JP2019026490A - セメント組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】、高い圧縮強度(具体的には、270N/mm2以上)を有するにもかかわらず、耐火性に優れた硬化体を得ることができるセメント組成物を提供する。【解決手段】セメント、BET比表面積が15〜25m2/gのシリカフューム、50%体積累積粒径が0.8〜5μmの無機粉末、最大粒径が1.2mm以下の骨材A、高性能減水剤、消泡剤、ポリプロピレン繊維及び水を含むセメント組成物であって、上記ポリプロピレン繊維は、直径が0.010〜0.030mm、長さが4mmを超え、10mm未満、アスペクト比が300〜480であり、上記セメント組成物中の上記ポリプロピレン繊維の割合が、0.05〜0.30体積%であり、硬化後の圧縮強度が270N/mm2以上であるセメント組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化後に高い圧縮強度を有し、かつ、耐火性に優れるセメント組成物に関する。
コンクリート等のセメント質硬化体は、強度が高いほど、火災の際に爆裂する可能性が高くなることが知られている。
上記爆裂を防止する目的で、有機繊維を含むセメント質硬化体が提案されている。例えば、特許文献1には、圧縮強度が105MPaを超える高強度セメント質硬化体を製造するための配合物に、有機繊維を、1.0体積%を超え10体積%以下添加したのち、混練し成形し硬化させたものであることを特徴とする耐爆裂性高強度セメント質硬化体が記載されている。
しかし、有機繊維の配合量が多くなると、上記爆裂を防止する効果が高くなるもののフレッシュモルタル等の流動性が低下することで、作業性が低下するという問題がある。また、有機繊維の配合量が多くなると、セメント質硬化体の圧縮強度が低くなるという問題もある。
一方、有機繊維の配合量が少なく、火災の際に爆裂する可能性が低いコンクリートとして、特許文献2には、500℃に加熱した時の重量残存率が30%以下である有機材料よりなる、直径5〜100μm、長さ5〜40mmの有機繊維を0.02〜0.2容量%の量で含有し、水結合材比が35%以下であることを特徴とする耐爆裂性コンクリートが記載されている。
特開2003−73159号公報 特開2000−143322号公報
高い圧縮強度(具体的には、270N/mm以上)を有し、かつ、耐火性に優れた(高温(例えば、1,000℃以上)に晒された際に爆裂が起こりにくい)セメント質硬化体を得ることは困難である。
本発明の目的は、硬化後に、高い圧縮強度(具体的には、270N/mm以上)を有するにもかかわらず、優れた耐火性を有することができるセメント組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント、BET比表面積が15〜25m/gのシリカフューム、50%体積累積粒径が0.8〜5μmの無機粉末、最大粒径が1.2mm以下の骨材A、高性能減水剤、消泡剤、特定の形状及び割合のポリプロピレン繊維、並びに水を含む、硬化後の圧縮強度が270N/mm以上であるセメント組成物によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供するものである。
[1] セメント、BET比表面積が15〜25m/gのシリカフューム、50%体積累積粒径が0.8〜5μmの無機粉末、最大粒径が1.2mm以下の骨材A、高性能減水剤、消泡剤、ポリプロピレン繊維及び水を含むセメント組成物であって、上記ポリプロピレン繊維は、直径が0.010〜0.030mm、長さが4mmを超え、10mm未満、アスペクト比が300〜480であり、上記セメント組成物中の上記ポリプロピレン繊維の割合が、0.05〜0.30体積%であり、硬化後の圧縮強度が270N/mm以上であることを特徴とするセメント組成物。
[2] 上記セメント、上記シリカフューム及び上記無機粉末の合計量100体積%中、上記セメントの割合が55〜65体積%、上記シリカフュームの割合が5〜25体積%、上記無機粉末の割合が15〜35体積%である前記[1]に記載のセメント組成物。
[3] 上記セメント組成物が、金属繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を含み、かつ、上記セメント組成物中の上記繊維の割合が、3体積%以下である前記[1]又は[2]に記載のセメント組成物。
[4] 上記セメント組成物は、粒径が1.2mmを超える骨材を含まず、かつ、硬化後の圧縮強度が300N/mm以上である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のセメント組成物。
[5] 硬化前の0打ちフロー値が200mm以上である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のセメント組成物。
[6] 上記セメント組成物は、粒径が1.2mmを超え、13mm以下の骨材Bを含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載のセメント組成物。
本発明のセメント組成物は、硬化後に、高い圧縮強度(具体的には、270N/mm以上)を有するにもかかわらず、優れた耐火性(耐爆裂性)を有する。
本発明のセメント組成物は、セメント、BET比表面積が15〜25m/gのシリカフューム、50%体積累積粒径が0.8〜5μmの無機粉末、最大粒径が1.2mm以下の骨材A、高性能減水剤、消泡剤、ポリプロピレン繊維及び水を含むセメント組成物であって、上記ポリプロピレン繊維は、直径が0.010〜0.030mm、長さが4mmを超え、10mm未満、アスペクト比が300〜480であり、上記セメント組成物中の上記ポリプロピレン繊維の割合が、0.05〜0.30体積%であり、硬化後の圧縮強度が270N/mm以上のものである。
本明細書中、「セメント組成物」の語は、硬化前と硬化後の両方を包含する概念を有する。
以下、上記セメント組成物について詳細に説明する。
セメントの種類は、特に限定されるものではなく、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントが挙げられる。
中でも、セメント組成物の流動性を向上させる観点から、中庸熱ポルトランドセメント又は低熱ポルトランドセメントが好ましい。
また、セメント組成物の硬化前の流動性をより向上させ、かつ、硬化後の該セメント組成物(セメント質硬化体)の圧縮強度をより高くする観点から、セメントとして、中庸熱ポルトランドセメント又は低熱ポルトランドセメントを構成する粒子を研磨処理してなる、角張った表面部分を、丸みを帯びた形状に変形させてなる粒径20μm以上の粗粒子、及び、上記研磨処理によって生じる粒径20μm未満の微粒子を含み、50%体積累積粒径が10〜18μmで、かつブレーン比表面積が2,100〜2,900cm/gであるセメントが、より好ましい。
シリカフュームのBET比表面積は、15〜25m/g、好ましくは17〜23m/g、特に好ましくは18〜22m/gである。該比表面積が15m/g未満の場合、セメント質硬化体の圧縮強度が低下する。該比表面積が25m/gを超える場合、セメント組成物の硬化前の流動性が低下する。
50%体積累積粒径が0.8〜5μmの無機粉末(以下、「無機粉末」と略すことがある。)の例としては、石英粉末(珪石粉末)、火山灰、及びフライアッシュ(分級または粉砕したもの)、スラグ粉末、石灰石粉末、長石類粉末、ムライト類粉末、アルミナ粉末、シリカゾル、炭化物粉末、窒化物粉末等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、セメント組成物の硬化前の流動性を向上させ、かつ、硬化後の圧縮強度を高くする観点から、石英粉末またはフライアッシュが好ましい。
なお、本明細書中、50%体積累積粒径が0.8〜5μmの無機粉末には、セメントは含まれないものとする。
無機粉末の50%体積累積粒径は、0.8〜5μm、好ましくは1〜4μm、より好ましくは1.1〜3.5μm、特に好ましくは1.2μm以上、3μm未満である。該粒径が0.8μm未満の場合、セメント組成物の流動性が低下する。該粒径が5μmを超える場合、セメント質硬化体の圧縮強度が低下する。
無機粉末の50%体積累積粒径は、市販の粒度分布測定装置(例えば、日機装社製、製品名「マイクロトラックHRA モデル9320−X100」)を用いて求めることができる。
具体的には、粒度分布測定装置を用いて、累積粒度曲線を作成し、該累積粒度曲線から50%体積累積粒径を求めることができる。この際、試料を分散させる溶媒であるエタノール20cmに対して、試料0.06gを添加し、90秒間、超音波分散装置(例えば、日本精機製作所社製、製品名「US300」)を用いて超音波分散したものを測定する。
無機粉末の最大粒径は、セメント質硬化体の圧縮強度をより高くする観点から、好ましくは15μm以下、より好ましくは14μm以下、特に好ましくは13μm以下である。
無機粉末の95%体積累積粒径(粒径が小さいものから大きなものに向かって、累積していった場合において、無機粉末全体の95体積%に達したときの粒径)は、セメント質硬化体の圧縮強度をより高くする観点から、好ましくは8μm以下、より好ましくは7μm以下、特に好ましくは6μm以下である。
無機粉末としては、SiOを主成分とするもの(例えば、石英粉末)が好ましい。無機粉末中のSiOの含有率が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上であれば、セメント質硬化体の圧縮強度がより高くなる。
セメント組成物において、セメント、シリカフューム及び無機粉末の合計量100体積%中、セメントの割合は、好ましくは55〜65体積%、より好ましくは57〜63体積%である。該割合が55体積%以上の場合、セメント質硬化体の圧縮強度がより高くなる。該割合が65体積%以下の場合、セメント組成物の流動性がより高くなる。
セメント、シリカフューム及び無機粉末の合計量100体積%中、シリカフュームの割合は、好ましくは5〜25体積%、より好ましくは7〜23体積%である。該割合が5体積%以上の場合、セメント質硬化体の圧縮強度がより高くなる。該割合が25体積%以下の場合、セメント組成物の流動性がより高くなる。
セメント、シリカフューム及び無機粉末の合計量100体積%中、無機粉末の割合は、好ましくは15〜35体積%、より好ましくは17〜33体積%である。該割合が15体積%以上の場合、セメント質硬化体の圧縮強度がより高くなる。該割合が35体積%以下の場合、セメント組成物の流動性がより高くなる。
骨材Aとしては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、天然エメリー砂、人工細骨材(例えば、スラグ細骨材や、フライアッシュ等を焼成してなる焼成細骨材や、人工(人造)エメリー砂や、アルミナまたは炭化物(例えば、炭化ケイ素、炭化ホウ素等)の粗粉砕物等)、再生細骨材またはこれらの混合物等が挙げられる。
骨材Aの最大粒径は、1.2mm以下、好ましくは1.1mm以下、特に好ましくは1.0mm以下である。該最大粒径が1.2mm以下であれば、セメント質硬化体の圧縮強度が高くなる。
なお、粒径とは、最大寸法(例えば、断面が楕円状である粒状物においては、長径寸法)をいう。
骨材Aの粒度分布は、セメント組成物の硬化前の流動性を向上させ、かつ、硬化後の圧縮強度を高くする観点から、0.6mm以下の粒径の骨材の割合が、95質量%以上、0.3mm以下の粒径の骨材の割合が、40〜50質量%、及び、0.15mm以下の粒径の骨材の割合が、6質量%以下、の3つの条件をすべて満たすことが好ましい。
セメント組成物中の骨材Aの割合は、好ましくは20〜40体積%、より好ましくは22〜38体積%、さらに好ましくは30〜37体積%、特に好ましくは32〜36体積%である。該割合が20体積%以上であれば、セメント組成物の発熱量がより小さくなり、かつ、セメント質硬化体の収縮量がより小さくなる。該割合が40体積%以下であれば、セメント質硬化体の圧縮強度がより高くなる。
高性能減水剤としては、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系等の高性能減水剤を使用することができる。中でも、セメント組成物の硬化前の流動性を向上させ、かつ、硬化後の圧縮強度を高くする観点から、ポリカルボン酸系の高性能減水剤が好ましい。
高性能減水剤の配合量は、セメント、シリカフューム及び無機粉末の合計量100質量部に対して、固形分換算で、好ましくは0.2〜1.5質量部、より好ましくは0.4〜1.2質量部である。該量が0.2質量部以上であれば、減水性能が向上し、セメント組成物の流動性がより向上する。該量が1.5質量部以下であれば、セメント質硬化体の圧縮強度がより高くなる。
消泡剤としては、市販品を使用することができる。
消泡剤の配合量は、セメント、シリカフューム及び無機粉末の合計量100質量部に対して、好ましくは0.001〜0.1質量部、より好ましくは0.01〜0.07質量部、特に好ましくは0.01〜0.05質量部である。該量が0.001質量部以上であれば、セメント組成物の強度発現性が向上する。該量が0.1質量部を超えると、セメント組成物の強度発現性の向上効果が頭打ちとなる。
ポリプロピレン繊維の寸法は、セメント組成物中におけるポリプロピレン繊維の材料分離の防止や、セメント組成物の流動性および作業性の低下の防止や、セメント質硬化体の耐火性の向上の観点から、直径が0.010〜0.030mm、長さが4mmを超え、10mm未満、かつ、アスペクト比(繊維長/繊維直径)が300〜480であり、好ましくは直径が0.011〜0.020mm、長さが4.5〜9mm、かつ、アスペクト比が310〜470であり、より好ましくは直径が0.012〜0.018mm、長さが5〜8mm、かつ、アスペクト比が320〜420であり、特に好ましくは直径が0.013〜0.017mm、長さが5mmを超え、6mm未満、かつ、アスペクト比が330〜400である。
セメント組成物中のポリプロピレン繊維の割合は、0.05〜0.30体積%、好ましくは0.07〜0.25体積%、より好ましくは0.08〜0.23体積%、特に好ましくは0.10〜0.20体積%である。該割合が0.05体積%未満であると、セメント質硬化体の耐火性が低下する。該割合が0.30体積%を超えると、セメント組成物の流動性が低下する。また、セメント質硬化体の圧縮強度も低下する。
セメント組成物は、セメント質硬化体の曲げ強度や破壊エネルギー等を向上させる観点から、金属繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる一種以上の繊維を含んでもよい。セメント組成物中の繊維(金属繊維、炭素繊維)の割合は、好ましくは3体積%以下、より好ましくは0.3〜2.5体積%、特に好ましくは0.5〜2.3体積%である。該割合が3体積%以下であれば、セメント組成物の流動性や作業性を低下させることなく、セメント質硬化体の曲げ強度や破壊エネルギー等を向上させることができる。
金属繊維としては、鋼繊維、ステンレス繊維、アモルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維は、強度に優れており、また、コストや入手のし易さの観点から好適である。
金属繊維の寸法は、セメント組成物中における金属繊維の材料分離の防止や、セメント質硬化体の曲げ強度の向上の観点から、好ましくは、直径が0.01〜1.0mmでかつ長さが2〜30mmであり、より好ましくは、直径が0.05〜0.5mmでかつ長さが5〜25mmである。また、金属繊維のアスペクト比(繊維長/繊維直径)は、好ましくは20〜200、より好ましくは40〜150である。
さらに、金属繊維の形状は、直線状よりも、何らかの物理的付着力を付与する形状(例えば、螺旋状や波形)であることが好ましい。螺旋状等の形状であれば、金属繊維とマトリックスとが、引き抜けながら応力を担保するため、セメント質硬化体の曲げ強度が向上する。
炭素繊維としては、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等が挙げられる。
炭素繊維の寸法は、セメント組成物中における炭素繊維の材料分離の防止や、セメント質硬化体の破壊エネルギーの向上の観点から、好ましくは直径が0.005〜1.0mmでかつ長さが2〜30mmであり、より好ましくは直径が0.01〜0.5mmでかつ長さが5〜25mmである。また、炭素繊維のアスペクト比(繊維長/繊維直径)は、好ましくは20〜200、より好ましくは30〜150である。
水としては、水道水等を使用することができる。
水の配合量は、セメント、シリカフューム及び無機粉末の合計量100質量部に対して、好ましくは10〜20質量部、より好ましくは11〜18質量部、特に好ましくは14〜16質量部である。該量が10質量部以上であれば、セメント組成物の流動性が向上する。該量が20質量部以下であれば、セメント質硬化体の圧縮強度がより高くなる。
上記セメント組成物からなるモルタル(後述する骨材Bを含まないもの)の硬化前のフロー値は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において15回の落下運動を行わないで測定した値(以下、「0打ちフロー値」ともいう。)として、好ましくは190mm以上、より好ましくは200mm以上、特に好ましくは210mm以上である。
該フロー値が190mm以上であれば、セメント質硬化体を製造する際の作業性を向上させることができる。
また、上記セメント組成物からなるモルタル(後述する骨材Bを含まないもの)の硬化後の圧縮強度は、好ましくは300N/mm以上、より好ましくは320N/mm以上、さらに好ましくは330N/mm以上、さらに好ましくは350N/mm以上、さらに好ましくは370N/mm以上、特に好ましくは400N/mm以上である。
なお、上記骨材Aとして、修正モース硬度が9以上(好ましくは9〜14、より好ましくは10〜13、特に好ましくは11〜13)のもの(例えば、天然または人工(人造)のエメリー砂、アルミナまたは炭化物の粗粉砕物等)を使用したセメント組成物からなるモルタル(後述する骨材Bを含まないもの)によれば、セメント質硬化体の圧縮強度を400N/mm以上にすることができる。特に、天然または人工(人造)のエメリー砂によれば、セメント質硬化体の圧縮強度を430N/mm以上にすることができる。
本発明のセメント組成物は、粒径が1.2mmを超え、13mm以下の骨材Bを含むことができる。
骨材Bとしては、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、天然エメリー砂、人工細骨材(例えば、スラグ細骨材や、フライアッシュ等を焼成してなる焼成細骨材や、人工(人造)エメリー砂)、再生細骨材、川砂利、山砂利、陸砂利、砕石、人工粗骨材(例えば、スラグ粗骨材や、フライアッシュ等を焼成してなる焼成粗骨材)、再生粗骨材、アルミナまたは炭化物(例えば、炭化ケイ素、炭化ホウ素等)の粗粉砕物、またはこれらの混合物等が挙げられる。
骨材Bの粒径(上限値)は、13mm以下、好ましくは12mm以下、より好ましくは11mm以下、特に好ましくは10mm以下である。該粒径が13mm以下であれば、セメント組成物の強度発現性が向上し、例えば、270N/mm以上の圧縮強度を発現することができる。
また、骨材Bの粒径(下限値)は、コストの低減等の観点から、1.2mmを超える値であり、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、特に好ましくは7mm以上である。
また、骨材Bの最小粒径は、好ましくは骨材Aの最大粒径を超える値であり、より好ましくは2mm以上、さらに好ましくは3mm以上、さらに好ましくは4mm以上、特に好ましくは5mm以上(この場合、粗骨材に該当する。)である。
なお、本明細書中、骨材Bの最小粒径とは、骨材Bの中の最も粒径が小さいものから粒径が大きなものに向かって累積していった場合において、骨材B全体の15質量%に達したときの骨材Bの粒径をいう。
本発明において、セメント組成物中の骨材Aと骨材Bの合計量の割合は、好ましくは25〜40体積%、より好ましくは28〜38体積%、特に好ましくは30〜36体積%である。該割合が25体積%以上であれば、セメント組成物の発熱量がより小さくなり、かつ、セメント質硬化体の収縮量がより小さくなる。該割合が40体積%以下であれば、セメント組成物の強度発現性(例えば、圧縮強度)を向上させることができる。
骨材Aと骨材Bの合計量に対する骨材Bの割合は、好ましくは40体積%以下、より好ましくは30体積%以下、特に好ましくは25体積%以下である。該割合が40体積%以下であれば、セメント組成物の強度発現性を向上させることができる。
骨材Bを含むセメント組成物(例えば、コンクリート)を硬化してなるセメント質硬化体の圧縮強度は、好ましくは270N/mm以上、より好ましくは280N/mm以上、さらに好ましくは290N/mm以上、さらに好ましくは300N/mm以上、さらに好ましくは310N/mm以上、さらに好ましくは315N/mm以上、特に好ましくは320N/mm以上である。
以下、上述したセメント組成物の硬化体(セメント質硬化体)の製造方法について詳しく説明する。
本発明のセメント質硬化体の製造方法の一例は、セメント組成物を型枠内に打設して、未硬化の成形体を得る成形工程と、未硬化の成形体を、10〜40℃で24時間以上、封緘養生または気中養生した後、型枠から脱型し、硬化した成形体を得る常温養生工程と、硬化した成形体について、70℃以上100℃未満で6時間以上の蒸気養生もしくは温水養生と、100〜200℃で1時間以上のオートクレーブ養生のいずれか一方または両方を行い、加熱養生後の硬化体を得る加熱養生工程と、加熱養生後の硬化体を、150〜200℃で24時間以上、加熱(ただし、オートクレーブ養生による加熱を除く。)して、セメント質硬化体を得る高温加熱工程を含むものである。
[成形工程]
本工程は、セメント組成物を型枠内に打設して、未硬化の成形体を得る工程である。
打設を行う前に、セメント組成物を混練する方法としては、特に限定されるものではない。また、混練に用いる装置も特に限定されるものではなく、オムニミキサ、パン型ミキサ、二軸練りミキサ、傾胴ミキサ等の慣用のミキサを使用することができる。さらに、打設(成形)方法も特に限定されるものではない。
なお、本工程における未硬化の成形体は、セメント組成物中の気泡を低減又は除去したセメント組成物からなるものであってもよい。セメント組成物中の気泡を低減又は除去することで、セメント組成物の強度発現性をより向上させることができる。
セメント組成物中の気泡を低減又は除去する方法としては、(1)セメント組成物の混練を減圧下で行う方法、(2)混練後のセメント組成物を、型枠内に打設する前に減圧して脱泡させる方法、(3)セメント組成物を型枠内に打設した後、減圧して脱泡させる方法等が挙げられる。
[常温養生工程]
本工程は、未硬化の成形体を、10〜40℃(好ましくは15〜30℃)で24時間以上(好ましくは24〜72時間、より好ましくは24〜48時間)、封緘養生または気中養生した後、型枠から脱型し、硬化した成形体を得る工程である。
養生温度が10℃以上であれば、養生時間をより短くすることができる。養生温度が40℃以下であれば、セメント質硬化体の圧縮強度をより高くすることができる。
養生時間が24時間以上であれば、脱型の際に、硬化した成形体に欠けや割れ等の欠陥が生じにくくなる。
また、本工程において、硬化した成形体が、好ましくは20〜100N/mm、より好ましくは30〜80N/mmの圧縮強度を発現した時に、硬化した成形体を型枠から脱型することが好ましい。該圧縮強度が20N/mm以上であれば、脱型の際に、硬化した成形体に欠けや割れ等の欠陥が生じにくくなる。該圧縮強度が100N/mm以下であれば、後述する吸水工程において、少ない労力で、硬化した成形体に吸水させることができる。
[加熱養生工程]
本工程は、前工程で得られた硬化した成形体について、70℃以上100℃未満(好ましくは75〜95℃、より好ましくは80〜92℃)で6時間以上の蒸気養生もしくは温水養生と、100〜200℃(好ましくは160〜190℃)で1時間以上のオートクレーブ養生のいずれか一方または両方を行い、加熱養生後の硬化体を得る工程である。
本工程において、蒸気養生または温水養生のみを行う場合、その養生時間は、好ましくは24時間以上、より好ましくは24〜96時間、特に好ましくは36〜72時間である。オートクレーブ養生のみを行う場合、その養生時間は、好ましくは8〜60時間、より好ましくは12〜48時間である。蒸気養生もしくは温水養生とオートクレーブ養生の両方を行う場合(例えば、蒸気養生もしくは温水養生を行った後、さらにオートクレーブ養生を行う場合)、蒸気養生もしくは温水養生における養生時間は、好ましくは6〜72時間、より好ましくは12〜48時間であり、オートクレーブ養生における養生時間は、好ましくは1〜24時間、より好ましくは4〜18時間である。
本工程において、養生温度が前記範囲内であれば、養生時間を短くすることができ、また、セメント質硬化体の圧縮強度を向上させることができる。
また、本工程において、養生時間が前記範囲内であれば、セメント質硬化体の圧縮強度を高くすることができる。
[高温加熱工程]
本工程は、加熱養生後の硬化体を、150〜200℃(好ましくは170〜190℃)で24時間以上(好ましくは24〜72時間、より好ましくは36〜48時間)、加熱(ただし、オートクレーブ養生による加熱を除く。)して、セメント質硬化体を得る工程である。
本工程における加熱は、通常、乾燥雰囲気下(換言すると、水や水蒸気を人為的に供給しない状態)で行われる。
加熱温度が150℃以上であれば、加熱時間をより短くすることができる。加熱温度が200℃以下であれば、セメント質硬化体の圧縮強度をより高くすることができる。
加熱時間が24時間以上であれば、セメント質硬化体の圧縮強度をより高くすることができる。
[吸水工程]
常温養生工程と加熱養生工程の間に、常温養生工程において得られた硬化した成形体に吸水させる吸水工程を含んでもよい。
硬化した成形体に吸水させる方法としては、該成形体を水中に浸漬させる方法が挙げられる。また、該成形体を水中に浸漬させる方法において、短時間で吸水量を増やし、セメント質硬化体の圧縮強度を高くする観点から、(1)該成形体を、減圧下の水の中に浸漬させる方法、(2)該成形体を、沸騰している水の中に浸漬させた後、該成形体を浸漬させたまま、水温を40℃以下に低下させる方法、(3)該成形体を、沸騰している水の中に浸漬させた後、該成形体を沸騰している水から取り出して、次いで、40℃以下の水に浸漬させる方法、(4)該成形体を、加圧下の水の中に浸漬させる方法、又は(5)該成形体への水の浸透性を向上させる薬剤を溶解させた水溶液の中に、該成形体を浸漬させる方法、が好ましい。
上記成形体を、減圧下の水の中に浸漬させる方法としては、真空ポンプや大型の減圧容器等の設備を利用する方法が挙げられる。
上記成形体を、沸騰している水の中に浸漬させる方法としては、高温高圧容器や熱温水水槽等の設備を利用する方法が挙げられる。
硬化した成形体を、減圧下の水または沸騰している水の中に浸漬させる時間は、吸水率を高くする観点から、好ましくは3分間以上、より好ましくは8分間以上、特に好ましくは20分間以上である。該時間の上限は、セメント質硬化体の圧縮強度をより高くする観点から、好ましくは60分間、より好ましくは45分間である。
吸水工程における吸水率は、セメント組成物が粗骨材を含まない場合(セメント組成物が骨材Bを含まない、あるいは、セメント組成物中の骨材Bが粗骨材に該当しない場合)、φ50×100mmの硬化した成形体100体積%に対する水の割合として、好ましくは0.2体積%以上、より好ましくは0.3〜2.0体積%、特に好ましくは0.35〜1.7体積%であり、セメント組成物が粗骨材を含む場合(セメント組成物中の骨材Bが粗骨材に該当する場合)、φ100×200mmの硬化した成形体100体積%に対する水の割合として、好ましくは0.2体積%以上、より好ましくは0.3〜2.0体積%、特に好ましくは0.35〜1.7体積%である。
これらの吸水率が0.2体積%以上であれば、セメント質硬化体の圧縮強度をより高くすることができる。
本発明のセメント組成物は、硬化後に、高い圧縮強度を有し、かつ、優れた耐火性を有するものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
使用材料は、以下に示すとおりである。
(1)セメント:低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
(2)シリカフューム:BET比表面積20m/g
(3)無機粉末:珪石粉末、50%体積累積粒径2μm、最大粒径12μm、95%体積累積粒径5.8μm
(4)骨材A(細骨材):珪砂(最大粒径1.0mm、0.6mm以下の粒径のもの:98質量%、0.3mm以下の粒径のもの:45質量%、0.15mm以下の粒径のもの:3質量%)
(5)骨材B(粗骨材):硬質砂岩砕石1005(粒径:5〜10mm)
(6)ポリカルボン酸系高性能減水剤:固形分量27.4質量%、フローリック社製、商品名「フローリックSF500U」
(7)消泡剤:BASFジャパン社製、商品名「マスターエア404」
(8)水:水道水
(9)金属繊維:鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:15mm)
(10)ポリプロピレン繊維A〜I:表1参照
Figure 2019026490
[実施例1]
セメント、シリカフューム及び無機粉末を、粉体原料(セメント、シリカフューム、及び無機粉末)の合計量100体積%中、セメントが60体積%、シリカフュームが10体積%、無機粉末が30体積%となるように混合した。
得られた混合物と、セメント組成物中の骨材Aの割合が表2に示す割合となる量の骨材Aを、オムニミキサに投入して、15秒間空練りを行った。
次いで、粉体原料100質量部に対して15質量部となる量の水、表2に示す量のポリカルボン酸系高性能減水剤、粉体原料100質量部に対して0.04質量部となる量の消泡剤をオムニミキサに投入して、2分間混練した。
混練後、オムニミキサ内の側壁に付着した混練物を掻き落とし、さらに4分間混練を行った。
その後、ポリプロピレン繊維Aを、セメント組成物中のポリプロピレン繊維Aの割合が表2に示す割合となる量で、オムニミキサに投入して、さらに2分間混練を行った。
混練後のセメント組成物のフロー値を、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定した。なお、本明細書中、該フロー値を「0打ちフロー値」という。
得られた混練物を、φ50×100mmの円筒形の型枠に打設して、未硬化の成形体を得た。打設後、未硬化の成形体について、20℃で48時間、封緘養生を行い、次いで、脱型して、硬化した成形体を得た。
この成形体を、30分間沸騰水に浸漬した。次いで、成形体を浸漬させたまま、水温が40℃以下となるまで静置した後、成形体を取り出した。
浸漬前後の成形体の質量を測定し、得られた測定値から、吸水率を算出した。
浸漬後、この成形体を90℃で48時間蒸気養生を行い、次いで、20℃まで降温した後、180℃で48時間加熱を行った。
加熱後の成形体(セメント質硬化体)の圧縮強度を、「JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)」に準じて測定した。
また、加熱後の成形体(セメント質硬化体)について、耐火炉を用いて加熱を行い、耐火性を評価した。加熱は、「ISO834」に定められた加熱曲線に準拠して、180分間行って、耐火炉内の温度を1,100℃とし、その後、30分間、耐火炉内の温度を1,100℃に維持した後、自然冷却を行った。この温度履歴は、1,100℃に維持する過程を含むので、表2中の「耐火性評価」の欄では「維持あり」と記載した。
冷却後の成形体(セメント質硬化体)について、ひび割れ幅の大きさなどを考慮して、耐火性を評価した。
0打ちフロー値、吸水率、圧縮強度、および耐火性の評価を表2に示す。なお、表2中、「◎」は、耐火性に極めて優れている(冷却後の成形体のひび割れ幅は1mm未満)ことを表し、「○」は、耐火性に優れている(冷却後の成形体のひび割れ幅は1mm以上、5mm未満)ことを表し、「△」は、耐火性にやや劣っている(冷却後の成形体のひび割れ幅は5mm以上、10mm未満である、又は、冷却後の成形体のひび割れ幅は10mm以上であり、かつ、5箇所以下の剥落がある)ことを表し、「×」は耐火性に劣っている(冷却後の成形体のひび割れ幅は10mm以上であり、かつ、5箇所を超える剥落がある)ことを示す。
また、後述の実施例および比較例における0打ちフロー値、吸水率、および圧縮強度の各値も表2に示す。
[実施例2〜3]
ポリプロピレン繊維Aの代わりにポリプロピレン繊維Bを表2に示す割合となる量で使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物(硬化前の組成物、および、セメント質硬化体)を得た。
[実施例4]
ポリプロピレン繊維Aの代わりにポリプロピレン繊維Bを使用し、かつ、ポリプロピレン繊維Aをオムニミキサに投入する際に、金属繊維を表2に示す割合となる量で投入する以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を得た。
[実施例5]
骨材Aの配合量を、表2に示す割合(28.5体積%)となる量に変更し、セメント組成物中の骨材Bの割合が表2に示す割合(7.0体積%)となる量の骨材Bを使用し、各材料(粉体原料、骨材A、水、ポリカルボン酸系高性能減水剤、ポリプロピレン繊維及び消泡剤)を混練した後、さらに骨材Bをオムニミキサに投入して、1分間混練したこと、及び、φ50×100mmの円筒形の型枠の代わりに、φ100×200mmの円筒形の型枠に打設して、未硬化の成形体を得たこと、以外は、実施例1と同様にしてセメント組成物を得た。
[実施例6]
ポリプロピレン繊維Aの代わりにポリプロピレン繊維Cを使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を得た。
[実施例7]
ポリプロピレン繊維Aの代わりにポリプロピレン繊維Dを使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を得た。
また、耐火性の評価について、耐火炉内の温度を1,100℃とした後、直ちに(換言すると、実施例1のように、30分間、耐火炉内の温度を1,100℃に維持することなく)、自然冷却を行った場合についても、同様に評価を行った。なお、この温度履歴は、1,100℃に維持する過程を含まないので、表2中の「耐火性評価」の欄では「維持なし」と記載した。
[実施例8〜9]
ポリプロピレン繊維Aの代わりに表2に示す種類のポリプロピレン繊維を使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を得た。
[比較例1〜2]
ポリプロピレン繊維Aの代わりに表2に示す種類のポリプロピレン繊維を使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を得た。
[比較例3〜4]
ポリプロピレン繊維Aの代わりにポリプロピレン繊維Bを表2に示す割合となる量で使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を得た。
[比較例5]
ポリプロピレン繊維Aの代わりにポリプロピレン繊維Iを使用した以外は実施例1と同様にして、セメント組成物を得た。
Figure 2019026490
表2から、本発明で用いられるセメント組成物(実施例1〜4、6〜9)は、0打ちフロー値が228mm以上であることがわかる。
また、実施例1〜4および実施例6〜9におけるセメント質硬化体(骨材Bを含まないもの)は、高い圧縮強度(425〜435N/mm)を有し、かつ、耐火性に優れていることがわかる。
一方、比較例1〜3、5におけるセメント質硬化体は、実施例1〜4および実施例6〜9におけるセメント質硬化体と同程度の圧縮強度(425〜440N/mm)を有するが、耐火性に劣ることがわかる。
また、比較例4におけるセメント組成物は、0打ちフロー値が173mmであり、流動性に劣ることがわかる。
また、実施例4におけるセメント質硬化体(骨材Bを含むもの)は、334N/mmの圧縮強度を有し、かつ、耐火性に優れていることがわかる。

Claims (6)

  1. セメント、BET比表面積が15〜25m/gのシリカフューム、50%体積累積粒径が0.8〜5μmの無機粉末、最大粒径が1.2mm以下の骨材A、高性能減水剤、消泡剤、ポリプロピレン繊維及び水を含むセメント組成物であって、
    上記ポリプロピレン繊維は、直径が0.010〜0.030mm、長さが4mmを超え、10mm未満、アスペクト比が300〜480であり、
    上記セメント組成物中の上記ポリプロピレン繊維の割合が、0.05〜0.30体積%であり、
    硬化後の圧縮強度が270N/mm以上であることを特徴とするセメント組成物。
  2. 上記セメント、上記シリカフューム及び上記無機粉末の合計量100体積%中、上記セメントの割合が55〜65体積%、上記シリカフュームの割合が5〜25体積%、上記無機粉末の割合が15〜35体積%である請求項1に記載のセメント組成物。
  3. 上記セメント組成物が、金属繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を含み、かつ、上記セメント組成物中の上記繊維の割合が、3体積%以下である請求項1又は2に記載のセメント組成物。
  4. 上記セメント組成物は、粒径が1.2mmを超える骨材を含まず、かつ、硬化後の圧縮強度が300N/mm以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載のセメント組成物。
  5. 硬化前の0打ちフロー値が200mm以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセメント組成物。
  6. 上記セメント組成物は、粒径が1.2mmを超え、13mm以下の骨材Bを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のセメント組成物。
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