すなわち、アンビルロールのうち、アンビルロールの中心軸方向に沿う一対のアンビルハウジング間において、アンビルロールの自重および切断時にダイカットロールとアンビルロールを接触させるための押し付けによってロールが下方にたわみ変形しやすい。たわみ変形が生じると、刃先の押付力が弱まり、切り残しや切りムラが生じて、切刃による切断精度が確保できなくなる。
上記たわみ変形を防止する目的で、例えば、アンビルロールの外周に対して下方から、複数のバックアップローラーを当接させてロールを支持する支持構造が考えられる。しかしながらこの場合、バックアップローラーとアンビルロールとの間で摩擦抵抗が大きくなり、ロールが滑らかに回転しづらくなる。また部材が不均一に発熱することで、ダイカットロールの刃先押付力に変化が生じ、切断精度に影響するおそれがある。バックアップローラーとアンビルロールの支持受け接触面の面荒れおよび損傷によっても切断精度に影響するおそれがある。そして、バックアップローラーによってアンビルロールを安定して支持しつつ、バックアップローラーとアンビルロールとの間の摩擦抵抗を所定値以下に抑えるような微調整は、困難である。
上記特許文献2では、特許文献2の図2に示されるように、荷重作用機構による上向きの荷重により、アンビルを上方にたわみ変形させる。この場合、アンビルが長尺であっても下方へのたわみ変形は抑制しやすくなるが、上方へのたわみ変形により、刃先の押圧力が軸方向にばらついて、切断精度を確保することが難しい。なお、刃先の押圧力を軸方向全体に確保しようとすると(軸方向全体に所定値以上の押圧力となるように調整しようとすると)、アンビルの上方へのたわみ変形がより顕著となり、刃先摩耗が不均一かつ早期に進行する。つまり特許文献2によっても、アンビルの中心軸をたわませずに水平方向に真っ直ぐに(直線状に)維持することはできない。
また特許文献2では、荷重作用機構がアンビル自重を支持し、かつアンビルに切断圧を付与するため、切断圧の調整幅(調整範囲)を大きく確保することができず、また微調整が難しい。そして荷重作用機構として、アンビルの自重と切断圧の和である上向きの力を出力可能な、大出力の押圧機構が必要となる。大出力で外形の大きな押圧機構を、アンビル下方の限られた装置スペースに収容するために、荷重作用機構が荷重支持部材および軸受を介して支持する軸の部分の直径が小さくなり、アンビル剛性を確保することが難しい。また軸受の直径も小さくなるため、軸受が部品寿命に早期に達しやすくなったり、許容荷重を大きく確保できない。
本発明は、このような事情に鑑み、ロールのたわみ変形を抑えられ、かつロールの滑らかな回転を良好に維持して、切刃の切断精度を安定して確保できるロータリーダイカッターを提供することを目的とする。
本発明の一態様のロータリーダイカッターは、外周面に切刃を有する円柱状のダイカットロールと、前記ダイカットロールの中心軸方向に延び、前記ダイカットロールに対して下方に隣接配置される円柱状のアンビルロールと、前記ダイカットロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のダイハウジングと、前記アンビルロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のアンビルハウジングと、前記ダイハウジングおよび前記アンビルハウジングが取り付けられるフレームと、前記フレームに設けられ、前記アンビルロールの中心軸方向に沿う前記一対のアンビルハウジング間において、前記アンビルロールを回転自在に下方から支持するロール支持構造と、を備え、前記ロール支持構造は、前記アンビルロールの外周に回転自在に嵌合する軸受部と、前記軸受部を下方から支持して前記フレームに取り付けられた軸受支持部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様のロータリーダイカッターは、外周面に切刃を有する円柱状のダイカットロールと、前記ダイカットロールの中心軸方向に延び、前記ダイカットロールに対して上方に隣接配置される円柱状のアンビルロールと、前記ダイカットロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のダイハウジングと、前記アンビルロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のアンビルハウジングと、前記ダイハウジングおよび前記アンビルハウジングが取り付けられるフレームと、前記フレームに設けられ、前記ダイカットロールの中心軸方向に沿う前記一対のダイハウジング間において、前記ダイカットロールを回転自在に下方から支持するロール支持構造と、を備え、前記ロール支持構造は、前記ダイカットロールの外周に回転自在に嵌合する軸受部と、前記軸受部を下方から支持して前記フレームに取り付けられた軸受支持部と、を備えたことを特徴とする。
このロータリーダイカッターは、上下方向に隣接配置されるダイカットロールおよびアンビルロールのうち、下方に配置されたロールを、このロールの下方から回転自在に支持するロール支持構造を備える。ロール支持構造は、ロールの外周に回転自在に嵌合する軸受部と、軸受部を下方から支持する軸受支持部と、を備える。
すなわち、ロールの外周に、ロール中心軸回りに回転自在な軸受部が設けられ、この軸受部を軸受支持部が支持するため、ロールの滑らかな回転が良好に維持されることにより、ロール支持構造とロールとの接触部分における摩擦抵抗が小さく抑えられて、部材の発熱および接触面の損傷が抑制される。部材の発熱および接触面の損傷が抑制される結果、切刃の切断精度が安定して確保される。
したがって、たとえダイカットロールおよびアンビルロールが中心軸方向に長くても(長尺でも)、ロール支持構造がロールを下方から支持して、ロールのたわみ変形を安定して抑えることができる。しかも、ロール支持構造とロールとの間の摩擦抵抗を小さく抑えるための調整は容易であり、または不要である。
詳しくは、ダイカットロールに対してアンビルロールが下方に隣接配置される場合、一対のアンビルハウジングが、アンビルロールの両端部を支持して、アンビルロールに上向きの軸接触推力を付与する。ロール支持構造は、一対のアンビルハウジング間においてアンビルロールを下方から支持して、アンビルロールに上向きのたわみ調整推力を付与する。
また、アンビルロールに対してダイカットロールが下方に隣接配置される場合、一対のダイハウジングが、ダイカットロールの両端部を支持して、ダイカットロールに上向きの軸接触推力を付与する。ロール支持構造は、一対のダイハウジング間においてダイカットロールを下方から支持して、ダイカットロールに上向きのたわみ調整推力を付与する。
このため、軸接触荷重(ロール同士を接触させる荷重)と、下方に配置されたロールのたわみ矯正荷重とを、個別に設定できる。つまり、ロール支持構造には、たわみ矯正荷重(たわみ調整推力)を出力可能な性能を確保すればよく、ロール支持構造として大出力の押圧機構等を用いる必要はない。そして、ロール支持構造によって、たわみ矯正の微細な調整が可能になる。また、切断圧の調整幅(調整範囲)を大きく確保することができる。
また、ロール支持構造に大出力の押圧機構等を設ける必要がないため、ロール支持構造の外形を小型化できる。したがって、ロール支持構造を装置内に収めつつ、ロール支持構造の軸受部が嵌合するロールの部分の直径を大きく確保でき、ロール剛性を高められる。また、これにともない軸受部の直径も大きくできて、軸受部の許容荷重を高められ、かつ部品寿命を延ばすことができる。
そして本発明によれば、下方に位置するロールの、直線状をなす仮想中心軸(理論上のロール中心軸)に対して、僅かに下方にたわむ該ロールの実際の中心軸を、上方に押し戻して近づけたり一致させることができる(図4を参照)。つまり、ロール支持構造によって、ロールの実際の中心軸の位置を、仮想中心軸の位置へと復元させる力(戻す力)を付与できる。これにより、切刃の刃先の押圧力(切断圧)が中心軸方向においてばらつくことが抑えられて、切断精度が良好に維持される。
具体的には、被切断物の切断時に、例えば、刃先接触量(刃先のアンビルへの食い込み量)がゼロであっても、安定した切断加工を行うことができる。また、被切断物の資材、すなわち材質や硬さなどの性質等によっては、刃先がアンビルから僅かに離れていても、切断加工が可能となる。このため、切刃およびアンビルの摩耗の進行が抑えられて、切断精度が長期にわたり良好に維持される。そして、部材の寿命が延長する。
また、例えば、ロール支持構造をロールの中心軸方向に互いに離間させて複数設けた場合には、複数のロール支持構造において、それぞれ個別にたわみ矯正荷重を調整できる。この場合、例えば、ダイカットロールの切刃の形状や配置等が左右非対称であっても(つまり、ダイカットロールの中心軸方向の中央部を挟んだ両側において、切刃が非対称形状等であっても)、最適な刃先位置(刃先接触)の調整を行うことが可能になる。
以上より本発明によれば、ロールのたわみ変形を抑えられ、かつロールの滑らかな回転を良好に維持して、切刃の切断精度を安定して確保できる。
また、上記ロータリーダイカッターにおいて、前記ロール支持構造は、前記一対のアンビルハウジング間において前記アンビルロールの部分を上方に押圧して、前記アンビルロールの直線状の仮想中心軸に対して、前記アンビルロールの中心軸を接近させまたは一致させることが好ましい。
また、上記ロータリーダイカッターにおいて、前記ロール支持構造は、前記一対のダイハウジング間において前記ダイカットロールの部分を上方に押圧して、前記ダイカットロールの直線状の仮想中心軸に対して、前記ダイカットロールの中心軸を接近させまたは一致させることが好ましい。
この場合、ロール支持構造が、支持するロールを上方にたわみ変形させることが抑制される。したがって、切刃の刃先の押圧力が、ロールの中心軸方向に沿ってばらつくことが抑制されて、切断精度が向上する。
また、上記ロータリーダイカッターにおいて、前記アンビルロールのうち、前記軸受部が嵌合する部分の直径が、前記アンビルハウジングに支持される端部の直径よりも大きいことが好ましい。
また、上記ロータリーダイカッターにおいて、前記ダイカットロールのうち、前記軸受部が嵌合する部分の直径が、前記ダイハウジングに支持される端部の直径よりも大きいことが好ましい。
この場合、軸受部が嵌合するロールの部分の直径が大きいので、ロール剛性を安定して確保できる。またこれにともない、軸受部の直径も大きくなり、軸受部の許容荷重を高められ、かつ部品寿命を延ばすことができる。
また、上記ロータリーダイカッターにおいて、前記フレームは、底壁と、前記底壁の上方に離間して設けられた天壁と、前記底壁と前記天壁とを接続して上下方向に延び、前記ダイカットロールの中心軸方向および上下方向に直交する前後方向から、前記ダイハウジングおよび前記アンビルハウジングを挟む4つの支柱と、を備え、前記軸受支持部は、前記底壁に取り付けられたことが好ましい。
この場合、ロール支持構造の軸受支持部がフレームの底壁に設けられるので、軸受支持部によって、ロールを下方からより安定して支持できる。
また、上記ロータリーダイカッターにおいて、前記ダイカットロールの中心軸方向および上下方向に直交する方向を前後方向として、前記軸受支持部は、前記軸受支持部に対して前記軸受部を前後方向に回動させる中心となる軸受回動軸を備えたことが好ましい。
この場合、軸受支持部が、軸受部を前後方向に回動させる中心となる軸受回動軸を備えるので、軸受部が嵌合するロールの前後方向への移動が許容される。このため、例えばロール位置調整等によりロールが前後方向に移動させられた場合でも、軸受支持部が、軸受部とともにロールを安定して支持できる。また、軸受部とロールとの間の摩擦抵抗を安定的に小さく抑えることができる。
また、上記ロータリーダイカッターにおいて、前記軸受支持部は、前記軸受支持部に対して前記軸受部を上下方向に移動させる上下動機構を備えたことが好ましい。
この場合、軸受支持部が、軸受部を上下方向に移動させる上下動機構を備えるので、軸受部が嵌合するロールの上下方向への移動が許容される。このため、例えばロール位置調整等によりロールが上下方向に移動させられた場合でも、軸受支持部が、軸受部とともにロールを安定して支持できる。また、軸受部とロールとの間の摩擦抵抗を安定的に小さく抑えることができる。また上下動機構により、下方のロールにたわみ調整推力を付与し、調整することができる。
本発明のロータリーダイカッターによれば、ロールのたわみ変形を抑えられ、かつロールの滑らかな回転を良好に維持して、切刃の切断精度を安定して確保できる。
図1は、本実施形態のロータリーダイカッターを示す縦断面図である。 図2は、本実施形態のロータリーダイカッターをダイカットロールの中心軸方向から見た側面図である。 図3は、本実施形態のロータリーダイカッターの一部を拡大して示す図であり、図1のIII部(ロール支持構造)をアンビルロールの中心軸方向から見た拡大図である。 図4は、本実施形態のロータリーダイカッターの作用効果(機能)を説明する図である。
以下、本発明の実施形態のロータリーダイカッター1について、図面を参照して説明する。なお、実施形態の説明に用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、要部となる部分を拡大、強調、抜粋して示す場合がある。
〔ロータリーダイカッターの概略構成〕
図1および図2に示すように、本実施形態のロータリーダイカッター1は、ダイカットロール2と、アンビルロール3と、一対のダイハウジング4と、一対のアンビルハウジング5と、フレーム6と、弾性部材7と、押付け機構8と、ロール支持構造9と、を備える。
ダイカットロール2は円柱状であり、外周面に切刃10を有する。アンビルロール3は円柱状であり、ダイカットロール2の中心軸O1方向に延び、ダイカットロール2に対して下方に隣接配置される。一対のダイハウジング4は、ダイカットロール2の中心軸O1方向の両端部を回転自在に支持する。一対のアンビルハウジング5は、アンビルロール3の中心軸O2方向の両端部を回転自在に支持する。フレーム6には、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5が着脱可能に取り付けられる。
ダイカットロール2は、図示しない駆動源に接続され、この駆動源により中心軸O1回りに回転させられる。アンビルロール3は、図示しない駆動源に接続され、この駆動源により中心軸O2回りに、かつダイカットロール2とは反対の回転方向に回転させられる。なお、アンビルロール3は、ダイカットロール2への押圧により(ダイカットロール2との接触により)、ダイカットロール2と供回り(従動回転)させられて、ダイカットロール2とは反対の回転方向に回転してもよい。
ダイカットロール2とアンビルロール3との間には、図示しないシート状のワーク(被切断物)が通される。ダイカットロール2の外周面の切刃10と、アンビルロール3の外周面との間でワークが押し切り加工されることにより、所望の外形を有するシート体が成形される。
〔本実施形態で用いる方向(向き)の定義〕
本実施形態で用いる方向の定義は、下記の通りである。
ダイカットロール2の中心軸O1が延在する方向(中心軸O1に沿う方向)を、中心軸O1方向と呼ぶ。中心軸O1は、水平方向に延びる。アンビルロール3の中心軸O2が延在する方向(中心軸O2に沿う方向)を、中心軸O2方向と呼ぶ。中心軸O2は、水平方向に延びる。中心軸O1と中心軸O2とは、互いに平行または略平行である。
中心軸O1と中心軸O2とを繋ぐ方向を、上下方向と呼ぶ。本実施形態では、ダイカットロール2に対してアンビルロール3が鉛直方向の下方に配置される。このため、上下方向のうち、下方は、中心軸O1から中心軸O2へ向かう方向であり、上方は、中心軸O2から中心軸O1へ向かう方向である。
中心軸O1方向および上下方向に直交する方向を、前後方向と呼ぶ。前後方向は、中心軸O2方向および上下方向に直交する方向でもある。ダイカットロール2とアンビルロール3との間をワークが通される方向(ワークの移送方向。ワーク進行方向)は、前後方向のうち、前方または後方である。本実施形態では、図2における右方を「前方」と呼び、左方を「後方」と呼ぶ。
〔ダイカットロール〕
図1に示すように、ダイカットロール2の中心軸O1方向の両端部は、両端部間に位置する中間部分よりも小径である。ダイカットロール2の中心軸O1方向の両端部は、ダイハウジング4を介してフレーム6に支持される。ダイカットロール2のうち、中心軸O1方向の両端部間に位置する中間部分は、中心軸O1方向に互いに離間して配置された一対のベアラー部11を有する。一対のベアラー部11は、ダイカットロール2の前記中間部分において中心軸O1方向の両端部に位置する。
ダイカットロール2の前記中間部分の外周面のうち、一対のベアラー部11同士の間に位置する部分に、切刃10が配置される。切刃10は、前記中間部分の外周面から径方向外側へ向けて突出し、この外周面上を例えば周方向、中心軸O1方向およびこれらを複合した方向等に延びる。ダイカットロール2の前記中間部分のうち、少なくとも切刃10が配置された外周部分は、超硬合金等で形成される。
本実施形態では、ダイカットロール2の中心軸O1方向の長さが、例えば800mm以上である。ダイカットロール2の中心軸O1方向の長さは、例えば1000mm以上の場合がある。ダイカットロール2は、いわゆる長尺ロールであり、重量が大きい。
〔アンビルロール〕
アンビルロール3の中心軸O2方向の両端部は、両端部間に位置する中間部分よりも小径である。アンビルロール3の中心軸O2方向の両端部は、アンビルハウジング5を介してフレーム6に支持される。アンビルロール3のうち、中心軸O2方向の両端部間に位置する中間部分は、中心軸O2方向に互いに離間して配置された一対のベアラー受け部12を有する。一対のベアラー受け部12は、アンビルロール3の前記中間部分において中心軸O2方向の両端部に位置する。ベアラー受け部12の中心軸O2方向の位置と、ダイカットロール2におけるベアラー部11の中心軸O1(中心軸O2)方向の位置とは、互いに同じである。
アンビルロール3の前記中間部分の外周面のうち、中心軸O2方向に沿う切刃10の配置領域に対応する部分には、切刃受け部13が配置される。切刃受け部13の外径は、中心軸O2方向に沿って一定である。アンビルロール3の前記中間部分のうち、少なくとも切刃受け部13が配置された外周部分は、超硬合金等で形成される。
アンビルロール3の前記中間部分のうち、中心軸O2方向に沿うベアラー受け部12と切刃受け部13との間に位置する部分には、ベアラー受け部12および切刃受け部13よりも小径の被支持部14が配置される。被支持部14は、中心軸O2と同軸の円柱状である。図示の例では、アンビルロール3において被支持部14が、中心軸O2方向に互いに間隔をあけて一対設けられる。
被支持部14の径方向外側には、筒状のスペーサー15およびロール支持構造9の後述する軸受部43が嵌合する。図示の例では、各被支持部14の外周において中心軸O2方向に離間して一対のスペーサー15が配置され、一対のスペーサー15同士の間に、軸受部43が配置される。軸受部43は、中心軸O2方向の両側からスペーサー15に挟まれて、支持される。図示の例では、軸受部43およびスペーサー15の外径が、ベアラー受け部12および切刃受け部13の外径よりも小さい。また、軸受部43の外径がスペーサー15の外径よりも小さい。
また、アンビルロール3のうち、軸受部43が嵌合する部分(被支持部14)の直径が、アンビルハウジング5に支持される端部の直径よりも大きい。
本実施形態の例では、軸受部43とベアラー受け部12との中心軸O2方向の距離が、ベアラー受け部12とアンビルハウジング5との中心軸O2方向の距離よりも大きい。
本実施形態では、アンビルロール3の中心軸O2方向の長さが、例えば800mm以上である。アンビルロール3の中心軸O2方向の長さは、例えば1000mm以上の場合がある。アンビルロール3は、いわゆる長尺ロールであり、重量が大きい。
〔ダイハウジング〕
ダイハウジング4は、ダイカットロール2の中心軸O1方向の端部を回転自在に支持するダイ軸受16と、ダイ軸受16が収容されるダイハウジング本体17と、を備える。
ダイ軸受16は、ダイカットロール2の中心軸O1方向の端部に、中心軸O1回りに回転自在に嵌合する。図示の例では、ダイ軸受16が、ダイハウジング本体17内に中心軸O1方向に並んで複数設けられる。
ダイハウジング本体17は、直方体状のベアリング収容ケースである。前後方向から見て、ダイハウジング本体17は、四角形状である(図1参照)。本実施形態の例では、前後方向から見て、ダイハウジング本体17が、上下方向の長さが中心軸O1方向の長さよりも長い長方形状である。図2に示すように、中心軸O1方向から見て、ダイハウジング本体17は、四角形状である。本実施形態の例では、中心軸O1方向から見て、ダイハウジング本体17が、前後方向の長さが上下方向の長さよりも長い長方形状である。
図2において、ダイハウジング本体17の前面には、フレーム6の後述する支柱30F(30)が嵌合する溝部18Fが形成される。溝部18Fは、ダイハウジング本体17の前面を上下方向に延び、ダイハウジング本体17の上面および下面に開口する。つまり溝部18Fは、ダイハウジング本体17の前面上を、上下方向の全長にわたって(上面から下面まで)延びる。
ダイハウジング本体17の後面には、フレーム6の後述する支柱30R(30)が嵌合する溝部18Rが形成される。溝部18Rは、ダイハウジング本体17の後面を上下方向に延び、ダイハウジング本体17の上面および下面に開口する。つまり溝部18Rは、ダイハウジング本体17の後面上を、上下方向の全長にわたって(上面から下面まで)延びる。
ダイハウジング本体17の下面には、弾性部材受け部19が設けられる。弾性部材受け部19は、板面(表面および裏面)を上下方向に向けた板状である。弾性部材受け部19には、ピン挿入孔20が形成される。ピン挿入孔20は、弾性部材受け部19を上下方向に貫通する。ピン挿入孔20は、弾性部材受け部19の下面から上方へ向けて延び、さらにダイハウジング本体17の下面から上方へ向けて延びる。ピン挿入孔20は、ダイハウジング本体17および弾性部材受け部19に、前後方向に間隔をあけて複数設けられる。
ダイハウジング本体17の上面には、介装部材36が設けられる。介装部材36は、板面(表面および裏面)を上下方向に向けた板状、または直方体状である。介装部材36は、ボルト等の固定部材により、ダイハウジング本体17の上面に固定される。
図2に示すように、本実施形態の例では、中心軸O1および中心軸O2を含む仮想平面VLに関して、ダイハウジング4が面対称形状である。仮想平面VLは、中心軸O1、O2方向および上下方向に広がる仮想の鉛直平面である。
〔アンビルハウジング〕
本実施形態では、アンビルハウジング5が、ダイハウジング4の下方に配置される。アンビルハウジング5は、ダイハウジング4の下方に間隔をあけて配置される。
図1に示すように、アンビルハウジング5は、アンビルロール3の中心軸O2方向の端部を回転自在に支持するアンビル軸受21と、アンビル軸受21が収容されるアンビルハウジング本体22と、を備える。
アンビル軸受21は、アンビルロール3の中心軸O2方向の端部に、中心軸O2回りに回転自在に嵌合する。図示の例では、アンビル軸受21が、アンビルハウジング本体22内に中心軸O2方向に並んで複数設けられる。
アンビルハウジング本体22は、直方体状のベアリング収容ケースである。前後方向から見て、アンビルハウジング本体22は、四角形状である(図1参照)。本実施形態の例では、前後方向から見て、アンビルハウジング本体22が、上下方向の長さが中心軸O2方向の長さよりも長い長方形状である。図2に示すように、中心軸O2方向から見て、アンビルハウジング本体22は、四角形状である。本実施形態の例では、中心軸O2方向から見て、アンビルハウジング本体22が、前後方向の長さが上下方向の長さよりも長い長方形状である。
図2において、アンビルハウジング本体22の前面には、フレーム6の後述する支柱30F(30)が嵌合する溝部23Fが形成される。溝部23Fは、アンビルハウジング本体22の前面を上下方向に延び、アンビルハウジング本体22の上面および下面に開口する。つまり溝部23Fは、アンビルハウジング本体22の前面上を、上下方向の全長にわたって(上面から下面まで)延びる。
アンビルハウジング本体22の後面には、フレーム6の後述する支柱30R(30)が嵌合する溝部23Rが形成される。溝部23Rは、アンビルハウジング本体22の後面を上下方向に延び、アンビルハウジング本体22の上面および下面に開口する。つまり溝部23Rは、アンビルハウジング本体22の後面上を、上下方向の全長にわたって(上面から下面まで)延びる。
アンビルハウジング本体22の上面には、弾性部材受け部24が設けられる。弾性部材受け部24は、板面(表面および裏面)を上下方向に向けた板状である。弾性部材受け部24には、ピン挿入孔25が形成される。ピン挿入孔25は、弾性部材受け部24を上下方向に貫通する。ピン挿入孔25は、弾性部材受け部24の上面から下方へ向けて延び、さらにアンビルハウジング本体22の上面から下方へ向けて延びる。ピン挿入孔25は、アンビルハウジング本体22および弾性部材受け部24に、前後方向に間隔をあけて複数設けられる。
アンビルハウジング本体22の下面には、押付け軸受け部27が設けられる。押付け軸受け部27は、板面(表面および裏面)を上下方向に向けた板状である。押付け軸受け部27の前面は、アンビルハウジング本体22の前面よりも後方に離れて配置される。
図2に示すように、本実施形態の例では、中心軸O1および中心軸O2を含む仮想平面VLに関して、アンビルハウジング5が面対称形状である。
〔弾性部材〕
弾性部材7は、上下方向に沿うダイハウジング4とアンビルハウジング5との間に配置される。弾性部材7は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5とを、上下方向に互いに離間させる向きに付勢する。本実施形態の例では、弾性部材7が、上下方向に延びる圧縮コイルバネである。弾性部材7は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5との間において、前後方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。
弾性部材7は、弾性部材受け部19、24により上下方向から挟まれる。弾性部材7の上端は、ダイハウジング4の弾性部材受け部19に対して下方から当接する。弾性部材7の下端は、アンビルハウジング5の弾性部材受け部24に対して上方から当接する。
本実施形態の例では、中心軸O1および中心軸O2を含む仮想平面VLを中心として、複数の弾性部材7が、互いに面対称となる位置に配置される。
〔位置決めピン〕
ダイハウジング4のピン挿入孔20およびアンビルハウジング5のピン挿入孔25には、上下方向に延びる位置決めピン26が挿入される。つまり本実施形態のロータリーダイカッター1は、位置決めピン26を備える。位置決めピン26は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5との間において、前後方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。
位置決めピン26の下端部は、アンビルハウジング5のピン挿入孔25内に嵌合する。位置決めピン26の下端部は、アンビルハウジング5に固定される。位置決めピン26の上端部は、ダイハウジング4のピン挿入孔20内に嵌合する。位置決めピン26の上端部は、ダイハウジング4のピン挿入孔20に離脱自在に挿入される。位置決めピン26の上端部の先端形状は、上方へ向かうにしたがい縮径する先細り形状である。
位置決めピン26は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5との中心軸O1、O2方向の相対位置を位置決めする。位置決めピン26は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5との、中心軸O1、O2方向の相対移動を規制する。
位置決めピン26は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5との前後方向の相対位置を位置決めする。位置決めピン26は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5との、前後方向の相対移動を規制する。
本実施形態の例では、中心軸O1および中心軸O2を含む仮想平面VLを中心として、複数の位置決めピン26が、互いに面対称となる位置に配置される。
〔押付け機構〕
押付け機構8は、フレーム6に取り付けられて、装置(ロータリーダイカッター1)内に収容される。押付け機構8は、アンビルハウジング5の下方に配置される。押付け機構8は、アンビルハウジング5に対して下方から接触する。押付け機構8は、例えば、油圧シリンダ、エアシリンダまたはアクチュエータ等である。押付け機構8は、ダイハウジング4とアンビルハウジング5とを、上下方向に互いに接近させる向きに押す。押付け機構8は、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5のいずれかを押す。本実施形態の例では、押付け機構8が、ダイハウジング4に対してアンビルハウジング5を上方に向けて(つまり接近させる向きに)押し付ける。
押付け機構8は、アンビルハウジング5を介してアンビルロール3に、軸接触荷重(ロール2、3同士を接触させる荷重)を付与する。図4に示すように、押付け機構8は、アンビルハウジング5を介してアンビルロール3に、上向きの軸接触推力Faを付与する。
図2に示すように、押付け機構8は、フレーム6の後述する底壁28(の側壁部31)に設けられる。押付け機構8は、上下方向に延びる押付け軸37を有する。押付け軸37は、アンビルハウジング5の押付け軸受け部27に対して、下方から当接する。押付け軸37は、押付け軸受け部27を上方に向けて押す。
本実施形態の例では、中心軸O1および中心軸O2を含む仮想平面VL上に、押付け軸37の中心軸が配置される。
〔フレーム〕
図1および図2に示すように、フレーム6は、底壁28と、底壁28の上方に離間して設けられた天壁29と、底壁28と天壁29とを接続して上下方向に延び、前後方向からダイハウジング4およびアンビルハウジング5を挟む4つの支柱30と、を備える。4つの支柱30には、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5を前方から支持する2つの支柱30Fと、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5を後方から支持する2つの支柱30Rと、が含まれる。つまり4つの支柱として、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5を前後方向から挟む一対の支柱30F、30Rの組が、中心軸O1、O2方向に互いに離間して2組設けられる。
底壁28は、建屋の床面や台の上面等に設置される。底壁28は、上面視(または下面視)で四角形状である。底壁28は、上面視において中心軸O1、O2方向の長さが前後方向の長さよりも長い長方形状である。本実施形態の例では、底壁28が、上下方向に開口する角筒状である。
底壁28は、一対の側壁部31と、前壁部32Fと、後壁部32Rと、を備える。
一対の側壁部31は、中心軸O1、O2方向に互いに離間して配置されて、前後方向に延びる。前壁部32Fは、一対の側壁部31間に位置して中心軸O1、O2方向に延びる。後壁部32Rは、一対の側壁部31間に位置して中心軸O1、O2方向に延びる。図2に示すように、前壁部32Fと後壁部32Rとは、前後方向に互いに離間して配置される。一対の側壁部31、前壁部32Fおよび後壁部32Rは、互いにボルト等の固定部材により全体として四角形枠状(角筒状)に接続され、固定される。
図2において、側壁部31の前後方向の両端部には、一対の凹部33が形成される。凹部33には、支柱30の下端部が配置される。
一対の凹部33のうち、側壁部31の前端部に位置する凹部33Fには、前方の支柱30Fの下端部が配置される。凹部33Fは、側壁部31において上面および前面に開口し、かつ側壁部31を中心軸O1、O2方向に貫通して形成される。凹部33F内には、回動軸34が配置される。回動軸34は、前壁部32Fの中心軸O1、O2方向を向く端面または支柱30Fの下端部に取り付けられて、中心軸O1、O2方向に延びる。つまり支柱30Fの下端部は、回動軸34を介して底壁28の前壁部32Fに取り付けられる。
一対の凹部33のうち、側壁部31の後端部に位置する凹部33Rには、後方の支柱30Rの下端部が配置される。凹部33Rは、側壁部31において上面および後面に開口し、かつ側壁部31を中心軸O1、O2方向に貫通して形成される。凹部33Rにおいて支柱30Rの下端部は、ボルト等により側壁部31および後壁部32Rに固定される。
側壁部31の前後方向の中央部には、押付け機構収容部35が形成される。押付け機構収容部35は、側壁部31を中心軸O1、O2方向に貫通する孔状である。押付け機構収容部35内には、押付け機構8が収容される。押付け機構8の押付け軸37は、押付け機構収容部35内から上方へ向けて延び、側壁部31の上面から上方へ向けて突出する。
側壁部31の上面のうち、前後方向に沿う一対の凹部33同士の間に位置する部分には、ストッパー部38が設けられる。ストッパー部38は、側壁部31の上面の前記位置する部分における前端部に配置される。ストッパー部38は、側壁部31の上面から上方に向けて突出する。ストッパー部38は、例えば、板面(表面および裏面)が上下方向を向く四角形板状である。ストッパー部38は、側壁部31に対するアンビルハウジング5の前方移動を規制する。
ストッパー部38において後方を向く面(後面)は、アンビルハウジング5の押付け軸受け部27において前方を向く面(前面)に対して、前方に配置される。図示していないが、押付け機構8の押付け軸37が下降し、アンビルハウジング5を上方に向けて押し付ける押付け力が解除されたときに、押付け軸受け部27の下面と、側壁部31の上面とが、互いに当接する。またこのとき、ストッパー部38の後面と、押付け軸受け部27の前面とが、前後方向に接近して対向配置される。
支柱30は、角柱状である。支柱30は、上下方向に垂直な断面が四角形状である。支柱30は、フレーム6における中心軸O1、O2方向の両端部、および、前後方向の両端部に配置される。4つの支柱30のうち、フレーム6の後端部には、中心軸O1、O2方向に互いに離間して、一対の支柱30Rが配置される。フレーム6の前端部には、中心軸O1、O2方向に互いに離間して、一対の支柱30Fが配置される。
支柱30Rと支柱30Fとは、前後方向に互いに間隔をあけて配置される。支柱30Rと支柱30Fとの間には、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5が配置される。すなわち、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5の後方に支柱30Rが位置し、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5の前方に支柱30Fが位置する。支柱30Rと支柱30Fとの間には、底壁28の側壁部31から上方へ向けて、押付け機構8、アンビルハウジング5、弾性部材7と位置決めピン26、ダイハウジング4、および介装部材36が、この順に並ぶ。
後方の支柱30Rは、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5に対して、後方から当接する。支柱30Rは、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5を後方から支持する。
支柱30Rの前端部は、ダイハウジング4の後面において上下方向に延びる溝部18R内、および、アンビルハウジング5の後面において上下方向に延びる溝部23R内に嵌合する。溝部18R、23R内に支柱30Rが嵌合することで、フレーム6に対して、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5が、中心軸O1、O2方向に位置決めされる。すなわち、溝部18R、23R内に支柱30Rの前端部が嵌合することで、フレーム6に対するダイハウジング4およびアンビルハウジング5の中心軸O1、O2方向への移動が規制される。
図2に示すように、本実施形態では、支柱30Rの上端部に天壁支え部39が設けられる。天壁支え部39は、支柱30Rの後面に取り付けられる。天壁支え部39は、図2に2点鎖線で示す開けられた状態の天壁29を、支持可能である。
前方の支柱30Fは、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5に対して、前方から当接する。支柱30Fは、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5を前方から支持する。
支柱30Fの後端部は、ダイハウジング4の前面において上下方向に延びる溝部18F内、および、アンビルハウジング5の前面において上下方向に延びる溝部23F内に嵌合する。溝部18F、23F内に支柱30Fが嵌合することで、フレーム6に対して、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5が、中心軸O1、O2方向に位置決めされる。すなわち、溝部18F、23F内に支柱30Fの後端部が嵌合することで、フレーム6に対するダイハウジング4およびアンビルハウジング5の中心軸O1、O2方向への移動が規制される。
本実施形態の例では、支柱30Fの上端部にボルト部材40が設けられる。ボルト部材40の頭部は、リング状である。つまりボルト部材40は、アイボルトである。ボルト部材40は、支柱30Fの前面に取り付けられる。
支柱30F、30Rによって、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5は前後方向から挟まれる。一対の支柱30F、30Rによって、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5が、フレーム6に対して前後方向に位置決めされる。つまり、一対の支柱30F、30Rによって、フレーム6に対するダイハウジング4およびアンビルハウジング5の前後方向への移動が規制される。
4つの支柱30のうち、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5の前方に配置された2つの支柱30Fは、フレーム6から取り外し可能である。図2に示すように、本実施形態では、2つの支柱30Fの上端部が、フレーム6から取り外し可能である。そして2つの支柱30Fが、支柱30Fの下端部を中心として、回動可能である。2つの支柱30Fは、支柱30Fの下端部に設けられた回動軸34を中心として、回動可能である。2つの支柱30Fは、支柱30Fの下端部を中心として、前方へ回動可能である。
天壁29は、板面(表面および裏面)が上下方向を向く板状である。本実施形態では、天壁29が、四角形板状である。天壁29は、フレーム6の上方の開口を塞ぐ。天壁29の中心軸O1、O2方向の両端部および前後方向の両端部(つまり四隅)は、支柱30に取り付けられる。天壁29は、4つの支柱30および介装部材36に対して、上方から当接する。天壁29は、前方の支柱30Fおよび介装部材36に対して、ボルト等の固定部材により着脱可能に固定される。
本実施形態の例では、天壁29の前端部にボルト部材42が設けられる。ボルト部材42の頭部は、リング状である。つまりボルト部材42は、アイボルトである。ボルト部材42は、天壁29の上面に取り付けられる。
天壁29の後端部は、天壁回動軸41を介して支柱30Rに取り付けられる。天壁回動軸41は、中心軸O1、O2方向に延びる。天壁回動軸41は、天壁29および支柱30Rのいずれかに固定される。
天壁29は、フレーム6から取り外し可能である。図2に示すように、本実施形態では、天壁29の前端部が、フレーム6から取り外し可能である。そして天壁29が、天壁29の後端部を中心として、回動可能である。天壁29は、天壁29の後端部に設けられた天壁回動軸41を中心として、回動可能である。天壁29は、天壁29の後端部を中心として、上方へ回動可能である。天壁29を開けたときに、天壁29の上面は、天壁支え部39の上端部に設けられた傾斜面に当接し、支持される。
底壁28と天壁29との間で、押付け機構8、アンビルハウジング5、弾性部材7、ダイハウジング4および介装部材36が上下方向から挟まれて、支持される。なお、押付け機構8の押付け軸37が、アンビルハウジング5を上方に向けて押し付けていない状態では(つまりアンビルハウジング5に対して上方への押付け力が作用していない状態では)、弾性部材7は上下方向に収縮しきってはいない。またこの状態で、ダイカットロール2のベアラー部11と、アンビルロール3のベアラー受け部12とは、上下方向に隙間をあけて配置される。そしてこの状態から、押付け機構8の押付け軸37が、アンビルハウジング5を上方に向けて押し付けることにより、弾性部材7が上下方向に圧縮されて収縮し、ダイカットロール2のベアラー部11と、アンビルロール3のベアラー受け部12とが、上下方向に互いに当接させられる。
〔ロール支持構造〕
図1および図3に示すように、ロール支持構造9は、フレーム6に設けられる。ロール支持構造9は、フレーム6に取り付けられて、装置(ロータリーダイカッター1)内に収容される。ロール支持構造9は、アンビルロール3の下方の装置スペースに配置される。ロール支持構造9は、アンビルロール3の中心軸O2方向に互いに離間して複数設けられる。本実施形態の例では、ロール支持構造9が一対設けられる。一対のロール支持構造9は、アンビルロール3の中心軸O2方向の中央部を挟んだ両側に配置される。
ロール支持構造9は、フレーム6の底壁28に設けられる。ロール支持構造9は、底壁28の前壁部32Fおよび後壁部32Rに対して、ボルト等の固定部材により取り付けられ、固定される。ロール支持構造9は、アンビルロール3の中心軸O2方向に沿う一対のアンビルハウジング5間において、アンビルロール3を回転自在に下方から支持する。
ロール支持構造9は、軸受部43と、軸受支持部44と、を備える。
軸受部43は、アンビルロール3の外周に回転自在に嵌合する。軸受部43は、アンビルロール3の外周のうち、中心軸O2方向に沿う切刃受け部13とベアラー受け部12との間に位置する被支持部14に対して、回転自在に嵌合する。軸受部43は、被支持部14に対して中心軸O2回りに回転自在である。具体的に、軸受部43は、外輪と、内輪と、外輪と内輪の間に収容される複数のボール(転動体)と、を有する。内輪は、被支持部14に嵌合(固定)され、外輪は、被支持部14と中心軸O2回りに相対回転する。
軸受支持部44は、軸受部43を下方から支持してフレーム6に取り付けられる。軸受支持部44は、軸受部43の外周を下方から支持する。軸受支持部44は、軸受部43の外輪に下方から接触して、外輪を支持する。軸受支持部44は、底壁28に取り付けられる。軸受支持部44は、前壁部32Fと後壁部32Rとの間に前後方向から挟まれて、固定される。
軸受支持部44は、軸受回動軸45と、上下動機構46と、を備える。
軸受回動軸45は、軸受支持部44に対して軸受部43を前後方向に回動させる中心となる。軸受回動軸45は、中心軸O1、O2方向に延びる。軸受回動軸45は、軸受支持部44のうち、軸受部43の下方に隣接配置された支持本体部49に設けられる。支持本体部49は、軸受支持部44のうち、軸受部43に接続される部分である。支持本体部49は、軸受支持部44のうち、軸受部43を直接的に下方から支持する部分である。支持本体部49は、軸受部43の外輪を下方から支持する。
上下動機構46は、軸受支持部44に対して軸受部43を上下方向に移動させる。上下動機構46は、くさび部47と、くさび部47に螺着する調整ネジ48と、くさび部47の上方に隣接配置された支持本体部49と、を備える。
くさび部47の下面は、上下方向に垂直な平面状である。くさび部47の上面には、後方に向かうにしたがい下方へ向けて延びる傾斜面50が形成される。くさび部47上には、支持本体部49が載置される。支持本体部49の下面には、後方に向かうにしたがい下方へ向けて延びる傾斜面51が形成される。支持本体部49の傾斜面51と、くさび部47の傾斜面50とは、互いに摺動自在に当接する。
軸受支持部44内において、支持本体部49は、上下方向に移動可能である。軸受支持部44内において、支持本体部49(のうち軸受回動軸45より下方に位置する下端部)は、前後方向への移動が規制される。
軸受支持部44内において、くさび部47は、前後方向に移動可能である。軸受支持部44内において、くさび部47は、上下方向への移動が規制される。
調整ネジ48は、前壁部32Fを前後方向に貫通する貫通孔内に挿入されて、前後方向に延びる。調整ネジ48の後端部(先端部)は、くさび部47に螺着する。調整ネジ48は、前壁部32Fおよび軸受支持部44に対して、前後方向への移動が規制される。調整ネジ48は、前壁部32Fおよび軸受支持部44に対して、調整ネジ48のネジ中心軸回りの回転が許容される。
前壁部32Fの貫通孔内において、調整ネジ48がネジ中心軸回りに回転させられることにより、くさび部47は、支持本体部49に対して前方または後方に移動する。このとき、くさび部47の傾斜面50と、支持本体部49の傾斜面51とが摺接して、支持本体部49は上方または下方に移動させられる。これにより、上下動機構46は、軸受支持部44に対して、軸受部43を上下方向に移動可能である。
ロール支持構造9は、アンビルロール3に、たわみ矯正荷重を付与する。図4に示すように、ロール支持構造9は、アンビルロール3に、上向きのたわみ調整推力Fbを付与する。
ロール支持構造9は、一対のアンビルハウジング5間において(下方にたわむ)アンビルロール3の部分(被支持部14)を上方に押圧して、アンビルロール3の直線状の仮想中心軸(アンビルロール3の理論上の中心直線軸)VO2に対して、アンビルロール3の中心軸(実際のロール中心軸)O2を接近させ、または一致させる。つまりロール支持構造9は、下方にたわみ変形した(またはたわみ変形しようとする)アンビルロール3の実際の中心軸O2を、仮想中心軸VO2へと復元させる力(戻す力。または仮想中心軸VO2上に保持する力)RFを、上方に向けてアンビルロール3に付与する。
〔本実施形態による作用効果〕
以上説明した本実施形態のロータリーダイカッター1は、上下方向に隣接配置されるダイカットロール2およびアンビルロール3のうち、下方に配置されたロール(本実施形態ではアンビルロール3)を、このロール3の下方から回転自在に支持するロール支持構造9を備える。ロール支持構造9は、ロール3の外周に回転自在に嵌合する軸受部43と、軸受部43を下方から支持する軸受支持部44と、を備える。
すなわち、ロール3の外周に、ロール中心軸O2回りに回転自在な軸受部43が設けられ、この軸受部43を軸受支持部44が支持するため、ロール3の滑らかな回転が良好に維持されることにより、ロール支持構造9とロール3との接触部分における摩擦抵抗が小さく抑えられて、部材の発熱および接触面の損傷が抑制される。部材の発熱および接触面の損傷が抑制される結果、ダイカットロール2の切刃10の切断精度が安定して確保される。
したがって、たとえダイカットロール2およびアンビルロール3が中心軸O1、O2方向に長くても(長尺でも)、ロール支持構造9がロール3を下方から支持して、ロール3のたわみ変形を安定して抑えることができる。しかも、ロール支持構造9とロール3との間の摩擦抵抗を小さく抑えるための調整は容易であり、または不要である。
詳しくは、本実施形態のようにダイカットロール2に対してアンビルロール3が下方に隣接配置される場合、一対のアンビルハウジング5が、アンビルロール3の両端部を支持して、アンビルロール3に上向きの軸接触推力Faを付与する。ロール支持構造9は、一対のアンビルハウジング5間においてアンビルロール3を下方から支持して、アンビルロール3に上向きのたわみ調整推力Fbを付与する。
このため、軸接触荷重(ロール2、3同士を接触させる荷重)と、下方に配置されたアンビルロール3のたわみ矯正荷重とを、個別に設定できる。つまり、ロール支持構造9には、たわみ矯正荷重(たわみ調整推力Fb)を出力可能な性能を確保すればよく、ロール支持構造9として大出力の押圧機構等を用いる必要はない。そして、ロール支持構造9によって、たわみ矯正の微細な調整が可能になる。また、切断圧の調整幅(調整範囲)を大きく確保することができる。
また、ロール支持構造9に大出力の押圧機構等を設ける必要がないため、ロール支持構造9の外形を小型化できる。したがって、ロール支持構造9を装置内に収めつつ、ロール支持構造9の軸受部43が嵌合するアンビルロール3の部分(被支持部14)の直径を大きく確保でき、ロール剛性を高められる。また、これにともない軸受部43の直径も大きくできて、軸受部43の許容荷重を高められ、かつ部品寿命を延ばすことができる。
そして本実施形態によれば、下方に位置するアンビルロール3の、直線状をなす仮想中心軸(理論上のロール中心軸)VO2に対して、僅かに下方にたわむ該アンビルロール3の実際の中心軸O2を、上方に押し戻して近づけたり一致させることができる(図4を参照)。つまり、ロール支持構造9によって、アンビルロール3の実際の中心軸O2の位置を、仮想中心軸VO2の位置へと復元させる力(戻す力)RFを付与できる。これにより、切刃10の刃先の押圧力(切断圧)が中心軸O2方向においてばらつくことが抑えられて、切断精度が良好に維持される。
具体的には、被切断物の切断時に、例えば、刃先接触量(切刃10の刃先がアンビルロール3の切刃受け部13に食い込む深さ)がゼロであっても、安定した切断加工を行うことができる。また、被切断物の資材、すなわち材質や硬さなどの性質等によっては、刃先が切刃受け部13から僅かに離れていても、切断加工が可能となる。このため、切刃10および切刃受け部13の摩耗の進行が抑えられて、切断精度が長期にわたり良好に維持される。そして、部材の寿命が延長する。
また、本実施形態のように、ロール支持構造9をアンビルロール3の中心軸O2方向に互いに離間させて複数(本実施形態の例では一対)設けた場合には、複数のロール支持構造9において、それぞれ個別にたわみ矯正荷重を調整できる。この場合、例えば、ダイカットロール2の切刃10の形状や配置等が左右非対称であっても(つまり、ダイカットロール2の中心軸O1方向の中央部を挟んだ両側において、切刃10が非対称形状等であっても)、最適な刃先位置(刃先接触)の調整を行うことが可能になる。
以上より本実施形態によれば、ロール3のたわみ変形を抑えられ、かつロール3の滑らかな回転を良好に維持して、切刃10の切断精度を安定して確保できる。
また本実施形態では、ロール支持構造9が、一対のアンビルハウジング5間においてアンビルロール3の部分を上方に押圧して、アンビルロール3の直線状の仮想中心軸VO2に対して、アンビルロール3の中心軸O2を接近させまたは一致させるので、下記の作用効果が得られる。
すなわちこの場合、ロール支持構造9が、支持するアンビルロール3を上方にたわみ変形させることが抑制される。したがって、切刃10の刃先の押圧力が、ロール2、3の中心軸O1、O2方向に沿ってばらつくことが抑制されて、切断精度が向上する。
また本実施形態では、アンビルロール3のうち、軸受部43が嵌合する部分(被支持部14)の直径が、アンビルハウジング5に支持される端部の直径よりも大きいので、ロール剛性を安定して確保できる。またこれにともない、軸受部43の直径も大きくなり、軸受部43の許容荷重を高められ、かつ部品寿命を延ばすことができる。
また本実施形態では、軸受部43とベアラー受け部12との中心軸O2方向の距離が、ベアラー受け部12とアンビルハウジング5との中心軸O2方向の距離よりも大きいので、ロール支持構造9によるたわみ調整推力Fbをアンビルロール3に効率よく作用させることができる。
また本実施形態では、ロール支持構造9の軸受支持部44がフレーム6の底壁28に設けられるので、軸受支持部44によって、ロール3を下方からより安定して支持できる。
また本実施形態では、ロール支持構造9の軸受支持部44が、軸受支持部44に対して軸受部43を前後方向に回動させる中心となる軸受回動軸45を備えるので、軸受部43が嵌合するロール3の前後方向への移動が許容される。このため、例えばロール位置調整等によりロール3が前後方向に移動させられた場合でも、軸受支持部44が、軸受部43とともにロール3を安定して支持できる。また、軸受部43とロール3との間の摩擦抵抗を安定的に小さく抑えることができる。
また本実施形態では、軸受支持部44が、軸受支持部44に対して軸受部43を上下方向に移動させる上下動機構46を備えるので、軸受部43が嵌合するロール3の上下方向への移動が許容される。このため、例えばロール位置調整等によりロール3が上下方向に移動させられた場合でも、軸受支持部44が、軸受部43とともにロール3を安定して支持できる。また、軸受部43とロール3との間の摩擦抵抗を安定的に小さく抑えることができる。また上下動機構46により、アンビルロール3にたわみ調整推力Fbを付与し、調整することができる。
また本実施形態では、軸受支持部44が、軸受回動軸45および上下動機構46を両方備える。このため、例えばロール位置調整等により、ロール3が前後方向と上下方向とを組み合わせた複合的な方向(中心軸O2に直交する斜め方向等)に移動させられた場合でも、この移動に対して軸受支持部44が容易に追従できる。
〔本発明に含まれるその他の構成〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
前述の実施形態では、アンビルロール3が、ダイカットロール2に対して下方に隣接配置される場合について説明した。これに限らず、アンビルロール3が、ダイカットロール2に対して上方に隣接配置されてもよい。この場合、ロール支持構造9は、ダイカットロール2の中心軸O1方向に沿う一対のダイハウジング4間において、ダイカットロール2を回転自在に下方から支持する。すなわち、ロール支持構造9の軸受部43は、ダイカットロール2の外周に回転自在に嵌合する。この場合、ロール支持構造9がダイカットロール2のたわみ変形を抑えて、前述の実施形態と同様の作用効果を奏する。
アンビルロール3に対してダイカットロール2が下方に隣接配置される場合、一対のダイハウジング4が、ダイカットロール2の両端部を支持して、ダイカットロール2に上向きの軸接触推力Faを付与する。ロール支持構造9は、一対のダイハウジング4間においてダイカットロール2を下方から支持して、ダイカットロール2に上向きのたわみ調整推力Fbを付与する。
詳しくは、押付け機構8が、ダイハウジング4を介してダイカットロール2に、軸接触荷重(ロール2、3同士を接触させる荷重)を付与する。押付け機構8は、ダイハウジング4を介してダイカットロール2に、上向きの軸接触推力Faを付与する。
ロール支持構造9は、ダイカットロール2に、たわみ矯正荷重を付与する。ロール支持構造9は、一対のダイハウジング4間において(下方にたわむ)ダイカットロール2の部分を上方に押圧して、ダイカットロール2の直線状の仮想中心軸(ダイカットロール2の理論上の中心直線軸)に対して、ダイカットロール2の中心軸(実際のロール中心軸)O1を接近させ、または一致させる。つまりロール支持構造9は、下方にたわみ変形した(またはたわみ変形しようとする)ダイカットロール2の実際の中心軸O1を、仮想中心軸へと復元させる力(戻す力。または仮想中心軸上に保持する力)RFを、上方に向けてダイカットロール2に付与する。
またこの場合、ダイカットロール2のうち、軸受部43が嵌合する部分の直径が、ダイハウジング4に支持される端部の直径よりも大きいことが好ましい。また、軸受部43とベアラー部11との中心軸O1方向の距離が、ベアラー部11とダイハウジング4との中心軸O1方向の距離よりも大きいことが好ましい。
これにより、前述の実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、前述の実施形態では、アンビルロール3の被支持部14の径方向外側に、スペーサー15および軸受部43が設けられる例を挙げたが、これに限定されない。例えば、図4に示すように、被支持部14の径方向外側にスペーサー15が設けられずに、軸受部43のみが設けられてもよい。
また、前述の実施形態では、4つの支柱30のうち、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5の前方に配置された2つの支柱30Fが、フレーム6から取り外し可能である場合について説明した。これに限らず、4つの支柱30のうち、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5の後方に配置された2つの支柱30Rが、フレーム6から取り外し可能であってもよい。
この場合、ダイハウジング4およびアンビルハウジング5を前後方向から挟む一対の支柱30F、30Rのうち、後方の支柱30Rが取り外し可能であるので、この後方の支柱30Rを取り外した状態で、ダイカットロール2およびアンビルロール3を、装置に対して後方から組み付けることができる。そして、ダイカットロール2およびアンビルロール3を装置に組み付けた後、後方の支柱30Rを装置に取り付けることで、前後の支柱30F、30R間でダイハウジング4およびアンビルハウジング5を挟み込み、固定できる。
また、前述の実施形態では、2つの支柱30Fが、支柱30Fの下端部を中心として回動可能である場合について説明した。これに限らず、2つの支柱30Fが、支柱30Fの上端部を中心として回動可能であってもよい。
また、前方の2つの支柱30Fが、支柱30Fの下端部を中心として、前方へ回動可能である場合について説明した。これに限らず、後方の2つの支柱30Rが、支柱30Rの下端部を中心として、後方へ回動可能であってもよい。
あるいは、フレーム6に対して支柱30が、支柱30の下端部を中心として、中心軸O1、O2方向の装置外側へ向けて回動可能であってもよい。
また、前述の実施形態では、天壁29が、フレーム6から取り外し可能である場合について説明した。これに限らず、天壁29は、フレーム6から取り外し不可であってもよい。
また、天壁29が、天壁29の後端部を中心として、上方へ回動可能である場合について説明した。これに限らず、例えば後方の支柱30Rがフレーム6から取り外し可能である場合には、天壁29が、天壁29の前端部を中心として、上方へ回動可能であってもよい。
また、前述の実施形態では、ダイハウジング4の前後面に溝部18F、18Rが形成され、アンビルハウジング5の前後面に溝部23F、23Rが形成され、これらの溝部18F、18R、23F、23Rに支柱30が嵌合する場合について説明した。これに限らず、支柱30に溝部が形成され、該溝部内に、ダイハウジング4の前端部および後端部、並びに、アンビルハウジング5の前端部および後端部が嵌合してもよい。あるいは、溝部を用いた嵌合に限らず、それ以外の凹部と凸部との嵌合等であってもよい。
また、前述の実施形態では、ロール支持構造9の軸受支持部44が、軸受支持部44に対して軸受部43を前後方向に回動させる中心となる軸受回動軸45を備えた場合について説明した。これに限らず、例えば、軸受支持部44が、軸受支持部44に対して軸受部43を上下方向に回動させる中心となる軸受回動軸45を備えてもよい。
また、前述の実施形態では、ロール支持構造9の軸受支持部44が、軸受支持部44に対して軸受部43を上下方向に移動させる上下動機構46を備えた場合について説明した。これに限らず、例えば、軸受支持部44が、軸受支持部44に対して軸受部43を前後方向に移動させる前後動機構を備えてもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例およびなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明のロータリーダイカッターによれば、ロールのたわみ変形を抑えられ、かつロールの滑らかな回転を良好に維持して、切刃の切断精度を安定して確保できる。従って、産業上の利用可能性を有する。
1…ロータリーダイカッター、2…ダイカットロール、3…アンビルロール、4…ダイハウジング、5…アンビルハウジング、6…フレーム、9…ロール支持構造、10…切刃、14…被支持部(ロールのうち軸受部が嵌合する部分)、28…底壁、29…天壁、30…支柱、43…軸受部、44…軸受支持部、45…軸受回動軸、46…上下動機構、O1,O2…中心軸、VO2…仮想中心軸

Claims (9)

  1. 外周面に切刃を有する円柱状のダイカットロールと、
    前記ダイカットロールの中心軸方向に延び、前記ダイカットロールに対して下方に隣接配置される円柱状のアンビルロールと、
    前記ダイカットロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のダイハウジングと、
    前記アンビルロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のアンビルハウジングと、
    前記ダイハウジングおよび前記アンビルハウジングが取り付けられるフレームと、
    前記フレームに設けられ、前記アンビルロールの中心軸方向に沿う前記一対のアンビルハウジング間において、前記アンビルロールを回転自在に下方から支持するロール支持構造と、を備え、
    前記ロール支持構造は、
    前記アンビルロールの外周に回転自在に嵌合する軸受部と、
    前記軸受部を下方から支持して前記フレームに取り付けられた軸受支持部と、を備えた、ロータリーダイカッター。
  2. 請求項1に記載のロータリーダイカッターであって、
    前記ロール支持構造は、前記一対のアンビルハウジング間において前記アンビルロールの部分を上方に押圧して、前記アンビルロールの直線状の仮想中心軸に対して、前記アンビルロールの中心軸を接近させまたは一致させる、ロータリーダイカッター。
  3. 請求項1または2に記載のロータリーダイカッターであって、
    前記アンビルロールのうち、前記軸受部が嵌合する部分の直径が、前記アンビルハウジングに支持される端部の直径よりも大きい、ロータリーダイカッター。
  4. 外周面に切刃を有する円柱状のダイカットロールと、
    前記ダイカットロールの中心軸方向に延び、前記ダイカットロールに対して上方に隣接配置される円柱状のアンビルロールと、
    前記ダイカットロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のダイハウジングと、
    前記アンビルロールの中心軸方向の両端部を回転自在に支持する一対のアンビルハウジングと、
    前記ダイハウジングおよび前記アンビルハウジングが取り付けられるフレームと、
    前記フレームに設けられ、前記ダイカットロールの中心軸方向に沿う前記一対のダイハウジング間において、前記ダイカットロールを回転自在に下方から支持するロール支持構造と、を備え、
    前記ロール支持構造は、
    前記ダイカットロールの外周に回転自在に嵌合する軸受部と、
    前記軸受部を下方から支持して前記フレームに取り付けられた軸受支持部と、を備えた、ロータリーダイカッター。
  5. 請求項4に記載のロータリーダイカッターであって、
    前記ロール支持構造は、前記一対のダイハウジング間において前記ダイカットロールの部分を上方に押圧して、前記ダイカットロールの直線状の仮想中心軸に対して、前記ダイカットロールの中心軸を接近させまたは一致させる、ロータリーダイカッター。
  6. 請求項4または5に記載のロータリーダイカッターであって、
    前記ダイカットロールのうち、前記軸受部が嵌合する部分の直径が、前記ダイハウジングに支持される端部の直径よりも大きい、ロータリーダイカッター。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のロータリーダイカッターであって、
    前記フレームは、
    底壁と、
    前記底壁の上方に離間して設けられた天壁と、
    前記底壁と前記天壁とを接続して上下方向に延び、前記ダイカットロールの中心軸方向および上下方向に直交する前後方向から、前記ダイハウジングおよび前記アンビルハウジングを挟む4つの支柱と、を備え、
    前記軸受支持部は、前記底壁に取り付けられた、ロータリーダイカッター。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のロータリーダイカッターであって、
    前記ダイカットロールの中心軸方向および上下方向に直交する方向を前後方向として、
    前記軸受支持部は、前記軸受支持部に対して前記軸受部を前後方向に回動させる中心となる軸受回動軸を備えた、ロータリーダイカッター。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のロータリーダイカッターであって、
    前記軸受支持部は、前記軸受支持部に対して前記軸受部を上下方向に移動させる上下動機構を備えた、ロータリーダイカッター。
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