JP5780566B1 - 落雷抑制型避雷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】PDCEと同様に落雷現象を起き難くし、かつ、棟上げ導体のように被保護体の外縁部に設置することのできる、落雷抑制型避雷装置を提供すること。【解決手段】落雷抑制型避雷装置は、避雷極部材と、その避雷極部材を支持する支持部材と、を備え、前記避雷極部材は、上下に配置されて互いに横方向に延在する横長の上部電極体と下部電極体とを有し、前記上部電極体と前記下部電極体との間には、それら上部電極体と下部電極体とを絶縁する絶縁体が設けられていることを特徴としている。【選択図】図1

Description

本発明は、落雷を抑制することで、雷害から建築物や設備機器等の被保護体を保護するための落雷抑制型避雷装置に関するものである。
従来の雷保護概念では、落雷は防止できないものとの観点から、落雷を突針形避雷針(フランクリンロッド)に受けて大地に流す方式が大半であった。
近年、雷保護の概念が改正され、角度法から回転球体法に移行する動き(新JIS A4201 2003年版)等もあるが、いずれにしても落雷による障害を完全に取り除くことは困難であった。特に、冬季雷のように雷撃規模(電流値や継続時間)が大きい場合、雷電流そのものや大地の電位上昇による各種の被害を起こしていた。
さらに、近年の機器はIC化のため異常電流に弱く、落雷による問題が大きくなる傾向となっている。
一方、落雷を防止する技術として、電荷放散型防雷システム(DAS)が開発されている(特許文献1参照)。しかし、このシステムは大規模な装備となるため価格が高く、特殊な設備にしか用いられていないのが実情である。
近年、落雷を抑制する技術として、消イオン容量型避雷針(PDCE)が現れ効果を見せている(特許文献2、特許文献3参照)。
落雷は大気中で起こる放電現象であり、雷放電には雲内放電、雲間放電、雲―大地間放電等がある。雷放電で大きな被害を出すのは雲―大地間放電(以下落雷)である。落雷は雷雲(雲底)と大地または大地等に建設された構造物との間の電界強度が非常に大きくなり、その電荷が飽和状態となって大気の絶縁を破壊したときに発生する現象である。
落雷の現象を詳細に観察すると、夏季に起こる一般的な落雷(夏季雷)の場合、雷雲が成熟すると雷雲からステップトリーダが大気の放電しやすいところを選びながら大地に近づいてくる。
ステップトリーダが大地とある程度の距離になると大地または建築物(避雷針)、木などからステップトリーダに向かって、微弱電流の上向きストリーマ(お迎え放電)が伸びてくる。
このストリーマとステップトリーダが結合すると、その経路を通って、雷雲と大地間に大電流(帰還電流)が流れる。これが落雷現象である。
特許文献2に記載の消イオン容量型避雷針(PDCE)は落雷抑制タイプの避雷針であり、上向きストリーマの発生を起こりにくくしたものである。そのため、このPDCEを最高部に取り付けた施設には落雷現象が起き難い。
このPDCEは、絶縁体を挟んで配置される上部電極体及び下部電極体を有し、下部電極体のみが接地される。したがって、例えばマイナス電荷が雲底に分布した雷雲が近づくと、それとは逆の電荷(プラス電荷)が大地の表面に分布し、それが飽和状態に近づくにしたがい、下部電極体にもプラス電荷が集まるようになる。すると、絶縁体を介して配置されている上部電極体は、コンデンサの作用でマイナス電荷を帯びる。この作用により、PDCEとその周辺における上向きストリーマの発生を起こりにくくし、落雷の発生を抑制する。
北陸の平地でPDCEを設置し、5年にわたり雷観測カメラやLLS(Lightning Location System)を用いて落雷の有無を観測した結果、夏季には、PDCE設置箇所において落雷が観測されなかった。
これらの観測結果から、夏季雷に対して、PDCEは帰還電流を防止(落雷を防止)し、落雷による被害を抑制することが判った。
特開平8−273715号公報 特開2008−10241号公報 特開2010−205687号公報
ところで、近年では避雷設備の設計手法が角度法から回転球体法に移行する動きもあり、突針型避雷針の設置のみでは保護範囲が不十分である場合に、建築物の避雷装置として棟上げ導体を採用、もしくは突針型避雷針と棟上げ導体を併用する場合が多く見られる。
棟上げ導体は、建物屋上のパラペットやフェンスなど、被保護体の外縁部に設置する避雷装置であり、金属製の笠木、手すりなどが棟上げ導体として利用される例もある。しかし、突針型避雷針と同様、落雷を避雷装置で受けて大地に流す方式であるため、棟上げ導体の設置によって落雷による障害を完全に取り除くことは困難である。
そこで、本発明は、PDCEと同様に落雷現象を起き難くし、かつ、棟上げ導体のように被保護体の外縁部に設置することのできる、落雷抑制型避雷装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る落雷抑制型避雷装置は、
被保護体に添って横方向に延在する横長の避雷極部材と、その避雷極部材を支持する支持部材と、を備え、
前記避雷極部材は、上下に配置されて互いに横方向に延在する横長の上部電極体と下部電極体とを有し、
前記上部電極体と前記下部電極体との間には、それら上部電極体と下部電極体とを絶縁する絶縁体が設けられ、
前記避雷極部材は、一端及び他端を有する複数の単位避雷極部材により構成され、隣り合う単位避雷極部材の端部どうしが連結され、
前記支持部材は、前記避雷極部材の一端及び他端方向に間隔をおいて複数設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、落雷抑制型避雷装置の避雷極部材を横方向に延在する横長の構成とすることにより、落雷抑制型避雷装置を棟上げ導体と同様に被保護体の外縁部に設置し、PDCEの原理によって落雷現象を起き難くすることができる。
本発明の好ましい形態では、前記避雷極部材が、横方向に延在して一周する環状に形成されていることを特徴とする。このように環状に形成することにより、避雷極部材を被保護体の外縁部に沿って一周する形で設置することができる。これにより、被保護体全体を外側から囲むようにして保護することができる。
本発明の好ましい形態では、前記避雷極部材は、一端及び他端を有する複数の単位避雷極部材により構成され、隣り合う単位避雷極部材の端部同士が連結されていることを特徴とする。このように複数の単位避雷極部材を用いた構成にすることにより、避雷極部材の製造、運搬、組立および設置を容易にすることができる。
本発明の好ましい形態では、前記隣り合う単位避雷極部材の端部どうしが、電気的に接続されていることを特徴とする。これにより、前記下部電極体の内の一か所のみを大地に電気的に接続することで、前記避雷極部材を構成する全ての前記下部電極体が大地と等電位になり、PDCEの原理による落雷抑制効果を得ることができる。
本発明の好ましい形態では、前記落雷抑制型避雷装置は、両端が解放された単位避雷極部材と、その単位避雷極部材の解放部を閉じる端部避雷極部材を備えることを特徴とする。このように端部避雷極部材を備えているので、単位避雷極部材の端部を必要に応じて閉じることができる。これにより、前記避雷極部材の端部より雨水や異物などが侵入することを抑制できる。また、端部避雷極部材を使用することで、環状以外の直線状や曲線状に配置した避雷極部材を構成することができる。
本発明の好ましい形態では、前記単位避雷極部材の前記下部電極体どうしが電気的に接続されていることを特徴とする。このように前記下部電極体どうしを電気的に接続することによって、前記下部電極体の内の一か所のみを大地に電気的に接続することで、前記避雷極部材を構成する全ての前記下部電極体が大地と等電位になり、PDCEの原理による落雷抑制効果を得ることができ、かつ、前記上部電極体どうしの電気的接続を省略することができる。
本発明の好ましい形態では、前記避雷極部材が、前記支持部材を介して構造物上に設置されていることを特徴とする。これにより、前記落雷抑制型避雷装置の構造物への固定を確実にすることができる。
本発明の好ましい形態では、前記避雷極部材の少なくとも一部が、構造物の外周に沿って配置されていることを特徴とする。これにより、構造物の外縁部への落雷を抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、前記避雷極部材の少なくとも一部が、構造物の外壁面よりも外側に配置されていることを特徴とする。これにより、被保護範囲が広がり、構造物の外縁部に対する落雷抑制効果をより高めることができる。
本発明の好ましい形態では、前記避雷極部材が、手摺りを兼ねていることを特徴とする。これにより、被保護体である構造物へ手摺りを別途設置することを省略できる。
本発明の好ましい形態では、前記上部電極体と前記下部電極体とが、連結部材により上下に間隔をおいて連結されていることを特徴とする。前記連結部材として絶縁体を用いることにより、前記上部電極体と前記下部電極体との絶縁性を確保することができる。
本発明の好ましい形態では、前記連結部材の上部と下部に雌ネジがそれぞれ設けられ、前記上部電極体と下部電極体とが前記雌ネジにねじ込む雄ネジにより連結されている。このように上部電極体と下部電極体とをねじ止めによって連結することにより、組立工程を容易にすることができ、また、メンテナンスや部品交換の際の分解も行うことができる。
本発明の好ましい形態では、前記上部電極体と前記下部電極体の少なくとも一方が、導電性金属からなる形鋼により形成されている。これにより、溝形鋼等の規格品や市販品を採用して、高精度かつ安価に製作することができる。
本発明によれば、避雷極部材を横方向に延在する構成とすることにより、PDCEと同様に落雷現象を起き難くし、かつ、棟上げ導体方式のように被保護体の外縁部に設置することのできる、落雷抑制型避雷装置を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る落雷抑制型避雷装置の避雷極部材連結部近傍の一部断面斜視図である。 本発明の実施形態1に係る落雷抑制型避雷装置の支持部材接合部の断面図である。 本発明の実施形態1に係る落雷抑制型避雷装置の避雷極部材連結部近傍の断面図である。 本発明の実施形態1に係る落雷抑制型避雷装置の連結電極体の斜視図である。 本発明の実施形態1に係る落雷抑制型避雷装置の平面図である。 本発明の実施形態2に係る落雷抑制型避雷装置の平面図である。 本発明の実施形態3に係る落雷抑制型避雷装置の支持部材接合部の断面図である。 本発明の実施形態4に係る落雷抑制型避雷装置の避雷極部材連結部近傍の断面図である。 本発明の実施形態4に係る落雷抑制型避雷装置の連結電極体の斜視図である。 本発明の実施形態5に係る落雷抑制型避雷装置の平面図である。 本発明の実施形態5に係る落雷抑制型避雷装置の避雷極部材の端部構造を示す部分縦断面図である。 本発明の実施形態6に係る落雷抑制型避雷装置の支持部材接合部の断面図である。 本発明の実施形態6に係る落雷抑制型避雷装置の平面図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について、図1〜図5を参照して詳細に説明する。
これらの図において、図1は避雷極部材の連結部近傍の一部断面斜視図を、図2は支持部材接合部の断面図を、図3は避雷極部材連結部近傍の断面図を、図4は連結電極体の斜視図をそれぞれ示し、図5は落雷抑制型避雷装置全体の平面図を示す。
実施形態1に係る落雷抑制型避雷装置Aは、図1および図2に示すように、避雷極部材1と、それを支えて取り付け部3に固定するための支持部材2と、を備えている。
避雷極部材1は、上側に配置されて横方向に延在する横長の上部電極体11と、上部電極体11の下側に配置されてその上部電極体11と共に横方向に延在する横長の下部電極体12と、それら上部電極体11と下部電極体12との間に配置されて両者を絶縁する絶縁体13と、を備えている。この避雷極部材1は全体として中空に形成されている。
支持部材2は、避雷極部材1の横方向に任意の間隔を置き、複数設けられている。
上部電極体11ならびに下部電極体12は共に溝形鋼様の形状であるが、上部電極体11には断面C形のものが採用されている。これにより、上部電極体11の上面に曲面部11cが形成されている。
絶縁体13は、その断面において、上底が下底よりも短い台形となるような、角柱状に形成されている。絶縁体13の上面には上部溝13aが設けられ、上部電極体11の下縁部が嵌合されている。また、絶縁体13の下面には下部溝13bが設けられ、下部電極体12の上縁部が嵌合されている。
絶縁体13の形状をこのような台形柱状とすることにより、上部電極体11と下部電極体12との間の絶縁性能を確保しつつ、避雷極部材1の上面の面積を小さくし、積雪等の影響を受け難い構成とすることができる。
避雷極部材1と支持部材2との接合個所には、連結部材14が設けられている。連結部材14は円柱状に形成され、上面が上部電極体11に、底面が下部電極体12に接しており、連結部材14の上面には上部電極体11を固定するための雌ネジ14aが設けられ、底面には下部電極体12を固定するための雌ネジ14bが設けられている。
避雷極部材1と支持部材2との接合個所では、上部電極体11に上部電極体を固定する雄ネジ15の挿通孔11aが設けられている。図2に示すように、雄ネジ15を挿通孔11aに挿通し、連結部材14の上面に設けられた雌ネジ14aに螺合することにより、上部電極体11と連結部材14とが固定されている。
避雷極部材1と支持部材2との接合個所では、下部電極体12に雄ねじ付き支持棒21の挿通孔12aが設けられている。図2に示すように、支持棒21を挿通孔12aに挿通し、連結部材14の下面に設けられた雌ネジ14bに螺合されている。そして支持パイプ22が支持棒21に挿通され、ナット27の締め込みによって、連結部材14と、下部電極体12と、支持パイプ22とが固定されている。
支持パイプ22の下面にはパイプフランジ23が嵌合され、ナット28の締め込みによって固定されている。そして取り付けプレート24に設けられた挿通孔24bに支持棒21が挿通され、ナット29の締め込みによって固定されている。
そして、プレート24を固定する雄ネジ30が、取り付けプレート24に設けられた挿通孔24aに挿通され、取り付け部3に設けられた雌ネジ3bに螺合されることにより、落雷抑制型避雷装置Aが取り付け部3に固定される。固定プレート24の下面と取り付け部3の上面とを密着させるために、取り付け部3の上面には、支持棒21ならびにプレート固定ナット28に干渉しないように取り付け凹部3aが設けられている。
取り付け部3がコンクリートなどによって形成されている場合には、プレートの固定のための雄ネジ30と雌ネジ3bに代えて、アンカーボルトなどを使用してもよい。
また、雄ネジ30と固定プレート24との間に、接地線25の一端を挟み込みこんで電気的に接続し、図示しない他端を大地に電気的に接続する。
実施形態1では、ビルなどの、上面から見た際に概略矩形となっている陸屋根を持つ建造物を被保護体とし、屋上のパラペットもしくはフェンスを取り付け部3として、本発明に係る落雷抑制型避雷装置Aを設置している。そのために、図5に示すように、直線型の単位避雷極部材A1と、曲線型の単位避雷極部材A2とを複数連結することにより、被保護体である建造物の屋上の外縁部に沿った形状に、落雷抑制型避雷装置Aを構成している。
単位避雷極部材の連結部Jでは、連結電極体16が設けられている。連結電極体16は上部電極体11の下面に沿うように形成されており、その両端部には雌ネジ16aが設けられている。
図3に示すように、単位避雷極部材の連結部Jでは、雄ネジ17が上部電極体11の端部に設けられた挿通孔11bに挿通され、連結電極体16に設けられた雌ネジ16aに螺合されている。連結電極体16の両端にそれぞれ別の単位避雷極部材の上部電極体11を固定することにより、それらの上部電極体11間が機械的、電気的に接続される。
各単位避雷極部材の下部電極体12間については、各単位避雷極部材の端部に設けられた支持部材2間を導線26にて電気的に接続する。または、各単位避雷極部材の支持部材2について、それぞれに接地線25を設け、大地に電気的に接続してもよい。
避雷極部材1の上部電極体11、下部電極体12、連結電極体16、および支持部材2は、ステンレス等の耐久性および導電性のある金属で形成されている。下部電極体12は、支持部材2および接地線25を介して大地に電気的に接続される。これにより、この落雷抑制型避雷装置Aを鉛直に設置した状態において、雷雲等の影響により大地や構造物等が正電荷に帯電すると、上部電極体11の表面は負電荷に帯電し、大地や構造物等が負電荷に帯電すると、上部電極体の表面は正電荷に帯電するように設計されている。なお、この帯電機能自体は既存のPDCEと同様の原理に基づいている。
また、ビルなどのように、屋上に人が立ち入る施設においては、本発明に係る落雷抑制型避雷装置Aを手摺りとして利用することができる。即ち、この実施形態1に係る落雷抑制型避雷装置Aは、その避雷極部材1をほぼ水平方向となる横方向に延在させると共に、上部電極体11の上面を断面C形状に湾曲させた構成としている。これにより、避雷極部材1は、落雷抑制機能に加えて、通常の手摺りと同様の機能も同時に発揮できる構成としている。
(実施形態2)
図6は、本発明に係る落雷抑制型避雷装置を、煙突上部に設置した場合の平面図である。なお、同実施形態において、実施形態1と基本的に同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
この実施形態2に係る落雷抑制型避雷装置Bも、避雷極部材1と、それを支えて取り付け部3に固定するための支持部材2と、を備えている。
また、この実施形態2に係る落雷抑制型避雷装置Bも、複数の単位避雷極部材によって構成されており、曲線型に形成された単位避雷極部材B1が複数連結されている。
このように全体として円型となるように落雷抑制型避装置Bを構成することにより、煙突などの上面から見た際に概略円型となっている建造物の外縁部に設置することができる。
なお、避雷極部材1の上部電極体11、下部電極体12、連結電極体16、および支持部材2を、ステンレスなどの導電性と耐熱性を兼ね備えた素材で、絶縁体13および連結部材14を、ファインセラミックなどの絶縁性と耐熱性を兼ね備えた素材で形成することにより、落雷抑制型避雷装置Bの耐熱性を高め、排気により高温となる煙突へも取り付けることができる。
また、避雷突針や棟上げ導体などの避雷装置が設置された煙突において、排気に水素ガスなどの可燃性の高いガスが含まれる場合には、煙突に直接の落雷が起きずとも、雷雲接近時に排気口付近で発生した上向きストリーマによって、ガスに着火する場合もある。
そのため、落雷抑制型避雷装置Bの排気口への設置は、PDCEの原理によって上向きストリーマの発生を抑制し、可燃性ガスへの着火を防ぐという効果も期待できる。
(実施形態3)
図7は、本発明の実施形態3に係る落雷抑制型避雷装置の、支持部材接合部の断面図である。なお、同実施形態において、実施形態1と基本的に同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
この実施形態3に係る落雷抑制型避雷装置Cも、避雷極部材1と、それを支えて取り付け部3に固定するための支持部材2と、を備えている。
避雷極部材1は、上下に配置されて互いに横方向に延在する横長の上部電極体11と下部電極体12と、それら上部電極体と下部電極体との間に配置されて両者を絶縁する絶縁体13と、を備えている。
上部電極体11は溝形鋼様の形状で、その上面には曲面部11cが形成されており、下部電極体12はH形鋼様の形状である。
これにより、下部電極体12の材料として、H形鋼等を利用し、製造工程を容易にすることができる。
また、下部電極体12の下部に伸びたフランジ部12bにより、支持部材2との接合部に雨水などが伝い、支持部材2の内部に侵入することを抑制できる。
(実施形態4)
図8は、本発明の実施形態4に係る落雷抑制型避雷装置の、避雷極部材連結部近傍の断面図である。なお、同実施形態において、実施形態1と基本的に同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
この実施形態4に係る落雷抑制型避雷装置Dも、避雷極部材1と、それを支えて取り付け部3に固定するための支持部材2と、を備えている。
避雷極部材1は、上下に配置されて互いに横方向に延在する横長の上部電極体11と下部電極体12と、それら上部電極体と下部電極体との間に配置されて両者を絶縁する絶縁体13と、を備えている。
上部電極体11ならびに下部電極体12は共に溝形鋼様の形状であり、上部電極体11の上面には曲面部11cが形成されている。
上部電極体の曲面部11cと絶縁体13との間の側面部11d、ならびに下部電極体の底面部12cと絶縁体13との間の側面部12dは、平面に形成されている。
この実施形態4に係る落雷抑制型避雷装置Dも、複数の単位避雷極部材によって構成されており、その連結部Jには、連結電極体16が設けられている。
連結電極体16は平面に形成されており、その両端部には雌ネジ16aが設けられている。
単位避雷極部材の連結部Jでは、雄ネジ17が上部電極体11の端部に設けられた挿通孔11bに挿通され、連結電極体16に設けられた雌ネジ16aに螺合されている。連結電極体16の両端にそれぞれ別の単位避雷極部材の上部電極体11を固定することにより、それらの上部電極体11間が機械的、電気的に接続される。
単位避雷極部材の連結部Jでは、雄ネジ17が上部電極体12の端部に設けられた挿通孔12bに挿通され、連結電極体16に設けられた雌ネジ16aに螺合されている。連結電極体16の両端にそれぞれ別の単位避雷極部材の下部電極体12を固定することにより、それらの下部電極体12間も機械的、電気的に接続される。
このように下部電極体12についても、連結電極体16によって電気的に接続することにより、支持部材2間の電気的接続を行う導線26を省略した構成とすることができる。
(実施形態5)
図10は、本発明の実施形態5に係る落雷抑制型避雷装置の平面図である。なお、同実施形態において、実施形態1と基本的に同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
この実施形態5に係る落雷抑制型避雷装置Eも、避雷極部材1と、それを支えて取り付け部3に固定するための支持部材2と、を備えている。
実施形態5でも、実施形態1と同じく、ビルなどの、上面から見た際に概略矩形となっている陸屋根を持つ建造物を被保護体とし、屋上のパラペットもしくはフェンスを取り付け部3として、本発明に係る落雷抑制型避雷装置Eを設置している。ただし、この実施形態においては、取り付け部3は被保護体の外周を一周しておらず、落雷抑制型避雷装置Eは両端部を有している。
そのため、この実施形態では、直線型の単位避雷極部材E1と、曲線型の単位避雷極部材E2とを複数連結し、それらの両端部に端部避雷極部材E3を設け、落雷抑制型避雷装置Eを構成している。
図11は、端部避雷極部材E3と単位避雷極部材E1の連結部の、部分縦断面図である。
端部避雷極部材E3は、図11に示すように、上部電極体110と下部電極体120と、それら上部電極体110と下部電極体120との間に配置されて両者を絶縁する絶縁体130とを備えている。
絶縁体130は、単位避雷極部材E1の絶縁体13と同様、台形柱状に形成されているが、その両端面が単位避雷極部材E1との連結面に向くように、湾曲している。絶縁体130の上面には上部溝130aが設けられ、上部電極体110が嵌合されている。また、絶縁体130の下面には下部溝130bが設けられ、下部電極体120が嵌合されている。
上部電極体110の単位避雷極部材E1との連結面側の一端は、単位避雷極部材E1の上部電極体11と同様、断面C形に形成されており、他端には端面部110eを有している。
下部電極体120の単位避雷極部材E1との連結面側の一端は、単位避雷極部材E1の下部電極体12と同様、溝形鋼様に形成されており、他端には端面部120eを有している。
端部避雷極部材E3の上部電極体110と、単位避雷極部材E1の上部電極体11とは、連結電極体16を介して電気的および機械的に接続されている。
端部避雷極部材E3の下部電極体120と、単位避雷極部材E1の下部電極体12とも、同様に、連結電極体160を介して電気的および機械的に接続されている。
そして、端部避雷極部材E3と単位避雷極部材E2についても、同様にして連結されている。
このように、端部避雷極部材E3は、単位避雷極部材E1又は単位避雷極部材E2と連結される一端が解放され、もう一端が閉じられた構造となっており、落雷抑制型避雷装置Eの両端を端部避雷極部材E3によって閉じることにより、落雷抑制型避雷装置Eの内部への雨水や異物の侵入を抑制することができる。
また、落雷抑制型避雷装置Eが手摺りを兼ねる場合には、外観や安全の面においても、端部避雷極部材E3を設けることは有用である。
(実施形態6)
図12は、本発明の実施形態6に係る落雷抑制型避雷装置の、支持部材接合部の断面図である。なお、同実施形態において、実施形態1と基本的に同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
この実施形態6に係る落雷抑制型避雷装置Fも、避雷極部材1と、それを支えて取り付け部3に固定するための支持部材2と、を備えている。
避雷極部材1は、上下に配置されて互いに横方向に延在する横長の上部電極体11と下部電極体12と、それら上部電極体と下部電極体との間に配置されて両者を絶縁する絶縁体13と、を備えている。
支持部材2は、クランク状ステー210と取り付けプレート24とを備え、避雷極部材1の横方向に任意の間隔を置き、複数設けられている。
クランク状ステー210は、上面に挿通孔210aを、下面に雌ネジ210bを、それらの軸が偏心した形態で有している。
雄ネジ211を、クランク状ステー210に設けられた挿通孔210a、および下部電極体12に設けられた挿通孔12aに挿通し、連結部材14に設けられた雌ネジ14bに螺合することにより、避雷極部材1がクランク状ステー210の上側に固定される。
また、雄ネジ212を取り付けプレート24に設けられた挿通孔24bに挿通し、クランク状ステー210に設けられた雌ネジ210bに螺合することにより、取り付けプレート24がクランク状ステー210の下側に固定される。
そして、雄ネジ29を、取り付けプレート24に設けられた挿通孔24aに挿通し、取り付け対象3に設けられた雌ネジ3bに螺合することにより、支持部材2が取り付け対象3に固定される。
このように、クランク状ステー210を備えた支持部材2によって、避雷極部材1を取り付け対象3に取り付けることにより、避雷極部材1を鉛直に保ちながら、図13に示すように、落雷抑制型避雷装置Fを取り付け対象3の外縁部よりも外側に張り出した形態で設置することができる。
これにより、被保護範囲が広がり、取り付け対象3の外縁部に対する落雷抑制効果をより高めることができる。特に、落雷しやすい四角部分も効果的に保護することができる。
1 避雷極部材
2 支持部材
3 取り付け対象
11、110 上部電極体
11a 挿通孔
11c 曲面部
11d 側面部
110e 端面部
12、120 下部電極体
12a 挿通孔
12b フランジ部
12c 底面部
12d 側面部
120e 端面部
13、130 絶縁体
13a、130a 上部溝
13b、130b 下部溝
14 連結部材
14a、14b 雌ネジ
15 雄ネジ
16、160 連結電極体
17 雄ネジ
21 支持棒
22 支持パイプ
23 パイプフランジ
24 取り付けプレート
24a 挿通孔
25 接地線
26 導線
27、28、29 ナット
210 クランク状ステー
210a 挿通孔
210b 雌ネジ
211、212 雄ネジ
30 雄ネジ
3a 取り付け凹部
3b 雌ネジ
A、B、C、D、E、F 落雷抑制型避雷装置
A1、A2、B1、E1、E2、F1、F2 単位避雷極部材
E3 端部避雷極部材
J 連結部

Claims (12)

  1. 被保護体に添って横方向に延在する横長の避雷極部材と、その避雷極部材を支持する支持部材と、を備え、
    前記避雷極部材は、上下に配置されて互いに横方向に延在する横長の上部電極体と下部電極体とを有し、
    前記上部電極体と前記下部電極体との間には、それら上部電極体と下部電極体とを絶縁する絶縁体が設けられ、
    前記避雷極部材は、一端及び他端を有する複数の単位避雷極部材により構成され、隣り合う単位避雷極部材の端部どうしが連結され、
    前記支持部材は、前記避雷極部材の一端及び他端方向に間隔をおいて複数設けられていることを特徴とする落雷抑制型避雷装置。
  2. 前記避雷極部材は、横方向に延在して一周する環状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の落雷抑制型避雷装置。
  3. 前記隣り合う単位避雷極部材の端部どうしが電気的に接続されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の落雷抑制型避雷装置。
  4. 前記避雷極部材は、両端が解放された単位避雷極部材と、その単位避雷極部材の解放部を閉じる端部避雷極部材とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の落雷抑制型避雷装置。
  5. 前記単位避雷極部材の下部電極体どうしが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  6. 前記避雷極部材は、前記支持部材を介して構造物上に設置されていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  7. 前記避雷極部材の少なくとも一部が、構造物の外周に沿って配置されていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  8. 前記避雷極部材の少なくとも一部が、構造物の外壁面よりも外側に配置されていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  9. 前記避雷極部材が手摺りを兼ねていることを特徴とする、請求項1〜8の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  10. 前記上部電極体と前記下部電極体とが、連結部材により上下に間隔をおいて連結されていることを特徴とする、請求項1〜9の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
  11. 前記連結部材の上部と下部に雌ネジがそれぞれ設けられ、前記上部電極体と下部電極体とが前記雌ネジにねじ込む雄ネジにより連結されていることを特徴とする、請求項10に記載の落雷抑制型避雷装置。
  12. 前記上部電極体と下部電極体の少なくとも一方が導電性金属からなる形鋼により構成されていることを特徴とする、請求項1〜11の何れかに記載の落雷抑制型避雷装置。
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