JP2019026578A - 抗菌及び抗ウイルス用組成物 - Google Patents

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【課題】天然物由来の成分を有効成分とし、皮膚への刺激性が少なく、菌及びウイルスに対して優れた抗菌性能及び不活化作用を有する抗菌及び抗ウイルス用組成物を提供する。【解決手段】(A)アスコフィラム・ノドサム(Ascophyllum nodsum)抽出物及び(B)二価アルコールを含有し、エタノールを含有しないことを特徴とする抗菌及び抗ウイルス用組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、抗菌及び抗ウイルス用組成物に関する。
食品工場や飲食店等の食品の製造・加工・調理を行う施設においては、病原性大腸菌やノロウイルス等による食中毒の発生防止が求められる。このため、食品の製造等を行う前にアルコール製剤で手指を消毒することや、食品製造の機械・器具にアルコール製剤を塗布することが一般的に行われている。そして、このような製剤において、菌やウイルスの不活化のため、人体に対する安全性が比較的高い天然物由来の成分を有効成分として配合したものが種々検討されている。
例えば、ベニバナ抽出物及びイザヨイバラ抽出物と、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール及びエタノールから選択される1種以上の溶媒とを含有してなる抗菌組成物(特許文献1)、(A)エタノール40〜60質量%と、(B)有機酸塩0.05〜0.5質量%と、(C)ユーカリ抽出物0.05〜0.5質量%とを含有する抗ウイルス剤(特許文献2)、0.002重量%〜0.1重量%のプロアントシアニジンを、43重量%〜52重量%のエタノール水溶液に含有してなる、殺ノロウイルス組成物(特許文献3)、フロログルシノール重合体を含む海藻抽出物と、エタノールとを含み、前記フロログルシノール重合体は、フロログルシノールが7分子以上重合してなる化合物であることを特徴とする消毒液(特許文献4)等が知られている。
しかし、これらの製剤は、天然物由来の成分とともにエタノールを含有するものである。エタノールは皮膚に対する刺激性があり、これら組成物を手指の消毒に用いると手荒れの原因となり得る。このため、天然物由来の成分を有効成分として含有しつつ、皮膚への刺激性が少なく、菌及びウイルスに対して優れた抗菌性能及び不活化作用を有する抗菌及び抗ウイルス用組成物が求められていた。
特開2007−145784号公報 特開2009−179577号公報 特開2013−047196号公報 特許第6053241号公報
本発明の目的は、天然物由来の成分を有効成分とし、皮膚への刺激性が少なく、菌及びウイルスに対して優れた抗菌性能及び不活化作用を有する抗菌及び抗ウイルス用組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、エタノールに替えて二価アルコールを使用するとともに、ある種の海藻からの抽出物を配合した組成物により、上記課題が解決されることを見出し、この知見に基づいて本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は、(A)アスコフィラム・ノドサム(Ascophyllum nodsum)抽出物及び(B)二価アルコールを含有し、エタノールを含有しないことを特徴とする抗菌及び抗ウイルス用組成物、から成っている。
本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物は、皮膚への刺激性が少なく、各種菌及びウイルスに対して優れた抗菌性能及び不活化作用を有する。
本発明で(A)成分として用いられるアスコフィラム・ノドサム抽出物は、褐藻類ヒバマタ目、ヒバマタ科に属する海藻であるアスコフィラム・ノドサム(Ascophyllum nodsum)から抽出される。
アスコフィラム・ノドサム抽出物の調製には、アスコフィラム・ノドサムの任意の部分が使用可能である。例えば、全藻又は葉茎部を用いることができ、好ましくは葉茎部である。
また、アスコフィラム・ノドサム抽出物の調製には、アスコフィラム・ノドサムをそのまま又はそれを加工した加工品を用いることができる。アスコフィラム・ノドサムの加工品としては、生のアスコフィラム・ノドサムの藻体を裁断、細断又は摩砕したもの、更にそれらを乾燥したもの、該藻体を乾燥し、更にそれらを裁断、細断又は粉砕したもの等が挙げられ、好ましくは該藻体を乾燥し、粉砕したもの(アスコフィラム・ノドサム乾燥粉末)である。乾燥方法に特に制限はなく、例えば天日乾燥、通風乾燥、真空乾燥、真空凍結乾燥等の自体公知の方法が挙げられる。
アスコフィラム・ノドサム抽出物の調製に用いる抽出溶媒は、この種の海藻の抽出に通常用いられる有機溶媒から適宜選択することができる。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール又はtert−ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコール、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン又はメチルイソブチルケトン等のケトン類等の極性有機溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル又はジエチルエーテル等の非極性有機溶媒が挙げられ、好ましくは極性有機溶媒、より好ましくはメタノール、エタノール又はアセトンである。これら有機溶媒は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
上記有機溶媒は含水のもの(含水有機溶媒)でもよい。含水有機溶媒に使用される有機溶媒としては、極性有機溶媒が好ましく、メタノール、エタノール又はアセトンがより好ましい。
上記含水有機溶媒中の含水量は特に限定されないが、極性有機溶媒を用いる場合、極性有機溶媒/水が5/95〜99/1(v/v)である。また、メタノールを用いる場合、メタノール/水が5/95〜99/1(v/v)、好ましくは30/70〜70/30(v/v)である。また、エタノールを用いる場合、エタノール/水が5/95〜99/1(v/v)、好ましくは30/70〜70/30(v/v)である。また、アセトンを用いる場合、アセトン/水が5/95〜99/1(v/v)、好ましくは30/70〜80/20(v/v)である。これらの割合は、抽出効率、抽出物量及び抽出物の酵素阻害活性等を考慮して決められるのが好ましい。
アスコフィラム・ノドサム抽出物の調製における抽出方法に制限はなく、浸漬による抽出、加熱抽出、連続抽出又は超臨界抽出等、自体公知の抽出方法を用いることができる。
抽出条件に特に制限はないが、抽出温度は室温から抽出溶媒の常圧下での沸点の範囲であることが作業効率の観点から好ましく、抽出時間は5分〜7日間、好ましくは15分〜24時間、より好ましくは30分〜12時間とすることができる。また、抽出溶媒の使用量は、アスコフィラム・ノドサム(乾燥物換算)/抽出溶媒が1/100〜1/2(w/v)が好ましく、1/10〜1/5(w/v)がより好ましい。
抽出手順の一例として、アスコフィラム・ノドサムを乾燥し、アスコフィラム・ノドサム乾燥粉末100gに対して、抽出溶媒としてエタノール/水が30/70〜70/30(v/v)のエタノール水溶液を200mL〜10L、好ましくは500mL〜5Lを用い、静置又は緩やかに撹拌しながら、20〜50℃で、30分〜5時間の抽出が挙げられる。
得られたアスコフィラム・ノドサム抽出物は、さらに濃縮、精製及び/又は乾燥し、液状、ペースト状又は粉末状に調製して用いることが好ましい。精製方法としては、例えば限外ろ過、吸着樹脂処理、分子クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィー又は液−液抽出等が挙げられる。乾燥方法としては、例えば温熱乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。特に、アスコフィラム・ノドサム抽出物の調製において抽出溶媒としてエタノール又はエタノール水溶液を用いた場合には、本発明の効果を阻害しないよう、上記乾燥を実施し、エタノールを除去することが好ましい。
本発明で(B)成分として用いられる二価アルコールは、分子中に2個の水酸基を持つアルコールの総称であり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−へプタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール等のグリコール類;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン―ポリプロピレンブロックコポリマー等のポリアルキレングリコール類、ヘキシルグリセリルエーテル、ヘプチルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、ノニルグリセリルエーテル、デシルグリセリルエーテル、ラウリルグリセリルエーテル、セチルグリセリルエーテル、ステアリルグリセリルエーテル、イソステアリルグリセリルエーテル、オレイルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル類、ヘキサン酸モノグリセリド、へプタン酸モノグリセリド、カプリル酸モノグリセリド、オクタン酸モノグリセリド、カプリン酸モノグリセリド、ラウリン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリド等のモノグリセリド類等が挙げられ、好ましくは1,3−ブタンジオール、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、カプリン酸モノグリセリドである。これら二価アルコールは、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物は、上記成分(A)及び(B)を含有し、エタノールを含有しない。
本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物100質量%中の成分(A)及び(B)の含有量に特に制限はないが、成分(A)(乾燥物換算)が通常0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%であり、成分(B)が通常70〜99.9質量%、好ましくは80〜99質量%である。また、成分(A)(乾燥物換算)及び(B)の質量比[(A)/(B)]は、通常0.001〜0.5であり、好ましくは0.01〜0.25である。
ここで、本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物は、成分(A)及び(B)を併用することにより、菌類及びウイルスに対する抗菌性能及び不活性化作用が向上し、エタノールを含有しないにもかかわらず、より広い範囲の菌類及びウイルスに抗菌及び抗ウイルス効果が発揮される。更に、本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物は、エタノールを含有しないことから皮膚への刺激性が少ない。尚、本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物においてエタノールを含有しないとは、皮膚への刺激性に影響がない微量のエタノールを含有又は混入していることを含むものとする。より具体的には、抗菌及び抗ウイルス用組成物100質量%中、エタノールの含有量が通常1.0質量%以下、好ましくは0.5質量%以下であることを意味する。
本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分(A)及び(B)以外の他の成分として、例えば水、油性成分、増粘剤、防腐剤、保湿剤、香料、色素、乳化剤、pH調整剤、セラミド類、ステロール類、抗酸化剤、一重項酸素消去剤、紫外線吸収剤、美白剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗ウイルス剤等を添加してもよい。
本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物の形態に特に制限はないが、使い勝手及び抗菌及び抗ウイルス効果の観点から均一な液状であることが好ましい。
本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物の製造方法に特に制限はないが、例えば、組成物の大部分を構成している二価アルコールを最初に仕込み、その後各成分を順不同で二価アルコールに添加した後、均一になるまで撹拌することができる。
本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物は、食品工場や飲食店等の食品加工施設における従業者の手指の消毒、食品加工設備又は調理器具の消毒、医療施設における医師、看護師、入院患者、通院患者等の手指の消毒、医療設備、機器又は器具の消毒、さらには一般家庭内における手指の消毒等、消毒が必要とされるあらゆる場所・対象に使用することができる。
また、細菌やウイルスによる感染症の防止のため、本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物をマスク、使い捨て手袋、使い捨て布巾、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ等の衛生資材に使用することにより、これら衛生資材に抗菌及び抗ウイルス効果を付与することができる。その使用方法に特に制限はないが、例えば本発明の抗菌及び抗ウイルス用組成物を適宜希釈し、衛生資材に含有させることができる。
以下に本発明を実施例で説明するが、これは本発明を単に説明するだけのものであって、本発明を限定するものではない。
[製造例:アスコフィラム・ノドサム抽出物の調製]
アスコフィラム乾燥粉末800gに、50容量%のエタノール水溶液8Lを加え、室温で緩やかに撹拌しながら1時間抽出した。得られた抽出液を遠心管に移し、遠心分離により上澄み液と沈殿物に分けた。この沈殿物を回収し、50容量%のエタノール水溶液8Lを加え、室温で緩やかに撹拌しながら1時間抽出した。得られた抽出液を遠心管に移し、遠心分離により上澄み液と沈殿物に分けた。計2回の抽出及び遠心分離により得られた上澄み液を合わせて吸引ろ過し、ろ液として計約16Lの抽出液を得た。この抽出液を、分画分子量1万の限外ろ過膜(商品名:FB02−VC−FUSO181;ダイセンメンブレンシステムズ社)を用いて限外ろ過し、濃縮液量が5Lになった時点で水5Lを加えてろ過を続け、濃縮液量が再び5Lになった時点で限外ろ過を終了した。濃縮液はロータリーエバポレーターを用いて減圧下、約60℃で濃縮し、次に濃縮物を凍結乾燥して黒褐色粉末状のアスコフィラム・ノドサム抽出物(試作品)約73gを得た。
[抗菌及び抗ウイルス用組成物の製造]
(1)原材料
1)アスコフィラム・ノドサム抽出物(試作品)
2)1,3−ブタンジオール(和光純薬工業社製)
3)2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(LG Household & Healthcare社製)
4)カプリン酸モノグリセリド(商品名:ポエムM−200;理研ビタミン社製)
5)エタノール(和光純薬工業社製)
(2)抗菌及び抗ウイルス用組成物の配合
上記原材料を用いて作製した抗菌及び抗ウイルス用組成物1〜6の配合組成を表1に示す。この内、抗ウイルス用組成物1〜3は本発明に係る実施例であり、抗ウイルス用組成物4〜6は、それらに対する比較例である。
Figure 2019026578
(3)抗菌及び抗ウイルス用組成物の製造方法
表1に示した原材料の配合に基づき、抗菌及び抗ウイルス用組成物1〜6を調製した。この内、抗菌及び抗ウイルス用組成物5は、原材料が1種類のみであるため、当該原材料そのものを抗菌及び抗ウイルス用組成物とした。一方、抗菌及び抗ウイルス用組成物1〜4及び6は、下記方法により調製した。
即ち、表1に示した全ての原材料を100mLビーカーに量りとり、これをガラス棒にて均一になるまで攪拌し、抗菌及び抗ウイルス用組成物1〜4及び6を得た。
[抗菌及び抗ウイルス用組成物の評価]
抗菌及び抗ウイルス用組成物1〜6を評価するため、これらを検体として下記(1)〜(5)の各試験を行った。結果を表2に示す。
(1)ネコカリシウイルス不活化試験
ノロウイルスの代替としてFeline calicivirus F−9 ATCC VR−782(ネコカリシウイルス)を試験に用いた。検体各0.1gを量りとり、これに精製水を加えて希釈し100mLに定容した。この溶液1mLにウイルス浮遊液0.1mLを接種し、室温で5分間保存後ウイルス感染価を測定した。測定では、保存後の上記溶液を10倍ずつ階段希釈したものを、6穴プラスチックプレートに増殖したCrFK(ネコ腎臓由来細胞)に0.1mLずつ接種して34℃で1時間吸着した後、これに寒天培地を加えて34℃で3日間培養してプラックを計数することにより、TCID50(50%組織培養感染量)を算出して、試験液1mLあたりのウイルス感染価に換算した。結果は、以下の評価基準に従って記号化した。
○:logTCID50/mL ≦ 2.5 (十分な不活化効果あり)
×:logTCID50/mL > 2.5 (不活化効果弱い)
(2)大腸菌抗菌試験
Escherichia coli NBRC 3972(大腸菌)をSCD液体培地に植菌し、37℃で24時間振とう培養したものを前培養液とし、これを最終濃度が1×10CFU/mLとなるように希釈した。次に、48穴マイクロプレートの各ウェルに、SCD液体培地890μL、希釈した前培養液100μL、及び最終濃度が3600〜62.5ppmとなるように100%メタノールで検体を段階希釈した溶液10μLを分注し、37℃で24時間静置培養した。培養後、各ウェル中の菌の生育を液の濁りとして目視で確認し、最小発育阻止濃度(MIC)を求めた。結果は、以下の評価基準に従って記号化した。
○:MIC ≦ 1000ppm (十分な抗菌効果あり)
×:MIC > 1000ppm (抗菌効果弱い)
(3)クロカビ抗菌試験
Aspegillus brasiliensis NBRC 9455(クロカビ)を、ポリソルベート80を0.05質量%の割合で添加した生理食塩水に浮遊させ、約1×10CFU/mLの胞子を含む浮遊液を調製し、この浮遊液から滅菌ガーゼで菌糸を除き、胞子懸濁液を調製した。この胞子懸濁液を最終濃度が1×10CFU/mLになるように希釈した。次に、48穴マイクロプレートの各ウェルに、SCD液体培地890μL、希釈した胞子懸濁液を100μL、及び最終濃度が3600〜62.5ppmとなるように100%メタノールで検体を段階希釈した溶液10μLを分注し、25℃で6日間静置培養した。培養後、各ウェル中の菌糸の生育を目視で確認し、最小発育阻止濃度(MIC)を求めた。結果は、以下の評価基準に従って記号化した。
○:MIC ≦ 1000ppm (十分な抗菌効果あり)
×:MIC > 1000ppm (抗菌効果弱い)
(4)繊維への抗菌性付与試験
検体を100%メタノールにて0.1質量%に希釈した溶液に5×5cmの綿製滅菌ガーゼを5秒間浸漬し、室温でメタノールを完全に除去し、試験布とした。この試験布について、大腸菌に対する抗菌活性をJIS L1902(繊維製品の抗菌性試験方法・抗菌効果)の定量試験法(菌液吸収法)に基づいて測定した。結果は、以下の評価基準に従って記号化した。
○:静菌活性値 ≧ 2.0 (十分な抗菌効果あり)
×:静菌活性値 < 2.0 (抗菌効果弱い)
(5)皮膚刺激性試験
各検体の1質量%水溶液を調製し、水溶液100μLを直径1cmのパッチテスト用絆創膏で男女各5人の被験者の前腕部に、24時間貼付けた後、皮膚刺激性の有無を評価した。結果は、以下の評価基準に従って記号化した。
○:紅斑を示した被験者が1人以下
×:紅斑を示した被験者が2人以上
Figure 2019026578
表2の結果より、実施例の抗菌及び抗ウイルス用組成物1〜3は、いずれの評価項目においても「○」の評価であり、皮膚への刺激性が少なく、菌及びウイルスに対して優れた抗菌性能及び不活化作用を有していた。一方、比較例の抗菌及び抗ウイルス用組成物4〜6は、いずれかの評価項目において「×」の評価であり、実施例のものに比べて劣っていた。

Claims (1)

  1. (A)アスコフィラム・ノドサム(Ascophyllum nodsum)抽出物及び(B)二価アルコールを含有し、エタノールを含有しないことを特徴とする抗菌及び抗ウイルス用組成物。
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