JP2019025238A - 歯間清掃具 - Google Patents

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Hiroko Ide
浩子 井出
小林 利彰
Toshiaki Kobayashi
利彰 小林
早紀 近藤
Saki Kondo
早紀 近藤
中村 仁
Hitoshi Nakamura
仁 中村
誠一 瀧川
Seiichi Takigawa
誠一 瀧川
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Abstract

【課題】細いサイズであっても清掃力および当たり心地に優れた歯間清掃具を提供する。【解決手段】捻り合わされたワイヤー14間に単軸の繊維状用毛で形成された複数のフィラメント16が挟持されたブラシ部10と、ブラシ部を保持するハンドル部とを備える。複数のフィラメントのうち、少なくとも一部のフィラメントは、ワイヤに挟持された基部よりも単軸方向の先端側に配置され、先端側に向けて先細るように基部よりも断面積が小さい縮径部31を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、歯間清掃具に関するものである。
歯間ブラシ等の歯間清掃具の使用者に対する調査では、「挿入性」、「清掃実感」、「清掃しやすさ」といった歯間清掃具の基本性能に加えて、「歯ぐきへの痛みの無さ」、「当り心地の良さ」といった為害性の無さについても重要視されている。
一般に、歯間清掃具としては、捻りワイヤー部と、ワイヤー間に挟持された一定の長さを有する複数のフィラメントからなるブラシ部と、このワイヤー部を保持するホルダー部(ハンドル部)を備えるものが多く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
ブラシ部は、1本の金属ワイヤーを2つ折りにした間に、短く切った多数本のフィラメントを並べて挟み込み、折り曲げた金属ワイヤーの両端を掴んで強く捻ることによって、挟んだフィラメントを捻り止めした構造をとっている。上記の歯間清掃具は、主として歯ブラシでは清掃が困難な歯と歯の間の隙間(隣接歯間)を清掃するための補助清掃用具として使用される目的から、歯間の狭い空隙を通過できる細さを特徴としている。
特開2010−082029号公報
細いサイズの歯間清掃具を設計する場合は、金属ワイヤーの直径が細いものを選択し、かつブラシ部の毛丈を短くするか、直径の細いフィラメントを選択して歯間を通過させやすくする必要がある。ここで、ブラシ部の毛丈を短くすると、清掃力が低下する課題がある。一方、直径の細いフィラメントを用いると、毛丈は長めに設定できるものの、金属ワイヤーの異物感(ゴツゴツした感じ)があり、当たり心地が低下するという問題が生じる。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、細いサイズであっても清掃力および当たり心地に優れた歯間清掃具を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、捻り合わされたワイヤー間に単軸の繊維状用毛で形成された複数のフィラメントが挟持されたブラシ部と、前記ブラシ部を保持するハンドル部とを備え、前記複数のフィラメントのうち、少なくとも一部のフィラメントは、前記ワイヤに挟持された基部よりも前記単軸方向の先端側に配置され、前記先端側に向けて先細るように前記基部よりも断面積が小さい縮径部を有することを特徴とする歯間清掃具が提供される。
また、上記本発明の一態様に係る歯間清掃具において、前記フィラメントの先端から0.1mmにおける前記縮径部の直径は、0.01mm以上、0.07mm以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯間清掃具において、前記縮径部は、前記先端側に向けて連続的に直径が小さくなるテーパ形状に形成されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯間清掃具において、前記縮径部の長さは、前記フィラメントが前記ワイヤーから延出する刷毛部の長さの20%以上、95%以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯間清掃具において、前記フィラメントは、ポリアミド材で形成されていることを特徴とする。
本発明では、細いサイズであっても清掃力および当たり心地に優れた歯間清掃具を提供することが可能になる。
本発明の実施の形態を示す図であって、歯間清掃具1の一例を示した側面図である。 ブラシ部10の部分拡大図である。 ブラシ部10のサイズを規定する試験を説明するための図である。 縮径部の変形例を示す図であり、(a)はフィラメント16の先端が先鋭化されておらず先端面16Aが形成された縮径部31Aであり、(b)はフィラメント16の先端が段階的に縮径して先細る縮径部31Bである図。 ブラシ部10の変形例を示す部分拡大図である。
以下、本発明の歯間清掃具および歯間清掃具製造方法の実施の形態を、図1ないし図5を参照して説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、歯間清掃具1の一例を示した側面図である。
歯間清掃具1は、ブラシ部10と、ブラシ部10が一体的に取り付けられたハンドル体12とを有している。ブラシ部10は、ワイヤー14および複数のフィラメント16を有している。
図2は、ブラシ部10の部分拡大図である。
複数本のフィラメント16は、二つ折りにして螺旋状に捻り合せたワイヤー14間の挟持部30において挟持されている。歯間清掃具1では、捻り合せたワイヤー14における折り返し端14aと反対側の一部がハンドル体12の先端部12aに埋め込まれて固定されることで、ブラシ部10がハンドル体12に一体的に取り付けられている。
ハンドル体12は、形状は特に限定されず、例えば、側面視I字形状やL字状形状を採ることができる。ハンドル体12の材質としては、特に限定するものではないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ABS等が用いられる。ハンドル体12の材質は、コストの点でポリプロピレンであることがより好ましい。
ブラシ部10には、先端側に配置され、捻り合せたワイヤー14間に複数本のフィラメント16が挟持された植毛部18と、植毛部18よりもハンドル体12側に配置され、フィラメント16が挟持されていない非植毛部20とが形成されている。
歯間清掃具1の植毛部18の形状としては、毛丈L3の長さが一定にされているストレートタイプのものと、毛丈L3の長さが歯間ブラシの先端側から基端側に向かうにつれて長くされたコーンタイプのものが知られている。コーンタイプの場合、ワイヤー14における折り返し端14a側の毛丈は、ハンドル体側よりも短い長さであり、毛丈差がある。この毛丈差は、歯間部への挿入性と歯垢除去の点から0.1〜2.0mmの範囲内にあることが好ましい。
ブラシ部10における植毛部18と非植毛部20との比率は、特に限定されず、歯間清掃具1のサイズ等に応じて適宜設定すればよい。また、植毛部18の長さは、歯間清掃具1の用途、すなわち想定する歯間の形状等を勘案して適宜設定すればよく、例えば、5〜15mmとされる。非植毛部20の長さは、特に限定されず、例えば、0.5〜5mmとされる。
ワイヤー14としては、歯間清掃具1に用いられる公知のワイヤーを適宜使用できる。
ワイヤー14の材質としては特に限定されず、例えば、オーステナイト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレス、フェライト系ステンレス、Co含有量30〜60質量%のCo合金等が挙げられる。これらの中でも、ワイヤー14の耐久性(耐折強度)がより向上することから、Co含有量30〜60質量%のCo合金が好ましい。また、ワイヤー14としては、ウレタン等の樹脂材で被覆されたものを用いてもよい。
ワイヤー14の太さは、例えば、0.15〜0.50mm、好ましくは0.20〜0.40mmの範囲で適宜選択される。なお、歯間清掃具1の製品においては、ブラシ部10が通過可能な最小穴径をもってサイズが「全日本ブラシ工業協同組合」の自主規格、あるいは「ISO-16409規格」により規定されている(詳細は後述する)。
フィラメント16は、単軸の繊維状用毛で形成されている。単軸の繊維状用毛とは、例えば、単一材料で単一の軸線を中心として当該軸線方向(以下、単軸方向と称する)に沿って延びて形成された繊維状用毛であり、機械的強度および溶解処理に用いられる溶液に対する溶解性が一様に形成されたものである。
フィラメント16は、植毛部18において螺旋状に捻り合わされ、所定の捻り径D2となったワイヤー14に挟持され、ワイヤー14を中心軸として各フィラメント16が放射状に延びるように取り付けられている。歯間清掃具1は、フィラメント16がワイヤー14に対し放射状に取り付けられていることにより、ブラシ体10を歯間に挿入した際に歯牙にフィラメント16を接触させやすく、歯垢の除去性が高くなる。フィラメント16は、ワイヤー14から長さL2で延出する刷毛部32を有している。刷毛部32の先端には、後述するL1の長さで縮径部31が形成されている。
刷毛部32の長さL2は歯間部への挿入性と歯垢除去の点から0.8〜3.5mmの範囲内にあることが好ましい。また、ワイヤーの捻り径D2は0.3〜0.8mmの範囲内にあることが好ましい。
図1、2に示すように、側面視においてワイヤー14から垂直方向へ延在した刷毛部32の長さL2とワイヤーの捻り径D2の合計(L2+D2+L2)で示される毛丈L3は、歯間部への挿入性と歯垢除去の点から1.5〜8mmの範囲内にあることが好ましい。
フィラメント16の材質としては、例えば、ポリアミド(ナイロン)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
フィラメント16の基部の太さD1は、特に限定されず、例えば、横断面が円形の場合、2.0〜5.0mil(1mil=1/1000inch=0.025mm)が好ましく、2.5〜4.0milがより好ましい。フィラメント16の太さが2.0mil以上であれば、清掃性をより向上させることができ、5.0mil以下であれば、歯間挿入性がより高くなる。植毛部18のフィラメントの全本数は10〜40本/mmであることが好ましい。
縮径部31は、先端側に向けて連続的に直径が小さくなるテーパ形状に形成されている。縮径部31としては、先端から0.1mmにおける直径が、0.01mm以上、0.07mm以下であることが好ましい。先端から0.1mmにおける直径が上記の下限値を下回った場合には、フィラメント16の先端の過度な先鋭化によりフィラメント16が変形して外観不良となる可能性がある。先端から0.1mmにおける直径が上記の上限値を超えた場合には、断面積および体積の変化が少なく、テーパー加工の効果が得られにくくなる。そのため、先端から0.1mmにおける直径を、0.01mm以上、0.07mm以下に設定することにより、過度な先鋭化による外観不良を生じさせることなく、後述するテーパー加工の効果を得ることができる。なお、「連続的に直径が小さくなる」とは、テーパー加工後のフィラメント表面に凹凸を有しながら連続して直径が小さくなるものも含む。
縮径部31の長さL1としては、ワイヤー14から延出する刷毛部32の長さL2の20%以上、95%以下であることが好ましい。なお、長さL1は、一例として、ブラシ部10におけるフィラメント16をランダム(無作為)で5本抜き取って測定した値の平均値である。刷毛部32の長さL2に対する縮径部31の長さL1が上記の下限値を下回った場合には、断面積および体積の変化が少なく、テーパー加工の効果が得られにくくなる。刷毛部32の長さL2に対する縮径部31の長さL1が上記の上限値を超えた場合には、フィラメント16の先端の過度な先鋭化によりフィラメント16が変形して外観不良となる可能性がある。また、先鋭化がフィラメント16の基部近傍にまで及ぶことにより、フィラメント16がワイヤー14間の挟持部30から脱落しやすくなるという不具合も生じる。そのため、刷毛部32の長さL2に対する縮径部31の長さL1を、20以上、95%以下に設定することにより、過度な先鋭化による外観不良を生じさせることなく、後述するテーパー加工の効果を得ることができる。
[歯間清掃具1の製造方法]
上記構成の歯間清掃具1の製造方法としては、例えば、下記の挟持工程、縮径部形成工程及びハンドル体形成工程を含む方法が挙げられる。
挟持工程においては、テーパー加工前のフィラメント16を捻り合せたワイヤー14間に挟持させる。捻り合せたワイヤー14間にフィラメント16を挟持する方法としては、公知の方法を採用することができる。
縮径部形成工程においては、テーパー加工前のフィラメント16に対して、例えば、溶解処理あるいは機械処理によってテーパー加工を行う。溶解処理を行う場合は、特開2016−209373に開示されているような、フィラメント16の先端部において溶解液と接触した部分が、接触時間に応じた量で溶解することにより、フィラメント16の先端側に縮径部31が形成される。
本発明では、溶解処理工程または機械処理工程は、前記挟持工程の前に行ってもよく、前記挟持工程の後に行ってもよいが、製造の容易性の点から、挟持工程の後、すなわちフィラメント16をワイヤーで挟持した後に溶解処理工程または機械処理工程を行うことが好ましい。
ハンドル体12を形成する方法としては、歯間清掃具1におけるハンドル体12の成形に通常用いられる方法を採用することができ、例えば、射出成形等が挙げられる。ハンドル体12は、ワイヤー14における折り返し端14aと反対側に射出成形等で直接成形してもよく、射出成形等でハンドル体12を成形した後に、ワイヤー14における折り返し端14aと反対側にそのハンドル体12を取り付けてもよい。
ハンドル体12の成形は、溶解処理工程または機械処理工程の前に行ってもよく、溶解処理工程または機械処理工程の後に行ってもよい。
本実施形態に係るブラシ部10では、フィラメント16の先端の断面積が基部の断面積S1よりも小さく先細る縮径部31が設けられているため、フィラメント16の先端においてフィラメント16間に空隙が形成される。そのため、ブラシ部10を歯間に挿入する際には、空隙の存在によりフィラメント16の先端が弾性変形することにより、大きな抵抗となることなく挿通可能になる。即ち、フィラメント16の先端の断面積が基部の断面積S1と同じ刷毛部32と、先端の断面積が基部の断面積S1よりも小さく先細る縮径部31を有する刷毛部(本実施形態)が共に同じ毛丈の長さの場合には、本実施形態はフィラメント16間に空隙が形成されることで、フィラメント16の先端が弾性変形することにより、より狭い隙間に通過可能となる。つまり、後述するISO-16409規格や全日本ブラシ工業協同組合の自主規格で用いられる貫通孔を有する金属製のゲージGの試験において、より小さな最小穴径の規格のサイズに通過可能となる。また、本実施形態は、フィラメント16の先端の断面積が基部の断面積S1と同じ刷毛部32よりも、フィラメント16の毛丈を長くしても、規格のサイズを変えることなく、高い清掃力および適切な当たり心地をもってブラッシングが可能となる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、テーパー加工前のフィラメント16を含むブラシ部10とハンドル体12とが一体化された歯間清掃具1をサンプルとして用い、[表1]〜[表3]に示される仕様に従って、溶液処理により縮径部31を形成した。製作したサンプルについては、ISO-16409規格および全日本ブラシ工業協同組合の自主規格(以下、業界法と称する)の両方の試験法を実施した。両試験では、図3に示されるように、厚さT=2mm、直径DG(mm)の貫通孔を有する金属製(ステンレス製)のゲージGを用い、サンプルに大きな変形が生じずに通過可能な最小穴径(DG)に応じてサイズが規定される。
ISO-16409規格においては、8本のサンプルについて全て通過可能な最小穴径に基づいてサイズが規定される。ISO-16409規格においては、最小通過穴径が0.6mm以下をサイズ0、最小通過穴径が0.7〜0.8mmをサイズ1、最小通過穴径が0.9〜1.0mmをサイズ2、最小通過穴径が1.1〜1.2mmをサイズ3、最小通過穴径が1.3〜1.5mmをサイズ4、最小通過穴径が1.6〜1.8mmをサイズ5、最小通過穴径が1.9〜2.3mmをサイズ6、最小通過穴径が2.4mm以上をサイズ7と規定している。
業界法においては、5本のサンプルについて、4本以上が通過可能な最小穴径に基づいてサイズが規定される。業界法においては、最小通過穴径が0.8mm以下をSSSサイズ、最小通過穴径が0.8〜1.0mmをSSサイズ、最小通過穴径が1.0〜1.2mmをSサイズ、最小通過穴径が1.2〜1.5mmをMサイズ、最小通過穴径が1.5〜1.8mmをLサイズ、最小通過穴径が1.8mm以上をサイズLLと規定している。
[表1]には、フィラメント16にテーパー部(縮径部31)が設けられていないサイズ6(LLサイズ)のサンプルと、当該サンプルに対して溶解液への浸漬時間(すなわち、テーパー度)を異ならせたフィラメント16を有するサンプルの仕様および評価が示されている。テーパー度は、溶解液への浸漬時間に対応する水準値で示され、水準値が大きいほど大きいテーパー度となる。[表2]には、フィラメント16にテーパー部が設けられていないサイズ4(Mサイズ)のサンプルと、当該サンプルに対して溶解液への浸漬時間(すなわち、テーパー度)を異ならせたフィラメント16を有するサンプルの仕様および評価が示されている。[表3]には、フィラメント16にテーパー部が設けられていないサイズ3(Sサイズ)のサンプルと、当該サンプルに対して溶解液への浸漬時間(すなわち、テーパー度)を異ならせたフィラメント16を有するサンプルの仕様および評価が示されている。
(評価方法)
各例の歯間清掃具1について、テーパー部(縮径部31)が設けられていない各サンプルに対して、テーパー部が設けられたサンプルのサイズが小さくなった場合を「○」、サイズに変化が生じなかった場合を「×」とした。また、テーパー度が大きく先端が大きく変形したサンプルについては「×」の評価とした。
さらに、各サンプルが最小通過穴径のゲージGの貫通孔を通過する際には、フィラメント16は貫通孔に隙間なく密に充填された状態とみなすことができる。一方、テーパー部(縮径部31)が設けられていないサンプルの最小通過穴を、テーパー部が設けられたサンプルが通過する際には、テーパー加工に伴うフィラメント16の体積減少に応じた空隙が貫通孔に形成される。つまり、このフィラメント16の体積減少により、テーパー部が設けられたサンプルの最小通過穴は、テーパー部が設けられていないサンプルの最小通過穴よりも小さくすることができ、ISO-16409規格や業界法で規定されたサイズを小さくすることができる。
そのため、本実施形態では、テーパー未加工のサンプルと、テーパー加工のサンプルのゲージGの最小通過穴の容積の比として設定し、評価対象としている。
具体的には、ゲージGの厚さを単位長さとしたときのテーパー未加工のサンプルの、ゲージGの最小通過穴の容積をV1(mm)とし、テーパー加工済みサンプルのゲージGの最小通過穴の容積をV2(mm)とし、V2/V1として評価した。
V2/V1は0.45〜0.9が好ましく、0.5〜0.85がさらに好ましい。
V2/V1が上記下限値を下回る場合には、フィラメント16の先端の過度な先鋭化によりフィラメント16が変形して外観不良となる可能性がある。また、V2/V1が上記上限値を上回った場合には、上述したテーパー加工の効果が得られにくくなる。
本実施形態の歯間清掃具1においては、V2/V1を0.45〜0.9とすることにより、過度な先鋭化による外観不良を生じさせることなく、高い清掃力および適切な当たり心地を得ることができる。
Figure 2019025238
Figure 2019025238
Figure 2019025238
[表1]に示されるように、テーパー未加工でLLサイズのサンプルである比較例1に対してテーパー加工を行ったサンプルのうち、溶液に対する浸漬時間が短く空隙率V2/V1が0.9を上回った比較例2についてはサイズが変化しなかった。また、溶液に対する浸漬時間が長く空隙率V2/V1が0.45を下回った比較例3については、フィラメントの先端が先鋭化しすぎて変形して外観不良となった。
[表1]、[表2]、[表3]に示されるように、テーパー未加工でLLサイズのサンプルである比較例1に対してテーパー加工を行った実施例1〜2、テーパー未加工でMサイズのサンプルである比較例4に対してテーパー加工を行った実施例3〜6、テーパー未加工でSSサイズのサンプルである比較例5に対してテーパー加工を行った実施例7〜10については、V2/V1が0.45以上、0.9以下であり、先端から0.1mmにおけるフィラメントの直径が0.01mm以上、0.07mm以下であるため、テーパー未加工のサンプルに対してサイズが小さくなり、また、過度な先鋭化による外観不良が生じないことを確認できた。従って、上記実施例1〜10においては、テーパー未加工のサンプルとテーパー加工のサンプルが共に同じ毛丈の長さの場合には、テーパー加工のサンプルでは、テーパー未加工のサンプルと比較して、ISO-16409規格や業界法で規定された規格のサイズを小さくできることを確認できた。また、テーパー加工のサンプルのフィラメント16の毛丈をテーパー未加工のサンプルよりも長くしても、規格のサイズを変えることなく、高い清掃力および適切な当たり心地が得られる歯間清掃具1となり得ることが確認できた。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、フィラメントの先端側に向けて先細る縮径部31として、先端が先鋭化されたテーパー形状である構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、図4(a)に示すように、フィラメント16の先端が先鋭化されておらず先端面16Aが形成された縮径部31Aであったり、図4(b)に示すように、フィラメント16の先端が段階的に縮径して先細る縮径部31Bであってもよい。
上記実施形態では、全てのフィラメント16が縮径部31を有する構成のブラシ部10を例示したが、この構成に限定されず、複数のフィラメントのうち、少なくとも一部のフィラメントが縮径部31を有する構成のブラシ部10であればよい。
例えば、図5に示すように、両端に縮径部31を有するフィラメント16と、縮径部を有さず全長に亘って同一の断面積で形成されたフィラメント17とが混在するブラシ部10Aであってもよい。また、両端に縮径部31を有する構成に限らず片端にのみ縮径部31を有するフィラメントであってもよい。縮径部31を有するフィラメント16は、植毛部18のフィラメント全体の30%以上配置されることが好ましく、50%以上、100%以下で配置されることがより好ましい。これらの範囲に縮径部31を有するフィラメントが配置された場合は、上述した実施形態と同様の作用・効果が得られる。
1…歯間清掃具、 10…ブラシ部、 12…ハンドル体、 14…ワイヤー、 16…フィラメント、 31、31A、31B…縮径部、 32…刷毛部、 L1…縮径部31の長さ、 L2…刷毛部32の長さ、D1…フィラメント16の基部の太さ、 D2…ワイヤー捻り径

Claims (5)

  1. 捻り合わされたワイヤー間に単軸の繊維状用毛で形成された複数のフィラメントが挟持されたブラシ部と、
    前記ブラシ部を保持するハンドル部とを備え、
    前記複数のフィラメントのうち、少なくとも一部のフィラメントは、前記ワイヤに挟持された基部よりも前記単軸方向の先端側に配置され、前記先端側に向けて先細るように前記基部よりも断面積が小さい縮径部を有することを特徴とする歯間清掃具。
  2. 前記フィラメントの先端から0.1mmにおける前記縮径部の直径は、0.01mm以上、0.07mm以下であることを特徴とする請求項1記載の歯間清掃具。
  3. 前記縮径部は、前記先端側に向けて連続的に直径が小さくなるテーパ形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の歯間清掃具。
  4. 前記縮径部の長さは、前記フィラメントが前記ワイヤーから延出する刷毛部の長さの20%以上、95%以下であることを特徴とする請求項3記載の歯間清掃具。
  5. 前記フィラメントは、ポリアミド材で形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の歯間清掃具。
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