JP2019029283A - ケーブルおよびケーブルの評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】日々の管理が容易であり、耐屈曲性の高いケーブルの開発にも利用可能なケーブル、を提供する。【解決手段】ケーブル10は、複数の線状の素線20,30が撚り合わされた素線束60を含む素線束部50と、素線束部50の外周側を覆う被覆層40と、を備える。各素線20,30は、線状の導体部22,32と、絶縁性の第1の樹脂材料からなり、導体部の外周側を覆う絶縁層24,34とを備える。被覆層40は可視光に透明な第2の樹脂材料からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、ケーブルおよびケーブルの評価方法に関するものである。
複数の電線を束ねて構成した電線束を被覆層により被覆した多芯構造の複合ケーブルが知られている。自動車分野においてはこのような複合ケーブルが多く用いられている。例えば特許文献1には電動パーキングブレーキ機構に接続する電動パーキングブレーキ専用ケーブルと、ABS(Anti−lock Brake System)センサに接続するABSセンサ用ケーブルとを、共通の外部被覆層で被覆して一体化した自動車用の複合ケーブルが開示されている。
特開2014−241286号公報
自動車などの機械用のケーブルのように、運転時において屈曲と伸長とが繰り返されるケーブルにおいては、亀裂や断線等の不具合が生じないよう日々の管理が重要である。また実際のケーブル内部の挙動や状態を確認し、その挙動や状態に関する知見に基づいてより耐屈曲性の高いケーブルを開発したいとのニーズもある。
そこで、日々の管理が容易であり、耐屈曲性の高いケーブルの開発にも利用可能なケーブル、および耐屈曲性の高いケーブルの開発に利用可能なケーブルの評価方法を提供することを目的とする。
本願のケーブルは、複数の線状の素線が撚り合わされた素線束を含む素線束部と、素線束部の外周側を覆う被覆層と、を備える。各素線は、線状の導体部と、絶縁性の第1の樹脂材料からなり、導体部の外周側を覆う絶縁層とを備える。被覆層は可視光に透明な第2の樹脂材料からなる。
上記ケーブルおよびケーブルの評価方法によれば、日々の管理が容易であり、耐屈曲性の高いケーブルの開発にも利用可能なケーブルを提供することが可能となる。
実施の形態1に係るケーブルを示す模式図である。 実施の形態1に係るケーブルを示す概略断面図である。 実施の形態2に係るケーブルを示す概略断面図である。 実施の形態2に係るケーブルを示す模式図である。 実施の形態3に係るケーブルを示す概略断面図である。 実施の形態3に係るケーブルを示す模式図である。 ケーブルの評価方法の手順を示すフローチャートである。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態を列記して説明する。本願のケーブルは、複数の線状の素線が撚り合わされた素線束を含む素線束部と、素線束部の外周側を覆う被覆層と、を備える。各素線は、線状の導体部と、絶縁性の第1の樹脂材料からなり、導体部の外周側を覆う絶縁層とを備える。被覆層は可視光に透明な第2の樹脂材料からなる。
複数の線状の素線が撚り合わされた素線束を含む素線束部と、樹脂材料からなり、その素線束部の外周側を覆う被覆層とを備えるケーブルにおいては、ケーブルが屈曲又は伸長されると素線間、素線と被覆層との間、または素線と他の部材(例えばシールドなど)との間で摩擦が生じる。この摩擦によってケーブル内部において破損が発生するおそれがある。例えば素線の絶縁層の一部に亀裂や断線等の不具合が生じるおそれがある。このような不具合は機器の不調や故障の発生に繋がる。機器のメンテナンスの観点から、そのような不具合を日々の管理で事前に検知することが望まれている。またケーブルの開発の場面において、開発の段階でケーブル内部の挙動や状態を調べ、その知見を耐屈曲性が高く不具合が発生しにくいケーブルの開発に利用したいとのニーズがある。
本願のケーブルは、素線束部の外周側を覆う被覆層が可視光に透明な第2の樹脂材料からなる。このような被覆層を用いることで、ケーブルが機器に設置され、その機器が使用されている状態においてもケーブル内部の挙動や状態を確認することが可能である。したがってケーブルの日々の管理が容易となる。また、上記ケーブルにおいてケーブルの内部を確認しつつ、屈曲させて素線束部の挙動や状態を評価することにより、上記ケーブルを屈曲性の高いケーブルの開発に利用することが可能となる。
本願のケーブルは、自動車用のケーブルであってもよい。ケーブル内部の状態が容易に確認可能な本願のケーブルを自動車用のケーブルとすることにより、自動車の不具合や故障を事前に防止するための日々の管理が容易となる。
本願のケーブルは、自動車の電動パーキングブレーキ(EPB:Electric Parking Brake)機構に用いられるケーブルであってもよい。EPB機構に用いられるケーブルにおいては、運転操作中に頻繁にケーブルの屈曲および伸長が繰り返される。本願のケーブルはケーブル内部の状態が容易にでき、故障を防止するための日々の管理が容易となる点で、EPB用のケーブルとして好適である。
本願のケーブルは、ケーブル特性の評価用のモデルケーブルであってもよい。このようなモデルケーブルを用いることで、屈曲時や伸長時におけるケーブル内部の挙動や状態を観察することが容易となる。観察された挙動や状態に関する知見は、より耐屈曲性の高いケーブルの開発に利用することができる。
本願のケーブルの評価方法は、ケーブル特性の評価用のモデルケーブルである上記ケーブルを準備する工程と、被覆層を通して素線束部の状態を確認しつつ、ケーブルを屈曲させることによりケーブルの特性を評価する工程と、を備える。この評価方法によれば、屈曲時や伸長時におけるケーブル内部の挙動や状態を評価することができる。そのようにして得られた知見をより耐屈曲性の高いケーブルの開発に利用することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本願のケーブルおよびケーブルの評価方法の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
[ケーブルの構成]
まず、図1および図2を参照して実施の形態1を説明する。図1は実施の形態1に係るケーブルを示す模式図である。図2は実施の形態1に係るケーブルを示す概略断面図である。図1および図2を参照して、ケーブル10は、複数の線状の素線(第1の素線20と第2の素線30)が撚り合わされた素線束60を含む素線束部50と、素線束部50の外周側を覆う被覆層40とを備える。素線束60は、本実施の形態における素線束部50である。
第1の素線20は、線状の第1の導体部22と、第1の導体部22の外周側を覆う第1の絶縁層24とを備える。第2の素線30は、線状の第2の導体部32と、第2の導体部32の外周側を覆う第2の絶縁層34とを備える。
[導体部]
第1の導体部22および第2の導体部32は導電率が高く、かつ機械的強度が大きい金属からなる。このような金属としては、例えば銅、銅合金、アルミニウム、ニッケル、銀、軟鉄、鋼、ステンレス鋼等が挙げられる。第1の導体部22及び第2の導体部32を構成する部材としては、上記金属を線状に成形した部材や、このような線状の部材にさらに別の金属を被覆した多層構造の部材、例えばニッケル被覆銅線、銀被覆銅線、銅被覆アルミニウム線、銅被覆鋼線等を用いることができる。
[絶縁層]
第1の絶縁層24と、第2の絶縁層34とは絶縁性の第1の樹脂材料からなる。第1の絶縁層24を構成する樹脂材料と、第2の絶縁層34を構成する樹脂材料とは同一の種類であってもよく、異なる種類であってもよい。そのような第1の樹脂材料としては、例えばポリエチレンを主成分とする樹脂材料があげられる。「主成分」とは、第1の絶縁層24と、第2の絶縁層34とをそれぞれ構成する絶縁性の樹脂材料のうち、ポリエチレンの割合が50質量%以上であることを意味する。第1の絶縁層24と、第2の絶縁層34とをそれぞれ構成する絶縁性の樹脂材料のうち、ポリエチレンの割合が75質量%以上であるのが好ましく、85質量%以上であるのがより好ましく、90質量%以上であるのが特に好ましい。
ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE:Low Density Polyethylene)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE:Linear Low Density Polyethylene)、超低密度ポリエチレン(VLDPE:Very Low Density Polyethylene)、高密度ポリエチレン(HDPE:High Density Polyethylene)、エチレンとカルボニル基を有するαオレフィンとの共重合体、などが挙げられる。カルボニル基を有するαオレフィンとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキルエステル;アクリル酸フェニル等のアクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸;メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン;(メタ)アクリル酸アミド等を挙げることができる。
これらの中でも、LLDPE及びエチレンとカルボニル基を有するαオレフィンとの共重合体から選択される少なくとも1種が好ましい。上記カルボニル基を有するαオレフィンとしては、アクリル酸アルキルエステル及びビニルエステルが好ましく、アクリル酸エチル及び酢酸ビニルがより好ましい。
第1の絶縁層24と、第2の絶縁層34とは、それぞれLLDPE、及びエチレンとカルボニル基を有するαオレフィンとの共重合体のいずれか一方を含有していてもよく、LLDPE、及びエチレンとカルボニル基を有するαオレフィンとの共重合体の両方を含んでいてもよい。第1の絶縁層24および第2の絶縁層34に含まれる全ポリエチレン成分のうち、LLDPE、及びエチレンとカルボニル基を有するαオレフィンとの共重合体の合計の割合は、75質量%以上であるのが好ましく、85質量%以上であるのがより好ましく、90質量%以上であるのが特に好ましい。
第1の絶縁層24および第2の絶縁層34に含まれるポリエチレンは架橋されていてもよい。架橋することにより第1の絶縁層24および第2の絶縁層34の強度などが向上する。
第1の樹脂材料は着色のための顔料を含むのが好ましい。顔料を含むことにより、素線束部50の視認性が高まり、被覆層40を通して外部からケーブル10の内部を観察する際に、素線束部50の状態が視認しやすくなる。
上記第1の樹脂材料は、必要に応じてさらに他の添加成分を含んでもよい。例えば、適量の無機フィラーや酸化防止剤(フェノール系樹脂など)、滑剤(タルクなど)、カーボンブラック、染料、難燃剤等を含んでもよい。
[被覆層]
次に被覆層40について説明する。被覆層40は可視光に透明な第2の樹脂材料からなる。「可視光に透明」とは被覆層40の内部に配置される素線束部50が視認可能な程度に可視光を透過することを意味する。具体的には、例えば被覆層40に到達する全可視光のうち被覆層40を透過する可視光の透過率が10%以上であり、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上である。
このような第2の樹脂材料としては上述したポリエチレンが挙げられる。上記第1の樹脂材料と第2の樹脂材料とは同一の種類であってもよく、異なる種類であってもよい。第1の樹脂材料と第2の樹脂材料とが同一の種類の場合、線膨張係数が同じであり、第1の樹脂材料と第2の樹脂材料の寸法変化の違いによるケーブル内部でのひずみが生じにくい。そのため第1の樹脂材料と第2の樹脂材料とが同一であるのが好ましい。一方、顔料を添加すると可視光の透過率が減少することから、第2の樹脂材料中の顔料等の着色材料の割合は5質量%以下、より好ましくは1質量%以下であるのが好ましい。
上記第2の樹脂材料は、必要に応じてさらに他の添加成分を含んでもよい。例えば第2の樹脂材料は、無機フィラーや酸化防止剤(フェノール系樹脂など)、滑剤(タルクなど)、難燃剤を、可視光に対する透明性が確保される範囲で含むことができる。
[ケーブル10について]
ケーブル10は、線状の第1の素線20と、線状の第2の素線30とが撚り合わされた素線束60(素線束部50)と、その素線束60の外周側を覆う被覆層40とを備える。
このようなケーブル10は例えば次のようにして製造することができる。まず、線状の2本の導体を準備する。各導体を長手方向に搬送しながら、押出成形機を用いて上記第1の樹脂材料を導体の外周面を被覆するように押し出し、導体の外周側を覆う絶縁層を形成する。同様にして複数の素線を準備する。このようにして線状の第1の導体部22と、絶縁性の第1の樹脂材料からなり、導体部の外周側を覆う第1の絶縁層24とを備える第1の素線20、および線状の第2の導体部32と、絶縁性の第1の樹脂材料からなり、導体部の外周側を覆う第2の絶縁層34とを備える第2の素線30を準備する。
得られた第1の素線20と第2の素線30とを撚り合わせて素線束60とする。線状の素線束60をその長手方向に搬送しながら、例えば押出成形機を用いて素線束60の外周を被覆するように第2の樹脂材料を押し出すことにより被覆層40を形成する。このようにしてケーブル10を形成することができる。なお押出成形以外にも、例えば可視光に透明な第2の樹脂材料からなる熱収縮チューブに素線束60を通し、収縮チューブを加熱して収縮させることにより、素線束60(素線束部50)の外周側を覆う被覆層40を形成することも可能である。
ケーブル10は、第1の素線20と、第2の素線30とを含む複数の線状の素線が撚り合わされて形成される素線束60を内部に有する。この素線束60は素線束部50を構成する。このように撚り合わせることで第1の素線20と、第2の素線30との相対的な運動を制限することができる。
一方、第1の素線20と、第2の素線30とを撚り合わせることで屈曲時の素線束部50の挙動は複雑になる。また素線束部50の外周側を覆う被覆層40と、第1の絶縁層24または第2の絶縁層34との間で摩擦が生じる。その結果、予期せぬ不具合が生じやすくなる。そのため、日々の管理や、開発時における素線束部50の挙動や状態の確認が重要となる。
実施の形態1に係るケーブル10においては、可視光に透明な第2の樹脂材料からなる被覆層40を通してケーブル10内部の素線束部50の挙動や状態を視認することが可能である。そのため、仮にケーブル10の内部において不具合が生じても、ケーブル10の外部から被覆層40を通して観察することにより不具合を検知することが容易となる。したがって日々の管理が容易となる。またケーブル10内部の素線束部50の屈曲時における挙動や状態を視認でき、屈曲性の高いケーブルの開発に利用することが可能となる。
(実施の形態2)
次に図3および図4を参照して実施の形態2を説明する。図3は実施の形態2に係るケーブルを示す概略断面図である。図4は実施の形態2に係るケーブルを示す模式図である。実施の形態1と実施の形態2とを比較すると、実施の形態2においては素線束部52が素線束62と、素線束62の外周側を覆うシールド100とを備える点で両者は異なる。
シールド100は導電性の金属からなる金属線が平織りされて構成される金属布からなり、筒状の形状を有する。このようなシールド(遮蔽層)100を設けることで、ケーブル11の外部からの電気的および電磁的影響を低減することができる。本実施の形態において、シールド100は、素線束62と共に素線束部52を構成する。
実施の形態2に係るケーブル11は、例えば次のように製造することができる。まず実施の形態1と同様にして第1の素線20と第2の素線30とを準備する。第1の素線20と第2の素線30とを撚り合わせて素線束62とする。素線束62の外周を覆うようにシールド100を形成することにより素線束部52とする。素線束部52をその長手方向に搬送しながら、例えば押出成形機を用いて素線束62の外周を被覆するように上記第2の樹脂材料を押し出すことにより被覆層40を形成する。このようにしてケーブル11を形成することができる。
実施の形態2に係るケーブル11においても、可視光に透明な第2の樹脂材料からなる被覆層40を通してケーブル11内部の素線束部52の状態を視認することが可能である。特に被覆層40を通してシールド100の挙動や状態が観察可能である。例えばシールド100に破れなどの不具合が生じても、ケーブル11の外部から被覆層40を通して観察することにより不具合を検知することが容易となる。
(実施の形態3)
次に図5および図6を参照して実施の形態3を説明する。図5は実施の形態3に係るケーブルを示す概略断面図である。図6は実施の形態3に係るケーブルを示す模式図である。
図5および図6を参照して、ケーブル12は内部に4本の素線を含む。ケーブル12は上述の第1の素線20および第2の素線30に加え、さらに第3の素線70と、第4の素線80とを備える。
第3の素線70は、線状の第3の導体部72と、第3の導体部72の外周側を覆う第3の絶縁層74とを備える。第4の素線80は、線状の第4の導体部82と、第4の導体部82の外周側を覆う第4の絶縁層84とを備える。第3の導体部72および第4の導体部82は、第1の導体部22および第2の導体部32と同様の金属から構成される。また第3の絶縁層74および第4の絶縁層84は、上述した絶縁性の第1の樹脂材料からなる。
第3の素線70と、第4の素線80とは撚り合わされて素線束90を形成している。素線束90の外周は充填層92によって覆われ、充填層92の外周面を覆うようにシールド102が配置されている。充填層92は絶縁性樹脂などの絶縁性材料から構成される。またシールド102は金属テープを充填層92の外周に螺旋状に巻きつけることにより形成される。
第1の素線20および第2の素線30、ならびに充填層92およびシールド102で被覆された素線束90とが撚り合わされて素線束64を形成する。素線束部54は、上記素線束64を含む。素線束部54の外周側を覆うように被覆層40が配置されている。
実施の形態3に係るケーブル12は、線状の素線束部54を形成した後、素線束部54をその長手方向に搬送しながら、その外周を被覆するように上記第2の樹脂材料を押出成形して被覆層40を形成することにより作製される。
実施の形態3に係るケーブル12においても、可視光に透明な第2の樹脂材料からなる被覆層40を通してケーブル12内部の素線束部54を目視にて確認することが可能である。特に被覆層40を通してシールド102、第1の素線20、および第2の素線30の挙動や状態が観察可能である。例えばシールド102の破れや、第1の素線20の第1の絶縁層24および第2の素線30の第2の絶縁層34における亀裂や摩耗などの不具合が生じても、ケーブル12の外部から被覆層40を通して観察することにより不具合を検知することが容易となる。
なお実施の形態2および実施の形態3におけるシールドの形状は特に限定されない。例えば平織りされて構成される金属布からなるシールドを実施の形態3のシールド102として採用してもよい。また実施の形態2において、金属テープを素線束62の外周に螺旋状に巻きつけることによりシールド100を形成してもよい。その他、シールドは箔状等の形状であってもよい。
または上記各ケーブルは、被覆層40の外周側に保護層として可視光に透明な樹脂材料からなる外皮をさらに備えていてもよい。
[用途]
上記ケーブルは種々の機器における電気的接続を行うための部材として使用される。中でも自動車用のケーブル、特に自動車の電動パーキングブレーキ(EPB)機構に用いられるケーブルに好適に使用される。EPB機構に用いられるケーブルにおいては、運転操作中に頻繁にケーブルの屈曲および伸長が繰り返される。本願のケーブルはケーブル内部の状態が容易にでき、日々の管理が容易となる点で、EPB用のケーブルとして好適である。
また上記ケーブルは、ケーブルの開発段階において使用される、特性評価用のモデルケーブルとしても好適である。このようなモデルケーブルを用いることで、屈曲時や伸長時におけるケーブル内部の挙動や状態を観察することが容易となる。観察された挙動や状態に関する知見は、より耐屈曲性の高いケーブルの開発を行うために利用することができる。
[ケーブルの評価方法]
次に図7を参照して本願の一実施の形態に係るケーブルの評価方法について説明する。図7はケーブルの評価方法の手順を示すフローチャートである。
本実施の形態に係るケーブルの評価方法においては、図7に示すS10〜S20のステップが実施される。本実施の形態においては、一例として、上記実施の形態1に係るケーブル10を、ケーブルの開発に利用可能なモデルケーブルとして用い、その特性を評価する場合について説明する。図1,図2および図7を参照して、まずケーブル開発用のモデルケーブルとしてケーブル10を準備する(ステップS10)。ケーブル10は、上記実施の形態1において述べた方法により製造し、準備することができる。
次に被覆層40を通して素線束部50の状態を確認しつつ、ケーブル10を屈曲させることによりケーブル10の特性を評価する(ステップS20)。ケーブル10を屈曲させつつ、可視光に透明な第2の樹脂材料からなる被覆層40を通してケーブル10の内部を観察することで素線束部50の屈曲時の挙動や状態が観察できる。例えばケーブル10の場合には、被覆層40を通して第1の素線20および第2の素線30の挙動や状態を観察することができる。またシールド100を備える、第2の実施の形態に係るケーブル11の場合には、被覆層40を通してシールド100の挙動や状態を観察することができる。このようにしてケーブルの特性を評価することができる。この評価により得られる知見は、より耐屈曲性の高いケーブルの開発を行うために利用することができる。
以上が本願発明の内容である。なお今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願のケーブルおよびケーブルの評価方法は、日々の管理が容易であり、耐屈曲性の高いケーブルの開発にも利用可能なケーブルが求められる分野において、特に有利に適用され得る。
10 ケーブル
11 ケーブル
12 ケーブル
20 第1の素線
22 第1の導体部
24 第1の絶縁層
30 第2の素線
32 第2の導体部
34 第2の絶縁層
40 被覆層
46 充填層
50 素線束部
52 素線束部
54 素線束部
60 素線束
62 素線束
64 素線束
70 第3の素線
72 第3の導体部
74 第3の絶縁層
80 第4の素線
82 第4の導体部
84 第4の絶縁層
90 素線束
92 充填層
100 シールド
102 シールド

Claims (5)

  1. 複数の線状の素線が撚り合わされた素線束を含む素線束部と、
    前記素線束部の外周側を覆う被覆層と、を備え、
    各前記素線は、
    線状の導体部と、
    絶縁性の第1の樹脂材料からなり、前記導体部の外周側を覆う絶縁層と、を含み、
    前記被覆層は可視光に透明な第2の樹脂材料からなる、ケーブル。
  2. 自動車用のケーブルである、請求項1に記載のケーブル。
  3. 自動車の電動パーキングブレーキ機構に用いられるケーブルである、請求項2に記載のケーブル。
  4. 前記ケーブルはケーブル特性の評価用のモデルケーブルである、請求項1に記載のケーブル。
  5. 請求項4に記載のケーブルを準備する工程と、
    前記被覆層を通して前記素線束部の状態を確認しつつ、前記ケーブルを屈曲させることにより前記ケーブルの特性を評価する工程と、を備える、ケーブルの評価方法。
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