JP2019029308A - 電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗膜のはみ出しを規制して塗膜の端部の直線性を維持することが期待できる電極の製造方法を提供すること。【解決手段】本製造方法では、Bロール2と、Bロール2よりも軸方向長さが長いCロール3とを備える製造装置100を用いて、Bロール2にて搬送される合材101を、Cロール3に巻き付けられる金属箔102に転写する。さらに、本製造方法では、Bロール2の両端部に配置される2つのシール部材11を備え、金属箔102の連続搬送中、各シール部材11は、Bロール2の端面21内でCロール3の外周面に最も近い箇所である加工箇所Pにそれぞれ押し付けられる。さらに、各シール部材11は、金属箔102の進行方向について加工箇所Pに対向する位置よりも下流側で、Bロール2の端面21を含む平面内では、金属箔102に接触しない。【選択図】図1

Description

本発明は、金属箔に活物質を含む材料である活物質材料を転写することにより、金属箔と活物質材料の層とが積層された電極を製造する製造方法に関する。
従来から、例えば、リチウムイオン二次電池に用いられる帯状の電極を製造する製造方法として、複数のロールを用いて、ロール間で、膜状に成形した活物質材料を金属箔に転写する方法がある。特許文献1には、帯状の基材の表面に転写ロールにて塗膜を形成する際に、ロール間に平板を挿入することが開示されている。特許文献1の技術では、平板によって塗膜の幅方向の外側へのはみ出しが規制され、端部まで均一な膜厚の塗膜を形成できるとされている。
特開2013−215688号公報
しかしながら、前記した従来の技術には、次のような問題があった。例えば、平板を軟質樹脂で形成した場合、平板の耐久性や剛性は十分とは言えない。平板は高速で回転するロールに接触するため、長距離の成膜によって平板の摩耗が避けられない。塗膜の端部を規制する平板が摩耗すると、平板の形状が変化して、平板が塗膜の端部を乱すことがあり、塗膜の端部の直線性を維持することが難しくなる。
本発明は、前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、塗膜のはみ出しを規制して塗膜の端部の直線性を維持することが期待できる電極の製造方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様における電極の製造方法は、第1ロールと、前記第1ロールよりも軸方向の長さが長く、前記第1ロールに隣接して平行に配置される第2ロールと、を備える製造装置を用い、活物質を含む材料である活物質材料を前記第1ロールの外周に付着させて搬送し、金属箔を前記第2ロールの外周に巻き付けて搬送し、前記第1ロールの外周と前記第2ロールの外周との間で前記活物質材料を前記金属箔に転写する、ことにより帯状の電極を製造する電極の製造方法であって、前記第1ロールの軸方向の両端部に配置される2つのシール部材を備え、前記金属箔の連続搬送中、前記各シール部材を、前記第1ロールの軸方向の端面内で、かつ、前記第2ロールの外周面に最も近い箇所である加工箇所に向けてそれぞれ押し付け、前記加工箇所に対向する位置では、前記金属箔に接触させ、前記金属箔の進行方向について前記加工箇所に対向する位置よりも下流側で、少なくとも前記第1ロールの端面を含む平面内では、前記金属箔に接触させない、ものである。
上述の一態様における電極の製造方法によれば、第1ロールと、第1ロールよりも軸方向の長さが長い第2ロールと、を用いて、第1ロール上の活物質材料を第2ロールに巻き付けた金属箔に転写する。そして、本製造方法では、2つのシール部材を備え、シール部材を、第1ロールの軸方向の端面内で第2ロールの外周面に最も近い箇所である加工箇所に向けて押し付ける。そのため、シール部材によって、加工箇所よりも第1ロールの軸方向の外側へ活物質材料がはみ出すことが抑制される。
また、本製造方法のシール部材は、金属箔の連続搬送中、金属箔の進行方向について加工箇所に対向する位置よりも下流側では、第1ロールの端面を含む平面内では金属箔に接触しない。つまり、第1ロールの端面と接触する箇所でシール部材が磨耗したとしても、シール部材は、加工箇所を通過した後の金属箔に転写された活物質材料の端部には接触しない。これにより、転写済みの活物質材料がシール部材によって掻き取られることは抑制され、塗膜の端部の直線性の維持が期待できる。
本発明によれば、塗膜のはみ出しを規制して塗膜の端部の直線性を維持することが期待できる電極の製造方法が実現される。
本形態の製造装置を示す概略構成図である。 製造装置を示す説明図である。 シール部材を示す斜視図である。 製造時のシール部材を示す断面図である。 シール部材の摩耗を示す説明図である。 シール部材の摩耗を示す説明図である。 比較例のシール部材の摩耗を示す説明図である。 比較例のシール部材によって製造した電極を示す説明図である。 シール部材の形状の例を示す説明図である。 シール部材の形状の例を示す説明図である。 シール部材の形状の例を示す説明図である。
以下、本発明を具体化した形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、帯状の電極を製造する製造方法に、本発明を適用したものである。
本形態の製造方法にて電極を製造する製造装置100の概略構成を、図1に示す。本形態の製造装置100は、図1に示すように、Aロール1と、Bロール2と、Cロール3と、収容部4と、シール部材11と、を備える。Bロール2は、第1ロールの一例であり、Cロール3は、第2ロールの一例である。本形態の製造装置100は、3つのロール1〜3を使用して、活物質を含む活物質材料である合材101を金属箔102に転写することにより、例えば、リチウムイオン二次電池に用いられる帯状の電極110を製造する装置である。収容部4は、合材101を収容する。
合材101は、電極活物質とバインダとを含む粉体に少量の水等の溶媒を加えて湿潤状態とし、攪拌することで略球形に造粒したものである。粉体にはさらに増粘剤が含まれてもよい。また、合材101としては、例えば、ふるい等によって、粒の大きさをある程度揃えたものを使用してもよい。金属箔102は、例えば、厚さ10〜20μmの帯状の金属製の箔であり、正極の電極を製造する際にはアルミ箔、負極の電極を製造する際には銅箔が用いられる。金属箔102は、図示しない供給ロール等から巻き出され、製造装置100に供給される。
Aロール1とBロール2とCロール3とは、図1に示すように、回転軸が互いに平行となるように配置されている。つまり、Aロール1とBロール2とは、互いに隣接して平行に配置され、Bロール2とCロール3とは、互いに隣接して平行に配置されている。Aロール1とCロール3とは、隣接していない。なお、3つのロール1〜3の配置は、図1に示した例に限らず、例えば3つのロールが縦並びや横並びとなっていてもよい。
本形態の製造装置100では、図1に示すように、Aロール1の径はBロール2の径よりも小さい。Bロール2の径はCロール3の径よりも小さい。また、Aロール1とBロール2とは、外周面同士が最も近接する箇所で、例えば、60〜100μmの隙間を空けて隣接している。また、Bロール2とCロール3とは、外周面同士が最も近接する箇所で、例えば、10〜20μmの隙間を空けて隣接している。
そして、Aロール1とBロール2とCロール3とは、それぞれを回転駆動するモータ(不図示)に接続されており、電極の製造時には、それぞれ所定の回転速度で回転される。なお、モータは、各ロール1〜3で共通であっても個別であってもよい。各ロール1〜3の回転方向は、2つのロールの隣接する位置にて、隣接する2つのロールの外周面が互いに同じ向きへ移動するように定められている。つまり、Aロール1とCロール3とは同じ回転方向に回転され、Bロール2は、Aロール1やCロール3とは逆の回転方向に回転される。
具体的に、図1に示した本形態の製造装置100では、Aロール1とBロール2との隣接箇所では、外周面がいずれも図中で下方へ向かう向きに移動し、Bロール2とCロール3との隣接箇所では、外周面がいずれも図中で右方へ向かう向きに移動する。なお、製造時の各ロールの周速は、例えば、Aロール1の周速が3つのうちで最も遅く、Cロール3の周速が3つのうちで最も速い。各ロールの径や軸方向の長さ、外周面同士の隙間の大きさ、周速等は、適切な製造が可能な範囲で適宜選択されればよい。
本形態の製造装置100では、図2に示すように、Cロール3の軸方向の長さLCは、Bロール2の軸方向の長さLBよりも長い。図2は、図1の上方から製造装置100を見た図であり、図2中の右端に矢印で示す方向が各ロール1〜3の軸方向である。本形態の製造装置100にて製造に使用される金属箔102の幅W(進行方向に直交する方向の大きさ)は、Bロール2の軸方向の長さLBよりも長く、Cロール3の軸方向の長さLCよりも短い。
そして、Bロール2の両側の軸方向の端面21a、21bは、図2に示すように、Cロール3の軸方向の端部や金属箔102の幅方向の端部よりも、軸方向の中央側に配置される。なお、Aロール1の軸方向の長さは、収容部4の軸方向の長さ以上であればよく、Bロール2と同じでもよいし、異なっていてもよい。収容部4のロール軸方向の幅は、Bロール2の軸方向の長さ以下である。
さらに、本形態の製造装置100は、図1と図2に示すように、Bロール2の軸方向について両側の端部にそれぞれ、シール部材11a、11bを備える。なお、図1では、Bロール2の端面21aとシール部材11aのみを示している。他方のシール部材11bは、シール部材11aの左右を反転した形状である。以下では、一方のシール部材11aについて代表して説明する。また、特に区別の必要のない場合には、aやbの添え字を省略して単に、端面21、シール部材11とする。
本形態のシール部材11は、図3に示すように、略三角柱形状である。シール部材11の側面のうちの第1面111と第2面112とは平面状である。第1面111は、図3中で紙面の奥側の面であり、第2面112は、図3中で紙面の手前側の面である。第1面111と第2面112とは、互いに約45度の角度で交わっている。以下では、第1面111と第2面112との交線の方向を、長手方向とする。
シール部材11のうち、図3中で下方の面である第3面113は、長手方向の中央部分で曲率が変化する曲面であり、図中で左側の第1部分113aと図中で右側の第2部分113bとを連結した形状となっている。第3面113の第1部分113aは、Cロール3の外周面に沿った円柱面形状の曲面である。第3面113の第2部分113bは、第1部分113aを延長した曲面よりもCロール3の径方向の外側に相当する位置を通る曲面である。そのため、シール部材11の長手方向に直交する断面の断面積は、第1部分113aの範囲よりも第2部分113bの範囲では小さい。
なお、図3では、製造装置100にシール部材11aが配置された場合の、Bロール2とCロール3との仮想的な位置を、二点鎖線で示している。製造時には、シール部材11の第1面111は、Bロール2の端面21に接触する。また、シール部材11の第3面113の第1部分113aは、Cロール3の周面上に配置される。ただし、製造時には、Cロール3に金属箔102が巻き付けられるため、実際には、シール部材11は、金属箔102に接触する。
製造装置100は、図1や図2では省略しているが、図4に示すように、押付部材12を備えている。図4は、製造時における図1のA−A位置での断面を示す図である。A−A位置は、Bロール2の回転軸の中心とCロール3の回転軸の中心とを通る平面の位置である。そして、図4では、シール部材11は、第3面113の第1部分113aと第2部分113bとの境界における断面が見えている。
押付部材12は、図4に示すように、押付ピン121と押付バネ122と押付部品123とを含み、Bロール2の両側の端面21a、21bの近傍にて、それぞれフレーム等に取り付けられて固定されている。そして、電極の製造時には、押付部品123は、押付バネ122の付勢力にて、図4中に矢印で示すように、シール部材11を第2面112に直交する方向に押し付ける。
製造時のシール部材11は、押付部材12によって、端面21よりもBロール2の軸方向の外側であって、外周面31よりもCロール3の径方向の外側の位置から、加工箇所Pに向けて斜めに押し付けられる。加工箇所Pは、Bロール2の端面21とCロール3の外周面31とが最も近接する箇所であり、合材101が金属箔102に転写される箇所である。また、加工箇所Pは、A−A断面の面内にある。そして、図4に示すように、シール部材11の第1面111は、Bロール2の端面21に押し付けられる。
さらに、製造時には、Cロール3に金属箔102が巻き付けられ、Cロール3は、図1中に矢印で示したように回転する。そして、シール部材11は、金属箔102の上から、加工箇所Pに押し付けられる。シール部材11のうち、第3面113の第1部分113aは、金属箔102の進行方向について、加工箇所Pよりも上流側に配置され、金属箔102を介してCロール3の外周面に押し付けられる。その結果、図4に示すように、シール部材11のうち、第1部分113aと第2部分113bとの境界線上であって第1面111の面内の箇所である境界箇所Qが、加工箇所Pにて、Bロール2の端面21と金属箔102とに押し付けられる。
また、シール部材11のうち、第3面113の第2部分113bは、金属箔102の進行方向について、加工箇所Pよりも下流側に配置される。さらに、第1部分113aが金属箔102を介してCロール3の外周面に押し付けられることで、第2部分113bは、Cロール3の外周面からCロール3の径方向について外側の位置に配置される。そして、シール部材11の第3面113の第2部分113bは、Cロール3から離れた位置に配置され、金属箔102に接触しない。つまり、シール部材11は、製造時には、金属箔102の進行方向について加工箇所Pよりも下流側では、少なくともBロール2の端面21を含む平面内の位置では金属箔102に接触しない。
続いて、本形態の製造装置100にて電極110を製造する方法について説明する。本形態の製造方法では、まず、合材101と金属箔102とをそれぞれ準備し、収容部4に合材101を収容し、Cロール3の外周に金属箔102を巻き付けた状態とする。さらに、シール部材11を金属箔102の上からBロール2の両側の端部にそれぞれ配置し、適切なシール圧が得られるように押付部材12の押付ピン121を調整する。これにより、図4に示したように、シール部材11は、加工箇所Pに向かってに押し付けられる。
その後、図1に示したように、製造装置100は、各ロール1〜3を、それぞれ所定の回転速度で回転させる。各ロール1〜3の回転により、収容部4に収容されている合材101がAロール1とBロール2との間から押し出されて膜状となる。膜状となった合材101は、Bロール2の外周面に付着して搬送され、Bロール2の軸方向について両側の加工箇所Pを結ぶ線上で金属箔102に転写される。これにより、金属箔102に合材101が積層された電極110が製造される。なお、含まれる溶媒の量の多い合材101を使用する場合には、製造工程としてさらに、電極110を乾燥する工程を含んでもよい。
製造装置100では、Aロール1の外周面とBロール2の外周面との最近接位置での間隔(成膜時のギャップ)よりもBロール2の外周面とCロール3の外周面との最近接位置での間隔(転写時のギャップ)の方が小さい。そのため、膜状となった合材101は、転写時のギャップの位置で押し広げられる。転写時の加工箇所Pには、Bロール2の軸方向の外側からシール部材11が押し付けられていることから、合材101が加工箇所Pよりも軸方向の外側へはみ出すことは抑制されている。
シール部材11は、各ロール1〜3やその回転軸には固定されておらず、押付部材12によって外部から押し付けられている。そのため、正確に加工箇所Pに押し当てなくても、Cロール3の回転によってCロール3の外周面に沿って移動し、加工箇所Pに密着する。また、押付部材12は、Bロール2の端面21やCロール3の軸方向に対して、シール部材11を斜めに押し付けていることから、水平方向及び垂直方向のいずれに関しても、シール部材11によるシール性は、容易に確保される。従って、シール部材11によって、金属箔102に転写された合材101の端部の位置が規制される。
本形態のシール部材11は、軟質樹脂で形成されている。そのため、金属箔102を連続搬送し、高速で回転するBロール2に接触した状態で連続して製造を行うと、シール部材11の第1面111のうち、Bロール2の端面21との接触箇所は次第に摩耗する。しかし、シール部材11の第1面111のうちBロール2の端面21と接触していない箇所、例えば、端面21よりもBロール2の径方向の外側に配置される部分は、摩耗しない。そのため、製造を続けることで、シール部材11の第1面111には、Bロール2の端面21の形状に沿った段差ができてしまう可能性が高い。
さらに、製造中には、シール部材11は、押付部材12の押付力によってBロール2の端面21に押し付けられているため、例えば、図5に示すように、シール部材11のうち摩耗せずに残った部分が、Bロール2とCロール3との間に進入する可能性がある。図5は、図1のB−B位置での断面を模式的に示す説明図である。B−B位置は、A−A位置よりも金属箔102の進行方向(Cロール3の回転方向)について上流側の位置である。図5(A)は、磨耗前の状態であり、図5(B)は、磨耗後の状態である。図5(B)では、磨耗により無くなった部分を破線で示している。
なお、A−A位置では、Bロール2とCロール3との間の隙間はごく小さいため、摩耗せずに残る部分はほとんど無い。つまり、製造を継続しても、図4に示したように、シール部材11の境界箇所Qは、加工箇所Pに押し付けられた状態を維持される。そして、加工箇所Pでは、シール部材11と金属箔102との密着状態が維持されるので、合材101の端部におけるシール性は確保されている。
一方、前述したように、シール部材11の第3面113の第2部分113bは、製造時には、Cロール3の外周面から離れた位置に配置される。そして、図6に示すように、Bロール2の回転によってシール部材11が摩耗しても、Bロール2とCロール3との間に進入する部分は残らない。図6は、製造時における図1のC−C位置での断面を模式的に示す説明図である。C−C位置は、A−A位置よりも金属箔102の進行方向(Cロール3の回転方向)について下流側の位置である。図6(A)は、磨耗前の状態であり、図6(B)は、磨耗後の状態である。図6(B)では、磨耗により無くなった部分を破線で示している。
つまり、摩耗したシール部材11が、押付部材12の押付力によってBロール2の軸方向の中央側へ移動したとしても、加工箇所Pよりも金属箔102の進行方向について下流側の位置では、図6に示すように、シール部材11は金属箔102に接触しない。シール部材11は、磨耗後も、加工箇所Pよりも下流側では、少なくともBロール2の端面21を含む面内の金属箔102には接触しない。つまり、磨耗したシール部材11には、転写された後の合材101の端部に接触する部分は無い。
なお、加工箇所Pより金属箔102の進行方向について下流側では、Bロール2の外周面とCロール3の外周面とが互いに離れていくことから、合材101に加わる圧力は小さくなっていく。そのため、シール部材11によって規制されなくても、加工箇所Pにて転写された合材101の端部の形状は維持される。従って、電極110における合材101の端部の位置は、加工箇所Pよりも下流側で乱されることはなく、直線性が維持される。
比較のために、第3面113の曲率が途中で変化せず、加工箇所Pよりも下流側でも上流側と同様にCロール3に沿う形状とした比較例のシール部材91を使用して電極を製造し、本形態のシール部材11を使用して製造した電極と比較した。この比較例のシール部材91を使用して電極の製造を継続した場合、図7に示すように、Bロール2の形状にシール部材91が磨耗することから、加工箇所Pよりも下流側に配置される箇所にも摩耗しない部分Sが残る。
そして、シール部材91の部分Sは、加工箇所Pよりも下流側でBロール2とCロール3との間に入り込む可能性が高い。その場合には、転写後の合材101の端部にシール部材91の部分Sが接触し、合材101の端部を部分的に掻き取ってしまうことがある。その結果、例えば、図8に示すように、合材101の端部に凹凸ができてしまう。図8は、図7に示した比較例のシール部材91を使用して製造した電極の端部の様子を模式的に示す図である。図8では、合材101の範囲を点ハッチングにて示している。
本形態のシール部材11を使用して製造した電極と、図7に示した比較例のシール部材91を使用して製造した電極とで、端部精度を比較した。端部精度は、例えば、図8に示すように、製造後の電極における塗膜の端部位置の凹凸の最大幅である。
本形態のシール部材11を使用した製造装置100では、300mの電極を製造した後にも、製造の初期と大きな変化はなく、端部精度は約0.5mmであった。一方、図7に示した比較例のシール部材91を使用して製造した電極では、製造距離が長くなると、端部精度が次第に悪化した。比較例のシール部材を使用して製造した電極の端部精度は、例えば、100mの電極を製造した後には約2mmであり、300mの電極を製造した後には約3mmであった。
以上詳細に説明したように本形態の電極の製造方法によれば、Bロール2とCロール3との間で、膜状に成形された合材101を金属箔102に転写する。本形態の製造装置100は、Bロール2の両端部にて、加工箇所Pにそれぞれ押し付けられるシール部材11を備える。そのため、合材101がBロール2の端面21よりも軸方向の外側へはみ出すことは抑制されている。
さらに、シール部材11のうち、製造時に、金属箔102の進行方向について加工箇所Pよりも下流側に配置される部分は、Cロール3から径方向の外側に離れた位置となるように形成されている。つまり、シール部材11のうち製造時に加工箇所Pよりも下流側で摩耗せずに残る部分は、予め除去されている。このことから、長距離の製造によってシール部材11が摩耗した場合でも、加工箇所Pより下流側でBロール2とCロール3との間に入り込む部分は無い。本形態の製造方法では、少なくともBロール2の端面を含む面内では、加工箇所Pを通過した後の電極110にシール部材11を接触させない。従って、連続して長距離の製造を行った場合でも、塗膜の端部の直線性の維持が期待できる。
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、本発明は、金属箔に合材による層を形成してシート状の電極を製造する製造方法であれば、リチウムイオン二次電池用の電極に限らず、各種の電池の電極の製造方法に適用可能である。
また、例えば、Aロール1は無くてもよい。膜状に成形した合材101をBロール2の表面上に供給できればよい。また、Bロール2とCロール3との配置は、上下方向に限らず、水平方向に並んでいてもよいし、斜めでもよい。また、Bロール2の径とCロール3の径とは、同じでもよい。
また、例えば、シール部材11を加工箇所Pに向けて押し付けることができればよく、押し付ける方法は、本形態にて例示した押付部材12に限らない。例えば、押付部材の押し付け力は、押付バネ122による付勢力に限らず、例えば、動力シリンダーによる押圧力を用いてもよいし、モータによって押圧してもよい。
また、シール部材の形状は、本形態の例に限らない。シール部材は、Bロール2によって磨耗したとしても、加工箇所Pよりも下流側でBロール2とCロール3との間に入り込む部分が無い形状であればよい。つまり、連続して製造しても、金属箔102の進行方向について加工箇所Pよりも下流側で、少なくともBロール2の端面21を含む平面内では、金属箔102に接触しない形状であればよい。
例えば、図9に示すシール部材51のように、Bロール2の端面21を含む平面からBロール2の軸方向の外側に離れた位置では、シール部材51と金属箔102とが接触してもよい。シール部材51の図9中で下側の第3面513は、Cロール3の外周面に沿った形状であり、Bロール2の端面21に接触する面である第1面511と第3面513とが交わる角部には、凹部511bが形成されている。凹部511bは、加工箇所Pに押し付けられる箇所である境界箇所Qから、第1面511と第3面513との交線の端部まで連続して形成されている。そして、第1面511からの凹部511bの深さは、連続製造によってシール部材51が磨耗する可能性がある厚みよりも深い。この形状であっても、凹部511bを加工箇所Pよりも下流側に配置することで、境界箇所Qによって加工箇所Pは適切にシールされるとともに、加工箇所Pより下流側では、シール部材51が塗膜の端部に接触することは抑制される。
また、例えば、図10に示すシール部材52のように、境界箇所Qが一方の端部に設けられていてもよい。シール部材52は、本形態のシール部材11のうち、長手方向について第3面113が第2部分113b(図3参照)である範囲を除去した形状である。このシール部材52を加工箇所Pよりも上流側に配置して、境界箇所Qを加工箇所Pに押し付けることでも、境界箇所Qによって加工箇所Pは適切にシールされるとともに、加工箇所Pより下流側では、シール部材52が塗膜の端部に接触することは抑制される。
また、例えば、図11に示すシール部材53のように、境界箇所Qの両側で細くなっていてもよい。シール部材53は、本形態のシール部材11のうち、長手方向について第3面113が第1部分113a(図3参照)である範囲を、第3面113が第2部分113bである範囲を左右反転した形状に変更した形状である。このシール部材53の境界箇所Qを加工箇所Pに押し付けることでも、境界箇所Qによって加工箇所Pは適切にシールされるとともに、加工箇所Pより下流側では、シール部材53が塗膜の端部に接触することは抑制される。
また、例えば、シール部材11のうち、押付部材12によって押圧される面である第2面112は、平面でなくてもよい。押付部材12の押圧力を適切に受けることができる形状となっていればよい。
2 Bロール
3 Cロール
11 シール部材
21 端面
100 製造装置
101 合材
102 金属箔
110 電極
P 加工箇所

Claims (1)

  1. 第1ロールと、前記第1ロールよりも軸方向の長さが長く、前記第1ロールに隣接して平行に配置される第2ロールと、を備える製造装置を用い、
    活物質を含む材料である活物質材料を前記第1ロールの外周に付着させて搬送し、
    金属箔を前記第2ロールの外周に巻き付けて搬送し、
    前記第1ロールの外周と前記第2ロールの外周との間で前記活物質材料を前記金属箔に転写する、
    ことにより帯状の電極を製造する電極の製造方法であって、
    前記第1ロールの軸方向の両端部に配置される2つのシール部材を備え、
    前記金属箔の連続搬送中、前記各シール部材を、
    前記第1ロールの軸方向の端面内で、かつ、前記第2ロールの外周面に最も近い箇所である加工箇所に向けてそれぞれ押し付け、
    前記加工箇所に対向する位置では、前記金属箔に接触させ、
    前記金属箔の進行方向について前記加工箇所に対向する位置よりも下流側で、少なくとも前記第1ロールの端面を含む平面内では、前記金属箔に接触させない、
    ことを特徴とする電極の製造方法。
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