JP2019017857A - 吸収性物品 - Google Patents

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【課題】吸収体のうち溝を形成しない領域におけるフィット性を向上させることができる吸収性物品を提供する。【解決手段】液透過性の表面シート14と、液不透過性の裏面シート12と、前記表面シート14と前記裏面シート12との間に配置された吸収体13とを備える吸収性物品10であって、前記吸収体13には、複数の凹部20が形成された凹部形成領域N1が設けられ、前記凹部形成領域N1以外の少なくとも一部の領域における前記吸収体13の坪量は、前記凹部形成領域N1における前記吸収体13の坪量よりも低い。【選択図】図5

Description

本発明は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品に関する。
従来、排出された体液(以下、単に「体液」とも言う)を吸収体に誘導して吸収させる使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」とも言う)等の吸収性物品が広く知られている。吸収体は、主にパルプと高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、以下「SAP」とも言う)とからなる吸収性本体を、ティシュや不織布等の被覆部材によって包んだものである。この吸収体は、トップシートやバックシートと比較して厚いものとなっており、着用者の肌にうまくフィットするように折れ曲がりにくい場合がある。
そこで、例えば、特許文献1には、吸収体に複数の溝を形成し、その溝において折れ曲げやすくすることにより、着用者の肌に対するフィット性の向上を図った使い捨ておむつが開示されている。
特開2015−016218号公報
しかしながら、特許文献1に記載の吸収性物品では、吸収体表面の全域に亘って溝が形成されているので、体液が当該溝を通って吸収体の端部まで至り、勢い付いた体液によって横漏れや背腹漏れが発生するおそれがあった。そこで、例えば、吸収体の少なくとも一の端部に溝を形成しない態様が考えられるが、そのような態様を採用した場合、前述のように吸収体の端部においてフィット性に欠けることになる。このため、フィット性を向上させるための吸収性物品には改良の余地がある。
本発明の目的は、前記の態様も含め、吸収体のうち溝を形成しない領域におけるフィット性を向上させることができる吸収性物品を提供することにある。
本発明による吸収性物品は、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体とを備える吸収性物品であって、前記吸収体には、複数の凹部が形成された凹部形成領域が設けられ、前記凹部形成領域以外の少なくとも一部の領域における前記吸収体の坪量は、前記凹部形成領域における前記吸収体の坪量よりも低いことを特徴とするものである。
本発明によれば、凹部が形成されない領域以外の少なくとも一部の坪量が低くなるので、その領域において柔らかくなって折り曲がり易くなる結果、吸収性物品のフィット性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るおむつの一例の外観において、正面側から見た斜視図である。 図1に示すおむつの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る、伸張状態のおむつをトップシート側から見た平面図である。 本発明の一実施形態に係る、吸収体をトップシート側から見た平面図であり、複数の凹部が形成された凹部形成領域の一例を説明するための図である。 図3におけるV−V方向断面図である。
本発明による吸収性物品の実施形態について、図1から図5を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。
先ず、本発明を展開型使い捨ておむつに応用した実施形態を以下に説明する。
<おむつの主な構成>
図1に本発明の一実施形態に係るおむつの一例の外観において、正面側から見た斜視図を示す。本実施形態に係るおむつ10は、展開型使い捨ておむつであり、前身頃領域10Fと、後身頃領域10Rと、これら前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rをつなぐ股下領域10Cとを有する。また、着用時に前身頃領域10Fと後身頃領域10Rとで着用者のウエストの部分を取り囲むウエスト周り開口部10Wが形成されている。同様に、前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rの下端部と股下領域10Cとで着用者の両脚の太股部分を取り囲む左右一対の脚周り開口部10Lが形成されている。
着用時に前身頃領域10Fは、着用者の腹側に位置し、後身頃領域10Rは着用者の背側に位置する。そして、着用時に股下領域10Cは、着用者の股下を覆い、左右一対の脚周り開口部10Lに、着用者の脚がそれぞれ通された形となる。したがって、脚周り開口部10Lは、着用者の両脚の付け根から太股あたりのいずれかに位置することとなる。
仮想線Pは、おむつ中央部において腹側から背側に向かって、股下部分を通って延びるものである。具体的には、仮想線Pは、例えば、おむつのウエスト側を上、股下側を下として定義すると、おむつ表面に沿って、かつ上下方向に延びると共に、股下部分を経由して、背側においても上下方向に延びるものである。
おむつ10の外側に位置するカバーシート11の後身頃領域10Rの左右両端縁部には、着用時に前身頃領域10Fの左右両端縁部に重ね合わせてこれらをつなぎ、脚周り開口部10Lを形成し得る左右一対のファスニングテープ10Aが接着されている。このファスニングテープ10Aは、前身頃領域10Fのカバーシート11上に接着されたフロントパッチシート10Bに対して繰り返し剥離可能に接合される。
図2は、図1に示すおむつ10の模式的な分解斜視図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る、伸張状態のおむつ10をトップシート14側から見た平面図である。図2の吸収体13および図3のおむつ10については、説明の便宜上、部分的に破断した状態をそれぞれ示している。
図2に示すように、本実施形態におけるおむつ10は、外側から順に、良好な手触りを得るために薄い不織布にて形成されるカバーシート11と、液不透過性を有するバックシート(裏面シート)12と、吸収体13と、液透過性を有するトップシート(表面シート)14と、一対のサイドシート15と、を重ねた積層構造を有しているものである。
本実施形態では、図3に示すように、吸収体13の表面には複数の凹部20が形成される領域(後述する凹部形成領域N1)が存在する。すなわち、凹部形成領域N1の一部において凹部20が複数形成されている。図3に示すように、凹部20が形成されることで、凹部20において折れ曲がりやすくなって、おむつ10のフィット感を向上させることが可能となる。また、凹部20が連続的に形成されることで、空気が腹側または背側に通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。さらに、排出された体液を、迅速に拡散させて、吸収体13を全体的に使用して効率よく吸収体13に吸収させることが可能となる。
なお、本発明において、複数の凹部20とは、各々が物理的に連続していない複数の個別の凹部20、に加えて、複数の構成単位としての凹部20が重なりあって形成される物理的に連続したものをも包含する概念である。前記構成単位としては、直線、およびその途中に屈曲(角)を有しない連続した曲線などが挙げられるがこれらに限られない。
トップシート14と吸収体13とが接する面には接着剤が塗布され、凹部20は、例えば、吸収体13とトップシート14の積層体(以下、「吸収部分」とも言う)を圧搾することで設けられる。この圧搾は、例えば、エンボスロールによって行われる。これにより、凹部20の底面(底壁)から壁面(側壁)にわたる凹部20全体において、トップシート14と吸収体13が咬み合い、一体的に接合される。凹部20の底部分におけるトップシート14と吸収体13とからなる厚み(吸収部分の厚み)は、圧搾しない場合の厚みの約1/2〜1/7程度が好ましい。更に好ましくは約1/4〜1/7程度である。この構成により、トップシート14と吸収体13とを一体的に形成するので、トップシート14と吸収体13がしっかりと接合しトップシート14が剥がれにくく、排尿後で吸収体13が膨らんだ場合でも、トップシート14が溝に沿った状態になり、溝が維持される。
また、本実施形態では、詳細は後述するが、後述の図4および図5に示すように、吸収体13には、複数の凹部20が形成された凹部形成領域N1と、凹部20が形成されていない凹部非形成領域N2が設けられ、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量(目付け)は、凹部形成領域N1における吸収体13の坪量よりも低くなっている。
図2および図3に戻り、カバーシート11の股下領域10Cの左右両側には、それぞれ脚周り開口部10Lとなる一対の切欠き部11Nが形成されている。カバーシート11と一対のサイドシート15との間には、脚周りギャザーを形成するための一対の糸ゴム16がそれぞれ伸張状態で接着されている。
トップシート14は、液透過性を有する不織布などで構成される。バックシート12は、カバーシート11に接合され、吸収体13は、このバックシート12とトップシート14との間に配置され、この吸収体13を介してトップシート14がバックシート12に接合される。また、バックシート12のうち、後身頃領域10Rの上端部に対応する領域には、バックシート12の幅方向に沿って延び、着用者に対してウエスト周りに適度な着用感を与えるための弾性シート10Dが接合されている。
トップシート14の下に位置する本実施形態の吸収体13は、主にパルプとSAPとからなる吸収性コア17を、ティシュや不織布等の被覆部材(コアラップ)18によって被覆したものである。吸収性コア17を被覆部材18により包むことで形成される継ぎ目は、例えば、図2に示すように、吸収体13の上面であって長手方向に延びるように形成される。本実施形態の吸収体13は、前身頃、股下、後身頃に亘るように、細長い形状をしている。そして、吸収体13は、後述の図4に示すように、後身頃部分M1、股下部分M2、前身頃部分M3に三区分されている。ここで、前身頃部分M3から後身頃部分M1を前後(上下)方向とし、それに直交する方向を左右方向とすると、本実施形態の吸収体13は、前後(上下)左右の長さが異なる矩形のものである(図2および図3では、前後(上下)の長さが左右の長さより長くなっている)。なお、本実施形態の吸収体13の形状はこれに限らず、例えば、前後(上下)左右の長さが同程度の略正方形のもの、前後(上下)端の角が丸く落とされているもの、前後(上下)に延びる楕円形のもの、円形のもの等、さまざまな形状を含む。また、吸収体13の股下部分M2には、一対の脚周り開口部10Lに対応するように、円弧状をなす一対の切欠き部が形成されても良い。なお、本実施形態に係るおむつ10では、被覆部材18で包まれた吸収体13を用いているが、本発明に係る吸収性物品は、被覆部材18で包まれていない吸収性コア17を用いてもよい。
本実施形態におけるトップシート14の幅方向の左右両側縁部には、立体ギャザーを形成する疎水性の一対のサイドシート15が備えられている。一対のサイドシート15は、着用時に吸収体13の左右両側縁部に沿って起立し、排出された体液の横漏れを防止するための部材である。一対のサイドシート15の外側端縁部には、カバーシート11の一対の切欠き部11Nと同様の形状に切欠き部15Nが形成されている。一対のサイドシート15のそれぞれには、その内側端縁部を吸収体13側に折り返して把持させる形で立体ギャザー伸縮材としての糸ゴム19が伸張状態で配置される。一対のサイドシート15は、糸ゴム19が収縮した際に、着用者の肌当接方向に向かって立ち上がる。立体ギャザーは従来の使い捨ておむつに用いられている公知の構成を採用することができる。例えば、撥水性シートの層間に伸張状態の立体ギャザー伸縮材を挟み込んで固定することにより、形成することができる。
<凹部形成領域>
図4は本発明の一実施形態に係る、吸収体13をトップシート14側から見た平面図であり、複数の凹部20が形成された吸収体13の領域(以下、「凹部形成領域」とも言う)の一例を説明するための図である。また、図5は、図3におけるV−V方向断面図である。図5の断面図において、吸収体13の密度の高さをドットの疎密で表現している。
本実施形態では、吸収体13には複数の凹部20が形成され、複数の凹部20は全体として格子模様を形成している。具体的には、複数の凹部20は、図2および図3に示すように、吸収体13の表面に斜め格子状に延びて形成されている。仮想線Pの吸収体13上での位置は、図4に示すように、前身頃部分M3上端から後身頃部分M1下端に向かって延びるものとなっており、仮想線Pは、吸収体13が細長い形状である場合、長手方向に延びるものである。複数の凹部20はそれぞれ、この仮想線Pに対して左右に傾斜して延びている。
上記凹部形成領域は、例えば、複数の凹部20の両側端部(図4では凹部20の左右の端部)に接するように吸収体13の長手方向に延びる略矩形領域でありうる。この矩形領域は、図4に示すように、凹部20が形成されている吸収部分の領域として、凹部形成領域N1で表すことができる。また、凹部形成領域N1以外の領域(つまり凹部20が形成されていない領域)を凹部非形成領域N2とする。この構成により、凹部非形成領域N2が堰の役割を果たし、体液が凹部20を伝って横漏れすることを抑止することができる。なお、本実施形態では、凹部形成領域N1の形状は、略矩形であるが、本発明の効果を発揮するならば、多角形、円、楕円に類する形状など様々な形状を採用しうる。本実施形態において、凹部形成領域N1は、おむつ10の吸収部分の幅方向(図4における左右方向)の端部まで形成されているのではなく、中央部に長手方向(図4における上下方向)に沿った帯状に形成されている。しかし、本発明は、凹部形成領域N1の位置や大きさをなんら限定するものではなく、例えば、凹部形成領域N1が吸収体13の長手方向(図4における上下方向)の端部まで形成されない態様も許容するものである。また、凹部形成領域N1が設けられている範囲は、本実施形態では、前身頃部分M3、股下部分M2、後身頃部分M1に亘っているが、これに限られず、例えば、股下部分M2のみであってもよい。
本発明において、凹部形成領域N1は、本実施形態の図4に示すように、複数の凹部20の最も外側(吸収体13の端縁側)に位置する端部を順に直線で結んで形成される矩形領域であって複数の凹部20を包含する領域であり得るほか、以下のようにも定義され得る。すなわち、平面視した吸収体13の表面に、特定の径を有する仮想的な円を置いた際に、その円の範囲の少なくとも一部が凹部20の少なくとも一部と重複している場合、その円の範囲下(平面視でその円の範囲と重複する吸収体13の部分(したがって厚み方向を含む。))を凹部形成領域N1の一部とする。凹部形成領域N1の全体は、前記仮想的な円を、平面視した吸収体13の少なくとも一部と重複する範囲において吸収体13の表面全体にくまなく移動させた場合における、前記凹部20の少なくとも一部と重複する円の範囲の総和と等しいものになる。ここで、上記円の径は、設計上、例えば20〜30mmの範囲の中から選択されうるものであり、例えば20mmまたは30mmなどとすることができる。しかし、場合によっては、この範囲内の値に限らず、例えば、5〜50mmの範囲の中から選択したうえで吸収体13の各領域の坪量を設計してもよい。
凹部20は、上述した液拡散性、通気性、フィット性の観点から、吸収体13の中央領域に形成されることが好ましい。よって、凹部形成領域N1は、吸収体13の中央領域を含むことが好ましい。ここで、本発明の吸収体13の中央領域とは、例えば排尿などの液体と最初に接触する領域およびその付近の領域のことをいう。なお、吸収体13の中央領域は、吸収性物品の着用者の体格や性別等によって変化させることが可能である。本実施形態では、吸収体13の中央領域は、図4に示すように、股下部分M2と凹部形成領域N1とが重なっている領域M2・N1で示される。なお、本実施形態では、凹部形成領域N1は、図4に示すように、中央領域M2・N1を含んでいるが、本発明ではこれに限られず、中央領域M2・N1の一部や全部を含まない場合も許容するものである。
凹部非形成領域N2における吸収体13の吸収性コア17の坪量は、凹部形成領域N1における吸収体13の吸収性コア17の坪量よりも低くなっている。その結果、上述したように、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量は、凹部形成領域N1における吸収体13の坪量よりも低くなっている。この態様により、凹部非形成領域N2の吸収体13の密度が低くなるので、その領域において柔らかくなり、折れ曲がり易くなっている。
なお、本発明の効果を奏する限り、凹部形成領域N1より坪量が低い領域は、凹部非形成領域N2の一部であってもよいし、本実施形態のように凹部非形成領域N2の全部であってもよい。例えば、凹部形成領域N1より坪量が低い領域は、曲がり易さが要求される吸収体13の股下部分M2に含まれる凹部非形成領域N2のみとしてもよい。
本発明において、吸収体13の各領域の坪量とは、その特定の領域に存在する吸収体13の総重量を、その領域の面積で除した値をもっていう。ここで、ある特定の領域の坪量が他の領域の坪量よりも低い、とは、ある特定の領域について上記の要領で計算した坪量の値が、前記他の領域について同様に計算した坪量の値よりも低いことを意味する。
本実施形態では、上述したように、吸収体13において、凹部非形成領域N2における坪量は、凹部形成領域N1における坪量よりも低くなっている。本発明者は、本発明の効果を有効に発揮するうえで、凹部形成領域N1における吸収体13の吸収性コア17の坪量の好適な範囲が90g/m2から300g/m2であり、凹部非形成領域N2における吸収体13の吸収性コア17の坪量の好適な範囲が63g/m2から270g/m2であり、凹部形成領域N1における吸収性コア17の坪量に対する凹部非形成領域N2における吸収性コア17の坪量の割合の好適な範囲が70%から90%であることを発見した。
本実施形態に係るおむつ10の吸収部分は、例えば、以下のような工程(1)から(6)によって形成される。吸収体マット(この工程の説明では被覆部材18を含まない吸収性コア17を表す)は、パルプと粉状のSAPと混ぜ合わせて、例えば、2つのフォーミングドラムのフィルタに向けて吹き付けて形成される。
(1)先ず、第1のフォーミングドラムによって、厚さが一定の吸収体マットを作成する。
(2)次に、第2のフォーミングドラムによって、凹部非形成領域N2に対応する部分には、パルプ、SAPの吸収材料を堆積させないように吸収体マットを作成し、工程(1)で作成された吸収体マットに積層させる。これにより所定の吸収体マットが作成される。
(3)その後、上記所定の吸収体マットは被覆部材18により包まれ、被覆部材18と吸収体マットとがホットメルト等により接着されて、吸収体13が作成される。
(4)作成された吸収体13をおむつ一枚分の大きさに切断する。
(5)切断した吸収体13にトップシート14を積層する。
(6)トップシート14と吸収体13とを合わせ、凹部形成領域N1に相当する領域をエンボスロールにより圧縮し、吸収体13に凹部20を形成する。
工程(3)での吸収体13に対する吸引搬送や、工程(6)のエンボス加工などによって、凹部非形成領域N2に対応する部分、つまり、吸収体13のうち吸収材料の堆積量が少ない部分に被覆部材18が接着され、例えば図5に示すように、凹部非形成領域N2における吸収体13の厚みと、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みとが等しくなる。なお、本発明では、凹部非形成領域N2における吸収体13の厚みと、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みとは、等しくなくてよく、凹部非形成領域N2における吸収体13の厚みの方が厚くてもよいし、薄くてもよい。
従来、吸収体の目付けが全体的に多いと、柔軟性が損なわれたり、余分な厚みが出たりして、装着時のフィット性が損なわれる点を鑑み、吸収体に複数の溝を形成し、その溝において折れ曲げやすくすることにより、着用者の肌に対するフィット性の改善を図ろうとした吸収性物品があった。しかしながら、このような吸収性物品では、吸収体表面の全域に亘って溝が形成されている場合、体液が当該溝を通って吸収体の端部まで至り、勢い付いた体液によって横漏れや背腹漏れが発生するおそれがあった。そこで、前記漏れを低減させるために、例えば、吸収体の少なくとも一の端部に溝を形成しない態様が考えられるが、そのような態様を採用した場合、吸収体の端部においてフィット性に欠けることになる。
本実施形態によれば、凹部が形成されない吸収体の領域の坪量が低くなるので、その領域において柔らかくなって折れ曲がり易くなる結果、吸収性物品のフィット性を向上させることが可能となる。
また、凹部形成領域N1ではない部分、つまりメインの吸収領域ではない部分において、必要最低限の目付け量とすることにより、資材の削減によるコスト低減を図ることができる。
<その他>
本発明は、上述した実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
例えば、上記実施形態またはその変形例に係るおむつの構造は、上述したような展開型に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に規定された吸収性物品の構成を含むおむつでありさえすれば、どのような構成であってもよい。例えば、パンツ型の使い捨ておむつや、尿パッド等であっても本発明を適用可能である。
加えて、上記実施形態またはその変形例は、乳幼児向けのおむつに限らず、成人向けのおむつ、尿パッドなど、各種吸収性物品に適用可能である。
また、上記実施形態では、吸収体13のトップシート14側に凹部形成領域N1が設けられるが、これに限られない。例えば、吸収体13のバックシート12側に凹部形成領域N1が設けられたり、吸収体13のトップシート14側およびバックシート12側(吸収体13の両面)に凹部形成領域N1が設けられたりしてもよい。
さらに、上記実施形態では、複数の凹部20が吸収体13の表面に連続して形成されることで、斜め格子状の配列パターンが出来上がっているが、これに限られない。例えば、複数の凹部20は、吸収体13の表面に間欠的に形成されてもよいし、凹部20の配列パターンは、例えば、三角形、六角形等の多角形の配列パターン、直線状、曲線状、または波状のものを並列したパターン等様々な配列パターンであってもよい。
M1 後身頃部分
M2 股下部分
M3 前身頃部分
M2・N1 中央領域
N1 凹部形成領域
N2 凹部非形成領域
10 おむつ
10A ファスニングテープ
10B フロントパッチシート
10F 前身頃領域
10R 後身頃領域
10C 股下領域
10W ウエスト周り開口部
10L 脚周り開口部
11 カバーシート
11N、15N 切欠き部
12 バックシート(裏面シート)
13 吸収体
14 トップシート(表面シート)
15 サイドシート
16、19 糸ゴム
17 吸収性コア
18 被覆部材
20 凹部

Claims (3)

  1. 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体とを備える吸収性物品であって、
    前記吸収体には、複数の凹部が形成された凹部形成領域が設けられ、
    前記凹部形成領域以外の少なくとも一部の領域における前記吸収体の坪量は、前記凹部形成領域における前記吸収体の坪量よりも低いことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記凹部形成領域は、前記吸収体の中央領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記複数の凹部は、全体として格子模様を形成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸収性物品。
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