JP2019024606A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP2019024606A
JP2019024606A JP2017144479A JP2017144479A JP2019024606A JP 2019024606 A JP2019024606 A JP 2019024606A JP 2017144479 A JP2017144479 A JP 2017144479A JP 2017144479 A JP2017144479 A JP 2017144479A JP 2019024606 A JP2019024606 A JP 2019024606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
absorber
area
absorbent
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017144479A
Other languages
English (en)
Inventor
吉田 英聡
Hideaki Yoshida
英聡 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2017144479A priority Critical patent/JP2019024606A/ja
Publication of JP2019024606A publication Critical patent/JP2019024606A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Abstract

【課題】吸収体のうち圧搾溝を形成する領域におけるフィット性を向上させ、且つ、横漏れや背腹漏れを抑制することができる吸収性物品を提供する。【解決手段】液透過性の表面シート14と、液不透過性の裏面シート12と、前記表面シート14と前記裏面シート12との間に配置された吸収体13とを備える吸収性物品10であって、前記吸収体13には、圧縮して形成された複数の凹部20が形成された凹部形成領域N1が設けられ、前記凹部形成領域N1には、前記凹部形成領域N1以外の領域N2における前記吸収体13の坪量よりも低い領域が設けられる。【選択図】図5

Description

本発明は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品に関する。
従来、排出された体液(以下、単に「体液」とも言う)を吸収体に誘導して吸収させる使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」とも言う)等の吸収性物品が広く知られている。吸収体は、主にパルプと高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、以下「SAP」とも言う)とからなる吸収性本体を、ティシュや不織布等の被覆部材によって包んだものである。この吸収体は、トップシートやバックシートと比較して厚いものとなっており、着用者の肌にうまくフィットするように折れ曲がりにくい場合がある。
そこで、例えば、特許文献1には、吸収体に複数の圧搾溝を形成し、その圧搾溝において折れ曲げやすくすることにより、着用者の肌に対するフィット性の向上を図った使い捨ておむつが開示されている。
特開2015−016218号公報
しかしながら、特許文献1に記載の吸収性物品では、圧搾溝は吸収体を圧縮して形成されているので、その圧搾溝の底部分および側壁部分は高密度となって固くなっており、想定されていた折れ曲がりやすさを実現できないおそれがあった。また、特許文献1に記載の吸収性物品では、吸収体表面の全域に亘って圧搾溝が形成されているので、例えば、体液が当該圧搾溝を通って吸収体の端部まで至り、勢い付いた体液によって横漏れや背腹漏れが発生する可能性があった。
本発明の目的は、前記の態様も含め、吸収体のうち圧搾溝を形成する領域におけるフィット性を向上させ、且つ、横漏れや背腹漏れを抑制することができる吸収性物品を提供することにある。
本発明による吸収性物品は、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体とを備える吸収性物品であって、前記吸収体には、圧縮して形成された複数の凹部が形成された凹部形成領域が設けられ、前記凹部形成領域には、前記凹部形成領域以外の領域における前記吸収体の坪量よりも低い領域が設けられることを特徴とするものである。
本発明によれば、凹部が形成される領域の坪量が低くなるので、その領域において柔らかくなって折り曲がり易くなる結果、吸収性物品のフィット性を向上させることが可能となる。また、凹部が形成されていない領域により、横漏れや背腹漏れを抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るおむつの一例の外観において、正面側から見た斜視図である。 図1に示すおむつの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る、伸張状態のおむつをトップシート側から見た平面図である。 本発明の一実施形態に係る、吸収体をトップシート側から見た平面図であり、複数の凹部が形成された凹部形成領域の一例を説明するための図である。 図3におけるV−V方向断面図である。
本発明による吸収性物品の実施形態について、図1から図5を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。
先ず、本発明を展開型使い捨ておむつに応用した実施形態を以下に説明する。
<おむつの主な構成>
図1に本発明の一実施形態に係るおむつの一例の外観において、正面側から見た斜視図を示す。本実施形態に係るおむつ10は、展開型使い捨ておむつであり、前身頃領域10Fと、後身頃領域10Rと、これら前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rをつなぐ股下領域10Cとを有する。また、着用時に前身頃領域10Fと後身頃領域10Rとで着用者のウエストの部分を取り囲むウエスト周り開口部10Wが形成されている。同様に、前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rの下端部と股下領域10Cとで着用者の両脚の太股部分を取り囲む左右一対の脚周り開口部10Lが形成されている。
着用時に前身頃領域10Fは、着用者の腹側に位置し、後身頃領域10Rは着用者の背側に位置する。そして、着用時に股下領域10Cは、着用者の股下を覆い、左右一対の脚周り開口部10Lに、着用者の脚がそれぞれ通された形となる。したがって、脚周り開口部10Lは、着用者の両脚の付け根から太股あたりのいずれかに位置することとなる。
仮想線Pは、おむつ中央部において腹側から背側に向かって、股下部分を通って延びるものである。具体的には、仮想線Pは、例えば、おむつのウエスト側を上、股下側を下として定義すると、おむつ表面に沿って、かつ上下方向に延びると共に、股下部分を経由して、背側においても上下方向に延びるものである。
おむつ10の外側に位置するカバーシート11の後身頃領域10Rの左右両端縁部には、着用時に前身頃領域10Fの左右両端縁部に重ね合わせてこれらをつなぎ、脚周り開口部10Lを形成し得る左右一対のファスニングテープ10Aが接着されている。このファスニングテープ10Aは、前身頃領域10Fのカバーシート11上に接着されたフロントパッチシート10Bに対して繰り返し剥離可能に接合される。
図2は、図1に示すおむつ10の模式的な分解斜視図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る、伸張状態のおむつ10をトップシート14側から見た平面図である。図2の吸収体13および図3のおむつ10については、説明の便宜上、部分的に破断した状態をそれぞれ示している。
図2に示すように、本実施形態におけるおむつ10は、外側から順に、良好な手触りを得るために薄い不織布にて形成されるカバーシート11と、液不透過性を有するバックシート(裏面シート)12と、吸収体13と、液透過性を有するトップシート(表面シート)14と、一対のサイドシート15と、を重ねた積層構造を有しているものである。
本実施形態では、図3に示すように、吸収体13には、圧縮して形成された複数の凹部20が形成される領域(後述する凹部形成領域N1)が存在する。すなわち、凹部形成領域N1の一部において凹部20が複数形成されている。図3に示すように、凹部20が形成されることで、凹部20において折れ曲がりやすくなって、おむつ10のフィット感を向上させることが可能となる。さらに、本実施形態では、詳細は後述するが、凹部20が形成されている領域の坪量が、それ以外の領域よりも低くなっているので、単に凹部20を設けた場合よりも、吸収体13が柔らかくなって折れ曲がりやすくなっており、おむつ10のフィット性が向上している。また、凹部20が連続的に形成されることで、空気が腹側または背側に通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。加えて、排出された体液を、迅速に拡散させて、吸収体13を全体的に使用して効率よく吸収体13に吸収させることが可能となる。
なお、本発明において、複数の凹部20とは、各々が物理的に連続していない複数の個別の凹部20、に加えて、複数の構成単位としての凹部20が重なりあって形成される物理的に連続したものをも包含する概念である。前記構成単位としては、直線、およびその途中に屈曲(角)を有しない連続した曲線などが挙げられるがこれらに限られない。
例えば、トップシート14と吸収体13とが接する面には接着剤が塗布され、凹部20は、吸収体13とトップシート14の積層体(以下、「吸収部分」とも言う)を圧搾することで設けられる。この圧搾は、例えば、エンボスロールによって行われる。これにより、凹部20の底面(底壁)から壁面(側壁)にわたる凹部20全体において、トップシート14と吸収体13が咬み合い、一体的に接合される。凹部20の底部分におけるトップシート14と吸収体13とからなる厚み(吸収部分の厚み)は、圧搾しない場合の厚みの約1/2〜1/7程度が好ましい。更に好ましくは約1/4〜1/7程度である。この構成により、トップシート14と吸収体13とを一体的に形成するので、トップシート14と吸収体13がしっかりと接合しトップシート14が剥がれにくく、排尿後で吸収体13が膨らんだ場合でも、トップシート14が溝に沿った状態になり、溝が維持される。
また、本実施形態では、詳細は後述するが、後述の図4および図5に示すように、吸収体13には、圧縮して形成された複数の凹部20が形成された凹部形成領域N1と、凹部20が形成されていない凹部非形成領域N2が設けられ、凹部形成領域N1には、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量(目付け)よりも低い領域が設けられている。
図2および図3に戻り、カバーシート11の股下領域10Cの左右両側には、それぞれ脚周り開口部10Lとなる一対の切欠き部11Nが形成されている。カバーシート11と一対のサイドシート15との間には、脚周りギャザーを形成するための一対の糸ゴム16がそれぞれ伸張状態で接着されている。
トップシート14は、液透過性を有する不織布などで構成される。バックシート12は、カバーシート11に接合され、吸収体13は、このバックシート12とトップシート14との間に配置され、この吸収体13を介してトップシート14がバックシート12に接合される。また、バックシート12のうち、後身頃領域10Rの上端部に対応する領域には、バックシート12の幅方向に沿って延び、着用者に対してウエスト周りに適度な着用感を与えるための弾性シート10Dが接合されている。
トップシート14の下に位置する本実施形態の吸収体13は、主にパルプとSAPとからなる吸収性コア17を、ティシュや不織布等の被覆部材(コアラップ)18によって被覆したものである。吸収性コア17を被覆部材18により包むことで形成される継ぎ目は、例えば、図2に示すように、吸収体13の上面であって長手方向に延びるように形成される。本実施形態の吸収体13は、前身頃、股下、後身頃に亘るように、細長い形状をしている。そして、吸収体13は、後述の図4に示すように、後身頃部分M1、股下部分M2、前身頃部分M3に三区分されている。ここで、前身頃部分M3から後身頃部分M1を前後(上下)方向とし、それに直交する方向を左右方向とすると、本実施形態の吸収体13は、前後(上下)左右の長さが異なる矩形のものである(図2および図3では、前後(上下)の長さが左右の長さより長くなっている)。なお、本実施形態の吸収体13の形状はこれに限らず、例えば、前後(上下)左右の長さが同程度の略正方形のもの、前後(上下)端の角が丸く落とされているもの、前後(上下)に延びる楕円形のもの、円形のもの等、さまざまな形状を含む。また、吸収体13の股下部分M2には、一対の脚周り開口部10Lに対応するように、円弧状をなす一対の切欠き部が形成されても良い。なお、本実施形態に係るおむつ10では、被覆部材18で包まれた吸収体13を用いているが、本発明に係る吸収性物品は、被覆部材18で包まれていない吸収性コア17を用いてもよい。
本実施形態におけるトップシート14の幅方向の左右両側縁部には、立体ギャザーを形成する疎水性の一対のサイドシート15が備えられている。一対のサイドシート15は、着用時に吸収体13の左右両側縁部に沿って起立し、排出された体液の横漏れを防止するための部材である。一対のサイドシート15の外側端縁部には、カバーシート11の一対の切欠き部11Nと同様の形状に切欠き部15Nが形成されている。一対のサイドシート15のそれぞれには、その内側端縁部を吸収体13側に折り返して把持させる形で立体ギャザー伸縮材としての糸ゴム19が伸張状態で配置される。一対のサイドシート15は、糸ゴム19が収縮した際に、着用者の肌当接方向に向かって立ち上がる。立体ギャザーは従来の使い捨ておむつに用いられている公知の構成を採用することができる。例えば、撥水性シートの層間に伸張状態の立体ギャザー伸縮材を挟み込んで固定することにより、形成することができる。
<凹部形成領域>
図4は本発明の一実施形態に係る、吸収体13をトップシート14側から見た平面図であり、圧縮して形成された複数の凹部20が形成された吸収体13の領域(以下、「凹部形成領域」とも言う)の一例を説明するための図である。また、図5は、図3におけるV−V方向断面図である。図5の断面図において、吸収体13の密度の高さをドットの疎密で表現している。
本実施形態では、吸収体13には複数の凹部20が形成され、複数の凹部20は全体として格子模様を形成している。具体的には、複数の凹部20は、図2および図3に示すように、吸収体13の表面に斜め格子状に延びて形成されている。仮想線Pの吸収体13上での位置は、図4に示すように、前身頃部分M3上端から後身頃部分M1下端に向かって延びるものとなっており、仮想線Pは、吸収体13が細長い形状である場合、長手方向に延びるものである。複数の凹部20はそれぞれ、この仮想線Pに対して左右に傾斜して延びている。
上記凹部形成領域は、例えば、複数の凹部20の両側端部(図4では凹部20の左右の端部)に接するように吸収体13の長手方向に延びる略矩形領域でありうる。この矩形領域は、図4に示すように、凹部20が形成されている吸収部分の領域として、凹部形成領域N1で表すことができる。また、凹部形成領域N1以外の領域(つまり凹部20が形成されていない領域)を凹部非形成領域N2とする。この構成により、凹部非形成領域N2が堰の役割を果たし、凹部20を伝ってきた体液を堰き止め(または体液の勢いを弱め)ることができるため、横漏れすることを抑止することが可能となる。なお、本実施形態では、凹部形成領域N1の形状は、略矩形であるが、本発明の効果を発揮するならば、多角形、円、楕円に類する形状など様々な形状を採用しうる。本実施形態において、凹部形成領域N1は、おむつ10の吸収部分の幅方向(図4における左右方向)の端部まで形成されているのではなく、中央部に長手方向(図4における上下方向)に沿った帯状に形成されている。しかし、本発明は、凹部形成領域N1の位置や大きさをなんら限定するものではなく、例えば、凹部形成領域N1が吸収体13の長手方向(図4における上下方向)の端部まで形成されない態様も許容するものである。この場合、凹部非形成領域N2が吸収体13の長手方向の端部に形成されるので、体液が凹部20を伝って背腹漏れすることを抑止することができる。なお、凹部非形成領域N2は、これらの態様に限られず、横漏れや背腹漏れを抑制できるという本発明の効果を奏する範囲において、吸収体13のいずれの位置に設けられてもよい。また、凹部形成領域N1が設けられている範囲は、本実施形態では、前身頃部分M3、股下部分M2、後身頃部分M1に亘っているが、これに限られず、例えば、股下部分M2のみであってもよい。
本発明において、凹部形成領域N1は、本実施形態の図4に示すように、複数の凹部20の最も外側(吸収体13の端縁側)に位置する端部を順に直線で結んで形成される矩形領域であって複数の凹部20を包含する領域であり得るほか、以下のようにも定義され得る。すなわち、平面視した吸収体13の表面に、特定の径を有する仮想的な円を置いた際に、その円の範囲の少なくとも一部が凹部20の少なくとも一部と重複している場合、その円の範囲下(平面視でその円の範囲と重複する吸収体13の部分(したがって厚み方向を含む。))を凹部形成領域N1の一部とする。凹部形成領域N1の全体は、前記仮想的な円を、平面視した吸収体13の少なくとも一部と重複する範囲において吸収体13の表面全体にくまなく移動させた場合における、前記凹部20の少なくとも一部と重複する円の範囲の総和と等しいものになる。ここで、上記円の径は、設計上、例えば20〜30mmの範囲の中から選択されうるものであり、例えば20mmまたは30mmなどとすることができる。しかし、場合によっては、この範囲内の値に限らず、例えば、5〜50mmの範囲の中から選択したうえで吸収体13の各領域の坪量を設計してもよい。
凹部20は、上述した液拡散性、通気性、フィット性の観点から、吸収体13の中央領域に形成されることが好ましい。よって、凹部形成領域N1は、吸収体13の中央領域を含むことが好ましい。ここで、本発明の吸収体13の中央領域とは、例えば排尿などの液体と最初に接触する領域およびその付近の領域のことをいう。なお、吸収体13の中央領域は、吸収性物品の着用者の体格や性別等によって変化させることが可能である。典型的には、吸収体13の中央領域は、吸収体13を前端から後端にわたる全長を、仮想的に単純に3等分に分割した際に吸収体の長手方向に順番にできる領域のうちの中央の領域として設定することができる。なお、前記分割の割合は、前端:中央:後端を前記のように1/3:1/3:1/3としてもよいが、それに限られず、例えば、1/5〜2/5:1/5〜1/2:1/5〜2/5の範囲などとすることもでき、特に限定はない。具体的には、1/5:3/5:1/5とする形態や、2/5:1/5:2/5とする形態が挙げられる。本実施形態では、吸収体13の中央領域は、図4に示すように、股下部分M2と凹部形成領域N1とが重なっている領域M2・N1で示される。なお、本実施形態では、凹部形成領域N1は、図4に示すように、中央領域M2・N1を含んでいるが、本発明ではこれに限られず、中央領域M2・N1の一部や全部を含まない場合も許容するものである。
凹部形成領域N1の一部(または全部)の領域における吸収体13の吸収性コア17の坪量は、凹部非形成領域N2における吸収体13の吸収性コア17の坪量よりも低くなっている。その結果、上述したように、凹部形成領域N1には、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量よりも低い領域が設けられている。この態様により、凹部形成領域N1の吸収体13の密度が低くなるので、その領域において柔らかくなり、折れ曲がり易くなっている。よって、着用者の動きに追従しやすくなるため、おむつ10のフィット性を向上させることができる。また、その領域において柔らかくなるので肌触りも良くなっている。本実施形態では、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量よりも低い領域は、凹部形成領域N1の全部に形成されているが、本発明では、凹部形成領域N1の一部に形成されてもよい。特に、この坪量が低い領域が、吸収体13の中央領域M2・N1に設けられることで、股下部分M2において折れ曲がりやすさを確保することが可能となる。坪量の低い領域については、その大きさや形態は任意ではあるが、折れ曲がりやすさを確保するために、例えば、その総和の面積が、凹部形成領域N1の総面積のうちの30%以上とすることが好ましい。この割合は、40%以上とすることがさらに好ましく、また、50%、60%、70%、80%、90%あるいは100%などと増大させることにより、さらに好ましい折れ曲がりやすさを確保することが可能となる。さらに、中央領域M2・N1のみに注目して、坪量の低い領域は、中央領域M2・N1の総面積のうちの30%以上とすることが好ましい。この割合は、40%以上とすることがさらに好ましく、また、50%、60%、70%、80%、90%あるいは100%などと増大させることにより、さらに好ましい折れ曲がりやすさを確保することが可能となる。
本実施形態では、上述したように、吸収体13において、凹部形成領域N1における坪量は、凹部非形成領域N2における坪量よりも低くなっている。本発明者は、本発明の効果を有効に発揮するうえで、凹部非形成領域N2全体としての吸収性コア17の坪量の好適な範囲が90g/m2から300g/m2であり、凹部形成領域N1全体としての吸収性コア17の坪量の好適な範囲が63g/m2から270g/m2であり、凹部非形成領域N2における吸収性コア17の坪量に対する凹部形成領域N1における吸収性コア17の坪量の割合の好適な範囲が70%から90%であることを発見した。
本実施形態に係るおむつ10の吸収部分は、例えば、以下のような工程(1)から(6)によって形成される。吸収体マット(この工程の説明では被覆部材18を含まない吸収性コア17を表す)は、パルプと粉状のSAPと混ぜ合わせて、例えば、2つのフォーミングドラムのフィルタに向けて吹き付けて形成される。
(1)先ず、第1のフォーミングドラムによって、厚さが一定の吸収体マットを作成する。
(2)次に、第2のフォーミングドラムによって、凹部形成領域N1に対応する部分には、パルプ、SAPの吸収材料を堆積させないように吸収体マットを作成し、工程(1)で作成された吸収体マットに積層させる。これにより所定の吸収体マットが作成される。
(3)その後、上記所定の吸収体マットは被覆部材18により包まれ、被覆部材18と吸収体マットとがホットメルト等により接着されて、吸収体13が作成される。
(4)作成された吸収体13をおむつ一枚分の大きさに切断する。
(5)切断した吸収体13にトップシート14を積層する。
(6)トップシート14と吸収体13とを合わせ、凹部形成領域N1に相当する領域をエンボスロールにより圧縮し、吸収体13に凹部20を形成する。
工程(3)での吸収体13に対する吸引搬送や、工程(6)のエンボス加工などによって、凹部形成領域N1に対応する部分、つまり、吸収体13のうち吸収材料の堆積量が少ない部分に被覆部材18が接着され、例えば図5に示すように、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みと、凹部非形成領域N2における吸収体13の厚みとが等しくなる。なお、本発明では、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みと、凹部非形成領域N2における吸収体13の厚みとは、等しくなくてよく、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みの方が厚くてもよいし、薄くてもよい。
従来、吸収体の目付けが全体的に多いと、柔軟性が損なわれたり、余分な厚みが出たりして、装着時のフィット性が損なわれる点を鑑み、吸収体に複数の圧搾溝を形成し、その圧搾溝において折れ曲げやすくすることにより、着用者の肌に対するフィット性の改善を図ろうとした吸収性物品があった。
しかしながら、このような吸収性物品では、圧搾溝は吸収体を圧縮して形成されているので、その圧搾溝の底部分および側壁部分は高密度となって固くなっており、想定されていた折れ曲がりやすさが実現できないおそれがあった。また、このような吸収性物品では、吸収体表面の全域に亘って圧搾溝が形成されている場合、体液が当該圧搾溝を通って吸収体の端部まで至り、勢い付いた体液によって横漏れや背腹漏れが発生する可能性があった。
本実施形態によれば、凹部が形成される吸収体の領域の坪量が低くなるので、その領域において圧搾溝の底部分および側壁部分が柔らかくなり、圧搾溝にて折れ曲がり易くなる結果、吸収性物品のフィット性を向上させることが可能となる。
また、凹部形成領域N1、つまり硬化しがちな圧搾領域において、必要最低限の目付け量とすることにより、資材の削減によるコスト低減を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、凹部非形成領域N2により、凹部20を伝ってきた体液を堰き止め(または体液の勢いを弱め)ることができるため、横漏れや背腹漏れを抑制することが可能となる。
<その他>
本発明は、上述した実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
例えば、上記実施形態またはその変形例に係るおむつの構造は、上述したような展開型に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に規定された吸収性物品の構成を含むおむつでありさえすれば、どのような構成であってもよい。例えば、パンツ型の使い捨ておむつや、尿パッド等であっても本発明を適用可能である。
加えて、上記実施形態またはその変形例は、乳幼児向けのおむつに限らず、成人向けのおむつ、尿パッドなど、各種吸収性物品に適用可能である。
また、上記実施形態では、吸収体13のトップシート14側に凹部形成領域N1が設けられるが、これに限られない。例えば、吸収体13のバックシート12側に凹部形成領域N1が設けられたり、吸収体13のトップシート14側およびバックシート12側(吸収体13の両面)に凹部形成領域N1が設けられたりしてもよい。
さらに、上記実施形態では、複数の凹部20が吸収体13の表面に連続して形成されることで、斜め格子状の配列パターンが出来上がっているが、これに限られない。例えば、複数の凹部20は、吸収体13の表面に間欠的に形成されてもよいし、凹部20の配列パターンは、例えば、三角形、六角形等の多角形の配列パターン、直線状、曲線状、または波状のものを並列したパターン等様々な配列パターンであってもよい。
M1 後身頃部分
M2 股下部分
M3 前身頃部分
M2・N1 中央領域
N1 凹部形成領域
N2 凹部非形成領域
10 おむつ
10A ファスニングテープ
10B フロントパッチシート
10F 前身頃領域
10R 後身頃領域
10C 股下領域
10W ウエスト周り開口部
10L 脚周り開口部
11 カバーシート
11N、15N 切欠き部
12 バックシート(裏面シート)
13 吸収体
14 トップシート(表面シート)
15 サイドシート
16、19 糸ゴム
17 吸収性コア
18 被覆部材
20 凹部

Claims (4)

  1. 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体とを備える吸収性物品であって、
    前記吸収体には、圧縮して形成された複数の凹部が形成された凹部形成領域が設けられ、
    前記凹部形成領域には、前記凹部形成領域以外の領域における前記吸収体の坪量よりも低い領域が設けられることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記凹部形成領域は、前記吸収体の中央領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体の前記中央領域には、前記凹部形成領域以外の領域における前記吸収体の坪量よりも低い領域が設けられることを特徴とする請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記複数の凹部は、全体として格子模様を形成していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
JP2017144479A 2017-07-26 2017-07-26 吸収性物品 Pending JP2019024606A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017144479A JP2019024606A (ja) 2017-07-26 2017-07-26 吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017144479A JP2019024606A (ja) 2017-07-26 2017-07-26 吸収性物品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019024606A true JP2019024606A (ja) 2019-02-21

Family

ID=65476266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017144479A Pending JP2019024606A (ja) 2017-07-26 2017-07-26 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019024606A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006115996A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Kao Corp 吸収性物品
JP2009297048A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Kao Corp 吸収性物品
JP2016112408A (ja) * 2014-12-10 2016-06-23 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006115996A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Kao Corp 吸収性物品
JP2009297048A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Kao Corp 吸収性物品
JP2016112408A (ja) * 2014-12-10 2016-06-23 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101971107B1 (ko) 흡수성 물품
US9107778B2 (en) Disposable wearing article
JP6785231B2 (ja) 吸収性物品
JP6706306B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP2022076017A (ja) 吸収性物品
JP7452976B2 (ja) 吸収性物品
JP2009189621A (ja) 使い捨ておむつの製造方法
JP2016010516A (ja) 使い捨て着用物品
CN105636564B (zh) 吸收性物品
JP6396362B2 (ja) 吸収パッド
JP6414107B2 (ja) 吸収性物品
JP2019024606A (ja) 吸収性物品
JP7073830B2 (ja) 吸収性物品
JP7006426B2 (ja) 吸収性物品
JP2019017857A (ja) 吸収性物品
JP2019024607A (ja) 吸収性物品
JP2017158729A (ja) 吸収性物品、その製造装置および製造方法
CN109069328B (zh) 吸收性物品
JP5540380B2 (ja) パンツ型使い捨ておむつ
JP5515536B2 (ja) 吸収性物品
JP6954252B2 (ja) 吸収性物品
JP6408292B2 (ja) パンツ型吸収性物品
CN219184557U (zh) 吸收性物品
JP5806846B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP7409996B2 (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210803