JP2019026974A - 喫煙物品用巻紙および喫煙物品巻紙を用いたシガレット - Google Patents

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Abstract

【課題】通気度が高く、たばこ巻き上げ機での取り扱いが可能な喫煙物品用巻紙を提供する。
【解決手段】クレープ紙からなる喫煙物品用巻紙。
【選択図】図1

Description

本発明は、通気度の高い喫煙物品用巻紙と、この喫煙物品用巻紙を用いたシガレットに関する。
図1に、シガレットの構造例を示す。
シガレット1は、たばこ葉刻み11を喫煙物品用巻紙12で包んだたばこロッド10と、フィルター素材21をプラグ用紙22で包んだフィルター部20とを備え、たばこロッド10とフィルター部20とがチップ用紙30により接続されて構成されている。
喫煙物品用巻紙は、通常、木材パルプや亜麻等の非木材パルプ等のパルプに、不透明性を向上させるための炭酸カルシウム等の白色填料を加えて抄紙し、さらに燃焼性を調節するための有機酸や無機酸のアルカリ金属塩等の燃焼調節剤を塗工して製造する。例えば、本発明者らは、特定の粒径を有する炭酸カルシウムと燃焼調節剤とを含有する燃焼によって生じた灰が飛散、脱落しにくい喫煙物品要巻紙を提案している(特許文献1)。
喫煙物品用巻紙の通気度が高いと、喫煙時にたばこロッド側面の巻紙から空気が入って煙が薄くなり、吸い込むタール分(やに)が少なくなるため、低タールたばことすることができる(特許文献2)。また、通気度の高い喫煙物品用巻紙は、不完全燃焼による有害な一酸化炭素等の発生を抑制することができる。一方、通気度の高い紙は、強度が弱く紙切れが生じやすいという問題がある。
ここで、喫煙物品用巻紙は、たばこロッド製造時にたばこ巻き上げ機により取り扱われる。たばこロッドは、高速・大量に製造されるものであり、たばこロッドに用いられる喫煙物品用巻紙には、製造時に紙切れしないだけの機械的強度が要求される。そのため、喫煙物品用巻紙の通気度の向上には限界があり、上限は80c.u.程度である。
特許第5997356号公報 特開2000−157245号公報
本発明は、通気度が高く、たばこ巻き上げ機での取り扱いが可能な喫煙物品用巻紙を提供することを目的とする。
本発明の課題を解決するための手段は、以下の通りである。
1.クレープ紙からなることを特徴とする喫煙物品用巻紙。
2.引張エネルギー吸収量が10.0J/m以上50.0J/m以下であることを特徴とする1.に記載の喫煙物品用巻紙。
3.通気度が50c.u.以上1500c.u.以下であることを特徴とする1.または2.に記載の喫煙物品用巻紙。
4.前記喫煙物品用巻紙の密度が0.2g/cm以上0.4g/cm以下であることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の喫煙物品用巻紙。
5.1.〜4.のいずれかに記載の喫煙物品用巻紙によりたばこ刻みが包まれているたばこロッドと、該たばこロッドの一端にチップペーパーにより同軸上に接続されたフィルターとを有することを特徴とするシガレット。
本発明の喫煙物品用巻紙は、クレープ紙からなる。クレープ紙は嵩高であり、50c.u.以上の通気度とすることができる。また、クレープ紙は、引張強さが弱いが、破断伸びが大きいため、引張エネルギー吸収量が大きい。そのため、本発明の喫煙物品用巻紙は、引張強さが弱いにもかかわらず、高速たばこ巻き上げ機によるシガレット製造時に紙切れが起こりにくく、シガレットを高速で製造することができる。
クレープ紙は、その表面が粗く、独特の模様と質感とを備えている。そのため、本発明の喫煙物品用巻紙を用いたシガレットは、表面が平滑な巻紙を用いたシガレットと比較すると、ナチュラルな風合いと独特の質感を備え、高級なイメージを醸すことができる。
シガレットの構造例を示す図
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の喫煙物品用巻紙(以下、巻紙ということがある。)は、クレープ紙からなることを特徴とする。
クレープ紙とは、小さなしわ(立体的な凹凸)をもった紙の総称であり、MD方向にしわがよせられ、MD方向の起伏を断続的に有する。クレープ紙のしわは、抄紙工程において、クレープ加工、クルパック加工などにより形成される。
<パルプ>
本発明の喫煙物品用巻紙は、針葉樹パルプや広葉樹パルプなどの木材パルプ、亜麻パルプ、大麻パルプ、サイザル麻パルプ、エスパルトなどの非木材パルプから抄造することができる。パルプとしては、特に制限されないが、亜麻パルプが喫味に優れるため好ましい。ただし、亜麻パルプは、木材パルプと比較して高価であるため、木材パルプも好適に使用することができる。パルプの種類としては、クラフト蒸解法、酸性・中性・アルカリ亜硫酸塩蒸解法、ソーダ塩蒸解法等による化学パルプ、グランドパルプ、ケミグランドパルプ、サーモメカニカルパルプ等を使用できる。また、これらのパルプを適宜配合して用いることもできる。
<白色填料>
シガレットの燃焼は、まず始めに外周の巻紙が燃焼し、次第に内部のたばこ葉刻みが熱分解しながら炭となって燻焼していく。巻紙が燃焼し灰が形成された後に、シガレット内部が熱分解を起こして体積が減少する。この際、巻紙由来の灰分層が薄いと、体積変化に耐えられず、ひび割れが発生し、それが過度に進むとひびにより生じた巻紙の灰片がシガレットから脱落する。喫煙物品用巻紙の紙中に含まれる白色填料を増やすことにより、巻紙由来の灰分層が厚くなり、この灰のひび割れと灰片の脱落とを低減することができる。白色填料の量は、喫煙物品用巻紙の全質量に対して20質量%以上50質量%以下であることが好ましい。白色填料の量が20質量%未満では、灰分層が薄くなり、ひび割れや脱落が生じやすい。白色填料の量が50質量%より多いと、巻紙の強度が低下して、たばこ巻き上げ機での取り扱い時に破れやすくなる。
白色填料としては、炭酸カルシウム、二酸化チタン、カオリン等、一般的に喫煙物品用巻紙に用いられている白色填料を使用することができるが、喫味等から炭酸カルシウムを使用することが好ましい。炭酸カルシウムの結晶形は特に制限されないが、レーザー回折散乱法によるD50メジアン径が1.8μm以上5.5μm以下であることが好ましい。D50メジアン径が1.8μm未満では抄紙工程における白色填料の歩留りが悪化し製造が困難となる。また、D50メジアン径が5.5μmより大きいと、灰が凝結し難くなり、灰分層を厚くしても、ひび割れや脱落が生じやすくなる。
喫煙物品用巻紙1平方メートル当たりの白色填料の量は、5g/m以上30g/m以下であることが好ましい。白色填料の量が5g/m未満では灰分層が薄くなり、ひび割れや脱落が生じやすい。白色填料の量が30g/mより多い場合は、低坪量では強度が得られ難く、喫煙物品用巻紙として必要な強度を得るには坪量が大きくなりすぎて、たばこ巻き上げが困難となる。なお、喫煙物品用巻紙の坪量は、通常22.5g/m以上62g/m以下の範囲である。
<燃焼調節剤>
本発明の喫煙物品用巻紙には、一般的に喫煙物品用巻紙に使用できる燃焼調節剤を用いることができる。例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム・カリウム(ロッシェル塩)、これらの混合物等のカルボン酸のアルカリ金属塩、またはリン酸カリウム、リン酸アンモニウム等のリン酸塩を含むアルカリリン酸塩を添加できる。
燃焼調節剤の含有量は、0.6質量%以上4.0質量%以下であることが好ましく、1.1質量%以上2.9質量%以下であることがより好ましい。燃焼調節剤の含有量が0.6質量%未満であると紙中に十分な白色填料があっても灰が凝結せず、飛散性が改善されない。また、燃焼調節剤が4.0質量%より多いと苦味が強くなりシガレットの喫味が損なわれる。燃焼調節剤が喫煙物品用巻紙の灰に及ぼす影響は十分に解明されていないが、灰中に適正量の炭化残留分が存在した場合、灰中の白色填料粒子同士を固着させ、灰の凝結性を高めているものと推定される。
<でんぷん>
本発明の喫煙物品用巻紙において、機械強度を向上させるために、紙力増強剤を配合することができる。喫煙物品用巻紙に用いられる紙力増強剤は、安全性や喫味の点から、酸化でんぷん等の各種でんぷんを用いることができる。各種でんぷんの含有量は、0.2g/m以上0.9g/m以下であることが好ましい。でんぷんの含有量が0.2g/m未満では、機械強度の向上効果が期待できず、でんぷんの含有量が0.9g/mより多いと、喫味や通気度が低下してしまう。でんぷんを配合することにより喫味が低下するが、でんぷんの種類によって喫味への影響が異なる。各種変性でんぷんの中では、酸化でんぷんが喫味への影響が少なく、さらに、酸化でんぷんの中でも、コーン由来の酸化でんぷんを用いることが、喫味の点から好ましい。
本発明の喫煙物品用巻紙は、クレープ紙からなる。クレープ紙は、しわを有さない未加工紙と比較して嵩高となるため、厚さが増加し、密度が低下する。未加工紙からなる喫煙物品用巻紙は、厚さが25〜45μm程度、密度が0.6〜0.8g/cm程度であるのに対し、本発明の喫煙物品用巻紙は、厚さが60μm以上130μm以下、密度が0.2g/cm以上0.4g/cm以下とすることができる。
クレープ紙は、未加工紙と比較して嵩高であるため、通気度が大きくなる。本発明の喫煙物品用巻紙は、通気度が50c.u.以上1500c.u.以下であることが好ましい。本発明の喫煙物品用巻紙は、従来の未加工紙からなる喫煙物品用巻紙と比較して通気度が顕著に大きいため、低タールタバコの巻紙として、好適に利用することができる。
ここで、喫煙物品用巻紙を、たばこ巻き上げ機で取り扱うためには、JIS P8113で定義される引張強さ(MD)が10.0N/15mm以上であることが要求される。さらに、PROTOS(ハウニ社)のような高速たばこ巻き上げ機で取り扱うためには、JIS P8113で定義される引張強さ(MD)で13.0N/15mm以上が必要であるとされる。上記した引張強さ(MD)を満足しない喫煙物品用巻紙は、タバコ巻き上げ機で取り扱うと紙切れが生じやすく、シガレットの高速生産、大量生産に不向きである。
クレープ紙は、未加工紙と比較して、破断伸び(MD)は大きいが、引張強さ(MD)が小さく、引張強さ(MD)を10.0N/15mm未満とすることもできる。ここで、しわを有さない未加工紙からなる喫煙物品用巻紙の破断伸び(MD)は、通常1.5%以下である。それに対し、クレープ紙からなる喫煙物品用巻紙は、MD方向に延伸した際に、しわが伸びるため、2.5%以上の破断伸び(MD)を有する。
クレープ紙は、引張強さ(MD)が10.0N/15mm未満であっても、破断伸び(MD)が2.5%以上と大きいため、10.0J/m以上の大きな引張エネルギー吸収量(MD)を有する。そのため、引張強さ(MD)が10.0N/15mm以下であるクレープ紙を用いた場合でも、高速たばこ巻き上げ機によるシガレット製造時に紙切れが起こりにくく、シガレットを高速で製造することができる。なお、クレープ紙からなる喫煙物品用巻紙の引張エネルギー吸収量(MD)の上限は、50.0J/m程度である。
<抄紙>
本発明の喫煙物品用巻紙を製造する抄紙機としては、長網式抄紙機、丸網式抄紙機、傾斜短網式抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機等のいずれを用いることができる。また、抄紙は中性抄紙、アルカリ性抄紙のいずれかの方式で行われる。また、必要に応じて、硫酸バンドや、各種のアニオン性、カチオン性、ノ二オン性、あるいは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助剤を添加することができる。さらに、必要に応じて、染料、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の製紙用添加剤を添加することができる。
抄紙工程において、クレープ加工、または、クルパック加工を施すことにより、本発明のクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙を得ることができる。
クレープ加工は、通常、ロールにクレーピングドクターといわれる刃を当てて、ロールに密着した紙匹を刃で削り取るようにして行われ、乾燥した後にしわを付けるドライ法と湿紙の状態でしわを付けるウェット法に分けられる。
ドライ法は、ヤンキードライヤーに刃を当て、ヤンキードライヤーで乾燥した後にドライヤー表面に貼りついた紙匹を削り取ることで紙にしわをつけるので、一般に柔らかい紙が得られる。
ウェット法は、ドライヤーパート前のプレスロールに刃を当て、湿紙の状態でプレスロールに密着した紙匹を削り取ることでしわを付け、しわが伸びないようドライヤーパートの回転速度をプレスロールの回転速度より下げて乾燥される。ウェット法のドライヤーパートは、ヤンキードライヤー、多筒ドライヤー、熱風ドライヤーなど適宜の乾燥工程で乾燥すればよい。ウェット法は、一般に表面積の多い紙が得られる。
本発明において、クレープ加工を施す場合、嵩高で引張エネルギー吸収量を大きく、また、通気度を高くすることができ、いわゆる比表面積の多い紙の製造に適したウェット法が好ましい。
クルパック加工は、通常、抄紙機のドライヤ群内に設置されたクルパック装置で行われる。クルパック加工は、ウェブをロールとエンドレスのゴム製ブランケットとの間に搬入し、ニップバーとゴム製ブランケットとでウェブを圧縮する間に、あらかじめ伸長させておいたブランケットが収縮することによってウェブを収縮させることにより施される。
本発明のクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙は、上記ドライクレープ加工、ウェットクレープ加工、クルパック加工などの抄紙工程での加工のほかに、抄紙された紙に後から小さなしわ(立体的な凹凸)を形成する二次加工により製造することもできる。二次加工としては、ドライクレープ加工のほかに、マイクレックス加工(特表2009−522466参照)、エンボス加工などが挙げられる。
<シガレット>
本発明の喫煙物品用巻紙でたばこ葉刻み等を包むことにより、たばこロッドが製造され、たばこロッドとフィルター部がチップ用紙で接続されることによりシガレットが製造される。
喫煙物品用巻紙は、たばこロッド製造時にCD方向に丸められる。本発明のクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙は、CD方向に広がる小さなしわを有するため、この喫煙物品用巻紙を使用した本発明のシガレットは、たばこロッド部に円周方向に広がるしわ、起伏を有する。そのため、本発明のシガレットは、ナチュラルな風合いと独特の質感を備え、高級なイメージを醸すことができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
「実施例1」
木材パルプ(針葉樹パルプ:65%、広葉樹パルプ:35%)をろ水度63°SRに叩解し、炭酸カルシウム(白石工業製PCX−850)を木材パルプの全質量に対し35質量%添加して原料スラリーを調成した。この原料スラリーを長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、クエン酸ナトリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三ナトリウム二水和物)、およびクエン酸カリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三カリウム一水和物)の95/5混合液を塗工した後、ウェット法にてクレープ加工を施してから、密度:0.336g/cm3となるように乾燥させて、坪量:26.9g/m2、厚さ:80.0μm、灰分:21.3%、通気度:201c.u.であるクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「実施例2」
木材パルプ(針葉樹パルプ:65%、広葉樹パルプ:35%)をろ水度63°SRに叩解し、炭酸カルシウム(白石工業製PCX−850)を木材パルプの全質量に対し56質量%添加して原料スラリーを調成した。この原料スラリーを長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、クエン酸ナトリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三ナトリウム二水和物)、およびクエン酸カリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三カリウム一水和物)の95/5混合液を塗工した後、ウェット法にてクレープ加工を施してから、密度:0.268g/cm3となるように乾燥させて、坪量:30.3g/m2、厚さ:113μm、灰分:32.0%、通気度:483c.u.であるクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「実施例3」
木材パルプ(針葉樹パルプ:65%、広葉樹パルプ:35%)をろ水度63°SRに叩解し、炭酸カルシウム(白石工業製PCX−850)を木材パルプの全質量に対し37質量%添加し、原料スラリーを調成した。この原料スラリーを長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、クエン酸ナトリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三ナトリウム二水和物)、およびクエン酸カリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三カリウム一水和物)の95/5混合液を塗工した後、ウェット法にてクレープ加工を施してから、密度:0.360g/cm3となるように乾燥して、坪量:33.5g/m2、厚さ:93.0μm、灰分:21.3%、通気度:201c.u.であるクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「実施例4」
亜麻パルプをろ水度68°SRに叩解し、炭酸カルシウム(白石工業製PCX−850)を亜麻パルプの全質量に対し30質量%添加し、原料スラリーを調成した。この原料スラリーを長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、クエン酸ナトリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三ナトリウム二水和物)、およびクエン酸カリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三カリウム一水和物)の95/5混合液を塗工した後、ウェット法にてクレープ加工を施してから、密度:0.361g/cm3となるように乾燥して、坪量:29.6g/m2、厚さ:82.0μm、灰分:24.6%、通気度:237c.u.であるクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「実施例5」
亜麻パルプをろ水度69°SRに叩解し、炭酸カルシウム(白石工業製PCX−850)を亜麻パルプの全質量に対し34質量%添加し、原料スラリーを調成した。この原料スラリーを長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、クエン酸ナトリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三ナトリウム二水和物)、およびクエン酸カリウム(Jungbunzlauer社製、クエン酸三カリウム一水和物)の95/5混合液を塗工した後、ウェット法にてクレープ加工を施してから、密度:0.252g/cmとなるように乾燥して、坪量:28.2g/m2、厚さ:112μm、灰分:31.8%、通気度:954c.u.であるクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「比較例1」
クレープ加工を施さない以外は実施例1と同様にして、坪量:22.8g/m2、厚さ:33.1μm、密度:0.689g/cm3、灰分:21.4%、通気度:9.4c.u.である未加工紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「比較例2」
クレープ加工を施さない以外は実施例2と同様にして、坪量:24.5g/m2、厚さ:34.3μm、密度:0.714g/cm3、灰分:32.3%、通気度:19.9c.u.である未加工紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「比較例3」
クレープ加工を施さない以外は実施例3と同様にして、坪量:28.0g/m2、厚さ:39.1μm、密度:0.716g/cm3、灰分:21.1%、通気度:9.0c.u.である未加工紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「比較例4」
クレープ加工を施さない以外は実施例4と同様にして、坪量:26.5g/m2、厚さ:43.8μm、密度:0.605g/cm3、灰分:25.4%、通気度:19.0c.u.である未加工紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
「比較例5」
クレープ加工を施さない以外は実施例5と同様にして、坪量:26.5g/m2、厚さ:43.5μm、密度:0.609g/cm3、灰分:32.0%、通気度:34.4c.u.である未加工紙からなる喫煙物品用巻紙を得た。
<評価>
上記実施例、比較例において、下記評価を行った。結果を表1に示す。
(パルプろ水度)
各例で使用されたパルプ原料のろ水度は、JIS P8121−1に規定されるショッパー・リーグラ法により測定した。
(坪量)
各例で得られた喫煙物品用巻紙の坪量はJIS P8124に規定される方法により測定した。
(厚さ・密度)
各例で得られた喫煙物品用巻紙の厚さはJIS P8118に規定される方法により測定し、同規格の定める方法によって密度を計算した。
(引張強さ・破断伸び・引張エネルギー吸収量)
各例で得られた喫煙物品用巻紙の縦方向(MD方向)の引張強さ(MD)・破断伸び(MD)・引張エネルギー吸収量(MD)は、熊谷理機工業株式会社製:横型引張試験機(No.2000−C)を用いて、JIS P8113に規定された方法(縦方向のみ)に基づいて測定した。
(通気度)
各例で得られた喫煙物品用巻紙の通気度は、ボルグワールド製:ガス透過度試験機(Air Permeability Tester A20)を用いてISO2965に規定される方法により測定した。
(灰分)
各例で得られた喫煙物品用巻紙の灰分は、JIS P8252により測定された525℃における灰分量で示した。
Figure 2019026974
(たばこ巻き上げ)
各例で得られた喫煙物品用巻紙を使用し、たばこ巻き上げ機(ハウニ製 PROTOS)にて、円周:25mm、巻長さ:56mm、たばこ刻み充填量:0.50〜0.55gのフィルター付シガレットを作製した。
実施例1〜5で製造したクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙、および比較例1〜5で製造した喫煙物品用巻紙のいずれも、紙切れが生じることなくシガレットを製造することができた。実施例1〜5で製造したクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙は、引張強さ(MD)が6.0N/15mm未満であるにも関わらず、破断伸び(MD)が3.0%より大きく、10J/mより大きな引張エネルギー吸収量(MD)を有する。そのため、実施例1〜5で製造したクレープ紙からなる喫煙物品用巻紙は、引張強さ(MD)が小さいにも関わらず、高速たばこ巻き上げ機で取り扱うことができた。
符号の簡単な説明
1 シガレット
10 たばこロッド
11 たばこ葉刻み
12 喫煙物品用巻紙
20 フィルター部
21 フィルター素材
22 プラグ用紙
30 チップ用紙

Claims (5)

  1. クレープ紙からなることを特徴とする喫煙物品用巻紙。
  2. 引張エネルギー吸収量が10.0J/m以上50.0J/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の喫煙物品用巻紙。
  3. 通気度が50c.u.以上1500c.u.以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の喫煙物品用巻紙。
  4. 前記喫煙物品用巻紙の密度が0.2g/cm以上0.4g/cm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の喫煙物品用巻紙。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の喫煙物品用巻紙によりたばこ刻みが包まれているたばこロッドと、該たばこロッドの一端にチップペーパーにより同軸上に接続されたフィルターとを有することを特徴とするシガレット。
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