JP2019030856A - 振動モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】挿入部材による起動時および定常動作時の動作への悪影響を抑制でき、挿入部材により振動時に発生するノイズを抑制できる振動モータを提供する。【解決手段】筐体1は、筐体1内部に収容される振動体と、筐体1に対して振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材とを備える。弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部と、一方向に隣接する平板部の端部同士を連結する連結部とを有する。一方向に隣接する平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材8が配置され、挿入部材8は、基部8Aと、基部8Aから突出する突出部8Bと、を有し、突出部8Bは、一方向に直交する上下方向の成分と、一方向および上下方向に直交する縦方向の成分と、の少なくとも一方を含む方向に突出する。【選択図】図5A
Description
本発明は、振動モータに関する。
従来、スマートフォン等の各種機器には、振動モータが備えられる。ここで、特許文献1には、次のようなハプティックアクチュエータが開示される。
特許文献1のハプティックアクチュエータは、磁石とコイルにより発生する電磁気力を利用して振動動作を行う。当該ハプティックアクチュエータは、ケースと、固定部材と、振動体と、弾性部材と、を有する。ケースは、ベースと、ベースの上部に結合される蓋とで構成される。固定部材は、ケースに固定装着される。振動体は、固定部材を中心に左右方向に振動する。弾性部材は、数回折り曲げられて振動体が初期位置を維持するように振動体を弾性支持する。
弾性部材が折り曲げられて形成された皺状空間には、挿入部材が挿入配置される。電磁気力が除去された後、弾性部材の弾性力により振動体が左右に振動するとき、挿入部材は、弾性部材の弾性力に対抗して振動体のフォーリングタイムを減少させる。
上記特許文献1のハプティックアクチュエータでは、挿入部材は、直方体形状である。これにより、ハプティックアクチュエータの落下衝撃等により、挿入部材が上下方向にずれると、挿入部材は、ベースまたは蓋と、振動方向から視た挿入部材の幅全体で接触する。従って、ハプティックアクチュエータにおける振動体の起動時には、挿入部材の幅全体でのベースまたは蓋との摺動により、起動時間が長くなる可能性がある。また、振動体の定常動作時においては、挿入部材の幅全体での摺動により、振動が不安定となる可能性がある。さらには、振動体の振動時に、挿入部材の幅全体での摺動により、ノイズ(音)が発生する可能性もある。
上記状況に鑑み、本発明は、挿入部材による起動時および定常動作時の動作への悪影響を抑制でき、挿入部材により振動時に発生するノイズを抑制できる振動モータを提供することを目的とする。
本発明の例示的な振動モータは、
筐体と、
前記筐体内部に収容される振動体と、
前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部と、を有し、
一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材が配置され、
前記挿入部材は、基部と、前記基部から突出する突出部と、を有し、
前記突出部は、一方向に直交する上下方向の成分と、一方向および上下方向に直交する縦方向の成分と、の少なくとも一方を含む方向に突出する構成である。
筐体と、
前記筐体内部に収容される振動体と、
前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部と、を有し、
一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材が配置され、
前記挿入部材は、基部と、前記基部から突出する突出部と、を有し、
前記突出部は、一方向に直交する上下方向の成分と、一方向および上下方向に直交する縦方向の成分と、の少なくとも一方を含む方向に突出する構成である。
また、本発明の別の例示的な振動モータは、
筐体と、
前記筐体内部に収容される振動体と、
前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部と、を有し、
一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材が配置され、
前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と上下方向に対向する面が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成され、前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と縦方向に対向する面が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成される構成である。
筐体と、
前記筐体内部に収容される振動体と、
前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部と、を有し、
一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材が配置され、
前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と上下方向に対向する面が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成され、前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と縦方向に対向する面が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成される構成である。
例示的な本発明の振動モータによれば、挿入部材による起動時および定常動作時の動作への悪影響を抑制でき、挿入部材により振動時に発生するノイズを抑制できる。
以下に本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の図面において、振動体が振動する方向である一方向(横方向)をX方向で表す。具体的に、一方向一方側をX1方向、一方向他方側をX2方向で表す。また、一方向に対して、直交する方向である縦方向をY方向として表す。具体的に、縦方向一方側をY1方向、縦方向他方側をY2方向として表す。また、一方向および縦方向に直交する方向である上下方向(高さ方向)をZ方向として表す。具体的に、上側をZ1方向、下側をZ2方向として表す。但し、この方向の定義は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係および方向を示すものではない。
<1.振動モータの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る振動モータ100の上方から視た全体斜視図である。図2は、振動モータ100の筐体内部の構成を示す概略斜視図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る振動モータ100の上方から視た全体斜視図である。図2は、振動モータ100の筐体内部の構成を示す概略斜視図である。
振動モータ100は、大きく分けると、静止部Sと、振動体5と、一対の弾性部材6、7と、を備える。静止部Sは、筐体1と、基板2と、コイル部Lと、を有する。
筐体1は、ベースプレート11と、カバー12と、を含む。ベースプレート11は、一方向に延びる板状部材であり、一方向他方側端部には突出基台部11Aを有する。カバー12は、上方に位置する天面部121と、天面部121の四辺からそれぞれ下方へ延びる側面部を有する。当該側面部には、互いに一方向に対向する側面部12A、12Bが含まれる。カバー12は、ベースプレート11に上方から取り付けられる。筐体1は、基板2、コイル部L、振動体5、および弾性部材6、7を内部に収容する。
基板2は、ベースプレート11の上面に固定され、FPC(フレキシブルプリント基板)により構成される。なお、基板2は、リジッド基板でもよい。基板2は、一方向に延び、一方向他方側端部が突出基台部11A上に配置される。基板2の当該端部には、端子21A、21Bが設けられる。基板2の厚さ方向は、上下方向に沿っている。言い換えると、上下方向とは、基板2の厚さ方向に沿う方向である。
コイル部Lは、コイル3と、不図示のコアと、を含む。上記コアは、薄板を上下方向に積層して構成される。コイル3は、コアの周囲に導線が巻き回されて構成される。コイル部Lは、ベースプレート11の上面に固定される。
コイル3の一方の引出線は端子21Aと導通し、他方の引出線は端子21Bに導通する。これにより、振動モータ100の外部から端子21A、21Bに電圧を印加することで、コイル3に電流を流して、コイル3を駆動させることができる。コイル3に流す電流を制御することで、コイル部Lは、一方向一方側にN極、一方向他方側にS極を発生する状態と、一方向一方側にS極、一方向他方側にN極を発生する状態と、を切替える。すなわち、コイル部Lは、一方向の磁束を発生する。
ここで、図3は、図2を上方から視た概略的な平面図であり、図3も併せて参照する。振動体5は、第1プレート52と、第2プレート53と、第1磁石部M1と、第2磁石部M2と、第1磁性片57Aと、第2磁性片57Bと、第3磁性片57Cと、第4磁性片57Dと、第1おもり部59Aと、第2おもり部59Bと、第1ダンパ部58Aと、第2ダンパ部58Bと、を有する。
第1プレート52は、一方向に延びる側板部52Aと、側板部52Aの一方向他方側端部と連接され縦方向一方側に延びる側板部52Bを有する。第3プレート53は、一方向に延びる側板部53Aと、側板部53Aの一方向一方側端部と連接され縦方向他方側に延びる側板部53Bを有する。側板部52Aと側板部53Aとは、縦方向に対向する。側板部52Bと側板部53Bとは、一方向に対向する。
一方向に延びる第1磁石部M1は、第3プレート53の側板部53Aの内側面に固定される。一方向に延びる第2磁石部M2は、第2プレート52の側板部52Aの内側面に固定される。第1磁石部M1と第2磁石部M2は、コイル部Lを縦方向両側から挟むよう配置される。第1おもり部59Aと第2おもり部59Bは、第1磁石部M1および第2磁石部M2を一方向両側から挟むように配置される。
第1磁性片57Aは、第1おもり部59Aと、第1磁石部M1の一方向一方側端部との間に挟まれて配置される。第2磁性片57Bは、第1おもり部59Aと、第2磁石部M2の一方向一方側端部との間に挟まれて配置される。第1磁性片57Aと第2磁性片57Bとは、縦方向に隙間を空けて配置される。第3磁性片57Cは、第2おもり部59Bと、第1磁石部M1の一方向他方側端部との間に挟まれて配置される。第4磁性片57Dは、第2おもり部59Bと、第2磁石部M2の一方向他方側端部との間に挟まれて配置される。第3磁性片57Cと第4磁性片57Dとは、縦方向に隙間を空けて配置される。
ここで、図4Aは、第1磁石部M1および第2磁石部M2における磁極の配置例を示す図である。第1磁石部M1は、第1磁石54Aと、第2磁石55Aと、第3磁石56Aと、を含んで構成される。第3磁石56Aは、第1磁石54Aと第2磁石55Aにより一方向両側から挟まれて配置される。
第1磁石54Aは、一方向一方側にN極を有し、一方向他方側にS極を有する。第2磁石55Aは、一方向一方側にS極を有し、一方向他方側にN極を有する。すなわち、第1磁石54Aおよび第2磁石55Aは、互いに逆の一方向における磁束の方向を有する。
第3磁石56Aは、縦方向一方側にN極を有し、縦方向他方側にS極を有する。すなわち、第3磁石56Aは、縦方向に磁束の方向を有する。
これにより、第1磁石部M1、第1磁性片57A、および第3磁性片57Cにより、図4Aに矢印で示す磁束の方向の磁気回路が構成される。第1磁石部M1とコイル部Lは、縦方向に対向して配置されるので、このような第1磁石部M1における所謂ハルバッハ構造により、磁束をコイル部L側に集中させることができる。なお、第1磁性片57Aおよび第3磁性片57Cを用いることにより、磁束の漏れを抑制することができる。
同様に、第2磁石部M2は、第1磁石54Bと、第2磁石55Bと、第3磁石56Bと、を含む。第3磁石部56Bは、第1磁石54Bと第2磁石55Bにより一方向両側から挟まれて配置される。
第1磁石54Bは、一方向一方側にN極を有し、一方向他方側にS極を有する。第2磁石55Bは、一方向一方側にS極を有し、一方向他方側にN極を有する。すなわち、第1磁石54Bおよび第2磁石55Bは、互いに逆の一方向における磁束の方向を有する。
第3磁石56Bは、縦方向一方側にS極を有し、縦方向他方側にN極を有する。すなわち、第3磁石56Bは、縦方向に磁束の方向を有する。
第2磁石部M2とコイル部Lは、縦方向に対向して配置される。上記のような第2磁石部M2における磁極の配置により、ハルバッハ配列構造が構成される。これにより、図4Aに矢印で示す磁束の方向の磁気回路が構成され、磁束をコイル部L側に集中させることができる。
なお、第1磁石部M1および第2磁石部M2における磁極の配置は、図4Bに示すようにしてもよい。図4Bの形態では、第1磁石54A、54Bおよび第2磁石55A、55Bにおいては、図4Aと磁束の方向が一方向逆向きとなるような磁極の配置とされる。また、図4Bの形態では、第3磁石56A、56Bにおいて、図4Aと磁束の方向が縦方向逆向きとなるような磁極の配置とされる。これによっても、ハルバッハ構造が構成され、図4Bに矢印で示す磁束の方向の磁気回路が構成され、磁束をコイル部L側に集中させることができる。
また、第1ダンパ部58Aは、第1磁性片57Aと第2磁性片57Bとに縦方向に挟まれて配置され、第1おもり部59Aに固定される。第2ダンパ部58Bは、第3磁性片57Cと第4磁性片57Dとに縦方向に挟まれて配置され、第2おもり部59Bに固定される。
弾性部材6および弾性部材7は、ともに板バネ部材である。弾性部材6の一方向一方側端部は、ケース12の側面部12Aの内壁面に固定され、弾性部材6の一方向他方側端部は、側板部53Bに固定される。弾性部材7の一方向他方側端部は、ケース12の側面部12Bの内壁面に固定され、弾性部材7の一方向一方側端部は、側板部52Bに固定される。これにより、振動体5は、弾性部材6、7によって筐体1に対して一方向に振動可能に支持される。
なお、弾性部材6、7の詳細な構成については後述する。また、弾性部材6、7には、それぞれ複数の挿入部材8が挿入配置されるが、挿入部材8に関する構成についても後述する。
上記で説明したような構成の振動モータ100の動作について説明すると、図3の状態は、コイル部Lに通電されておらず振動体5が静止した状態である。この状態から、コイル部Lに発生する磁極を切替える制御を通電制御によって行うことにより、振動体5を横方向に振動させることができる。
通常動作の場合は、振動体5は、第1ダンパ部58Aがコイル部Lに接触せず、第2ダンパ部58Bがコイル部Lに接触しない程度に変位して振動する。もし振動モータ100を落下させるなどして、振動体5が過剰に変位した場合には、第1ダンパ部58Aがコイル部Lに接触するか、または第2ダンパ部58Bがコイル部Lに接触するので、磁性片がコイル部Lに衝突してノイズが生じること等を回避できる。
<2.弾性部材の構成について>
次に、板バネ部材である弾性部材6、7、および挿入部材8について詳細に説明する。
次に、板バネ部材である弾性部材6、7、および挿入部材8について詳細に説明する。
弾性部材6は、複数の平板部61と、複数の連結部62Aと、複数の連結部62Bと、を有する。図3では一例として平板部61は6個設けられ、平板部61は一方向に並んで配置される。すなわち、一方向に隣接する平板部61同士は、それぞれ一方向に対向する。平板部61は、振動体5の静止状態(図3の状態)で縦方向に延びる形状である。なお、振動体5の静止状態とは、コイル部Lに通電されておらず、振動体5が振動していない非稼働状態を示す。
一方向に隣接する平板部61の縦方向一方側端部同士は、連結部62Aにより連結される。一方向に隣接する平板部61の縦方向他方側端部同士は、連結部62Bにより連結される。連結部62Aは、縦方向一方側に屈曲する。連結部62Bは、縦方向他方側に屈曲する。平板部61は、一方向に進むにつれて、連結部62A、62Bにより交互に連結される。すなわち、図3の例では、連結部62Aは、縦方向一方側において3個一方向に並んで配置され、連結部62Bは、縦方向他方側において2個一方向に並んで配置される。
一方向他方側端に位置する平板部61が側板部53Bに固定され、一方向一方側端に位置する平板部61がケース12の側面部12Aに固定される。
挿入部材8は、一方向に隣接する平板部61の間に形成される空間の全てに挿入配置される。すなわち、上記空間は5個一方向に並んで形成されるので、5個の挿入部材8が弾性部材6に挿入配置される。
弾性部材7は、複数の平板部71と、複数の連結部72Aと、複数の連結部72Bと、を有する。図3では一例として平板部71は6個設けられ、平板部71は一方向に並んで配置される。すなわち、一方向に隣接する平板部71同士は、それぞれ一方向に対向する。平板部71は、振動体5の静止状態(図3の状態)で縦方向に延びる形状である。
一方向に隣接する平板部71の縦方向一方側端部同士は、連結部72Aにより連結される。一方向に隣接する平板部71の縦方向他方側端部同士は、連結部72Bにより連結される。連結部72Aは、縦方向一方側に屈曲する。連結部72Bは、縦方向他方側に屈曲する。平板部71は、一方向に進むにつれて、連結部72B、72Aにより交互に連結される。すなわち、図3の例では、連結部72Aは、縦方向一方側において2個一方向に並んで配置され、連結部72Bは、縦方向他方側において3個一方向に並んで配置される。
一方向一方側端に位置する平板部71が側板部52Bに固定され、一方向他方側端に位置する平板部71がケース12の側面部12Bに固定される。
挿入部材8は、一方向に隣接する平板部71の間に形成される空間の全てに挿入配置される。すなわち、上記空間は5個一方向に並んで形成されるので、5個の挿入部材8が弾性部材7に挿入配置される。
なお、挿入部材8は、自然状態よりも弾性的に縮んだ状態で弾性部材6、7に挿入配置され、弾性部材6、7に固定される。すなわち、挿入部材8は、平板部61、71に粘着テープ等により固定されてはいない。ただし、挿入部材8が、弾性部材6,7に対して粘着テープ等により固定された構成を採用することもできる。
<3.挿入部材の構成について>
ここでは、挿入部材8について具体的に説明する。なお、以下説明する挿入部材8の構成については、振動モータ100に備えられる全ての挿入部材8について当てはまる。図2に示すように、挿入部材8は、基部8Aと、複数の突出部8Bと、を有する。基部8Aは、直方体形状である。基部8Aの上下方向の長さは、弾性部材6、7の上下方向の長さと同一である。但し、基部8Aの上下方向の長さは、弾性部材6、7の上下方向の長さより長くてもよい。すなわち、基部8Aの上面、下面は、それぞれ弾性部材6、7より上側、下側に位置してもよい。
ここでは、挿入部材8について具体的に説明する。なお、以下説明する挿入部材8の構成については、振動モータ100に備えられる全ての挿入部材8について当てはまる。図2に示すように、挿入部材8は、基部8Aと、複数の突出部8Bと、を有する。基部8Aは、直方体形状である。基部8Aの上下方向の長さは、弾性部材6、7の上下方向の長さと同一である。但し、基部8Aの上下方向の長さは、弾性部材6、7の上下方向の長さより長くてもよい。すなわち、基部8Aの上面、下面は、それぞれ弾性部材6、7より上側、下側に位置してもよい。
ここで、図5Aは、図3におけるA−A線での概略断面図を示す。すなわち、図5Aは、一方向他方側から視た断面図である。なお、図5Aは、挿入部材8および筐体1の模式的な断面を示す。図5Aに示すように、突出部8Bは、基部8Aの上側に縦方向に2つ、基部8Bの下側に縦方向に2つそれぞれ並べて配置される。上側の突出部8Bは、基部8Aの上面より上方に突出する。下側の突出部8Bは、基部8Aの下面より下方に突出する。すなわち、突出部8Bは、上下方向の成分を含む方向に突出する。なお、突出部8Bは、上側と下側の一方のみに形成してもよい。
突出部8Bは、一方向断面視で円弧状であり、一方向(図5Aの紙面奥行側)に延びる柱状である。図5Aでは、一例として、突出部8Bの断面は半円の円弧状であるが、半円以外の円弧状であってもよい。
挿入部材8において、基部8Aと、突出部8Bとは同一部材として形成される。挿入部材8は、例えば、ゴム、シリコン、スポンジ、またはウレタン等から形成される。
挿入部材8は、一方向に板厚を有する板状部材である。従って、挿入部材8は板材から切り出して成形できるので、成形が容易となる。
図5Aに示すように、振動モータ100の製品設計として、各突出部8Bが筐体1に接触する。具体的には、上側の突出部8Bがカバー12の天面部121下面に接触し、下側の突出部8Bがベースプレート11の上面に接触する。すなわち、突出部8Bは、常に筐体1に接触する。
このように、図5Aに示す挿入部材8の構成であれば、突出部8Bが常に筐体1に接触するので、挿入部材8が弾性部材6、7に粘着テープ等により固定されていなくても、振動モータ100の落下衝撃などにより、挿入部材8が上下方向にずれることが抑制される。そして、突出部8Bは、一方向断面視円弧状の柱状であるので、筐体1との接触は点接触の集合である線接触となり、接触部分の面積を小さくできる。
従って、コイル部Lの駆動を開始して振動体5の振動を開始させる振動モータ100の起動時に、挿入部材8が筐体1と摺動しても、起動時間を短縮することができる。また、起動後の定常動作時においては、挿入部材8が筐体1と摺動しても、振動体5の振動が不安定となることを抑制できる。すなわち、挿入部材8による起動時および定常動作時の動作への悪影響を抑制できる。
さらに、起動時および定常動作時において、挿入部材8が筐体1と摺動することにより発生するノイズ(音)を抑制することもできる。
ここで、本実施形態の挿入部材8による上記起動時間に対する効果を実証するために、振動モータの起動試験を行った。図7Aは、本試験に用いた試験設備の概略構成を示す図である。図7Bは、図7Aの設備構成の一部構成を要部的に示す拡大斜視図である。
本試験に用いた設備では、板材である治具Jを四隅をワイヤWによって宙に吊り下げ、治具Jが図7Aに示す矢印方向に変位可能とする。治具J上には、試験対象の振動モータVMが載置される。上記矢印方向は、振動モータVMが振動する一方向と同じ方向である。治具Jの上記矢印方向一端部には、加速度センサーPが取付けられる。振動モータVMが一方向に振動することにより、治具Jが上記矢印方向に振動して加速度センサーPにより加速度波形を測定する。
図6Aは、本実施形態との比較に用いた比較例に係る振動モータの起動試験における加速度波形の測定例を示すグラフである。比較例に係る振動モータにおいては、挿入部材は図5Aに示すような突出部を有さない単なる直方体形状とし、挿入部材は常に筐体と接触する。すなわち、直方体形状の上面全体が常に筐体と接触する。なお、直方体形状の下面は、筐体と接触しない。そして、図6Bは、本実施形態の振動モータ100の起動試験における加速度波形の測定例を示すグラフである。
比較例に係る振動モータでは、直方体形状の挿入部材の上面が常に一方向から視て縦方向幅全体で筐体と摺動するので、図6Aに示すように、起動時間T1が長くなる。なお、起動時間は、加速度がゼロから所定値に達するまでの時間である。
これに対し、本実施形態の振動モータ100であれば、上述したように挿入部材8が筐体1と接触する面積が小さくなるので、起動時に挿入部材8が筐体1と摺動しても、図6Bに示すように、図6Aの起動時間T1に比べて起動時間T2を短縮できる。
また、図5Aに示すように、突出部8Bは上側および下側のそれぞれにおいて、縦方向に2つ並べて配置される。このようにすれば、突出部が1つ配置される場合よりも、突出部が筐体1と接触するときに挿入部材の配置が安定化する。すなわち、挿入部材が一方向軸周りに回転などすることが抑制される。また、突出部が3つ以上配置される場合よりも、筐体1と接触する接触面積を小さくできる。
なお、本実施形態では、図5Bに示すような挿入部材8を用いてもよい。図5Bは、図5Aと同じく一方向断面視での概略図である。図5Bでは、挿入部材8の形状自体は図5Aと同様であるが、図5Aと異なり、振動モータ100の製品設計として、挿入部材8は筐体1から離間する。具体的には、上側の突出部8Bは、天面部121下面から離間し、下側の突出部8Bは、ベースプレート11の上面から離間する。すなわち、振動モータ100の通常動作時に挿入部材8は筐体1と接触しない。
そして、挿入部材8は弾性部材6、7に対して粘着テープ等により固定されていないので、振動モータ100の落下衝撃時などに挿入部材8が上下方向にずれる可能性がある。すなわち、挿入部材8が上方向にずれた場合は、上側の突出部8Bが天面部121下面に接触し、挿入部材8が下方向にずれた場合は、下側の突出部8Bがベースプレート11上面に接触する。しかしながら、いずれの場合でも、突出部8Bが接触する接触面積は小さいので、挿入部材8が筐体1と摺動しても、起動時および定常動作時の動作への悪影響を抑制できる。さらに、摺動により発生するノイズも抑制できる。
<4.挿入部材の変形例>
挿入部材は、以下に説明するような変形例を採用してもよい。なお、以下参照する各変形例に係る図8〜図11は、先述した図5Aと同じく一方向断面視での概略図である。
挿入部材は、以下に説明するような変形例を採用してもよい。なお、以下参照する各変形例に係る図8〜図11は、先述した図5Aと同じく一方向断面視での概略図である。
図8は、第1変形例に係る挿入部材81の構成を示す図である。挿入部材81は、基部81Aと、突出部81Bと、を有する。基部81Aは、直方体形状である。2つの突出部81Bは、基部81Aの上面から上方へ突出する。2つの突出部81Bは、基部81Aの下面から下方へ突出する。いずれの突出部81Bも、直方体形状である。上側の突出部81Bの上面は、常に天面部121下面に接触する。下側の突出部81Bの下面は、常にベースプレート11の上面に接触する。すなわち、突出部81Bは、一方向から視て、縦方向に延びる幅部Wを最も突出する位置において有する。
このような挿入部材81の構成によっても、挿入部材が直方体形状とされた構成に比べて、突出部81Bと筐体1との接触する接触面積は小さくできる。さらに、突出部81Bは幅部Wにより筐体1と接触するので、接触が安定化する。
なお、図8において、いずれの突出部81Bも筐体1から離間するようにしてもよい。この場合、挿入部材81が上下方向にずれて突出部81Bが筐体1に接触しても、接触面積を小さくできる。
図9Aは、第2変形例に係る挿入部材82の構成を示す図である。挿入部材82は、基部82Aと、突出部82Bと、を有する。基部82Aは、直方体形状である。上側の突出部82Bは、基部82Aの上面から上方へ突出する。下側の突出部82Bは、基部82Aの下面から下方へ突出する。突出部82Bは、一方向断面視で楕円弧状であり、一方向に延びる柱状である。突出部82Bは、常に筐体1と接触する。
このような挿入部材82の構成であれば、突出部82Bと筐体1との接触は、点接触の集合である線接触となり、接触面積は小さくなる。なお、図9Aにおいて、いずれの突出部82Bも筐体1から離間するようにしてもよい。
また、図9Bに示すような挿入部材821を採用してもよい。挿入部材821は、直方体形状の基部821Aと、突出部821Bと、を有する。上側の2つの突出部821Bは、基部821Aの上面から上方へ突出し、下側の2つの突出部821Bは、基部821Aの下面から下方へ突出する。突出部821Bは、半球状である。このような挿入部材821の構成であれば、突出部821Bと筐体1との接触は点接触となり、接触面積は小さくなる。
また、図9Cに示すような挿入部材822を採用してもよい。挿入部材822は、直方体形状の基部822Aと、突出部822Bと、を有する。上側の2つの突出部822Bは、基部822Aの上面から上方へ突出し、下側の2つの突出部822Bは、基部822Aの下面から下方へ突出する。突出部822Bは、円錐台状である。このような挿入部材822の構成であっても、突出部822Bと筐体1との接触は、接触面積は小さくなる。なお、突出部822Bは、角錐台状としてもよい。または、突出部822Bは、円錐状または角錐状の錐体状としてもよい。
図10は、第3変形例に係る挿入部材83の構成を示す図である。なお、図10は、図3におけるA−A線での一方向断面視での図であるので、挿入部材83は、隣り合う平板部71と連結部72Bによって囲まれる空間に配置される。挿入部材83は、基部83Aと、突出部83Bと、を有する。基部83Aは、直方体形状である。突出部83Bは、連結部72Bとは縦方向における反対側に基部83Aから突出する。
なお、隣り合う平板部71と連結部72Aによって囲まれる空間に配置される挿入部材83は、図10と同じ一方向他方側から視た断面視の場合に、連結部72Aと縦方向において反対側に突出する。すなわち、紙面では、図10とは反対の左方に突出部83Bは突出する。
すなわち、突出部83Bは、縦方向の成分を含む方向に突出する。突出部83Bは、一方向断面視で円弧状で一方向に延びる柱状であり、カバー12の側面部に常に接触する。
このような挿入部材83の構成によれば、突出部83Bが常にカバー12の側面部に接触するので、振動モータ100の落下衝撃などにより、挿入部材83が連結部72B、72Aとは反対側に縦方向にずれることを抑制できる。また、突出部83Bと側面部との接触面積を小さくできる。
なお、図10において、突出部83Bは、筐体1から離間してもよい。これにより、挿入部材83が連結部72Bとは縦方向における反対側へずれた場合でも、突出部83Bとカバー12の側面部との接触面積を小さくできる。
また、図10において、縦方向に突出する突出部は、直方体形状であってもよい。この場合、突出部は、一方向から視て、上下方向に延びる幅部を最も突出する位置において有する。これにより、突出部と筐体との接触が安定化する。
また、図10において、縦方向に突出する突出部は、上下方向に2つ並べて配置してもよい。
図11は、第4変形例に係る挿入部材84の構成を示す図である。挿入部材84は、一方向断面視で楕円であり、一方向に板厚を有する楕円板である。挿入部材84は、上側外面84Tと、下側外面84Bと、を有する。上側外面84Tは、図11に示す縦方向に延びる長軸LZの上側に位置し、下側外面84Bは、長軸LZの下側に位置する。上側外面84Tは、カバー12の天面部121下面と上下方向に対向する。下側外面84Bは、ベースプレート11の上面と上下方向に対向する。上側外面84Tは、カバー12側へ凸形状となる曲面部である。下側外面84Bは、ベースプレート11側へ凸形状となる曲面部である。すなわち、挿入部材84の外面のうちの、筐体1内面と上下方向に対向する面(上側外面84Tと下側外面84Bから成る面)は、筐体1側へ凸形状となる曲面部のみから構成される。
また、挿入部材84は、右側外面84Rと、左側外面84Lと、を有する。右側外面84Rは、図11に示す上下方向に延びる短軸SZの右側に位置し、左側外面84Lは、短軸SZの左側に位置する。右側外面84Rは、カバー12の右側面部と縦方向に対向する。左側外面84Lは、カバー12の左側面部と縦方向に対向する。右側外面84Rおよび左側外面84Lは、それぞれカバー12側へ凸形状となる曲面部である。すなわち、挿入部材84の外面のうちの、筐体1内面と縦方向に対向する面(右側外面84Rと左側外面84Lから成る面)は、筐体1側へ凸形状となる曲面部のみから構成される。
そして、図11では、上側外面84Tは天面部121下面に常に接触し、下側外面84Bはベースプレート11上面に常に接触する。これにより、上側外面84Tおよび下側外面84Bのそれぞれの筐体1との接触は、線状の接触となり、接触面積を小さくできる。また、図11では、連結部72Bと縦方向の反対側に位置する右側外面84Rの頂部は、カバー12から離間する。挿入部材84が図11において右方向へずれた場合でも、右側外面84Rの頂部のカバー12との接触は、線状の接触となり、接触面積は小さくなる。
なお、右側外面84Rの頂部がカバー12に常に接触してもよい。または、上側外面84T、下側外面84B、および右側外面84Rのそれぞれが筐体1から離間してもよい。
また、挿入部材84は、楕円板状であるので、形状を簡易化でき、挿入部材84の作製を容易とすることができる。なお、同様の効果を得るために、挿入部材を円板形状としてもよい。また、挿入部材84と同様の趣旨から、挿入部材を球形状、または楕円回転体形状とすることもできる。
<5.複数層から成る挿入部材について>
以上説明した実施形態では、挿入部材は単一層から構成される。しかしながら、挿入部材は複数層から構成されてもよく、以下これについて述べる。図12は、図3に対応する図であり、複数層から構成される挿入部材85を用いた場合の構成を示す平面図である。弾性部材6、7に挿入配置される挿入部材85は、第1層851A、851Bと、第2層852と、を有する。
以上説明した実施形態では、挿入部材は単一層から構成される。しかしながら、挿入部材は複数層から構成されてもよく、以下これについて述べる。図12は、図3に対応する図であり、複数層から構成される挿入部材85を用いた場合の構成を示す平面図である。弾性部材6、7に挿入配置される挿入部材85は、第1層851A、851Bと、第2層852と、を有する。
図13は、挿入部材85の概略斜視図である。挿入部材85において、第2層852は、第1層851A、851Bにより一方向両側から挟まれて配置される。すなわち、第1層851A、851Bと、第2層852とは、一方向に対向して配置される。また、第1層851A、851Bは、柔らかい層であり、第2層852は、第1層851A、851Bよりも硬い層である。
また、挿入部材85は、基部85Aと、突出部85Bと、を有する。挿入部材85の外観的な形状は、先述した図5Aで説明した挿入部材8と同様である。第1層851A、851Bおよび第2層852は、ともに、一方向に板厚を有する板状である。第1層851Aは、第1柱状部851A1を有する。第1層851Bは、第1柱状部851B1を有する。第2層852は、第2柱状部8521を有する。第1柱状部851A1、851B1、および第2柱状部8521は、一方向に並んで配置される。一つの突出部85Bは、第1柱状部851A1、851B1、および第2柱状部8521から形成される。
このような構成により、各々板状である第1層および第2層を積層した板材から切り出すことにより、挿入部材85を形成することができる。従って、挿入部材85を容易に成形できる。
また、突出部85Bは、第2層852の有する第2柱状部8521を含む。すなわち、突出部85Bは、少なくとも第2層852から形成される。突出部85Bは、図5Aで示したのと同様に、常に筐体1に接触する。または、突出部85Bは、図5Bに示したのと同様に、筐体1から離間する。いずれにせよ、突出部85Bが筐体1に接触した場合に、突出部85Bは硬い層である第2層8521から形成されるので、突出部85Bが変形して接触面積が増大することを抑制できる。
ここで、挿入部材85を3層構造としているのは、振動体5の振動により振動モータ100の共振点におけるびびり振動が生じたときに発生するノイズ(音)を低減することを目的としている。このようなノイズの低減効果について、図14および図15を参照しながら述べる。
図14は、弾性部材7の図12において領域R1で示した箇所に挿入部材85が挿入配置された状態を示した図である。図14に示す例では、挿入部材85は、粘着層Sa,Sbを有する構成である。なお、図14および後述する図15については、模式的な図である。
第1層851Aと第2層852との間には、粘着層Saが配置される。第1層851Bと第2層852との間には、粘着層Sbが配置される。例えば、第2層852に対して両面テープにより第1層851A、851Bが固定されることで、粘着層Sa、Sbが形成される。
なお、第1層851Aと、隣接する平板部71との間は直接的に接触し、第1層851Bと、隣接する平板部71との間は直接的に接触する。すなわち、第1層と隣接する平板部との間は、粘着テープ等により固定されてはいない。すなわち、挿入部材85は、自然状態よりも弾性的に縮んだ状態で弾性部材7に挿入配置され、弾性部材7に固定される。
ここで、図14(B)は、振動体5の静止状態(図12の状態)での弾性部材7および挿入部材85の状態を示し、図14(A)は、振動体5が一方向他方側(図12で右側)に変位した場合の状態を示す。図14(A)に示すように、振動体5が一方向他方側に変位した場合、一方向に隣接する平板部71の間隔は短くなり、柔らかい層である第1層851Aおよび851Bは、ともに縮む。このとき、振動体5に近い側の第1層851Aのほうが、第1層851Bよりも速く縮む。
この左右の第1層の縮みの差により、硬い層である第2層852は、一方向一方側へ移動する。このとき、弾性部材7の隣接する平板部71同士で形成される開口側(連結部72Aとは縦方向反対側)では、連結部72A側に比べて第1層851A、851Bの縮みの差が大きくなり、第2層852の一方向一方側への移動距離は大きくなる。このような第2層852の縦方向位置に依る移動距離の差は、粘着層Sa、Sbに起因する図14(A)において破線で示す箇所での第1層851A、851Bのせん断方向の変形を生じさせる。このせん断方向の変形により、図14(A)で示すように、第1層851Aには縦方向他方側端に突部T1が、第1層851Bには縦方向一方側端に突部T2が形成される。
また、図14(C)は、振動体5が一方向一方側(図12で左側)に変位した場合の状態を示す。図14(C)に示すように、振動体5が一方向一方側に変位した場合、一方向に隣接する平板部71の間隔は長くなり、第1層851Aおよび851Bは、ともに拡がる。このとき、振動体5に近い側の第1層851Aのほうが、第1層851Bよりも速く拡がる。
この左右の第1層の拡がりの差により、第2層852は、一方向他方側へ移動する。このとき、弾性部材7の隣接する平板部71同士で形成される開口側では、連結部72A側に比べて第1層851A、851Bの拡がりの差が大きくなり、第2層852の一方向他方側への移動距離は大きくなる。このような第2層852の縦方向位置に依る移動距離の差は、粘着層Sa、Sbに起因する図14(C)において破線で示す箇所での第1層851A、851Bのせん断方向の変形を生じさせる。このせん断方向の変形により、図14(C)で示すように、第1層851Aには縦方向一方側端に突部T3が、第1層851Bには縦方向他方側端に突部T4が形成される。
このような振動体5の変位による挿入部材85における第1層851A、851Bと第2層852との間に生じるせん断方向の変形は、弾性部材7の他の空間に挿入配置される挿入部材85、および弾性部材6に挿入配置される挿入部材85でも同様に生じる。
ここで、振動体5が振動時に発生する振動モータ100の共振点におけるびびり振動のエネルギーは、挿入部材85の変形による熱と、ノイズとに分配されて吸収される。本実施形態では、上述したように振動体5の変位時に挿入部材85にはせん断方向の変形が生じるため、挿入部材85の変形により発生する熱が増加し、ノイズが低減される。仮に、挿入部材が柔らかい層のみで構成される場合、本実施形態のように硬い層と柔らかい層との2層間で生じるせん断方向の変形は当然に生じないので、挿入部材の変形による熱は少なくなり、ノイズが増加する。このように、本実施形態では、よりノイズを低減することが可能となる。
また、図15に示すように、挿入部材85は、粘着層を有しない構成でもよい。具体的には、挿入部材85において、第1層851Aと第2層852は、直接的に一方向に接触する。第1層851Bと第2層852は、直接的に一方向に接触する。第1層851A、851Bと、それぞれ隣接する平板部71とが、直接的に一方向に接触することは図14と同様である。
図15に示す形態であっても図15(A)および図15(C)に示すように、図14と同様に、振動体5の変位により弾性部材7が変形し、第2層852の縦方向位置に依る移動距離の差により、第1層851A、851Bにはせん断方向の変形が生じる。但し、第1層851A、851Bと第2層852は、間に粘着層がないため、相対的に移動することができるので、第1層851A、851Bに生じるせん断方向の変形は小さくなる。
しかしながら、図15(A)および図15(C)において破線で示す第1層851A、851Bと第2層852との間の箇所において、摩擦が生じる。これにより、びびり振動のエネルギーは、第1層の変形による熱に加えて、摩擦による熱に吸収されるので、ノイズを低減することができる。
なお、図14および図15に示すいずれの形態であっても、第2層852を一方向両側から挟む第1層851A、851Bの一方向の厚みは同一とすることが望ましい。すなわち、図14および図15に示す厚みt1とt2は同一であることが望ましい。仮に第2層852を挟む第1層のうち一方の厚みが他方より薄い場合、その一方の第1層の変形によるエネルギーの吸収が先に飽和するので、他方の第1層による吸収が途中で停止されてしまう。従って、双方の第1層の変形による熱が減少し、ノイズの低減が抑えられてしまう。これを回避するため、上述のように第1層の厚みは同一とすることが望ましい。なお、厚みが同一とは、公差範囲で厚みが異なることも含める。
また、第1層は、ウレタンから構成され、第2層は、PET(ポリエチレンテレフタレート)から構成されることが望ましい。特に、ウレタンの引張弾性率は、70〜690MPaとし、PETの引張弾性率は、2800〜4200MPaとすることが望ましい。このようにすることで、ノイズ低減効果をより大きくすることができる。
また、図14および図15に示すいずれの形態であっても、連結部72Aと挿入部材85との間には隙間Spが配置される。これは、連結部72B、62A、62Bについても同様である。これにより、挿入部材を屈曲する連結部に合わせた形状とする必要が無く、挿入部材の成形を容易とすることができる。なお、これは、連結部内部の空間に挿入部材の一部が配置されることを排除するものではない。
なお、挿入部材において、第1層および第2層ともに1層ずつとしてもよいし、第1層および第2層をそれぞれ複数層としてもよい。また、突出部を第1層と第2層のうち第2層のみから形成してもよい。
また、このような複数層から成る構成は、先述した図8〜図11に示す各挿入部材に適用することも可能である。
<6.弾性部材に挿入部材を配置する箇所>
先述した図3および図12に示す形態では、一方向両側の弾性部材6、7ともにおいて、一方向に隣接する平板部の間に形成される空間の全てに挿入部材を挿入配置している。これにより、挿入部材と筐体との接触面積の削減効果を大きくすることができる。また、特に図12では、挿入部材における第1層の変形により生じる熱が増加し、びびり振動時に生じるノイズをより低減することができる。
先述した図3および図12に示す形態では、一方向両側の弾性部材6、7ともにおいて、一方向に隣接する平板部の間に形成される空間の全てに挿入部材を挿入配置している。これにより、挿入部材と筐体との接触面積の削減効果を大きくすることができる。また、特に図12では、挿入部材における第1層の変形により生じる熱が増加し、びびり振動時に生じるノイズをより低減することができる。
なお、弾性部材に挿入部材を配置する形態としては、その他にも種々の形態を採りうる。例えば、弾性部材6、7ともにおいて、隣接する平板部の間に形成される空間のうち、振動体5側から数えて偶数番目(すなわち、2番目と4番目)の空間のみに挿入部材を挿入配置してもよい。これにより、挿入部材が配置された空間に隣接する両側の空間(奇数番目の空間)に空きスペースが生じるので、弾性部材6、7の動きが妨げられることを抑制できる。なお、これは、一方向両側の弾性部材6、7で対称となる位置の空間にのみ挿入部材が挿入配置されるとも捉えられる。その観点からは、弾性部材6、7ともにおいて、隣接する平板部の間に形成される空間のうち、振動体5側から数えて奇数番目の空間のみに挿入部材8を挿入配置してもよい。これにより、弾性部材6、7の動きに差が生じることを抑制できる。
<7.触覚デバイスについて>
図16に示す通り、振動モータ100は、例えば、触覚デバイス200に搭載可能である。触覚デバイス200は、振動モータ100の振動によって、触覚デバイス200を操作する人に触覚的な刺激を与えるものである。触覚デバイス200としては、例えば、スマートフォンを含む携帯電話、タブレット、ゲーム機器、および、ウェアラブル端末を採用できる。
図16に示す通り、振動モータ100は、例えば、触覚デバイス200に搭載可能である。触覚デバイス200は、振動モータ100の振動によって、触覚デバイス200を操作する人に触覚的な刺激を与えるものである。触覚デバイス200としては、例えば、スマートフォンを含む携帯電話、タブレット、ゲーム機器、および、ウェアラブル端末を採用できる。
本実施形態の触覚デバイス200は、振動モータ100と、振動モータ100が実装される基板110と、制御部120と、を有している。振動モータ100は、基板110に対して電気的および機械的に接続されている。制御部120は、基板110を介して振動モータ100に駆動電流を出力する。振動モータ100は、制御部120からの駆動信号に応じて振動する。触覚デバイス200は、振動モータ100の振動によって、触覚デバイス200を操作する人に対して触覚的な刺激を与えるように振動する。
<8.挿入部材における突出部の突出方向>
なお、先述した実施形態では、挿入部材における突出部が突出する方向は、上下方向の成分を含む方向、または縦方向の成分を含む方向であった。しかしながら、これに限らず、突出部は、上下方向の成分と縦方向の成分の両方を含む方向に突出してもよい。この場合、一方向から視て、突出部は、斜め上方向または斜め下方向に突出する。
なお、先述した実施形態では、挿入部材における突出部が突出する方向は、上下方向の成分を含む方向、または縦方向の成分を含む方向であった。しかしながら、これに限らず、突出部は、上下方向の成分と縦方向の成分の両方を含む方向に突出してもよい。この場合、一方向から視て、突出部は、斜め上方向または斜め下方向に突出する。
<9.本実施形態の作用効果>
以上のように、本実施形態に係る振動モータ(100)は、筐体(1)と、前記筐体内部に収容される振動体(5)と、前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材(6,7)と、を備える。前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部(61,71)と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部(62A,62B,72A,72B)と、を有する。一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材(8、83等)が配置される。前記挿入部材は、基部(8A、83A等)と、前記基部から突出する突出部(8B、83B等)と、を有する。前記突出部は、一方向に直交する上下方向の成分と、一方向および上下方向に直交する縦方向の成分と、の少なくとも一方を含む方向に突出する。
以上のように、本実施形態に係る振動モータ(100)は、筐体(1)と、前記筐体内部に収容される振動体(5)と、前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材(6,7)と、を備える。前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部(61,71)と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部(62A,62B,72A,72B)と、を有する。一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材(8、83等)が配置される。前記挿入部材は、基部(8A、83A等)と、前記基部から突出する突出部(8B、83B等)と、を有する。前記突出部は、一方向に直交する上下方向の成分と、一方向および上下方向に直交する縦方向の成分と、の少なくとも一方を含む方向に突出する。
このような構成によれば、挿入部材と筐体とが接触する箇所の接触面積を小さくできるので、挿入部材の摺動による振動モータの起動時・定常動作時の動作への悪影響を抑制できる。また、振動体の振動時に生じるノイズ(音)を抑制できる。
また、前記突出部(8B等)は、前記基部(8A等)から上方および下方の少なくとも一方に突出する。これにより、突出部と対向する筐体上方または筐体下方の面との接触する接触面積を小さくできる。
また、前記突出部(83B等)は、前記基部(83A等)から前記連結部とは縦方向における反対側に突出する。これにより、突出部と対向する筐体の側面部との接触する接触面積を小さくできる。
また、前記突出部は、一方向断面視で円弧状の一方向に延びる柱状部(8B等)であるか、または一方向断面視で楕円弧状の一方向に延びる柱状部(82B等)である。これにより、突出部は筐体と線状に接触するので、接触面積をより小さくできる。
また、前記突出部は、半球状(821B)、または錐形状(822B)である。これにより、突出部による接触の接触面積をより小さくできる。
また、前記突出部(81B等)は、一方向から視て、縦方向または上下方向に延びる幅部(W)を最も突出する位置において有する。これにより、突出部と筐体との接触が安定する。
また、前記突出部(8B等)は、縦方向または上下方向に2つ並べて配置される。これにより、突出部が1つの場合よりも、突出部が筐体と接触するときに挿入部材の配置が安定する。また、突出部が3つ以上の場合よりも、接触面積を小さくできる。
また、前記基部(8A等)と前記突出部(8B等)とは、同一部材として構成され、挿入部材(8等)は、一方向に板厚を有する板状部材である。これにより、挿入部材を板材から切り出して成形できるので、挿入部材を容易に成形できる。
また、前記挿入部材(85)は、少なくとも1つの柔らかい層である第1層(851A、851B)と、前記第1層よりも硬い少なくとも1つの層である第2層(852)と、を有し、前記第1層と前記第2層とは、一方向に対向して配置される。
これにより、振動体が一方向に変位して平板部が変位したときに、硬い層である第2層が動くことにより、柔らかい層である第1層にせん断方向の変形が生じる。これにより、振動体の共振エネルギーのうち熱エネルギーへ変換される割合が増加し、ノイズ(音)を低減することができる。
また、前記突出部(85B)は、少なくとも前記第2層(852)により形成される。これにより、突出部を少なくとも硬い第2層により形成することで、突出部の変形を抑制し、接触面積の増大を抑制できる。
また、前記第1層(851A,851B)および前記第2層(852)は、ともに、一方向に板厚を有する板状であり、前記第1層は、第1柱状部(851A1,851B1)を有し、前記第2層は、第2柱状部(8521)を有する。前記突出部(85B)は、一方向に並んで配置される前記第1柱状部と前記第2柱状部により形成される。
これにより、第1層と第2層を積層した板材から切り出すことにより挿入部材を成形することができ、挿入部材の成形が容易となる。
また、前記突出部(8B等)は、常に前記筐体(1)に接触する。これにより、振動モータの落下衝撃などにより、挿入部材がずれることを抑制できる。
また、前記突出部(8B等)は、前記筐体(1)から離間する。これにより、振動モータの落下衝撃などにより、挿入部材がずれて、突出部が筐体に接触しても、接触面積を小さくできる。
また、本実施形態に係る振動モータ(100)は、筐体(1)と、前記筐体内部に収容される振動体(5)と、前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材(6,7)と、を備える。前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部(61,71)と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部(62A,62B,72A,72B)と、を有する。一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材(84等)が配置される。前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と上下方向に対向する面(84T,84B)が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成される。前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と縦方向に対向する面(84R,84L)が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成される。
このような構成によれば、挿入部材と筐体とが接触する箇所の接触面積を小さくできるので、挿入部材の摺動による振動モータの起動時・定常動作時の動作への悪影響を抑制できる。また、振動体の振動時に生じるノイズ(音)を抑制できる。
また、前記挿入部材(84等)は、一方向断面視で楕円形状の楕円板状、または一方向断面視で円形状の円板状である。これにより、挿入部材の形状を簡易なものとし、挿入部材の作製を容易とすることができる。
また、前記挿入部材(84等)は、少なくとも1つの柔らかい層である第1層と、前記第1層よりも硬い少なくとも1つの層である第2層と、を有し、前記第1層と前記第2層とは、一方向に対向して配置される。
これにより、振動体が一方向に変位して平板部が変位したときに、硬い層である第2層が動くことにより、柔らかい層である第1層にせん断方向の変形が生じる。これにより、振動体の共振エネルギーのうち熱エネルギーへ変換される割合が増加し、ノイズ(音)を低減することができる。
また、前記曲面部(84T,84B等)は、常に前記筐体(1)に接触する。これにより、振動モータの落下衝撃などにより、挿入部材がずれることを抑制できる。
また、前記曲面部(84R等)は、前記筐体(1)から離間する。これにより、振動モータの落下衝撃などにより、挿入部材がずれて、曲面部が筐体に接触しても、接触面積を小さくできる。
また、一方向に隣接する前記平板部(61,71)の間の空間の全てに、前記挿入部材(8等)が配置される。これにより、挿入部材と筐体との接触面積の削減効果を大きくすることができる。すなわち、起動時・定常動作時の動作への悪影響を抑制する効果およびノイズ抑制効果を大きくすることができる。
また、本実施形態に係る触覚デバイス(200)は、上記構成の振動モータ(100)を有する。
<10.その他>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
本発明は、種々の機器に備えられる振動モータに利用することができる。
100・・・振動モータ、S・・・静止部、1・・・筐体、11・・・ベースプレート、12・・・カバー、2・・・基板、L・・・コイル部、3・・・コイル、5・・・振動体、52・・・第1プレート、53・・・第2プレート、M1・・・第1磁石部、M2・・・第2磁石部、54A、54B・・・第1磁石、55A、55B・・・第2磁石、56A、56B・・・第3磁石、57A・・・第1磁性片、57B・・・第2磁性片、57C・・・第3磁性片、57D・・・第4磁性片、58A・・・第1ダンパ部、58B・・・第2ダンパ部、59A・・・第1おもり部、59B・・・第2おもり部、6、7・・・弾性部材、61、71・・・平板部、62A、62B、72A、72B・・・連結部、8・・・挿入部材、8A・・・基部、8B・・・突出部、81・・・挿入部材、81A・・・基部、81B・・・突出部、82、821、822・・・挿入部材、82A、821A、822A・・・基部、82B、821B、822B・・・突出部、83・・・挿入部材、83A・・・基部、83B・・・突出部、84・・・挿入部材、84T・・・上側外面、84B・・・下側外面、84R・・・右側外面、84L・・・左側外面、85・・・挿入部材、85A・・・基部、85B・・・突出部、851A、851B・・・第1層、852・・・第2層、851A1、851B1・・・第1柱部、8521・・・第2柱部、Sa、Sb・・・粘着層、J・・・治具、W・・・ワイヤ、P・・・加速度センサー、VM・・・振動モータ、110・・・基板、120・・・制御部、200・・・触覚デバイス
Claims (20)
- 筐体と、
前記筐体内部に収容される振動体と、
前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部と、を有し、
一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材が配置され、
前記挿入部材は、基部と、前記基部から突出する突出部と、を有し、
前記突出部は、一方向に直交する上下方向の成分と、一方向および上下方向に直交する縦方向の成分と、の少なくとも一方を含む方向に突出する、
振動モータ。 - 前記突出部は、前記基部から上方および下方の少なくとも一方に突出する、請求項1に記載の振動モータ。
- 前記突出部は、前記基部から前記連結部とは縦方向における反対側に突出する、請求項1に記載の振動モータ。
- 前記突出部は、一方向断面視で円弧状の一方向に延びる柱状部であるか、または一方向断面視で楕円弧状の一方向に延びる柱状部である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記突出部は、半球状、錐台状、または錐体状である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記突出部は、一方向から視て、縦方向または上下方向に延びる幅部を最も突出する位置において有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記突出部は、縦方向または上下方向に2つ並べて配置される、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記基部と前記突出部とは、同一部材として構成され、
前記挿入部材は、一方向に板厚を有する板状部材である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の振動モータ。 - 前記挿入部材は、少なくとも1つの柔らかい層である第1層と、前記第1層よりも硬い少なくとも1つの層である第2層と、を有し、
前記第1層と前記第2層とは、一方向に対向して配置される、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の振動モータ。 - 前記突出部は、少なくとも前記第2層により形成される、請求項9に記載の振動モータ。
- 前記第1層および前記第2層は、ともに、一方向に板厚を有する板状であり、
前記第1層は、第1柱状部を有し、
前記第2層は、第2柱状部を有し、
前記突出部は、一方向に並んで配置される前記第1柱状部と前記第2柱状部により形成される、請求項9または請求項10に記載の振動モータ。 - 前記突出部は、常に前記筐体に接触する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記突出部は、前記筐体から離間する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 筐体と、
前記筐体内部に収容される振動体と、
前記筐体に対して前記振動体を一方向に振動可能に支持する板バネ部材である弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、一方向に対向して配置される少なくとも2つの平板部と、一方向に隣接する前記平板部の端部同士を連結する連結部と、を有し、
一方向に隣接する前記平板部の間の少なくとも1つの空間には、挿入部材が配置され、
前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と上下方向に対向する面が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成され、前記挿入部材の外面のうちの、前記筐体内面と縦方向に対向する面が前記筐体側へ凸形状となる曲面部のみから形成される、
振動モータ。 - 前記挿入部材は、一方向断面視で楕円形状の楕円板状、または一方向断面視で円形状の円板状である、請求項14に記載の振動モータ。
- 前記挿入部材は、少なくとも1つの柔らかい層である第1層と、前記第1層よりも硬い少なくとも1つの層である第2層と、を有し、
前記第1層と前記第2層とは、一方向に対向して配置される、請求項14または請求項15に記載の振動モータ。 - 前記曲面部は、常に前記筐体に接触する、請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記曲面部は、前記筐体から離間する、請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 一方向に隣接する前記平板部の間の空間の全てに、前記挿入部材が配置される、請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の振動モータを有する触覚デバイス。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017154310A JP2019030856A (ja) | 2017-08-09 | 2017-08-09 | 振動モータ |
CN201821275974.0U CN208707504U (zh) | 2017-08-09 | 2018-08-08 | 振动马达以及具有该振动马达的触觉设备 |
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JP2017154310A JP2019030856A (ja) | 2017-08-09 | 2017-08-09 | 振動モータ |
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JP2017154310A Pending JP2019030856A (ja) | 2017-08-09 | 2017-08-09 | 振動モータ |
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