JP2019029178A - 落雷抑制型避雷装置及び避雷器 - Google Patents

落雷抑制型避雷装置及び避雷器 Download PDF

Info

Publication number
JP2019029178A
JP2019029178A JP2017146990A JP2017146990A JP2019029178A JP 2019029178 A JP2019029178 A JP 2019029178A JP 2017146990 A JP2017146990 A JP 2017146990A JP 2017146990 A JP2017146990 A JP 2017146990A JP 2019029178 A JP2019029178 A JP 2019029178A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode body
lightning
outer electrode
lightning arrester
inner electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017146990A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6347340B1 (ja
Inventor
松本 敏男
Toshio Matsumoto
敏男 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lightning Suppression Systems Co Ltd
Original Assignee
Lightning Suppression Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lightning Suppression Systems Co Ltd filed Critical Lightning Suppression Systems Co Ltd
Priority to CN201780064285.7A priority Critical patent/CN109892017B/zh
Priority to JP2017146990A priority patent/JP6347340B1/ja
Priority to US16/343,352 priority patent/US10992111B2/en
Priority to PCT/JP2017/027568 priority patent/WO2018074030A1/ja
Priority to EP17863126.3A priority patent/EP3531803B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6347340B1 publication Critical patent/JP6347340B1/ja
Publication of JP2019029178A publication Critical patent/JP2019029178A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Elimination Of Static Electricity (AREA)

Abstract

【課題】避雷装置回りに形成されるプラス電荷の領域を極力小さくして、上向きストリーマの発生を効果的に抑制する。【解決手段】接地された内側電極体2と、この内側電極体2を、所定の隙間Gをおいて包み込むようにして設けられた外側電極体3と、前記隙間Gに設けられ、前記内側電極体2と外側電極体3とを電気絶縁状態に保持する電気絶縁体Sと、外側電極体の支持体とを備え、内側電極体2が略球状に形成され、前記外側電極体3が、前記内側電極体2の外面形状と相似形をなす球殻状に形成され、前記内側電極体2が前記外側電極体3によってほぼ全面に亙って覆われている。【選択図】図1

Description

本発明は、落雷を抑制することで、雷害から建築物や設備機器等の被保護体を保護するための落雷抑制型避雷装置及び避雷器に関するものである。
落雷は大気中で起こる放電現象であり、雷放電には雲内放電、雲間放電、雲―大地間放電等がある。雷放電で大きな被害を出すのは雲―大地間放電(以下落雷)である。落雷は雷雲(雲底)と大地または大地等に建設された構造物との間の電界強度が非常に大きくなり、その電荷が飽和状態となって大気の絶縁を破壊したときに発生する現象である。
落雷の現象を詳細に観察すると、夏季に起こる一般的な落雷(夏季雷)の場合、雷雲が成熟すると雷雲からステップトリーダが大気の放電しやすいところを選びながら大地に近づいてくる。
ステップトリーダが大地とある程度の距離になると大地または建築物(避雷針)、木などからステップトリーダに向かって、微弱電流の上向きストリーマ(お迎え放電)が伸びてくる。
このストリーマとステップトリーダが結合すると、その経路を通って、雷雲と大地間に大電流(帰還電流)が流れる。
これが落雷現象である。
このような落雷現象に対し、従来の雷保護概念では、落雷は防止できないものとの観点から、落雷を突針型避雷針(フランクリンロッド)に受けて大地に流す方式が大半であった。
これに対し、本発明者等は、落雷の発生を極力抑制することによって被保護体を保護すべく、特許文献1に示される落雷抑制型避雷装置を提案した。
この落雷抑制型避雷装置は、絶縁体を挟んで配置される上部電極体及び下部電極体を有し、下部電極体のみを接地して構成したものである。
そして、たとえばマイナス電荷が雲底に分布した雷雲が近づくと、それとは逆の電荷(プラス電荷)が大地の表面に分布し、接地されている下部電極体にもプラス電荷が集まる。
すると、絶縁体を介して配置されている上部電極体は、コンデンサの作用でマイナス電荷を帯びることとなる。
この作用により、避雷装置とその周辺における上向きストリーマの発生を起こりにくくして落雷の発生を抑制するようにしている。
特許第5839331号公報
前述した本発明者等による先の提案によって、避雷装置を中心とした円状の保護領域において落雷を抑制できるようになった。
しかしながら、先の提案においては、避雷装置の下部構成体である下部電極体に、プラス電荷の領域が形成されることから、落雷のエネルギーによっては、前記下部電極体への落雷が想定されることから、前述したプラス電荷の領域を極力狭くする必要があるとの知見に至った。
本発明は、前述した知見に基づいてなされたもので、接地される内側電極体と、この内側電極体を、所定の隙間をおいて包み込むようにして設けられる外側電極体と、前記隙間に設けられ、前記内側電極体と外側電極体とを電気絶縁状態に保持する電気絶縁体と、前記外側電極体を支持する支持体と、を備えることを特徴としている。
このような構成とすることにより、接地される内側電極体のほぼ全体を外側電極体で包み込む形態で覆うようにして、その外側電極体が電気絶縁状態で配置される。
そして、マイナス電荷が雲底に分布した雷雲が近づくと、それとは逆の電荷(プラス電荷)が大地の表面に分布し、この大地に接地された前記内側電極体にもプラス電荷が集まるようになる。
すると、前記内側電極体に電気絶縁体を介して配置されている前記外側電極体は、コンデンサの作用でマイナス電荷を帯びる。
この作用により、前記外側電極体とその周辺における上向きストリーマの発生を起こりにくくし、落雷の発生を抑制することができる。
ここで、前記外側電極体は、前記内側電極体を包み込むように配置されていることから、避雷装置の回りの殆どがマイナス電荷で覆われることとなる。
したがって、避雷装置におけるプラス電荷の領域が極めて小さく抑えられ、雷雲接近時における上向きストリーマの発生を効果的に抑制することができる。この結果、落雷抑制効果を高めることができる。
本発明の避雷装置では、内側電極体を略球状又は球殻状に形成し、外側電極体を球殻状に形成することで、接地される略球状又は球殻状の内側電極体を包み込む形態で覆うようにして、前記球殻状の外側電極体が電気絶縁状態で配置される。
本発明の避雷装置では、避雷装置の回りの殆どがマイナス電荷で覆われる機能を高めるために、前記外側電極体を、前記内側電極体の外面形状と相似形をなす球殻状に形成し、前記内側電極体を、前記外側電極体によってほぼ全面に亙って覆われている構成とすることもできる。
本発明の避雷装置では、前記支持体が、前記内側電極体に設けられる導電性支持体を含み、この導電性支持体が接地された構成とすることができる。
本発明の避雷装置では、前記支持体が、前記外側電極体に設けられる筒状支持体を含み、この筒状支持体が絶縁体を介して支持されている構成とすることもできる。この構成により筒状支持体で外側電極体を支持することが可能になる。
本発明の避雷装置は、前記外側電極体の下部にその内外部を連通する貫通孔を形成しておき、この貫通孔内に、前記内側電極体に電気的に接続された支持体を、前記外側電極体に対し電気絶縁状態で挿通しておく構成とすることができる。この構成によれば、前記支持体によって、前記内側電極体を接地して避雷機能を確保することができる。
本発明の避雷装置は、前記外側電極体の貫通孔を、その外側電極体の内部へ前記内側電極体を挿入可能な大きさに設定した構成とすることができる。このように構成することで、製作性や組立作業性の向上を大きく図ることができる。
前記電気絶縁体は、前記隙間に配置され、前記内側電極体と前記外側電極体とを所定間隔に保持する電気絶縁性材料によって形成されたスペーサーと、前記隙間に形成される空間とによって構成することができる。
また、前記電気絶縁体は、電気絶縁性材料によって形成されたスペーサーを前記内側電極体と前記外側電極体との間に形成される隙間の全域に亙って設けることによって形成することもできる。
そして、前記内側電極体および前記外側電極体は、鉛直断面においてほぼ真球形状や楕円形状とすることができる。また、外側電極体を内部中空の円柱状に、内側電極体を円柱状又は内部中空の円柱状に形成することができる。
特に、後者のように楕円形状とすることにより、強風時における空気抵抗を軽減することができる。
一方、前記外側電極体を、2分割されて形成された一対の外側電極構成体によって構成し、これら一対の外側電極構成体を、前記電気絶縁体を挟み込むようにして突き合わせて前記内側電極体を包み込むとともに、この突き合わされた部位において電気導通状態で接続して一体化することにより、前記内側電極体と一体化することができる。
そして、前記一対の外側電極構成体は、前記突き合わせた部位を溶接することにより、あるいは、前記突き合わせた部位において螺着することにより一体化することができる。
本発明の落雷抑制型避雷器は、内側電極体と、この内側電極体を、所定の間隔をおいて包み込むようにして配置される外側電極体と、前記隙間に設けられ、前記内側電極体と外側電極体とを電気絶縁状態に保持する電気絶縁体とを備え、前記外側電極体には、その外側電極体を支持する支持体を接続するための接続部が設けられていることを特徴としている。
本発明の避雷器によれば、外側電極体は、内側電極体を包み込むように配置されていることから、外側電極体の周りの殆どがマイナス電荷で覆われる構成とすることが可能になる。しかも、このように、外側電極体で内側電極体を包み込む構成としているので、外側電極体の下部を内側電極体よりも下方へ位置させる構成とすることが可能になる。これにより、内側電極体を露出させない構成とすることも可能になる。
本発明の避雷器においても、内側電極体が略球状又は球殻状に形成され、外側電極体が球殻状に形成される。好ましくは、内側電極体及び外側電極体がほぼ真球状に形成される。また、内側電極体および外側電極体が、鉛直断面において楕円形状に形成される。また、外側電極体が内部中空の円柱状に、内側電極体が円柱状又は内部中空の円柱状に形成される。これにより、全体がコンパクトで軽量な構造とすることができる。
また、本発明の避雷器においても、外側電極体にその内外部を連通する貫通孔が形成され、この貫通孔内に、前記内側電極体に電気的に接続された支持体が、前記外側電極体に対し電気絶縁状態で挿通されている構成とすることができる。
前記外側電極体の貫通孔の内径としては、前記内側電極体の外径よりも小さく設定したり、大きく設定したりすることができる。
貫通孔の内径を内側電極体の外径よりも小さく設定した場合、内側電極体が貫通孔から抜け出すのを防ぐことができる。
貫通孔の内径を内側電極体の外径よりも大きく設定した場合、その貫通孔を利用して、内側電極体を外側電極体の内部へ挿入する作業を採用することができる。
本発明では、前記内側電極体と前記支持体とを溶接により一体化する構造を採用することができる。
さらに、前記内側電極体と前記支持体とを導電性金属により一体に形成することもできる。
本発明では、前記外側電極体に、前記貫通孔の内壁面を形成する筒状のスカート部を設けた構成とすることもできる。
本発明では、前記スカート部の長さを、前記外側電極体の外径よりも長く形成することもできる。
本発明の落雷抑制型避雷装置によれば、避雷装置周りに形成されるプラス電荷の領域を極力小さくして、上向きストリーマの発生を効果的に抑制し、これによって、落雷抑制効果を高めることができる。
また、本発明の避雷器によれば、上記の効果に加えて、構造の簡素化や軽量化、製作性の向上等を図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る避雷器の縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る避雷装置の縦断面図である。 本発明におけるストリーマ発生抑制作用を説明するための概略図である。 本発明の第2の実施形態に係る避雷装置の縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る避雷器の縦断面図である。
以下、本発明の第1の実施形態について、図1ないし図3を参照して説明する。
図1において、符号1は本実施形態に係わる落雷抑制型避雷装置(以下、避雷装置と略称する)を示す。
なお、本発明の実施形態において、避雷器とは、図2に示すように符号1Aで示す避雷器部分のことで、その内側電極体が接地されていない状態の構成を意味している。避雷装置とは、図3に示すように避雷器1A部分の内側電極体が支持体等を介して接地されていて避雷機能を発揮可能な構成を意味している。
本実施形態の避雷装置1は、接地された内側電極体(第2電極体)2と、この内側電極体2を、所定の隙間Gをおいて包み込むようにして設けられた外側電極体(第1電極体)3と、隙間Gに設けられ、内側電極体2と外側電極体3とを電気絶縁状態に保持する電気絶縁体(電気絶縁層)Sと、を備えている。内側電極体2は略球状に形成され、外側電極体3は、内側電極体2の外面形状と相似形をなす球殻状に形成されている。内側電極体2は外側電極体3によってほぼ全面に亙って覆われている。
内側電極体2は、図1及び図2に示すように真球形状に形成されている。この内側電極体2は、真球形状に限らず、所定厚みを有する中空状に形成される場合もある。
また、内側電極体2には、接地用ロッド51の先端が溶接やねじ結合等の結合手段により一体に取り付けられている。
この実施形態において、避雷器1Aは、図1に示すように、内側電極体2と、この内側電極体2を、所定の隙間Gをおいて包み込むようにして配置される外側電極体3と、隙間Gに設けられ、内側電極体2と外側電極体3とを電気絶縁状態に保持する電気絶縁体Sとを備え、外側電極体3に、その外側電極体3を支持する支持体30を接続するための接続部3dが設けられている。
外側電極体3は、上下に2分割されて形成された一対の外側電極構成体3a・3bによって構成されている。この外側電極体3は左右に2分割(縦割り)する構成とすることもできる。
これら一対の外側電極構成体3a・3bは、電気絶縁体Sを挟み込むようにして突き合わされることにより内側電極体2を包み込み、この突き合わされた部位において溶接(溶接部W)により一体化されている。
電気絶縁体Sは、隙間Gに配置され、内側電極体2と外側電極体3とを所定の間隔に保持する電気絶縁性材料によって形成されたスペーサー8と、内側電極体2と外側電極体3間に空間を形成する隙間Gによって構成されている。電気絶縁性材料としては、合成樹脂やセラミック等を好適に用いることができるが、それ以外の電気絶縁性材料も用いることができる。
スペーサー8は、本実施形態においては、内側電極体2の下部に配置される下部スペーサー8aと、内側電極体2の上部に配置される上部スペーサー8bとによって構成されている。
下部スペーサー8aは、下方の外側電極構成体3aの後述する貫通孔7に嵌合させられると共に、下方の外側電極構成体3aの下部内面に面接触させられる形状となされている。
下部スペーサー8aと下方の外側電極構成体3aは、接着剤等によって一体化されている。
そして、下部スペーサー8aの中心部に接地用ロッド51が貫通させられており、この接地用ロッド51は、下部スペーサー8aによって下方の外側電極構成体3aに対し、所定間隔を保持した状態でかつ電気絶縁状態で連結されている。
上部スペーサー8bは、下面が内側電極体2の外面に沿うように、また、上面が外側電極体3の内面に沿うように球面に形成されており、下面には、内側電極体2の上部に形成されている係止孔に嵌合させられる位置決め突起(何れも図示せず)が突設されている。
上部スペーサー8bも、内側電極体2および外側電極体3に接着剤等によって固着されるようになっている。
図1に示すように、貫通孔7の内径は、内側電極体2の外径よりも小さく設定されている。図1において、符号16は、外側電極体3の内外に連通する内圧調整用の孔を示している。これにより、外側電極体3の内圧が予期しない落雷等で急激に上昇しても、内側電極体2は抜け出ない構成となっている。なお、この内圧調整用の孔16には、所定の内圧で開弁する弁体、あるいは外部へ抜け出る栓体などを設けてもよい。
本実施形態においては、内側電極体2が球状に形成され、外側電極体3が球殻状に形成され、その外側電極体3の下部には、接地用ロッド51の前記貫通孔7を有する厚肉のスカート部3cが設けられている。そして、このスカート部3cの下部には、図11に示す筒状支持体30を接続するための筒状の接続部3dが設けられている。この接続部3dの外径は、スカート部3cの外径よりも小径に形成されている。さらに、この接続部3dの外径は、筒状支持体30の内径よりも僅かに小径に形成されている。
これにより、筒状支持体30の上端部内に、筒状の接続部3dが同軸に嵌まり込むように構成されている。筒状支持体30に対する接続部3dの固定は、溶接、ビス止め、接着剤、ねじ結合、あるいはそれらを併用して行うことができる。
接地用ロッド51は、その上端が内側電極体2に対してねじ結合、溶接、接着等の固定方法で電気的に接続されている。この接地用ロッド51は、その下端が接続部3dの下端よりも下方へ突出する長さに形成され、その下端には、連結用のねじ穴5bが設けられている。
接地用ロッド51には、接続用ロッド52が同軸に連結される。接続用ロッド52の上端には、接地用ロッド51のねじ穴5bにねじ込んで連結するためのおねじ5aが設けられている。接地用ロッド52の下端は、大地に直接、あるいは接地部材を介して大地に接地されている。
筒状支持体30の下端には、取り付けフランジ31が設けられている。そして、この取り付けフランジ31部分が支持構造体33に対してボルト34、ナット35等の締結手段により固定されている。この場合、支持構造体33が絶縁体である場合には直接固定しても良いが、支持構造体33が導電性を有する場合には、電気絶縁体32を介して固定される。
なお、筒状支持体30としては、導電性を有することが好ましいが、非導電性の材料で形成されていても良い。筒状支持体30が導電性金属等で形成されている場合には、その内部に、接続用ロッドを通す孔を有する筒状の絶縁体36等を設けるのが好ましい。
本実施形態の避雷器1A及び避雷装置1は、以下の手順で組み立てられる。
まず、下方の外側電極構成体3aの内面底部に、この底部に設けられている貫通孔7を塞ぐようにして下部スペーサー8aを固着する。
ついで、この下部スペーサー8aに、内側電極体2が固定された接地用ロッド51を挿入したのちに、内側電極体2の上部に上部スペーサー8bを、その位置決め突起を内側電極体2の係止孔へ嵌合させつつ固定する。
そして、上部スペーサー8bを覆うようにして、上方の外側電極構成体3bを被せて、その下部を、下方の外側電極構成体3aに突き合わせる。
これより、上下の外側電極構成体3a・3bの突き合わせ部を溶接によって接続して、図1に示すように組み立てを完了する。
このように組み上げられた本実施形態の避雷器1Aは、外側電極体3が、下部スペーサー8aと上部スペーサー8bによって。内側電極体2に対して所定間隔をおき、かつ、電気絶縁状態で連結される。
そして、前述したように組み上げられた状態において、外側電極体3は、内側電極体2のほぼ全周を覆うように位置させられる。
また、内側電極体2は、接地用ロッド51を介して電気的に外側電極体3の外部に引き出されている。
このように構成された本実施形態の避雷器1Aは、接続用ロッド52や追加の接続用ロッド52、筒状支持体30、絶縁体32支持構造体33、ボルト34、ナット35等を用いて、落雷から保護すべき被保護体に、あるいは、その近傍に設置される。そして、接続用ロッド52が、図1および図2に示すように大地Eに直接、あるいは接地線等を介して接地される。
ついで、このように設置された本実施形態の避雷装置1による落雷抑制機能について説明する。
図3に示すように、マイナス電荷が雲底に分布した雷雲Cが近づくと、それとは逆の電荷(プラス電荷)が大地Eの表面に分布し、この大地Eに接地用ロッド51、接続用ロッド52を介して接地されている内側電極体2にも、図2に示すように、プラス電荷が集まる。
一方、内側電極体2に電気絶縁体Sを介して対峙されている外側電極体3は、コンデンサの作用でマイナス電荷を帯びる。
この作用により、外側電極体3とその周辺における上向きストリーマの発生が起こりにくく、この結果、落雷の発生を抑制する。
そして、外側電極体3が、内側電極体2のほぼ全周を覆うように設けられていることにより、本実施形態の避雷装置1の上端部の殆どがマイナス電荷を帯びる。
これによって、上向きストリーマを生じさせるプラス電荷の領域を大幅に減少させることができ、落雷抑制効果を大幅に向上させることができる。
特に、本実施形態の避雷装置1によれば、筒状支持体30に導電性を持たせることで、雷雲接近時にプラス電荷が帯電される内側電極体2に対して、外側電極体3、筒状スカート部3c、筒状支持体30の表面にマイナス電荷を帯電させることができる。即ち、筒状支持体30も外側電極体3として機能させることができる。これにより、お迎え放電としての上向きストリーマの発生を抑制する領域が外側電極体3の下方にも直接的に広がる構成とすることができる。
また、本実施形態では、外側電極体3を筒状支持体30により支持する構成とすることで、接地用ロッド51、接続用ロッド52には、接地機能のみを持たせた構成とすることもできる。これにより、例えば、接続用ロッド52にはパイプ材や接地用ケーブル、被覆電線、裸電線、等を用いることもできる。
また、本実施形態の避雷器1Aによれば、全体の構造を簡素化して、コンパクトに構成することができ、運搬にも便利にすることができる。
図4は本発明の第2の実施形態を示すもので、図1の避雷器1Aを使用して避雷装置1を構成した縦断面図である。なお、これらの図において、先の実施形態と基本的に同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を簡略化する。
本実施形態においては、筒状支持体30を多段構成(図示例では2段構成)としたものである。即ち、上方に配置される筒状支持体30と、下方に配置される筒状支持体30とを備えている。上方の筒状支持体30の下端には取り付けフランジ31が設けられ、下方の筒状支持体30の上端及び下端には取り付けフランジ31、31が設けられている。そして、上下で隣り合うフランジ31、31どうしが、絶縁体32を介して、ボルト・ナット等(図示せず)により締結されて連結されている。最下部の取り付けフランジ31は、支持構造体33に対して接触状態で、ボルト34、ナット35により固定されている。
本実施形態においては、絶縁体32の位置が支持構造体33よりも高い位置にあるので、外側電極体3及び筒状支持体30の機能の健全性を確保することができる。さらに、筒状支持体30を複数用いることで、避雷装置1の高さ調整を任意に行うことができる。
図5は本発明の第3の実施形態を示す避雷器の縦断面図である。
この実施形態に係る避雷器1Aは、外側電極体3の肉厚を、図1に示すものよりも厚く構成した例を示すものである。この実施形態では、外側電極体3を軽量なアルミ合金などで形成するのに好適である。勿論、ステンレス等の導電性金属で形成しても良い。
なお、以上の実施形態において、スペーサー8aは、スカート部3cの内部に、外側電極体3の外側から嵌合させられるようになっており、接着、あるいは、ねじ込みによって、もしくはその両方で、前記スカート部3cに固定されるようにしても良い。勿論、スペーサー8aとスカート部3cをビス止めすることも可能である。その場合、スカート部3cの周方向に間隔をおいて複数個所をビス止めする方法、上下に間隔をおいて多段にビス止めする方法などを採用しても良い。
また、外側電極体3および内側電極体2の形状を、図1の真球状に代えて、鉛直断面において楕円形としても良い。
また、外側電極体3の貫通孔7の内径を、内側電極体2の外径より大きく設定しても良い。このようにすれば、貫通孔7を利用して、内側電極体2を外側電極体3内に挿入したり取り出したりすることができる。
なお、スカート部3c、接続部3dの長さについては特に限定されない。本実施形態において、スカート部3cと接続部3dの合計長さは、外側電極体3の外径(直径)とほぼ同程度の長さにした例を示しているが、外側電極体3の直径の半分程度、あるいは2倍以上の長さにしても良い。
なお、前記各実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、内側電極体2と接地用ロッド51とをステンレスやアルミ合金等の導電性金属により一体に形成しても良い。このようにすれば、部品点数をさらに少なくして、組み立て作業性を向上させることができる。
また、接地用ロッド51、接続用ロッド52については、図示例では、ねじ棒を用いた例を示したが、筒状部材を用いてその一端を内側電極体に溶接止めする構成としても良い。また、その他端にはねじ穴等を設けて、他の筒状部材を接続可能に構成しても良い。
なお、以上の実施形態では、外側電極体3を球殻状とした例を示したが、本発明はこれに限らない。例えば、6面体、あるいはそれ以上の多面体としても良い。また、外側電極体3を中空円柱状としても良い。
また、内側電極体2としても、外側電極体3と同様に、6面体、あるいはそれ以上の多面体としても良い。また、内側電極体2を中空円柱状や円柱状としても良い。さらに、内側電極体2を複数の円板を用いて構成しても良い。
また、内側電極体2や外側電極体3は、鉛直断面において、縦長の楕円形状としても良い。
本発明の落雷抑制型避雷装置及び避雷器は、落雷を抑制することで、各種の建築物や構造物、各種設備機器、通信設備等の被保護体を保護する避雷設備として有効活用できる。
1 (落雷抑制型)避雷装置
1A 避雷器
2 内側電極体
3 外側電極体
3a 外側電極構成体
3b 外側電極構成体
3c スカート部
3d 接続部
31 取付フランジ
32 絶縁体
33 支持構造体
34 ボルト
35 ナット
4 ナット
51 接地用ロッド
52 接続用ロッド
7 貫通孔
8 スペーサー
8a 下部スペーサー
8b 上部スペーサー
16 内圧調整用の孔
C 雷雲
E 大地
G 隙間(電気絶縁体)
S 電気絶縁体
W 溶接部

Claims (27)

  1. 接地される内側電極体と、この内側電極体を、所定の隙間をおいて包み込むようにして設けられる外側電極体と、前記隙間に設けられ、前記内側電極体と外側電極体とを電気絶縁状態に保持する電気絶縁体と、前記外側電極体を支持する支持体と、を備える落雷抑制型避雷装置。
  2. 前記内側電極体が略球状又は球殻状に形成され、前記外側電極体が球殻状に形成されている、請求項1に記載の落雷抑制型避雷装置。
  3. 前記外側電極体が、前記内側電極体の外面形状と相似形をなす球殻状に形成されている、請求項1又は2に記載の落雷抑制型避雷装置。
  4. 前記内側電極体および前記外側電極体が、ほぼ真球形状である、請求項1に記載の落雷抑制型避雷装置。
  5. 前記内側電極体および前記外側電極体が、鉛直断面において楕円形状である、請求項1に記載の落雷抑制型避雷装置。
  6. 前記外側電極体が内部中空の円柱状に形成され、前記内側電極体が円柱状又は内部中空の円柱状に形成されている、請求項1に記載の落雷抑制型避雷装置。
  7. 前記内側電極体が、前記外側電極体によってほぼ全面に亙って覆われている、請求項1〜請求項6の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  8. 前記支持体が、前記内側電極体に設けられる導電性支持体を含み、この導電性支持体が接地されている、請求項1〜請求項7の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  9. 前記支持体が、前記外側電極体に設けられる筒状支持体を含むことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の落雷抑制型避雷装置。
  10. 前記外側電極体の下部にその内外部を連通する貫通孔が形成され、この貫通孔内に、前記内側電極体に電気的に接続された支持体が、前記外側電極体に対し電気絶縁状態で挿通され、この支持体を介して前記内側電極体が接地されている、請求項1〜請求項9の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  11. 前記外側電極体の貫通孔は、その外側電極体の内部へ前記内側電極体を挿入可能な大きさに設定されている、請求項10に記載の落雷抑制型避雷装置。
  12. 前記電気絶縁体は、前記隙間に配置され、前記内側電極体と前記外側電極体とを所定間隔に保持する電気絶縁性材料によって形成されたスペーサーと、前記隙間に形成される空間と、によって構成されている請求項1〜請求項11の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  13. 前記電気絶縁体が、前記内側電極体と前記外側電極体との間に形成される隙間の全域に亙って設けられ、電気絶縁性材料によって形成されたスペーサーによって構成されている、請求項1〜請求項11の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  14. 前記外側電極体が2分割されて形成された一対の外側電極構成体によって構成されているとともに、これら一対の外側電極構成体が、前記電気絶縁体を挟み込むようにして突き合わされることにより前記内側電極体を包み込み、この突き合わされた部位において電気導通状態で接続されて一体化されている、請求項1〜請求項5の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  15. 前記一対の外側電極構成体が、前記突き合わせた部位において溶接によって一体化されている、請求項14に記載の落雷抑制型避雷装置。
  16. 前記一対の外側電極構成体が、前記突き合わせた部位において螺着されることにより一体化されている、請求項14に記載の落雷抑制型避雷装置。
  17. 内側電極体と、この内側電極体を、所定の隙間をおいて包み込むようにして配置される外側電極体と、前記隙間に設けられ、前記内側電極体と外側電極体とを電気絶縁状態に保持する電気絶縁体とを備え、前記外側電極体には、その外側電極体を支持する支持体を接続するための接続部が設けられている落雷抑制型避雷器。
  18. 前記内側電極体が略球状又は球殻状に形成され、前記外側電極体が球殻状に形成されている、請求項17に記載の落雷抑制型避雷器。
  19. 前記外側電極体が、前記内側電極体の外面形状と相似形をなす球殻状に形成されている、請求項17又は請求項18に記載の落雷抑制型避雷器。
  20. 前記内側電極体および前記外側電極体が、ほぼ真球形状である、請求項17に記載の落雷抑制型避雷器。
  21. 前記内側電極体および前記外側電極体が、鉛直断面において楕円形状である、請求項17に記載の落雷抑制型避雷器。
  22. 前記外側電極体が内部中空の円柱状に形成され、前記内側電極体が円柱状又は内部中空の円柱状に形成されている、請求項1に記載の落雷抑制型避雷器。
  23. 前記内側電極体が、前記外側電極体によってほぼ全面に亙って覆われている、請求項17〜請求項22の何れかに記載の落雷抑制型避雷器。
  24. 前記外側電極体にその内外部を連通する貫通孔が形成され、この貫通孔内に、前記内側電極体に電気的に接続された支持体が、前記外側電極体に対し電気絶縁状態で挿通されている、請求項17に記載の落雷抑制型避雷器。
  25. 前記外側電極体の前記貫通孔の内径は、前記内側電極体の外径よりも小さく設定されている、請求項24に記載の落雷抑制型避雷器。
  26. 前記外側電極体の前記貫通孔の内径は、前記内側電極体の外径よりも大きく設定されている、請求項25に記載の落雷抑制型避雷器。
  27. 前記外側電極体には、前記貫通孔の内壁面を形成する筒状のスカート部が設けられている、請求項24〜請求項26の何れかに記載の落雷抑制型避雷器。

JP2017146990A 2016-10-21 2017-07-28 落雷抑制型避雷装置及び避雷器 Active JP6347340B1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201780064285.7A CN109892017B (zh) 2016-10-21 2017-07-28 抑制雷击型避雷装置以及避雷器
JP2017146990A JP6347340B1 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 落雷抑制型避雷装置及び避雷器
US16/343,352 US10992111B2 (en) 2016-10-21 2017-07-28 Lightning strike suppression type lightning protection device and lightning arrestor
PCT/JP2017/027568 WO2018074030A1 (ja) 2016-10-21 2017-07-28 落雷抑制型避雷装置及び避雷器
EP17863126.3A EP3531803B1 (en) 2016-10-21 2017-07-28 Lighting-strike-suppression-type lightning protection device and lighting arrester

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017146990A JP6347340B1 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 落雷抑制型避雷装置及び避雷器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6347340B1 JP6347340B1 (ja) 2018-06-27
JP2019029178A true JP2019029178A (ja) 2019-02-21

Family

ID=62706229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017146990A Active JP6347340B1 (ja) 2016-10-21 2017-07-28 落雷抑制型避雷装置及び避雷器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6347340B1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7187091B1 (ja) 2022-01-19 2022-12-12 株式会社落雷抑制システムズ 風車ブレード用落雷抑制装置
EP4215746A1 (en) 2022-01-19 2023-07-26 Lightning Suppression Systems Co., Ltd. Lightning suppression device for wind turbine blades

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010205687A (ja) * 2009-03-06 2010-09-16 Sankosha Corp 避雷装置
JP2016009534A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 株式会社落雷抑制システムズ 落雷抑制型避雷装置
JP5874992B1 (ja) * 2015-05-18 2016-03-02 株式会社落雷抑制システムズ 風力発電装置用ブレード

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010205687A (ja) * 2009-03-06 2010-09-16 Sankosha Corp 避雷装置
JP2016009534A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 株式会社落雷抑制システムズ 落雷抑制型避雷装置
JP5874992B1 (ja) * 2015-05-18 2016-03-02 株式会社落雷抑制システムズ 風力発電装置用ブレード

Also Published As

Publication number Publication date
JP6347340B1 (ja) 2018-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6885593B2 (ja) 落雷抑制型避雷器および避雷装置
JP5443410B2 (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP6347340B1 (ja) 落雷抑制型避雷装置及び避雷器
JP6128539B1 (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP6128540B1 (ja) 落雷抑制型避雷装置
WO2018074030A1 (ja) 落雷抑制型避雷装置及び避雷器
JP2016004740A (ja) 落雷抑制型避雷装置
WO2018131660A1 (ja) 落雷抑制型避雷装置
US11594869B2 (en) Lightning suppression type lightning discharger and arrester
JP5780552B2 (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP6352494B1 (ja) 落雷抑制型避雷装置及び避雷器
JP6028293B1 (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP6934668B2 (ja) 落雷抑制型避雷器及び落雷抑制型避雷装置
JP5780566B1 (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP2016081889A (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP6659046B2 (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP2014154502A (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP6356311B1 (ja) 落雷制御装置
JP2018078087A (ja) 保護機能付き抑制型避雷装置
JP2013191394A (ja) 避雷装置
JP2018195582A (ja) 落雷制御方法及び落雷制御装置
JP6128542B1 (ja) 落雷抑制型避雷装置
JP5780554B2 (ja) 落雷抑制型避雷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6347340

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250